JPH0624242A - 車両用ウインドモールディング及びその製造方法 - Google Patents

車両用ウインドモールディング及びその製造方法

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JPH0624242A
JPH0624242A JP5144207A JP14420793A JPH0624242A JP H0624242 A JPH0624242 A JP H0624242A JP 5144207 A JP5144207 A JP 5144207A JP 14420793 A JP14420793 A JP 14420793A JP H0624242 A JPH0624242 A JP H0624242A
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die
extrusion
vehicle
decorative portion
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Yukihiko Yada
幸彦 矢田
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Tokai Kogyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 長手方向の一部に良好な堰止め機能及び装飾
性を有するウインドモールディング2を、一連・一体に
て容易に得ることを可能とする。 【構成】 ウインドガラス1に装着されるウインドモー
ルディング2に対応するダイの押出形成口の開口形状を
変化させるとともに、他のダイを用いて一部を遮蔽する
ことによって、好適な形状を有する雨水排出溝26を、
切除等の工程を付加することなく押出のみによって横断
面形状を連続的に変化させつつ形成し、ウインドモール
ディング2の全長を一連・一体に成形したもの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車等の各種車両の
窓枠開口部に装着されたウインドガラスの周縁部と、車
体パネルとの間をシールするように装着される車両用ウ
インドモールディング及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、車体パネルの窓開口部に取り付
けられたウインドガラスの周縁部にはウインドモールデ
ィングが装着されている。具体的には、ウインドガラス
の周縁部と車体パネルの窓開口部の開口縁との間に、連
続長尺状の隙間が形成されており、この隙間内に、長尺
状の押出部材からなるウインドモールディングが嵌挿さ
れることによってシールが行われている。このウインド
モールディングは、車体パネル側に直接固定されたり、
あるいは予め車体パネル側に固定されたファスナーに挟
持される。
【0003】このような自動車用ウインドモールディン
グにおいて、ルーフパネル上に滴下しウインドガラス表
面上に流出しようとする雨水を堰き止めるべく、アッパ
ー相当部分に凹溝を形成するようにしたものが従来から
提案されている。例えば特公昭51−35727号公
報、実開昭57−67873号公報、実開昭57−13
9422号公報、実開昭59−145414号公報等に
記載されている如くである。またサイド相当部分に凹溝
を形成するようにしたものも、例えば実開平3−720
10号公報、実開平3−72011号公報等において提
案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところがこれらアッパ
ー部やサイド部に雨水受け溝を備えた従来の車両用ウイ
ンドモールディングでは、本来のモールディングとは別
個のパネル部材等により溝が構築されているか、あるい
は溝を形成するアッパー部やサイド部のモールディング
のみが、他の部分とは異なる横断面形状の部材から別個
に成形され、別部品よりなる他のモールディング等に対
してジョイント部材により接続されるように構成されて
いる。したがって従来技術によりアッパー部やサイド部
に雨水受け溝を設けようとすると、部品点数が増大する
上に、モールディングの取付構造が複雑化するという問
題を生じる。
【0005】なお特開平1−195032号公報記載の
ウインドモールディングでは、横断面一定の形状にて押
出成形されたモールディング材の堰部が、不要部位にて
切除されており、アッパー相当部分とサイド相当部分と
が一連に成形されている。しかしながらこのものでは、
鋭利部分が形成されてしまうため、切除等の後処理工程
を要しているとともに、切除面の状態が他の部分と異な
