JP2980356B2 - 広域保護装置 - Google Patents
広域保護装置Info
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- JP2980356B2 JP2980356B2 JP2253735A JP25373590A JP2980356B2 JP 2980356 B2 JP2980356 B2 JP 2980356B2 JP 2253735 A JP2253735 A JP 2253735A JP 25373590 A JP25373590 A JP 25373590A JP 2980356 B2 JP2980356 B2 JP 2980356B2
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Description
【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明は、電力系統を保護する保護継電装置、特に、
例えば母線とそれに接続された送電線のように広域な保
護対象を有する広域保護装置に関する。
例えば母線とそれに接続された送電線のように広域な保
護対象を有する広域保護装置に関する。
(従来の技術) 従来の技術を第7図を用いて説明する。
第7図は甲及び乙の二重母線と甲母線に接続された1
〜4の送電線からなる電力系統ならびに甲母線を保護対
象とする母線保護装置101、送電線1を保護対象とする
送電線保護装置102,103及びしゃ断器CB1の不良対策用の
しゃ断器不良対策装置104を示す。
〜4の送電線からなる電力系統ならびに甲母線を保護対
象とする母線保護装置101、送電線1を保護対象とする
送電線保護装置102,103及びしゃ断器CB1の不良対策用の
しゃ断器不良対策装置104を示す。
母線保護装置101は変流器CT2,CT6,CT9,CT11及びCT13
から電流を入力して電流差動方式により甲母線における
事故の有無を判定し、事故を検出するとしゃ断器CB1,CB
3,CB5,CB6及びCB7にトリップ指令を出力する。
から電流を入力して電流差動方式により甲母線における
事故の有無を判定し、事故を検出するとしゃ断器CB1,CB
3,CB5,CB6及びCB7にトリップ指令を出力する。
送電線保護装置102は変流器CT1の電流と送電線保護装
置103から送信される変流器CT4の電流とを入力して電流
差動方式により送電線1における事故の有無を判定し、
事故を検出するとしゃ断器CB1にトリップ指令を出力す
る。このとき、しゃ断器CB2は、同様にして送電線保護
装置103からのトリップ指令によりしゃ断される。この
送電線保護装置102及び103としては、一般にPCM伝送を
用いた電流差動リレーが用いられている。
置103から送信される変流器CT4の電流とを入力して電流
差動方式により送電線1における事故の有無を判定し、
事故を検出するとしゃ断器CB1にトリップ指令を出力す
る。このとき、しゃ断器CB2は、同様にして送電線保護
装置103からのトリップ指令によりしゃ断される。この
送電線保護装置102及び103としては、一般にPCM伝送を
用いた電流差動リレーが用いられている。
しゃ断器不良対策装置104は変流器CT1の電流と送電線
保護装置102のトリップ出力S102とを入力する。変流器C
T1の電流は過電流リレー105に入力され、過電流リレー1
05が動作と判定すると出力S101を出力する。出力S101と
トリップ出力S102とは論理積がとられ、共に信号がある
と出力S103が出力される。この出力S103は、所定の時間
T101だけ出力を遅らせる限時動作回路106に入力され、
限時動作回路106の出力はCB3,CB5,CB6及びCB7のトリッ
プ指令となる。従って、このしゃ断器不良対策装置104
は、送電線1における事故発生時、送電線保護装置102
のトリップ出力後、所定の時間T101だけ経過してもCT1
に電流が流れていることからしゃ断器CB1の不良と判定
し、甲母線に接続されている全てのしゃ断器にトリップ
指令を出力する。これにより、しゃ断器CB1の不良の影
響を甲母線に接続された送電線のしゃ断のみとし、被害
の最小限化を図っている。
保護装置102のトリップ出力S102とを入力する。変流器C
T1の電流は過電流リレー105に入力され、過電流リレー1
05が動作と判定すると出力S101を出力する。出力S101と
トリップ出力S102とは論理積がとられ、共に信号がある
と出力S103が出力される。この出力S103は、所定の時間
T101だけ出力を遅らせる限時動作回路106に入力され、
限時動作回路106の出力はCB3,CB5,CB6及びCB7のトリッ
プ指令となる。従って、このしゃ断器不良対策装置104
は、送電線1における事故発生時、送電線保護装置102
のトリップ出力後、所定の時間T101だけ経過してもCT1
に電流が流れていることからしゃ断器CB1の不良と判定
し、甲母線に接続されている全てのしゃ断器にトリップ
指令を出力する。これにより、しゃ断器CB1の不良の影
響を甲母線に接続された送電線のしゃ断のみとし、被害
の最小限化を図っている。
なお、母線事故発生時のしゃ断器、例えばCB1の不良
に対しては同様な装置によりしゃ断器CB2をしゃ断する
対策が考えられるが、上述の過電流リレー105及びトリ
ップ出力S102に相当する各回線用が必要であると共に、
送電線の対向しゃ断器にトリップ指令を送信することが
必要であって、このための信号線のやりとりの煩雑さか
ら、事故発生の頻度を考慮して、母線事故発生時のしゃ
断器不良対策のための装置は、一般に設けられていない
のが実状である。
に対しては同様な装置によりしゃ断器CB2をしゃ断する
対策が考えられるが、上述の過電流リレー105及びトリ
ップ出力S102に相当する各回線用が必要であると共に、
送電線の対向しゃ断器にトリップ指令を送信することが
必要であって、このための信号線のやりとりの煩雑さか
ら、事故発生の頻度を考慮して、母線事故発生時のしゃ
断器不良対策のための装置は、一般に設けられていない
のが実状である。
(発明が解決しようとする課題) 以上説明した第7図の従来技術におけるしゃ断器不良
対策装置の構成では、以下の技術上の課題がある。
対策装置の構成では、以下の技術上の課題がある。
第1には、動作時間及び保護協調の課題である。この
課題は、しゃ断器不良対策装置の動作判定条件に送電線
保護装置のトリップ指令と過電流リレーとを用いること
にある。即ち、しゃ断器の不良は、送電線保護装置がト
リップ指令を出力した後、しゃ断器が動作していないこ
とで判定する必要があるが、このため、送電線保護装置
が事故を検出した後この検出信号を渡すための補助リレ
ー等で組まれた回路の遅れ時間がある。更に、事故の状
況によっては過電流リレーの動作時間が送電線保護装置
の動作時間より遅れる場合がある。従って、従来技術で
は不要な動作の遅れを許容せざるを得ない。一方、しゃ
断器不良対策装置の動作は、図示していない後備保護装
置より必ず速くなければならず、設定時間T101はこれと
の協調を考慮する必要があるが、多数の後備保護装置が
設置されている系統においては極めて慎重に協調を考え
る必要がある。
課題は、しゃ断器不良対策装置の動作判定条件に送電線
保護装置のトリップ指令と過電流リレーとを用いること
にある。即ち、しゃ断器の不良は、送電線保護装置がト
リップ指令を出力した後、しゃ断器が動作していないこ
とで判定する必要があるが、このため、送電線保護装置
が事故を検出した後この検出信号を渡すための補助リレ
ー等で組まれた回路の遅れ時間がある。更に、事故の状
況によっては過電流リレーの動作時間が送電線保護装置
の動作時間より遅れる場合がある。従って、従来技術で
は不要な動作の遅れを許容せざるを得ない。一方、しゃ
断器不良対策装置の動作は、図示していない後備保護装
置より必ず速くなければならず、設定時間T101はこれと
の協調を考慮する必要があるが、多数の後備保護装置が
設置されている系統においては極めて慎重に協調を考え
る必要がある。
第2には、変流器の配置位置による保護上の盲点に関
する課題である。第7図においては、送電線保護装置が
電流を入力する変流器CT1,CT4は夫々しゃ断器CB1,CB2の
外側に配置されているが、しゃ断器及び変流器を一体化
したGISでは、変流器がしゃ断器の内側即ちCT1がCT2の
