JP2963304B2 - 車両用ウインドモールディング及びその製造方法 - Google Patents

車両用ウインドモールディング及びその製造方法

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JP2963304B2 JP5144207A JP14420793A JP2963304B2 JP 2963304 B2 JP2963304 B2 JP 2963304B2 JP 5144207 A JP5144207 A JP 5144207A JP 14420793 A JP14420793 A JP 14420793A JP 2963304 B2 JP2963304 B2 JP 2963304B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車等の各種車両の
窓枠開口部に装着されたウインドガラス等のウインドプ
レートの周縁部と、車体パネルとの間をシールするよう
に装着される車両用ウインドモールディング及びその製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、車体パネルの窓開口部に取り付
けられたウインドガラス等のウインドプレートの周縁部
にはウインドモールディングが装着されている。具体的
には、ウインドガラスの周縁部と車体パネルの窓開口部
の開口縁との間に、連続長尺状の隙間が形成されてお
り、この隙間内に、長尺状の押出部材からなるウインド
モールディングが嵌挿されることによってシールが行わ
れている。このウインドモールディングは、車体パネル
又はウインドプレート側に直接固定されたり、あるい
は予め車体パネル側に固定されたファスナーに挟持され
る。
【0003】このような自動車用ウインドモールディン
グにおいて、ルーフパネル上に滴下しウインドガラス表
面上に流出しようとする雨水を堰き止めるべく、アッパ
ー相当部分に凹溝を形成するようにしたものが従来から
提案されている。例えば特公昭51−35727号公
報、実開昭57−67873号公報、実開昭57−13
9422号公報、実開昭59−145414号公報等に
記載されている如くである。また、ウインドプレート表
面上の雨水がピラーパネル側へ飛散することを防止する
ために、サイド相当部分に凹溝を形成するようにしたも
のも、例えば実開平3−72010号公報、実開平3−
72011号公報等において提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところがこれらアッパ
ー部やサイド部に雨水受け溝を備えた従来の車両用ウイ
ンドモールディングでは、本来のモールディングとは別
個のパネル部材等により溝が構築されているか、あるい
は溝を形成するアッパー部やサイド部に相当するモール
ディングのみが、他の部分とは異なる横断面形状の部材
から別個に成形され、別部品よりなる他のモールディン
グ等に対してジョイント部材により接続されるように構
成されている。したがって従来技術によりアッパー部や
サイド部に雨水受け溝を設けようとすると、部品点数が
増大する上に、モールディングの取付構造が複雑化する
という問題を生じる。
【0005】なお特開平1−195032号公報記載の
ウインドモールディングでは、横断面一定の形状にて押
出成形されたモールディング材の堰部が、不要部位にて
切除されており、アッパー相当部分とサイド相当部分と
が一連に成形されている。しかしながらこのものでは、
鋭利部分が形成されてしまうため、切除等の後処理工程
を要しているとともに、切除面の状態が他の部分と異な
る装飾性を備えるようになってしまう。
【0006】そこで本発明は、良好な堰き止め機能及び
装飾性を有する雨水排出溝を長手方向の一部に備え、か
つ車体パネルに沿った形状に連続成形することができる
ようにした車両用ウインドモールディング及びその製造
方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記した従来の問題点を
解決するため本発明にかかる第1の手段は、車体パネル
の窓枠開口部に固着されたウインドプレートの周縁部に
沿って装着される長尺状の成形体からなるものであっ
