JP2959380B2 - 溶融還元によるステンレス溶鋼の製造方法 - Google Patents

溶融還元によるステンレス溶鋼の製造方法

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治良 田辺
英夫 中村
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は,Ni鉱石,およびC
r鉱石を転炉型製錬炉において溶融還元し、ステンレス
溶鋼の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来ステンレス鋼の溶製は,スクラップ
とFeCr,FeNi等の合金鉄または電解Ni等との
主原料を電気炉または転炉で再溶解することにより行わ
れていた。この方法によるとステンレス鋼の主原料であ
るCr,Niは予め電気炉等で還元された合金鉄を使用
原料としているので,高価な電気エネルギーを使用して
いるため経済的ではない。
【0003】このような観点からより経済的にステンレ
ス鋼を製造する方法として,Cr源としてCr鉱石を用
い,これを転炉またはその他の溶解炉等により溶融還元
する方法がいくつか提案されている。例えば,ランスか
ら酸素を上吹きし,底吹き羽口から酸素,横吹き羽口か
ら窒素をそれぞれ吹き込む方法,あるいは,ランスから
酸素を上吹きし,底吹き羽口から酸素,横吹き羽口から
酸素および窒素をそれぞれ吹き込む方法が知られてい
る。後者の例としては特開昭61-279608号公報を挙げる
ことができる。
【0004】また,特開平2-285017号公報には,さらに
廉価なステンレス溶鋼を得る方法として,Ni鉱石,C
r鉱石を溶融還元し,得られた含Ni,Cr溶銑を脱炭
処理して,安価なステンレス溶鋼を得る方法が提案され
ている。
【0005】特開平2-285017号公報によるステンレス溶
鋼の製造方法は,上吹き酸素ランス,撹拌ガスを吹き込
む羽口を備えた製錬炉において,まず予め溶銑の装入さ
れたこの製錬炉に,Ni鉱石を炭材,造滓剤と一緒に添
加して溶融還元し,含Ni溶銑を得た後,この含Ni溶
銑中のスラグを排滓して,この含Ni溶銑中に石灰,蛍
石,スケールおよび炭材等を装入し,上吹きランスから
の送酸により脱燐して含Ni脱燐溶銑を得た後、ついで
排滓後,含Ni脱燐溶銑に石灰,蛍石,珪石および炭材
を装入し,上吹きランスからの送酸により脱硫する工程
により,脱燐,脱硫された含Ni溶銑を得た後,前記製
錬炉にCr鉱石を,炭材,造滓剤とともに装入し,Cr
鉱石を溶融還元して,含Ni,Cr溶銑を得る。さら
に,この後,上吹き酸素ランスから酸素を,また前記羽
口から撹拌ガスを吹き込みながら脱炭吹錬するもので,
一基の炉でNi鉱石,Cr鉱石から溶融還元により含N
i,Cr溶銑を得,続けて脱炭してステンレス溶鋼を得
るものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】特開平 2-285017号公
報による方法では、例えば容量120トンの製錬炉に溶
銑をまず約50トン装入し,次いで炭材としてコークス
を装入し上吹きランスから酸素を吹き込みながら溶銑を
1500℃に昇温した後,Ni鉱石の投入を1200Kg
/min、コークスの投入を650Kg/min 、上吹きランス
からの送酸量約30000Nm3/Hr、底吹きガス量0.5
Nm3/min ・ton の条件でNi鉱石を溶融還元し,途中排
滓を2回実施して4〜5時間後に約70トンの含Ni溶
銑を得る。ついで排滓して,この70トンの含Ni溶銑
に,石灰,蛍石,珪石等の媒溶剤,スケール,およびコ
ークスを装入して上吹きランスからの送酸により,脱
燐,脱硫された含Ni溶銑を得る。
【0007】ついで,この脱燐,脱硫された含Ni溶銑
