JPH0967608A - ステンレス鋼の製造方法 - Google Patents

ステンレス鋼の製造方法

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JPH0967608A
JPH0967608A JP21850395A JP21850395A JPH0967608A JP H0967608 A JPH0967608 A JP H0967608A JP 21850395 A JP21850395 A JP 21850395A JP 21850395 A JP21850395 A JP 21850395A JP H0967608 A JPH0967608 A JP H0967608A
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blowing
slag
oxygen
temperature
stainless steel
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JP21850395A
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English (en)
Inventor
Masaki Miyata
政樹 宮田
Yoshihiko Higuchi
善彦 樋口
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
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  • Carbon Steel Or Casting Steel Manufacturing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】ステンレス鋼の製造方法の提供。 【解決手段】仕上脱炭で発生する酸化Cr含有スラグを粗
溶湯の粗脱炭昇温時に用い、粗溶湯中及び粗脱炭時に添
加する含炭素材中の炭素によりスラグ中の酸化Crを還元
し、その後の仕上還元期にスラグ中の酸化Crを還元剤で
還元してCrを溶湯中に回収し、次いで仕上脱炭を施すス
テンレス鋼の製造方法であって、下記又は/及びの
条件を満たす方法。 粗脱炭昇温中に上吹ランスの主孔から酸素を吹込むと
共に、炉壁からスラグ中へ二次燃焼用酸素を吹込む。 上記の主孔からの酸素吹込みと共に、上吹ランスの
副孔からスラグ中へ二次燃焼用酸素を吹込む。 【効果】含炭素材量の低減、Cr還元率と気化脱硫率の向
上が可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、AOD炉および転
炉等の製鋼炉において、溶銑、スクラップおよび合金鉄
等を用いてステンレス鋼を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ステンレス鋼の製造方法として最も典型
的なプロセスは、スクラップおよびFe-Cr 、Fe-Ni 等の
合金鉄を主原料として電気炉で溶解し、その後AOD炉
またはVOD炉等で脱炭と還元精錬を行い、出鋼後、受
鋼鍋でAr吹き込みを行って溶鋼の清浄化および温度コン
トロールを行い、次いで連続鋳造機で鋳片とするもので
ある。
【0003】「鉄と鋼」1985,vol71,180に報告されてい
るように、電気炉を用いずに底吹き転炉内に溶銑を装入
し、ステンレス鋼の成分となるように脱炭吹錬中または
吹錬前にスクラップや合金鉄を添加して所定の成分と
し、脱炭工程終了後Fe-Si 等の合金鉄を投入して還元工
程に移行し、その後、出鋼して連続鋳造するプロセスも
ある。
【0004】他にクロム鉱石を用いるステンレス鋼溶製
プロセスが存在する。例えば「鉄と鋼」1985,vol.71,10
72には、AOD炉に溶銑を装入し、次いで、クロム鉱石
とコークスを投入して、いわゆる溶融還元を行い、その
後、スラグを除去して通常の脱炭精錬を行う方法が報告
されている。
【0005】しかし上記方法では、以下の (1)〜(3) の
問題点がある。
【0006】(1)大量のSi(多くの場合Fe-Si)を添加す
るためコストが高くなる。
【0007】(2)反応生成物としてSiO2が発生するた
