JP2968834B2 - キャスト塗被紙の製造方法 - Google Patents

キャスト塗被紙の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、キャスト塗被紙の製造方法に関し、特に、
印刷適性及び白紙品質の優れたキャスト塗被紙を極めて
効率よく製造する方法に関するものである。
従来の技術 キャスト塗被紙と呼ばれる印刷用強光沢塗被紙の製造
方法としては、湿潤状態の塗被層を加熱ドラム面に圧接
して光沢仕上げするウエットキャスト法、湿潤状態の塗
被層をゲル化状態にして加熱ドラム面に圧接して光沢仕
上げするゲル化キャスト法、湿潤状態の塗被層を一旦乾
燥又は、半乾燥した後再湿潤により可塑化して加熱ドラ
ム面に圧接するリウエットキャスト法等が知られてい
る。
これらのキャスト仕上げ方法は、いずれも湿潤状態に
ある顔料および接着剤を主成分とする塗被層を加熱ドラ
ム面に圧接乾燥し、剥離させる点で共通している。かか
る湿潤塗被層の支持体としては、上質紙のように全く塗
被層を設けてない原紙、或いはキャスト塗被面、又は裏
面の白紙品質や印刷適性等を一層改良した高品質のキャ
スト塗被紙を得るべく、予め顔料及び接着剤を主成分と
する乾燥塗被層を被塗被原紙の片面或いは両面に設けた
原紙が使用される。
ところで、キャスト仕上げ方法は、上述の如く、湿潤
状態の塗被層を加熱ドラム面に圧接して乾燥、剥離せし
めて仕上げる方法であるため、湿潤塗被層中の水分は原
紙層中を透過して裏面から蒸発、逸散することになり、
操業速度の低下を来す。特に、支持体として上記の如く
予め乾燥塗被層を設けた原紙を使用する場合は操業速度
の低下が著しく、生産性が極めて悪い。
また、急激な水分の蒸発によってキャスト塗被層と原
紙層との間にフクレ現象が生じたり、キャスト塗被面に
ピンホール状の欠陥が発生する等のトラブルが起こり易
い。さらに、剥離後キャスト塗被層の一部が加熱ドラム
面に残る、所謂“ドラムピック現象”も発生するため、
必ずしも満足すべき結果が得られていないのが現状であ
る。
発明が解決しようとする課題 かかる現状に鑑み、本発明は、上記の如きキャスト塗
被紙に発生し易いフクレ、ピンホール、ドラムピックと
いった白紙の欠陥を解消し、且つ印刷適性、とりわけ高
光沢のキャスト面を有するキャスト紙を効率よく生産す
る方法を提供するものである。
課題を解決するための手段 (1) 原紙上に、顔料及び接着剤を主成分とする塗被
層を設け、塗被層が湿潤状態にある間に加熱された鏡面
ドラムに圧接して強光沢仕上げをするキャスト塗被紙の
製造方法において、該接着剤として、下記のモノマー成
分を乳化重合し、乳化重合時にHLBが10〜16である非イ
オン界面活性剤を重合して得られるラッテックス固形分
に対して1〜5重量%添加して得られたラテックスを使
用することを特徴とするキャスト塗被層の製造方法。
〔ラテックスのモノマー成分〕
(a)脂肪族共役ジオレフィン系モノマー30〜50重量% (b)オレフィン系芳香族モノマーおよび/またはオレ
フィン系モノマー 69〜49重量% (c)オレフィン系不飽和ヒドロキシモノマーまたはオ
レフィン系不飽和アミドモノマーから選ばれた少なくと
も1種の非解離性オレフィン系不飽和モノマー1〜7重
量% 作用 前述の如く、本発明はキャスト塗被層中に特定の重合
体ラテックスを含有するところに特徴を有するものであ
る。即ち、本発明者等はキャスト塗被紙の製造におい
て、白紙紙面に発生し易いフクレ、ピンホール、或いは
ドラムピックといった各種の欠陥を効果的に解消でき、
且つ印刷適性、とりわけ高光沢のキャスト面を有するキ
ャスト紙を効率良く(高速度で)生産する方法について
鋭意研究を行った結果、キャスト層を構成する顔料塗被
層の接着剤として、特定のモノマー組成を乳化重合させ
たラテックス、より好ましくは、さらに乳化重合時に特
