JPH0519376B2 - - Google Patents

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JPH0519376B2
JPH0519376B2 JP59229564A JP22956484A JPH0519376B2 JP H0519376 B2 JPH0519376 B2 JP H0519376B2 JP 59229564 A JP59229564 A JP 59229564A JP 22956484 A JP22956484 A JP 22956484A JP H0519376 B2 JPH0519376 B2 JP H0519376B2
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Toshihiko Gange
Tokuo Emura
Naritsugi Toyohara
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Nissin Electric Co Ltd
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Nissin Electric Co Ltd
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【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は、三相回路、例えば三相配電線にお
ける1線断線を、負荷変動から区別して検出する
三相回路用電線断線検出装置に関するものであ
る。
従来例の構成とその問題点 一般に三相配電線の1線断線を検出する場合、
たとえば第9図に示すように、特開昭57−199421
号公報に記載の三相回路用配電線断線検出装置に
より配電線の1線断線を検出している。
同図において、1は配電母線、2は配電線路、
3は変流器、4は補助変流器、5は基本波フイル
タ、6は正相分I〓1を検出すフイルタ、7は逆相分
I〓2を検出フイルタ、8は正相変化分ΔI〓1を検出す
る検出手段、9は逆相変化分ΔI〓2を検出する検出
手段、10は各変化分ΔI〓1、ΔI〓2が予め定めたレ
ベル以上にあるか否かを判定する判定手段、11
はそのレベルを整定する整定部、12はΔI〓2
ΔI〓1を演算する演算手段、13は演算手段12の
演算出力と予め整定されている動作域と比較する
比較手段、14はその動作域を整定する整定部、
15は出力リレー、16はその接点である。
配電線路2に流れる相電流I〓a、I〓b、I〓cはそれぞ
れ変流器3によつて検出され、これが補助変流器
4を介して電圧に変換される。そして基本波フイ
ルタ5によつて基本波のみがとり出されて、各フ
イルタ6,7に与えられる。ここで正相分I〓1、逆
相分I〓2が検出され、検出手段8,9に与えられ
る。
検出手段8,9では、正相電流および逆相電流
変化分ΔI〓1、ΔI〓2を出力して判定手段に与える。
ここでは整定部11によつて整定されたレベルで
もつて各変化分のレベルが判定され、整定レベル
以上の変化分を出力する。
演算手段12は判定手段10から送られてきた
変化分についてΔI〓2/ΔI〓1の演算を行い、その結
果を比較手段13に与える。ここで整定部14で
整定されている動作域内に前記演算結果が含まれ
るか否かを比較し、含まれているとき出力して出
力リレー15を動作させる。これにより接点16
が閉成され、1線断線が発生したことを報知し、
または警報を発する。
ところで前記した三相回路用配電線断線検出装
置の動作原理について説明すると、a相を基準相
として、a相断線時のΔI〓2/ΔI〓1は1となり、b、
cは断線時には、ベクトルオペレータをα(α=
−(1/2)+j(√3)/2)とすれば、第10
図中細線に示すようにα、α2となる。
単相負荷開閉時および2相負荷開閉時のΔI〓2
ΔI〓1はそれぞれ同図中の1点鎖線および太線に示