位置に配置される。このような配置では、しゃ断器と変
流器の間の事故に対しては、送電線保護装置は外部事故
と判定するため、しゃ断器不良対策装置も動作できな
い。
する課題である。第7図においては、送電線保護装置が
電流を入力する変流器CT1,CT4は夫々しゃ断器CB1,CB2の
外側に配置されているが、しゃ断器及び変流器を一体化
したGISでは、変流器がしゃ断器の内側即ちCT1がCT2の
位置に配置される。このような配置では、しゃ断器と変
流器の間の事故に対しては、送電線保護装置は外部事故
と判定するため、しゃ断器不良対策装置も動作できな
い。
第3には、送電線保護と母線保護の両者のしゃ断器不
良対策を行なうには2つの装置が必要な点である。後者
については上述したように、信号線のやりとりの煩雑さ
から一般には設置されず、運用上割り切っている。
良対策を行なうには2つの装置が必要な点である。後者
については上述したように、信号線のやりとりの煩雑さ
から一般には設置されず、運用上割り切っている。
最後の点は、しゃ断器不良対策装置が変流器の不良時
動作できないことがある。第7図において、送電線1の
左側が強電源、右側が負荷のみもしくは弱電源とすると
き、変流器CT1が不良で送電線保護装置102及びしゃ断器
不良対策装置104の電流入力が零である場合、送電線保
護装置102は変流器CT4からの電流入力も小さいため動作
できず、しゃ断器不良対策装置も過電流リレーが動作で
きず不動作となる。
動作できないことがある。第7図において、送電線1の
左側が強電源、右側が負荷のみもしくは弱電源とすると
き、変流器CT1が不良で送電線保護装置102及びしゃ断器
不良対策装置104の電流入力が零である場合、送電線保
護装置102は変流器CT4からの電流入力も小さいため動作
できず、しゃ断器不良対策装置も過電流リレーが動作で
きず不動作となる。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであ
り、1つの装置にて送電線保護と母線保護の両者のしゃ
断器不良対策を可能とし、高精度に動作判定の可能な広
域保護装置を提供することを目的としている。
り、1つの装置にて送電線保護と母線保護の両者のしゃ
断器不良対策を可能とし、高精度に動作判定の可能な広
域保護装置を提供することを目的としている。
[発明の構成] (課題を解決するための手段) 本発明は、送電線の対向端にある変流器(CT4)の電
流を入力する第1の入力手段と、前記送電線に接続され
た(甲)母線に対して全母線端子からの電流を入力する
第2の入力手段(T10)と、前記送電線の甲母線側に設
けた変流器(CT1)を介して前記(甲)母線に接続した
送電線端子の入力電流を取り込む第3の入力手段3と、
前記送電線の保護装置と前記母線の保護装置におけるサ
ンプリングタイミングの時間差を算出する時間差算出手
段7と、前記時間差算出手段の算出結果に基づき前記第
2の入力手段の出力を補正して前記第1の入力手段の出
力電流とサンプリングタイミングを合わせる補正手段8
と、前記第1の入力手段の出力電流と前記補正手段から
出力される母線の全端子電流から前記送電線に接続する
端子にある変流器(CT2)の出力電流を除いた電流を入
力して事故検出を行なう動作差動リレー10と、前記補正
手段から出力される前記母線と前記送電線を接続する端
子にある変流器(CT2)の電流と前記変換器(CT1)によ
る第3の入力手段からの出力電流とを入力して当該送電
線の母線側しゃ断器が不良であるか否かを判定する過電
流リレー12とからなる動作判定手段9とを備え、前記動
作判定手段が事故検出をしたとき前記送電線の対向端及
び前記送電線の母線側端子以外の全母線端子のしゃ断器
にトリップ指令を出力するよう構成した。
流を入力する第1の入力手段と、前記送電線に接続され
た(甲)母線に対して全母線端子からの電流を入力する
第2の入力手段(T10)と、前記送電線の甲母線側に設
けた変流器(CT1)を介して前記(甲)母線に接続した
送電線端子の入力電流を取り込む第3の入力手段3と、
前記送電線の保護装置と前記母線の保護装置におけるサ
ンプリングタイミングの時間差を算出する時間差算出手
段7と、前記時間差算出手段の算出結果に基づき前記第
2の入力手段の出力を補正して前記第1の入力手段の出
力電流とサンプリングタイミングを合わせる補正手段8
と、前記第1の入力手段の出力電流と前記補正手段から
出力される母線の全端子電流から前記送電線に接続する
端子にある変流器(CT2)の出力電流を除いた電流を入
力して事故検出を行なう動作差動リレー10と、前記補正
手段から出力される前記母線と前記送電線を接続する端
子にある変流器(CT2)の電流と前記変換器(CT1)によ
る第3の入力手段からの出力電流とを入力して当該送電
線の母線側しゃ断器が不良であるか否かを判定する過電
流リレー12とからなる動作判定手段9とを備え、前記動
作判定手段が事故検出をしたとき前記送電線の対向端及
び前記送電線の母線側端子以外の全母線端子のしゃ断器
にトリップ指令を出力するよう構成した。
(作 用) 本装置は、1つの送電線とそれに接続する母線とを保
護対象としているため、送電線及び母線のいずれの事故
に対しても、しゃ断器不良により送電線保護装置及び母
線保護装置により事故が除去されない場合でも、送電線
の対向端及び上記送電線端子以外の母線端子のしゃ断器
にトリップ指令を出力することができ、しゃ断器不良を
確実に検出して影響を最小限にするようにした。
護対象としているため、送電線及び母線のいずれの事故
に対しても、しゃ断器不良により送電線保護装置及び母
線保護装置により事故が除去されない場合でも、送電線
の対向端及び上記送電線端子以外の母線端子のしゃ断器
にトリップ指令を出力することができ、しゃ断器不良を
確実に検出して影響を最小限にするようにした。
(実施例) 以下図面を参照して実施例を説明する。
第1図は本発明による広域保護装置を説明する一実施
例の構成図である。第1図におて、従来例である第7図
と同一構成部分には同一符号を用いている。
例の構成図である。第1図におて、従来例である第7図
と同一構成部分には同一符号を用いている。
第1図において、母線保護装置1は甲母線の各端子電
流を変流器CT2,CT6,CT10,CT12及びCT13から入力するた
め、あるいはサンプリング信号を端末装置T1,T2,T3,T4
及びT5に出力するため、光ファイバケーブルHBに出力す
る。この光信号の出力は、スターカプラ2により端末装
置T1,T2,T3,T4及びT5に夫々光ファイバケーブルH1,H2,H
3,H4及びH5を介して分配される。端末装置T1,T2,T3,T4
及びT5は、入力したサンプリング信号に従って、夫々変
流器CT2,CT6,CT10,CT12及びCT13からの電流入力をディ
ジタル信号に変換し、夫々光ファイバケーブルH1,H2,H
3,H4及びH5介して母線保護装置1に出力する。母線保護
装置1は、光ファイバケーブルHBを介して入力した各端
子電流を用いて電流差動保護方式により、甲母線におけ
る事故の有無を判定する。そして甲母線における事故を
検出すると、トリップ指令を光ファイバケーブルHBに出
力する。このトリップ指令S1B,S2B,S3B,S4B及びS5Bは、
夫々端末装置T1,T2,T3,T4及びT5に入力され、夫々しゃ
断器CB1,CB3,CB5,CB6及びCB7に出力される。
流を変流器CT2,CT6,CT10,CT12及びCT13から入力するた
め、あるいはサンプリング信号を端末装置T1,T2,T3,T4
及びT5に出力するため、光ファイバケーブルHBに出力す
る。この光信号の出力は、スターカプラ2により端末装
置T1,T2,T3,T4及びT5に夫々光ファイバケーブルH1,H2,H
3,H4及びH5を介して分配される。端末装置T1,T2,T3,T4
及びT5は、入力したサンプリング信号に従って、夫々変
流器CT2,CT6,CT10,CT12及びCT13からの電流入力をディ
ジタル信号に変換し、夫々光ファイバケーブルH1,H2,H
3,H4及びH5介して母線保護装置1に出力する。母線保護
装置1は、光ファイバケーブルHBを介して入力した各端
子電流を用いて電流差動保護方式により、甲母線におけ
る事故の有無を判定する。そして甲母線における事故を
検出すると、トリップ指令を光ファイバケーブルHBに出
