JP2960509B2 - 原材料発注システム - Google Patents

原材料発注システム

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JP2960509B2 JP25784590A JP25784590A JP2960509B2 JP 2960509 B2 JP2960509 B2 JP 2960509B2 JP 25784590 A JP25784590 A JP 25784590A JP 25784590 A JP25784590 A JP 25784590A JP 2960509 B2 JP2960509 B2 JP 2960509B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、製品生産に必要とされる原料や材料をフレ
キシブルに無駄なく発注しうる原材料発注システムに関
するものである。
〔従来の技術〕
従来、原材料の発注方式としては、業種等によって若
干異なるものの、定点定量発注方式が最も一般的に採用
されてきた。
この定点定量発注方式とは、原材料毎の安全在庫量を
夫々の定点として予め決めておき、原材料が減少して定
点に達した時点で発注指示を出すという方式である。こ
れは、確実に安全と思われる分だけ原材料の在庫をもっ
ておくという考え方の上に成り立っており、常に安定生
産を行いうる業種においては、簡易であって最適な方法
であった。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、上記の定点定量発注方式は、多品種少
量生産、特に原材料が製品の生産量に依存する度合いが
高いものを取り扱う場合においては、ロスが大きくなり
過ぎるため好ましくない。即ち、多数の製品の中に共通
原材料が多く存在しており、これらの組合せを変えるこ
とで多数の製品が生産されるような場合には定点定量発
注方式が好適に用いられるが、例えば、3つの製品A,B,
Cが共通原材料aを有している場合には、原材料aの安
全在庫量、即ち定点は、上記3つの製品を生産する際の
最大値をとって設定されるため、必然的に原材料の安全
在庫量の値が大きくなり、結果的に過多の原材料在庫を
抱え込んでしまうこととなるのである。
そこで、近時は、MRP(Material Requirements Pla
n)という原材料発注方式が採用されてきている。これ
は、製品の夫々の生産数量毎に必要とされる原材料を必
要数量だけ発注するという方式であって、無駄な原材料
在庫を抱え込まないことを目的としたものである。
しかしながら、この方式においては、製品夫々に対し
て原材料がすべてパッケージ化された形で揃えられてい
るため、便利である反面、小回りがきかないという問題
が発生している。即ち、製品Aのための原材料aは、あ
くまでも製品Aのためのものであって、たとえ製品Bの
生産指示が入って原材料aが必要とされたとしても上記
製品Aのための原材料aの転用は行わず、製品Bのため
の原材料aの入庫を待って生産を行わざるをえないので
ある。これは、原材料のロスを極力小さくするために製
品Aの原材料a,b,c,…を必要分ずつパッケージ化してい
るため、上記の如く原材料aの転用を行うと、この転用
数量分だけ他の原材料a,b,c…が無駄になってしまうか
らである。
本発明は、上述のような事情に鑑みなされたものであ
って、原材料在庫を過剰に抱え込むことなくフレキシブ
ルに即生産体制に対応可能であり、特に多品種少量生産
下において、煩雑な原材料管理及び供給を無駄なく効率
的に行いうる原材料発注システムの提供を目的とするも
のである。
〔課題を解決するための手段〕
上記の目的を達成するために、本発明の原材料発注シ
ステムは次のような構成をとっている。即ち、製品の生
産計画に基づき原材料の発注量を決定して発注を行うシ
ステムであって、以下の発注量決定手段(A)とデータ
入力処理手段(B)とを備えることを特徴とする原材料
発注システムである。
(A)発注量決定手段: 日毎の生産計画が格納された生産計画データテーブル
が接続され、日毎の生産計画を設定する生産計画設定部
と、製品を生産するために必要とされる原材料毎の所要
量が格納された製品構成データテーブル、原材料毎の日
毎の所要量が格納された所要量データテーブルおよび上
記生産計画データテーブルが接続され、生産計画に応じ
て製品を生産するために必要とされる原材料毎の日毎の