すようになる。さらに3相負荷開閉時における
ΔI〓2/ΔI〓1は0となるため、ΔI〓2/ΔI〓1を常時
検出
しておけば、1線断線が生じたか、負荷開閉があ
つたかを判別することができる。
たとえば、ΔI〓2/ΔI〓1が1であるとき、前記に
よれば、a相断線が生じたことになり、対称座標
法に従い、変化分ΔI〓1、ΔI〓2はそれぞれ、 ΔI〓1=(ΔI〓a+αΔI〓b+α2ΔI〓c)/3 ΔI〓2=(ΔI〓a+α2I〓b+αI〓c)/3 で表されることから、ΔI〓b=I〓cである場合にはΔI
1
=ΔI〓2となつてΔI〓2/ΔI〓1=1となる。
しかし、1線断線以外の負荷変動によりΔI〓b
I〓cとなることがあり、実際に1線断線が発生して
いなくても、1線断線と同様の判定をしてしま
い、誤動作するという欠点があつた。
この欠点を解決するものとして本出願人は先に
第11図に示すような考え方を提案した(特願昭
58−199683号参照)。
それは、ΔI〓2/ΔI〓1原理にもとづく検出の他に、
断線と負荷変動を区別しうる系統現象に着目し、
この系統現象の検出を組合せることにより負荷変
動による誤動作を防止し、1線断線の検出を確実
なものにしようとするものである。
すなわち、配電線で断線が生ずると、配電線の
対地容量が変化するが、配電線の負荷の変動では
対地容量は変化しないということであり、対地容
量の変化を配電母線の零相電圧V〓の変化分ΔV〓0
して検出することによりこの変化分ΔV〓0の大きさ
が予め整定された動作域内にあり(|ΔV〓0|≧
K)、かつ、電流変化分比ΔI〓2/ΔI〓1が予め整定さ
れた動作域内(図の斜視部分)にあるというアン
ド条件が成立したときに限つて出力し、1線断線
を報知するように構成したものである。図中、1
7はアンドゲート、18はオアゲートである。
この改善策により、ΔI〓2/ΔI〓1のみで判定して
いた従来例よりも検出精度が高くなつた。しかし
ながら、それでも負荷変動の状況によつては誤動
作が生じるおそれが残つているのが実情である。
発明の目的 この発明の目的は、一層高い検出精度を有する
三相回路用配電線断線検出装置を提供することで
ある。
発明の構成 この発明の三相回路用配電線断線検出装置は、
三相回路の正相電流および逆相電流の各々の変化
分ΔI〓1、ΔI〓2を検出する電流変化分検出手段と、 この電流変化分検出手段により検出された正相
電流変化分ΔI〓1と逆相電流変化分ΔI〓2との比(以
下、電流変化分比と略す)ΔI〓2/ΔI〓1の大きさお
よび位相を演算する第1の演算手段と、 零相電圧変化分ΔV〓0を検出する零相電圧変化分
検出手段と、 この零相電圧変化分検出手段により検出された
零相電圧変化分ΔV〓0からその大きさおよび位相を
演算する第2の演算手段と、 ベクトルオペレータαを、 α=−(1/2)+j(√3)/2 としたときに、 複素平面上において、前記電流変化分比ΔI〓2
ΔI〓1の大きさが|(1/2)|を超え、その位相が
1を中心として±30°の範囲内にあり、かつ前記
零相電圧変化分ΔV〓0の大きさが所定値Lより大き
く、前記零相電圧変化分ΔV〓0の位相がab線間電
圧の位相を基準としてトランスバンクによつて決
まる基準位相角θだけ遅れた位相を中心位相とし
て±30°の範囲にあるときにa相一線断線信号を
出力し、 複素平面上において、前記電流変化分比ΔI〓2
ΔI〓1の大きさが|(1/2)α|を超え、その位
相がαを中心として±30°の範囲内にあり、かつ
前記零相電圧変化分ΔV〓0の大きさが所定値Lより
大きく、前記零相電圧変化分ΔV〓0の位相がab線
間電圧の位相を基準として位相角θ+120°だけ遅
れた位相を中心位相として±30°の範囲にあると
きにb相一線断線信号を出力し、 複素平面上において、前記電流変化分比ΔI〓2
ΔI〓1の大きさが|(1/2)α2|を超え、その位
相がα2を中心として±30°の範囲内にあり、かつ
前記零相電圧変化分ΔV〓0の大きさが所定値Lより
大きく、前記零相電圧変化分ΔV〓0の位相がab線
