JP2969706B2 - 防錆用組成物 - Google Patents
防錆用組成物Info
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、防錆用組成物に関する。さらに詳しくは、
本発明は不飽和脂肪酸化合物を主剤とする防錆用組成物
に係り、優れた防錆作用を示すとともに、安全で取扱い
易い防錆用組成物に関する。
本発明は不飽和脂肪酸化合物を主剤とする防錆用組成物
に係り、優れた防錆作用を示すとともに、安全で取扱い
易い防錆用組成物に関する。
金属および金属製品の防錆技術として従来、錆止め
油、気化性防錆剤、気化性防錆紙、可剥性プラスチック
などが知られ、日本工業規格JIS Z0303−1985には「錆
止め包装方法通則」としてその方法が記載されている。
油、気化性防錆剤、気化性防錆紙、可剥性プラスチック
などが知られ、日本工業規格JIS Z0303−1985には「錆
止め包装方法通則」としてその方法が記載されている。
しかしながら、これらの方法は金属の表面に直接防錆
効果を持つ物質を塗布または散布することを特徴として
おり、これらのような物質と接触することを避けたい金
属、および金属製品、例えば試薬、電子工業用部品、半
導体あるいは半導体部品等は上記方法を利用することは
不可能である。
効果を持つ物質を塗布または散布することを特徴として
おり、これらのような物質と接触することを避けたい金
属、および金属製品、例えば試薬、電子工業用部品、半
導体あるいは半導体部品等は上記方法を利用することは
不可能である。
またシリカゲル等の乾燥剤と金属製品とを透気度およ
び透湿度の低い包装材料で密封して防錆することがよく
知られており、例えばJIS Z0701−1977には「包装用シ
リカゲル乾燥剤」としてシリカゲルの規定がされてい
る。
び透湿度の低い包装材料で密封して防錆することがよく
知られており、例えばJIS Z0701−1977には「包装用シ
リカゲル乾燥剤」としてシリカゲルの規定がされてい
る。
しかし、この方法は乾燥剤を用いてかかる密封系内の
湿分を除去する方法であり、包装材料を透過してくる水
分により次第に乾燥能力が低下して、長期間にわたる十
分な防錆が困難である。
湿分を除去する方法であり、包装材料を透過してくる水
分により次第に乾燥能力が低下して、長期間にわたる十
分な防錆が困難である。
この他に金属の防錆技術として酸素吸収剤を用いるも
のが特公昭62−40880号公報に開示されている。これは
ガスバリヤー性包装材料に金属および金属製品と酸素吸
収剤を充填した通気性包装体とを同封して密封し、密封
系内を無酸素状態とすることにより金属の防錆を行うも
のである。
のが特公昭62−40880号公報に開示されている。これは
ガスバリヤー性包装材料に金属および金属製品と酸素吸
収剤を充填した通気性包装体とを同封して密封し、密封
系内を無酸素状態とすることにより金属の防錆を行うも
のである。
この酸素吸収剤は、これまでに数多く提案されてお
り、例えば、亜硫酸塩、亜硫酸水素塩、第一鉄塩、亜二
チオン酸塩、ヒドロキノン、カテコール、レゾルシン、
ピロガロール、没食子酸、ロンガリット、アスコルビン
酸および/またはその塩、イソアスコルビン酸および/
またはその塩、ソルボース、グルコール、リグニン、ジ
ブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソー
ルあるいは金属粉等を主成分として含有するものが知ら
れている。
り、例えば、亜硫酸塩、亜硫酸水素塩、第一鉄塩、亜二
チオン酸塩、ヒドロキノン、カテコール、レゾルシン、
ピロガロール、没食子酸、ロンガリット、アスコルビン
酸および/またはその塩、イソアスコルビン酸および/
またはその塩、ソルボース、グルコール、リグニン、ジ
ブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソー
ルあるいは金属粉等を主成分として含有するものが知ら
れている。
しかしながら、上記の酸素吸収剤は水分が存在しない
と酸素吸収反応が進行しないという共通の問題点があっ
た。すなわち、この酸素吸収剤は、上記したごときの化
合物または金属粉を主成分とし、これに水または水を保
持させた物質を混合するか、あるいは保存しようとする
物質等から蒸散してくる水分を利用することによっては
じめて酸素吸収反応を進行させ得るものであった。
と酸素吸収反応が進行しないという共通の問題点があっ
た。すなわち、この酸素吸収剤は、上記したごときの化
合物または金属粉を主成分とし、これに水または水を保
持させた物質を混合するか、あるいは保存しようとする
物質等から蒸散してくる水分を利用することによっては
じめて酸素吸収反応を進行させ得るものであった。
したがって、水分の存在を嫌う金属の防錆に対しては
前記の酸素吸収剤を適用して防錆保存する場合には、酸
素吸収剤から蒸散する水分によって金属表面に錆が発生
し、防錆の目的を達することができない場合もあった。
前記の酸素吸収剤を適用して防錆保存する場合には、酸
素吸収剤から蒸散する水分によって金属表面に錆が発生
し、防錆の目的を達することができない場合もあった。
このように、酸素吸収剤から蒸散する水分によって金
属表面に錆が発生することを防ぐため、酸素吸収剤と乾
燥剤とを併用する方法が特開昭56−153788号公報に開示
されている。しかしながらこの方法では当初一度は酸素
吸収剤が酸素を吸収しても、その後は水分の乾燥剤への
移行により酸素吸収剤中の水分が失われるとともに酸素
吸収能力も失われるので、包装に用いたフィルムを通し
て僅かずつ侵入してくる酸素により系内の酸素濃度が上
昇して徐々に防錆効果が低下することもあった。
属表面に錆が発生することを防ぐため、酸素吸収剤と乾
燥剤とを併用する方法が特開昭56−153788号公報に開示
されている。しかしながらこの方法では当初一度は酸素
吸収剤が酸素を吸収しても、その後は水分の乾燥剤への
移行により酸素吸収剤中の水分が失われるとともに酸素
吸収能力も失われるので、包装に用いたフィルムを通し
