JP2968594B2 - ワーク実装装置 - Google Patents

ワーク実装装置

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JP2968594B2
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和博 時津
光一 弓田
佳延 石川
正 宗像
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】[発明の目的]
【0002】
【産業上の利用分野】この発明は、例えばチップ等の電
子部品をプリント基板上に正しく装着できるようにした
ワーク実装装置に関する。
【0003】
【従来の技術】従来、電子部品をプリント基板上に装着
する電子部品装着装置としては、例えば、特開昭62−
114290号公報記載のものが知られている。
【0004】即ち、回転可能なテーブルの周縁に配置さ
れた上下動可能な吸着ヘッドを吸着ステーションの位置
においてテーブルを停止した後に下降させ、チップ等の
ワークを吸着した後、再び上昇させる。次にテーブルを
所定量回転させワークを保持した吸着ヘッドを装着ステ
ーションまで移動して停止させ、再度吸着ヘッドを下降
させてプリント基板上に装着する実装運動を繰返す構造
となっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記した如く従来のワ
ーク実装装置にあっては、吸着ヘッドによるワークの吸
着時、及び装着時においてテーブルの回転を一時停止さ
せる間欠運動を繰返すため、テーブルが停止している
間、ロス時間につながる等作業能率の面で望ましくなか
った。
【0006】そこで、この発明は連続回転しながらワー
クの保持及びワークの装着が行なえると共に、しかも、
ワークを正しい位置に確実に装着できるようにしたワー
ク実装装置を提供することを目的としている。
【0007】[発明の構成]
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、この発明にあっては、駆動手段により連続回転する
外周面を備えた回転ドラムと、回転ドラムの外周面に設
けられ、回転ドラムの回転に対応して前記外周面と直交
し合う旋回軸心線を中心とする旋回運動可能なワーク保
持部材と、前記ワーク保持部材の旋回運動中にワーク
保持部材のワークの保持時及びワークを離す解除時とを
制御する制御部とを備えたワーク実装装置であって、前
記ワーク保持部材を、常にワークを吸着保持する保持姿
勢となるよう制御する姿勢制御手段を備えている。
【0009】
【作用】かかるワーク実装装置によれば、連続回転する
回転ドラムに対応してワーク保持部材は旋回運動を繰返
す。この旋回運動時、制御部からの指令信号によりワー
ク保持部材はワークの供給部からワークを保持し、常に
吸着時の保持姿勢まま移動し、ワーク設置部においてワ
ークの保持を解除する。
【0010】この場合、ワークを吸着したワーク保持部
材は移動にともない姿勢制御手段により吸着時の保持姿
勢が確保されるよう修正される回転動力が与えられる結
果、ワーク保持部材は、移動に対応して自転し、ワーク
設置部において吸着時の保持姿勢が確実に得られ、正し
い装着が可能となる。
【0011】一方、吸着から装着までの一連の動作は連
続回転しながら行なわれるためロス時間がなくなり、作
業能率の向上が図れる。
【0012】
【実施例】以下、図1乃至図8の図面を参照しながらこ
の発明の一実施例を詳細に説明する。
【0013】図1において、1はワーク実装装置3の機
体を示している。機体1には、回転可能なドラム軸5に
装着支持された回転ドラム7と、回転ドラム7の外周縁
に沿って吸着ステーションとなる固定されたワーク供給
部、(以下供給テーブル9と称す)と、装着ステーショ
ンとなる移動可能なワーク設置部、(以下XYテーブル
11と称す)がそれぞれ配置されている。
【0014】供給テーブル9は、回転ドラム7の外周縁
に沿って円弧状に配置された形状となっていて、チップ
等のワークPが放射方向に複数配列されている。なお、
ワークPはフイダーTから順次吸着位置に送り込まれる
ようになっている。
【0015】XYテーブル11は第1のモータM1aに
よって前後イ方向と、モータM1bにより左右ロ方向と
に移動可能となっており、XYテーブル11の上面には
第2のモータM2 によって矢印ハ方向に搬送移動させる
実装コンベア13が搭載されている。この実装コンベア
13は、左右両側に配置され第3のモータM3 により矢
印ニ方向に搬送可能な搬入コンベア15の終端部と、第
4のモータM4 により矢印方向に搬送可能な搬出コンベ