間電圧の位相を基準として位相角θ+240°だけ遅
れた位相を中心位相として±30°の範囲にあると
きにc相一線断線信号を出力する判定出力手段を
備えたものである。
ΔI〓2/ΔI〓1と|ΔV〓0|とのアンド条件だけでな
く。これらとΔV〓0の位相とのアンド条件を判定基
準としているため、前記改善案よりも高い精度に
おいて1線断線が検出される。
以下、ΔV〓0の位相を1線断線の判定基準に加味
することの意義につき第4図ないし第7図に基づ
いて説明する。
第4図、第5図は三相回路配電線のモデル系統
を示し、19は送電線、20は変圧器、21は配
電母線、F1〜Fnは配電線路(フイーダ)で、1
つの変圧器20に接続した複数の配電線路F1
FnがトランスバンクTBを構成している。22は
配電母線に接続したV〓0ピツクアツプ用の接地変
圧器、z〓は接地変圧器22のインピーダンス、2
3は配電線路F1〜Fnに接続した負荷である。
第5図のPは配電線路F1のa相に生じた断線
点を表す。第4図は断線前の状態を示す。C1a
C1b、C1c〜Cna、Cnb、Cncは各配電線路の各相の
対地容量、C1a′、C1b′、C1c′〜C1a″C1b″、C1c″は
断線点前後の各相の対地容量である。V〓a、V〓b
V〓cは対地電圧、E〓ab、E〓bc、E〓caは線間電圧、I〓
a
I〓b、I〓cは送電線19の相電流、I〓1a、I〓1b、I〓1
c
〜I〓na
I〓nb、I〓ncは配電線路F1〜Fnの相電流、I〓/3は接
地変圧器22の1次電流、(n/3)I〓は2次電
流、(V〓a+V〓b+V〓c)/nは2次電圧、nは接地
変圧器22の1次2次巻線比である。
負荷23‥には零相電流I〓0は流れないから、零
相電流I〓0、零相電圧V〓0を考察するときには負荷2
3‥を無視してよい。
第4図の状態で、 I〓a+I〓/3=I〓1a+……+I〓na I〓b+I〓/3=I〓1b+……+I〓nb I〓c+I〓/3=I〓1c+……+I〓nc …(1) (V〓a+V〓b+V〓c)/n=3V〓0/n =−z〓nI〓/3 …(2) が成立する。(1)式の左辺どうし、右辺どうしを加
えると、 I〓a+I〓b+I〓c+I〓=(I〓1a+I〓1b+I〓1c) +……+(I〓na+I〓nb+I〓nc) …(3) ここで、 I〓a+I〓b+I〓c=3I〓0 I〓1a+I〓1b+I〓1c=3I〓10 I〓na+I〓nb+I〓nc=3I〓n0 …(4) とおくと、 3I〓0+I〓=3I〓10+……+3I〓n0 …(5) であるが、3I〓0は変圧器20の2次側から供給さ
れる全零相電流であつて、その2次側がデルタ接
続であることから3I〓0=0である。したがつて、
(5)式は、 I〓=3I〓10+……+3I〓n0 …(6) また、(2)式から、 V〓0=−(n2z〓/9)I〓=−Z〓I〓 Z〓=n2z〓/9 …(7) (7)式を(6)式に代入すると、 −V〓0/Z〓=3I〓10+……+3I〓n0 …(A) (A)式は配電線の状態の如何にかかわらず成立す
る基本式である。
つぎに断線前後の零相電圧について検討する。
〔〕 断線前 各配電線F1〜Fnの零相電流につき、 3I〓10=jωC1aV〓a+jωC1bV〓b+jωC1cV〓c 〓 3I〓n0=jωCnaV〓a+jωCnbV〓b+jωCncV〓c …(8) となる。また、 V〓a=V〓0+V〓1+V〓2 V〓b=V〓0+α2V〓1+αV〓2 V〓c=V〓0+αV〓1+αV〓2 …(9) V〓1は正相電圧、V〓2は逆相電圧、αはベクト
ルオペレータで、α=ej120°、α2j240°であ
る。
母線21の線間電圧E〓ab、E〓bc、E〓caがバラン