て僅かずつ侵入してくる酸素により系内の酸素濃度が上
昇して徐々に防錆効果が低下することもあった。
こうした従来の酸素吸収剤を用いた防錆方法を改良す
るものとして本発明者らは、(1)不飽和脂肪酸または
不飽和脂肪酸を含む油脂、(2)遷移金属または遷移金
属化合物、および(3)塩基性物質からなる酸素吸収剤
を使用する方法を提案した。(特開昭63−198962号) 上記方法は、従来技術の欠点を解消する一つの方向で
あり優れたものであったが、これに使用する酸素吸収剤
の活性すなわち酸素吸収能力が高いために、大気中に放
置した場合、酸素の吸収に伴って急激に温度の上昇する
ことがあり、保管時あるは廃棄時には、その取扱いを注
意する必要があった。
るものとして本発明者らは、(1)不飽和脂肪酸または
不飽和脂肪酸を含む油脂、(2)遷移金属または遷移金
属化合物、および(3)塩基性物質からなる酸素吸収剤
を使用する方法を提案した。(特開昭63−198962号) 上記方法は、従来技術の欠点を解消する一つの方向で
あり優れたものであったが、これに使用する酸素吸収剤
の活性すなわち酸素吸収能力が高いために、大気中に放
置した場合、酸素の吸収に伴って急激に温度の上昇する
ことがあり、保管時あるは廃棄時には、その取扱いを注
意する必要があった。
本発明の目的とするところは、上記した問題点を解消
し、安全性が高く、優れた防錆作用を示す防錆用組成物
を提供するにある。
し、安全性が高く、優れた防錆作用を示す防錆用組成物
を提供するにある。
本発明者らは不飽和脂肪酸化合物を主剤とした防錆用
組成物において、これを大気下に放置しても、急激な温
度上昇が抑制される防錆用組成物を開発すべく鋭意研究
した結果本発明に至った。
組成物において、これを大気下に放置しても、急激な温
度上昇が抑制される防錆用組成物を開発すべく鋭意研究
した結果本発明に至った。
すなわち本発明は、不飽和脂肪酸化合物を主剤とする
防錆剤(A)〔以下、(A)成分ということがある〕
と、摂氏10度以上50度以下の全ての温度範囲で固体であ
り、かつ摂氏50度から230度までのいずれかの温度にお
いて液状となり流動性を示す物質(B)〔以下、(B)
成分ということがある〕からなる大気中で使用する防錆
用組成物に係るものである。
防錆剤(A)〔以下、(A)成分ということがある〕
と、摂氏10度以上50度以下の全ての温度範囲で固体であ
り、かつ摂氏50度から230度までのいずれかの温度にお
いて液状となり流動性を示す物質(B)〔以下、(B)
成分ということがある〕からなる大気中で使用する防錆
用組成物に係るものである。
本発明の防錆用組成物(以下、単に本発明組成物とい
うことがある)を構成する(A)成分の不飽和脂肪酸化
合物を主剤とする防錆剤とは、不飽和脂肪酸化合物以外
に、塩基性物質(イ)、吸着剤(ロ)および遷移金属ま
たはその化合物(ハ)を含有することができる。
うことがある)を構成する(A)成分の不飽和脂肪酸化
合物を主剤とする防錆剤とは、不飽和脂肪酸化合物以外
に、塩基性物質(イ)、吸着剤(ロ)および遷移金属ま
たはその化合物(ハ)を含有することができる。
これら塩基性物質(イ)、吸着剤(ロ)および遷移金
属またはその化合物(ハ)は、不飽和脂肪酸化合物と酸
素含有ガスとの接触面積を増加させ、あるいは不飽和脂
肪酸化合物の酸素吸収反応促進触媒として作用するな
ど、不飽和脂肪酸化合物の酸素吸収機能を促進させるこ
とをひとつの目的として含有される。
属またはその化合物(ハ)は、不飽和脂肪酸化合物と酸
素含有ガスとの接触面積を増加させ、あるいは不飽和脂
肪酸化合物の酸素吸収反応促進触媒として作用するな
ど、不飽和脂肪酸化合物の酸素吸収機能を促進させるこ
とをひとつの目的として含有される。
これら塩基性物質(イ)、吸着剤(ロ)および遷移金
属またはその化合物(ハ)は、所望に応じて適宜選択し
て使用され、塩基性物質(イ)、吸着剤(ロ)および遷
移金属またはその化合物(ハ)の含有の有無、またはそ
れらの組合せによって、本発明は、格別制限されるもの
ではないが、防錆効果を高めるという観点から、塩基性
物質(イ)、吸着剤(ロ)および遷移金属またはその化
合物(ハ)の一種または二種以上を含有させることが本
発明においては好ましい態様であり、そのなかでも特に
塩基性物質(イ)または吸着剤(ロ)との併用、さらに
は塩基性物質(イ)および吸着剤(ロ)との併用が好適
である。
属またはその化合物(ハ)は、所望に応じて適宜選択し
て使用され、塩基性物質(イ)、吸着剤(ロ)および遷
移金属またはその化合物(ハ)の含有の有無、またはそ
れらの組合せによって、本発明は、格別制限されるもの
ではないが、防錆効果を高めるという観点から、塩基性
物質(イ)、吸着剤(ロ)および遷移金属またはその化
合物(ハ)の一種または二種以上を含有させることが本
発明においては好ましい態様であり、そのなかでも特に
塩基性物質(イ)または吸着剤(ロ)との併用、さらに
は塩基性物質(イ)および吸着剤(ロ)との併用が好適
である。
本発明の防錆用組成物を構成する(B)成分は、
(A)成分を大気条件下に放置したときに、これが発熱
するのを抑制するものである。
(A)成分を大気条件下に放置したときに、これが発熱
するのを抑制するものである。
この(B)節分は、摂氏10度以上50度以下の全ての温
度範囲で固定でり、かつ摂氏50度から230度までのいず
れかの温度において液状となり流動性を示す物質であ
る。
度範囲で固定でり、かつ摂氏50度から230度までのいず
れかの温度において液状となり流動性を示す物質であ
る。
本発明において(B)成分として利用される物質は、
例えば、高分子物質、高級飽和脂肪族炭化水素、高級飽
和脂肪族アルコール、高級飽和脂肪酸、高級飽和脂肪酸
アミド、高級飽和脂肪酸金属塩(金属石鹸)、高級飽和
脂肪酸エステルなどで例示される高級飽和脂肪族化合
物、硬化油、天然ワックスに代表される化合物である。
ここで「高級」とは概ね炭素数が10以上であり好ましく
は炭素数16以上であるが、当該化合物が摂氏10度以上50