ア17の始端部に対して前記XYテーブル11の左右ロ
方向の移動により接近し、搬入コンベア15上にある待
機状態のプリント基板19を受取り、実装完了後、搬出
コンベア17上に送り出すように機能する。
【0016】一方、回転ドラム7は、機体1に搭載され
た第5のモータM5により伝導ベルト20を介してドラ
ム軸5に回転動力が伝達されることで矢印ホ方向に連続
回転する。
【0017】回転ドラム7の外周面には、ドラム中心を
通るドラム軸線αと直交する複数の回転ヘッド21が装
着されている。
【0018】なお、回転ヘッド21は同一機能部材で構
成されているため一箇所の回転ヘッド21について説明
する。
【0019】回転ヘッド21は、図4に示す如く大きさ
の異なる吸着ノズル23が放射方向に90度の間隔を有
して4箇所に設けられると共に、回転ヘッド21を同一
姿勢のまま回転運動させるヘッド姿勢制御機構145を
有している。
【0020】吸着ノズル23は、図2に示す如く真空ポ
ンプ26とパイプ29を介して連通し、パイプ29に設
けられた開閉弁31を開閉制御することで吸着ノズル2
3の真空圧により吸着及び吸着解除が可能となってい
る。
【0021】パイプ29は開閉弁31と共に回転ドラム
7と一緒に回転すると共に一端は、前記回転ヘッド21
の背面側と接触し合う円板体147の連通孔149と接
続している。この連通孔149は、前記円板体147が
ばね150等の付勢手段によって付勢されることで、回
転ヘッド21を例えば、90度回転させた時、吸着ノズ
ル23側に設けられた通路152と常に対向し連通し合
う位置に設けられている。
【0022】また、パイプ29の他端は、ドラム軸5の
上部に設けられた取出口37と接続し、取出口37は、
前記真空ポンプ26と連絡通路151を介して連通して
いる。連絡通路151の基端部は、前記真空ポンプ26
と連通し合う固定スリーブ153側の通路155と連通
し合う周方向に開口するリング状の取出口157となっ
ていて、ドラム軸5が回転しても取出口157と通路1
55の接続状態が常に確保されるようになっている。
【0023】ヘッド姿勢制御機構145は、スリーブ軸
193に固定されたリンク169と、同リンク169に
よりスリーブ軸193のまわりを公転する第1軸15
9、第2軸161、第3軸163を有する。第1軸15
9は、第2軸161の内側に回転自在に配置されてお
り、その一端は、吸着ノズル駆動プーリ165が、他端
にはサイドギヤ63がそれぞれ装着され、サイドギヤ6
3には前記吸着ノズル23の基部に装着されたピニオン
ギヤ65が噛み合っている。
【0024】第2軸161は、第3軸163の内側に回
転自在に配置されると共に一端が、前記回転ヘッド21
に、他端が回転ヘッド駆動プーリ167にそれぞれ装着
している。
【0025】第3軸163は外側軸となるもので一端に
はリンク169が嵌挿固着されている。
【0026】第3軸163の他方には、前記円板体14
7の胴部が回転可能に装着されており、円板体147の
胴部にはプーリ171が設けられている。このプーリ1
71は4重軸を構成する中心の固定軸177に固着され
た最終プーリ173とベルト175を介して連結状態が
確保されている。
【0027】4重軸を構成する前記固定軸177は、一
方が、前記リンク169に嵌挿された後述するスリーブ
軸193に支持されると共に、他方は、前記回転ドラム
7に固着された支持フレーム7aに固定支持されてい
る。
【0028】吸着ノズル駆動プーリ165及び回転ヘッ
ド駆動プーリ167は、第2、第3の伝導経路69,7
1の最終プーリ181,179とそれぞれベルト183
を介して伝導状態が確保されている。したがって、最終
プーリ179,181が停止した状態において第1の伝
導径路43によりリンク169が回転することで回転ヘ
ッド21が自転しながら公転する遊星機構が構成される
ようになる。
【0029】また、回転ヘッド駆動プーリ167及び円
板体147のプーリ171と、前記最終プーリ173,
179の各プーリ比は1:1の関係に設定されると共に
吸着ノズル駆動プーリ165と最終プーリ181は1
1:10の関係に設定されている。この11:10の関
係についてさらに説明すると、この実施例において、回
転ヘッド21は10回自転することで一回公転するよう
構成されている所から、図7に示すように、回転ヘッド
21の1回の自転で吸着ノズル23に36度ずつ回転さ
せる動力を与えることでワークPは、吸着時の保持姿勢
のままでの移動が確保され、装着基準線Wに対して正し
い装着が可能となる。
【0030】したがって、前記遊星機構と相まって回転
ヘッド21は、固定軸177を中心として吸着作動用の
吸着ノズル23が常に下を向いた同一姿勢の回転運動が
得られるようになっている。