スしているときには、 V〓1=E〓abe-j30°/√3,V〓2=0 となり、この関係を(8)式に用いて 3I〓10=(jωC1a+jωC1b+jωC1c)V〓0 +(jωC1a+α2jωC1b+αjωC1c)V〓1 〓 3I〓n0=(jωCna+jωCnb+jωCncV〓0 +(jωCna+α2jωCnb+αjωCncV〓1 …(10) jωC1a+jωC1b+jωC1c=Y〓10 jωC1a+α2jωC1b+αjωC1c=Y〓12 〓 jωCnajωCnb+jωCnc=Y〓n0 jωCna+α2jωCnb+αjωCnc=Y〓n2 …(11) とおくと、(10)式は、 3I〓10=Y〓10V〓0+Y〓12V〓1 〓 3I〓n0=Y〓n0V〓0+Y〓n2V〓1 …(12) となる。ここで、たとえばY〓10は第1の配電線
路F1の零相アドミタンスであり、Y〓12はその逆
相アドミタンスである。
(12)式を(A)式に代入すると、 −V〓0/Z〓=(Y〓10……+Y〓n0)V〓0 +(Y〓12+……+Y〓n2)V〓1 …(13) Y〓10……+Y〓n0=Y〓0 Y〓12……+Y〓n2=Y〓2 …(14) とおくと、Y〓0、Y〓2はそれぞれ全配電電線路F1
〜Fnつまりトランスバンクのアドミタンスで
あり、(14)式を(13)式に代入して、 V〓0=Y2/1/Z+Y0V〓1 …(B) が得られる。
〔〕 1線断線後 第5図のPのように第1の配電線路F1のa
相で断線が生じたとする。この場合、第6図に
示すように断線点P以降のa相の電圧をV〓x
すると、 Vb′−Vx/Za″+Vc′−V〓x/Zc″=jωC1a″V〓x
(15) が成立するから、 V〓x=Vb′/Za″+Vc′/Zc″/1/Za″+1/Zc″+
jωC1a″…(16) となる。
一般に負荷インピーダンス(Z〓a″、Z〓b″、Z〓c

は対地インピーダンス(1/jωC1a″、1/
jωC1b″、1/jωC1c″)に比べ十分小さいと考え
られるから(16)式は、 V〓x≒Vb′/Za″+Vc′/Zc″/1/Za″+1/Zc
…(17) また、負荷がバランスしているとき(Z〓a″=
Z〓b″=Z〓c″)には、 V〓x≒V〓b′/Z〓a″+V〓c′/Z〓c
/1/Z〓a″+1/Z〓c″=V〓b′+V〓c′/2…(18)
断線点P以降には(17)式で示される電圧V〓x
残り、これにより対地容量C1a″を充電する電流
が流れるが、この電流はb、c相から供給され
るものである。したがつて、第1の配電線路
F1の零相電流3I〓10′は第6図により、 3I〓10′=jωC1a′V〓a′+jωC1b′V〓b′ +jωC1c′V〓c′+jωC1a″V〓x +jωC1b″V〓b′+jωC1c″V〓c′ =jω(C1a′+C1a″)V〓a′ +jω(C1b′+C1b″)V〓b′ +jω(C1c′+C1c″)V〓c′ −jωC1a″(V〓a′−V〓x) …(19) また、 C1a′+C1a″=C1a C1b′+C1b″=C1b C1c′+C1c″=C1c …(20) であるから、(20)式を(19)式に代入して、 3I〓10′=jωC1aV〓a′+jωC1bV〓b′+jωC1cV〓c′ −jωC1a″(V〓a′−V〓x) …(21) 同様にして、第mの配電線路Fnの零相電流
3In0′は、 3I〓n0′=jωCnaV〓a′+jωCnbV〓b′ +jωCncV〓c′ …(22) 送電線19のインピーダンスは配電線の負荷
インピーダンスに比べると無視することがで
き、したがつて送電線19のインピーダンスに
よる電圧降下も無視できるから、母線の線間電
圧E〓ab、E〓bc、E〓acは断線前後で変化はなく、先
に示したものと同様に、 V〓1′=1/√3E〓abe-j30°=V〓1,V〓2′=0…(
23) となる。また、(18)式を用い、かつ、 V〓a′−V〓b′+V〓c′=3V〓0′ V〓a′−V〓0′+V〓1′+V〓2′ …(24) の関係を用いると、 V〓a′−V〓x≒V〓a−Vb′+V〓c′/2 =3Va′−(Va′+Vb′+Vc′)/2 =3(V〓a′−V〓0′)/2 =3(V〓0′+V〓1′+V〓2′−V〓0′)/2 =3(V〓1′+V〓2′)/2 =3V〓1′/2=3V〓1/2 …(25) (23)〜(25)式を(21)、(22)式に用いて