定のHLB値を有する特定の界面活性剤を添加したラテッ
クスを使用することによって、キャスト面に高光沢を有
し、且つ生産性の高いキャスト塗被紙が得られることを
見出し、遂に本発明を完成するに至った。
而して、本発明では顔料及び接着剤を主成分とするキ
ャスト塗被紙用塗被液において、該接着剤として、被解
離性オレフィン性不飽和モノマーを、脂肪族共役ジオレ
フィン系モノマーとオレフィン系芳香族モノマー及び/
又はモノオレフィン系モノマーを主成分とする合成ゴム
ラテックスの改質剤として添加し、乳化重合して得られ
た特定の非解離性官能基変性ラテックスを使用すること
により、フクレ、ピンホール、及びドラムピック等の欠
陥を極めて効果的に解消し、高品質のキャスト塗被紙を
効率良く生産するものである。
即ち、本発明では、全重合体成分中の99〜93重量%が
脂肪族共役ジオレフィン系モノマー、オレフィン系芳香
族モノマー、或いは/及びモノオレフィン系モノマーか
らなる合成ゴムラテックスの改質剤として、全重合体成
分中の1〜7重量%の非解離性オレフィン系不飽和モノ
マーを共重合して得られた、非解離性官能基変性ラテッ
クスを使用するものである。
先ず、改質剤として使用される非解離性オレフィン系
不飽和モノマーについて述べる。上記非解離性オレフィ
ン系不飽和モノマーとしては、例えばアクリル酸ヒドロ
キシエチル、メタアクリル酸ヒドロキシエチル、アクリ
ル酸ヒドロキシプロピル、メタアクリル酸ヒドロキシプ
ロピル等のオレフィン系不飽和ヒドロキシモノマー類、
アクリルアミド、メタアクリルアミド、N−メチロール
アクリルアミド、N−メチロールメタアクリルアミド、
N−メトキシメチルアクリルアミド、N−メトキシメチ
ルメタアクリルアミド等の如きオレフィン系不飽和アミ
ドモノマー類があり、これらのモノマーは少なくとも1
種又は2種以上の組み合わせで用いることができる。
これらの非解離性オレフィン系不飽和モノマーの使用
量は全重合体成分中の1〜7重量%、より好ましくは2
〜6重量%の範囲で調節される。因みに1重量%未満の
場合はキャスト塗被紙の表面強度が著しく低下し、ドラ
ムピックが発生する。他方、7重量%を越えると変性ラ
テックス及び該ラテックスを含有するキャスト用塗被液
の粘度が上昇するため、塗工適性及び離型性が不良とな
り、生産性が著しく低下し、且つ高品質のキャスト塗被
紙を得ることも出来なくなる。
なお、本発明において使用される重合体ラテックスの
主成分としては、SBRラテックス、MBRラテックス、MSBR
ラテックス等と称されている、通常の塗被紙用顔料塗工
液中に接着剤として用いられているラテックスと同様の
重合体構成成分からなる。
即ち、脂肪族共役ジオレフィン系モノマーたとえばブ
タジエンが、全重合体成分中の30〜50重量%、好ましく
は35〜45重量%であり、さらにオレフィン系芳香族モノ
マーたとえばスチレン或いは/及びモノオレフィン系モ
ノマーたとえばメチルメタアクリレートが、全重合体成
分中に69〜49重量%、好ましくは63〜53重量%からなる
重合体ラテックスである。
因みに脂肪族共役ジオレフィン系モノマーが、全重合
体成分中に30重量%未満の場合はキャスト塗被紙の表面
強度が著しく低下する。また、50重量%を越えるとキャ
スト離型性が大巾に低下し、結果的に高光沢を有するキ
ャスト塗被紙を得ることができず、且つ生産性も低下す
る。
なお、前記したように、ラテックスの重合体成分とし
ては、ブタジエンとスチレン或いは/及びメチルメタア
クリレート等のモノマーを主成分とするものであり、必
要に応じて、これらと共重合可能な他のモノマーが用い
られる。この共重合可能なモノマーとしては、例えばイ
ソプレンや2−クロロブタジエン等の脂肪族共役ジオレ
フィン系モノマー、α−メチスチレン、クロロスチレン
やジメチルスチレン等のオレフィン系芳香族モノマー、