度以下のいずれかの温度範囲において液体である場合こ
れを(B)成分に含まない。また、本発明において
(B)成分に利用される高級飽和脂肪族炭化水素、高級
飽和脂肪族アルコール、高級飽和脂肪酸、高級飽和脂肪
酸アミド、高級飽和脂肪酸金属塩(金属石鹸)、高級飽
和脂肪酸エステル、硬化油、天然ワックス類は化合物群
にヒドロキシ基、アミノ基、ハロゲン、スルホン基、ニ
トロ基、スルフィド、カルボニル基、ホルミル基等で例
示される官能基が導入されたものでもよい。
例えば、高分子物質、高級飽和脂肪族炭化水素、高級飽
和脂肪族アルコール、高級飽和脂肪酸、高級飽和脂肪酸
アミド、高級飽和脂肪酸金属塩(金属石鹸)、高級飽和
脂肪酸エステルなどで例示される高級飽和脂肪族化合
物、硬化油、天然ワックスに代表される化合物である。
ここで「高級」とは概ね炭素数が10以上であり好ましく
は炭素数16以上であるが、当該化合物が摂氏10度以上50
度以下のいずれかの温度範囲において液体である場合こ
れを(B)成分に含まない。また、本発明において
(B)成分に利用される高級飽和脂肪族炭化水素、高級
飽和脂肪族アルコール、高級飽和脂肪酸、高級飽和脂肪
酸アミド、高級飽和脂肪酸金属塩(金属石鹸)、高級飽
和脂肪酸エステル、硬化油、天然ワックス類は化合物群
にヒドロキシ基、アミノ基、ハロゲン、スルホン基、ニ
トロ基、スルフィド、カルボニル基、ホルミル基等で例
示される官能基が導入されたものでもよい。
本発明の防錆用組成物を構成する(B)成分は以下の
ような物があげられる。すなわち高分子物質としてはア
イオノマー樹脂、アクリロニトリル−アクリルゴム−ス
チレン樹脂(AAS)、アクリロニトリル−エチレンプロ
ピレン共重合体−スチレン樹脂(AES)、アクリロニト
リル−スチレン共重合樹脂(AS)、アクリロニトリル−
ブタジエン−スチレン共重合体(ABS)、ブタジエン−
スチレン−メチルメタクリレート共重合体(MBS)、エ
チレン−塩化ビニル共重合体、エチレン酢ビコポリマー
(EVA)、塩化ビニリデン樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸
ビニル樹脂、フェノキシ樹脂、ブタジエン樹脂、フッ素
樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアリレート、ポリエチレ
ン、ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート(PE
T)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリカーボ
ネート(PC)、ポリスチレン、ポリプロピレン、メタク
リル樹脂、アクリル樹脂、メチルペンテンポリマー、ポ
リアルキレンエーテルなどでかつ摂氏10度以上50度以下
の全ての温度範囲で固体であり、かつ摂氏50度から230
度までのいずれかの温度において液状となり流動性を示
すものがあげられるがこれのみに限定されるものではな
い。
ような物があげられる。すなわち高分子物質としてはア
イオノマー樹脂、アクリロニトリル−アクリルゴム−ス
チレン樹脂(AAS)、アクリロニトリル−エチレンプロ
ピレン共重合体−スチレン樹脂(AES)、アクリロニト
リル−スチレン共重合樹脂(AS)、アクリロニトリル−
ブタジエン−スチレン共重合体(ABS)、ブタジエン−
スチレン−メチルメタクリレート共重合体(MBS)、エ
チレン−塩化ビニル共重合体、エチレン酢ビコポリマー
(EVA)、塩化ビニリデン樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸
ビニル樹脂、フェノキシ樹脂、ブタジエン樹脂、フッ素
樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアリレート、ポリエチレ
ン、ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート(PE
T)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリカーボ
ネート(PC)、ポリスチレン、ポリプロピレン、メタク
リル樹脂、アクリル樹脂、メチルペンテンポリマー、ポ
リアルキレンエーテルなどでかつ摂氏10度以上50度以下
の全ての温度範囲で固体であり、かつ摂氏50度から230
度までのいずれかの温度において液状となり流動性を示
すものがあげられるがこれのみに限定されるものではな
い。
本発明において利用される高分子物質とは例えばJIS
K6900に規定される分子量10000以上である必要はな
く、一般に「オリゴマー」と呼ばれる分子量10000以下
の物も含まれる。
K6900に規定される分子量10000以上である必要はな
く、一般に「オリゴマー」と呼ばれる分子量10000以下
の物も含まれる。
また、高級飽和脂肪族炭化水素としては、固形パラフ
ィン蝋、低分子量ポリエチレンワックスなどが、高級飽
和脂肪族アルコールとしては、パルミチルアルコール、
ステアリルアルコールなどが、高級飽和脂肪酸として
は、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸などが、高
級飽和脂肪酸アミドとしては、パルミチルアミド、ステ
アリルアミド、ベヘニルアミドなどが、高級飽和脂肪酸
典型金属塩(金属石鹸)としては、パルミチン酸、ステ
アリン酸、ベヘン酸およびこれらの混合物とのアルカリ
金属塩、アルカリ土類金属塩、アルミニウム塩、錫塩、
鉛塩などが、さらに高級飽和脂肪酸エステルとしてブチ
ルラウレート、ステアリルラウレートなどがあげられる
がこれのみに限定されるものではない。
ィン蝋、低分子量ポリエチレンワックスなどが、高級飽
和脂肪族アルコールとしては、パルミチルアルコール、
ステアリルアルコールなどが、高級飽和脂肪酸として
は、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸などが、高
級飽和脂肪酸アミドとしては、パルミチルアミド、ステ