力する。このトリップ指令S1B,S2B,S3B,S4B及びS5Bは、
夫々端末装置T1,T2,T3,T4及びT5に入力され、夫々しゃ
断器CB1,CB3,CB5,CB6及びCB7に出力される。
以上説明した母線保護のシステム構成は、特願昭62−
97348号,特願昭62−97349号にて開示されている技術で
ある。
97348号,特願昭62−97349号にて開示されている技術で
ある。
送電線保護装置3は、送電線1を保護するために変流
器CT1の電流と相手端送電線保護装置4からPCM伝送シス
テム5により送信される変流器CT4の電流とを入力する
が、変流器CT1と変流器CT4の電流を同時刻にサンプリン
グするため、送電線保護装置4との間でサンプリング同
期制御を行なう。このサンプリング同期制御によって得
られたサンプリング信号は、変換器CT1の電流をディジ
タル信号に変換するために使われると共に、広域保護装
置6にサンプリング信号S1として出力される。送電線保
護装置3はディジタル信号に変換された変流器CT1及び
変流器CT4の電流を入力して、電流差動方式により送電
線1における事故の有無を判定すると共に、変流器CT1,
CT4の電流のディジタル信号を広域保護装置6に電流デ
ータS2A,S2Bとして出力する。そして、送電線1の事故
を検出するとしゃ断器CB1にトリップ指令S3を出力す
る。このとき、しゃ断器CB2は、同様にして送電線保護
装置4からのトリップ指令S4によりしゃ断される。この
送電線保護装置3及び4間のサンプリング同期制御は特
公昭1−24014号等で開示されている技術であるため省
略する。
器CT1の電流と相手端送電線保護装置4からPCM伝送シス
テム5により送信される変流器CT4の電流とを入力する
が、変流器CT1と変流器CT4の電流を同時刻にサンプリン
グするため、送電線保護装置4との間でサンプリング同
期制御を行なう。このサンプリング同期制御によって得
られたサンプリング信号は、変換器CT1の電流をディジ
タル信号に変換するために使われると共に、広域保護装
置6にサンプリング信号S1として出力される。送電線保
護装置3はディジタル信号に変換された変流器CT1及び
変流器CT4の電流を入力して、電流差動方式により送電
線1における事故の有無を判定すると共に、変流器CT1,
CT4の電流のディジタル信号を広域保護装置6に電流デ
ータS2A,S2Bとして出力する。そして、送電線1の事故
を検出するとしゃ断器CB1にトリップ指令S3を出力す
る。このとき、しゃ断器CB2は、同様にして送電線保護
装置4からのトリップ指令S4によりしゃ断される。この
送電線保護装置3及び4間のサンプリング同期制御は特
公昭1−24014号等で開示されている技術であるため省
略する。
広域保護装置6は、端末装置T10,時間差算出手段7,補
正手段8,動作判定手段9から構成される。
正手段8,動作判定手段9から構成される。
端末装置T10は、母線保護装置1が入力する母線全端
子電流とサンプリング信号を入力し、しゃ断器CB3,CB5,
CB6及びCB7に、夫々トリップ指令S2B,S3B,S4B及びS5Bを
出力するため,光ファイバケーブルH10によりスターカ
プラ2に接続される。
子電流とサンプリング信号を入力し、しゃ断器CB3,CB5,
CB6及びCB7に、夫々トリップ指令S2B,S3B,S4B及びS5Bを
出力するため,光ファイバケーブルH10によりスターカ
プラ2に接続される。
時間差算出手段7は、端末装置T10から出力されるサ
ンプリング信号S5と送電線保護装置3から出力されるサ
ンプリング信号S1とを入力して、この信号間の時間差を
算出し時間差データS6を出力する。
ンプリング信号S5と送電線保護装置3から出力されるサ
ンプリング信号S1とを入力して、この信号間の時間差を
算出し時間差データS6を出力する。
補正手段8は、端末装置T10から出力されるディジタ
ル信号化された母線全端子電流データS7と時間差データ
S6とを入力とし、母線全端子電流データを時間差データ
S6が示す時間分補正した母線端子電流データを作成し、
変流器CT2の電流データS8Aと変流器CT2以外の電流デー
タS8Bを出力する。この補正により、送電線保護装置3
及び4におけるサンプリング時刻と同じ時刻にサンプリ
ングされた母線端子電流データを得ることができる。
ル信号化された母線全端子電流データS7と時間差データ
S6とを入力とし、母線全端子電流データを時間差データ
S6が示す時間分補正した母線端子電流データを作成し、
変流器CT2の電流データS8Aと変流器CT2以外の電流デー
タS8Bを出力する。この補正により、送電線保護装置3
及び4におけるサンプリング時刻と同じ時刻にサンプリ
ングされた母線端子電流データを得ることができる。
動作判定手段9において、電流差動リレー10は、電流
データS2Bと電流データS8Bとを入力し、送電線1及び甲
母線における事故の有無を判定する。そして事故を検出
するとトリップ信号S9を限時動作回路11に出力する。限
時動作回路11はトリップ信号S9を入力後、所定の時間T0
経過後もなおトリップ信号S9が入力されているとき、ト
リップ信号S10を出力する。一方、過電流リレー12は、
電流データS2Aと電流データS8Aとを入力し、その絶縁値
を加算演算後、しゃ断器CB1に電流が流れているか否か
を判定する。そして、電流が流れていればトリップ信号
S11を出力する。AND回路13は、トリップ信号S10とトリ
ップ信号S11とを入力し、共に信号があるときトリップ
信号S12を出力する。このトリップ信号S12は、しゃ断器
CB2をしゃ断するために送電線保護装置3に出力される
と共に、しゃ断器CB3,CB5,CB6及びCB7をしゃ断するため
端末装置T10に出力される。
データS2Bと電流データS8Bとを入力し、送電線1及び甲
母線における事故の有無を判定する。そして事故を検出
するとトリップ信号S9を限時動作回路11に出力する。限
時動作回路11はトリップ信号S9を入力後、所定の時間T0
経過後もなおトリップ信号S9が入力されているとき、ト
リップ信号S10を出力する。一方、過電流リレー12は、
電流データS2Aと電流データS8Aとを入力し、その絶縁値
を加算演算後、しゃ断器CB1に電流が流れているか否か
を判定する。そして、電流が流れていればトリップ信号
S11を出力する。AND回路13は、トリップ信号S10とトリ
ップ信号S11とを入力し、共に信号があるときトリップ
信号S12を出力する。このトリップ信号S12は、しゃ断器
CB2をしゃ断するために送電線保護装置3に出力される
と共に、しゃ断器CB3,CB5,CB6及びCB7をしゃ断するため
端末装置T10に出力される。
送電線保護装置3はトリップ信号S12を入力すると、
伝送データにトリップ信号を乗せることにより送電線保
護装置4に信号を伝送する。この技術は一般に転送トリ
ップとして知られている。
伝送データにトリップ信号を乗せることにより送電線保
護装置4に信号を伝送する。この技術は一般に転送トリ
ップとして知られている。
対向母線においても広域保護装置6と全く同じ広域保
護装置6が設置され、送電線1と送電線1が接続された
母線とを保護する。
護装置6が設置され、送電線1と送電線1が接続された
母線とを保護する。
以上に本発明の構成の一実施例として第1図に示した
送電線1に関する構成を説明したが、他の送電線2,3,4
及び乙母線に接続された送電線についても全く同構成を
とる。
送電線1に関する構成を説明したが、他の送電線2,3,4
及び乙母線に接続された送電線についても全く同構成を
とる。
以下に第1図に示した本発明の一実施例の構成におけ
る作用を説明する。
る作用を説明する。
始めに、補正手段8について説明する。補正手段8は
送電線保護装置3及び4におけるサンプリング時刻と同
じ時刻にサンプリングされた母線端子電流データを得る
ことを目的とし、動作判定手段9において電流差動方式
の適用を可能とするものである。送電線保護装置3,4と
母線保護装置1におけるサンプリング時刻は、夫々に内
蔵する発信器で決定されるため、第2図(a),(b)
に示すように時間差があり、この時間差は不定である。
そのため、母線端子電流データS7と電流データS2Bとを
用いた電流差動リレーは誤差が大きくなって、実用に供
することはできない。このため、補正が必要であり、こ