て、前記ウインドプレートの周縁部と車体パネルの窓枠
開口部の内周縁部との間に形成された隙間を車外側から
覆う装飾部を備え、当該装飾部が、上記ウインドプレー
トの周縁を覆う内周側装飾部と、前記車体パネル側に向
かって突出する外周側装飾部と、を有する車両用ウイン
ドモールディングにおいて、長手方向の少なくとも一部
を構成している第1モールディング部における装飾部に
は、上記内周側装飾部と外周側装飾部とが隙間の幅方向
離間した幅広の厚肉部分が設けられているとともに、
この装飾部の幅方向厚肉部分には、上記内周側装飾部
と外周側装飾部との間に室外側に開口する雨水受け溝が
凹設されているものであって、上記長手方向の一部に連
続する他の部位に、前記内周側装飾部と外周側装飾部と
が幅方向に近接した幅狭の第2モールディング部が設け
られ、当該第2モールディング部と前記第1モールディ
ング部とを含むモールディングの全長が一連・一体に成
形され、かつ、前記第1モールディング部における雨水
受け溝の溝深さが、上記第1モールディング部から第2
モールディング部に向かって徐々に浅くなり、当該雨水
受け溝は、上記第2モールディング部において消失した
構成を有している。
【0008】また本発明にかかる第2の手段は、上記第
1の手段における車両用ウインドモールディングの全長
を、押出を利用して一連・一体に成形するようにした車
両用ウインドモールディングの製造方法において、長手
方向の少なくとも一部を構成している第1モールディン
グ部における装飾部に、前記内周側装飾部と外周側装飾
部とを隙間の幅方向に離間させることによって幅広の厚
肉部分を形成する工程と、この装飾部の幅方向の厚肉部
分に、上記内周側装飾部と外周側装飾部との間に室外側
に開口する雨水受け溝を凹設する工程と、上記長手方向
の一部に連続する他の部位に、前記内周側装飾部と外周
側装飾部とを幅方向に近接させて幅狭の第2モールディ
ング部を成形する工程と、前記第1モールディング部に
おける雨水受け溝の溝深さを、上記第1モールディング
部から第2モールディング部に向かって徐々に浅く形成
し、第2モールディング部において上記雨水受け溝を消
失させる工程とを含む構成を有している。さらに、本発
明にかかる第3の手段は、上記第1の手段における車両
用ウインドモールディングの全長を、押出成形装置のダ
イにより画成された押出成形口を通して成形する車両
ウインドモールディングの製造方法において、上記ダイ
により画成された押出成形口を通して、全長を一連・一
体に押出成形するものであって、長手方向の少なくとも
一部を成形する押出工程において、前記ダイの装飾部に
対応する押出形成口の開口面積を、上記隙間の幅方向に
向かって拡張することにより、内周側装飾部と外周側装
飾部とを幅方向に離間させて、長手方向の少なくとも一
部における装飾部に幅広の厚肉部分を成形する工程と、
上記装飾部に対応する押出形成口の開口面積拡張領域内
に、所定のタイミングで他のダイを進入させることによ
って長手方向の少なくとも一部における装飾部の幅
厚肉部分に対して雨水受け溝を、前記内周側装飾部と
外周側装飾部との間に凹設する工程と、上記押出形成口
の開口面積拡張領域内に進入させた他のダイを、逆方向
に移動させることによって、前記雨水受け溝の溝深さを
徐々に浅くする工程と、前記ダイの装飾部に対応する押
出形成口の開口面積を、前記隙間の幅方向に縮小するこ
とにより、前記内周側装飾部と外周側装飾部とを幅方向
に近接させて前記雨水受け溝を消失させた幅狭の装飾部
を成形する工程と、を含む構成を有してい る。
【0009】
【作用】このような構成を有する各手段においては、好
適な形状及び良好な流動案内機能を有する長手方向の少
なくとも一部における雨水受け溝が、押出を利用するこ
によって、必要な横断面形状に連続的に変化するよう
に得られる。
【0010】
【実施例】まず図1に表わされているように、自動車の
リア側ウインドガラス1の周縁部には、長尺状の押出シ
ール部材からなるリアウインドモールディング2が装着
されている。このリアウインドモールディング2は、前
記リアウインドガラス1の上縁部とルーフパネル3との
間の隙間に装着されたアッパーモールディング2Uと、
リアウインドガラス1の両側縁部とリアピラーパネル4