に,Cr鉱石を500Kg/min,とコークス(600Kg/m
in)を一緒に装入し, 上吹きランスからの送酸量(25
000Nm3/Hr)、底吹き羽口から2500Nm3/Hrで窒素
を吹き込んでCr鉱石を溶融還元し,約3時間後に95
トンの含Ni,Cr溶銑を得る。さらに排滓して,ステ
ンレススクラップを添加後,脱炭して約120トンのス
テンレスの溶鋼を得ることができる。
【0008】このような方法ではNi,Crの溶融還元
に長時間を要し,ステンレス溶鋼を得るまでに,トータ
ルで10時間以上に及ぶような長時間を要することから
生産性が低いという問題があった。
【0009】図4は従来の溶融還元のステンレス溶鋼の
製造工程である。実線は1チャージ目の溶融還元のステ
ンレス溶鋼で、点線は2チャージ目の溶融還元のステン
レス溶鋼である。また、溶融還元炉を一基を用いて,脱
炭処理後,連々鋳を実施する場合に,先のチャージの温
度降下が大きく,10時間以上も溶鋼状態で保持して次
のチャージを待つことが不可能であることから連々鋳す
ることができず,連々鋳を可能とするためには前記製錬
炉が二基必要となる。
【0010】本発明は,製錬炉を一基で,Ni鉱石,C
r鉱石の溶融還元を実施する方法において,生産性の向
上を図るものであり、例えば従来法ではできなかった連
々鋳が可能となるものである。
【0011】
【解決するための手段】本発明の溶融還元によるステン
レス溶鋼の製造方法の第1発明は,一基の転炉型製錬炉
において,前記製錬炉に溶銑を装入し,浴面及び浴中又
はいずれかの一方に酸素を吹き付けながら、Ni鉱石を
炭材とともに添加し、Ni鉱石を溶融還元して含Ni溶
銑を製造する第1の含Ni溶銑製造工程と、この含Ni
溶銑を取鍋に出湯後,前記含Ni溶銑を脱燐,脱硫する
第1の含Ni溶銑脱燐,脱硫工程と次に、前記製錬炉に
第1の含Ni溶銑製造工程で得られた含Ni溶銑を取鍋
に出湯した後に前記溶銑とは別の溶銑を装入し,浴面及
び浴中又はいずれかの一方に酸素を吹き付けながら、N
i鉱石を炭材とともに添加しながらNi鉱石を溶融還元
して含Ni溶銑を製造する第2の含Ni溶銑製造工程
と、この含Ni溶銑を取鍋に出湯後,前記含Ni溶銑を
脱燐,脱硫する第2の含Ni溶銑脱燐,脱硫工程と、前
記第2の含Ni溶銑製造工程で得られた含Ni溶銑を取
鍋に出湯した後に前記第1の含Ni溶銑脱燐,脱硫工程
で処理された含Ni溶銑を前記製錬炉に戻し,浴面及び
浴中又はいずれかの一方に酸素を吹き付けながら、Cr
鉱石を炭材とともに添加しながらCr鉱石を溶融還元す
ることにより含Ni,Cr溶銑を製造する第1の含N
i,Cr溶銑製造工程と、この含Ni,Cr溶銑を取鍋
に出湯後、排滓する第1の排滓工程と、前記第1の含N
i,Cr溶銑製造工程で得られた含Ni,Cr溶銑を取
鍋に出湯した後に、前記第2の含Ni溶銑脱燐,脱硫工
程で処理された含Ni溶銑を前記製錬炉に戻し,浴面及
び浴中又はいずれかの一方に酸素を吹き付けながら、C
r鉱石を炭材とともに添加しながらCr鉱石を溶融還元
することにより含Ni,Cr溶銑を製造する第2の含N
i,Cr溶銑製造工程と、この含Ni,Cr溶銑を取鍋
に出湯後、排滓する第2の排滓工程と、次に,第1の排
滓工程を経た含Ni,Cr溶銑を前記第2の含Ni,C
r溶銑製造工程で得られた含Ni,Cr溶銑を取鍋に出
湯した後に前記製錬炉に戻し,含Ni,Cr溶銑の浴面
及び浴中又はいずれかの一方に酸素を吹き付け脱炭しス
テンレス母溶湯を得る第1の脱炭工程と、この脱炭され
たステンレス母溶湯を取鍋に出湯する工程と、前記第2
の排滓工程を経た含Ni,Cr溶銑を、前記第1の脱炭
工程で脱炭されたステンレス母溶湯を取鍋に出湯した後
に、前記製錬炉に戻し,含Ni,Cr溶銑の浴面及び浴