所要量を設定する所要量設定部と、生産計画の変更量が
格納された生産計画変更引渡データテーブルおよび上記
生産計画データテーブルが接続され、日毎の生産計画の
変更を行う生産計画変更部と、上記生産計画変更引渡デ
ータテーブル、製品構成データテーブルおよび所要量デ
ータテーブルが接続され、日毎の生産計画の変更に応じ
て原材料毎の日毎の所要量を変更する所要量変更部と、
原材料毎の在庫量が格納された在庫データテーブル、原
材料毎の標準リードタイムおよび1日当供給量が格納さ
れた原材料属性データテーブル、原材料毎の日毎の発注
途上量が格納された発注途上データテーブルおよび原材
料毎の日毎の発注残量が格納された発注残データテーブ
ルおよび上記所要量データテーブルが接続され、原材料
毎の日毎の発注量を決定するとともに、発注済みの発注
量を発注途上量として発注途上データテーブルに格納す
る発注量決定部と、を備えている。
(B)データ入力処理手段: 上記発注途上データテーブルおよび発注残データテー
ブルが接続され、注文請書における発注量を受け取るこ
とにより、この受注量を上記発注途上データテーブルに
格納されている発注途上量から差引くとともに上記発注
残データテーブルに発注残量として格納する注文請書デ
ータ入力処理部と、上記発注残データテーブルおよび在
庫データテーブルが接続され、原材料の入庫量を受け取
ることにより、この入庫量を上記発注残データテーブル
に格納されている発注残量から差引くとともに上記在庫
データテーブルに在庫量として格納する原材料入庫デー
タ入力処理部と、上記生産計画データテーブル、生産計
画変更引渡データテーブル、在庫データテーブルおよび
製品構成データテーブルが接続され、製品の生産実績を
受け取ることにより、その入力処理を行う生産実績デー
タ入力処理部と、を備えている。
〔作用〕
上記の構成によれば、日毎の生産計画に基づき原材料
夫々の所要量が設定され、この生産計画に変更が生じる
度に都度上記所要量の変更が行われる。
そして、原材料の標準リードタイム,供給量,安全在
庫量等の原材料属性,原材料在庫量,発注残量,発注途
上量,及び原材料所要量から発注量を決定して発注を行
うことにより、無駄な発注がなされることなく必要とさ
れる原材料を必要なときに必要な分だけ手元に置くこと
ができるようになっている。
また、原材料の入庫情報や生産実績情報を受取ること
により自動的に生産計画や原材料在庫量が更新されるた
め、常に原材料の動き対応したフレキシブルな原材料発
注が可能となるのである。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を図面に基づき説明する。
第1図は、本発明に係る原材料発注システムの一実施
例を示す全体構成図である。同図のように、このシステ
ムは、発注量決定手段(A)と、データ入力処理手段
(B)とから構成されている。
そして、発注量決定手段(A)は、初期決定部(1)
と、生産計画設定部(2)と、所要量設定部(3)と、
生産計画変更部(4)と、所要量変更部(5)と、発注
量決定部(6)とから構成されている。
初期設定部(1)には、第2図に示す在庫データテー
ブル(7)、第3図に示す生産計画データテーブル
(8)、第4図に示す生産計画変更引渡データテーブル
(9)、及び第5図に示す所要量データテーブル(10)
が接続されており、これら各データテーブル(7),
(8),(9),(10)に格納されているデータについ
て第6図のフローチャートに示すステップにより初期設
定を行うようになっている。即ち、第2図に示す在庫デ
ータテーブル(7)には、原材料毎の在庫量データが格
納され、第3図に示す生産計画データテーブル(8)に
は、日毎の生産計画データが製品毎に格納されている。
また、第4図に示す生産計画変更引渡データテーブル
(9)は、上記生産計画データテーブル(8)のデータ
の変更によって第5図に示す所要量データテーブル(1
0)のデータ変更を行う際に両者間のデータ引渡しを行
うものであって、その詳細については後に説明する。
そして、前記所要量データテーブル(10)には、日毎
原材料毎の所要量データが格納されている。
然して、 ステップ;原材料Riの現時点での実際の在庫量Wの入
力を受取り、 ステップ;前記在庫データテーブル(7)に格納され
ているRiの在庫量データZiをWに置き換えて新たにZiと