アリルアミド、ベヘニルアミドなどが、高級飽和脂肪酸
典型金属塩(金属石鹸)としては、パルミチン酸、ステ
アリン酸、ベヘン酸およびこれらの混合物とのアルカリ
金属塩、アルカリ土類金属塩、アルミニウム塩、錫塩、
鉛塩などが、さらに高級飽和脂肪酸エステルとしてブチ
ルラウレート、ステアリルラウレートなどがあげられる
がこれのみに限定されるものではない。
これらのうち(B)成分として好ましく用いられる物
質は、酢酸ビニル樹脂、フェノキシ樹脂、ブタジエン樹
脂、フッ素樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエチレン、ポリ
エステル、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリ
ブチレンテレフタレート(PBT)、ポリカーボネート(P
C)、ポリスチレン、ポリプロピレン、メタクリル樹
脂、アクリル樹脂、メチルペンテンポリマー、ポリエチ
レングリコール、ポリブチレングリコール、低分子量ポ
リエチレンワックス、パリミチン酸、ステアリン酸、ベ
ヘン酸、パルミチルアミド、ステアリルアミド、ベヘニ
ルアミド、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸およ
びこれらの混合物とのアルカリ土類金属塩、アルミニウ
ム塩があげられる。
質は、酢酸ビニル樹脂、フェノキシ樹脂、ブタジエン樹
脂、フッ素樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエチレン、ポリ
エステル、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリ
ブチレンテレフタレート(PBT)、ポリカーボネート(P
C)、ポリスチレン、ポリプロピレン、メタクリル樹
脂、アクリル樹脂、メチルペンテンポリマー、ポリエチ
レングリコール、ポリブチレングリコール、低分子量ポ
リエチレンワックス、パリミチン酸、ステアリン酸、ベ
ヘン酸、パルミチルアミド、ステアリルアミド、ベヘニ
ルアミド、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸およ
びこれらの混合物とのアルカリ土類金属塩、アルミニウ
ム塩があげられる。
本発明において使用される(B)成分は単独または二
種以上併用してもよい。
種以上併用してもよい。
本発明の防錆用組成物において(A)成分を構成する
防錆剤の必須構成成分として用いられる不飽和脂肪酸化
合物は、系内の酸素と反応する主剤である。この不飽和
脂肪酸化合物としては、不飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸エ
ステルまたは不飽和脂肪酸金属塩等があげられ、これら
の一種または二種以上の混合物が用いられる。
防錆剤の必須構成成分として用いられる不飽和脂肪酸化
合物は、系内の酸素と反応する主剤である。この不飽和
脂肪酸化合物としては、不飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸エ
ステルまたは不飽和脂肪酸金属塩等があげられ、これら
の一種または二種以上の混合物が用いられる。
これらのうち、好ましくは、不飽和脂肪酸金属塩、不
飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸金属塩との混合物、または不
飽和脂肪酸エステルと不飽和脂肪酸金属塩との混合物等
があげられる。
飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸金属塩との混合物、または不
飽和脂肪酸エステルと不飽和脂肪酸金属塩との混合物等
があげられる。
本発明の組成物における(A)成分に用いられる不飽
和脂肪酸は炭素数10以上のものが好ましく例えばトウハ
ク酸、リンデン酸、ツズ酸、オレイン酸、リノール酸、
リノレン酸、アラキドン酸、パリナリン酸、ダイマー
酸、リチノレイン酸またはリシノール酸等の不飽和脂肪
酸があげられる。これらの中でオレイン酸、リノール酸
またはリノレン酸が特に好ましい。これらの不飽和脂肪
酸は二種以上の混合物として用いてもよい。また、不飽
和脂肪酸のトリグリセライドを多く含有するアマニ油、
大豆油、桐油、糠油、胡麻油、綿実油、菜種油等で例示
される植物油または動物油から得られる脂肪酸、すなわ
ち、アマニ油脂肪酸、大豆油脂肪酸、桐油脂肪酸、糠油
脂肪酸、胡麻油脂肪酸、綿実油脂肪酸、菜種油脂肪酸等
も用いることができる。な、飽和脂肪酸が混入しても差
し支えない。
和脂肪酸は炭素数10以上のものが好ましく例えばトウハ
ク酸、リンデン酸、ツズ酸、オレイン酸、リノール酸、
リノレン酸、アラキドン酸、パリナリン酸、ダイマー
酸、リチノレイン酸またはリシノール酸等の不飽和脂肪
酸があげられる。これらの中でオレイン酸、リノール酸
またはリノレン酸が特に好ましい。これらの不飽和脂肪
酸は二種以上の混合物として用いてもよい。また、不飽
和脂肪酸のトリグリセライドを多く含有するアマニ油、
大豆油、桐油、糠油、胡麻油、綿実油、菜種油等で例示
される植物油または動物油から得られる脂肪酸、すなわ
ち、アマニ油脂肪酸、大豆油脂肪酸、桐油脂肪酸、糠油
脂肪酸、胡麻油脂肪酸、綿実油脂肪酸、菜種油脂肪酸等
も用いることができる。な、飽和脂肪酸が混入しても差
し支えない。
不飽和脂肪酸エステルとしては、不飽和脂肪酸のトリ
グリセライドを多く含有する植物油または動物油があげ
られ、このうちアマニ油、大豆油、桐油、糠油、胡麻
油、綿実油、菜種油等で例示される植物油が好ましく用
いられる。これらの不飽和脂肪酸エステルは二種以上混
合して用いてもよい。
グリセライドを多く含有する植物油または動物油があげ
られ、このうちアマニ油、大豆油、桐油、糠油、胡麻
油、綿実油、菜種油等で例示される植物油が好ましく用
いられる。これらの不飽和脂肪酸エステルは二種以上混
合して用いてもよい。
不飽和脂肪酸金属塩とは、各種不飽和脂肪酸の金属塩
