JP2957187B2 - 計器用変圧器の2次回路断線検出装置 - Google Patents

計器用変圧器の2次回路断線検出装置

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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> この発明は、3相母線に接続される計器用変圧器(以
下PTと略称する)の2次回路の断線を検出するPTの2次
回路断線検出装置に関し、さらに詳細にいえば、PT2次
回路の断線時に現われる故障現象と、系統地絡故障時に
現われる故障現象との相違に基いて、PT2次回路の断線
を検出するPTの2次回路断線検出装置に関する。
<従来の技術、及び発明が解決しようとする課題> 電力系統の3相母線の電圧を継電器、或は計器に導入
する場合には、必ず計器用変圧器が用いられる。
第5図は、従来のPTの2次回路、及び3次回路を示す
図である。3相母線(21)の各相電圧は、PT(22)の1
次回路に導かれ、一定比で変圧されて、相電圧の形でPT
(22)の2次回路に出力される。
PT(22)の3次回路は、いわゆるブロークンデルタ回
路と呼ばれており、この回路から、各相電圧を総和電圧
した電圧、即ち、零相電圧が出力される。
PT(22)の2次回路の出力、及び3次回路の出力は継
電器(23)に供給される。
(24)、(25)、(26)は補助トランスであり、継電
器(23)を外部と絶縁すると共に、PT(22)からの入力
電圧を適切なレベルに変換するものである。上記補助ト
ランス(24)(25)(26)の内の補助トランス(24)
は、線間電圧を生成するものであり、補助トランス(2
5)(26)は、それぞれ相電圧用、零相電圧用である。
これらの補助トランス(24)(25)(26)の出力が各リ
レー要素に分配され、各リレー要素において、系統地絡
故障、系統短絡故障等の検出が行なわれる。
そして、近年、アナログ型の継電器に替えて、マイク
ロコンピュータを用いたディジタルリレーが広く適用さ
れるに至っており、その能力は高く評価されている。
そこで、本件発明者等は、上記ディジタルリレーの能
力に着目し、ディジタルリレーにPT(22)の2次回路の
出力のみを導入して、零相電圧や線間電圧等を算出する
ことにより、PT(22)の3次回路を省略することを試み
た。
即ち、アナログ型の継電器に替えてディジタルリレー
を使用することにより、PT(22)の2次回路の出力(各
相電圧)のみを導入して、それらの総和演算により零相
電圧を算出することができ、さらに、導入された各相電
圧の差演算により線間電圧を計算することができる。
従って、PT(22)の3次回路を省略することができ、
PT(22)の簡素化が計れる。また、PT(22)の3次回路
を省略することから、リレー側の補助トランス(24)
(26)も省略することができ、継電器側の簡素化が計ら
れる。
しかしながら、ディジタルリレーを使用して、PT(2
2)の2次回路の出力の総和により零相電圧を算出した
場合には、PT(22)の2次回路が断線した場合にも、零
相電圧が算出されるので、PT(2)の2次回路が断線し
ているにも拘わらず、誤って系統の地絡故障と判定する
虞れがあるという問題が発生する。
上記問題点を第6図に基いてさらに詳細に説明する。
第6図は、各相電圧のベクトル図を示し、そのうち第6
図(a)は系統が健全の場合、第6図(b)は系統A相
が一線地絡した場合、第6図(c)はPTのA相が一線断
線した場合を示している。
第6図(a)の場合は、3相の相電圧の総和は零であ
るが、第6図(b)(c)の場合は、同図破線で示され
る零相電圧が計算されることになる。即ち、PT(22)の
2次回路が断線した場合にも、系統が地絡故障した場合
と同様に零相電圧が算出される。ディジタルリレーは上