め、それを中和するためのCaO を大量に必要とする。ま
たその結果、大量のスラグが発生する。
【0008】(3)酸化クロムのSiよる還元反応は発熱反
応であるため温度が上昇すること、および上記スラグは
流動性に富むことにより、耐火物が侵食される。
【0009】特公平4-38806 号公報に示されるステンレ
ス鋼の製造方法は、ステンレス粗溶湯の脱炭末期の含ク
ロムスラグを溶融還元炉に戻して、クロム分を還元回収
するプロセスを提案している。これによりFe-Si を用い
る還元期を省略できるため、上記の問題点は解決される
としている。また脱炭炉に残留した含クロムスラグを次
チャージのステンレス素溶湯中の〔C〕(炭素)で還元
してクロムを回収する場合については、溶湯中の〔C〕
が5%、溶湯温度が1500℃以上であれば可能としてい
る。
【0010】本発明者らは、特開平7-62413 号公報にお
いて、脱炭末期スラグを同一炉にリサイクルして次チャ
ージの粗溶湯の脱炭昇温時にスラグ中酸化クロムを
〔C〕で還元してクロムを回収し、還元末期にSi含有合
金を添加してクロム回収率を向上させるプロセスを提案
した。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】前記特公平4-38806 号
公報の方法は、溶融還元炉と脱炭炉の2炉を持たなけれ
ば実現できないという問題点を有する。また、脱炭炉に
残留した含クロムスラグを次チャージの溶湯中の〔C〕
で還元してクロムを回収する場合には、溶湯中の〔C〕
による酸化クロム還元率が十分ではない。
【0012】前記特開平7-62413 号公報の方法では、ス
ラグ中の酸化クロムを〔C〕により還元するとしている
が、単に脱炭末期スラグを炉内に添加して〔C〕により
還元するだけでは還元速度が遅く、酸化クロム還元率が
十分ではない。
【0013】すなわち、スラグが滓化する温度(還元温
度:1500〜1600℃)にまで、吹錬開始後早急にスラグお
よび溶湯を昇温する必要があるにもかかわらず、注銑時
の溶銑温度は高々1300℃程度、スラグはそれ以下の温度
である。このため、吹錬開始前あるいは吹錬開始直後に
酸化クロム含有スラグおよびコークスを添加して、低二
次燃焼率下で粗脱炭昇温する場合、スラグおよび多量の
コークス添加起因の抜熱が起こることおよび溶湯からス
ラグへの伝熱速度が低いことから、溶湯およびスラグの
還元温度(1500〜1600℃)までの昇温時間が長くなって
しまう。
【0014】昇温に寄与する反応は、下記式(1)およ
び(2)である。
【0015】 C+1/2 ・O2 =CO・・・・・・・・・・・・・・・(1) CO+1/2 ・O2 =CO2 (二次燃焼反応)・・・・・(2) しかし、式(1)の反応熱のみで昇温する、即ち低二次
燃焼率下で粗脱炭昇温する場合、式(1)による発熱量
が式(2)による発熱量より小さいため、昇温用に添加
するコークス量が増大する。その結果、粗脱炭吹錬の時
間が長くなり、また炉内に装入されるP(りん)、S
(硫黄)分が増大する。
【0016】本発明の目的は、(1) 溶融還元炉と脱炭炉
の2炉を必要とせず、(2) 粗脱炭吹錬時に昇温用として
添加する含炭素材量の増大、それに伴う(3) 粗脱炭吹錬
時間の延長、PおよびS装入量の増大の問題を解消する
ことが可能なステンレス鋼の製造方法を提供することに
ある。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は次のステ
ンレス鋼の製造方法にある。
【0018】仕上還元後のステンレス溶湯を酸素により
仕上脱炭吹錬するときに生じる酸化クロム含有スラグを
粗溶湯の粗脱炭昇温吹錬時に用い、粗溶湯中および粗脱
炭昇温吹錬時に添加する含炭素材中の炭素によりスラグ
中の酸化クロムを還元し、その後に続く仕上還元期にス
ラグ中の酸化クロムを還元剤で還元してクロムを溶湯中
に回収し、次いで仕上脱炭吹錬を施すステンレス鋼の製
造方法であって、粗脱炭昇温吹錬中において酸化クロム
の炭素による還元を効率よく行うために、下記または
/およびの条件を満たすことを特徴とするステンレス
鋼の製造方法。
【0019】粗脱炭昇温吹錬中に上吹きランスの主孔
から酸素を吹き込むとともに、炉壁からスラグ中へ二次