中又はいずれかの一方に酸素を吹き付け脱炭しステンレ
ス母溶湯を得る第2の脱炭工程と、この脱炭されたステ
ンレス母溶湯を取鍋に出湯する工程とからなることを特
徴とする。
【0012】また,本発明の第2発明は,一基の転炉型
製錬炉において,前記製錬炉に溶銑を装入し,浴面及び
浴中又はいずれかの一方に酸素を吹き付けながら、Ni
鉱石を炭材とともに添加し、Ni鉱石を溶融還元して含
Ni溶銑を製造する第1の含Ni溶銑製造工程と、この
含Ni溶銑を取鍋に出湯後,前記含Ni溶銑を脱燐,脱
硫する第1の含Ni溶銑脱燐,脱硫工程と次に、前記製
錬炉に第1の含Ni溶銑製造工程で得られた含Ni溶銑
を取鍋に出湯した後に前記溶銑とは別の溶銑を装入し,
浴面及び浴中又はいずれかの一方に酸素を吹き付けなが
ら、Ni鉱石を炭材とともに添加しながらNi鉱石を溶
融還元して含Ni溶銑を製造する第2の含Ni溶銑製造
工程と、この含Ni溶銑を取鍋に出湯後,前記含Ni溶
銑を脱燐,脱硫する第2の含Ni溶銑脱燐,脱硫工程
と、前記第2の含Ni溶銑製造工程で得られた含Ni溶
銑を取鍋に出湯した後に前記第1の含Ni溶銑脱燐,脱
硫工程で処理された含Ni溶銑を前記製錬炉に戻し,浴
面及び浴中又はいずれかの一方に酸素を吹き付けなが
ら、Cr鉱石を炭材とともに添加しながらCr鉱石を溶
融還元することにより含Ni,Cr溶銑を製造する第1
の含Ni,Cr溶銑製造工程と、この含Ni,Cr溶銑
を取鍋に出湯後、排滓する第1の排滓工程と、前記第1
の含Ni,Cr溶銑工程で得られた含Ni,Cr溶銑を
取鍋に出湯した後に、前記第2の含Ni溶銑脱燐,脱硫
工程で処理された含Ni溶銑を前記製錬炉に戻し,浴面
及び浴中又はいずれかの一方に酸素を吹き付けながら、
Cr鉱石を炭材とともに添加しながらCr鉱石を溶融還
元することにより含Ni,Cr溶銑を製造する第2の含
Ni,Cr溶銑製造工程と、この含Ni,Cr溶銑を取
鍋に出湯後、排滓する第2の排滓工程と、次に,第1の
排滓工程を経た含Ni,Cr溶銑と前記第2の排滓工程
を経た含Ni,Cr溶銑を前記第2の含Ni,Cr溶銑
を取鍋に出湯した後の前記製錬炉に戻し一緒にして,こ
の含Ni,Cr溶銑の浴面及び浴中又はいずれかの一方
に酸素を吹き付け脱炭しステンレス母溶湯を得る脱炭工
程と、この脱炭されたステンレス母溶湯を取鍋に出湯す
る工程とからなることを特徴とする。
【0013】
【作用】第1および第2の発明の工程を従来法と比較し
て図2及び図3で説明する。第1発明によれば,図2に
示すように,転炉型製錬炉でNi鉱石の溶融還元後,取
鍋に含Ni溶銑を一旦出湯して脱燐,脱硫する。また,
Cr鉱石の溶融還元終了後に再び取鍋に出湯し,完全排
滓を行う。従って,取鍋に含Ni溶銑を出湯して脱燐,
脱硫している間,または含Ni,Cr溶銑を取鍋に出湯
し,十分な排滓を行っている間に,次ぎのチャージを同
一の製錬炉でそれぞれNi鉱石の溶融還元,Cr鉱石の
溶融還元ができる。
【0014】さらに2チャージの含Ni,Cr溶銑を短
時間の時間差内で続けて脱炭処理することも可能で、2
チャージトータルでのステンレス溶鋼の溶製時間を短縮
し、生産性を上げることができる。また,1チャージ目
と2チャージ目のステンレス溶鋼に得られる時間差は従
来法に比べると非常に短時間(1時間程度)であり、従
って,先のチャージの温度降下を考えても,一基の製錬
炉によりNi鉱石,Cr鉱石の溶融還元処理〜脱炭処理
まで行っても充分連々鋳が可能である。
【0015】また,第2の発明によれば,Cr溶融還元
後に2チャージ分の含Ni,Cr溶銑を同時に前記製錬
炉に装入して脱炭できるので,従来法に比べ2倍の量の
ステンレス溶鋼を一度に得ることができるので,2倍の
ステンレス溶鋼量を一度に連続鋳造することができる。
【0016】
【実施例】また,図1は本発明を実施するための転炉型