する。そして、 ステップ;上記の処理が全ての原材料について終了し
たかどうかを確認し、終了していれば、 ステップ;前記生産計画データテーブル(8)に格納
されている生産計画データXijを全て0にするととも
に、 ステップ;生産計画変更引渡データテーブル(9)に
格納されている引渡データΔXijを全て0にし、更に、 ステップ;所要量データテーブル(10)に格納されて
いる所要量データYijを全て0にして、初期設定を終了
するのである。
即ち、現時点における実際の在庫量は、元の在庫量デ
ータから単に使用量を差し引いたものとは必ずしも一致
せず、例えば破損等により若干の誤差が生じることがあ
るため、まず全ての処理開始時に在庫量データを修正し
ておくことが必要となるのである。また、生産計画,生
産計画変更引渡,及び所要量の各データについても、一
旦全てを仕切り直して0からスタートするようにするの
である。
このようにして初期設定を行った後、生産計画設定部
(2)において改めて生産計画を設定する。この生産計
画設定部(2)には、前述の生産計画データテーブル
(8)が接続されており、第7図に示すフローチャート
の如く生産計画の設定を行うようになっている。即ち、 ステップ;製品Piのd日の生産計画量Xの入力を受取
り、 ステップ;前述の初期設定により0となっている生産
計画データをXに置き換えて新たに Xidとし、 ステップ;全ての製品につき生産計画設定がなされた
かどうかを確認して生産計画設定の処理を終了するので
ある。
しかる後、所要量設定部(3)において、初期段階で
の原材料毎所要量の計算を行う。この所要量設定部
(3)には、前記の生産計画データテーブル(8)と、
所要量データテーブル(10)、及び製品構成データテー
ブル(11)が接続されており、第8図のフローチャート
に示すステップにより初期所要量を計算するようになっ
ている。この製品構成データテーブル(11)には、第9
図に示すように、製品夫々を1単位生産するにあって必
要とされる原材料毎の所要量データを格納されている。
然して、 ステップ;生産計画データテーブル(8)から製品Pi
のd日の生産計画量Xidを取出し、 ステップ;製品構成データテーブル(11)から製品Pi
を1単位生産するのに必要とする原材料の所要量Ci1,Ci
2,…,Cinを取出し、 ステップ;このCij(j=1,2,…,n)と上記Xidとの積
を所要量データテーブル(10)におけるYjd(j=1,2,
…,n)とする。そして、 ステップ;上記の処理が全てなされたかどうかを確認
して所要量の設定を終了する。
以上、初期設定から所要量の設定までの流れについて
設定したが、次に、生産計画データの変更に伴い所要量
データの変更を行う際の流れについて説明する。
生産計画データの変更は、生産計画変更部(4)にお
いて、第10図に示すフローチャートのステップのように
行われる。そして、この生産計画変更部(4)には、生
産計画データテーブル(8)の他に第4図に示す前出の
生産計画変更引渡データテーブル(9)が接続されてい
る。然して、 ステップ;製品Piのdの生産計画量Xの入力を受取る
と、 ステップ;生産計画データテーブル(8)に格納され
ている製品Piのd日の生産計画データXidを取出し、 ステップ;XとXidとの差をΔXとして、 ステップ;Xidの値をXに置き換えて新たにXidとす
る。しかる後、 ステップ;生産計画変更引渡データテーブル(9)に
格納されている製品Piのd日の生産計画変更量Xidを取
出し、 ステップ;このΔXidに上記のΔXを加えて新たにΔX
idとし、 ステップ;他に生産計画データの変更がないことを確
認した上で生産計画データの変更を終了する。
このようにして生産計画データが変更されると、それ
に伴い所要量変更部(5)において自動的に所要量デー
タの変更処理が行われる。この所要量変更部(5)に
は、生産計画変更引渡データテーブル(9),製品構成
データテーブル(11),及び所要量データテーブル(1
0)が接続されており、第11図のフローチャートに示す
ステップにより所要量データの変更を行うようになって
いる。即ち、 ステップ;生産計画変更引渡データテーブルから製品
Piのd日の生産計画変更量ΔXidを取出し、 ステップ;製品構成データテーブル(11)から製品Pi
を1単位生産するのに必要とする原材料の所要量Ci1,Ci
2,…,Cinを取出すとともに、 ステップ;所要量データテーブル(10)からd日の各