る装飾性を備えるようになってしまう。
【0006】そこで本発明は、良好な堰き止め機能及び
装飾性を有する雨水排出溝をアッパー部に備え、かつ車
体パネルに沿った形状に連続成形することができるよう
にした車両用ウインドモールディング及びその製造方法
を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記した従来の問題点を
解決するため本発明にかかる第1の手段は、車体パネル
の窓枠開口部に固着されたウインドガラスの周縁部に沿
って装着される長尺状の押出成形体からなるものであっ
て、前記ウインドガラスの周縁部と車体パネルの窓枠開
口部の内周縁部との間に形成された隙間を車外側から覆
う装飾部を備えた車両用ウインドモールディングにおい
て、長手方向の少なくとも一部における装飾部には、上
記隙間の幅方向に膨出する厚肉部分が設けられていると
ともに、この装飾部の幅方向膨出厚肉部分における車外
側露出壁に、車体パネル側から流下してくる雨水を堰き
止める雨水受け溝が凹設されているものであって、押出
成形により全長が一連・一体に成形された構成を有して
いる。
【0008】また本発明にかかる第2の手段は、ウイン
ドガラスの周縁部に沿って装着される長尺状の車両用ウ
インドモールディングを、押出成形装置のダイに設けら
れた押出成形口を通して成形する方法であって、上記ダ
イの押出成形口から、ウインドガラスの周縁部と車体パ
ネルの窓枠開口部との間の隙間を車外側から覆う装飾部
を押し出すようにした車両用ウインドモールディングの
製造方法において、上記ダイの押出成形口を通して、全
長を一連・一体に押出成形するものであって、長手方向
の少なくとも一部を成形する押出工程において、前記ダ
イの装飾部に対応する押出形成口の開口面積を、上記隙
間の幅方向に向かって拡張することにより、長手方向の
少なくとも一部における装飾部に幅方向の膨出厚肉部分
を成形し、かつこの装飾部に対応する押出形成口の開口
面積拡張領域内に、所定のタイミングで他のダイを進入
させることによって当該開口面積拡張領域の一部を遮蔽
し、それにより長手方向の少なくとも一部における装飾
部の幅方向膨出厚肉部分の車外側露出壁に、雨水受け溝
を凹設する構成を有している。
【0009】
【作用】このような構成を有する各手段においては、好
適な形状を有する長手方向の少なくとも一部における雨
水排出溝が、切除等の工程を付加することなく押出のみ
によって、必要な横断面形状に連続的に変化するように
得られる。
【0010】
【実施例】まず図1に表わされているように、自動車の
リア側ウインドガラス1の周縁部には、長尺状の押出シ
ール部材からなるリアウインドモールディング2が装着
されている。このリアウインドモールディング2は、前
記リアウインドガラス1の上縁部とルーフパネル3との
間の隙間に装着されたアッパーモールディング2Uと、
リアウインドガラス1の両側縁部とリアピラーパネル4
との間の隙間に装着されたサイドモールディング2S
と、リアウインドガラス1の下縁部とトランクリッドパ
ネル5の奥側縁部との間の隙間に装着されたロアーモー
ルディング2Lと、これら各モールディング間の4つの
角部に湾曲して配置されたコーナーモールディング2C
とを有している。上記コーナーモールディング2Cは、
上側のコーナーモールディングアッパー2CUと、下側
のコーナーモールディングロアー2CLとから構成され
ている。
【0011】このようなリアウインドモールディング2
は、ゴム、合成樹脂等の弾性材料を後述する成形装置に
よって長尺帯状に一体に押出成形してなるものであり、
各モールディング2U,2C,2S,2C,2Lは、全
長にわたって一体連続的に押出成形されている。
【0012】さらに図2ないし図5に示されているよう
に、上記リアウインドモールディング2は、リアウイン
ドガラス1の周縁部と、各車体パネル3,4,5との隙
間に介挿される脚部21を有しているとともに、上記隙
間を車外側(図示上側)から覆う装飾部22を備えてい
る。このリアウインドモールディング2の装飾部22及
び脚部21を除く各部は、全周同一の横断面形状に形成
されている。
【0013】上記脚部21の横断面形状は、サイド下側
のコーナー部位で後述するように装飾部22の形状変化
に伴って幅方向に変化しているが、車内外方向(図示上
下方向)の高さは全周にわたって同一に設定されてい
る。この脚部21の内部には、芯材としての金属薄箔芯
金23が埋設されているとともに、当該脚部21の車内
側端縁(図示下端縁)には、リアウインドガラス1の車
内側面(図示下面)を支持する支持片24が全周にわた