整理すると、 3I〓10′≒(jωC1a+jωC1b+jωC1c)V〓0′ +(jωC1a+α2jωC1b+αjωC1c)V〓1 −3jωC1a″V〓1/2 3I〓n0″≒(jωCna+jωCnb+jωCnc)V〓0′ +(jωCna+α2jωCnb+αjωCnc)V〓1 …(26) さらに(11)式を用いると、 3I〓10′≒Y〓10V〓0′+Y〓12V〓1 −3jωC1a″V〓1/2 3I〓n0″≒Y〓n0V〓0′+Y〓n2V〓1 …(27) 基本式(A)により、 −V〓0′/Z〓=3I〓10′+……+3I〓n0 ≒(Y〓10…+Y〓n0)V〓0′+(Y〓12…+Y〓n2)V
1 −3jωC1a″V〓1/2 …(28) (28)式に(14)式を代入して、 −V〓0′/Z〓≒Y〓0V〓0′+Y〓2V〓1−3jωC1a″V〓1
/2 これを変形して、 V〓0′≒Y2′−3jωC1a″/2/1/Z+Y0V〓1…(
C) が得られる。
〔〕 1線断線による零相電圧の変化 (B)、(C)式からa相1線断線前後の零相電圧の
変化ΔV〓0は、ΔV〓0=V〓0−V〓0′ ΔV〓0≒−3/2 jωC1a″/1/Z+Y0V〓1…(
i) で与えられる。
b相1線断線の場合には、(18)式に相当するも
のとして、 V〓x≒(V〓c′+V〓a)/2 …(29) (19)式におけるjωC1a″(V〓a′+V〓x)がjωC1b
(V〓b′+V〓x)にとつて代わることとなり、(25)
式と同様にして、 V〓b′−V〓x=3(V〓b′−V〓0′)2 =3(V〓0′+α2V〓1+α2V〓2′−V〓0′)/2 =3α2V〓1′/2=3α2V〓1/2 つまり、(i)式において、jωC1a″の代わりに
jωC1b″をおき、V〓1′の代わりにα2V〓1をおけばよ
い。したがつて、 ΔV〓0≒−3/2 α2jωC1b″/1/Z+Y0V〓1
′…(ii) C相1線断線の場合には、(i)式において、
jωC1a″の代わりにjωC1c″をおき、V〓1の代わり
にαV〓1をおけばよい。したがつて、 ΔV〓0≒−3/2 αjωC1c″/1/Z+Y0V〓1
…(iii) (i)〜(iii)式を対照すると、α2は時計方向に120°
の回転、αは同方向に240°の回転であるから、
1線断線時のΔV〓0の位相が断線相に応じて120°
ずつの位相差をもつことが理解できる。
この様子を示したのが第7図である。この図
は、線間電圧V〓ab(=E〓ab)を基準としたもの
で、θはそのトランクバンクによつて決まる基
準位相角であり、この基準位相角θがa相につ
いての中心角となる。角θより120°のところに
c相についての中心角が、さらにそこから120°
のところにb相についての中心角がくる。そし
て、負荷のアンバラスンを考慮して各中心角か
ら±φの角度の範囲でかつΔV〓0の大きさがL以
上である領域を各相の動作域としている。
(i)〜(iii)式に含まれるZ〓、Y〓0、C1a″、C1b″、
C1c″などはトランスバンクTBに固有の量であ
る。したがつて、基準位相角θもトランスバン
クTBごとに異なる。この基準位相角θは、第
8図に示す方法によつて簡単に求めることがで
きる。
すなわち、配電線路F1〜Fnの1つにコンデ
ンサ24と、スイツチSwの直列回路を接続し、
スイツチSwの開閉によりθを決定できる。コ
ンデンサ24の容量をCとすると、スイツチ
Swのオン状態では(B)式から、 V〓0=−Y2+jωC/1/Z+Y0+jωC=V〓1…(30
) Cを、jωがY〓0に比べて十分に小さくなるよう
に選ぶと、(30)式は、 V〓0≒−Y2+jωC/1/Z+Y0V〓0…(31) スイツチSwをオフにした状態では、 V〓0≒−Y2/1/Z+Y0V〓1 …(32) (31)、(32)式より、 ΔV〓0≒V〓0−V〓0′≒−jωC/1/Z+Y0V〓1…(
33) コンデンサ開放時のΔV〓0の位相は、V〓1を基
準とするとa相1線断時のΔV〓0((i)式)の位相
と同位相になる。
先に示したように、 V〓1=E〓abe-j30゜/√3であるから、V〓1の代わり
にE〓abV〓a−V〓b=V〓abを基準としてもよく、これ