製錬炉の断面図である。この図に基づいて以下の実施例
を説明する。
【0017】(実施例1)容量240トン(240トン
の溶銑の脱炭処理ができる)の転炉型製錬炉1に溶銑2
をまず約50トン装入し,次いで炭材としてコークスを
原料ホッパー5から製錬炉1に装入し、上吹きランス3
から酸素を吹き込みながら溶銑を1500℃程度に昇温
した後,原料ホッパー5から製錬炉1にNi鉱石を12
00Kg/min、コークス650Kg/min 投入し、上吹きラ
ンス3の送酸量約30000Nm3/Hr,底吹羽口4から攪
拌ガス6の量を0. 5Nm3/min ・ton の窒素ガスの条件
でNi鉱石の溶融還元を実施し,途中排滓を2回行って
約4.5時間後に約70トンの含Ni溶銑を得た。
【0018】ついで排滓して,取鍋に出湯し,この70
トンの含Ni溶銑に,石灰2.9トン,蛍石0.8ト
ン,珪石0.8トンの媒溶剤とスケール1.0トン,お
よびコークス0.8トンを装入して上吹きランスからの
送酸により,脱燐,脱硫された含Ni溶銑を得た。一
方,この間に,前記240トンの製錬炉に再度50トン
の溶銑を装入し同様の方法で約70トンの含Ni溶銑を
得、その後取鍋に出湯し、脱燐、脱硫を行った。後のチ
ャージの含Ni溶銑を取鍋に出湯して脱燐,脱硫してい
る間に,先のチャージの脱燐,脱硫された含Ni溶銑を
前記製錬炉に戻し,原料ホッパー5から製錬炉1にCr
鉱石(500Kg/min)と,コークス(600Kg/min)と
を装入し,上吹きランス3からの送酸(25000Nm3/
Hr),底吹き羽口4から攪拌ガス6 として2500Nm3/
Hrで窒素ガスを吹き込んでCr鉱石を溶融還元し,約3
時間後に95トンの含Ni,Cr溶銑を得,排滓後取鍋
に出湯し,ここで完全に排滓した。この間に後のチャー
ジの脱燐,脱硫された含Ni溶銑を前記製錬炉に戻し,
同様の方法でCr鉱石の溶融還元を行い,排滓して出湯
し,さらに完全に排滓した。
【0019】後のチャージの含Ni,Cr溶銑を出湯
し,排滓している間に先の十分に排滓した含Ni,Cr
溶銑を前記製錬炉に戻し,ステンレススクラップを約2
5トン添加後,上吹きランス3からの送酸量約1500
0Nm3/Hrで脱炭して約50分後に120トンのステンレ
ス溶鋼を得ることができ,取鍋に出湯した。この後すぐ
に後のチャージの充分に排滓された含Ni,Cr溶銑を
前記製錬炉に戻し,同様にステンレススクラップを装入
して脱炭し,脱炭終了後取鍋に出湯した。
【0020】これにより,約1時間の時間差でそれぞれ
120トンの2チャージのステンレスの溶鋼が得られ
た。厚み220mm、巾1540mmのスラブ連鋳機に鋳造
速度0.7m/min で連続して鋳込むことができた。2チ
ャージの製錬時間は20時間であった。
【0021】(実施例2)実施例1と同様の方法で95
トンの脱燐,脱硫された含Ni,Cr溶銑を2チャージ
得た後,これらを一緒に前記240トン製錬炉1 に装入
し,トータル190トンの含Ni,Cr溶銑にステンレ
ススクラップを25トンずつ2回に分けて装入し,上吹
きランス3から送酸量20000Nm3/Hr,攪拌ガス6と
して底吹きガス量2000Nm3/Hrの窒素ガスで脱炭処理
し,約1.5時間後に240トンのステンレスの溶鋼を
得ることができ,これを厚み220mm,巾1540mmの
スラブ連鋳機に鋳造速度0,7m/min で鋳込んだ。
【0022】2チャージの製錬時間はおよそ20時間で
あった。尚、以上の実施例では酸素を上吹きできる転炉
型製錬炉を用いた例を述べたが、本実施例以外に酸素底
吹転炉又は上底吹転炉を用いても同様の結果が得られる
のは言うまでのない。
【0023】また、本発明を実施する製錬炉は,図1に
示す以外に,酸素を底吹き,または,上底吹きできるも