記PT(22)の2次回路断線時に算出される見掛け上の零
相電圧と、地絡故障による零相電圧とを区別することが
出来ず、誤って系統を遮断する虞れがある。
<発明の目的> この発明は上記の問題に鑑み、PT2次回路の断線によ
る地絡リレー誤動作を防止する計器用変圧器の2次回路
断線検出装置を提供することを目的とする。
<課題を解決するための手段、および作用> 上記目的を達成するための、この発明の計器用変圧器
の2次回路断線検出装置は、ディジタル形地絡保護リレ
ーに用いられ、3相母線に接続される計器用変圧器の2
次回路から入力される相電圧に基づいて、零相電圧、線
間電圧の大きさ、相電圧の大きさ、および相電圧の位相
差を算出する演算手段と、上記算出された線間電圧の大
きさ、相電圧の大きさ、および相電圧の位相差と、系統
地絡故障時に現われる線間電圧の大きさ、相電圧の大き
さ、および相電圧の位相差との相違に基づいて、系統地
絡故障か、計器用変圧器の2次回路断かを判定する断線
判定手段とを有するものである。
上記構成の発明であれば、演算手段が、PT2次回路か
ら入力される相電圧等に基づいて、零相電圧を算出して
いるので、従来の方式のように零相電圧を検出するため
のPT3次ブロークンデルタ回路を設ける必要がない。従
って、PTを簡素化することができる。
そして、断線判定手段は、線間電圧の大きさ、相電圧
の大きさ、および位相差に基いてPT2次回路の断線を検
出しているので、零相電圧が検出され、且つ線間電圧の
大きさが降下しない場合には、系統一線地絡故障と判定
することができる。
また、系統二線地絡時には、PT2次回路の一線断線、
或いは二線断線と同様に、零相電圧が現われ、且つ、線
間電圧が降下するが、二線地絡時には、何れかの位相差
が180度近くになり、一方、PT2次回路の断線時には、何
れかの相電圧の大きさが0ボルト近くになり、何れかの
位相差が150度以内(電圧変動率、PTのインピーダンス
を考慮した場合)になる。従って、断線判定手段によ
り、両故障時の相電圧の大きさ、および位相差を比較す
ることにより、二線地絡故障とPT2次回路の断線故障と
を識別することができる。以上のようにして、PT2次回
路断線にも拘わらず、系統の地絡故障と誤って判定する
虞れを無くすことができる。
<実施例> 実施例の構成を説明する前提として、本件発明者等が
系統一線地絡故障、系統二線地絡故障、PT2次回路の一
線断線、およびPT2次回路の二線断線時における故障現
象を分析した結果を第1図に示す。第1図A,Bは系統地
絡故障を示し、C,DはPT2次回路の断線を示す。そして、
第1図Aは、A相地絡の場合を示し、第1図Bは、B
相,C相の2相地絡の場合を示し、第1図Cは、PT2次回
路のA相が断線した場合を示し、第3図Dは、PT2次回
路のA相、B相が断線した場合を示している。
即ち、系統一線地絡故障時には、線間電圧は降下せ
ず、中性点が移動し、各相の位相差が変化する。また、
系統2線地絡故障時には、線間電圧が降下し、位相差が
最大180度に変化する。
一方、PT2次回路の一線断線故障時には、断線した相
の相電圧の供給が断たれるが、断線していない2相の相
電圧から、PT2次回路に接続されている負荷(継電器、
計器等)のインピーダンスに応じて断線したA相の相電
圧が発生する。即ち、相電圧aは、相電圧bと、相
電圧cとがなす三角形の領域A(図面中斜線部)に現
われる。
また、PT2次回路の二線断線故障時には、断線したA
相,B相の相電圧の供給が断たれるが、上記PT2次回路の
一線断線故障時と同様にして、断線していない相電圧
cから断線したA相,B相の相電圧a,bが作られる。
上記第1図の分析結果から、線間電圧が降下した際に
おける相電圧の大きさと位相差とを比較することによ
り、系統2線地絡故障と、PT2次回路の一線、或は二線
