JP2002371313A - ステンレス溶鋼の溶製方法 - Google Patents

ステンレス溶鋼の溶製方法

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JP2002371313A JP2001178983A JP2001178983A JP2002371313A JP 2002371313 A JP2002371313 A JP 2002371313A JP 2001178983 A JP2001178983 A JP 2001178983A JP 2001178983 A JP2001178983 A JP 2001178983A JP 2002371313 A JP2002371313 A JP 2002371313A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ステンレス溶鋼のAl濃度の低減と脱硫の促
進を図り極低Al、低Sのステンレス溶鋼の溶製を容易
にし、スラグ中のCr23 濃度を低減して発生スラグ
の資源化を可能にするステンレス溶鋼の溶製方法を提供
する。 【解決手段】 転炉型容器10に装入した溶銑とフェロ
クロム合金を吹酸し、一次脱炭精錬を行って粗溶鋼を溶
製して取鍋21に粗溶鋼を出鋼した後、粗溶鋼を二次精
錬炉30を用いて二次脱炭精錬と脱酸処理を行うステン
レス溶鋼の溶製方法において、吹酸による一次脱炭精錬
を行った後に生成したスラグに、シリコンを含有する合
金を添加してスラグを還元処理した後、粗溶鋼中のAl
濃度が0.05〜0.2重量%になるようにAlを添加
して脱硫処理を行ってから取鍋21に出鋼し、引き続き
行う二次精錬炉30を用いた二次脱炭精錬における昇熱
及び脱酸処理時にAlを添加しない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、転炉型精錬容器を
用いて一次脱炭精錬で生成したスラグ中のCrをSi含
有合金で還元を行った後、Alを添加して脱硫し、次い
で行う二次脱炭精錬で、Alを添加しないことにより、
極低Al、低Sのステンレス溶鋼を溶製するステンレス
溶鋼の溶製方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、溶鉄にクロムやニッケルを含有さ
せたステンレス溶鋼を連続鋳造等を用いて鋳片にし、こ
の鋳片に圧延加工を施して製造されたステンレス鋼板
は、耐腐食や光沢性に優れているため、油井管や建材等
に多く使用されている。このステンレス鋼板の耐腐食、
靱性等の特性は、精錬炉を用いてステンレス溶鋼を溶製
する際、ステンレス溶鋼中に含まれるアルミニウム(A
l)に起因した粗大酸化物系介在物が生成し、硫黄は、
硫化物を形成するため、ステンレス鋼板の耐腐食が悪く
なったり、ステンレス鋼板の靱性が低下する等の問題が
ある。この対策として、特開昭10−195605号公
報に記載されているように、炭素を0.005〜0.1
重量%で、クロム(Cr)を12〜16重量%、Alを
0.005〜0.2重量%、硫黄(S)を0.015重
量%を含むステンレス鋼板が提案されており、この鋼板
を用いることにより、Al脱酸の生成物である粗大介在
物を抑制し、しかも、硫化物による腐食及び腐食割れ等
の発生を防止する方法が行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開昭
10−195605号公報に記載されたステンレス鋼板
は、ステンレス鋼板の組成について記載されているが、
その組成のステンレス溶鋼を溶製する際、精錬過程で、
ステンレス溶鋼のAl濃度の低減と、脱硫の促進を同じ
転炉型精錬炉を用いて極低Al、低S濃度のステンレス
溶鋼を容易に溶製することができず、更に、精錬時に発
生するスラグ中のクロム酸化物(Cr23)の還元回
収効率が低くなり、発生スラグの資源化を図ることがで
きない等の問題がある。
【0004】本発明はかかる事情に鑑みてなされたもの
で、ステンレス溶鋼のAl濃度の低減と脱硫の促進を図
り極低Al、低Sのステンレス溶鋼の溶製を容易にし、
スラグ中のCr23 濃度を低減して発生スラグの資源
化を可能にするステンレス溶鋼の溶製方法を提供するこ
とを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記目的に沿う本発明に
係るステンレス溶鋼の溶製方法は、転炉型容器に溶銑と
フェロクロム合金を装入し、前記溶銑とフェロクロム合
金に上吹きランスを用いて吹酸し、前記溶銑とフェロク
ロム合金の溶解と一次脱炭精錬を行って粗溶鋼を溶製し
た後、取鍋に前記粗溶鋼を出鋼し、次いで、前記粗溶鋼
を二次精錬炉を用いて二次脱炭精錬と脱酸処理を行うス
テンレス溶鋼の溶製方法において、前記吹酸による前記
一次脱炭精錬を行った後に生成したスラグに、シリコン
を含有する合金を添加して前記スラグを還元処理した
後、前記粗溶鋼中のAl濃度が0.05〜0.2重量%
になるようにAlを添加して脱硫処理を行ってから前記
取鍋に出鋼し、引き続き行う前記二次精錬炉を用いた二
次脱炭精錬における昇熱及び脱酸処理時にAlを添加し
ないで処理を行う。この方法により、転炉型容器による
一次脱炭精錬時に生成したスラグ中に含まれるCr2
3 をシリコンを含む還元剤で還元し、Crを粗溶鋼中に
回収でき、更に、粗溶鋼中のAl濃度を0.05〜0.