であって、前記の不飽和脂肪酸のトリグリセライドを多
く含有する植物油または動物油から誘導される不飽和脂
肪酸の金属塩、例えばアマニ油、大豆油、桐油、糠油、
胡麻油、綿実油、菜種油、魚油、肝油等から誘導される
不飽和脂肪酸のアルカリ土類金属塩、アルカリ金属塩、
遷移金属塩、アルミニウム塩等があげられ、なかでも不
飽和脂肪酸化合物の酸素吸収機能を大きく促進する点で
V、Cr、Mn、Co、Fe、Ni、CuおよびZnからなる群から選
ばれる遷移金属が好ましい。
であって、前記の不飽和脂肪酸のトリグリセライドを多
く含有する植物油または動物油から誘導される不飽和脂
肪酸の金属塩、例えばアマニ油、大豆油、桐油、糠油、
胡麻油、綿実油、菜種油、魚油、肝油等から誘導される
不飽和脂肪酸のアルカリ土類金属塩、アルカリ金属塩、
遷移金属塩、アルミニウム塩等があげられ、なかでも不
飽和脂肪酸化合物の酸素吸収機能を大きく促進する点で
V、Cr、Mn、Co、Fe、Ni、CuおよびZnからなる群から選
ばれる遷移金属が好ましい。
この不飽和脂肪酸金属塩を形成する不飽和脂肪酸成分
としては、前述の植物油または動物油から誘導されるも
ののほか、前述の植物油または動物油から誘導されるも
のの主成分である不飽和脂肪酸の金属塩ももちろん用い
られる。それらの例として、炭素数10以上のものが好ま
しく、例えばトウハク酸、リンデン酸、ツズ酸、オレイ
ン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸、パリナ
リン酸、ダイマー酸、リチノレイン酸またはリシノール
酸等、特に好ましくはオレイン酸、リノール酸またはリ
ノレン酸のアルカリ土類金属塩、アルカリ金属塩、遷移
金属塩、アルミニウム塩等挙げられる。また、これらの
不飽和脂肪酸金属塩は二種以上の混合物として用いても
よい。
としては、前述の植物油または動物油から誘導されるも
ののほか、前述の植物油または動物油から誘導されるも
のの主成分である不飽和脂肪酸の金属塩ももちろん用い
られる。それらの例として、炭素数10以上のものが好ま
しく、例えばトウハク酸、リンデン酸、ツズ酸、オレイ
ン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸、パリナ
リン酸、ダイマー酸、リチノレイン酸またはリシノール
酸等、特に好ましくはオレイン酸、リノール酸またはリ
ノレン酸のアルカリ土類金属塩、アルカリ金属塩、遷移
金属塩、アルミニウム塩等挙げられる。また、これらの
不飽和脂肪酸金属塩は二種以上の混合物として用いても
よい。
本発明の組成物において(A)成分を構成する酸素吸
収剤に用いられる塩基性物質(イ)としては、例えばア
ルカリ土類金属またはアルカリ金属の酸化物、水酸化
物、炭酸塩、重炭酸塩、燐酸塩、珪酸塩または有機酸塩
等、アルミニウムの酸化物、水酸化物、炭酸塩、燐酸
塩、珪酸塩または有機酸塩等、遷移金属の酸化物、水酸
化物、炭酸塩等、ポリエチレンイミン、炭酸グアニジン
またはメラミン等の有機塩基性物質、2,4,6−トリ(ジ
メチルアミノメチル)フェノールまたはα−n−ブチル
ピロリジン等の有機アミン化合物などがあげられる。こ
れらの中でアルカリ土類金属からなる塩基性物質が好ま
しく、酸化カルシウム、水酸化カルシウム、炭酸カルシ
ウム、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、炭酸マ
グネシウムが特に好ましい。
収剤に用いられる塩基性物質(イ)としては、例えばア
ルカリ土類金属またはアルカリ金属の酸化物、水酸化
物、炭酸塩、重炭酸塩、燐酸塩、珪酸塩または有機酸塩
等、アルミニウムの酸化物、水酸化物、炭酸塩、燐酸
塩、珪酸塩または有機酸塩等、遷移金属の酸化物、水酸
化物、炭酸塩等、ポリエチレンイミン、炭酸グアニジン
またはメラミン等の有機塩基性物質、2,4,6−トリ(ジ
メチルアミノメチル)フェノールまたはα−n−ブチル
ピロリジン等の有機アミン化合物などがあげられる。こ
れらの中でアルカリ土類金属からなる塩基性物質が好ま
しく、酸化カルシウム、水酸化カルシウム、炭酸カルシ
ウム、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、炭酸マ
グネシウムが特に好ましい。
塩基性物質(イ)は、本発明の組成物を構成する
(A)成分中の不飽和脂肪酸化合物と反応してこれを固
体化させる作用があるため、防錆剤を通気性の小袋に充
填できる顆粒状、粉末状とすることができ、防錆剤自体
の取り扱いを容易にせしめる。また、この塩基性物質
は、不飽和脂肪酸化合物と酸素との反応で生成する有機
酸を捕捉し異臭の発生を抑制する。さらにはこの防錆用
組成物と金属あるいは金属製品が封入されている密閉系
内の酸性ガスを吸収し防錆効果を高くする働きがある。
(A)成分中の不飽和脂肪酸化合物と反応してこれを固
体化させる作用があるため、防錆剤を通気性の小袋に充
填できる顆粒状、粉末状とすることができ、防錆剤自体
の取り扱いを容易にせしめる。また、この塩基性物質
は、不飽和脂肪酸化合物と酸素との反応で生成する有機
酸を捕捉し異臭の発生を抑制する。さらにはこの防錆用
組成物と金属あるいは金属製品が封入されている密閉系
内の酸性ガスを吸収し防錆効果を高くする働きがある。
本発明の組成物において(A)成分を構成する防錆剤
に用いられる吸着剤(ロ)は、水分、腐食性ガスを吸着
することにより、(A)成分に乾燥機能を付与し、また
防錆効果を高くする作用を有する。
に用いられる吸着剤(ロ)は、水分、腐食性ガスを吸着
することにより、(A)成分に乾燥機能を付与し、また
防錆効果を高くする作用を有する。
このような吸着剤(ロ)としては、水分を吸着する、
および/または不飽和脂肪酸化合物の酸素吸収にともな
い発生する異臭成分、有機酸、ハロゲン化合物、アミン
類等の腐食性ガスを吸着する性質を有するものが好まし
く用いられる。具体的には、たとえば、シリカゲル、ゼ
オライト、活性白土等の珪酸系化合物、活性炭、活性ア
ルミナ等が好ましく用いられる。これらの中でシリカゲ
