JP3047449B2 - 防錆用組成物 - Google Patents

防錆用組成物

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は酸素、水分、酸性物質の吸収機能を有し、金
属、金属製品、電子品、半導体製品の保存に用いられる
防錆用組成物に関する。
〔従来の技術〕
金属及び金属製品の防錆技術としてこれまでに、錆止
め油、気化性防錆剤、気化性防錆紙などが知られ、日本
工業規格JIS Z 0303−1035には[錆止め包装方法通
則]としてその方法が記載されている。
しかしながら、これらの方法は金属の表面に防錆効果
を持つ物質を塗布または散布することを特徴としてお
り、そのような物質と接触することを避けたい金属、及
び金属製品、例えば試薬、電子工業用部品、半導体等は
上記方法を利用することは不可能である。
シリカゲル等の乾燥剤と金属製品を透気度及び透湿度
の低い包材と密閉して防錆することはよく行われてお
り、例えばJIS Z 0701−1977には[包装用シリカゲ
ル乾燥剤]として規定されている。しかし、この方法は
乾燥剤を用いてかかる密閉容器内の相対湿度を低くする
のみで、酸化による錆発生を遅らせる効果しか得られな
かった。
また、この他に金属の防錆技術として酸素吸収剤を用
いるものが[特公昭62−040880]に開示されている。こ
れはガスバリアー性包装材料に金属及びその製品と、通
気性包装材料に酸素吸収剤を充填した包装体を同封さ
せ、密閉系内を実質的に無酸素状態とすることにより金
属の防錆を行うものである。
この酸素吸収剤として使用される物質は、これまでに
数多くの提案がなされており、例えば、亜硫酸塩、カテ
コール、アスコルビン酸及び/またはその塩、あるいは
金属粉等を主成分として含有するものが知られている。
しかし、上記の酸素吸収剤は酸素を吸収するために水
分が必要であり、水分を共存させたものが使用されてい
る。この水分が酸素吸収剤より蒸散して密閉系内の相対
湿度を増加せしめ、実質的な無酸素状態であるにもかか
わらず錆が発生する原因となる場合があった。
また、酸素吸収剤あるいは保存の対象となる金属製品
自体から酸性ガスを発生する場合には、酸性ガスによっ
て錆の発生が著しく促進されることがあった。
以上のごとく、金属及び金属製品の防錆には酸素吸収
機能と乾燥機能、更に望ましくは酸性ガスの吸収機能を
も併せもった防錆剤が望まれているが従来公知の技術で
はいずれかが不十分であり、防錆剤として満足できるも
のではなかった。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明の目的は、上記の問題点を解消した、即ち酸素
吸収能とともに乾燥機能さらには酸性ガスの吸収能をも
併せもつ防錆用組成物を提供することである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは上記の問題点を解決すべく鋭意検討を重
ねた結果、ホウ素、アルカリ性物質、および活性炭から
なる新規な組成物が優れた酸素吸収能を示すと同時に、
乾燥機能更には酸性ガスの吸収能も併せもち、金属及び
金属製品の防錆に好適に使用し得ることを見い出し本発
明を完成するに至った。
即ち、本発明はホウ素、アルカリ性物質、および活性
炭からなる事を特徴とする防錆用組成物である。
本発明で使用するホウ素は不純物を含んでいても差し
支えなく、例えば、酸化ホウ素をシリコン、マグネシウ
ム等で還元したものなどは未精製でそのまま使用するこ
ともできる。
アルカリ性物質は、水と作用してまたは水に溶解して
アルカリ性を呈する物質であり、アルカリ金属又はアル
カリ土類金属の水酸化物、炭酸塩、炭酸水素塩、第三リ
ン酸塩、第二リン酸塩、アルミン酸塩、ケイ酸塩、ホウ
酸塩等が好ましく、アルカリ金属の水酸化物が特に好ま
しい。具体的には水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、
水酸化リチウムが特に好ましい。アルカリ性物質は一種
または二種以上の併用で用いることができるが、本発明
の組成物の乾燥機能はアルカリ性物質により付与される
ので、少なくとも一種は乾燥力のあるアルカリ金属の水
酸化物であるのが好ましい。ホウ素に対するアルカリ性
物質の混合量は、ホウ素100部(重量部、以下同じ)に
対し10部以上が好ましく、30〜10,000、部が更に好まし
い。アルカリ性物質の混合量が上記範囲より少ない場
合、組成物としての酸素吸収量が小さくなるので好まし