【0031】なお、図8に示すように各プーリ173,
179,181及び165,167,171を、ベルト
にかえてギア伝導として、ギア伝導による遊星歯車機構
とすることも可能である。
【0032】第1の伝導経路43は、図2に示す如くブ
ラケットを介して回転ドラム7に支持された第6のモー
タM6 からの動力と、回転ドラム7からの動力が差動装
置185を介して同時に入力される伝導系となってい
る。
【0033】即ち、差動装置185は、一般にハーモニ
ック装置と呼ばれており、回転ドラム7に保持され、第
6のモータM6 の動力を出力用のベベルギヤ187に伝
達するモータ伝達系と、前記固定スリーブ153に固着
されたリングギヤ189と伝達ギア191が噛み合い、
伝達ギヤ191がリングギヤ189の周囲を自転しなが
ら公転することで回転ドラム7からの動力をベベルギヤ
187に伝達する回転ドラム伝達系の2つの伝達機構を
有する構造となっている。
【0034】出力用のベベルギヤ187は、前記固定軸
177が貫通され、4重軸の第2の軸となるスリーブ軸
193に設けられたベベルギヤ198と噛み合ってい
る。
【0035】したがって、第6のモータM6 のオフ時に
おいて、回転ドラム7が矢印ホ方向に回転することで、
伝達ギヤ191がリングギヤ189と噛み合いながら外
側を自転しながら公転すると、その回転動力は各ベベル
ギヤ187,198を介して前記スリーブ軸193に反
時計方向の回転動力として伝達されるようになる。この
結果、回転ヘッド21の吸着ノズル23は図3に示すサ
イクロイド曲線Nを描いて上下動するピックアップ運動
を繰返すようになる。
【0036】一方、回転ドラム7の回転中において、第
6のモータM6 の作動制御により回転ドラム7の回転方
向と同じ向きに回転させることで、前記のピックアップ
運動の周期を長くすることができる。
【0037】この点についてさらに具体的に説明する
と、この実施例にあっては、供給テーブル9からXYテ
ーブル11まで180度移動する間、下向きの吸着ノズ
ル23は図6に示す如く反時計方向に約5回の回転運動
するよう設定されている所から、例えば、4回転分、第
6のモータM6 の作動制御を行なうことで図3に示す如
く吸着ノズル23はほぼ180度で2回下降する1サイ
クルLのサイクロイド曲線Nを描くピックアップ運動が
得られるようになる。このピックアップ運動は、回転ド
ラム7の矢印ホ方向の回転による吸着ノズル23先端の
速度と、回転ヘッド25の反時計方向の回転による吸着
ノズル23先端の速度とが一致するよう回転比が設定さ
れているため、吸着ノズル23はほぼ零に近い対地速度
となり支障のない吸着動作が可能となる。したがって、
例えば3回転分あるいは 4.5回転分というように回転制
御を第6のモータM6 によって制御することでサイクロ
イド曲線NのサイクルLを長くしたり短くすることが可
能となり、供給テーブル9の全領域にわたってワークP
のピックアップ動作が行なえるようになる。
【0038】第2の伝導経路69は、回転ドラム7に支
持された第7のモータM7 の動力が入力プーリ195を
介して吸着ノズル駆動プーリ165に入力されるワーク
Pの姿勢制御用の伝導系となっている。
【0039】入力プーリ195は、4重軸の第4の軸と
なる前記最終プーリ181のスリーブ軸196に固着さ
れ、第7のモータM7 のモータプーリ197と伝導ベル
トを介して伝導状態が確保されている。
【0040】第3の伝導経路71は、回転ドラム7に支
持された第8のモータM8 の動力が、入力プーリ201
を介して回転ヘッド駆動プーリ167に入力される吸着
ノズル23の選択用の伝導系となっている。
【0041】入力プーリ201は、4重軸の第3の軸と
なる前記最終プーリ179のスリーブ軸200に固着さ
れると共に第8のモータM8 のモータプーリ203と伝
導ベルト205を介して伝導している。
【0042】したがって、第8のモータM8 の作動制御
により、回転ヘッド21に約90度回転する回転動力が
与えられることで吸着ノズル23の選択が可能となる。
【0043】一方、図2においてSLは制御部を示して
いる。制御部SLには、入力側に、ワークの保持状態を
確認する画像認識装置等の視覚センサあるいは、回転ド
ラム7の回転角を検知する回転角センサ等からの各種情
報が入力され、出力側からは入力側から入力される情報
に基づき指令信号を出力し、前記開閉弁31の開閉時間
や、第1から第8のモータM1 …M8 のオン、オフ時間
を作動制御する機能を有している。
【0044】次に動作について説明する。
【0045】矢印ホ方向に連続回転する回転ドラム7に
対して下向きの吸着ノズル23は同一姿勢のまま図6に
示す如く反時計方向に回転運動を続ける。この時、制御