との間の隙間に装着されたサイドモールディング2S
と、リアウインドガラス1の下縁部とトランクリッドパ
ネル5の奥側縁部との間の隙間に装着されたロアーモー
ルディング2Lと、これら各モールディング間の4つの
角部に湾曲して配置されたコーナーモールディング2C
とを有している。上記コーナーモールディング2Cは、
上側のコーナーモールディングアッパー2CUと、下側
のコーナーモールディングロアー2CLとから構成され
ている。
【0011】このようなリアウインドモールディング2
は、ゴム、合成樹脂等の弾性材料を後述する成形装置に
よって長尺帯状に一体に押出成形してなるものであり、
各モールディング2U,2C,2S,2C,2Lは、全
長にわたって一体連続的に押出成形されている。
【0012】さらに図2ないし図5に示されているよう
に、上記リアウインドモールディング2は、リアウイン
ドガラス1の周縁部と、各車体パネル3,4,5との隙
間に介挿される脚部21を有しているとともに、上記隙
間を車外側(図示上側)から覆う装飾部22を備えてい
る。
【0013】上記脚部21の横断面形状は、サイド下側
のコーナー部位で後述するように装飾部22の形状変化
に伴って幅方向に変化しているが、車内外方向(図示上
下方向)の高さは全周にわたって同一に設定されてい
る。この脚部21の内部には、芯材としての金属薄箔芯
金23が埋設されているとともに、当該脚部21の車内
側端縁(図示下端縁)には、リアウインドガラス1の車
内側面(図示下面)を支持する支持片24が全周にわた
って同一横断面形状にて設けられている。
【0014】一方上記装飾部22は、脚部21の車外側
端(図示上端)に配置された本体部22cを有してお
り、この本体部22cの内周側には、リアウインドガラ
ス1の車外側表面を覆うリップ状の内周側装飾部22a
が一体的に設けられているとともに、上記本体部22c
の外周側には、車体パネル3,4,5側に向かって延出
するリップ状の外周側装飾部22bが一体的に設けられ
ている。このとき上記内周側装飾部22a及び外周側装
飾部22bの横断面形状は、全周にわたって略同一の横
断面形状に形成されているが、本体部22cの横断面形
状は、後述するようにサイド下側のコーナー部位で幅方
向に変化している。
【0015】また上記装飾部22の内周側装飾部22a
と前記支持片24との間には、リアウインドガラス1を
受け入れるための横断面コ字状の凹溝が、全長にわたっ
て一定の横断面形状を有するように画成されている。
【0016】ここでアッパーモールディング2Uからコ
ーナーモールディングアッパー2CU及びサイドモール
ディング2Sにかけては、図2に示されているような一
定の横断面形状に成形されている。またサイド部下方の
コーナーモールディングロアー2CLは、サイド側から
ロアー側にかけて図3及び図4のように横断面形状が変
化しており、ロアーモールディング2Lは、図5に示さ
れた一定の横断面形状に成形されている。
【0017】より具体的に上記各部位の横断面構成を説
明すると、上記アッパーモールディング2Uからコーナ
ーモールディングアッパー2CU、サイドモールディン
グ2Sにかけては、装飾部22の本体部22cが、リア
ウインドガラス1の周縁部側から外周側(図2左側)に
向かって幅方向に膨出されているとともに、この装飾部
22の本体部22cの膨肉化に伴って、内周側装飾部2
2aと、外周側装飾部22bとが幅方向に離間して幅広
のモールディング部が形成されている。また、このとき
の脚部21は、上記内周側装飾部22aに連続するウイ
ンドガラス1側の脚部と、上記外周側装飾部22bに連
続する車体パネル3,4側の脚部との2体に離間し、当
脚部21の外周壁(図2左側壁)も外側に向かって膨
出されている。そしてその装飾部22の本体部22cの
幅方向膨出厚肉部分における車外側(図2上側)には
横断面略三角形状の雨水受け溝26が凹設されている。
この雨水受け溝26は、上記内周側装飾部22a及びそ
れに連続するウインドガラス1側の脚部と、上記外周側
装飾部22b及びそれに連続する車体パネル3,4側の
脚部との離間部分において横断面略V字状に画成され、
ルーフパネル3側から流下してくる雨水を堰き止めるも
のであって、車外側に向かって開くように開口されてい