(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチ
ル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸2
−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸グリシジル、
(メタ)アクリルニトリル等のモノオレフィン系モノマ
ー等のモノマーがある。これらのモノマーは二種以上を
組み合わせて用いることも可能である。勿論、上記以外
のモノマーについてもその作用機能が同じようなもので
あれば適宜使用することができ、特に限定するものでは
ない。
次に、本発明で使用される非解離性官能基変性ラテッ
クスを得る方法は、脂肪族共役ジオレフィン系モノマ
ー、オレフィン系芳香族モノマー或いは/及びモノオレ
フィン系モノマーを前記特定した量含有するSBR、MBR、
或いはMSBRラテックスの重合時に、全重合体成分中の1
〜7重量%の非解離性オレフィン系不飽和モノマーを改
質剤として添加し、乳化重合によって得るものである。
なお、乳化重合時に使用する活面活性剤としては、ポ
リオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレ
ンアルキルアリールエーテル、ポリオキシエチレン脂肪
族エステル等の非イオン系界面活性剤を単独で使用でき
る。ノニオン性活性剤はHLBが10〜16、好ましくは11〜1
5の範囲のものを使用し、乳化重合時に全重合体成分中
の1〜5重量%、好ましくは2〜4重量%程度添加され
る。因みに、HLBが10未満では、得られた変性ラテック
ス及び該ラテックスを配合したキャスト塗被紙用塗液の
粘度が上昇し、塗工適性が悪化すると共に、高光沢の有
るキャスト塗被紙を得ることができない。他方、HLBが1
6を越えるとキャスト塗被紙の表面強度が著しく低下す
る。
さらに、ノニオン性活性剤の添加量が1重量%未満で
は、キャスト塗被液の離型性改良の効果が得られない。
また、5重量%を越えて添加すると、キャスト塗被層の
表面強度が著しく低下する。
重合開始剤としては、酸化剤、例えば過硫酸のカリウ
ム、ナトリウムやアンモニウム塩、過酸化水素、ジイソ
ブチルベンゾイルパーオキシド、キュメンハイドロパー
オキシド、ラウリルパーオキシド等の酸化剤が単独で使
用されたり、或いはこれらの酸化剤と亜硫酸ソーダ、重
亜硫酸ソーダ、チオ硫酸ソーダ等の還元剤との併用、即
ちレドックスシステムで用いることもできる。
かくして得られたラテックスのトルエン不溶解分の含
有重量割合(以下ゲル含有率と称す)は、ラテックスの
造膜性や接着力と関係が強くラテックスの重要な物性で
ある。通常、オフセット輪転印刷用顔料塗工紙の接着剤
として用いられるラテックスのゲル含有率は50重量%以
下であり、他の方式で印刷される顔料塗工紙の接着剤と
して用いられるラテックスのゲル含有率は25〜95重量%
である。本発明において用いられる、被解離性官能基変
性ラテックスのゲル含有率は50〜95重量%が好ましい。
なお、ゲル含有率の調節は、乳化重合時にブチルメルカ
プタン、ドデシルメルカプタン、t−ドデシルメルカプ
タン等のアルキルメルカプタン類や、四臭化炭素、アル
コール類等の連鎖移動剤を1種又は2種以上用いれ行わ
れる。
本発明で使用されるラテックスの重合は、重合温度50
〜100℃、ゲージ圧力0〜10kg/cm2の範囲で行なわれ、
用いられるモノマー及びその他の添加剤の添加は一括添
加、分割添加又は連続添加のいずれの方法によっても行
うことができる。
また、重合中の粒子の安定化を図る目的で保護コロイ
ド剤として、例えばヒドロキシエチルセルロース、カル
ボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール等を添