燃焼用酸素を吹き込む。
【0020】粗脱炭昇温吹錬中に上吹きランスの主孔
から酸素を吹き込むとともに、上吹きランスの副孔から
スラグ中へ二次燃焼用酸素を吹き込む。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明方法を実現するための装置
は、1基の後述する装置構成のAOD炉、転炉などの製
鋼炉であればよい。通常の方法で製造された溶銑を上記
の炉に装入し、粗脱炭昇温吹錬および吹錬中の酸化クロ
ムの還元回収、仕上還元および脱硫、成分調整ならびに
仕上脱炭吹錬を行う。
【0022】図1に基づいて本発明方法例を説明する。
図1は本発明方法の工程例を示すフロー図である。図1
の場合、脱りん(P)銑(粗溶湯)を上記炉で粗脱炭昇
温吹錬する前に、前チャージまたはさらにそれ以前のチ
ャージの仕上脱炭吹錬で生じた酸化クロム含有スラグお
よび含炭素材を炉内に添加して、上吹き酸素により粗溶
湯の粗脱炭昇温吹錬を行う。このとき、スラグ中に高温
の二次燃焼領域を形成させて、粗溶湯中の〔C〕および
スラグ中の含炭素材により、スラグ中の酸化クロムを還
元回収する。
【0023】上記の還元回収が終了した後、同じ炉内に
Si含有合金および/またはAl含有合金ならびにCa
Oなどの造滓剤を添加して仕上還元および脱硫(S)を
施し、次いでスラグを流出させた後、フェロクロム合金
などを添加して成分調整を行う。さらに、仕上脱炭吹錬
を行って出鋼し、製品ステンレス溶鋼とする。
【0024】図1の場合では、仕上脱炭吹錬によって発
生した酸化クロム含有スラグは、そのまま炉内に残して
次チャージの粗脱炭昇温吹錬にリサイクルされ、スラグ
中の酸化クロムからクロムを還元回収する。
【0025】粗脱炭昇温吹錬時に酸化クロム含有スラグ
を添加する方法は、上記の吹錬開始前の一括添加のほか
に、吹錬中において連続または分割添加のいずれでもよ
い。
【0026】粗脱炭昇温吹錬で用いる含炭素材は、コー
クス、チャーまたは無煙炭等である。
【0027】上記のように、仕上脱炭のときに生じた酸
化クロムを含有するスラグを、次チャージ以降の粗脱炭
昇温吹錬時にリサイクルして使用することは、溶湯中の
〔C〕およびコークス等の含炭素材により酸化クロムを
還元し、仕上還元工程においてSiの添加省略または使
用量の節減を図るために必要な条件である。
【0028】本発明方法は、上記の方法においてさら
に、粗脱炭昇温吹錬中における酸化クロムの炭素による
還元を効率よく行うために、下記または/およびの
条件を満たすものである。
【0029】粗脱炭昇温吹錬中に上吹きランスの主孔
から酸素を吹き込むとともに、炉壁からスラグ中へ二次
燃焼用酸素を吹き込む。以下、後者を横吹きという。
【0030】粗脱炭昇温吹錬中に上吹きランスの主孔
から酸素を吹き込むとともに、上吹きランスの副孔から
スラグ中へ二次燃焼用酸素を吹き込む。
【0031】図2により、炉の装置構成例および粗脱炭
昇温吹錬時の炉内状況を説明する。
【0032】図2は、上底吹き転炉を用いる場合の装置
構成例および粗脱炭昇温吹錬時の炉内状況の概念を示す
模式図である。図2において、符号1は上底吹き転炉、
2は酸素ジェット吹き込み用の主孔および副孔を有する
上吹きランス、3はAr吹き込み用の底吹き羽口、4はス
ラグ中へ二次燃焼用酸素を吹き込むために炉壁に設けた
横吹き羽口、5は仕上脱炭吹錬で生じた酸化クロム含有
スラグ、6は含炭素材(コークス)、7は粗溶湯であ
る。図2に示すAは、発生COガスの、上吹きランス2
の副孔から吹き込まれる酸素ジェットによる高温の二次
燃焼領域である。Bは、粗溶湯7の、上吹きランス2の
主孔から吹き込まれる酸素ジェットによる脱炭領域であ
る。
【0033】炉壁に設けた横吹き羽口4および/または
上吹きランス2の副孔からスラグ5中へ二次燃焼用酸素
を吹き込むことにより、スラグ5中に高温の二次燃焼領
域Aが形成され、スラグ5の昇温速度が増加して滓化が
促進され、クロム酸化物の還元を効率よく行うことがで
きる。さらに昇温のためのコークス6の添加量を削減す
ることがきる。
【0034】酸化クロム含有スラグ5中の酸化クロムを
粗溶湯7中の〔C〕で還元するには、スラグ5および溶
湯7の温度をスラグ5が滓化し還元が効率よく進行する