る。すなわち本発明では、装飾部22のフラッシュサー
フェイス化を維持しつつ雨水受け溝26が設けられてい
る。
【0018】これに対して図3に示されているように、
サイドモールディング2Sの下端側に連続するコーナー
モールディングロアー2CLでは、上述した装飾部22
の本体部22cにおける幅方向膨出厚肉部分が、内周側
に向かってやや縮小されており、その幅方向膨出厚肉部
分の縮小分に比例して、内周側装飾部22aと、外周側
装飾部22bとが幅方向に近接して幅狭のモールディン
グ部が形成されている。このとき、上記内周側装飾部2
2aに連続するウインドガラス1側の脚部と、上記外周
側装飾部22bに連続する車体パネル3,4側の脚部と
も、互いに近接しており、その間に画成されている上記
雨水受け溝26の溝深さ及び溝幅も縮小されている。ま
た図4に示されているように、コーナーモールディング
ロアー2CLにおけるロアーモールディング2L側に連
続する部位では、装飾部22の内周側装飾部22a及び
それに連続する脚部と、外周側装飾部22b及びそれに
連続する脚部とが幅方向に更に近接していて、これによ
って、上記本体部22cにおける幅方向膨出厚肉部分及
び雨水受け溝が消失されており、ロアーモールディング
2Lと同一の横断面形状になされている。すなわちロア
ーモールディング2Lには、上述したような装飾部22
の幅方向膨出厚肉部分が設けられておらず、従って雨水
受け溝も形成されていない。これは、ロアーモールディ
ング2Lに雨水が貯溜されることを防止するためであ
る。
【0019】このようなリアウインドモールディング2
を用いたリアウインドガラス1の車体側取付構造を次に
説明する。ルーフパネル3及びリアピラーパネル4に設
けられたガラス取付用開口部の内周縁部は、アッパー相
当部位からコーナー相当部位を通してサイド相当部位に
かけては、図2に示されているような一定の階段形状に
室内側に向かって窪むように折り曲げられており、リア
ウインドガラス1を受け入れるように、傾斜壁3a,4
aを介してフランジ部3b,4bが設けられている。上
記傾斜壁3a,4aの立上り高さは全周にわたって均一
になされている。
【0020】これに対してサイド部下方のコーナー相当
部位では、図3及び図4のようにサイド側からロアー側
にかけて上記傾斜壁3a,4aが徐々に立ち上げられて
おり、リアウインドガラス1とリアピラーパネル4との
間の隙間寸法が徐々に狭められている。また図5に示さ
れているように、ロアー部では、トランクリッドパネル
5のアンダーパネル5′上に、図示を省略したクリップ
により固定用モール体27が固定されている。この固定
用モール体27は、リアウインドガラス1に対面するよ
うに配置されている。
【0021】そしてまずリアウインドガラス1の周縁部
に、リアウインドモールディング2が装着される。この
場合、リアウインドガラス1のアッパー周縁部からコー
ナー周縁部にかけては、アッパーモールディング2Uの
支持片24と装飾部22との間のコ字状溝が嵌着される
とともに、リアウインドガラス1のサイド周縁部からコ
ーナー周縁部にかけては、サイドモールディング2Sの
支持片24と装飾部22との間のコ字状溝が嵌着され、
さらにリアウインドガラス1のロアー周縁部には、ロア
ーモールディング2Lの支持片24と装飾部22との間
のコ字状溝が嵌着される。
【0022】一方前記車体パネル3,4のフランジ部3
b,4b及びトランクリッドパネル5のアンダーパネル
5′上には、帯状のダムラバー6が固着されるととも
に、このダムラバー6の外周側に接着剤7が押出によっ
て充填される。ついで上述のようにしてリアウインドモ
ールディング2が装着されたリアウインドガラス1の車
内側面が、上記ダムラバー6上に当接され押圧される。
これによりリアウインドモールディング2の支持片24
及び脚部21は、接着剤7で固着される。
【0023】このようにしてリアウインドガラス1は、
車体パネル3,4のフランジ部3b,4b及びアンダー
パネル5′上に全周略均一の高さに固着される。このと
きロアー部においては(図5参照)、装飾部22の幅方
向の肉厚が薄肉状に維持されているとともに、ロアー部
からサイド部にかけてのコーナー部においては(図4及