2重量%にして脱硫処理を行なうので、酸素ポテンシャ
ルを低くして脱硫を促進することができる。更に、二次
脱炭精錬の昇熱期に、Al昇熱を行うと、スラグ中のA
23 の濃度が上昇し、わずかにスラグ中のAl2
3 が、例えばSi合金等の他の脱酸剤により、還元され
て溶鋼中のAl濃度が高くなり、極低Alにすることが
できない。従って、二次精錬炉による二次脱炭精錬で行
う昇熱工程及び二次脱炭精錬を行った後に行う脱酸処理
でAlを添加しないことにより、最終のステンレス溶鋼
のAl含有量を極低Alにし、低Sにすることができ
る。Al濃度が0.05重量%より少ないと、スラグ中
の酸素ポテンシャルが高くなり、脱硫反応が悪くなって
到達S濃度が高くなる。一方、Al濃度が0.2重量%
を超えると、脱硫の効果が飽和状態になり、これ以上A
lを添加しても合金コストが上昇するだけであり、更
に、二次脱炭精錬によりスラグ中のAl23 濃度が高
くなり、極低Al濃度の溶鋼の溶製が困難になる。
【0006】ここで、前記転炉型容器を用いた前記脱硫
処理時のスラグの組成は、塩基度を1.3〜1.8、A
23 を10重量%以下にすると良い。これにより、
スラグの脱硫能を高め、しかも、遊離CaOの生成を抑
制してスラグの膨張を防止し、スラグの資源化を図るこ
とができる。スラグの塩基度が1.3より小さいと、ス
ラグの脱硫能が低下し、脱硫反応が悪くなる。一方、ス
ラグの塩基度が1.8を超えると、高塩基度化に伴い遊
離CaOが発生し、スラグの膨張が大きく、滓化不良が
生じ易くなる。また、スラグ中のAl23 濃度が10
重量%を超えると、スラグの脱硫能が低下し、脱硫反応
が悪くなる。なお、スラグ中のAl23 濃度の下限
は、スラグの滓化を促進し、脱硫反応を良好にするた
め、3重量%が好ましい。
【0007】更に、前記還元処理を終了した前記スラグ
中のCr23 濃度を5重量%以下にすることこともで
きる。これにより、スラグ中に含まれる高価なCrを還
元して粗溶鋼中に回収でき、合金鉄コストを低減するこ
とができる。スラグ中のCr23 濃度が5重量%を超
えると、脱硫処理で添加したAlがCr23 の還元に
消費され、スラグ中の酸素ポテンシャルの低下が不十分
になり、脱硫反応が低下する。
【0008】また、前記還元処理及び前記脱硫処理時の
前記溶鋼の温度を1550℃以上、1700℃未満とす
ることが好ましい。これにより、スラグの滓化を促進
し、脱硫反応を促進し、低Sのステンレス粗溶鋼を容易
に溶製することができる。還元処理及び脱硫処理時の溶
鋼の温度が1550℃より低くなると、スラグの滓化に
多大の時間を要し、脱硫反応が不利になる。一方、溶鋼