加してもよい。かくして得られる非解離性官能基変性ラ
テックスの粒子径は、通常0.1〜0.3μmである。
本発明において、キャスト塗被紙用塗被液に使用する
顔料としては、通常の塗被紙用塗被組成物に用いられて
いるカオリン、クレー、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸
カルシウム、酸化チタン、水酸化アルミニウム、サチン
ホワイト、硫酸バリウム、酸化マグネシウム、タルクや
コロイダルシリカ等の無機顔料、及びプラスチックピグ
メントや白色尿素樹脂顔料等の有機顔料等の1種又は2
種以上が適宜使用される。
なお、接着剤である前記非解離性官能基変性ラテック
スの使用量は、通常のキャスト塗被紙用塗被液に使用さ
れるラテックスの量と同様に、顔料に対し10〜30重量%
程度の範囲で調節される。また、接着剤としては上記特
定のラテックスの他に接着性を有する水溶性高分子、例
えばカゼイン、酸化澱粉、リン酸エステル化澱粉、大豆
蛋白、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチル
セルロース等を顔料に対し、少なく共5重量%以上、好
ましくは10〜20重量%程度併用することが望ましい。
また、塗被液には消泡剤、分散剤、耐水化剤、防腐
剤、着色剤、凝固剤、離型剤等の助剤を必要に応じて添
加することができる。
このようして得られたキャスト塗被紙用塗被組成物
は、例えばエアーナイフコーター、ブレードコーター、
ロールコーター、バーコーター等の塗工装置によって、
一般の塗被紙製造の場合と同様にして、塗工、キャスト
コーティングに供される。この時の塗料組成物の固形分
濃度は通常40〜70重量%である。
また、原紙としては一般の印刷用塗被紙やキャスト塗
被紙用に使用される、米坪が40〜300g/m2の上質紙、中
質紙、板紙等や、予め、これらの片面又は両面に塗被層
を設けた塗被原紙等がキャスト原紙として用いられる。
キャスト原紙への塗料組成物の塗被量は、通常、片面当
たり乾燥重量で10〜20g/m2程度が塗被される。
このようにして塗被された後、一般公知のウエットキ
ャスト法、ゲル化キャスト法、リウエットキャスト法或
いはこれらの組み合わせによってキャストコーティング
が行われ、高光沢面を有するキャスト塗被紙が得られ
る。
実施例 以下に、実施例を挙げて本発明を具体的に説明する
が、勿論本発明はこれらの実施例に限定されるものでは
ない。なお、特に断らない限り、例中の部及び%は、そ
れぞれ「重量部」及び「重量%」を示す。
(キャスト塗被紙用支持体の製造) カオリン70部、重質炭酸カルシウム30部、酸化澱粉1
0、SBRラテックス15部からなる固形分濃度60%の塗被液
を調製し、米坪50g/m2の原紙の両面に乾燥重量が片面当
り15g/m2となるように、ブレードコーターで塗被し、含
有水分が7%となるように乾燥して、両面に乾燥塗被層
を有するキャスト塗被紙用の原紙を得た。
(共重合体ラテックスの合成) 〔被解離性官能基変性ラテックスAの製造〕 窒素置換した撹拌機付オートクレーブ中に脱イオン水
117部、ラウリル硫酸ソーダ0.2部、過硫酸カリウム0.6
部、ノルマルドデシルメルカプタン0.2部、及び重合体
モノマーとしてブタジエン40部、ズチレン29部、メチル
メタアクリレート30部、ヒドロキシエチルメタアクリレ
ート0.5部、アクリルアミド0.5部の合計100部を仕込
み、70℃にて重合を行い、重合開始後10時間で重合率が
90%を越えたときに、ポリオキシエチレンアルキルアリ
ルエーテル系非イオン界面活性剤3部を加え、70℃にて
重合を行ない重合率が98%を越えたので、冷却し反応を
停止した。次いで、14%アンモニア水溶液にてpHを10に
調整して、脱イオン水を添加し、固形分濃度を45.0%に
調整して非解離性官能基変性SBR系ラテックスAを得