び図3参照)、装飾部22が幅方向に向かって徐々に膨
肉化されており、それに対応して雨水受け溝26が現出
している。そしてサイド部において、上記装飾部22の
幅方向の肉厚が最大まで拡大され、それに対応して雨水
受け溝26の溝深さ及び溝幅が最大になされている。そ
してこの最大肉厚及び溝大きさは、アッパー部の全長
(図2参照)にわたって一定に維持されている。
【0024】このようなリアウインドガラス1の車体側
取付構造においてルーフパネル3上に滴下した雨水は、
リアウインドガラス1の表面に流出しようとするとき、
雨水受け溝26によって堰き止められ、雨水受け溝26
内を通って所定の部位に排出されていく。
【0025】なおリアウインドモールディング2は、リ
アウインドガラス1に装着した状態で窓枠側に挿入する
こととしてもよいし、予めリアウインドガラス1を窓枠
側に挿入しておいた上で、リアウインドガラス1の周端
縁と車体パネル3,4,5′との間の隙間内にリアウイ
ンドモールディング2を挿入するようにしてもよい。
【0026】次に、上述したリアウインドモールディン
グ2を成形する装置を説明する。図6に示されているよ
うに、コイラー11から巻き出されたインサート材23
は、フォーミングロール12及び検出ロール13を通し
て押出用金型装置14に供給され、樹脂と一体にて上述
した横断面形状に押出成形される。押し出されたモール
ディング素材は、冷却槽15を通して引取機16によっ
て切断装置17に送り込まれ、そこで所定長さに切断が
行われる。
【0027】このとき上記検出ロール13で検出された
インサート材23の送り量は、制御装置18に印加され
ており、その入力信号に基づいて、上記押出用金型装置
14及び切断装置17の動作タイミングが決定され、制
御装置18から各装置14,17に動作信号が出力され
ている。なお検出ロール13の配設位置は、素材の進行
量あるいは移動量を検知することができる位置であれば
どこでも良く、例えば引取機16の前後いずれであって
も配置することができる。
【0028】上記押出用金型装置14に設けられた成形
金型を次に説明する。図7、図8及び図9に示されてい
るように、成形金型14は、合成樹脂押出用の押出成形
口を画成するための3つのダイを備えている。このダイ
は、モールディングの押出方向(紙面垂直方向)に並設
された第1のダイ141と、第2のダイ142と、第3
のダイ143とから構成されている。上記第1のダイ1
41は固定状態に設置されており、リアウインドモール
ディング2の全体を成形するための押出形成口141a
を備えている。この押出形成口141aにおける装飾部
22及び脚部21を成形する部分は、特に図9に示され
ているように、幅方向膨出厚肉部分の最大開口形状に対
応する開口形状になされている。
【0029】また前記第2のダイ142及び第3のダイ
143は、板状部材からそれぞれ形成されており、前記
第1のダイ141の前面上に、ガイド142a及びガイ
ド143aによって移動可能に支持されている。このう
ち第2のダイ142は、扇形状になされており、その扇
形の半径に相当する一辺部142bが、脚部21及び装
飾部22の外周側壁面に相当する形状に形成されてい
る。またこの第2のダイ142の中心部分は、車内側の
所定位置に相当する位置に支点ピン144によって回転
自在に支持されている。従ってこの支点ピン144を中
心にして第2のダイ142を回転させれば、装飾部22
の本体部22c及び脚部21に対応する押出成形口の開
口面積が変化されるようになっている。
【0030】また上記第3のダイ143は、一対のガイ
ド143a,143aによって車内外方向(図示上下方
向)に平行移動可能に支持されている。この第3のダイ
143の図示上側の後端部には、図示を省略した連接棒
が設けられており、この連接棒が、回転運動を直線運動
に変換する変換器を介して駆動モータに連結されてい
る。そしてこの駆動モータからの駆動力によって、上記
第3のダイ143は、図7に示されたロアーモールディ
ング形成位置と、図8に示されたロアー側のコーナーモ
ールディング形成位置と、図9に示されたサイドモール
ディング及びアッパーモールディング形成位置との間に
おいて往復移動されるように構成されている。