のであっても良いし,また,原料および炭材は,上方か
らの投入以外に底吹きノズルからのインジェクション等
他の方法であっても良い。
【0024】
【発明の効果】本発明によれば一基の転炉型製錬炉と取
鍋とを交互に利用することにより、Ni,Cr鉱石から
ステンレスの溶鋼の製錬時間が短縮されたので、ステン
レス溶鋼の連々鋳が可能となるなど、製造コストを大幅
に下げることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施する転炉型製錬炉の断面図であ
る。
【図2】本発明の第1の発明の製造工程を示すフーロ図
である。
【図3】本発明の第2の発明の製造工程を示すフーロ図
である。
【図4】従来の技術の製造工程を示すフーロ図である。
【符号の説明】
1 転炉型製錬炉 2 溶銑 3 上吹きランス 4 底吹羽口 5 原料ホッパ 6 攪拌ガス
フロントページの続き (72)発明者 田辺 治良 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日本鋼管株式会社内 (72)発明者 中村 英夫 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日本鋼管株式会社内 (72)発明者 水上 秀昭 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日本鋼管株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−232312(JP,A) 特開 平7−11319(JP,A) 特開 平2−285017(JP,A) 特開 平2−221336(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C21B 11/00 - 13/00 C21C 5/28 C22C 33/04

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一基の転炉型製錬炉において,前記製錬
    炉に溶銑を装入し,浴面及び浴中又はいずれかの一方に
    酸素を吹き付けながら、Ni鉱石を炭材とともに添加
    し、Ni鉱石を溶融還元して含Ni溶銑を製造する第1
    の含Ni溶銑製造工程と、このNi銑を取鍋に出湯後,
    前記含Ni溶銑を脱燐,脱硫する第1の含Ni溶銑脱
    燐,脱硫工程と次に、前記製錬炉に第1の含Ni溶銑製
    造工程で得られた含Ni溶銑を取鍋に出湯した後に前記
    溶銑とは別の溶銑を装入し,浴面及び浴中又はいずれか
    の一方に酸素を吹き付けながら、Ni鉱石を炭材ととも
    に添加しながらNi鉱石を溶融還元して含Ni溶銑を製
    造する第2の含Ni溶銑製造工程と、この含Ni溶銑を
    取鍋に出湯後,前記含Ni溶銑を脱燐,脱硫する第2の
    含Ni溶銑脱燐,脱硫工程と、 前記第2の含Ni溶銑製造工程で得られた含Ni溶銑を
    取鍋に出湯した後に前記第1の含Ni溶銑脱燐,脱硫工
    程で処理された含Ni溶銑を前記製錬炉に戻し,浴面及
    び浴中又はいずれかの一方に酸素を吹き付けながら、C
    r鉱石を炭材とともに添加しながらCr鉱石を溶融還元
    することにより含Ni,Cr溶銑を製造する第1の含N
    i,Cr溶銑製造工程と、この含Ni,Cr溶銑を取鍋
    に出湯後、排滓する第1の排滓工程と、 前記第1の含Ni,Cr溶銑製造工程で得られた含N
    i,Cr溶銑を取鍋に出湯した後に、前記第2の含Ni
    溶銑脱燐,脱硫工程で処理された含Ni溶銑を前記製錬
    炉に戻し,浴面及び浴中又はいずれかの一方に酸素を吹
    き付けながら、Cr鉱石を炭材とともに添加しながらC
