JP2972068B2 - 作業車輌の姿勢制御装置 - Google Patents

作業車輌の姿勢制御装置

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JP2972068B2
JP2972068B2 JP24260993A JP24260993A JP2972068B2 JP 2972068 B2 JP2972068 B2 JP 2972068B2 JP 24260993 A JP24260993 A JP 24260993A JP 24260993 A JP24260993 A JP 24260993A JP 2972068 B2 JP2972068 B2 JP 2972068B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、作業車輌の姿勢制御装
置に係り、詳しくはコンバイン等のクローラ走行装置を
備える作業車輌にあって、機体の左右傾斜角を傾斜設定
器で設定する目標傾斜角になるように自動制御する姿勢
制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】クローラ走行装置を備える作業車輌にあ
っては、走行路面が軟弱であったり、凹凸があると機体
が左右に傾斜して走行性能、及び作業性能が悪化する。
そこで、左右のクローラ走行装置を機体に対して昇降自
在に構成すると共に、該クローラ走行装置を傾斜センサ
を備える姿勢制御装置によって自動制御して、機体を常
に左右水平に維持するようになすものが、例えば、特開
昭62─296810号公報によって知られている。ま
た、上記公開公報の訂正公報には、走行機体の水平基準
面に対する左右傾斜角を設定する傾斜設定器を設け、該
傾斜設定器を傾斜面に沿った傾きにオペレータが設定す
ることによって、傾斜面を横切って作業を行う場合、作
業高さを一定にできるようにすることが記載されてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記した公知の姿勢制
御装置は、機体を左右水平に自動制御できると共に、傾
斜面を横切って作業を行う場合、機体を傾斜面に沿った
傾きになして作業高さを常に一定に自動制御できる点で
優れたものである。しかし、係る姿勢制御装置は特に後
者の傾斜面を横切って作業を行う場合、逆にオペレータ
の操作性、及び作業能率を阻害する欠点がある。即ち、
傾斜面を横切って作業を行う場合、圃場の傾斜角があま
り変化しない圃場にあっては、圃場の傾斜角に合わせて
最初に傾斜設定器を調節しておけば、以後作業高さを常
に一定に自動制御できて作業精度を向上させることがで
きるが、圃場の傾斜角が極端に変化する圃場にあって
は、圃場の傾斜角が変化する度に傾斜設定器をその都度
調節しなおさなければならず、オペレータの負担が増大
し、且つ作業の中断を余儀なくする。また、姿勢制御装
置には通常、自動制御に優先する手動操作スイッチが設
けてあり、緊急を要する場合には傾斜設定器を調節操作
するより手動操作スイッチを操作して機体の姿勢を手動
制御する場合の方が多い。しかし、係る手動操作スイッ
チによって機体を圃場の傾斜角に合わせる一時的な手動
制御を行っても、手動操作を終えると手動制御から自動
制御に自動的に復帰し、機体は傾斜設定器で設定する元
の機体傾斜に戻ってしまう。そのため、手動操作スイッ
チによって機体の傾斜角を手動調節しても自動制御を切
らない限り自動制御と手動制御が反復することとなり、
前記した傾斜設定器を調節操作するよりも一段と操作性
が悪化する。従って、実作業においては、当初自動制御
を選択していても傾斜設定器、又は手動操作スイッチの
煩雑な操作の繰り返しから、結局、自動制御を切って手
動制御することになり、折角の自動制御が有効に生かせ
ないという問題があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は係る課題を解決