た。
〔非解離性官能基変性ラテックスB、Cの製造〕
前記非解離性官能基変性ラテックスAの製造におい
て、ブタジエン、スチレン、メチルメタアクリレート等
の使用量を表−1に示すように変更した以外は、製造例
Aと同様の操作にて全構成重合体成分中の非解離性官能
基の合計が7重量%で、ブタジエンが35重量%のSBR系
ラテックスB、全重合体成分中の非解離性官能基の合計
が4重量%で、ブタジエンが45重量%のMSNBR系ラテッ
クスCを得た。
〔非解離性官能基変性ラテックスD、E、F、G、H、I、の製造〕
前記非解離性官能基変性ラテックスAの製造におい
て、ブタジエン、スチレン、メチルメタアクリレート、
アクリロニトリル等の使用量を表−1に示すような重合
体モノマーの種類及び量を用いて非解離性官能基変性を
行う以外は、Aの製造例と同様にして、それぞれ非解離
性官能基変性ラテックスD、E、F、G、H、Iを得
た。
〔非解離性官能基変性ラテックスJ、K、L、M、N、Oの製造〕
本ラテックスの製造例は、本発明のキャスト塗被紙用
塗料組成物と比較対象のための変性ラテックスであり、
非解離性官能基モノマーの添加量が、本願請求項
(1)、(2)の範囲外の変性ラテックスである。
即ち、前記非解離性官能基変性ラテックスAの製造に
おいて、SBR系ラテックス、MBR系ラテックスMSBR系ラテ
ックスを用い、表−1に示すような重合体モノマーの種
類及び量を用いて非解離性官能基変性を行う以外は、A
の製造例と同様にして非解離性官能基変性ラテックス
J、K、L、M、N、Oを得た。なお、ラテックスLは
未変性タイプの比較例である。
(キャスト塗料の調製) カオリン70部、軽質炭酸カルシウム30部、接着剤とし
てアンモニアで溶解したカゼイン13部、ラテックス11部
(上記ラテックスA〜O)、離型剤としてステアリン酸
アンモニウム1部からなる固形分濃度53%のキャスト用
塗被液を調製した。
実施例1〜9、比較例1〜6 上記キャスト塗被液を第1図に示す装置でウエットキ
ャスト仕上げを行った。
即ち、上記キャスト塗被紙用支持体原紙1にコート量
が13g/m2になるようにコーター2で塗抹し、直ちに90℃
に加熱されたキャストドラム3に圧接し、テークオフロ
ール4でキャストドラムから剥離してキャスト塗被紙5
を製造した。乾燥状況及び得られたキャスト塗被紙の品
質評価を表−2に示した。
実施例10、比較例7 実施例1、比較例1と同じキャスト塗被液を第2図に
示す装置によりリウエットキャスト仕上げを行った。
即ち、原紙11にエアーナイフコーター12でキャスト塗
被液を塗抹し、乾燥装置13により乾燥後、ゴムロール14
とキャストドラム15間に形成されるニップ部にポリエチ
レンエマルジョンからなるリウエット液17を供給し、塗
被層を再湿潤した後、表面温度が105℃のキャストドラ
ムに圧接しテークオフロール18でドラムから剥離し、キ
ャスト塗被紙19を得た。
ラテックス(A)を使用した実施例10ではフクレ、ピ
ックがなく、且つキャストコーティング速度120m/minで
操業でき、得られたキャスト塗被紙の表面光沢は93%で
あった。
ラテックス(J)を使用した比較例7の場合、著しい
フクレが発生し、且つキャストドラムの温度を98℃に下
げ、キャストコーティング速度も100m/minと減速を余儀
なくされ、得られたキャスト紙の光沢は87%であった。
実施例11、比較例8 実施例1、比較例1と同じキャスト塗被紙を第3図に
示す装置により、ゲル化キャストコーティングを行っ
た。
即ち、原紙21にロールコーター22でキャスト塗被液を
塗被し、次いで濃度0.5%の蟻酸カルシウム水溶液23に
接触させて塗被層をゲル化した後、表面温度98℃のキャ
ストドラム24に圧接乾燥後、テークオフロール25でキャ
ストドラムから剥離しキャスト塗被紙26を得た。
ラテックス(A)を使用した実施例11では、フレク、