【0031】この第3のダイ143の図示左側の先端部
分には、前述したリアウインドモールディング2の雨水
受け溝26に対応する略三角形状の遮蔽突片が形成され
ている。この第3のダイ143の遮蔽突片は、前記第1
のダイ141の押出形成口141aの装飾部22の本体
部22cに対応する押出成形口内に、車外側(図示上
側)に相当する方向から進入可能に設けられている。そ
して各図に示されているように、前記第2のダイ142
の回転往復移動に連動して平行往復移動されるようにな
っている。
【0032】このようなモールディング成形装置による
リアウインドモールディング2の成形方法を説明する。
上述したモールディング成形装置によってリアウインド
モールディング2を成形する場合には、ロアーモールデ
ィング2L、コーナーモールディングロアー2CL、サ
イドモールディング2S、コーナーモールディングアッ
パー2CU、アッパーモールディング2U、コーナーモ
ールディングアッパー2CU、サイドモールディング2
S、コーナーモールディングロアー2CL、ロアーモー
ルディング2Lの順で押出が行われ、最初と最後のロア
ーモールディング2Lどうしは、略中央部分で熱溶着等
によって接着される。
【0033】まずロアーモールディング2Lの押出を行
うにあたっては、第1のダイ141、第2のダイ142
及び第3のダイ143が、図7の位置関係に配置され、
第1のダイ141の押出形成口141aには、脚部21
の押出相当位置に、帯状の金属薄箔芯金23が供給され
る。これにより図5に示された横断面形状のロアーモー
ルディング2Lが押出成形される。このとき装飾部22
の本体部22cは、薄肉状態にて得られ雨水受け溝は成
形されない。
【0034】一定長にわたってロアーモールディング2
Lが一定横断面形状の状態で押し出された後、コーナー
モールディングロアー2CLの成形に移行する。そして
第2のダイ142は、図8中の白抜き矢印で示した外周
側方向に開くように回動され始める。これにより第1の
ダイ141の押出形成口141aは、装飾部22の本体
部22cに対応する開口部分が、幅方向に向かって徐々
に開放されて拡張領域が形成されていき、装飾部22の
本体部22cの幅方向膨出厚肉部分の肉厚が徐々に増大
されていく。さらにこの装飾部22の本体部22cの幅
方向膨出厚肉部分の増大量に比例して、第3のダイ14
3が、図示白抜き矢印の下方側方向に前進していき、装
飾部22の本体部22cの幅方向膨出肉厚部分に雨水受
け溝26が成形され始める。
【0035】コーナーモールディングロアー2CLの成
形が終了したときには、図9のように第2のダイ142
が最大の開状態になされ、ここから最大肉厚を有するサ
イドモールディング2S及びアッパーモールディング2
Uの成形が開始される。このとき第3のダイ143は、
第1のダイ141における押出形成口141aの拡張領
域に対して最大の進入状態となっており、これによって
最大横断面積を有する雨水受け溝26がサイドモールデ
ィング2S及びアッパーモールディング2Uに対し成形
される。
【0036】以後一定の不動状態すなわち一定の横断面
形状にて、サイドモールディング2S、コーナーモール
ディングアッパー2CU、アッパーモールディング2
U、コーナーモールディングアッパー2CU、サイドモ
ールディング2Sが押出成形される。そして次のコーナ
ーモールディングロアー2CLにおいて、上記とは逆方
向に第2のダイ142及び第3のダイ143の移動が行
われ、これにより一連・一体のリアウインドモールディ
ング2が得られる。
【0037】以上本発明者によってなされた発明を実施
例に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施例に
限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で
種々変形可能であるというのはいうまでもない。例えば
上述した第3のダイ143の遮蔽突片を鋭利な形状とす
れば、肉厚の比較的小さい部位に対しても雨水受け溝を
穿設することが可能となる。また本発明は、自動車等の
各種車両に固着されたウインドガラスの周縁部と車体パ
ネルとの間のシールを行うように装着される全ての形式