するために、機体に対して左右の、又は左右いずれか一
方のクローラ走行装置を昇降させて機体の左右姿勢を制
御する作業車輌にあって、傾斜センサによって検出する
機体の傾斜角が傾斜設定器で設定する目標傾斜角に一致
するようにクローラ走行装置を昇降制御する自動制御手
段と、該自動制御手段に優先して手動操作スイッチによ
りクローラ走行装置を昇降制御する手動制御手段とを姿
勢制御装置に備える一方、手動制御手段による機体の
右、又は左下げ操作が行われた場合には、手動操作の終
了にかかわらず前記自動制御手段による自動制御を停止
させる自動停止手段を設ける。
【0005】
【作用】作業を開始するにあたって、オペレータは機体
の姿勢制御を自動で行うか、手動で行うかを自動切換ス
イッチにより選択する。ここで、自動が選択されると姿
勢制御装置は自動制御状態となり、以後、手動操作が行
われない限り姿勢制御装置は、傾斜センサの検出値に基
づいて機体の傾斜角が傾斜設定器で設定する目標傾斜角
に一致するように、左右の、又は左右いずれか一方のク
ローラ走行装置を昇降させて機体の姿勢制御を行う。ま
た、傾斜面を横切って作業を行う場合等においては、傾
斜設定器を水平から圃場の傾斜角に合わせた適宜の傾斜
角に調節して作業を開始する。しかし、圃場の傾斜角が
極端に変化する圃場にあっては、圃場の傾斜角の変化に
よってその都度、傾斜設定器を調節しなおすか、自動制
御を切ったうえで手動操作によって機体を傾斜面に沿っ
た傾きに合わせなければ、作業高さを一定にすることが
できない。ところが、このような状況でオペレータが一
度、機体の右、又は左下げ操作を行うと、姿勢制御装置
の自動停止手段は、その時点で自動制御を自動的に停止
し、以後、機体の姿勢制御を手動操作スイッチによる手
動制御に委ねる。従って、機体の姿勢は手動操作後の姿
勢に維持され、傾斜設定器を調節しなおしたり、手動操
作を繰り返したり、又は自動切換スイッチを切り操作す
る等の煩わしさからオペレータは開放されて、作業を能
率的に進めることができる。しかも、その後、圃場の傾
斜角が安定した場合は再度、必要に応じて自動切換スイ
ッチにより機体の姿勢制御を自動制御に戻せば、以後、
自動制御による高精度の作業が行える。
【0006】
【実施例】本発明の実施例を図面に示すコンバインに基
づいて説明すると、図1においてコンバイン1は、左右
のクローラ走行装置2,2を有する機体3の前部に前処
理装置4を上下昇降自在に架設する。また、その後方の
機体3上には脱穀装置5を搭載し、機体3の右側には前
部より順に操縦部6、穀粒排出オーガー7を有する穀粒
タンク8等を搭載する。また、図2に示すように操縦部
6の前部操作コラムには、機体3の操向、及び前処理装
置4の昇降を行うマルチレバー9と、キースイッチ1
0、更には脱穀回転計11等の計器類を設ける。また、
前部操作コラムの左側には、機体3の姿勢制御を自動・
手動に切り換える自動切換スイッチ12を設ける。そし
て、側部操作コラムには、走行変速レバー13と、機体
3の姿勢制御を手動で行うクロスレバー14、機体3の
左右傾斜角を設定するダイヤル15を設ける。
【0007】そして、左右のクローラ走行装置2,2は
図3及び図4に示すように、機体3に対してそれぞれ上
下昇降自在に構成する。具体的には、昇降装置を構成す
るリンク機構は、前後・中間の各作動アーム16,1
7,18を有し、各作動アーム16,17,18は、そ
の中間部を機体3の下部フレーム19に回動自在に枢支
する。また、前後の作動アーム16,17は下端部に走
行フレーム22を回動自在に連結し、該走行フレーム2
2は複数の転輪20・・及び遊動輪21を一体に装着す
る。さらに、前後の作動アーム16,17と中間の作動
アーム18は上部に設けた連結ロッド23,24により
連結し、中間作動アーム18の上端部と機体3とは油圧
シリンダ25を介して連結する。一方、ゴム製クローラ
26は、前記した走行フレーム22の転輪20・・、遊
動輪21、そして、ミッションケースの車軸に固定した