温度(1500℃以上)にまで、吹錬開始後、早急に昇温す
る必要がある。しかし、前述のように注銑時の溶銑温度
は高々1300℃程度であり、吹錬開始前あるいは吹錬開始
直後に酸化クロム含有スラグ5およびコークス6を添加
して、上吹きランス2の主孔のみから酸素ジェットを超
音速で吹き付けて低二次燃焼率下で粗脱炭昇温吹錬する
場合には、多量のコークス6の添加が必要となり、この
コークス添加起因の抜熱により滓化温度(1500℃以上)
までの昇温時間が長くなる。
【0035】すなわち、上記の低二次燃焼率下で粗脱炭
昇温吹錬を施す場合、この昇温時にはスラグ5およびそ
の中に分散したコークス6の温度が低いため、酸化クロ
ムの還元はあまり進行しない。これを図3により説明す
る。
【0036】図3は、酸素吹き込み条件を変化させた場
合の、溶湯温度と酸化クロム還元率との関係を示す図で
ある。酸素吹き込み条件は、aが上吹きランスの主孔か
ら酸素を吹き込むとともに、上吹きランスの副孔および
横吹き羽口からスラグ中へ二次燃焼用酸素を吹き込む前
記及びを同時に満たす場合、bが横吹き羽口を用い
ずに上吹きランスの主孔から酸素を吹き込むとともに、
上吹きランスの副孔からスラグ中へ二次燃焼用酸素を吹
き込む前記を満たす場合である。cが上吹きランスの
主孔のみから酸素を吹き込む場合である。
【0037】図3にcで示すように、主孔のみを用いた
酸素吹き込みの場合には酸化クロムの還元率は低く、低
二次燃焼率の条件下であったことがわかる。一方、上記
aおよびbの条件の場合には、図2に示す高温の二次燃
焼領域Aが形成され、その着熱効率(二次燃焼熱が粗溶
湯7およびスラグ5の昇温に使われた割合)が向上する
ため、酸化クロムの還元率は高くなる。この状況を図4
により説明する。
【0038】図4は、図3の場合と同様に酸素吹き込み
条件を変化させた場合の、二次燃焼率と着熱効率との関
係を示す図である。図示するように、aおよびbの条件
の場合には着熱効率が高いため、スラグ5の温度が早期
に上昇し、しかもスラグ5中に分散したコークス6が酸
素により赤熱するため、粗溶湯7の温度が1500℃以上
(スラグの滓化温度)に昇温する前にスラグ5を滓化す
ることができ、その結果、図3に示すように還元も早期
に進行するのである。さらに、二次燃焼用に吹き込んだ
酸素によりスラグ5層を効率よく撹拌することができる
ため、還元効果が高まる。
【0039】また、スラグ中に高温の二次燃焼領域Aを
形成させ、かつスラグを強撹拌して着熱効率を高めるこ
とにより、昇温用に添加する含炭素材量を削減すること
ができる。しかも還元が効率よく進行するため、粗脱炭
吹錬の時間も短縮でき、また含炭素材起因の装入Pおよ
びS量を低減することができる。
【0040】上記の効果は、前記の条件のように主孔
のみおよび横吹き羽口から酸素を吹き込む場合も同様で
ある。ただし、他の本発明条件の場合と同量の酸素吹き
込み条件として、このスラグ5中に高温の二次燃焼領域
Aを同体積分だけ形成させる必要がある。これは、上吹
き酸素による脱炭で生成したCO気泡はスラグ5中に略
々均一に分散しているので、他の本発明条件の場合と同
体積分だけの高温の二次燃焼領域Aを形成させてやれ
ば、二次燃焼による発熱および着熱効率に大きな差は生
じないからである。
【0041】図5は本発明方法における二次燃焼率と気
化脱硫率との関係を示す図である。
【0042】図示するように、二次燃焼率増大に伴い気
化脱硫率が増大するので、粗脱炭昇温吹錬末期の〔S〕
が低下する。この結果、その後のFe-Si 合金などの添加
による仕上還元工程の脱硫負荷が軽減されるので、この
工程で脱硫促進のために添加する塩基度調整用の生石灰
量を低減することができる。
【0043】本発明方法で用いる上吹きランスの望まし
い構造は、次のとおりである。
【0044】主孔:1孔(ラバール) 副孔:4〜10孔(ラバールまたはストレート、角度は水
平から±70°) 本発明方法で用いる横吹き羽口の望ましい設置条件、次
のとおりである。
【0045】位置:炉内のスラグに浸漬可能な任意の位
置 本数:4〜10本 角度:水平から±70° 前記条件における横吹き羽口と主孔との吹き込み酸素
の望ましい比率の範囲は、横吹き羽口/主孔で0.05〜0.