の車両用ウインドモールディング、例えばリア側、フロ
ント側のウインドモールディングにかかわらず適用する
ことができる。
【0038】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、ウイ
ンドモールディングに対して、好適な形状及び良好な流
動案内機能備えた雨水受け溝を、押出を利用して形成
することができ、また車体パネルの形状に対応した横断
面形状に連続的に変化するウインドモールディングを容
易に得ることができ、良好な運転視界を確保しつつウイ
ンドモールディングの装飾性及び生産性をともに向上さ
せることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用してなる自動車の後部を表わした
外観斜視説明図である。
【図2】本発明の第1実施例におけるリアモールディン
グ構造を表わした図1中のII−II線に沿う横断面図であ
る。
【図3】図2中の III−III 線に沿う横断面図である。
【図4】図2中のIV−IV線に沿う横断面図である。
【図5】本発明の第1実施例におけるリアウインドモー
ルディングのロアー部装着状態を表わした図2相当の横
断面図である。
【図6】図1ないし図5に表わされたリアウインドモー
ルディングの押出成形装置の一例を表わした側面説明図
である。
【図7】図6の装置に用いられている金型成形装置を表
わした正面説明図である。
【図8】図7に表わされた金型成形装置の移動状態を表
わした正面説明図である。
【図9】図7及び図8に表わされた金型成形装置のさら
に移動状態を表わした正面説明図である。
【符号の説明】
1 リアウインドガラス 2 リアウインドモールディング 2U アッパーモールディング 2C コーナーモールディング 2L ロアーモールディング 21 脚部 22 装飾部 26 雨水受け溝 14 金型成形装置 141 第1ダイ 142 第2ダイ 143 第3ダイ

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体パネルの窓枠開口部に固着されたウ
    インドプレートの周縁部に沿って装着される長尺状の
    体からなるものであって、 前記ウインドプレートの周縁部と車体パネルの窓枠開口
    部の内周縁部との間に形成された隙間を車外側から覆う
    装飾部を備え、当該装飾部が、上記ウインドプレートの
    周縁を覆う内周側装飾部と、前記車体パネル側に向かっ
    て突出する外周側装飾部と、を有する車両用ウインドモ
    ールディングにおいて、 長手方向の少なくとも一部を構成している第1モールデ
    ィング部における装飾部には、上記内周側装飾部と外周
    側装飾部とが隙間の幅方向に離間した幅広の厚肉部分が
    設けられているとともに、 この装飾部の幅方向厚肉部分には、上記内周側装飾部
    と外周側装飾部との間に室外側に開口する雨水受け溝が
    凹設されているものであって、上記長手方向の一部に連続する他の部位に、前記内周側
    装飾部と外周側装飾部とが幅方向に近接した幅狭の第2
    モールディング部が設けられ、 当該第2モールディング部と前記第1モールディング部
    とを含むモールディングの 全長が一連・一体に成形さ
    、かつ、 前記第1モールディング部における雨水受け溝の溝深さ
    が、上記第1モールディング部から第2モールディング
    部に向かって徐々に浅くなり、当該雨水受け溝は、上記
    第2モールディング部において消失し ていることを特徴
    とする車両用ウインドモールディング。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の雨水受け溝は、溝深さと
    ともに溝の開口幅が変化していることを特徴とする車両
    用ウインドモールディング。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の装飾部は、前記隙間内に
    介挿される脚部に連設されていることを特徴とする車両
    用ウインドモールディング。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の脚部は、第1のモールデ