駆動輪27、及び走行フレーム22に軸支した上部転輪
28に亘って捲回する。そして、以上の構成から油圧シ
リンダ25を伸縮作動させると、中間作動アーム18は
支点cを中心に前後揺動し、それに伴って前後の作動ア
ーム16,17は連結ロッド23,24を介して支点
a,bを中心に回動する。従って、走行フレーム22は
図3に示す機体3に最も接近する位置から、図4に示す
機体3と最も離間する位置にわたって上下昇降する。
【0008】なお、前後の作動アーム16,17は下部
フレーム19の枢支点a,bから走行フレーム22の枢
支点d、eまでのアーム長を異にし、また、前後の作動
アーム16,17は油圧シリンダ25から中間作動アー
ム18を介してそれぞれ異なるリンク比に基づいて連結
する。そのため、油圧シリンダ25を作動させるとリン
ク機構は、特に、車高が高くなるほど機体3を前傾姿勢
になし、機体3の重心を前方に移動させる。また、最縮
小位置では機体3を路面に対して前後平行になし、機体
3の重心を元に戻す。一方、機体3は、クローラ走行装
置2が機体3に対して下降すると、相対的にリンク機構
16,17により後方に移動し、全体の重心が後方に移
動する。しかし、機体3は前記のように前傾姿勢になっ
て重心移動を打ち消すから、コンバイン1の前後バラン
スは、クローラ走行装置2の上下昇降の前後においても
変化しない。また、左右のクローラ走行装置2の油圧シ
リンダ25,25には、ストロークセンサ29,29が
並設してあり、該ストロークセンサ29は、クローラ走
行装置2が図3に示す最も縮小した位置から、図4に示
す最も伸長した位置に作動するに伴ってその抵抗値を変
化し、クローラ走行装置2の上下昇降量をアナログ的に
検出する。
【0009】次に、図5に示すブロック図に基づいて、
機体の姿勢制御装置を説明すると、姿勢制御装置は、ワ
ンチップ型のマイクロコンピュータ30で構成する。該
マイクロコンピュータ30はその入力ポートに自動切換
スイッチ12、クロスレバー14によって操作される手
動操作スイッチ31の車高上げ・下げ接点31a,31
b、及び右下げ・左下げ接点31c,31d、ダイヤル
15によって抵抗値を可変とする傾斜設定器32、左右
のストロークセンサ29,29、及び機体の左右傾斜角
をアナログ的に検出する傾斜センサ33を接続する。ま
た、マイクロコンピュータ30の出力ポートには、傾斜
自動ランプ34と左右のソレノイド35a,35b,3
6a,36bをそれぞれ接続する。なお、左右のソレノ
イド35a,35b,36a,36bは、左右の方向切
換弁35,36に付設し、左右のソレノイド35a,3
5b,36a,36bに通電すると、方向切換弁35,
36は切り換って、クローラ走行装置の油圧シリンダ2
5,25を伸縮作動させる。
【0010】また、図6は、マイクロコンピュータ30
が実行するプログラムのメインフローチャートを示し、
キースイッチ10を投入してマイクロコンピュータ30
を作動状態にすると、マイクロコンピュータ30は最初
に初期設定を行う。そして、入力ポートに入力される前
記スイッチ12,31、センサ15,29,33からの
信号、或いは前記以外の機体各部に設けた検出器の信号
を受けて、例えば、扱深制御、選別制御、方向制御等の
各種制御を行い、次に機体の姿勢制御を実行する。さら
に、姿勢制御の詳細なフローチャートは図7に示し、先
ず、自動・手動の選択からスタートする。ここで、自動
・手動の選択は自動切換スイッチ12の押圧によって反
転し、初期設定では自動フラグは手動(0)にセットさ
れているから、その後自動切換スイッチ12が一度でも
押圧されてオフからオンとなると自動フラグは自動
(1)にセットされ、再度自動切換スイッチ12が押圧
されてオンとなると自動フラグは手動(0)に反転す
る。なお、自動フラグが自動(1)にセットされると傾
斜自動ランプ34が点灯し、自動フラグが手動(0)に
セットされると傾斜自動ランプ34が消灯する。また、
自動・手動の選択が終了するとマイクロコンピュータ3