って同一横断面形状にて設けられている。
【0014】一方上記装飾部22は、脚部21の車外側
端(図示上端)に配置された本体部22cを有してお
り、この本体部22cの内周側には、リアウインドガラ
ス1の車外側表面を覆うリップ状の内周側装飾部22a
が一体的に設けられているとともに、上記本体部22c
の外周側には、車体パネル3,4,5側に向かって延出
するリップ状の外周側装飾部22bが一体的に設けられ
ている。このとき上記内周側装飾部22a及び外周側装
飾部22bの横断面形状は、全周にわたって略同一の横
断面形状に形成されているが、本体部22cの横断面形
状は、後述するようにサイド下側のコーナー部位で幅方
向に変化している。
【0015】また上記装飾部22の内周側装飾部22a
と前記支持片24との間には、リアウインドガラス1を
受け入れるための横断面コ字状の凹溝が、全長にわたっ
て一定の横断面形状を有するように画成されている。
【0016】ここでアッパーモールディング2Uからコ
ーナーモールディングアッパー2CU及びサイドモール
ディング2Sにかけては、図2に示されているような一
定の横断面形状に成形されている。またサイド部下方の
コーナーモールディングロアー2CLは、サイド側から
ロアー側にかけて図3及び図4のように横断面形状が変
化しており、ロアーモールディング2Lは、図5に示さ
れた一定の横断面形状に成形されている。
【0017】より具体的に上記各部位の横断面構成を説
明すると、上記アッパーモールディング2Uからコーナ
ーモールディングアッパー2CU、サイドモールディン
グ2Sにかけては、装飾部22の本体部22cが、リア
ウインドガラス1の周縁部側から外周側(図2左側)に
向かって幅方向に膨出されているとともに、この装飾部
22の本体部22cの膨肉化に伴って脚部21の外周壁
(図2左側壁)も外側に向かって膨出されている。そし
てその装飾部22の本体部22cの幅方向膨出厚肉部分
における車外側(図2上側)の露出壁には、横断面略三
角形状の雨水受け溝26が凹設されている。この雨水受
け溝26は、ルーフパネル3側から流下してくる雨水を
堰き止めるものであって、車外側に向かって開くように
開口されている。すなわち本発明では、装飾部22のフ
ラッシュサーフェイス化を維持しつつ雨水受け溝26が
設けられている。
【0018】これに対して図3に示されているように、
サイドモールディング2Sの下端側に連続するコーナー
モールディングロアー2CLでは、上述した装飾部22
の本体部22cにおける幅方向膨出厚肉部分が、内周側
に向かってやや縮小されており、その幅方向膨出厚肉部
分の縮小分に比例して、上記雨水受け溝26の溝深さ及
び溝幅も縮小されている。また図4に示されているよう
に、コーナーモールディングロアー2CLにおけるロア
ーモールディング2L側に連続する部位では、装飾部2
2の本体部22cにおける幅方向膨出厚肉部分及び雨水
受け溝が消失されており、ロアーモールディング2Lと
同一の横断面形状になされている。すなわちロアーモー
ルディング2Lには、上述したような装飾部22の幅方
向膨出厚肉部分が設けられておらず、従って雨水受け溝
も形成されていない。これは、ロアーモールディング2
Lに雨水が貯溜されることを防止するためである。
【0019】このようなリアウインドモールディング2
を用いたリアウインドガラス1の車体側取付構造を次に
説明する。ルーフパネル3及びリアピラーパネル4に設
けられたガラス取付用開口部の内周縁部は、アッパー相
当部位からコーナー相当部位を通してサイド相当部位に
かけては、図2に示されているような一定の階段形状に
室内側に向かって窪むように折り曲げられており、リア
ウインドガラス1を受け入れるように、傾斜壁3a,4
aを介してフランジ部3b,4bが設けられている。上
記傾斜壁3a,4aの立上り高さは全周にわたって均一
になされている。
【0020】これに対してサイド部下方のコーナー相当
部位では、図3及び図4のようにサイド側からロアー側
にかけて上記傾斜壁3a,4aが徐々に立ち上げられて
おり、リアウインドガラス1とリアピラーパネル4との
間の隙間寸法が徐々に狭められている。また図5に示さ
れているように、ロアー部では、トランクリッドパネル
5のアンダーパネル5′上に、図示を省略したクリップ
により固定用モール体27が固定されている。この固定
用モール体27は、リアウインドガラス1に対面するよ
うに配置されている。
【0021】そしてまずリアウインドガラス1の周縁部
に、リアウインドモールディング2が装着される。この
場合、リアウインドガラス1のアッパー周縁部からコー
ナー周縁部にかけては、アッパーモールディング2Uの