れを第2図にて説明する。第2図において、(a),
(b)は夫々送電線保護装置3、母線保護装置のサンプ
リング時刻tp1〜tp6,tb1〜tb6とサンプリング値Mp1〜Mp
6,Mb1〜Mb6を示す。サンプリング間隔は一般に30゜が用
いられている。サンプリング時刻の差はΔT1である。従
って、母線保護装置1におけるサンプリング時刻はΔT1
ずらしたサンプリング値が得られればよいことになる。
本発明では、このため、時間差算出手段7によりサンプ
リング時刻の差ΔT1を算出している。次に、この時間差
データΔT1を用いて、例えばサンプリング時刻tp3にお
ける母線端子電流データS7の補正サンプリング値Mb11は
次式から算出する。
送電線保護装置3及び4におけるサンプリング時刻と同
じ時刻にサンプリングされた母線端子電流データを得る
ことを目的とし、動作判定手段9において電流差動方式
の適用を可能とするものである。送電線保護装置3,4と
母線保護装置1におけるサンプリング時刻は、夫々に内
蔵する発信器で決定されるため、第2図(a),(b)
に示すように時間差があり、この時間差は不定である。
そのため、母線端子電流データS7と電流データS2Bとを
用いた電流差動リレーは誤差が大きくなって、実用に供
することはできない。このため、補正が必要であり、こ
れを第2図にて説明する。第2図において、(a),
(b)は夫々送電線保護装置3、母線保護装置のサンプ
リング時刻tp1〜tp6,tb1〜tb6とサンプリング値Mp1〜Mp
6,Mb1〜Mb6を示す。サンプリング間隔は一般に30゜が用
いられている。サンプリング時刻の差はΔT1である。従
って、母線保護装置1におけるサンプリング時刻はΔT1
ずらしたサンプリング値が得られればよいことになる。
本発明では、このため、時間差算出手段7によりサンプ
リング時刻の差ΔT1を算出している。次に、この時間差
データΔT1を用いて、例えばサンプリング時刻tp3にお
ける母線端子電流データS7の補正サンプリング値Mb11は
次式から算出する。
但し、Tはサンプリング間隔時間 (1)式は、サンプリング値の間のデータの変化を直
線近似したものである。
線近似したものである。
次に、動作判定手段9について説明する。動作判定手
段9における電流差動リレー10は、補正手段8により送
電線保護装置3及び4におけるサンプリング時刻と同じ
時刻にサンプリングされた母線端子電流データを得るこ
とができるので、例えば周知の次式による電流差動方式
による動作判定を行なう。
段9における電流差動リレー10は、補正手段8により送
電線保護装置3及び4におけるサンプリング時刻と同じ
時刻にサンプリングされた母線端子電流データを得るこ
とができるので、例えば周知の次式による電流差動方式
による動作判定を行なう。
|Id|−K1Σ|I|≧K0 ……(2) I d:各電流のベクトル和 Σ|I|:各電流のスカラー和 K1,K0:定数 上記K1及びK0の定数は系統構成及びリレーの構成で決
定されるもので、送電線保護と母線保護では一般に異な
る。本発明における電流差動リレー10では、通常の母線
保護用に用いる値に近い値を用いることになる。
定されるもので、送電線保護と母線保護では一般に異な
る。本発明における電流差動リレー10では、通常の母線
保護用に用いる値に近い値を用いることになる。
この動作判定において電流差動方式を適用したことに
より、本発明は従来に比較して動作時間を速くすること
ができる。即ち、本発明の構成での動作判定は、送電線
保護装置及び母線保護装置と同じ判定原理のため、系統
の事故検出時間が両装置と同じになる。一方、過電流リ
レーの動作時間は、限時動作回路の限時動作時間T0より
十分短く動作を遅らせることはない。そのため、本装置
の動作遅れ時間は、限時動作回路11に設定される必要不
可欠なしゃ断器の動作時間のみである。
より、本発明は従来に比較して動作時間を速くすること
ができる。即ち、本発明の構成での動作判定は、送電線
保護装置及び母線保護装置と同じ判定原理のため、系統
の事故検出時間が両装置と同じになる。一方、過電流リ
レーの動作時間は、限時動作回路の限時動作時間T0より
十分短く動作を遅らせることはない。そのため、本装置
の動作遅れ時間は、限時動作回路11に設定される必要不
可欠なしゃ断器の動作時間のみである。
次に、しゃ断器不良が発生した場合の応動を説明す
る。
る。
送電線1の事故でのしゃ断器CB1不良 送電線1において事故が発生すると、送電線保護装置
3及び4が事故を検出して、送電線保護装置3はしゃ断
器CB1にトリップ指令S3を出力するがしゃ断器CB1の不良
により事故は継続する。一方、広域保護装置6も電流差
動リレー10により母線の各端子から流入する事故電流に
より事故を検出し、トリップ信号S9を限時動作回路11に
出力する。限時動作回路11は、事故の継続により所定時
間T0後トリップ指令S10を出力する。過電流リレー12
は、変流器CT1及びCT2を通過する電流が流れていること
により、電流データS2Aと電流データS8Aの電流により動
作する。これにより、トリップ指令S12が出力され、し
ゃ断器CB3,CB5,CB6及びCB7がしゃ断される。なお、トリ
ップ指令S12により、送電線の対向端子のしゃ断器CB2に
もしゃ断指令が出されるが、これは送電線保護装置4に
よりしゃ断されるべきものであるため実害はなく、更
に、送電線保護装置4の不良でしゃ断器CB2がしゃ断で
きない場合をバックアップできる。
3及び4が事故を検出して、送電線保護装置3はしゃ断
器CB1にトリップ指令S3を出力するがしゃ断器CB1の不良
により事故は継続する。一方、広域保護装置6も電流差
動リレー10により母線の各端子から流入する事故電流に
より事故を検出し、トリップ信号S9を限時動作回路11に
出力する。限時動作回路11は、事故の継続により所定時
間T0後トリップ指令S10を出力する。過電流リレー12
は、変流器CT1及びCT2を通過する電流が流れていること
により、電流データS2Aと電流データS8Aの電流により動
作する。これにより、トリップ指令S12が出力され、し
ゃ断器CB3,CB5,CB6及びCB7がしゃ断される。なお、トリ
ップ指令S12により、送電線の対向端子のしゃ断器CB2に
もしゃ断指令が出されるが、これは送電線保護装置4に
よりしゃ断されるべきものであるため実害はなく、更
に、送電線保護装置4の不良でしゃ断器CB2がしゃ断で
きない場合をバックアップできる。
送電線1の事故でのしゃ断器CB2が不良でCB1が正常 しゃ断器CB2の不良で事故が継続すると、の場合と
同様に広域保護装置6は電流差動リレー10が送電線に流
入する事故電流により事故を検出して、トリップ信号S9
を限時動作回路11に出力し、所定時間T0後にトリップ指
令S10が出力される。しかし、しゃ断器CB1が正常にしゃ
断されるため、変流器CT1及びCT2に電流は流れず過電流
リレー12は不動作である、従って、しゃ断器CB2の不良
時、母線端子のしゃ断器を不要にしゃ断することはな
い。
同様に広域保護装置6は電流差動リレー10が送電線に流
入する事故電流により事故を検出して、トリップ信号S9
を限時動作回路11に出力し、所定時間T0後にトリップ指
令S10が出力される。しかし、しゃ断器CB1が正常にしゃ
断されるため、変流器CT1及びCT2に電流は流れず過電流
リレー12は不動作である、従って、しゃ断器CB2の不良
時、母線端子のしゃ断器を不要にしゃ断することはな
い。
甲母線の事故でのしゃ断器CB1不良 甲母線において事故が発生すると、母線保護装置1が
事故を検出してしゃ断器CB1,CB3,CB5,CB6及びCB7にトリ
ップ指令を出力するが、しゃ断器CB1の不良により事故
は継続する。一方、広域保護装置6も電流差動リレー10
により対向母線から送電線1に流入する事故電流により
事故を検出し、トリップ信号S9を限時動作回路11に出力
する。限時動作回路11は、事故の継続により所定時間T0
後トリップ指令10を出力する。過電流リレー12は、の
場合と全く同様にして動作する。これにより、トリップ
信号S12が出力される。送電線保護装置3はトリップ指
令S12を入力すると送電線保護装置4に伝送する。そし
て、送電線保護装置4によりしゃ断器CB2がしゃ断され
る。なお、トリップ指令S12により、母線全端子のしゃ
断器にもしゃ断指令が出されるが、母線保護装置1によ