に従つてコンデンサ開放時のΔV〓0の位相をもと
にしてV〓abを基準としたa相1線断線時のΔV〓0
の位相、すなわち前記基準位相角θを決定する
ことができる。
以上により、ΔV〓0の位相を1線断線の判定基準
とすることの裏付けをした。
なお、ΔV〓0の大きさと位相のみを判定基準と
し、ΔI〓2/ΔI〓1を外すことも考えられるが、この
場合には1線地絡など1線断線以外の故障によつ
てもΔV〓0が変化し、動作域内に入る可能性があ
る。つまり、誤判定の原因となる。したがつて
ΔI〓2/ΔI〓1を判定基準とすることは必要である。
この発明の構成の概念を第1図に示す。図にお
いて31はΔI〓2/ΔI〓1の大きさおよび位相の判
定・演算手段、32はΔV〓0の大きさおよび位相の
判定・演算手段、33はアンドゲート、34はア
オゲートであり、アオゲート34からの出力Sは
a〜c相のうちのいずれかに1線断線が生じたこ
とを検出するためのものであり、各アンドゲート
33からの直接の出力Sa〜Scは各位相個々に1線
断線が生じたことを検出するためのものである。
ここで、判定・演算手段31,32の構成につ
いて説明する。
判定・演算手段31は三相回路に正相電流およ
び逆相電流の各々の変化分ΔI〓2、ΔI〓1を検出する
電流変化分検出手段を有し、この電流変化分検出
手段により検出された正相電流変化分ΔI〓1と逆相
電流変化分ΔI〓2との比(以下、電流変化分比と略
す)ΔI〓2/ΔI〓1の大きさおよび位相を演算する第
1の演算手段をしている。
また、判定・演算手段32は、零相電圧変化分
ΔV〓0を検出する零相電圧変化分検出手段を有し、
この零相電圧変化分検出手段により検出された零
相電圧変化分ΔV〓0からその大きさおよび位相を演
算する第2の演算手段をしている。
さらに、ベクトルオペレータaを、 a=−(1/2)+j(√3)/2 としたときに、判定・演算手段31は、複素平面
(図1の判定・演算手段31内に示したグラフ)
上において、電流変化分比ΔI〓2/ΔI〓1の大きさが
|(1/2)|〔図では、ほぼ|0.7|となつてい
る〕を超え、その位相が1を中心として±30゜の
範囲(図1の判定・演算手段31内に示したグラ
フのa相動作域)内にあるときに出力aを発生す
る。
また、判定・演算手段32は、複素平面(図1
の判定・演算手段32内に示したグラフまたは図
7)上において、零相電圧変化分ΔV〓0の大きさが
所定値Lより大きく、前記零相電圧変化分ΔV〓0
位相がab線間電圧の位相を基準としてトランス
バンクによつて決まる基準位相角θだけ遅れた位
相を中心位相として±30゜(=φ)の範囲(図1の
判定・演算手段32内に示したグラフのa相動作
域)にあるときに出力aを発生する。
そして、アンドゲート33は、判定・演算手段
31,32の両方から出力aが発生したきに、a
相一線断線信号である出力Saを発生する。
同様にして、判定制御手段31は、複素平面
(図1の判定・演算手段31内に示したグラフ)
上において、電流変化分比ΔI〓2/ΔI〓1の大きさが
(1/2)〔図では、ほぼ|0.7|となつている〕
を超え、その位相がαを中心として±30゜の範囲
(図1の判定・演算手段31内に示したグラフの
a相動作域)内にあるときに出力bを発生する。
また、判定・演算手段32は、複素平面(図1
の判定・演算手段32内に示したグラフまたは図
7)上において、零相電圧変化分ΔV〓0の大きさが
所定値Lより大きく、前記零相電圧変化分ΔV〓0
位相がab線間電圧の位相を基準としてθ+120°だ
け遅れた位相を中心位相として±30゜の範囲(図
1の判定・演算手段32内に示したグラフのb相
動作域)にあるときに出力bを発生する。
そして、アンドゲート33は、判定・演算手段
31,32の両方から出力bが発生したときに、
b相一線断線信号である出力Sbを発生する。
同様にして、判定制御手段31は、複素平面
(図1の判定・演算手段31内に示したグラフ)
上において、前記電流変化分比ΔI〓2/ΔI〓1の大き