くない。またアルカリ性物質の混合量を上記範囲より多
くしても酸素吸収量の増加には寄与せず、組成物の重量
及び容量が大きくなり過ぎるので好ましくない。
本発明で使用する活性炭の種類は特に限定されず、木
質系、ピッチ系等の活性炭がいずれも有効に使用でき
る。活性炭の混合量はホウ素100部に対し10部以上が好
ましく、30〜10,000部が更に好ましい。活性炭の混合量
が上記範囲より少ない場合、組成物としての酸素吸収量
が小さくなるので好ましくない。また活性炭の混合量を
上記範囲より多くしても酸素吸収量の増加には寄与せ
ず、組成物の重量及び容量が大きくなり過ぎるので好ま
しくない。
また、本発明における組成物には必要に応じて他の添
加剤を使用することができる。
組成物を粒状化して充填時の流動性を改良する目的に
おいてはゼオライト、パーライト、珪藻土、活性白土、
シリカ、カオリン、タルク、ベントナイト、活性アルミ
ナ、石膏、シリカアルミナ、ケイ酸カルシウム、酸化マ
グネシウム、黒鉛、カ−ボンブラック、水酸化アルミニ
ウム、酸化鉄、水酸化カルシウム等のフィラー類が使用
でき、また造粒の為のバインダーとしてはグリセリン、
ソルビット、グルコース、庶糖、ポリアクリル酸、ポリ
ビニルアルコール、リジンなどが好適に使用できる。
本発明において上述した各成分の混合方法は特に制限
はないが、通常用いられる乾式混合機もしくは粉砕混合
機を採用して混合し組成物とすることができる。また、
転動造粒、マルメライザーなどによる造粒法を採用し粒
状化することもできる。この際、水酸化カリウムなどの
様に粉体にするのが難しいものについては別に粒状のま
ま配合しても良い。
組成物は通常、通気性の包材によりつくられた袋もし
くは容器に充填されて使用に供される。
以下実施例によって本発明を具体的に説明する。
実施例1 ホウ素粉末0.3g、水酸化リチウム粉末0.3g、活性炭0.
5gを混合した後、粒状の水酸化カリウム2gを加えて防錆
剤組成物とし、これを紙と有孔ポリエチレンをラミネ−
トした包材を用いて作った小袋(縦50mm、横80mm)に収
納し、防錆剤包装体とした。
この防錆剤包装体を塩化水素約100ppmを含む空気250m
lとともに、ポリ塩化ビニリデンコ−トした延伸ナイロ
ンとポリエチレンをラミネ−トした袋に入れ、密封後、
25℃の雰囲気に放置した。密封直後及び3日後の袋内の
酸素濃度、相対湿度及び塩化水素濃度を分析した結果を
表1に示す。
酸素及び塩化水素は分析下限以下まで完全に除去さ
れ、相対湿度についても防錆に有効とされる30%以下と
なった。
実施例2 ホウ素粉末0.3g、水酸化カリウムの飽和水溶液0.6g、
活性炭0.5gを混合した後、粒状の水酸化カリウム3gを加
えて防錆剤組成物とし、これを紙と有孔ポリエチレンを
ラミネ−トした包材を用いて作った小袋(縦50mm、横80
mm)に収納し、防錆剤包装体とした。
この防錆剤包装体を化学研磨した銅テストピース(幅
60X長さ80X厚さ0.5mm)及び空気250mlとともに、ポリ塩
化ビニリデンコ−トした延伸ナイロンとポリエチレンを
ラミネ−トした袋に入れ、密封後、25℃の雰囲気に放置
した。7日後及び14日後の袋内の酸素濃度及び相対湿度
を分析し、更に銅テストピースの表面状態を観察した。
結果を表2に示す。
比較例1 鉄粉1g、水0.3g、塩化ナトリウム1g、活性炭1gを混合
し防錆剤組成物とする以外は実施例2と同様に操作し
た。結果を表3に示す。
酸素は分析下限以下まで完全に除去されたものの相対
湿度は増加し、テストピースの表面は酸化により変色し
ていた。
〔発明の効果〕 本発明の防錆剤組成物は酸素吸収能と乾燥機能、更に
は酸化ガスの吸収能をも併せもち、銅、銀、アルミニウ
ム等の金属及び金属製品、電子品、リードフレーム、IC
チップ、シリコンウエハー等の半導体製品の防錆保存に
好適に用いられるものである。
尚、本発明の組成物は上記の防錆保存の用途以外にも
酸素及び湿気を嫌う医薬品、衣類、毛皮、骨董品、古文
書、絵画、写真などの保存にも好適に使用し得るもので
ある。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ホウ素、アルカリ性物質、および活性炭か
    らなる事を特徴とする防錆用組成物。
  2. 【請求項2】アルカリ性物質の少なくとも1種がアルカ
    リ金属の水酸化物である特許請求の範囲第1項記載の防
    錆用組成物。
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