断線故障とを識別することができる。
以下、この発明のPTの2次回路断線検出装置を添付図
面に基いて詳細に説明する。
第2図は、本発明に係るPT2次回路断線検出装置を母
線に接続した状態を示す概略図であり、母線(1)のA
相、B相、C相にY−Y結線型のPT(2)が接続され、
PT(2)の2次回路に、補助トランス(3)が接続され
ている。そして、補助トランス(3)に、零相電圧及び
線間電圧を算出し、零相電圧が地絡故障によるものか、
PT(2)の2次回路の断線によるものかを判定するマイ
クロコンピュータ(4)が接続されている。
上記PT(2)は、母線(1)のA相、B相、C相の電
圧a,b,cを検出して、補助トランス(3)に出力
している。
上記補助トランス(3)は、1次側がY結線で2次側
が3つの単相回路からなり、PT(2)の2次回路から入
力される相電圧a,b,cをマイクロコンピュータの
(4)の動作電圧に整合させた電圧に降下させている。
そして、この補助トランス(3)により、PT(2)とマ
イクロコンピュータ(4)とは絶縁される。
第3図は、PTの2次回路断線検出装置の機能ブロック
図を示し、マイクロコンピュータ(4)は、零相電圧算
出部(5)と、線間電圧算出部(6)と、相電圧算出部
(7)と、位相差算出部(8)と、第1の比較部(9)
と、第2の比較部(10)と、第1から第6のゲート(1
1)(12)(13)(14)(15)(16)とを有する。
零相電圧算出部(5)は、 (a+b+c)/3=0なる式に基づいて零相電
圧の大きさ|0|を算出し、|0|が所定値を越えた場
合に、地絡信号を第2ゲート(12)、第5のゲート(1
5)に出力している。
線間電圧算出部(6)は、 a−b=ab b−c=bc c−a=ac なる式に基いて、線間電圧の大きさ|ab|,|bc|,|
ca|を算出し、第1の比較部(9)に出力している。
相電圧算出部(7)は、補助トランス(3)から入力
される相電圧a,b,cに基づいて、相電圧の大きさ
|a|,|b|,|c|を算出し、第2の比較部(10)に出
力している。
位相差算出部(8)は、補助トランス(3)から入力
される相電圧a,b,cの形態が、相電圧a,b,
cの内のある2相でなす角内に残り一相があり、上記2
相でなす角が所定角度(例えば、150度)以内かどうか
を算出するものである。そして、相電圧a,b,c
が、上記形態の場合には、HIGHレベルの信号を第4のゲ
ート(14)に出力し、さもない場合には、LOWレベルの
信号を同ゲート(14)に出力している。
第1の比較部(9)は、上記|ab|,|bc|,|ca|
と第1の閾値K1とを比較し、|ab|,|bc|,|ca|が
第1の閾値K1(例えば、75ボルト)以上である場合に
は、HIGHレベルの信号を第1のゲート(11)、および第
3のゲート(13)に出力し、逆に、|ab|,|bc|,|
ca|が第1の閾値K1以下である場合には、LOWレベルの信
号を第1のゲート(11)、および第3のゲート(13)に
出力している。
第2の比較部(10)は、|a|,|b|,|c|と第2の
閾値K2(例えば、10ボルト)とを比較し、|a|,|b
|,|c|が第2の閾値K2以上である場合には、HIGHレベ
ルの信号を第4のゲート(14)に出力し、逆に|a|,|
b|,|c|が第2の閾値K2以下である場合には、LOWレ
ベルの信号を出力している。
尚、上記実施例においては、閾値K1を最大限である75
ボルト、第2の閾値K2を10ボルト、所定角度範囲を最大
限である150度としているが、電圧変動率、PT(2)の
2次回路のインピーダンス等を考慮して、多少の幅をも
たせることが可能である。
第1のゲート(11)は、上記第1の比較部(9)から
の3つの信号を入力とし、3つの信号の全てが、HIGHレ
ベルの場合は、出力ゲートからHIGHレベルの信号を第2
