JP2976758B2 - 誘導加熱調理器 - Google Patents

誘導加熱調理器

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JP2976758B2
JP2976758B2 JP20623793A JP20623793A JP2976758B2 JP 2976758 B2 JP2976758 B2 JP 2976758B2 JP 20623793 A JP20623793 A JP 20623793A JP 20623793 A JP20623793 A JP 20623793A JP 2976758 B2 JP2976758 B2 JP 2976758B2
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和一 岡田
芳生 荻野
哲郎 青木
純一 宮川
弘一 細井
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は誘導加熱調理器に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】図7は従来の誘導加熱調理器を示すもの
である。図7において、1は誘導加熱調理器本体、2は
天板、3はインバータ回路(図示せず)の励振により駆
動する加熱コイル、4は加熱コイル3を保持するコイル
保持台、5は樹脂で構成された外郭、6は天板2上に配
置される鍋本体である。ここで、鍋本体6は天板2の上
に置かれ、加熱コイル4が発する磁力線を吸収すること
によって発熱して調理を行うものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな構成では天板2上に置かれる調理鍋が位置ずれを起
こしやすく(例えば図7の一点鎖線部分のように)、こ
の調理鍋が位置ずれを起こした場合に調理鍋が加熱コイ
ル3の全体を上から覆わなくなり、この場合加熱コイル
3が発する磁力線は調理鍋に吸収されずに空中に漏れて
しまい、その結果輻射ノイズが大きくなり、他の電子機
器等への電波妨害を生じ、例えば放送受信が行いにくく
なるという課題があった。
【0004】また、調理鍋の底面と天板3とはじかに接
するので、調理鍋が外郭5付近までずれた場合には加熱
された調理鍋の熱が外郭5に伝わりやすくなり、このた
め外郭5の耐熱温度近くまで上昇し、この外郭5が変形
をおこす等の課題があった。
【0005】本発明は上記課題に鑑み、天板上に置いた
ときに位置ずれを起こしにくい誘導加熱調理器の実現を
目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明は、加熱コイルと天板とを有する本体と、前記
天板上に配置可能で、前記天板上に配置されたときには
前記天板の下方に配設されている加熱コイルを上方から
覆う鍋本体とを有し、前記鍋本体には前記鍋本体を前記
天板上に配置したときに前記天板の周部近傍に配される
と共に前記天板を包囲し本体とは当接しない延出部と、
前記鍋本体の裏面に設けられ誘導加熱調理器の天板に当
接する脚部とを設けた誘導加熱調理器とする。
【0007】
【作用】上記構成により、鍋本体に外力が作用してこの
鍋本体が位置ずれを起こそうとしても、延出部が天板の
周部に係るため位置ずれを起こさず、このため鍋本体は
加熱コイルを覆ったままであり、加熱コイルから発せら
れる磁力線は鍋本体に吸収される。
【0008】
【実施例】
(実施例1)以下本発明の第1の実施例について、図面
を参照しながら説明する。
【0009】図1・図2・図3において、11は誘導加
熱調理器本体、12は誘導加熱調理器本体11の上部に
配されている円形の天板、13は天板12の下方に配さ
れ、インバータ回路(図示せず)の励振により駆動する
円形の加熱コイル、14は加熱コイル13の下方に配さ
れ、この加熱コイル13を保持するコイル保持台、15
は樹脂で構成された外郭、16は天板12上に配置され
るアルミニウム製の鍋本体、17は鍋本体16の外周部
から下方に延出され、鍋本体16を天板12上に配置し
たときに天板12の周部12a近傍に位置するとともに
この天板12を包囲する円形の延出部、18は調理鍋1
6底部の裏面に鉄を溶射して設けた発熱層、19は発熱
層18外周部に配した脚部で鍋本体16の底部から下方
に延出してなるものである。そして、延出部17の内寸
d3は天板12の外寸d4および加熱コイル13の外寸