の温度が1700℃以上になると、高温度に成り過ぎて
精錬炉の耐火物の溶損が増大し、耐火物コストが高くな
る。
【0009】
【発明の実施の形態】続いて、添付した図面を参照しつ
つ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発
明の理解に供する。図1は本発明の一実施の形態に係る
ステンレス溶鋼の溶製方法による処理の流れを示す説明
図である。図1に示すように、本発明の一実施の形態に
係るステンレス溶鋼の溶製方法によるステンレス溶鋼の
脱炭精錬処理は、一次脱炭精錬に用いる転炉型容器の一
例である上底吹き転炉10と、二次脱炭精錬に用いる二
次精錬炉の一例である減圧取鍋精錬炉30を使用してい
る。上底吹き転炉10は、溶鉄とフェロクロム合金を入
れる炉体11と、炉口12の上方に昇降可能に配置して
溶鉄とフェロクロム合金に酸素を吹き付ける吹酸ランス
13と、炉体11の底部から不活性ガスの一例であるア
ルゴンガスを吹き込んでスラグ14a及び粗溶鋼(ステ
ンレス粗溶鋼ともいう)15aを攪拌する底吹きノズル
16と、炉体11の側上部に出鋼口17を有している。
更に、炉口12の上方に副原料の一例であるCaOやフ
ェロシリコン(Fe−Si)、Al等を貯蔵するホッパ
18と、ホッパ18の下方に配置したシュート19と、
脱硫処理を行ったスラグ14bを炉内に残留させて溶製
したステンレス粗溶鋼15bを受鋼し、底部に不活性ガ
スの吹き込みを行うポーラスプラグ20を有する取鍋2
1を備えている。
【0010】減圧取鍋精錬炉30は、上底吹き転炉10
で溶製したステンレス粗溶鋼15bを受鋼した取鍋21
をそのまま用い、この取鍋21の上に被さる減圧フード
36と、減圧フード36を貫通して内部とそれぞれ連通
する吹酸ランス31と、図示しないエゼクターに連通し
た減圧ダクト32と、途中に遮断弁34を有するCaO
や合金鉄等の貯蔵ホッパ35と接続されたシュート33
を有している。
【0011】次に、本発明に係るステンレス溶鋼の溶製
方法について上底吹き転炉10と減圧取鍋精錬炉30を
用いて説明する。溶鉄とフェロクロム合金を上底吹き転
炉10の炉口12から炉内に装入し、吹酸ランス(上吹
きランス)13を炉口12から炉内に下降させ、150
00〜25000Nm3 /(時間)の酸素の吹き付けを
行い、同時に、ホッパ18からCaOを添加し、吹酸ラ
ンス13からの吹酸による一次脱炭精錬を行う。この一
次脱炭精錬では、吹酸による昇熱によって、フェロクロ
ム合金が速やかに溶解し、更に、酸素と炭素が反応する
いわゆる脱炭反応が促進され、炭素濃度が0.3〜0.