4 程度、条件における副孔と主孔との吹き込み酸素の
望ましい比率の範囲は、副孔/主孔で0.05〜0.4 程度で
ある。
【0046】含炭素材の望ましい添加量はコークス換算
で9〜100kg/t 程度、望ましいスラグ塩基度は 0.9〜1.
8 程度である。仕上脱炭吹錬で発生した酸化クロム含有
スラグの望ましいリサイクル使用量は25〜150kg/t 程
度、望ましい底吹きArガス流量は10〜30Nm3/min 程度で
ある。
【0047】
【実施例】
(比較例)以下、% は還元率の場合を除いてwt% を意味
する。
【0048】脱りん銑65トンを上底吹き転炉に装入し、
仕上脱炭吹錬工程の終了時に回収したスラグ(組成:T.
Cr=20%、T.Fe=3% 、CaO=27% 、SiO2=18%、MgO=10% 、Al
2O3<10%)6000Kg、コークス4000kg、生石灰228kg を炉
内に添加した後、底吹きArガスを17Nm3/min 、上吹きラ
ンスからの酸素を146Nm3/minで吹き込みつつ、40分間の
粗脱炭昇温吹錬を行った。このとき、粗脱炭昇温吹錬工
程の末期で〔Cr〕=1.2%(還元率65%)、〔S〕=0.049% と
なった。また粗脱炭昇温吹錬工程の終了時の溶湯中
〔C〕は0.6%であった。なお、粗脱炭昇温吹錬工程の後
半には、スラグ上面が炉口付近まで到達しており、やや
頻繁にスロッピングが発生した。
【0049】その後、Fe-Si (組成:Si=75%、残部Fe)
243kg 、生石灰900 Kg、CaF2275kgを添加した。Fe-Si
添加後の温度は1632℃、スラグ塩基度は1.8 、〔Cr〕=
1.75%(還元率95%)、〔S〕=0.015% であっ
た。
【0050】次いでスラグを排出し、チャージクロム
(組成:Cr=60%、Si=2.7% 、C=6% 、残部Fe)21トン、
生石灰1.8 トンを添加して、仕上脱炭吹錬を行った。仕
上脱炭吹錬後の温度は1700℃、スラグ塩基度は1.5 、
〔Cr〕=13%であった。
【0051】(本発明例1)脱りん銑65トンを上底吹き
転炉に装入し、仕上脱炭吹錬工程の終了時に回収したス
ラグ(組成:T.Cr=20%、T.Fe=3% 、CaO=27% 、SiO2=18
%、MgO=10% 、Al2O3<10%)6000Kg、コークス2220kg、生
石灰288kg を炉内に添加した後、底吹きArガスを17Nm3/
min 、上吹きランス主孔から酸素を110Nm3/min、副孔
(孔数:4、角度:20°) から酸素を合計36Nm3/min 吹
き込みつつ36分間の粗脱炭昇温吹錬を行った。粗脱炭昇
温吹錬終了時で〔Cr〕=1.39%(還元率75%)、〔S〕=0.0
33% 、〔C〕=0.6% であった。
【0052】その後、Fe-Si (組成:Si=75%、残部Fe)
200kg 、生石灰800Kg 、CaF2250kgを添加した。Fe-Si
添加後の温度は1610℃、スラグ塩基度は1.7 、〔Cr〕=
1.75%(還元率95%)、〔S〕=0.012% であった。
【0053】次いでスラグを排出し、チャージクロム
(組成:Cr=60%、Si=2.7% 、C=6% 、残部Fe)21トン、
生石灰1.8 トンを添加して、仕上脱炭吹錬を行った。仕
上脱炭吹錬後の温度は1700℃、スラグ塩基度は1.5 、
〔Cr〕=13%であった。
【0054】(本発明例2)脱りん銑65トンを上底吹き
転炉に装入し、仕上脱炭工程の終了時に回収したスラグ
(組成:T.Cr=20%、T.Fe=3% 、CaO=27% 、SiO2 =18% 、
MgO=10% 、Al2O3 <10%)6000Kg、コークス2200kg、生石
灰288kg を炉内に添加した後、底吹きArガスを17Nm3/mi
n 、上吹きランスから酸素を110Nm3/min、炉体に設置し
た横吹羽口(羽口数:4)から酸素を合計36Nm3/min 吹
き込みつつ36分間の粗脱炭昇温吹錬を行った。粗脱炭昇