ル、活性アルミナ、ゼオライト、活性炭が特に好まし
い。これらの吸着剤は単独あるいは二種以上の混合物と
して用いてもよい。
および/または不飽和脂肪酸化合物の酸素吸収にともな
い発生する異臭成分、有機酸、ハロゲン化合物、アミン
類等の腐食性ガスを吸着する性質を有するものが好まし
く用いられる。具体的には、たとえば、シリカゲル、ゼ
オライト、活性白土等の珪酸系化合物、活性炭、活性ア
ルミナ等が好ましく用いられる。これらの中でシリカゲ
ル、活性アルミナ、ゼオライト、活性炭が特に好まし
い。これらの吸着剤は単独あるいは二種以上の混合物と
して用いてもよい。
吸着剤の形状について特に限定はないが、粒の大きさ
は10mm以下が好ましく、5mm以下がより好ましい。また
これら吸着剤は、50℃以上で熱処理したものが好まし
く、100℃以上で熱処理したものがより好ましい。
は10mm以下が好ましく、5mm以下がより好ましい。また
これら吸着剤は、50℃以上で熱処理したものが好まし
く、100℃以上で熱処理したものがより好ましい。
また吸着剤(ロ)を不飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸エス
テルまたは不飽和脂肪酸金属塩等からなる不飽和脂肪酸
化合物の一種または二種以上の混合物、および/または
遷移金属あるいはその化合物(ハ)の担体として用いる
こともできる。
テルまたは不飽和脂肪酸金属塩等からなる不飽和脂肪酸
化合物の一種または二種以上の混合物、および/または
遷移金属あるいはその化合物(ハ)の担体として用いる
こともできる。
本発明の組成物において(A)成分の防錆剤に用いら
れる遷移金属またはその化合物(ハ)とは不飽和脂肪酸
化合物の酸素吸収機能を促進するための触媒である。こ
のようなものとして各種遷移金属またはその化合物があ
げられる。
れる遷移金属またはその化合物(ハ)とは不飽和脂肪酸
化合物の酸素吸収機能を促進するための触媒である。こ
のようなものとして各種遷移金属またはその化合物があ
げられる。
遷移金属化合物中の陰イオンに制限は無いが、ハロゲ
ン、硫酸、硫酸水素、亜硫酸、亜硫酸水素、ニトロ、ニ
トロソ、燐酸、燐酸水素、亜燐酸、炭酸、炭素水素、ホ
ウ酸の塩が好ましく、陽イオン種には遷移金属であれば
制限が無いが、防錆用組成物の酸素吸収を促進する作用
の大きさの点でV、Cr、Mn、Co、Fe、Ni、CuおよびZnか
らなる群から選ばれる遷移金属が好ましい。
ン、硫酸、硫酸水素、亜硫酸、亜硫酸水素、ニトロ、ニ
トロソ、燐酸、燐酸水素、亜燐酸、炭酸、炭素水素、ホ
ウ酸の塩が好ましく、陽イオン種には遷移金属であれば
制限が無いが、防錆用組成物の酸素吸収を促進する作用
の大きさの点でV、Cr、Mn、Co、Fe、Ni、CuおよびZnか
らなる群から選ばれる遷移金属が好ましい。
また、遷移金属がアミン、アルキルアミンなどを配位
子とする錯体あるいは上記遷移金属の粉末であってもよ
い。
子とする錯体あるいは上記遷移金属の粉末であってもよ
い。
本発明の防錆用組成物を構成する(A)成分と(B)
成分との配合割合は特に規定されるものではないが、
(A)成分100重量部に対して、(B)成分の1〜1,000
重量部が好ましい。
成分との配合割合は特に規定されるものではないが、
(A)成分100重量部に対して、(B)成分の1〜1,000
重量部が好ましい。
また(A)成分の防錆剤に、塩基性物質(イ)、吸着
剤(ロ)あるいは遷移金属またはその化合物(ハ)を用
いる場合、必須構成成分の不飽和脂肪酸化合物100重量
部に対して、 塩基性物質(イ)を加えるときは0.1〜1,000重量部、
吸着剤(ロ)を加えるときは50〜2,000重量部、遷移金
属またはその化合物(ハ)を加えるときは0.01〜10重量
部の範囲が好ましく、このうち、塩基性物質(イ)は1
〜500重量部、吸着剤(ロ)は100〜1,000重量部の範囲
がより好ましい。
剤(ロ)あるいは遷移金属またはその化合物(ハ)を用
いる場合、必須構成成分の不飽和脂肪酸化合物100重量
部に対して、 塩基性物質(イ)を加えるときは0.1〜1,000重量部、
吸着剤(ロ)を加えるときは50〜2,000重量部、遷移金
属またはその化合物(ハ)を加えるときは0.01〜10重量
部の範囲が好ましく、このうち、塩基性物質(イ)は1
〜500重量部、吸着剤(ロ)は100〜1,000重量部の範囲
がより好ましい。
本発明の防錆用組成物には所望に応じて各種有機およ
び無機フィラーを混合することができる。
び無機フィラーを混合することができる。
本発明の防錆用組成物を製造するには、(A)成分の
防錆剤と(B)成分を混合すればよいが、特にこれに限
定されるものではなく、(A)成分と(B)成分とが、
十分に接触されておればよい。
防錆剤と(B)成分を混合すればよいが、特にこれに限
定されるものではなく、(A)成分と(B)成分とが、
十分に接触されておればよい。
本発明の防錆用組成物はそのまま通気性の小袋に充填
包装してもよいし、その外に、別途吸着剤(ロ)、塩基
性物質(イ)、またはフィラーを追加添加して通気性小
袋に充填包装してもよい。
包装してもよいし、その外に、別途吸着剤(ロ)、塩基
性物質(イ)、またはフィラーを追加添加して通気性小
袋に充填包装してもよい。
本発明の防錆用組成物が大気中に放置されたときに
(B)成分によって発熱が抑制される機構は定かではな
いが、(A)成分の防錆剤に、(B)成分が混合、また
は(A)成分の表面に分散された状態のところに、酸素
を吸収した防錆剤が発熱し、この熱によって摂氏10度以
上50度以下の全ての温度範囲で固体であった(B)成分
が、摂氏50度から230度のいずれかの温度にまで加熱さ
れて液状となり、(A)成分の防錆剤の表面を覆い、周
りの空気との接触をしゃ断することにより発熱が抑えら
れるものと推定される。
(B)成分によって発熱が抑制される機構は定かではな
いが、(A)成分の防錆剤に、(B)成分が混合、また
は(A)成分の表面に分散された状態のところに、酸素
を吸収した防錆剤が発熱し、この熱によって摂氏10度以