0は手動操作の有無を判断し、仮に、自動フラグが自動
(1)にセットされていた場合でも、オペレータがクロ
スレバー14を操作して、車高上げ・下げ接点31a,
31b、又は右下げ・左下げ接点31c,31dのいず
れかを閉じると、機体の姿勢制御は手動制御に移行す
る。そして、手動操作が行われていなければ自動フラグ
の状態を調べて、自動(1)にセットされていれば後述
する自動制御を実行し、手動(0)にセットされていれ
ば実質的に何らの制御も行わない。
【0011】なお、手動制御では、手動操作スイッチ3
1の車高上げ接点31bが閉成すると、左ストロークセ
ンサ29が上限を検出するまで左側のクローラ走行装置
2に対して上げ信号を出し、また、右ストロークセンサ
29が上限を検出するまで右側のクローラ走行装置2に
対して同様の上げ信号を出す。そのため、左右のクロー
ラ走行装置2,2は同時に機体3に対して離間し、車高
は高くなる。一方、車高下げ接点31aが閉成すると、
左ストロークセンサ29が下限を検出するまで左側のク
ローラ走行装置2に対して下げ信号を出し、また、右ス
トロークセンサ29が下限を検出するまで右側のクロー
ラ走行装置2に対して同様の下げ信号を出す。従って、
左右のクローラ走行装置2,2は同時に機体3に対して
接近し、車高は低くなる。そして、左下げ接点31dが
閉成すると、左ストロークセンサ29が下限を検出する
まで左側のクローラ走行装置2に対して下げ信号を出
し、また、右ストロークセンサ29が上限を検出するま
で右側のクローラ走行装置2に対して上げ信号を出す。
そのため、左側のクローラ走行装置2は機体3に対して
接近し、右側のクローラ走行装置2は逆に機体3に対し
て離間し、機体3は左側が下がった傾斜姿勢に背反的に
制御される。逆に、右下げ接点34cが閉成すると、右
ストロークセンサ29が下限を検出するまで右側のクロ
ーラ走行装置2に対して下げ信号を出し、また、左スト
ロークセンサ29が上限を検出するまで左側のクローラ
走行装置2に対して上げ信号を出す。従って、右側のク
ローラ走行装置2は機体3に対して接近し、左側のクロ
ーラ走行装置2は逆に機体3に対して離間し、機体3は
右側が下がった傾斜姿勢に背反的に制御される。なお、
左下げ接点31d、又は右下げ接点34cが閉成した場
合には、機体3の傾斜角を変更するから自動フラグの状
態の如何に関わらず、各上げ下げ指令の後に自動フラグ
を手動(0)にセットする(自動停止手段)。従って、
その後手動操作を終了しても自動制御に復帰することは
なく、再び自動切換スイッチ12が押圧されるまで、自
動制御は停止されて手動制御に委ねられる。
【0012】一方、自動制御のフローチャートは図8に
示し、自動制御は手動操作が終了した直後か、または自
動制御が選択された直後か、を判断することからスター
トする。ここで、手動操作スイッチ31の各接点31
a,31b,31c,31dがいずれもオフとなり手動
操作が終了した直後である場合、又は自動切換スイッチ
12が押圧されて自動フラグが手動(0)から自動
(1)に反転した直後である場合は、左ストロークセン
サ29の値Lと右ストロークセンサ29の値Rの平均値
((L+R)/2)、即ち機体3の左右高さの平均値を
求め、この値と予め設定したストロークセンサの中心値
H(車高の中間値)を比較して、以後の自動制御を上限
制御にするか下限制御にするかを判定する。例えば、圃
場が湿田でクローラ走行装置2が沈下する場合は、機体
3を上限において車高を高くして走行性を確保する方が
有利で、その場合は手動操作スイッチ31の車高上げ接
点31bを閉成して、機体3をストロークセンサの中心
値Hより高く上昇させる。すると以後、自動制御は上限
制御モードとなり、上限制御モードでは、最初に機体3
を上限まで上昇させる制御を実行する。さらに、左右ス
トロークセンサ29,29がそれぞれ上限を検出して機
体3が左右共上限に達すると、上限制御モードであれば
その後、傾斜センサ33の検出値が傾斜設定器32で設