温吹錬終了時で〔Cr〕=1.41%(還元率76%)、〔S〕=0.0
30% 、〔C〕=0.6% であった。
【0055】その後、Fe-Si (組成:Si=75%、残部Fe)
200kg 、生石灰800Kg 、CaF2250Kgを添加した。Fe-Si
添加後の温度は1615℃、スラグ塩基度は1.7 、〔Cr〕=
1.75%(還元率95%)、〔S〕=0.011% であった。
【0056】次いでスラグを排出し、チャージクロム
(組成:Cr=60%、Si=2.7% 、C=6% 、残部Fe)21トン、
生石灰1.8 トンを添加して、仕上脱炭吹錬を行った。仕
上脱炭吹錬後の温度は1700℃、スラグ塩基度は1.5 、
〔Cr〕=13%であった。
【0057】
【発明の効果】本発明方法によれば、粗脱炭昇温吹錬中
に炭素で酸化クロムを還元する際、含炭素材添加量の低
減、クロム還元率向上および気化脱硫率向上が可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法の例を示すフロー図である。
【図2】上底吹き転炉を用いる場合の装置構成例および
粗脱炭昇温時の炉内状況の概念を示す模式図である。
【図3】酸素吹き込み条件を変化させた場合の、溶湯温
度と酸化クロム還元率との関係を示す図である。
【図4】酸素吹き込み条件を変化させた場合の、二次燃
焼率と着熱効率との関係を示す図である。
【図5】二次燃焼率と気化脱硫率との関係を示す図であ
る。
【符号の説明】
1:上底吹き転炉、 2:上吹きランス、 3:底吹
き羽口、4:横吹き羽口、 5:仕上脱炭吹錬で発生
した酸化クロム含有スラグ、6:含炭素材、 7:
粗溶湯、 A:高温の二次燃焼領域、B:脱炭
領域

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】仕上還元後のステンレス溶湯を酸素により
    仕上脱炭吹錬するときに生じる酸化クロム含有スラグを
    粗溶湯の粗脱炭昇温吹錬時に用い、粗溶湯中および粗脱
    炭昇温吹錬時に添加する含炭素材中の炭素によりスラグ
    中の酸化クロムを還元し、その後に続く仕上還元期にス
    ラグ中の酸化クロムを還元剤で還元してクロムを溶湯中
    に回収し、次いで仕上脱炭吹錬を施すステンレス鋼の製
    造方法であって、粗脱炭昇温吹錬中において酸化クロム
    の炭素による還元を効率よく行うために、下記または
    /およびの条件を満たすことを特徴とするステンレス
    鋼の製造方法。 粗脱炭昇温吹錬中に上吹きランスの主孔から酸素を吹
    き込むとともに、炉壁からスラグ中へ二次燃焼用酸素を
    吹き込む。 粗脱炭昇温吹錬中に上吹きランスの主孔から酸素を吹
    き込むとともに、上吹きランスの副孔からスラグ中へ二
    次燃焼用酸素を吹き込む。
JP21850395A 1995-08-28 1995-08-28 ステンレス鋼の製造方法 Pending JPH0967608A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100544532B1 (ko) * 2001-12-14 2006-01-24 주식회사 포스코 페라이트계 스테인레스강의 제조방법
JP2007119837A (ja) * 2005-10-27 2007-05-17 Nippon Steel Corp 極低硫含クロム溶鋼の製造方法
KR101353196B1 (ko) * 2011-12-05 2014-01-20 주식회사 포스코 전로에서 탄소성분 제어방법 및 이를 포함하는 철강 제조방법
CN114317866A (zh) * 2022-01-19 2022-04-12 首钢京唐钢铁联合有限责任公司 一种转炉回用不锈钢废钢替代合金的方法

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