さが|(1/2)a2|〔図では、ほぼ|0.7a2|と
なつている〕を超え、その位相がα2を中心として
±30゜の範囲(図1の判定・演算手段31内に示
したグラフのc相動作域)内にあるときに出力c
を発生する。
また、判定・演算手段32は、複素平面(図1
の判定・演算手段32内に示したグラフまたは図
7)上において、零相電圧変化分ΔV〓0の大きさが
所定値Lより大きく、前記零相電圧変化分ΔV〓0
位相がab線間電圧の位相を基準として位相角θ
+240゜だけ遅れた位相を中心位相として±30゜の
範囲(図1の判定・演算手段32内に示したグラ
フのc相動作域)にあるときに出力cを発生す
る。
そして、アンドゲート33は、判定・演算手段
31,32の両方から出力cが発生したときに、
c相一線断線信号である出力Scを発生する。
実施例の説明 この発明の一実施例を第2図および第3図に基
づいて説明する。符号1〜16が示す要素は従来例
の第9図における同一符号が支持する要素と同じ
である。これらの要素1〜16は、I〓1、I〓2を検出
し、ΔI〓2/ΔI〓1が所定の動作域(第1図参照)に
あるかどうかを判定・演算してその動作域にある
ときに報知ないし警報信号を出力するものであ
る。
22は第4図に示すものと同じV〓0ピツクアツ
プ用の接地変圧器であり、配電母線1,21に接
続している。z〓は接地変圧器22のインピーダン
スである。40は補助変圧器、41は基本波フイ
ルタ、42は零相電圧V〓0の変化分を検出する零
相電圧変化分検出手段であり、検出された変化分
ΔV〓0は判定手段43に入力され、ここでΔV〓0の大
きさが整定部44で予め整定されている値Lより
も大きいかどうかが判定される。|ΔV〓0|≧Lの
ときに出力する。45はΔV〓0の位相演算手段であ
り、その出力が比較手段46に入力される。ここ
で、ΔV〓0の位相が整定部47で予め整定されてい
るx相(a相、b相、c相)の動作域(第1図参
照)内にあるかどうかが判定される。その動作域
内にあるときに出力する。
48は、ΔI〓2/ΔI〓1についての比較手段である
第1の比較手段13の出力および第2の比較手段
46の出力を2入力とするアンドゲートであり、
その出力がリレー15に入力されている。49
は、第1、第2に比較手段13,46、アンドゲ
ート48、リレー15などを含む出力手段であ
る。
第1、第2に比較手段13,46の双方から出
力があつたときにアンドゲート48が出力し、リ
レー15が駆動されリレー接点16がオンとなつ
て1線断線が生じたことを報知ないし警報する。
以上のことを第3図のフローチヤートに基づい
て再説する。
ステツプにおいて正相電流I〓1と逆相電流I〓2
計算する。ステツプで正相変化分ΔI〓1と逆相変
化分ΔI〓2を計算する。
ステツプでΔI1が整定レベルK1より大きいか
どうかを判定する。NOであればステツプへリ
ターンする。YESであればステツプへ移る。
ステツプでは、|ΔI〓2|が整定レベルK2より大
きいかどうかを判定する。NOであればステツプ
へリターンする。YESであればステツプへ
移る。
ステツプでは、比ΔI〓2/ΔI〓1を計算する。ス
テツプにおいて、比ΔI〓2/ΔI〓1が〔r〕条件を
満たすかどうか判定する。〔r〕条件とは、第1
図において大きさ(半径)がr1〜r2の範囲にある
ことを指す。NOであれば「断線検出無」のステ
ツプへ移る。YESであればステツプへ移る。
ステツプでは、比ΔI〓2/ΔI〓1が〔β〕条件を
満たすかどうか判定する。〔β〕条件とは、第1
図において角度が±β゜の範囲にあることを指す。
NOであれば「断線検出無」のステツプへ移
る。YESであればステツプへ移る。
ステツプではΔV〓0を計算し、ステツプでは
|ΔV〓0|が整定レベルLよりも大きいかどうかを
判定する。NOであれば「断線検出無」のステツ
プへ移る。YESであればステツプへ移る。
ステツプでΔV〓0がその位相においてx相(a
相、b相、c相)の動作域内にあるかどうかを判