ゲート(12)回路に出力している。即ち、3つの信号の
全てが、HIGHレベルの場合(全ての線間電圧が正常)に
は、PT(2)の2次回路は正常と判定している。逆に、
3つの信号の全てが、HIGHレベルでない場合には、第3
のゲート(13)、第4のゲート(14)により、地絡故障
かPT(2)の2次回路の断線かを判定している。
第2ゲート(12)は、上記第1のゲート(11)の出力
信号と、零相電圧算出部(5)の地絡信号とを入力と
し、両入力がHIGHレベルである場合には、第6のゲート
(16)を介して地絡リレーにHIGHレベルの信号を出力
し、地絡リレーを動作させている。逆に、何れか一方の
入力信号がLOWレベルである場合には、LOWレベルの信号
を第6のゲート(16)に出力している。即ち、上記第1
のゲート(11)と第2ゲート(12)とで、零相電圧が現
われ、且つ全ての線間電圧が降下していない場合に、地
絡故障と判定している。
第3のゲート(13)は、上記第1の比較部(9)の3
つの信号の内の一つを反転させ、2つをそのまま入力と
するANDゲート(131)(132)(133)と、ANDゲート(1
31)(132)(133)の出力信号を入力とするORゲート
(134)とからなる。第1の比較部(9)からANDゲート
(131)(132)(133)にそれぞれ入力される3つの信
号の内、二つ以上がLOWレベルの場合には、ANDゲート
(131)(132)(133)の内の何れもがLOWレベルの信号
をORゲート(134)に出力する。逆に、第1の比較部
(9)からANDゲート(131)(132)(133)に入力され
る3つの信号の内、何れか一つがLOWレベルの場合に
は、ANDゲート(131)(132)(133)の内の何れか一つ
がHIGHレベルの信号をORゲート(134)に出力する。従
って、第3のゲート(13)からは、比較部の2つの信号
の内の何れか一つがLOWレベルの場合にのみ、HIGHレベ
ルの信号を第5のゲート(15)に出力している。
即ち、第1の比較部(9)からの3つの信号の内、何
れか二つ以上がLOWレベルの場合(線間電圧が二つ以上
降下した場合)には、PT(2)の2次回路が断線してい
ると判定している。
一方、第1の比較部(9)からANDゲート(131)(13
2)(133)に入力される3つの信号の内の一つがLOWレ
ベルの場合は、系統二線地絡か、PT(2)の2次回路断
線かの状態であり、第4のゲート(14)から出力される
信号とのAND条件に基づいて、系統二線地絡か、PT
(2)の2次回路断線かの判定が行なわれる。
第4のゲート(14)は、第2の比較部(10)からの3
つの信号、および位相差算出部(8)からの信号を入力
とし、4つの信号の全てが、HIGHレベルでない場合は、
LOWレベルの信号を第5のゲート(15)に出力してい
る。即ち、相電圧が第1図Cに示される領域A内に現わ
れるか、否かを検出し、領域A内に現われた場合には、
PT(2)の2次回路断線と判定し、LOWレベルの信号を
出力している。
第5のゲート(15)は、地絡信号と、上記第3のゲー
ト(13)の出力信号と、上記第4のゲート(14)の出力
信号の反転信号とを入力とし、地絡信号、および第3の
ゲート(13)の出力信号がHIGHレベルであり、且つ第4
のゲート(14)の出力信号がLOWレベルである場合に
は、HIGHレベルの信号を第6のゲート(16)に出力して
いる。
即ち、第3のゲート(13)の出力信号がHIGHレベルの
場合(線間電圧の一つが閾値K2以下の場合)には、系統
二線地絡故障かPT(2)の2次回路断線かの判定はでき
ないので、第4のゲート(14)からPT(2)が異常でな
い旨の信号(LOWレベルの信号)が入力された場合に初
て地絡故障であると判定して、HIGHレベルの信号を第6
のゲート(16)に出力している。