原材料の所要量Y1d,Y2d,…,Yndを取出す。そして、 ステップ;上記のYjd(j=1,2,…,n)にCij(j=1,
2,…,n)とΔXidとの積を加え、これを新たにYjdとした
上で、 ステップ;生産計画変更引渡データテーブル(9)中
のΔXidを0にする。そして、 ステップ;上記の変更処理が全てなされたかどうか確
認して所要量の変更を終了する。
即ち、生産計画に変更が発生した場合には、生産計画
データテーブル(8)から生産計画変更引渡データテー
ブル(9)を介して所要量データテーブル(10)におけ
る変更を行うようにしているため、同一製品についての
生産計画変更が連続して発生したような場合でも、これ
に即対応して所要量変更を行うことが可能となっている
のである。
以上のようにして、日毎の原材料所要量の設定や変更
設定が終了した後、発注量決定部(6)において発注量
決算を行う。
この発注量決定部(6)には、在庫データテーブル
(7),及び所要量データテーブル(10)の他に、原材
料属性データテーブル(12),発注途上データテーブル
(13),及び発注残データテーブル(14)が接続されて
おり、第12図のフローチャートに示すステップにより発
注量の計算を行うようになっている。
第13図は、上記原材料属性データテーブル(12)の一
例を示している。同図のようにこのデータテーブル(1
2)には、原材料毎に、その発注メーカー名,標準リー
ドタイム,1日当供給量,及び安全在庫量が原材料夫々の
属性データとして格納されている。また、第14図に示す
発注途上データテーブル(13),及び第15図に示す発注
残データテーブル(14)には、夫々、原材料毎に日毎の
発注途上量及び発注残量が格納されている。
然して、 ステップ;原材料属性データテーブル(12)から、原
材料Riの標準リードタイムTi,1日当供給量Qi,及び安全
在庫量Siを取出し、 ステップ;現在の相対日付dに上記標準リードタイム
Tiを加えたものを納入指定日Tとする。従って、初期
設定時には、標準リードタイムがそのまま納入指定日と
なる。そして、 ステップ;在庫データテーブル(7)から原材料Riの
在庫量Ziを取出し、更に ステップ;所要量データテーブル(10)から原材料Ri
の日毎所要量Yi1,Yi2,…,Yirを取出し、 ステップ;上記Yi1,Yi2,…,Yirを複写したものを
Y1 ,Y2 ,…,Yrとする。
ステップ;以上の数値を用い、次の不等式(1),
(2),…の全てを満たすkを求め(k=T,T+1,
…,r)、 ステップ;求められたkの中から最小のkをKとし、
次の式(3)によりYkの値を変更する。
Yk=Yk+Si …(3) ステップ;次に、下の不等式(4)を満たすk1及びk2
を求め(k1=1,2,…,r、k2=r,…,k1+1,k1+2)、 ステップ;求められたk1及びk2を用いて次式(5)に
よりDを計算する。
ステップ;ここで、D<Yk1 ならば、k1に1を加え
て上記ステップに戻り、D≧Yk1 ならば、次の
(i)及び(ii)の変更を行う。
(i)Yk1 =D (ii)Yj=Qi(j=k1+1,k2+2,k2) ステップ;そして、k1がrまで達しているかどうかを
みて、達してない場合にはk1をk2に置き換えてステップ
に戻りここまでのステップを繰り返す。
然して、k1がrまで達した時点で所要量データの変更
が全て終了し、所要量データテーブル(10)が完成した
こととなるのである。
ここで、次のステップへ進む前に、以上の流れにつき
具体的に数値を挙げてわかり易く説明する。
ステップ;今、原材料属性データテーブル(12)にお
いて、原材料R1についての各データが以下の通りである
とする。
標準リードタイムT1=4日 1日当供給量Q1=8個 安全在庫量S1=2個 ステップ;納入指定日T=T1=4となる。
ステップ;在庫データテーブル(7)において原材料
R1の在庫量Z1=23個であるとする。
ステップ;所要量データテーブル(10)から現時点に
おける原材料R1の日毎所要量を下表の如く取出す。
ステップ:Y1 =5,Y2 =8,Y3 =6,…,Y10 =6と
なる。
ステップ;k=T,T+1,…,10、即ち、k=4,5,…,
10の中で計算を行うと、k=4では、 となり定められた不等式を満たさないが、k=5とする
と、 となり、全ての不等式が満たされる。
ステップ;k=5となり、Y5 =Y5 +S1=4+2=