りしゃ断されるべきものであり実害はなく、更に、母線
保護装置1の不良でしゃ断できない場合をバックアップ
できる。
事故を検出してしゃ断器CB1,CB3,CB5,CB6及びCB7にトリ
ップ指令を出力するが、しゃ断器CB1の不良により事故
は継続する。一方、広域保護装置6も電流差動リレー10
により対向母線から送電線1に流入する事故電流により
事故を検出し、トリップ信号S9を限時動作回路11に出力
する。限時動作回路11は、事故の継続により所定時間T0
後トリップ指令10を出力する。過電流リレー12は、の
場合と全く同様にして動作する。これにより、トリップ
信号S12が出力される。送電線保護装置3はトリップ指
令S12を入力すると送電線保護装置4に伝送する。そし
て、送電線保護装置4によりしゃ断器CB2がしゃ断され
る。なお、トリップ指令S12により、母線全端子のしゃ
断器にもしゃ断指令が出されるが、母線保護装置1によ
りしゃ断されるべきものであり実害はなく、更に、母線
保護装置1の不良でしゃ断できない場合をバックアップ
できる。
甲母線の事故でのしゃ断器CB1以外が不良でCB1が正
常 しゃ断器CB1以外の不良で事故が継続すると、の場
合と同様に広域保護装置6は電流差動リレー10が不良し
ゃ断器の端子に流入する事故電流により事故を検出し、
トリップ信号S9を限時動作回路11に出力し所定時間T0後
トリップ指令S10が出力される。しかし、しゃ断器CB1が
正常にしゃ断されるため、と同じく過電流リレー12が
不動作である。従って、しゃ断器CB1以外の不良時、し
ゃ断器CB2を不要にしゃ断することはない。
常 しゃ断器CB1以外の不良で事故が継続すると、の場
合と同様に広域保護装置6は電流差動リレー10が不良し
ゃ断器の端子に流入する事故電流により事故を検出し、
トリップ信号S9を限時動作回路11に出力し所定時間T0後
トリップ指令S10が出力される。しかし、しゃ断器CB1が
正常にしゃ断されるため、と同じく過電流リレー12が
不動作である。従って、しゃ断器CB1以外の不良時、し
ゃ断器CB2を不要にしゃ断することはない。
以上説明したように、上記実施例によれば、第1に、
動作を高速化できると共に後備保護装置などの動作との
保護協調がとりやすく、第2には、保護範囲が広域のた
め保護範囲内の変流器の配置位置による保護上の盲点が
なく、第3には、1つの装置にて送電線保護と母線保護
の両者のしゃ断器不良対策が可能である。更に、第4と
して、変流器CT1及びCT2の不良時には夫々送電線保護装
置及び母線保護装置による事故検出が不可能な場合が考
えられるが、本実施例の装置では、これらの両変流器か
ら電流を入力として使用するため、両変流器共不良とな
らない限り動作可能であって変流器不良対策も可能であ
り、そして、第5にはサンプリングタイミングの異なる
送電線保護装置及び母線保護装置の各データを用いて
も、データを補正して使用するため高精度は動作判定が
可能である。
動作を高速化できると共に後備保護装置などの動作との
保護協調がとりやすく、第2には、保護範囲が広域のた
め保護範囲内の変流器の配置位置による保護上の盲点が
なく、第3には、1つの装置にて送電線保護と母線保護
の両者のしゃ断器不良対策が可能である。更に、第4と
して、変流器CT1及びCT2の不良時には夫々送電線保護装
置及び母線保護装置による事故検出が不可能な場合が考
えられるが、本実施例の装置では、これらの両変流器か
ら電流を入力として使用するため、両変流器共不良とな
らない限り動作可能であって変流器不良対策も可能であ
り、そして、第5にはサンプリングタイミングの異なる
送電線保護装置及び母線保護装置の各データを用いて
も、データを補正して使用するため高精度は動作判定が
可能である。
第3図は本発明による他の実施例である。
本実施例は動作判定手段9のみが異なり、他の部分は
第1図と同様である。
第1図と同様である。
第3図において、過電流リレー14は、変流器CT4に流
れる電流を示す電流データS2Bを入力として事故電流の
流れの有無を判定し、変流器CT4に事故電流が流れてい
るとき“0"を、また、事故電流が流れていないとき“1"
となるトリップ信号S13を出力する。過電流リレー15
は、変流器CT2以外の甲母線端子における変流器に流れ
る電流を示す電流データS8Bを入力として、各変流器に
おける事故電流の流れの有無を判定し、いずれか1つの
変流器に事故電流が流れているとき“0"を、また、いず
れの変流器にも事故電流が流れていないとき“1"となる
トリップ信号S14を出力する。AND回路16は、限時動作回
路11から出力されるトリップ信号S10とトリップ信号S13
とを入力し、両信号共あるとき、トリップ信号S15を母
線保護装置にわたすため端末装置T10に出力する。同様
に、AND回路17は、トリップ信号S10とトリップ信号S14
とを入力し、両信号共あるとき、しゃ断器CB2をしゃ断
するためにトリップ信号S16を送電線保護装置3に出力
する。
れる電流を示す電流データS2Bを入力として事故電流の
流れの有無を判定し、変流器CT4に事故電流が流れてい
るとき“0"を、また、事故電流が流れていないとき“1"
となるトリップ信号S13を出力する。過電流リレー15
は、変流器CT2以外の甲母線端子における変流器に流れ
る電流を示す電流データS8Bを入力として、各変流器に
おける事故電流の流れの有無を判定し、いずれか1つの
変流器に事故電流が流れているとき“0"を、また、いず
れの変流器にも事故電流が流れていないとき“1"となる
トリップ信号S14を出力する。AND回路16は、限時動作回
路11から出力されるトリップ信号S10とトリップ信号S13
とを入力し、両信号共あるとき、トリップ信号S15を母
線保護装置にわたすため端末装置T10に出力する。同様
に、AND回路17は、トリップ信号S10とトリップ信号S14
とを入力し、両信号共あるとき、しゃ断器CB2をしゃ断
するためにトリップ信号S16を送電線保護装置3に出力
する。
以上説明した第3図の構成での作用を以下に説明す
る。
る。
送電線1の事故でのしゃ断器CB1不良 送電線1に事故が発生したとき、しゃ断器CB2が正常
であれば送電線保護装置が動作してしゃ断器CB2はしゃ
断されるため、変流器CT4には事故電流が流れず、過電
流リレー14はトリップ信号S13を出力し、そしてトリッ
プ信号S15が出力されしゃ断器CB1以外の甲母線しゃ断器
が正しくしゃ断される。
であれば送電線保護装置が動作してしゃ断器CB2はしゃ
断されるため、変流器CT4には事故電流が流れず、過電
流リレー14はトリップ信号S13を出力し、そしてトリッ
プ信号S15が出力されしゃ断器CB1以外の甲母線しゃ断器
が正しくしゃ断される。
送電線1の事故でのしゃ断器CB2が不良でCB1が正常 送電線1の事故でしゃ断器CB2が不良の場合、変流器C
T4に事故電流が流れ、過電流リレー14はこの事故電流に
よりトリップ信号S13を“0"とする。これにより、母線
保護装置のトリップ信号S15は出力されず、母線しゃ断
器の不要なしゃ断はされない。
T4に事故電流が流れ、過電流リレー14はこの事故電流に
よりトリップ信号S13を“0"とする。これにより、母線
保護装置のトリップ信号S15は出力されず、母線しゃ断
器の不要なしゃ断はされない。
甲母線の事故でのしゃ断器CB1不良 甲母線に事故が発生したとき、しゃ断器CB1以外のし
ゃ断器が正常であれば母線保護装置が動作して、しゃ断
器CB1以外のしゃ断器はしゃ断されるため、変流器CT2以
外の甲母線端子における変流器には事故電流が流れず、
過電流リレー15はトリップ信号S14を出力するためトリ
ップ信号S16が送電線保護装置3に出力され、しゃ断器C
B2が正しくしゃ断される。
ゃ断器が正常であれば母線保護装置が動作して、しゃ断
器CB1以外のしゃ断器はしゃ断されるため、変流器CT2以
外の甲母線端子における変流器には事故電流が流れず、
過電流リレー15はトリップ信号S14を出力するためトリ
ップ信号S16が送電線保護装置3に出力され、しゃ断器C
B2が正しくしゃ断される。
甲母線の事故でのしゃ断器CB1以外が不良でCB1が正
常 甲母線の事故でしゃ断器CB1以外のしゃ断器が不良の
場合、不良変流器に事故電流が流れ過電流リレー15はこ
の事故電流によりトリップ信号S14を“0"とする。これ
により、トリップ信号S16は送電線保護装置3に出力さ