支持片24と装飾部22との間のコ字状溝が嵌着される
とともに、リアウインドガラス1のサイド周縁部からコ
ーナー周縁部にかけては、サイドモールディング2Sの
支持片24と装飾部22との間のコ字状溝が嵌着され、
さらにリアウインドガラス1のロアー周縁部には、ロア
ーモールディング2Lの支持片24と装飾部22との間
のコ字状溝が嵌着される。
【0022】一方前記車体パネル3,4のフランジ部3
b,4b及びトランクリッドパネル5のアンダーパネル
5′上には、帯状のダムラバー6が固着されるととも
に、このダムラバー6の外周側に接着剤7が押出によっ
て充填される。ついで上述のようにしてリアウインドモ
ールディング2が装着されたリアウインドガラス1の車
内側面が、上記ダムラバー6上に当接され押圧される。
これによりリアウインドモールディング2の支持片24
及び脚部21は、接着剤7で固着される。
【0023】このようにしてリアウインドガラス1は、
車体パネル3,4のフランジ部3b,4b及びアンダー
パネル5′上に全周略均一の高さに固着される。このと
きロアー部においては(図5参照)、装飾部22の幅方
向の肉厚が薄肉状に維持されているとともに、ロアー部
からサイド部にかけてのコーナー部においては(図4及
び図3参照)、装飾部22が幅方向に向かって徐々に膨
肉化されており、それに対応して雨水受け溝26が現出
している。そしてサイド部において、上記装飾部22の
幅方向の肉厚が最大まで拡大され、それに対応して雨水
受け溝26の溝深さ及び溝幅が最大になされている。そ
してこの最大肉厚及び溝大きさは、アッパー部の全長
(図2参照)にわたって一定に維持されている。
【0024】このようなリアウインドガラス1の車体側
取付構造においてルーフパネル3上に滴下した雨水は、
リアウインドガラス1の表面に流出しようとするとき、
雨水受け溝26によって堰き止められ、雨水受け溝26
内を通って所定の部位に排出されていく。
【0025】なおリアウインドモールディング2は、リ
アウインドガラス1に装着した状態で窓枠側に挿入する
こととしてもよいし、予めリアウインドガラス1を窓枠
側に挿入しておいた上で、リアウインドガラス1の周端
縁と車体パネル3,4,5′との間の隙間内にリアウイ
ンドモールディング2を挿入するようにしてもよい。
【0026】次に、上述したリアウインドモールディン
グ2を成形する装置を説明する。図6に示されているよ
うに、コイラー11から巻き出されたインサート材23
は、フォーミングロール12及び検出ロール13を通し
て押出用金型装置14に供給され、樹脂と一体にて上述
した横断面形状に押出成形される。押し出されたモール
ディング素材は、冷却槽15を通して引取機16によっ
て切断装置17に送り込まれ、そこで所定長さに切断が
行われる。
【0027】このとき上記検出ロール13で検出された
インサート材23の送り量は、制御装置18に印加され
ており、その入力信号に基づいて、上記押出用金型装置
14及び切断装置17の動作タイミングが決定され、制
御装置18から各装置14,17に動作信号が出力され
ている。なお検出ロール13の配設位置は、素材の進行
量あるいは移動量を検知することができる位置であれば
どこでも良く、例えば引取機16の前後いずれであって
も配置することができる。
【0028】上記押出用金型装置14に設けられた成形
金型を次に説明する。図7、図8及び図9に示されてい
るように、成形金型14は、合成樹脂押出用の押出成形
口を画成するための3つのダイを備えている。このダイ
は、モールディングの押出方向(紙面垂直方向)に並設
された第1のダイ141と、第2のダイ142と、第3
のダイ143とから構成されている。上記第1のダイ1
41は固定状態に設置されており、リアウインドモール
ディング2の全体を成形するための押出形成口141a
を備えている。この押出形成口141aにおける装飾部
22及び脚部21を成形する部分は、特に図9に示され
ているように、幅方向膨出厚肉部分の最大開口形状に対
応する開口形状になされている。
【0029】また前記第2のダイ142及び第3のダイ
143は、板状部材からそれぞれ形成されており、前記
第1のダイ141の前面上に、ガイド142a及びガイ
ド143aによって移動可能に支持されている。このう
ち第2のダイ142は、扇形状になされており、その扇
形の半径に相当する一辺部142bが、脚部21及び装
飾部22の外周側壁面に相当する形状に形成されてい
る。またこの第2のダイ142の中心部分は、車内側の
所定位置に相当する位置に支点ピン144によって回転
自在に支持されている。従ってこの支点ピン144を中
心にして第2のダイ142を回転させれば、装飾部22