8重量%、温度が1550℃以上、1700℃未満のス
テンレス粗溶鋼15aが溶製される。この一次脱炭精錬
の際、添加したCaOや溶銑やフェロクロム合金に含ま
れる珪素(Si)、Al等が酸化され、スラグ14aを
形成する。このスラグ14aは、一次脱炭精錬の吹酸時
に、フェロクロム合金中のCrが酸化されたCr23
を多量に含むため、シリコンを含有する合金の一例であ
るFe−Si合金をホッパ18から添加し、底吹きノズ
ル16からステンレス粗溶鋼15a中にアルゴンガスを
吹き込んでスラグ14aとステンレス粗溶鋼15aを攪
拌してCr23 の還元処理を行う。この還元処理は、
スラグ14a中のCr23 濃度が5重量%以下になる
まで行う。そして、還元処理を終了した後、底吹きノズ
ル16からアルゴンガスの吹き込みを継続した状態で、
Alの一例である金属Alをホッパ18からシュート1
9を介してAl濃度が0.05〜0.2重量%となるよ
うに添加し、スラグ14aとステンレス粗溶鋼15aを
攪拌して脱硫処理を行う。この脱硫処理直前に、予めス
ラグ14aをサンプリングして分析し、スラグ14aの
塩基度(CaO/SiO2 )が1.3〜1.8、Al2
3 が10重量%以下になるように、シュート19を介
して炉内へ添加するCaO量や金属Al量の調整を行
う。
【0012】上底吹き転炉10を用いた還元処理は、ス
テンレス粗溶鋼15a及びスラグ14aの温度を155
0℃以上、1700℃未満にして底吹きノズル16から
アルゴンガスを吹き込んで攪拌し、しかも、Fe−Si
合金を添加しているので、スラグ14aの滓化が良好に
なり、スラグ14a中のCr23 の還元反応が促進さ
れる。還元されたCrは、ステンレス粗溶鋼15a中に
回収され、スラグ14a中に残留するCr23 濃度と
して5重量%(Cr換算で重量%)以下にすることがで
きる。還元処理の後に行う脱硫処理は、ステンレス粗溶
鋼15aに、金属Alを添加しその濃度を0.05〜
0.2重量%にするので、スラグ14a中の酸素ポテン
シャルを十分に低減し、温度を1550℃以上、170
0℃未満にし、しかも、底吹きノズル16からアルゴン
ガスを吹き込んで攪拌するので、脱硫反応が促進されて
到達S濃度を低くすることができる。更に、スラグ14
a中のCr23 の濃度を5重量%以下にしているの
で、添加した金属Alが、Cr23 との酸化反応によ
る消耗を少なくし、しかも、スラグ14a中のAl2
3 の増加を抑制して、スラグ14a中の酸素ポテンシャ
ルを効率良く低減でき、脱硫反応を安定して促進するこ
とができる。この還元処理と脱硫処理を行ったステンレ
ス粗溶鋼15bは、脱硫処理によってS濃度が0.00
05 〜0.001重量%の低S濃度になり、炉体11
の傾転によって出鋼口17から取鍋21に出鋼し、図示
しない搬送手段により減圧取鍋精錬炉30による処理場
所まで移動する。また、スラグ14bは、残留するCr
23 の濃度が5重量%以下、CaO/SiO2 が1.
3〜1.8、Al23 が3〜10重量%となり、膨張
の無い良質スラグとして、図示しない排滓鍋に炉口12
から排滓され、冷却、破砕等の処理後、路盤材や土木埋
め立て材等の資源として有効利用される。
【0013】次に、減圧取鍋精錬炉30では、ステンレ
ス粗溶鋼15bを入れた取鍋21の上を覆って、減圧フ
ード36を載置し、シュート33の遮断弁34を開いて
貯蔵ホッパ35からCaO等の副原料を取鍋21内に投
入し、吹酸ランス31を下降して吹酸を開始し、同時
に、エゼクターを作動して減圧ダクト32から取鍋21
の内部を100〜0.2torrに減圧して昇熱し、炭
素濃度が0.01〜0.05重量%となるまで二次脱炭
精錬を行った。二次脱炭精錬の終了後、Alの添加を行
わないで、ステンレス粗溶鋼15bを脱酸処理した。
【0014】この吹酸ランス31からの酸素の吹き付け
によって、前記脱硫処理で金属Alを添加した際、溶鋼
ステンレス粗溶鋼15b中に付加されたAlを確実に酸
化し、二次脱炭精錬で生成したスラグ14cにAl2