定する目標傾斜角に一致するように、機体の傾斜方向を
両者の偏差を基に演算し、機体3が目標傾斜角に対して
右下がりであれば、右ストロークセンサ29が上限を検
出するまで右上げ信号を出し、右ストロークセンサ29
が上限を検出すると右上げ信号を停止したうえで左下げ
信号を出す。また、左ストロークセンサ29が下限を検
出すると、それ以上は制御不能であるため左右の上げ下
げ信号は共に停止する。一方、機体3が目標傾斜角に対
して左下がりであれば、フローに示すように右下がりで
ある場合と、左・右が逆転する制御を行い、その後、機
体3の傾斜角が目標傾斜角に一致した場合はフローに格
別示していないが、左右の上げ下げ信号を共に停止す
る。
【0013】一方、圃場が乾田でクローラ走行装置2が
比較的沈下しない場合は、機体3を下限において車高を
低くして重心の低い安定した走行を行う方が有利で、そ
の場合は手動操作スイッチ31の車高下げ接点31aを
閉成して、機体3をストロークセンサの中心値Hより低
く下降させる。すると以後、自動制御は下限制御モード
となり、下限制御モードでは最初に機体3を下限まで下
降させる制御を実行する。さらに、左右ストロークセン
サ29,29がそれぞれ下限を検出して、機体3が左右
共下限に達すると、その後は同様に、傾斜センサ33の
検出値が傾斜設定器32で設定する目標傾斜角に一致す
るように、機体の傾斜方向を演算し、機体3が目標傾斜
角に対して右下がりであれば、左ストロークセンサ29
が下限を検出するまで左下げ信号を出し、左ストローク
センサ29が下限を検出すると左下げ信号を停止したう
えで右上げ信号を出す。また、右ストロークセンサ29
が上限を検出すると、それ以上は制御不能であるため左
右の上げ下げ信号は共に停止する。そして、機体3が目
標傾斜角に対して左下がりであれば、右下がりである場
合と、左・右が逆転する制御を行う。従って、自動制御
においては、手動操作後の左右ストロークセンサ29の
平均値から上限制御モードで制御するのか下限制御モー
ドで制御するのかを自動的に選択し、また、選択直後に
おいては機体3を一旦、それぞれ最上昇位置、又は最下
降位置に制御して、オペレータにどちらの制御を行うの
かを知らしめた後、機体3の傾斜角が傾斜設定器33で
設定する目標傾斜角に一致するように、上限制御モード
では上げ信号を優先して出し、また、下限制御モードで
は下げ信号を優先して出し、結果として上限制御モード
では左右いずれかのクローラ走行装置2が上限にあるよ
うに、また、下限制御モードでは左右いずれかのクロー
ラ走行装置2が下限にあるように制御する。
【0014】また、係る自動制御において実際に上げ、
又は下げの各指令を出す場合には、各ソレノイド35
a,35b,36a,36bに対して図9に示すよう
な、周期をTとし、オンタイムをSとするインチング信
号を出力する。なお、この場合、実際にソレノイドに通
電するオンタイムSは、図10に概略のフローチャート
を示す通り、油圧シリンダ25の負荷により可変に構成
してあり、機体3は常に一定の最適な昇降速度で昇降す
ることになる。即ち、機体3の昇降速度は油圧シリンダ
25を作動させる油温、或いはコンバイン1にあっては
収穫して貯留する籾量の増減に伴う機体3の重量変化に
よって変動し、貯留する籾量が増大すれば機体3の昇降
速度は下降速度が速く、上昇速度が遅くなる。そこで、
機体3の昇降速度を常に一定にするために、各ソレノイ
ド35a,35b,36a,36bに対して通電する前
のストロークセンサ29の値(X)と、ワンパルス通電
した後のストロークセンサ29の値(Y)を読み込ん
で、両者の差の絶対値(|Y−X|)を設定した最適な
値(Z)と比較して昇降速度の大小を検出し、それによ
りオンタイムSを適宜変化させて制御する。例えば、籾
量が増大した場合は、機体3の下降速度が速くなるか
ら、下降のオンタイムSを所定量ずつ短く(ONTIME←ON
TIME−1)し、逆に機体3の上昇速度は遅くなるから、上