    ィング部において、内周側装飾部に連続するウインドプ
    レート側の脚部と、外周側装飾部に連続する車体パネル
    側の脚部との2体に離間し、雨水受け溝の横断面形状を
    略V字状に画成していることを特徴とする車両用ウイン
    ドモールディング。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の第1のモールディング部
    が、ウインド プレート周縁の少なくともアッパー部に相
    当する部位に取り付けられるとともに、第2のモールデ
    ィング部が、ウインドプレートのロアー部に相当する部
    位に取り付けられることを特徴とする車両用ウインドモ
    ールディング。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の第1のモールディング部
    が、ウインドプレート周縁のサイド部に相当する部位に
    延在するように取り付けられることを特徴とする車両用
    ウインドモールディング。
  7. 【請求項7】 請求項1記載の車両用ウインドモールデ
    ィングの全長を、押出を利用して一連・一体に成形する
    ようにした車両用ウインドモールディングの製造方法に
    おいて、 長手方向の少なくとも一部を構成している第1モールデ
    ィング部における装飾部に、前記内周側装飾部と外周側
    装飾部とを隙間の幅方向に離間させることによって幅広
    の厚肉部分を形成する工程と、 この装飾部の幅方向の厚肉部分に、上記内周側装飾部と
    外周側装飾部との間に室外側に開口する雨水受け溝を凹
    設する工程と、 上記長手方向の一部に連続する他の部位に、前記内周側
    装飾部と外周側装飾部とを幅方向に近接させて幅狭の第
    2モールディング部を成形する工程と、 前記第1モールディング部における雨水受け溝の溝深さ
    を、上記第1モールディング部から第2モールディング
    部に向かって徐々に浅く形成し、第2モールディング部
    において上記雨水受け溝を消失させる工程と、 を含むことを特徴とする車両用ウインドモールディング
    の製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項1記載の車両用ウインドモールデ
    ィングの全長を、押出成形装置のダイにより画成された
    押出成形口を通して成形する車両用ウインドモールディ
    ングの製造方法において、 上記ダイの押出成形口を通して、全長を一連・一体に押
    出成形するものであって、 長手方向の少なくとも一部を成形する押出工程におい
    て、前記ダイの装飾部に対応する押出形成口の開口面積
    を、上記隙間の幅方向に向かって拡張することにより、
    内周側装飾部と外周側装飾部とを幅方向に離間させて、
    長手方向の少なくとも一部における装飾部に幅広の厚肉
    部分を成形する工程と上記 装飾部に対応する押出形成口の開口面積拡張領域内
    に、所定のタイミングで他のダイを進入させることによ
    って長手方向の少なくとも一部における装飾部の幅
    厚肉部分に対して雨水受け溝を、前記内周側装飾部と
    外周側装飾部との間に凹設する工程と、 上記押出形成口の開口面積拡張領域内に進入させた他の
    ダイを、逆方向に移動させることによって、前記雨水受
    け溝の溝深さを徐々に浅くする工程と、 前記ダイの装飾部に対応する押出形成口の開口面積を、
    前記隙間の幅方向に縮小することにより、前記内周側装
    飾部と外周側装飾部とを幅方向に近接させて前記雨水受
    け溝を消失させた幅狭の装飾部を成形する工程と、 を含む ことを特徴とする車両用ウインドモールディング
    の製造方法。
  9. 【請求項9】 請求項8記載のダイの押出形成口におけ
    る開口面積拡張領域の一部を、他のダイによって遮蔽す
    るようにしたことを特徴とすること車両用ウインドモー
    ルディングの製造方法。
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