3 として吸収させ、更に、脱酸処理でAlを使用しない
ので、ステンレス溶鋼15cへのAlの付加が防止でき
る。更に、ステンレス粗溶鋼15b中に残留したAl
は、減圧取鍋精錬炉30を用いた二次脱炭精錬時に酸化
されてAl23 となり、そのAl23 生成量は、極
めて僅少であるため、スラグ14cの組成中のAl2
3 濃度は、差ほどの変化が無く、脱酸処理時にスラグ1
4c中のAl23 が還元されない利点があり、相乗し
た作用によって、Al濃度が0.001〜0.002重
量%の極低Alのステンレス溶鋼15cを溶製すること
ができた。そして、炭素濃度が0.01〜0.05重量
%、極低Al、低S濃度のステンレス溶鋼15cは、連
続鋳造等を用いて鋳片にし、所定のサイズに切断され、
圧延等の加工が施されて鋼板や型鋼等が製造される。
【0015】
【実施例】次に、本発明に係るステンレス溶鋼の溶製方
法の実施例について説明する。上底吹き転炉(転炉型容
器)に溶銑とFe−Crを装入し、吹酸ランスを炉内に
下降させて酸素を吹き付けて昇熱処理を行ない、炭素濃
度が0.3〜0.8重量%になるまで一次脱炭精錬を行
ってステンレス粗溶鋼を溶製した。更に、ステンレス粗
溶鋼を溶製する際、脱硫処理時のAl濃度、及びスラグ
組成(CaO/SiO2 、Al23 濃度)、還元処理
終了時のCr23 濃度、還元脱硫処理時の温度を変化
させて還元処理及び脱硫処理を行った。そして、脱硫時
S分配((%S)/〔%S〕)、二次精錬時極低Al化
のコントロール性、転炉耐火物溶損状況、脱硫後スラグ
の資源化、総合評価について調査した。その結果を表1
に示す。実施例1及び実施例2は、転炉脱硫時のAl濃
度、転炉脱硫時スラグ組成、還元処理終了時Cr23
濃度、還元脱硫処理時の温度のいずれもが、本発明の範
囲を満たす場合であり、脱硫時S分配をそれぞれ55
0、670に高くでき、二次精錬時極低Al化のコント
ロール性も良く、転炉耐火物溶損を小さくでき、脱硫後
スラグの資源化が可能となり、総合評価として良い
(○)結果が得られた。実施例3は、転炉脱硫時のAl
濃度が下限値である0.05重量%、実施例4は、転炉
脱硫時のAl濃度が上限値である0.20重量%にした
場合であり、脱硫時S分配を、それぞれ420、570
に高くでき、二次精錬時極低Al化のコントロール性も
良く、転炉耐火物溶損を小さくでき、脱硫後スラグの資
源化が可能となり、総合評価として良い(○)結果が得
られた。実施例5は、転炉脱硫時スラグ組成(CaO/
SiO2 )を下限値である1.3、実施例6は、転炉脱
硫時スラグ組成(CaO/SiO2 )を上限値である
1.8にした場合であり、脱硫時S分配を、それぞれ3
20、750にでき、二次精錬時極低Al化のコントロ
ール性も良く、転炉耐火物溶損を小さくでき、脱硫後ス
ラグの資源化が可能となり、総合評価として良い(○)
結果が得られた。実施例7は、転炉脱硫時スラグ組成
(Al23 濃度)を上限値である10重量%、実施例
8は、転炉脱硫時スラグ組成(Al23 濃度)を4.
9量%にした場合であり、脱硫時S分配を、それぞれ4
30、410にでき、二次精錬時極低Al化のコントロ
ール性も良く、転炉耐火物溶損を小さくでき、脱硫後ス
ラグの資源化が可能となり、総合評価として良い(○)
結果が得られた。実施例9は、還元脱硫処理時の温度を
1550℃に、実施例10は、還元脱硫処理時の温度を
1699℃にした場合であり、脱硫時S分配を、それぞ
れ330、640にでき、二次精錬時極低Al化のコン
トロール性も良く、転炉耐火物溶損を小さくでき、脱硫
後スラグの資源化が可能となり、総合評価として良い
(○)結果が得られた。
【0016】
【表1】
【0017】これに対し、比較例1は、転炉脱硫時のA
l濃度が0.02重量%と低くなった場合であり、脱硫
時S分配が30と極めて悪くなり、低S化を図るため二
次脱炭精錬の負荷が増し、総合評価として悪い(×)結
果となった。比較例2は、転炉脱硫時のAl濃度が0.
