JP2972234B2 - シヤドウマスク洗浄装置及び洗浄方法 - Google Patents

シヤドウマスク洗浄装置及び洗浄方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はカラーブラウン管に用いるシヤドウマスクの
洗浄装置及び洗浄方法に関する。
〔従来の技術〕
シヤドウマスクはサポートフレームに固定された状態
で洗浄装置により洗浄される(特開昭62−117239号公報
参照)。
従来のシヤドウマスクの洗浄は、コンベアにシヤドウ
を吊り下げて超音波洗浄部、熱風乾燥炉及び冷却部に順
次搬送して行われる。即ち、供給部でコンベアに吊り下
げられたシヤドウマスクは、まず超音波洗浄部に送ら
れ、加熱した純水の超音波照射を受けて洗浄され、純水
中から引き上げられる時に清浄な純水ですすぎ洗いされ
て熱風乾燥炉に入る。熱風乾燥炉では高圧熱風により付
着している水が吹き飛ばされながら乾燥される。乾燥さ
れたシヤドウマスクは冷却部により、冷却空気をシヤド
ウマスクの両側面に吹き付けて冷却される。冷却された
シヤドウマスクはコンベアで取出口に送られ、取り外さ
れる。
〔発明が解決しようとする課題〕
シヤドウマスクは、一般的に板厚が0.15mmでかつ全面
にわたり多数の孔があり、熱容量が非常に小さい。この
ためシヤドウマスク自体の温度は外気温度に影響され易
く、風を吹き付けた場合、瞬時にしてその風の温度にな
る。一方、シヤドウマスクを保持するサポートフレーム
は、一般的に板厚が1.0〜2.3mmでシヤドウマスクに比べ
た場合、熱容量が非常に大きく、その温度も容易に変化
しない。
上記従来技術は、熱風乾燥後に冷却を行うので、冷却
速度を速くすると熱容量の異なるシヤドウマスクとその
サポートフレームに大きな温度差を生じてシヤドウマス
クは変形する。そこで従来は、シヤドウマスクの変形を
防止するために冷却速度を遅くしているので、洗浄装置
出口におけるサポートフレームの温度が高く、人手によ
るハンドリングが困難であり、またすぐに他のプロセス
へ使用することができないという問題があつた。
本発明の目的は、洗浄工程中におけるシヤドウマスク
の変形を防止することができると共に、取り出した後の
シヤドウマスクのハンドリング及び他のプロセスへの使
用を容易ならしめることができるシヤドウマスク洗浄装
置及び洗浄方法を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するために、洗浄装置としては、熱風
乾燥炉と強制冷却トンネル部の間に、シヤドウマスクに
微風を供給する徐冷トンネル部を設けた。
また洗浄方法は、熱風乾燥工程と強制冷却工程の間
に、微風によつてサポートフレームが80℃以下の温度に
なるまで徐冷する徐冷工程を設けた。
更に強制冷却トンネル部においては、急激な温度変化
をさけるように、出口側から入口側方向に冷却空気が流
れるように構成した。
〔作用〕
熱風乾燥されたシヤドウマスクは、まず徐冷トンネル
部で徐冷されるので、シヤドウマスクとサポートフレー
ムの温度差がシヤドウマスクの変形を生じない60℃以内
を保つようにしながら、サポートフレームの温度を80℃
以下に、例えば20℃の空気を使つて冷却することができ
る。
このように80℃以下となつたサポートフレームを次に
強制冷却するので、この強制冷却工程ではシヤドウマス
ク及びサポートの取出口における温度が40℃以下になる
ように冷却してもシヤドウマスクの変形はおきにくい。
この強制冷却においては、冷却風をシヤドウマスクの
搬送方向と逆方向に流すと、冷却風の温度勾配は入口側
より出口側が低くなるので、急激な温度変化がさけら
れ、より効果的に冷却させることができる。
〔実施例〕
以下、本発明の一実施例を第1図により説明する。純
水を用いた超音波洗浄部1、熱風乾燥炉2、徐冷トンネ
ル部3及び強制冷却トンネル4が順次配設されており、
これらの各部1〜4には矢印5方向に間欠駆動されるコ
ンベア6にシヤドウマスク7が吊り下げられて搬送され
る。
シヤドウマスク7は供給部6aでコンベア6に投入して
吊り下げられ、まず超音波洗浄部1に入る。超音波洗浄
部1は、大きくは、純水を満した純水タンクと、純水か