6、従って、現在Y5 =4となっているところを、Y5
=6と変更する。
ステップ; を満たすk1及びk2は、k1=3,k2=4であることを探し出
す。
ステップ; となる。
ステップ;D=8≧Yk1 =6なので、 (i)Y3 =8 (ii)Y4 =8とする。
即ち、Y3 =6,Y4 =10となっているところを、夫々8
に変更するのである。
ステップ;k1=3であって、r=10には達していない
ので、k1=4とし、ステップに戻りここまでのステッ
プを繰り返す。
すると、他にk1=6,k2=7が探し出され、その結果、
ステップにおいて、 (i)Y6 =8 (ii)Y7 =8、という変更を行うのである。
然して、変更後の所要量データテーブル(10)は下表
のようになる。
これを変更後のものと比較すればわかるように、4日
目の10個と7日目の9個という所要量が、夫々3日目と
6日目とに前倒しされており、この原材料R1の1日当供
給量に適応したデータとなっている。
以下、再び第12図のフローチャートに戻りステップ
以降の流れを説明する。
ステップ;発注途上データテーブル(13)から原材料
R1の日毎発注途上量fi1,fi2,…,firを取出す。
この発注途上データテーブル(13)は、発注済みであ
るが未だ注文請書における受注量となっていない原材料
の量を原材料の日毎の発注途上量として格納するもので
ある。また発注残データテーブル(14)は、発注済みで
あって注文請書における受注量となっているが未だ入庫
していない原材料の量を原材料毎の日毎の発注残量とし
て格納するものである。そして、 ステップ;発注残データテーブル(14)から原材料Ri
の日毎発注残量gi1,gi2,…,girを取出し、 ステップ;下式(6)を計算する。
ステップ;算出されたF>0且つ の場合、fij>0を対象に負の発注書を作成するととも
に、当該fijを0にする。このとき、対象とするfijの順
番はjがrに近いもの、即ち1番後ろからとする。
ステップ;下式(7)を計算し、 >0ならば、発注量をFとして発注量を印刷した
上で、fiT+Fを計算して新たにfiTとする。そし
て、 ステップ;全ての原材料について上記の処理がなされ
たことを確認して終了とするのである。
以下、ステップ以降の流れにつき、前述のステップ
の続きとして詳しく説明する。
ステップ,;発注途上データテーブル(13)及び発
注残データテーブル(14)から原材料R1の日毎発注途上
量及び日毎発注残量を下表の如く取出す。尚、下表の最
上段は、ステップまでで求められた原材料R1の日毎所
要量を示している。
ステップ;ここで、 を計算し、 ステップ;得られたF>0且つ であれば、発注が過剰であるを示していることになるた
め、f1jを後ろから、即ち10日目の方から順番に0に変
えていく。その結果が下表のようになったとする。
ステップ; となり、F>0であるため、発注量を1として発注書
を印刷するとともに、新たにf14を1として印刷する。
以上のようにして発注量決定手段(A)により発注量
が決定されると、発注書を発行するとともに、データ入
力処理手段(B)において順次データ処理を行う。この
データ入力処理手段(B)は、注文請書データ入力処理
部(15)と、原材料入庫データ入力処理部(16)と、生
産実績データ入力処理部(17)とから構成されている。
注文請書データ入力処理部(15)には、前述の発注残
データテーブル(14)及び発注途上データテーブル(1
3)が接続されており、第16図のフローチャートに示す
ステップによりデータ処理を行うようになっている。
即ち、 ステップ;原材料の供給元からの注文請書により、原
材料Riの受注量L及び納入予定日dのデータを受取り、 ステップ;発注残データテーブル(14)中の原材料Ri
のd日の発注残量gidを取出し、 ステップ;上記発注残量gid受注量Lを加えて新たにg
idとし、更に、 ステップ;発注途上データテーブル(13)中の原材料
Riの発注途上量fi1,fi2,…,firを取出す。
ステップ;下の不等式(8)を満たすkを探し(但し
fi0=0)、 ステップ−1;存在した場合、 (i)ステップにおいて取出したfi1,fi2,…,firを0
にするとともに、(ii) を計算し、その値を新たにfikとし、 ステップ−2;存在しなかった場合は、発注残量gidを
元に戻して入力データのエラーとする。そして、 ステップ;他に注文請書のデータがあるかどうかを確