d5よりも大きくなっている。
【0010】以上のように構成された誘導加熱調理器に
ついてその作用を説明する。調理鍋に外力が働いた場
合、この鍋本体16には位置ずれが生じそうになるが、
延出部17が天板12の周部12aに当接し係止される
ため位置ずれは生じず、調理鍋の位置は固定され容易に
動かなく、従って、調理鍋は常に一定の位置になる。ま
た、延出部17の内寸d3は天板12の外寸d4および
加熱コイル13の外寸d5よりも大きくなっているの
で、加熱コイル13の上方には鍋本体16が位置するこ
ととなり(即ち、加熱コイル13の上側は鍋本体16で
覆われることとなり)、これにより鍋本体16は、常に
一定の状態で加熱コイル13が発する磁力線を吸収する
ことができ、輻射ノイズのレベルを大きくすることなく
一定に維持することができる。
【0011】また本実施例では、円形の加熱コイル13
外周に対しほぼ一定間隔を保って調理鍋の延出部17が
位置するので、加熱コイル13が発する磁界を全周にわ
たって均一に吸収することができ、輻射ノイズの偏りを
なくすることができる。
【0012】(実施例2)以下、本発明の第2の実施例
について図面を参照しながら説明する。
【0013】図4において、21は誘導加熱調理器本
体、22は円形の天板、23は円形の加熱コイル、24
はコイル保持台、25は樹脂で構成された外郭、26は
アルミニウム製の鍋本体、27は鍋本体26の外周部か
ら下方に延出された円形の延出部、28は鍋本体26底
部の裏面に鉄を溶射して設けた発熱層、29は発熱層2
8外周部に配した脚部で、以上は第1の実施例の構成と
同様なものである。第1の実施例の構成と異なるのは、
延出部27の下端が加熱コイル23の側方に位置してい
る点である。
【0014】このような構成にすれば、鍋本体26は加
熱コイル23を上方及び側方から覆うことになるので、
加熱コイル23が発する磁力線はほとんどが調理鍋26
に吸収され、輻射ノイズを大幅に低減する効果がある。
【0015】(実施例3)以下、本発明の第3の実施例
について図面を参照しながら説明する。
【0016】図5において、31は誘導加熱調理器本
体、32は円形の天板、33は円形の加熱コイル、34
はコイル保持台、35は樹脂で構成された外郭、36は
アルミニウム製の鍋本体、37は鍋本体36外周部から
下方に延出された延出部、38は調理鍋36底部の裏面
に鉄を溶射して設けた発熱層、39は発熱層38外周部
に配した脚部で、以上は第1の実施例の構成と同様なも
のである。第1の実施例の構成と異なるのは、脚部39
の内径d6を加熱コイル33の外径d7より若干だけ大
とし、発熱層38は脚部39の内側のみに配した点であ
る。
【0017】このような構成にすれば、鍋本体36が天
板32上の所定の位置に配置されてない場合は加熱コイ
ル33の上部には鍋本体36底のアルミニウム部分が位
置するようになり、これにより鍋本体36への入力が大
きく下がり、鍋本体36や天板32の温度上昇は抑えら
れ、よって例えば鍋本体36を天板32上に置き直す際
に手がこの調理鍋36に触れても火傷をおこしにくく、
安全性を向上することができるものとなる。また、誘導
加熱調理器本体が一定の入力以下のとき自動的に加熱を
停止する安全機能を有している場合は、自動的に加熱が
停止して安全なものとなる。
【0018】(実施例4)以下、本発明の第4の実施例
について図面を参照しながら説明する。
【0019】図6において、41は誘導加熱調理器本
体、42は円形の天板、43は円形の加熱コイル、44
はコイル保持台、45は樹脂で構成された外郭、46は
アルミニウム製の鍋本体、47は調理鍋46外周下部の
閉路で円形の天板42との係合手段である延出部、48
は調理鍋46底面に鉄を溶射して設けた発熱層、49は
発熱層48外周部に配した脚部で、以上は第1の実施例
の構成と同様なものである。第1の実施例の構成と異な
るのは、脚部49の外径d8を本体外郭と一体に設けら
れ天板42を支持する天板支持部50の内径d9より小
さくした点である。
【0020】このような構成にすれば、高温となる調理
鍋46底が天板42と接する突起49は天板42を支持
する本体外郭の天板支持部50より内側に位置するので
本体外郭には熱が伝わりにくく、これにより本体外郭4
5の温度上昇が低減されて樹脂の熱負荷が小さくなり、
その結果安全性を向上することができるものとなる。
【0021】
【発明の効果】以上のように本発明の誘導加熱調理器