上50度以下の全ての温度範囲で固体であった(B)成分
が、摂氏50度から230度のいずれかの温度にまで加熱さ
れて液状となり、(A)成分の防錆剤の表面を覆い、周
りの空気との接触をしゃ断することにより発熱が抑えら
れるものと推定される。
なお本発明の防錆用組成物は、他の防錆方法と重複し
て使用することもある。また本発明の防錆用組成物を金
属防錆以外、例えば乾燥食品、樹脂、試薬、衣服、医薬
品等、酸素と水分を嫌うものの保存に利用することも可
能である。
て使用することもある。また本発明の防錆用組成物を金
属防錆以外、例えば乾燥食品、樹脂、試薬、衣服、医薬
品等、酸素と水分を嫌うものの保存に利用することも可
能である。
以下、実施例により本発明をさらに詳しく説明する。
実施例 1 不飽和脂肪酸化合物としての大豆油脂肪酸鉄50gと吸
着剤としてのシリカゲル120gからなる防錆剤(A)成分
と、摂氏10度以上50度以下の全ての温度範囲で固体であ
り、かつ摂氏50度から230度までのいずれかの温度にお
いて液状となり流動性を示す物質(B)成分である低分
子量ポリエチレンワックス30gとを均一に混合した。こ
の混合物のうち塊状の物については粉砕した。
着剤としてのシリカゲル120gからなる防錆剤(A)成分
と、摂氏10度以上50度以下の全ての温度範囲で固体であ
り、かつ摂氏50度から230度までのいずれかの温度にお
いて液状となり流動性を示す物質(B)成分である低分
子量ポリエチレンワックス30gとを均一に混合した。こ
の混合物のうち塊状の物については粉砕した。
こうして得られた防錆用組成物の通気断熱条件下にお
ける温度変化を測定した。この温度変化を第1図中の1
に示した。
ける温度変化を測定した。この温度変化を第1図中の1
に示した。
なお、通気断熱条件下における防錆用組成物の温度変
化については以下のように測定した。
化については以下のように測定した。
網目状の篭の底部および側部に脱脂綿を厚さ1〜2cm
に敷き、この内側に100gの防錆用組成物を充填、上部に
も厚さ1〜2cmの脱脂綿を置いた。上からサーミスター
を差し込み、この先端が充填した防錆用組成物の中央部
にくるように固定した。
に敷き、この内側に100gの防錆用組成物を充填、上部に
も厚さ1〜2cmの脱脂綿を置いた。上からサーミスター
を差し込み、この先端が充填した防錆用組成物の中央部
にくるように固定した。
この防錆用組成物を充填した篭全体を40℃の恒温槽に
入れ、サーミスター温度計で防錆用組成物の温度塩化を
測定した。
入れ、サーミスター温度計で防錆用組成物の温度塩化を
測定した。
また、大豆油脂肪酸鉄は次の方法により製造した。
大豆油900gを90℃の水4とともに10%水酸化ナトリ
ウム水溶液2300gに加え、けん化し、大豆油脂肪酸ナト
リウムの水溶液を得た。この溶液に塩化第二鉄の10%水
溶液2700gを加え水層を分離することにより大豆油脂肪
酸鉄900gを得た。
ウム水溶液2300gに加え、けん化し、大豆油脂肪酸ナト
リウムの水溶液を得た。この溶液に塩化第二鉄の10%水
溶液2700gを加え水層を分離することにより大豆油脂肪
酸鉄900gを得た。
比較例 1 実施例1における防錆剤の(A)成分に低分子量ポリ
エチレンワックスを混合しない以外は、実施例1と同じ
方法、条件で防錆用組成物を製造し、この組成物の通気
断熱条件下における温度変化を測定した。この温度変化
を第1図中2に示した。
エチレンワックスを混合しない以外は、実施例1と同じ
方法、条件で防錆用組成物を製造し、この組成物の通気
断熱条件下における温度変化を測定した。この温度変化
を第1図中2に示した。
実施例 2 不飽和脂肪酸化合物としての大豆油脂肪酸鉄90gと塩
基性物質としての酸化カルシウム40gからなる防錆剤
(A)成分と、(B)成分としてステアリン酸アミド50
gを混合する以外は、実施例1と同じ方法、条件で防錆
用組成物を製造し、この組成物の通気断熱条件下におけ
る温度変化を測定した。この温度変化を第2図中1に示
した。
基性物質としての酸化カルシウム40gからなる防錆剤
(A)成分と、(B)成分としてステアリン酸アミド50
gを混合する以外は、実施例1と同じ方法、条件で防錆
用組成物を製造し、この組成物の通気断熱条件下におけ
る温度変化を測定した。この温度変化を第2図中1に示
した。
比較例 2 実施例2における防錆剤の(A)成分にステアリン酸
アミドを混合しない以外は、実施例2と同じ方法、条件
で防錆用組成物を製造し、この組成物の通気断熱条件下
における温度変化を測定した。
アミドを混合しない以外は、実施例2と同じ方法、条件
で防錆用組成物を製造し、この組成物の通気断熱条件下
における温度変化を測定した。
この温度変化を第2図中2に示した。
第1図および第2図により、本発明の防錆用組成物が
比較例に比べて組成物の発熱を効果的に抑えている、と
いうことが明確に示された。
比較例に比べて組成物の発熱を効果的に抑えている、と
いうことが明確に示された。
本発明による防錆用組成物は、大気下に放置しても、
急激な温度上昇が抑制され、安全性の高いものとなり、
金属および金属製品の防錆に好適に用いることができる
ものとなった。
急激な温度上昇が抑制され、安全性の高いものとなり、
金属および金属製品の防錆に好適に用いることができる
ものとなった。
第1図および第2図は通気断熱条件下における放置時間
(分)に対して防錆用組成物の温度変化を表したもの
で、第1図中、1の曲線は実施例1の、2の曲線は比較
例1の温度変化を、第2図中1の曲線は実施例2の、2
の曲線は比較例2の温度変化を示した。
(分)に対して防錆用組成物の温度変化を表したもの
で、第1図中、1の曲線は実施例1の、2の曲線は比較
例1の温度変化を、第2図中1の曲線は実施例2の、2
の曲線は比較例2の温度変化を示した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭50−15754(JP,A) 特開 昭51−5243(JP,A) 特公 昭48−14764(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C23F 11/00,15/00