れず、しゃ断器CB2の不要なしゃ断はされない。
常 甲母線の事故でしゃ断器CB1以外のしゃ断器が不良の
場合、不良変流器に事故電流が流れ過電流リレー15はこ
の事故電流によりトリップ信号S14を“0"とする。これ
により、トリップ信号S16は送電線保護装置3に出力さ
れず、しゃ断器CB2の不要なしゃ断はされない。
以上説明したように、第3図の構成によってもしゃ断
器の不良に対して正しくしゃ断できると共に、不要なし
ゃ断を防止できる。更に、本実施例によれば、過電流リ
レー14,15の入力は電流差動リレー10と同じになり、広
域保護装置の回路規模及び演算処理負担を減少できる効
果がある。
器の不良に対して正しくしゃ断できると共に、不要なし
ゃ断を防止できる。更に、本実施例によれば、過電流リ
レー14,15の入力は電流差動リレー10と同じになり、広
域保護装置の回路規模及び演算処理負担を減少できる効
果がある。
第1図の実施例における過電流リレー12は、変流器CT
1及びCT2に流れる電流を入力としていたが、変流器の不
良対策を割り切るならば、例えば変流器CT1のみの電流
とすることができる。
1及びCT2に流れる電流を入力としていたが、変流器の不
良対策を割り切るならば、例えば変流器CT1のみの電流
とすることができる。
第4図は本発明による更に他の実施例である。
本実施例は動作判定手段9のみが異なり、他の部分は
第1図と同様である。
第1図と同様である。
第4図において、OR回路18は、送電線保護装置3から
出力されるトリップ指令S3と、端末装置T10から出力さ
れる母線保護装置のトリップ指令S17とを入力とし、い
ずれか一方の信号があるときトリップ信号S18を出力す
る。AND回路19は、AND回路13から出力されるトリップ信
号S12とトリップ信号S18とを入力し、両信号共あるとき
トリップ信号S19を母線保護装置1及び送電線保護装置
3に出力する。12は過電流リレーであって、S2A,S8Aを
入力としトリップ信号S11を出力する。そして、トリッ
プ信号S10とS11とがAND回路13へ入力し、AND条件が満た
されればトリップ信号S12を出力する。
出力されるトリップ指令S3と、端末装置T10から出力さ
れる母線保護装置のトリップ指令S17とを入力とし、い
ずれか一方の信号があるときトリップ信号S18を出力す
る。AND回路19は、AND回路13から出力されるトリップ信
号S12とトリップ信号S18とを入力し、両信号共あるとき
トリップ信号S19を母線保護装置1及び送電線保護装置
3に出力する。12は過電流リレーであって、S2A,S8Aを
入力としトリップ信号S11を出力する。そして、トリッ
プ信号S10とS11とがAND回路13へ入力し、AND条件が満た
されればトリップ信号S12を出力する。
以上説明した第4図の構成によれば、広域保護装置6
からトリップ信号S19が出力されるのは、送電線保護装
置3もしくは母線保護装置1が動作したときのみであ
り、第1図の構成での応動に比較して動作信頼度を向上
することができる。
からトリップ信号S19が出力されるのは、送電線保護装
置3もしくは母線保護装置1が動作したときのみであ
り、第1図の構成での応動に比較して動作信頼度を向上
することができる。
なお、送電線保護装置3及び母線保護装置1のトリッ
プ指令を広域保護装置6の動作条件に加える方法は第4
図に限定されず、例えば、送電線保護装置3が動作した
ときのみ、しゃ断器CB1の不良対策として母線端子のし
ゃ断器をしゃ断するようにトリップ指令を出し、母線保
護装置1が動作したときのみ、しゃ断器CB1の不良対策
として送電線のしゃ断器CB2をしゃ断するようトリップ
指令を出す構成とすることもできる。
プ指令を広域保護装置6の動作条件に加える方法は第4
図に限定されず、例えば、送電線保護装置3が動作した
ときのみ、しゃ断器CB1の不良対策として母線端子のし
ゃ断器をしゃ断するようにトリップ指令を出し、母線保
護装置1が動作したときのみ、しゃ断器CB1の不良対策
として送電線のしゃ断器CB2をしゃ断するようトリップ
指令を出す構成とすることもできる。
第1図の実施例における補正手段8における補正の方
法は第2図及び(1)式で示したが、これに限るもので
ない。他の方法を第5図にて説明するが、第5図にて第
2図と同じ記号のものは同じ記号を用いている。
法は第2図及び(1)式で示したが、これに限るもので
ない。他の方法を第5図にて説明するが、第5図にて第
2図と同じ記号のものは同じ記号を用いている。
第5図におて、母線保護装置1のサンプリング間隔は
電気角2βで、母線保護装置1と送電線保護装置3との
サンプリング時刻の差はΔαで、また、サンプリング値
Mb2とMb3のサンプリング位相の中間点をθで示してい
る。これらの記号を用いて、以下にサンプリング時刻tp
3における母線端子電流データS7の補正サンプリング値M
b11Aの算出方法を説明する。
電気角2βで、母線保護装置1と送電線保護装置3との
サンプリング時刻の差はΔαで、また、サンプリング値
Mb2とMb3のサンプリング位相の中間点をθで示してい
る。これらの記号を用いて、以下にサンプリング時刻tp
3における母線端子電流データS7の補正サンプリング値M
b11Aの算出方法を説明する。
サンプリング値Mb2,Mb3及び補正サンプリング値Mb11A
は(3),(4)式及び(5)式で表わせる。
は(3),(4)式及び(5)式で表わせる。
Mb2=Ksin(θ−β) =K(sinθcosβ−cosθsinβ) ……(3) Mb3=Ksin(θ+β) =K(sinθcosβ+cosθsinβ) ……(4) Mb11A=Ksin(θ−β+Δα) =K[sinθcos(Δα−β) +cosθsin(Δα−β)] ……(5) (3)式+(4)式及び(3)式−(4)式より夫々
sinθ及びCOSθの値を求めることができ、(6)式及び
(7)式となる。
sinθ及びCOSθの値を求めることができ、(6)式及び
(7)式となる。
従って、補正サンプリング値Mb11Aは(6)式及び
(7)式を(5)式に代入することにより下記(8)式
で表わされる。
(7)式を(5)式に代入することにより下記(8)式
で表わされる。
上記(8)式の全ての値は既知の値もしくは補正手段
8が入力できる値であり、演算可能である。従って、
(8)式を用いて補正演算を行うことにより電流波形が
正弦波であれば演算上の誤差はなく、(1)式での直線
近似での算出と比較して高精度化が図れる。
8が入力できる値であり、演算可能である。従って、
(8)式を用いて補正演算を行うことにより電流波形が
正弦波であれば演算上の誤差はなく、(1)式での直線
近似での算出と比較して高精度化が図れる。
補正手段8における補正精度を向上する他の実施例を
(8)式で説明したが、別の方法を第6図に示す。第6
図は第1図の構成において、送電線保護装置3のサンプ
リング間隔を第1図と同じとし、母線保護装置1のサン
プリング間隔を1/2、即ち、サンプリング周波数を2倍
にした場合のサンプリングデータを示すが、第6図にて
第2図と同じ記号のものは同じ記号を用いている。第6
図において、サンプリング間隔がT/2になったことによ
り、第2図に比較して、サンプリング時刻tb1A〜tb6Aに
おけるサンプリング値Mb1A〜Mb6Aが追加されている。従
って、補正手段8における補正演算において、例えばサ
ンプリング時刻tp3における母線端子電流データS7の補
正サンプリング値Mb11Bを算出するには、(1)式に変
えて、下記(9)式を用いる。
(8)式で説明したが、別の方法を第6図に示す。第6
図は第1図の構成において、送電線保護装置3のサンプ
リング間隔を第1図と同じとし、母線保護装置1のサン
プリング間隔を1/2、即ち、サンプリング周波数を2倍
にした場合のサンプリングデータを示すが、第6図にて
第2図と同じ記号のものは同じ記号を用いている。第6
図において、サンプリング間隔がT/2になったことによ
り、第2図に比較して、サンプリング時刻tb1A〜tb6Aに
おけるサンプリング値Mb1A〜Mb6Aが追加されている。従
って、補正手段8における補正演算において、例えばサ
ンプリング時刻tp3における母線端子電流データS7の補
正サンプリング値Mb11Bを算出するには、(1)式に変
えて、下記(9)式を用いる。
上記(9)式により補正を行なうことにより、直線近