    r鉱石を溶融還元することにより含Ni,Cr溶銑を製
    造する第2の含Ni,Cr溶銑製造工程と、この含N
    i,Cr溶銑を取鍋に出湯後、排滓する第2の排滓工程
    と、 次に,第1の排滓工程を経た含Ni,Cr溶銑を前記第
    2の含Ni,Cr溶銑製造工程で得られた含Ni,Cr
    溶銑を取鍋に出湯した後に前記製錬炉に戻し,含Ni,
    Cr溶銑の浴面及び浴中又はいずれかの一方に酸素を吹
    き付け脱炭しステンレス母溶湯を得る第1の脱炭工程
    と、この脱炭されたステンレス母溶湯を取鍋に出湯する
    工程と、 前記第2の排滓工程を経た含Ni,Cr溶銑を、前記第
    1の脱炭工程で脱炭されたステンレス母溶湯を取鍋に出
    湯した後に、前記製錬炉に戻し,含Ni,Cr溶銑の浴
    面及び浴中又はいずれかの一方に酸素を吹き付け脱炭し
    ステンレス母溶湯を得る第2の脱炭工程と、この脱炭さ
    れたステンレス母溶湯を取鍋に出湯する工程とからなる
    ことを特徴とする溶融還元によるステンレス溶鋼の製造
    方法。
  2. 【請求項2】 一基の転炉型製錬炉において,前記製錬
    炉に溶銑を装入し,浴面及び浴中又はいずれかの一方に
    酸素を吹き付けながら、Ni鉱石を炭材とともに添加
    し、Ni鉱石を溶融還元して含Ni溶銑を製造する第1
    の含Ni溶銑製造工程と、この含Ni溶銑を取鍋に出湯
    後,前記含Ni溶銑を脱燐,脱硫する第1の含Ni溶銑
    脱燐,脱硫工程と次に、前記製錬炉に第1の含Ni溶銑
    製造工程で得られた含Ni溶銑を取鍋に出湯した後に前
    記溶銑とは別の溶銑を装入し,浴面及び浴中又はいずれ
    かの一方に酸素を吹き付けながら、Ni鉱石を炭材とと
    もに添加しながらNi鉱石を溶融還元して含Ni溶銑を
    製造する第2の含Ni溶銑製造工程と、この含Ni溶銑
    を取鍋に出湯後,前記含Ni溶銑を脱燐,脱硫する第2
    の含Ni溶銑脱燐,脱硫工程と、 前記第2の含Ni溶銑製造工程で得られた含Ni溶銑を
    取鍋に出湯した後に前記第1の含Ni溶銑脱燐,脱硫工
    程で処理された含Ni溶銑を前記製錬炉に戻し,浴面及
    び浴中又はいずれかの一方に酸素を吹き付けながら、C
    r鉱石を炭材とともに添加しながらCr鉱石を溶融還元
    することにより含Ni,Cr溶銑を製造する第1の含N
    i,Cr溶銑製造工程と、この含Ni,Cr溶銑を取鍋
    に出湯後、排滓する第1の排滓工程と、 前記第1の含Ni,Cr溶銑工程で得られた含Ni,C
    r溶銑を取鍋に出湯した後に、前記第2の含Ni溶銑脱
    燐,脱硫工程で処理された含Ni溶銑を前記製錬炉に戻
    し,浴面及び浴中又はいずれかの一方に酸素を吹き付け
    ながら、Cr鉱石を炭材とともに添加しながらCr鉱石
    を溶融還元することにより含Ni,Cr溶銑を製造する
    第2の含Ni,Cr溶銑製造工程と、この含Ni,Cr
    溶銑を取鍋に出湯後、排滓する第2の排滓工程と、 次に,第1の排滓工程を経た含Ni,Cr溶銑と前記第
    2の排滓工程を経た含Ni,Cr溶銑を前記第2の含N
    i,Cr溶銑を取鍋に出湯した後の前記製錬炉に戻し一
    緒にして,この含Ni,Cr溶銑の浴面及び浴中又はい
    ずれかの一方に酸素を吹き付け脱炭しステンレス母溶湯
    を得る脱炭工程と、この脱炭されたステンレス母溶湯を
    取鍋に出湯する工程とからなることを特徴とする溶融還
    元によるステンレス溶鋼の製造方法。
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