Claims (1)
- 【請求項1】不飽和脂肪酸化合物を主剤とする防錆剤
(A)と摂氏10度以上摂氏50度未満の全ての温度範囲で
固体であり、かつ摂氏50度から230度までのいずれかの
温度において液状となり流動性を示す固体状物質(B)
を混合してなる防錆用組成物。
Priority Applications (9)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32388789A JP2969706B2 (ja) | 1989-12-15 | 1989-12-15 | 防錆用組成物 |
CA002027534A CA2027534C (en) | 1989-10-23 | 1990-10-12 | Inhibitor parcel and method for preserving electronic devices or electronic parts |
MYPI90001779A MY106642A (en) | 1989-10-23 | 1990-10-12 | Inhibitor parcel and method for preserving electronic devices or electronic parts. |
US07/599,525 US5415907A (en) | 1989-10-23 | 1990-10-18 | Inhibitor parcel and method for preserving electronic devices or electronic parts |
DE69008474T DE69008474T2 (de) | 1989-10-23 | 1990-10-22 | Inhibitorpäckchen und Verfahren zum Schützen elektronischer Vorrichtungen oder elektronischer Bauelemente. |
SG1995907176A SG26411G (en) | 1989-10-23 | 1990-10-22 | Inhibitor parcel and method for preserving electronic devices or electronic parts |
EP90120249A EP0424855B1 (en) | 1989-10-23 | 1990-10-22 | Inhibitor parcel and method for preserving electronic devices or electronic parts |
KR1019900016987A KR0173982B1 (ko) | 1989-10-23 | 1990-10-23 | 억제제 포장용기 및 전자장치 또는 전자부품을 보존하는 방법 |
US08/381,403 US5510166A (en) | 1989-01-23 | 1995-01-31 | Inhibitor parcel and method for preserving electronic devices or electronic parts |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32388789A JP2969706B2 (ja) | 1989-12-15 | 1989-12-15 | 防錆用組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03188288A JPH03188288A (ja) | 1991-08-16 |
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Family
ID=18159712
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32388789A Expired - Fee Related JP2969706B2 (ja) | 1989-01-23 | 1989-12-15 | 防錆用組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2969706B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103237747A (zh) * | 2010-12-28 | 2013-08-07 | 株式会社德力本店 | 防硫化卷盘 |
Families Citing this family (3)
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---|---|---|---|---|
JP3702069B2 (ja) * | 1997-05-07 | 2005-10-05 | 東洋アルミニウム株式会社 | アルミニウム顔料組成物 |
CN101052747B (zh) * | 2004-11-17 | 2010-05-05 | 三菱瓦斯化学株式会社 | 防锈剂 |
JP5418957B2 (ja) * | 2008-03-27 | 2014-02-19 | 王子ホールディングス株式会社 | 防錆シート |
-
1989
- 1989-12-15 JP JP32388789A patent/JP2969706B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103237747A (zh) * | 2010-12-28 | 2013-08-07 | 株式会社德力本店 | 防硫化卷盘 |
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03188288A (ja) | 1991-08-16 |
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