似する部分が短くなるため演算精度を向上することがで
きる。
似する部分が短くなるため演算精度を向上することがで
きる。
第6図の実施例ではサンプリング周波数2倍にした場
合で説明したがこれに限ることはなく、サンプリング周
波数は高いほど精度はよくなるので、光ファイバケーブ
ル及びスターカプラにおける伝送量、端末装置における
サンプリング能力及び補正手段8における記憶容量など
を考慮して、許容し得るサンプリング周波数にすること
になる。なお、母線保護装置におけるサンプリング周波
数が送電線保護装置におけるサンプリング周波数の30倍
程度以上にできるときは、サンプリング時刻が最も近い
サンプリング値をそのまま用いても誤差ΔKとしては、
最悪でも(10)式となる。
合で説明したがこれに限ることはなく、サンプリング周
波数は高いほど精度はよくなるので、光ファイバケーブ
ル及びスターカプラにおける伝送量、端末装置における
サンプリング能力及び補正手段8における記憶容量など
を考慮して、許容し得るサンプリング周波数にすること
になる。なお、母線保護装置におけるサンプリング周波
数が送電線保護装置におけるサンプリング周波数の30倍
程度以上にできるときは、サンプリング時刻が最も近い
サンプリング値をそのまま用いても誤差ΔKとしては、
最悪でも(10)式となる。
ΔK=Ksin(30゜×1/30×1/2) =K×0.87% ……(10) 但し、Kは振幅値 この誤差はリレー演算上許容できるため、補正手段は
不要となる。
不要となる。
第1図の実施例における送電線保護装置3では、トリ
ップ信号S12を送電線保護装置4に伝送する方法とし
て、トリップ信号を伝送データに乗せる構成であるが、
これに限るものではなく、例えば、自端電流を強制的に
零として送電線保護装置4に伝送する方法を用いてもよ
い。これにより、送電線保護装置4では、変流器CT4に
流れるわずかの潮流があれば電流差動リレーは動作でき
るので、トリップ信号を伝送することと等価になる。こ
の構成は、伝送データにトリップ信号を乗せる余裕がな
いとき有効である。
ップ信号S12を送電線保護装置4に伝送する方法とし
て、トリップ信号を伝送データに乗せる構成であるが、
これに限るものではなく、例えば、自端電流を強制的に
零として送電線保護装置4に伝送する方法を用いてもよ
い。これにより、送電線保護装置4では、変流器CT4に
流れるわずかの潮流があれば電流差動リレーは動作でき
るので、トリップ信号を伝送することと等価になる。こ
の構成は、伝送データにトリップ信号を乗せる余裕がな
いとき有効である。
第1図の実施例では、広域保護装置6は送電線保護装
置3及び母線保護装置1とは分離した構成で示したが、
これに限るものではなく、これらの装置と統合してもよ
い。例えば、広域保護装置6を送電線保護装置3と統合
すれば、信号線のやりとりが減少でき、信号線のやりと
りは母線保護装置1との間の光ファイバケーブルのみと
なる。一方、母線保護装置1と統合すれば、光ファイバ
ケーブルH10及び端末装置T10が省略できる。
置3及び母線保護装置1とは分離した構成で示したが、
これに限るものではなく、これらの装置と統合してもよ
い。例えば、広域保護装置6を送電線保護装置3と統合
すれば、信号線のやりとりが減少でき、信号線のやりと
りは母線保護装置1との間の光ファイバケーブルのみと
なる。一方、母線保護装置1と統合すれば、光ファイバ
ケーブルH10及び端末装置T10が省略できる。
第1図の実施例では、2端子送電線と二重母線の系統
構成で説明したが、本発明はこの系統構成に限るもので
はなく、送電線3端子等の多端子になっても、更に、変
圧器を含む系統であっても同様に適用できる。
構成で説明したが、本発明はこの系統構成に限るもので
はなく、送電線3端子等の多端子になっても、更に、変
圧器を含む系統であっても同様に適用できる。
[発明の効果] 以上説明したように、本発明によれば送電線保護装置
と母線保護装置に対して、サンプリング時刻を合せると
共に、しゃ断器不良対策装置を共用するよう構成したの
で、第1に、動作を高速化できると共に後備保護装置な
どの動作との保護協調がとりやすく、第2には、保護範
囲が広域のため保護範囲内の交流器の配置位置による保
護上の盲点がなく、第3には、1つの装置にて送電線保
護と母線保護の両者のしゃ断器不良対策が可能であり、
更に、第4として、変流器の不良時にも動作可能であ
り、そして、第5には、サンプリングタイミングの異な
る保護装置のデータを用いても高精度に動作判定の可能
な広域保護装置を提供することができる。
と母線保護装置に対して、サンプリング時刻を合せると
共に、しゃ断器不良対策装置を共用するよう構成したの
で、第1に、動作を高速化できると共に後備保護装置な
どの動作との保護協調がとりやすく、第2には、保護範
囲が広域のため保護範囲内の交流器の配置位置による保
護上の盲点がなく、第3には、1つの装置にて送電線保
護と母線保護の両者のしゃ断器不良対策が可能であり、
更に、第4として、変流器の不良時にも動作可能であ
り、そして、第5には、サンプリングタイミングの異な
る保護装置のデータを用いても高精度に動作判定の可能
な広域保護装置を提供することができる。
第1図は本発明による広域保護装置の一実施例の構成
図、第2図は補正手段の説明図、第3図は本発明による
他の実施例の構成図、第4図は更に他の実施例の構成
図、第5図は他の実施例の補正手段の説明図、第6図は
更に他の実施例の補正手段の説明図、第7図は従来技術
によるしゃ断器不良対策装置の構成図である。 1,101……母線保護装置 2……スターカプラ 3,4,103……送電線保護装置 6……広域保護装置、7……時間差算出手段 8……補正手段 9,9A,9B……動作判定手段 10……電流差動リレー、11……限時動作回路 12,14,15……過電流リレー H1,〜4,HB,H10……光ファイバケーブル T1〜T5,T10……端末装置
図、第2図は補正手段の説明図、第3図は本発明による
他の実施例の構成図、第4図は更に他の実施例の構成
図、第5図は他の実施例の補正手段の説明図、第6図は
更に他の実施例の補正手段の説明図、第7図は従来技術
によるしゃ断器不良対策装置の構成図である。 1,101……母線保護装置 2……スターカプラ 3,4,103……送電線保護装置 6……広域保護装置、7……時間差算出手段 8……補正手段 9,9A,9B……動作判定手段 10……電流差動リレー、11……限時動作回路 12,14,15……過電流リレー H1,〜4,HB,H10……光ファイバケーブル T1〜T5,T10……端末装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H02H 1/00 - 3/07 H02H 3/26 - 3/30 H02H 7/22 - 7/30
Claims (5)
- 【請求項1】電流差動方式により母線を保護する母線保
護装置と前記母線にしゃ断器を介して接続された1つの
送電線を保護するため前記送電線の両端に設置される電
流差動方式による送電線保護装置からなる保護継電装置
において、 前記送電線保護装置を用いて前記送電線の対向端子の電
流を入力する第1の入力手段と、 前記母線保護装置内にあって前記母線の全端子電流を入
力する第2の入力手段と、 前記送電線保護装置を用いて前記送電線の自端子の電流
を入力する第3の入力手段と、 前記母線保護装置と前記送電線保護装置におけるサンプ
リングタイミングの時間差を算出する時間差算出手段
と、 前記時間差算出手段の結果に基づき前記第2の入力手段
の出力を補正し前記第1の入力手段の出力電流とサンプ
リングタイミングが等しい出力電流を出力する補正手段
と、 前記第1の入力手段の出力電流と前記補正手段の出力電
流から前記送電線の自端子電流を除いた電流とを入力し
て電流差動方式により前記送電線と前記母線を保護対象
として事故検出を行なう電流差動リレーと、 前記補正手段から出力される前記送電線の自端子電流と
前記第3の入力手段の出力とを入力して、少なくとも一
方の電流が流れていることで前記しゃ断器の事故を検出
する過電流リレーと、 前記電流差動リレーと前記過電流リレーとがともに事故
を検出したとき前記送電線もしくは前記母線に事故があ
ると判定する動作判定手段とを備え、 前記動作判定手段が事故を検出したとき、前記母線にお