認して、注文請書データの入力処理を終了するのであ
る。
また、原材料入庫データ入力処理部(16)には、前述
の在庫データテーブル(7)及び発注残データテーブル
(14)が接続されており、第17図のフローチャートに示
すステップによりデータ処理を行うようになっている。
即ち、 ステップ;原材料Riの入庫量 の入力を受取ると、 ステップ;在庫データテーブル(7)中の原材料Riの
在庫量Ziを取出し、 ステップ;上記在庫量Ziに入庫量 を加えて新たにZiとし、更に、 ステップ;発注残データテーブル(14)中の原材料Ri
の発注残量gi1,gi2,…,girを取出す。
ステップ;下の不等式(9)を満たすkを探し(但し
gi0=0)、 ステップ−1;存在した場合、 (i)gi1,gi2,…,gi(k−1)を0にするとともに、 (ii) を計算し、その値を新たにgikとし、 ステップ−2;存在しなかった場合は、在庫量Ziを元に
戻して入力データのエラーとする。そして、 ステップ;他に原材料の入庫データがあるかどうかを
確認して、原材料入庫データの入力処理を終了する。
そして、生産実績データ入力処理部(17)において
は、該部に接続されている生産計画データテーブル
(8),生産計画変更引渡データテーブル(9),在庫
データテーブル(7),及び製品構成データテーブル
(11)の各データに基づき、第18図のフローチャートに
示すステップにより生産実績データの入力処理を行うよ
うになっている。
即ち、 ステップ;製品Piの生産実績Vの入力を受取ると、 ステップ;生産計画データテーブル(8)から製品Pi
の生産計画データXi1,Xi2,…,Xirを取出し、 ステップ;前記生産実績Vと との大小を調べ、Vの方が大きければ とし、Vの方が小さければV=Vとする。
ステップ;下の不等式(10)を満たすkを探す(但し
Xi0=0)。
ステップ;生産計画変更引渡データテーブル(9)か
ら製品Piの日毎の増減値ΔXi1,ΔXi2,…,ΔXirを取出
し、 ステップ;ΔXij−Xijを計算し、これを新たにΔXij
とし(j=1,2,…,k−1)、 ステップ;Xijを0とする。そして、 ステップ; を計算し、これを新たにΔXikとし、 ステップ; を計算して、これを新たにXikとする。
ステップ;在庫データテーブル(7)から製品Piの在
庫量Ziを取出し、 ステップ;製品構成データテーブル(11)から製品Pi
を1単位生産するのに必要とされる原材料Riの所要量Ci
1,Ci2,…,Cinを取出し、 ステップ;原材料Rj(j=1,2,…,n)の使用量Cij×
Vを計算し、その値を減じて新たにZjとする。そして、 ステップ;他に生産実績の入力データがあるかどうか
確認して、生産実績データの入力処理を終了するのであ
る。
以上のようにして、データ入力処理手段(B)におい
て、逐次送られてくる注文請書データ,原材料の入庫デ
ータ,及び生産実績データに基づく各データの更新が自
動的に行われるのである。従って、在庫データテーブル
(7),生産計画データテーブル(8),所要量データ
テーブル(10)等の各データテーブルにおけるデータ
は、原材料の動き等の変化に常にフレキシブルに対応し
たものとなっており、これにより無駄な発注がなされる
というようなことが解消される。
また、日毎、原材料毎に必要数量分を確実に発注する
ことが可能となっているため、原材料遅れにより生産が
遅れるといった問題も解決されるのである。
〔発明の効果〕
以上述べた通り、本発明の原材料発注システムによれ
ば、日毎の生産計画に的確に対応した原材料発注が可能
となる。即ち、日々の生産計画の変更に伴い原材料所要
量を設計し、設定された原材料所要量をもとにして、こ
れと原材料属性,原材料在庫量,発注残量,発注途上量
とから発注量を決定することにより、必要なときに必要
な原材料を確実に得ることができるのである。
そして、原材料の入庫情報,生産実績情報を受取ると
自動的に原材料在庫量と生産計画とが更新されるように
なっているため、全く無駄のない発注量の決定が実現さ
れ、従って原材料在庫を過剰に抱え込むことなく即生産
体制に対応することができ、特に多品種少量生産におい
て煩雑となりがちな原材料発注を無駄なく効率的に行う
ことを可能とするのである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の原材料発注システムの一実施例を示す