の本体部22c及び脚部21に対応する押出成形口の開
口面積が変化されるようになっている。
【0030】また上記第3のダイ143は、一対のガイ
ド143a,143aによって車内外方向(図示上下方
向)に平行移動可能に支持されている。この第3のダイ
143の図示上側の後端部には、図示を省略した連接棒
が設けられており、この連接棒が、回転運動を直線運動
に変換する変換器を介して駆動モータに連結されてい
る。そしてこの駆動モータからの駆動力によって、上記
第3のダイ143は、図7に示されたロアーモールディ
ング形成位置と、図8に示されたロアー側のコーナーモ
ールディング形成位置と、図9に示されたサイドモール
ディング及びアッパーモールディング形成位置との間に
おいて往復移動されるように構成されている。
【0031】この第3のダイ143の図示左側の先端部
分には、前述したリアウインドモールディング2の雨水
受け溝26に対応する略三角形状の遮蔽突片が形成され
ている。この第3のダイ143の遮蔽突片は、前記第1
のダイ141の押出形成口141aの装飾部22の本体
部22cに対応する押出成形口内に、車外側(図示上
側)に相当する方向から進入可能に設けられている。そ
して各図に示されているように、前記第2のダイ142
の回転往復移動に連動して平行往復移動されるようにな
っている。
【0032】このようなモールディング成形装置による
リアウインドモールディング2の成形方法を説明する。
上述したモールディング成形装置によってリアウインド
モールディング2を成形する場合には、ロアーモールデ
ィング2L、コーナーモールディングロアー2CL、サ
イドモールディング2S、コーナーモールディングアッ
パー2CU、アッパーモールディング2U、コーナーモ
ールディングアッパー2CU、サイドモールディング2
S、コーナーモールディングロアー2CL、ロアーモー
ルディング2Lの順で押出が行われ、最初と最後のロア
ーモールディング2Lどうしは、略中央部分で熱溶着等
によって接着される。
【0033】まずロアーモールディング2Lの押出を行
うにあたっては、第1のダイ141、第2のダイ142
及び第3のダイ143が、図7の位置関係に配置され、
第1のダイ141の押出形成口141aには、脚部21
の押出相当位置に、帯状の金属薄箔芯金23が供給され
る。これにより図5に示された横断面形状のロアーモー
ルディング2Lが押出成形される。このとき装飾部22
の本体部22cは、薄肉状態にて得られ雨水受け溝は成
形されない。
【0034】一定長にわたってロアーモールディング2
Lが一定横断面形状の状態で押し出された後、コーナー
モールディングロアー2CLの成形に移行する。そして
第2のダイ142は、図8中の白抜き矢印で示した外周
側方向に開くように回動され始める。これにより第1の
ダイ141の押出形成口141aは、装飾部22の本体
部22cに対応する開口部分が、幅方向に向かって徐々
に開放されて拡張領域が形成されていき、装飾部22の
本体部22cの幅方向膨出厚肉部分の肉厚が徐々に増大
されていく。さらにこの装飾部22の本体部22cの幅
方向膨出厚肉部分の増大量に比例して、第3のダイ14
3が、図示白抜き矢印の下方側方向に前進していき、装
飾部22の本体部22cの幅方向膨出肉厚部分に雨水受
け溝26が成形され始める。
【0035】コーナーモールディングロアー2CLの成
形が終了したときには、図9のように第2のダイ142
が最大の開状態になされ、ここから最大肉厚を有するサ
イドモールディング2S及びアッパーモールディング2
Uの成形が開始される。このとき第3のダイ143は、
第1のダイ141における押出形成口141aの拡張領
域に対して最大の進入状態となっており、これによって
最大横断面積を有する雨水受け溝26がサイドモールデ
ィング2S及びアッパーモールディング2Uに対し成形
される。
【0036】以後一定の不動状態すなわち一定の横断面
形状にて、サイドモールディング2S、コーナーモール
ディングアッパー2CU、アッパーモールディング2
U、コーナーモールディングアッパー2CU、サイドモ
ールディング2Sが押出成形される。そして次のコーナ
ーモールディングロアー2CLにおいて、上記とは逆方
向に第2のダイ142及び第3のダイ143の移動が行
われ、これにより一連・一体のリアウインドモールディ
ング2が得られる。
【0037】以上本発明者によってなされた発明を実施
例に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施例に
限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で