昇のオンタイムSを所定量ずつ長く(ONTIME←ONTIME+
1)する。また、設定した速度に達するとその値にオンタ
イムSを固定する。
【0015】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、機体3に
対して左右の、又は左右いずれか一方のクローラ走行装
置2を昇降させて機体の左右姿勢を制御する作業車輌に
あって、傾斜センサ33によって検出する機体の傾斜角
が傾斜設定器32で設定する目標傾斜角に一致するよう
にクローラ走行装置を昇降制御する自動制御手段と、該
自動制御手段に優先して手動操作スイッチ31によりク
ローラ走行装置を昇降制御する手動制御手段とを姿勢制
御装置に備えるものであるから、走行路面が軟弱で機体
3が左右一方に傾いた場合、或いは走行路面に凹凸があ
って機体3が傾いた場合にも、常に機体を傾斜設定器3
2で設定する目標傾斜角(通常の水平)に自動制御する
ことができる。また、姿勢制御装置30は、機体3の
右、又は左下げ操作を行った場合に、手動操作の終了に
かかわらず自動制御手段による自動制御を停止させる自
動停止手段を備えるものであるから、自動制御中に圃場
の傾斜角が極端に変化しても一度、オペレータが手動で
機体3の右、又は左下げ操作を行うと、格別、自動切換
スイッチ12を切り操作しなくても、自動的に自動停止
手段が自動制御を停止したうえ、機体の姿勢を手動操作
後の姿勢に維持する。そのため、オペレータは煩雑な操
作から開放され、作業状態の監視等に専念することがで
きる。しかも、圃場の傾斜角が安定した場合は、必要に
応じて再度、自動切換スイッチ12により自動を選択し
て、機体3の姿勢制御を自動制御により行うことがで
き、係る自動制御を最大限生かした能率的な作業を行う
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】コンバインの斜視図である。
【図2】操縦部の斜視図である。
【図3】クローラ走行装置の側面図である。
【図4】車高を最大に高くした状態を示すクローラ走行
装置の側面図である。
【図5】制御装置のブロック図である。
【図6】メインフローチャート図である。
【図7】姿勢制御のフローチャート図である。
【図8】自動制御のフローチャート図である。
【図9】ソレノイドに対する出力波形図である。
【図10】出力制御の概略を示すフローチャート図であ
る。
【符号の説明】
2 クローラ走行装置 3 機体 30 マイクロコンピュータ 31 手動操作スイッチ 32 傾斜設定器 33 傾斜センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き 審査官 山田 昭次 (56)参考文献 特開 平4−287709(JP,A) 実開 平5−80982(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A01D 67/00 B60G 17/01 B62D 55/116

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 機体に対して左右の、又は左右いずれか
    一方のクローラ走行装置を昇降させて機体の左右姿勢を
    制御する作業車輌にあって、傾斜センサによって検出す
    る機体の傾斜角が傾斜設定器で設定する目標傾斜角に一
    致するようにクローラ走行装置を昇降制御する自動制御
    手段と、該自動制御手段に優先して手動操作スイッチに
    よりクローラ走行装置を昇降制御する手動制御手段とを
    姿勢制御装置に備える一方、手動制御手段による機体の
    右、又は左下げ操作が行われた場合には、手動操作の終
    了にかかわらず前記自動制御手段による自動制御を停止
    させる自動停止手段を設ける作業車輌の姿勢制御装置。
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