全体構成図、第2図〜第5図は夫々在庫データテーブ
ル,生産計画データテーブル,生産計画変更引渡データ
テーブル,及び所要量データテーブルを示す図、第6図
は初期設定部におけるステップを示すフローチャート、
第7図は生産計画設定部におけるステップを示すフロー
チャート、第8図は所要量設定部におけるステップを示
すフローチャート、第9図は製品構成データテーブルを
示す図、第10図は生産計画変更部におけるステップを示
すフローチャート、第11図は所要量変更部におけるステ
ップを示すフローチャート、第12図は発注量決定部にお
けるステップを示すフローチャート、第13図〜第15図は
夫々原材料属性データテーブル,発注途上データテーブ
ル,及び発注残データテーブルを示す図、第16図は発注
請書データ入力処理部におけるステップを示すフローチ
ャート、第17図は原材料入庫データ入力処理部における
ステップを示すフローチャート、第18図は生産実績デー
タ入力処理部におけるステップを示すフローチャートで
ある。 (1)……初期設定部、(2)……生産計画設定部 (3)……所要量設定部、(4)……生産計画変更部 (5)……所要量変更部、(6)……発注量決定部 (15)……注文請書データ入力処理部 (16)……原材料入庫データ入力処理部 (17)……生産実績データ入力処理部 (A)……発注量決定手段 (B)……データ入力処理手段

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】製品の生産計画に基づき原材料の発注量を
    決定して発注を行うシステムであって、以下の発注量決
    定手段(A)とデータ入力処理手段(B)とを備えるこ
    とを特徴とする原材料発注システム。 (A)発注量決定手段: 日毎の生産計画が格納された生産計画データテーブルが
    接続され、日毎の生産計画を設定する生産計画設定部
    と、 製品を生産するために必要とされる原材料毎の所要量が
    格納された製品構成データテーブル、原材料毎の日毎の
    所要量が格納された所要量データテーブルおよび上記生
    産計画データテーブルが接続され、生産計画に応じて製
    品を生産するために必要とされる原材料毎の日毎の所要
    量を設定する所要量設定部と、 生産計画の変更量が格納された生産計画変更引渡データ
    テーブルおよび上記生産計画データテーブルが接続さ
    れ、日毎の生産計画の変更を行う生産計画変更部と、 上記生産計画変更引渡データテーブル、製品構成データ
    テーブルおよび所要量データテーブルが接続され、日毎
    の生産計画の変更に応じて原材料毎の日毎の所要量を変
    更する所要量変更部と、 原材料毎の在庫量が格納された在庫データテーブル、原
    材料毎の標準リードタイムおよび1日当供給量が格納さ
    れた原材料属性データテーブル、原材料毎の日毎の発注
    途上量が格納された発注途上データテーブルおよび原材
    料毎の日毎の発注残量が格納された発注残データテーブ
    ルおよび上記所要量データテーブルが接続され、原材料
    毎の日毎の発注量を決定するとともに、発注済みの発注
    量を発注途上量として発注途上データテーブルに格納す
    る発注量決定部と、 を備えている。 (B)データ入力処理手段: 上記発注途上データテーブルおよび発注残データテーブ
    ルが接続され、注文請書における発注量を受け取ること
    により、この受注量を上記発注途上データテーブルに格
    納されている発注途上量から差引くとともに上記発注残
    データテーブルに発注残量として格納する注文請書デー
    タ入力処理部と、 上記発注残データテーブルおよび在庫データテーブルが
    接続され、原材料の入庫量を受け取ることにより、この
    入庫量を上記発注残データテーブルに格納されている発
    注残量から差引くとともに上記在庫データテーブルに在
    庫量として格納する原材料入庫データ入力処理部と、 上記生産計画データテーブル、生産計画変更引渡データ
    テーブル、在庫データテーブルおよび製品構成データテ
    ーブルが接続され、製品の生産実績を受け取ることによ
    り、その入力処理を行う生産実績データ入力処理部と、 を備えている。
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