第6のゲート(16)は、第1のゲート(11)の出力信
号と、第5のゲート(15)の出力信号とを入力とし、何
れかの信号がHIGHレベルである場合には、HIGHレベルの
信号を地絡リレーに出力し、地絡リレーを動作させてい
る。
上記構成のPT(2)の2次回路断線検出装置の動作
は、以下の通りである。
PT(2)の2次回路により母線(1)のa、b,
cが検出され、a、b,c、は、補助トランス
(3)により、所定の変圧比で降下されて、零相電圧算
出部(5)、線間電圧算出部(6)、相電圧算出部
(7)、および位相差算出部(8)に供給される。そし
て、零相電圧算出部(5)は、零相電圧の大きさ|0|
を算出し、この|0|が所定値を越えた場合に、地絡信
号を出力する。また、線間電圧算出部(6)、相電圧算
出部(7)において、|ab|,|bc|,|ca|、|a|,
|b|,|c|が算出され、|ab|,|bc|,|ca|、|
a|,|b|,|c|は、それぞれ第1の比較部(9)、第2
の比較部(10)において、第1の閾値K1(75ボルト)、
第2の閾値K2(10ボルト)と比較される。そして、第1
の比較部(9)から比較結果が第1のゲート(11)、お
よび第3のゲート(13)に出力され、第2の比較部(1
0)から比較結果が第4のゲート(14)回路に出力され
る。
そして、位相差算出部(8)は、3相の相電圧が全て
所定角度(150度)以内であるか否かを算出し、その結
果が第4のゲート(14)の入力とされる。
次いで、上記第1の比較部(9)からの3つの信号を
入力された第1のゲート(11)は、3つの信号の全て
が、HIGHレベルの場合には、PT(2)の2次回路は正常
と判定する。そして、第1のゲート(11)によりPT
(2)の2次回路は正常と判定された状態において、零
相電圧算出部(5)から地絡信号(HIGHレベル)が入力
された場合には、第2ゲート(12)は、第6のゲート
(16)回路を介して地絡リレーにHIGHレベルの信号を出
力し、地絡リレーを動作させている。
次いで、上記第1の比較部(9)の3つの信号が入力
された第3のゲート(13)は、降下している線間電圧が
二つ以上であること(逆説的には、降下している線間電
圧が一つであること)を検出し、降下している線間電圧
が二つ以上であることを検出した場合には、PT(2)の
2次回路が断線していると判定し、地絡リレーを動作さ
せない。
一方、降下した線間電圧が一つであることを検出した
場合には、第4のゲート(14)において、位相差算出部
(8)からの信号がHIGHレベルであることを検出すると
共に、相電圧算出部(7)からの3つの信号の全てが第
2の閾値K2以上であることを検出する。そして、降下し
た線間電圧が一つであって、3相の相電圧が第2の閾値
K2以上であり、3相の相電圧が全て所定角度以内の場合
には、PT(2)の2次回路の断線と判定し、地絡リレー
を動作させない。
第4図は、PTの2次回路断線検出のフローチャートで
ある。
ステップにおいて、|ab|,|bc|,|ca|の全て
が第1の閾値K1以上か否かを判別し、|ab|,|bc|,|
ca|の全てが第1の閾値K1以上である場合は、ステッ
プにおいて、地絡故障と判定し、ステップにおい
て、地絡リレーを動作させている(地絡リレーのロック
解除)。
上記ステップにおいて、|ab|,|bc|,|ca|の
全てが第1の閾値K1以上でないと判別した場合には、ス
テップにおいて、|ab|,|bc|,|ca|の内の二つ
以上が第1の閾値以下か否かを判別し、二つ以上が第1
の閾値以下である場合には、ステップにおいて、PT
(2)の2次回路が断線している判定し、ステップに
おいて、地絡リレーを動作させない(地絡リレーロッ
ク)。
上記ステップにおいて、|ab|,|bc|,|ca|の
内、二つ以上が第1の閾値K1以下で無い場合(一つが第