ピックの発生がなく、キャストコーティング速度も50m/
minで操業でき、得られたキャスト塗被紙の光沢度は92
%であった。
他方、ラテックス(J)を使用した比較例8の場合、
著しいフクレが発生し、キャストコーティング速度も45
m/minと減速を余儀なくされた。また、得られたキャス
ト塗被紙の光沢度は86%であった。
〔備考〕 ラテックス(A〜O/各11部配合)は原紙の乾燥塗被層
中に含有せしめた共重合体ラテックスの種類を示す。
操業性はキャストコーティング速度70m/minでキャス
トコーティングを行ったときのキャスト塗被紙20m中に
発生したフクレ、ドラムピック及びピンホールの状況、
並びにキャストドラム表面の汚れ度合を目視判定した。
表−2にドラムフクレとして総合評価で判定した。
◎:極めて良好 ○:良好 △:やや劣る ×:劣る キャストコーティング速度は上記ドラムフクレが○と
判定できる最高キャスト操業速度(m/min)で示した。
数値が大きい程良好である。
光沢度は、上記最高キャストコーティング速度でキャ
スト加工した時のキャスト塗被面の白紙光沢をJIS P814
2法に準じて測定した。
表−2の結果から明らかなように、本発明の各実施例
では、ドラムフクレ等の欠陥現象を伴うことなく、安定
して強光沢を有するキャスト塗被紙を得ることができ
た。
発明の効果 表−2の結果から明らかなように、本発明の実施例で
は、各種のキャスト塗被紙の製造方法において、高速度
で高品質を有するキャスト塗被紙を極めて効率よく製造
することができた。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第3図は、本発明の実施例1〜11及び比較例1
〜8を実施するのに使用した各種キャストコーティング
装置(順次ウエットキャスト、リウエットキャスト及び
ゲル化キャスト方式)の慨略図である 1、11、21……原紙、2……コーター、3、15、24……
キャストドラム、4、18、25……テークオフロール、
5、19、26……キャスト塗被紙、12……エアーナイフコ
ーター、13……乾燥機、14……ゴムロール、16……プレ
スニップ、17……ノズル、22……ロールコーター、23…
…硫酸カルシウム水溶液。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−47895(JP,A) 特開 平3−40891(JP,A) 特開 昭59−112094(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) D21H 19/36 - 19/60

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】原紙上に、顔料及び接着剤を主成分とする
    塗被層を設け、塗被層が湿潤状態にある間に加熱された
    鏡面ドラムに圧接して強光沢仕上げをするキャスト塗被
    紙の製造方法において、該接着剤として、下記のモノマ
    ー成分を乳化重合し、乳化重合時にHLBが10〜16である
    非イオン界面活性剤を重合して得られるラッテックス固
    形分に対して1〜5重量%添加して得られたラテックス
    を使用することを特徴とするキャスト塗被層の製造方
    法。 〔ラテックスのモノマー成分〕 (a)脂肪族共役ジオレフィン系モノマー30〜50重量% (b)オレフィン系芳香族モノマーおよび/またはオレ
    フィン系モノマー 69〜49重量% (c)オレフィン系不飽和ヒドロキシモノマーまたはオ
    レフィン系不飽和アミドモノマーから選ばれた少なくと
    も1種の非解離性オレフィン系不飽和モノマー1〜7重
    量%
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