ける前記送電線端子のしゃ断器以外の母線端子のしゃ断
器と前記送電線の対向端しゃ断器にトリップ指令を出力
することを特徴とする広域保護装置。 - 【請求項2】請求項1記載の広域保護装置において、動
作判定手段は、 第1の入力手段の出力電流と補正手段の出力電流から送
電線の自端子を除いた電流とを入力して電流差動方式に
より前記送電線と母線を保護対象として事故検出を行な
う電流差動リレーと、 前記第1の入力手段の出力電流を入力して前記送電線の
対向端子の電流が流れていないことを検出する第1の過
電流リレーと、 前記補正手段の出力電流から前記送電線の自端子電流を
除いた電流を入力として、前記母線端子における前記送
電線との接続端子以外の全端子に電流が流れていないこ
とを検出する第2の過電流リレーとを備え、 前記電流差動リレーと前記第1の過電流リレーがともに
動作したとき前記母線端子の全しゃ断器にトリップ指令
を出すため母線保護装置にトリップ指令を出力し、 前記電流差動リレーと前記第2の過電流リレーがともに
動作したとき前記送電線の対向端子のしゃ断器をトリッ
プするため送電線保護装置にトリップ指令を出力するこ
とを特徴とする広域保護装置。 - 【請求項3】電流差動方式により母線を保護する母線保
護装置と前記母線にしゃ断器を介して接続された1つの
送電線を保護するため前記送電線の両端に設置される電
流差動方式による送電線保護装置からなる保護継電装置
において、 前記送電線保護装置を用いて前記送電線の対向端子の電
流を入力する第1の入力手段と、 前記母線保護装置内にあって前記母線の全端子電流を入
力する第2の入力手段と、 前記送電線保護装置を用いて前記送電線の自端子電流を
入力する第3の入力手段と、 前記母線保護装置と前記送電線保護装置におけるサンプ
リングタイミングの時間差を算出する時間差算出手段
と、 前記時間差算出手段の結果に基づき前記第2の入力手段
の出力を補正し前記第1の入力手段の出力電流とサンプ
リングタイミングが等しい出力電流を出力する補正手段
と、 前記第1の入力手段の出力電流と前記補正手段の出力電
流から前記送電線の自端子電流を除いた電流とを入力し
て電流差動方式により前記送電線と前記母線を保護対象
として事故検出を行なう電流差動リレーと、 前記第3の入力手段の出力を入力して電流が流れている
ことで前記しゃ断器の事故を検出する過電流リレーと、 前記電流差動リレーと前記過電流リレーとがともに事故
を検出したとき前記送電線もしくは前記母線に事故があ
ると判定する動作判定手段とを備え、 前記動作判定手段が事故を検出したとき、前記母線にお
ける前記送電線端子のしゃ断器以外の母線端子のしゃ断
器と前記送電線の対向端しゃ断器にトリップ指令を出力
することを特徴とする広域保護装置。 - 【請求項4】電流差動方式により母線を保護する母線保
護装置と前記母線にしゃ断器を介して接続された1つの
送電線を保護するため前記送電線の両端に設置される電
流差動方式による送電線保護装置からなる保護継電装置
において、 前記送電線保護装置を用いて前記送電線の対向端子の電
流を入力する第1の入力手段と、 前記母線保護装置内にあって前記母線の全端子電流を入
力する第2の入力手段と、 前記送電線保護装置を用いて前記送電線の自端子の電流
を入力する第3の入力手段と、 前記母線保護装置と前記送電線保護装置におけるサンプ
リングタイミングの時間差を算出する時間差算出手段
と、 前記時間差算出手段の結果に基づき前記第2の入力手段
の出力を補正し前記第1の入力手段の出力電流とサンプ
リングタイミングが等しい出力電流を出力する補正手段
と、 前記第1の入力手段の出力電流と前記補正手段の出力電
流から前記送電線の自端子電流を除いた電流とを入力し
て電流差動方式により前記送電線と前記母線を保護対象
として事故検出を行なう電流差動リレーと、 前記補正手段から出力される前記送電線の自端子電流を
入力して電流が流れていることで前記しゃ断器の事故を
検出する過電流リレーと、 前記電流差動リレーと前記過電流リレーとがともに事故
を検出したとき前記送電線もしくは前記母線に事故があ
ると判定する動作判定手段とを備え、 前記動作判定手段が事故を検出したとき、前記母線にお
ける前記送電線端子のしゃ断器以外の母線端子のしゃ断
器と前記送電線の対向端しゃ断器にトリップ指令を出力
することを特徴とする広域保護装置。 - 【請求項5】請求項1又は請求項3又は請求項4記載の
広域保護装置において、動作判定手段にある電流差動リ
レーと過電流リレーとの論理積出力は、送電線保護装置
と母線保護装置とのいずれか一方あるいは両方が出力さ
れたことを条件に動作判定手段の出力となることを特徴
とする広域保護装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2253735A JP2980356B2 (ja) | 1990-09-21 | 1990-09-21 | 広域保護装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2253735A JP2980356B2 (ja) | 1990-09-21 | 1990-09-21 | 広域保護装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04133614A JPH04133614A (ja) | 1992-05-07 |
JP2980356B2 true JP2980356B2 (ja) | 1999-11-22 |
Family
ID=17255414
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2253735A Expired - Fee Related JP2980356B2 (ja) | 1990-09-21 | 1990-09-21 | 広域保護装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2980356B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE112006003960A5 (de) * | 2006-08-07 | 2009-04-16 | Siemens Aktiengesellschaft | Verfahren zum Abtasten eines Strom-oder Spannungsverlaufs und zum Bilden von Abtastwerten, insbesondere zum Einsatz bei Schutz-oder Leiteinrichtungen für Energieübertragungssysteme |
JP4840869B2 (ja) * | 2007-03-01 | 2011-12-21 | 株式会社高岳製作所 | 光ファイバ電流センサ装置 |
Family Cites Families (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5410090B2 (ja) * | 1974-05-24 | 1979-05-01 | ||
JPS59103518A (ja) * | 1982-11-30 | 1984-06-15 | 株式会社明電舎 | 環線系統の保護継電装置 |
JPS619119A (ja) * | 1984-06-22 | 1986-01-16 | 株式会社日立製作所 | デイジタル保護継電装置 |
JPS63206109A (ja) * | 1987-02-23 | 1988-08-25 | 株式会社東芝 | デイジタル継電器 |
JPH0687627B2 (ja) * | 1987-10-30 | 1994-11-02 | 三菱電機株式会社 | 保護継電装置 |
JP2690927B2 (ja) * | 1988-01-29 | 1997-12-17 | 株式会社日立製作所 | 保護継電システム |
-
1990
- 1990-09-21 JP JP2253735A patent/JP2980356B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH04133614A (ja) | 1992-05-07 |
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