種々変形可能であるというのはいうまでもない。例えば
上述した第3のダイ143の遮蔽突片を鋭利な形状とす
れば、肉厚の比較的小さい部位に対しても雨水受け溝を
穿設することが可能となる。また本発明は、自動車等の
各種車両に固着されたウインドガラスの周縁部と車体パ
ネルとの間のシールを行うように装着される全ての形式
の車両用ウインドモールディング、例えばリア側、フロ
ント側のウインドモールディングにかかわらず適用する
ことができる。
【0038】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、ウイ
ンドモールディングに対して、好適な形状を有するアッ
パー側雨水排出溝を、切除等の工程を付加することなく
押出のみによって形成することができ、また車体パネル
の形状に対応した横断面形状に連続的に変化するウイン
ドモールディングを容易に得ることができ、ウインドモ
ールディングの装飾性及び生産性をともに向上させるこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用してなる自動車の後部を表わした
外観斜視説明図である。
【図2】本発明の第1実施例におけるリアモールディン
グ構造を表わした図1中のII−II線に沿う横断面図であ
る。
【図3】図2中の III−III 線に沿う横断面図である。
【図4】図2中のIV−IV線に沿う横断面図である。
【図5】本発明の第1実施例におけるリアウインドモー
ルディングのロアー部装着状態を表わした図2相当の横
断面図である。
【図6】図1ないし図5に表わされたリアウインドモー
ルディングの押出成形装置の一例を表わした側面説明図
である。
【図7】図6の装置に用いられている金型成形装置を表
わした正面説明図である。
【図8】図7に表わされた金型成形装置の移動状態を表
わした正面説明図である。
【図9】図7及び図8に表わされた金型成形装置のさら
に移動状態を表わした正面説明図である。
【符号の説明】
1 リアウインドガラス 2 リアウインドモールディング 2U アッパーモールディング 2C コーナーモールディング 2L ロアーモールディング 21 脚部 22 装飾部 26 雨水受け溝 14 金型成形装置 141 第1ダイ 142 第2ダイ 143 第2ダイ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体パネルの窓枠開口部に固着されたウ
    インドガラスの周縁部に沿って装着される長尺状の押出
    成形体からなるものであって、 前記ウインドガラスの周縁部と車体パネルの窓枠開口部
    の内周縁部との間に形成された隙間を車外側から覆う装
    飾部を備えた車両用ウインドモールディングにおいて、 長手方向の少なくとも一部における装飾部には、上記隙
    間の幅方向に膨出する厚肉部分が設けられているととも
    に、 この装飾部の幅方向膨出厚肉部分における車外側露出壁
    に、車体パネル側から流下してくる雨水を堰き止める雨
    水受け溝が凹設されているものであって、 押出成形により全長が一連・一体に成形されていること
    を特徴とする車両用ウインドモールディング。
  2. 【請求項2】 ウインドガラスの周縁部に沿って装着さ
    れる長尺状の車両用ウインドモールディングを、押出成
    形装置のダイに設けられた押出成形口を通して成形する
    方法であって、 上記ダイの押出成形口から、ウインドガラスの周縁部と
    車体パネルの窓枠開口部との間の隙間を車外側から覆う
    装飾部を押し出すようにした車両用ウインドモールディ
    ングの製造方法において、 上記ダイの押出成形口を通して、全長を一連・一体に押
    出成形するものであって、 長手方向の少なくとも一部を成形する押出工程におい
    て、前記ダイの装飾部に対応する押出形成口の開口面積
    を、上記隙間の幅方向に向かって拡張することにより、
    長手方向の少なくとも一部における装飾部に幅方向の膨
    出厚肉部分を成形し、 かつこの装飾部に対応する押出形成口の開口面積拡張領
    域内に、所定のタイミングで他のダイを進入させること
    によって当該開口面積拡張領域の一部を遮蔽し、それに
    より長手方向の少なくとも一部における装飾部の幅方向
    膨出厚肉部分の車外側露出壁に、雨水受け溝を凹設する
    ようにしたことを特徴とする車両用ウインドモールディ
    ングの製造方法。
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