ら生ずる湯気を室内に散らさないように集めるカバーと
から構成されている。純水タンクには、純水を50〜85℃
に加熱するヒータ及びシヤドウマスク7が通過する両サ
イドに超音波振動子が設けられている。またシヤドウマ
スク7が純水から引き上げられる部分にはスプレーによ
るリンスユニットが設けられている。またカバーで集め
られた湯気は排気口1aから外部に強制排出される。な
お、1bは窓を示す。
従つて、シヤドウマスク7は、純水タンク中を通過す
る間に50〜85℃に加熱された純水によつて超音波の照射
を受けて洗浄される。洗浄されたシヤドウマスク7は、
純水から引き上げられる時に清浄な純水ですすぎ洗いさ
れ、次の熱風乾燥炉2に入る。
熱風乾燥炉2内には、外部より図示しない熱風発生器
により高圧熱風(0.5〜2Kg/cm2、80〜130℃)が供給さ
れるようになつており、またこの80〜130℃の熱風を循
環させるフアンが配設されている。従つて、シヤドウマ
スク7に付着している水を高圧熱風による吹き飛ばしな
がら乾燥し、次にフアンによつて循環している80〜130
℃の熱風によつて乾燥される。なお、湿気を帯びた熱風
は排気口2aより強制排出される。
乾燥されたシヤドウマスク7は次の徐冷トンネル部3
に入る。徐冷トンネル部3にはトンネル内の温度を20〜
60℃に保つように微風が供給されており、シヤドウマス
ク7はこの徐冷トンネル部3で80℃以下の温度になるま
で徐冷される。また高温になつた空気は排気口3aより排
気される。
徐冷トンネル部3を出たシヤドウマスク7は次の強制
冷却トンネル部4に入る。強制冷却トンネル部4には、
冷却空気を強制的に供給する吹き込み口4aが出口側に設
けられ、また冷却空気を排気する排気口4bが入口側に設
けられている。従つて、強制冷却トンネル部4内を移動
中にシヤドウマスク7は冷却用空気によつて急速に冷却
される。この場合、冷却風は強制冷却トンネル部4の出
口側から入口側に流れているので、急激な温度変化をさ
けながらシヤドウマスク7は冷却され、取出口6bに到達
するまでに40℃以下に冷却させることができる。強制冷
却トンネル部4を出たシヤドウマスク7は取出口6bでコ
ンベア6より取り出される。
なお、上記実施例においては、洗浄部1として、タン
ク内の加熱した純水にシヤドウマスクを浸して超音波を
照射して洗浄する場合について説明したが、加熱した純
水のシヤワーで洗浄してもよい。
〔発明の効果〕
本発明によれば、徐冷後に強制冷却するので、熱容量
の異なるシヤドウマスクとサポートフレームの温度差を
シヤドウマスクが変化を起さない60℃以上にコントロー
ルしながら冷却することができる。また、シヤドウマス
クの変形を防止しながら、取出口に至るまでにシヤドウ
マスク及びサポートフレームをハンドリングが容易で、
次のプロセスに直ちに使用できる温度まで冷却すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示す概略説明図である。 1……超音波洗浄部、2……熱風乾燥炉、3……徐冷ト
ンネル部、4……強制冷却トンネル部、4a……吹き込み
口、4b……排気口、6……コンベア、7……シヤドウマ
スク。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】サポートフレームに固定されたシャドウマ
    スクを加熱した純水で洗浄する洗浄部と、洗浄されたシ
    ャドウマスクに80〜130℃の熱風を吹き付けて水切り乾
    燥する熱風乾燥炉と、乾燥されたシャドウマスクとサポ
    ートフレームとの温度差が60℃以内を保つ徐冷トンネル
    部とを備えたシャドウマスク洗浄装置。
  2. 【請求項2】サポートフレームに固定されたシャドウマ
    スクを加熱された純水で洗浄する洗浄工程と、80〜130
    ℃の熱風により前記洗浄されたシャドウマスクに付着し
    た水を乾燥する熱風乾燥工程と、前記乾燥されたシャド
    ウマスクとサポートフレームとの温度差が60℃以内を保
    つようにサポートフレームを徐冷する徐冷工程とを含む
    シャドウマスク洗浄方法。
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