1の閾値K1以下の場合)には、ステップにおいて、|
a|,|b|,|c|の全てが第2の閾値K2以上か否か、お
よびa,b,cの全てが、所定角度以内に存在するか
どうかを判別し、|a|,|b|,|c|の全てが第2の閾
値K2以上であり、且つ、a,b,cの全てが所定角度
以内に存在する場合には、ステップ、の処理を行な
う。
逆に、上記ステップの条件を満さない場合(即ち|
a|,|b|,|c|の内の少なくとも一つが閾値K2以下、
またはa,b,cの全てが所定角度以内に存在しない
場合)には、ステップ、の処理を行なう。
上記構成のPT(2)の2次回路断線検出装置によれ
ば、PT(2)と母線(1)とを接続し、PT(2)により
検出された相電圧a,b,cに基づいて、零相電圧算
出部(5)が零相電圧を算出しているので、ブロークン
デルタ回路、及びその周辺機器を必要としない。従っ
て、PT(2)の簡素化が計られ、コストを下げることが
できる。
また、系統地絡故障時におけるあらゆる故障現象と、
PT(2)の2次回路断線時におけるあらゆる故障現象と
を比較し、各故障現象の相違に基いてPT(2)の2次回
路の断線を検出しているので、PT(2)の2次回路が断
線しているにも拘わらず、誤って系統の地絡故障と判定
する虞れが無くなる。
<発明の効果> 以上のこの発明によれば、演算手段が、PTの2次回路
から入力される相電圧等に基づいて、零相電圧を算出し
ているので、従来の判定方法のように零相電圧を検出す
るためのブロークンデルタ回路を設ける必要がない。従
って、PTを簡素化することができる。
そして、演算手段により系統地絡故障時におけるあら
ゆる故障現象と、PTの2次回路断線時におけるあらゆる
故障現象とを比較し、線間電圧の大きさ、相電圧の大き
さ、および位相差に基いてPTの2次回路の断線を検出し
ているので、PTの2次回路断線が発生しているにも拘わ
らず、系統の地絡故障と誤って判定する虞れを無くすこ
とができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、系統地絡故障における故障現象と、PT2次回
路断線における故障現象とを示す図、 第2図は、本発明に係るPTの2次回路断線検出装置を母
線に接続した状態を示す概略図、 第3図は、PTの2次回路断線検出装置の機能ブロック
図、 第4図は、PTの2次回路断線検出のフローチャート、 第5図は、従来のPTの2次回路、及び3次回路を示す
図、 第6図は、各相電圧のベクトル図。 (2)……PT、(5)……零相電圧算出部、 (6)……線間電圧算出部、(7)……相電圧算出部、 (8)……位相差算出部、 (11)(12)(13)(14)(15)(16)……第1〜第6
のゲート

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ディジタル形地絡保護リレーに用いられ、
    3相母線に接続される計器用変圧器の2次回路から入力
    される相電圧に基づいて、零相電圧、線間電圧の大き
    さ、相電圧の大きさ、および相電圧の位相差を算出する
    演算手段と、上記算出された線間電圧の大きさ、相電圧
    の大きさ、および相電圧の位相差と、系統地絡故障時に
    現われる線間電圧の大きさ、相電圧の大きさ、および相
    電圧の位相差との相違に基づいて、系統地絡故障か、計
    器用変圧器の2次回路断線かを判定する断線判定手段と
    を有することを特徴とする計器用変圧器の2次回路断線
    検出装置。
JP1004127A 1989-01-11 1989-01-11 計器用変圧器の2次回路断線検出装置 Expired - Fee Related JP2957187B2 (ja)

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