部SLからの指令信号に基づいて吸着ノズル23は最下
降位置から最下降位置までの周期Lが長いサイクロイド
曲線Nを描いて上下動する。この時、最下降時において
吸着ノズル23はほぼ零に近い対地速度となるため供給
テーブル9からワークPを支障なく吸着し、サイクロイ
ド軌跡を描いてXYテーブル11まで移動した後、プリ
ント基板19の上面においてワークPの保持を解除する
実装運動を繰返す。この時、第7のモータM7 を作動制
御し、第2の伝導経路69を介して最終プーリ181に
回転動力を伝達すれば、吸着ノズル23は移動に対応し
て自転し、ワークPを吸着した保持姿勢に修正されなが
らワーク設置部11に移動する結果、ワークPを正しい
位置に正しい姿勢で置けるようになる。
【0046】また、第8のモータM8 を作動制御し、第
3の伝導経路71を介して最終プーリ179に動力を伝
達すれば回転ヘッド21が90度回転し、ワークPの大
きさに対応した吸着ノズル23の選択が行なえるように
なる。これら一連の動作において、回転ドラム7は連続
回転状態が確保されているためロス時間は発生しない。
【0047】また、サイクロイド曲線Nの周期Lの長さ
を制御すれば、供給テーブル9の全領域にわたって供給
されるワークPを吸着し、吸着したワークPをXYテー
ブル11上のプリント基板19に対して回転ドラム7を
停止させることなく装着作業が行なえるようになる。こ
の結果、タクトタイムが短縮し稼働率が向上する。
【0048】なお、この実施例ではワークの保持に真空
圧の吸着手段を用いているが、この手段に限定されるも
のではなく、電磁石等の他の手段を利用しても可能であ
る。また、電子部品以外のワークに適用してもよい。更
に本実施例ではモータM7 を公転による姿勢変化をする
よう常時制御してもよい。
【0049】
【発明の効果】以上、説明したように、この発明のワー
ク実装装置によれば、サイクロイド曲線を描いて上下動
するワーク保持部材によって回転ドラムを連続回転させ
た状態で、ワーク供給部からのワークの保持姿勢を確保
したままワーク設置部に対して装着ができるためワーク
を正規位置に正しく置けるようになる。また、ロス時間
がなくなり、作業能率の向上が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のワーク実装装置の概要平面図
【図2】要部の概要切断説明図
【図3】サイクロイド曲線を描いた説明図
【図4】回転ヘッドの取付状態を示した切断面図
【図5】図4の平面図
【図6】回転ヘッドの動作説明図
【図7】ワークPの動きを示した説明図
【図8】別の実施例を示した図4と同様の切断面図
【符号の説明】
7 回転ドラム 21 回転ヘッド 23 吸着ノズル(ワーク保持部材) 69 第2の伝導経路(姿勢制御手段) P ワーク SL 制御部 M5 モータ(駆動手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 弓田 光一 東京都北区堀船2−20−46 日本たばこ 産業株式会社 機械技術開発センター内 (72)発明者 石川 佳延 東京都府中市東芝町1番地 株式会社東 芝 府中工場内 (72)発明者 宗像 正 東京都府中市東芝町1番地 株式会社東 芝 府中工場内 (72)発明者 井爪 孝友 三重県三重郡朝日町大字縄生2121番地 株式会社東芝 三重工場内 (56)参考文献 特開 平3−274800(JP,A) 特開 昭63−146498(JP,A) 実開 平2−117833(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H05K 13/00 - 13/04 B65G 47/91

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駆動手段により連続回転する外周面を備
    えた回転ドラムと、回転ドラムの外周面に設けられ、
    転ドラムの回転に対応して前記外周面と直交し合う旋回
    軸心線を中心とする旋回運動可能なワーク保持部材と、
    前記ワーク保持部材の旋回運動中にワーク保持部材の
    ワークの保持時及びワークを離す解除時とを制御する制
    御部とを備えたワーク実装装置であって、前記ワーク保
    持部材を、常にワークを吸着保持する保持姿勢となるよ
    う制御する姿勢制御手段を備えていることを特徴とする
    ワーク実装装置。
JP3013232A 1990-03-26 1991-02-04 ワーク実装装置 Expired - Lifetime JP2968594B2 (ja)

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