は、鍋本体を天板上に配置したときに天板の周部近傍に
配されると共に天板を包囲し本体とは当接しない延出部
と、鍋本体の裏面に設けられ誘導加熱調理器の天板に当
接する脚部とを設けているので、この調理鍋に外力が作
用して位置ずれがおこりそうになっても延出部が天板に
当接して係止されるため位置ずれをおこさず、従って調
理鍋の位置は一定であり、即ち加熱コイルの上側は鍋本
体で覆われたままであり、これにより鍋本体は常に一定
状態で加熱コイルからの磁力線を吸収することができ、
輻射ノイズのレベルを一定に維持することができ、他の
電子機器等への電波妨害を防止できるものとなる。
た、延出部が本体とは当接しないので、本体外郭には熱
が伝わりにくく、これにより本体外郭の温度上昇が低減
されて樹脂の熱負荷が小さくなり、その結果安全性の向
上が可能となる。
【0022】また、鍋本体を天板上に配置したときに延
出部が加熱コイルの側方に位置するようにした場合に
は、鍋本体は加熱コイルを上方及び側方から覆うことに
なるので、加熱コイルが発する磁力線は殆どが調理鍋に
吸収され、輻射ノイズを大幅に低減できるものとなる。
【0023】さらに、鍋本体の材料を非磁性体とし、こ
の鍋本体の底部の裏面に鉄からなる発熱層を設けた場合
には、鍋本体が天板上の所定の位置に配置されていない
ときに加熱コイルの上部には鍋本体の非磁性体部分が位
置するので、鍋本体への入力が大きく下がり、これによ
り鍋本体や天板の温度上昇は抑制され、よって例えば鍋
本体を天板上に置き直す際に手がこの調理鍋に触れても
火傷をおこしにくく、安全性の向上が可能となる。
【0024】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例における調理鍋を誘導加
熱調理器に置いたときの断面図。
【図2】本発明の第1の実施例における調理鍋が配置さ
れる誘導加熱調理器の斜視図。
【図3】本発明の第1の実施例における調理鍋の斜視
図。
【図4】本発明の第2の実施例における調理鍋を誘導加
熱調理器に置いたときの断面図。
【図5】本発明の第3の実施例における調理鍋を誘導加
熱調理器に置いたときの断面図。
【図6】本発明の第4の実施例における調理鍋を誘導加
熱調理器に置いたときの断面図。
【図7】従来の調理鍋を誘導加熱調理器に置いたときの
断面図。
【符号の説明】
12,22,32,42 天板 13,23,33,43 加熱コイル 16,26,36,46 鍋本体 17,27,37,47 延出部 38,48 発熱層 19,29,39,49 脚部 50 天板支持部
フロントページの続き (72)発明者 宮川 純一 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (72)発明者 細井 弘一 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特開 平3−276591(JP,A) 実公 昭56−46315(JP,Y2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H05B 6/12

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加熱コイルと天板とを有する本体と、
    記天板上に配置可能で、前記天板上に配置されたときに
    は前記天板の下方に配設されている加熱コイルを上方か
    ら覆う鍋本体とを有し、前記鍋本体には前記鍋本体を前
    記天板上に配置したときに前記天板の周部近傍に配され
    ると共に前記天板を包囲し本体とは当接しない延出部
    と、前記鍋本体の裏面に設けられ誘導加熱調理器の天板
    に当接する脚部とを設けた誘導加熱調理器。
  2. 【請求項2】 天板上に鍋本体を配置したときに、延出
    部は加熱コイルの側方に位置する請求項1記載の誘導加
    熱調理器。
  3. 【請求項3】 鍋本体は非磁性体からなり、前記鍋本体
    の底部の裏面に磁性体からなる発熱層を設けた請求項1
    または請求項2記載の誘導加熱調理器。
JP20623793A 1993-08-20 1993-08-20 誘導加熱調理器 Expired - Lifetime JP2976758B2 (ja)

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