定する。NOであれば「断線検出無」のステツプ
へ移り、YESであれば「断線検出有」のステ
ツプへ移り出力する。
発明の効果 この発明によれば、ΔI〓2/ΔI〓1とΔV〓0の大きさ

のアンド条件だけでなくこれらとΔV〓0の位相との
アンド条件を判定基準としているため、1線断線
の検出精度を向上することができるという効果が
ある。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の構成概念図、第2図はこの
発明の一実施例のブロツク図、第3図はそのフロ
ーチヤート、第4図ないし第6図は1線断線の解
析の説明図、第7図は複素平面図で示した検出域
の説明図、第8図は基準位相角の決定の説明図、
第9図は従来例のブロツク図、第10図は複素平
面図、第11図は改善案の構成概念図である。 8……正相変化分検出手段、9……逆相変化分
検出手段、12……第1の演算手段、42……零
相電圧変化分検出手段、43……判定手段、45
……第2の演算手段、49……出力手段。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 三相回路の正相電流および逆相電流の各々の
    変化分ΔI〓1、ΔI〓2を検出する電流変化分検出手段
    と、 この電流変化分検出手段により検出された正相
    電流変化分ΔI〓1と逆相電流変化分ΔI〓2との比(以
    下、電流変化分比と略す)ΔI〓2/ΔI〓1の大きさお
    よび位相を演算する第1の演算手段と、 零相電圧変化分ΔV〓0を検出する零相電圧変化分
    検出手段と、 この零相電圧変化分検出手段により検出された
    零相電圧変化分ΔV〓0からその大きさおよび位相を
    演算する第2の演算手段と、 ベクトルオペレータαを、 α=−(1/2)+j(√3)/2 としたときに、 複素平面上において、前記電流変化分比ΔI〓2
    ΔI〓1の大きさが|(1/2)|を超え、その位相が
    1を中心として±30°の範囲内にあり、かつ前記
    零相電圧変化分ΔV〓0の大きさが所定値Lより大き
    く、前記零相電圧変化分ΔV〓0の位相がab線間電
    圧の位相を基準としてトランスバンクによつて決
    まる基準位相角θだけ遅れた位相を中心位相とし
    て±30°の範囲にあるときにa相一線断線信号を
    出力し、 複素平面上において、前記電流変化分比ΔI〓2
    ΔI〓1の大きさが|(1/2)α|を超え、その位
    相がαを中心として±30°の範囲内にあり、かつ
    前記零相電圧変化分ΔV〓0の大きさが所定値Lより
    大きく、前記零相電圧変化分ΔV〓0の位相がab線
    間電圧の位相を基準として位相角θ+120°だけ遅
    れた位相を中心位相として±30°の範囲にあると
    きにb相一線断線信号を出力し、 複素平面上において、前記電流変化分比ΔI〓2
    ΔI〓1の大きさが|(1/2)α2|を超え、その位
    相がα2を中心として±30°の範囲内にあり、かつ
    前記零相電圧変化分ΔV〓0の大きさが所定値Lより
    大きく、前記零相電圧変化分ΔV〓0の位相がab線
    間電圧の位相を基準として位相角θ+240°だけ遅
    れた位相を中心位相として±30°の範囲にあると
    きにc相一線断線信号を出力する判定出力手段と
    を備えた三相回路用配電線断線検出装置。
JP22956484A 1984-10-30 1984-10-30 三相回路用配電線断線検出装置 Granted JPS61109418A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS59229563A (ja) * 1983-05-31 1984-12-24 Hitachi Chem Co Ltd 電子写真感光体

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