32重量%と高くなった場合であり、二次精錬時極低A
l化のコントロール性が悪く、ステンレス溶鋼中のAl
濃度を極低Al濃度にすることができず、総合評価とし
て悪い(×)結果となった。
【0018】以上、本発明の実施の形態を説明したが、
本発明は、上記した形態に限定されるものでなく、要旨
を逸脱しない条件の変更等は全て本発明の適用範囲であ
る。例えば、脱硫処理の際に添加するAlは、金属Al
の他に、Fe−Al、アルミドロス等のAl合金を用い
ることができる。更に、二次脱炭精錬炉としては、一般
的に減圧精錬装置として用いられているDH、RH、V
OD等を用いることができる。
【0019】
【発明の効果】請求項1〜4記載のステンレス溶鋼の溶
製方法においては、転炉型容器に溶銑とフェロクロム合
金を装入し、溶銑とフェロクロム合金に上吹きランスを
用いて吹酸し、溶銑とフェロクロム合金の溶解と一次脱
炭精錬を行って粗溶鋼を溶製した後、取鍋に粗溶鋼を出
鋼し、次いで、粗溶鋼を二次精錬炉を用いて二次脱炭精
錬と脱酸処理を行うステンレス溶鋼の溶製方法におい
て、吹酸による一次脱炭精錬を行った後に生成したスラ
グに、シリコンを含有する合金を添加してスラグを還元
処理した後、粗溶鋼中のAl濃度が0.05〜0.2重
量%になるようにAlを添加して脱硫処理を行ってから
取鍋に出鋼し、引き続き行う二次精錬炉を用いた二次脱
炭精錬における昇熱及び脱酸処理時にAlを添加しない
で処理を行うので、ステンレス溶鋼のAl濃度を低減
し、脱硫を促進して、極低Al、低Sのステンレス溶鋼
の溶製を低コストで工業的に安定して生産可能にする。
しかも、脱炭精錬で発生したスラグ路盤材や土木埋め立
て材等の資源として活用することができる。
【0020】特に、請求項2記載のステンレス溶鋼の溶
製方法においては、転炉型容器を用いた脱硫処理時のス
ラグの組成は、塩基度を1.3〜1.8、Al23
10重量%以下にするので、極低Al、低Sのステンレ
ス溶鋼を安定して溶製でき、しかも、遊離CaOに起因
する膨張を安定して抑制し、スラグの資源化を促進する
ことができる。
【0021】請求項3記載のステンレス溶鋼の溶製方法
においては、還元処理を終了したスラグ中のCr23
濃度を5重量%以下にするので、高価なCrを還元して
粗溶鋼中に回収でき、合金鉄コストを低減することがで
きる。
【0022】請求項4記載のステンレス溶鋼の溶製方法
においては、還元処理及び脱硫処理時の溶鋼の温度を1
550℃以上、1700℃未満とするので、スラグの滓
化を促進し、脱硫反応を促進し、低Sのステンレス粗溶
鋼を容易に溶製することができ、滓化が促進されてスラ
グ中の遊離CaOを抑制してスラグを安定して資源とし
て活用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係るステンレス溶鋼の
溶製方法による処理の流れを示す説明図である。
【符号の説明】
10:上底吹き転炉(転炉型容器)、11:炉体、1
2:炉口、13:吹酸ランス、14a:スラグ、14
b:スラグ、14c:スラグ、15a:ステンレス粗溶
鋼、15b:ステンレス粗溶鋼、15c:ステンレス溶
鋼、16:底吹きノズル、17:出鋼口、18:ホッ
パ、19:シュート、20:ポーラスプラグ、21:取
鍋、30:減圧取鍋精錬炉(二次精錬炉)、31:吹酸
ランス、32:減圧ダクト、33:シュート、34:遮
断弁、35:貯蔵ホッパ、36:減圧フード

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 転炉型容器に溶銑とフェロクロム合金を
    装入し、前記溶銑とフェロクロム合金に上吹きランスを
    用いて吹酸し、前記溶銑とフェロクロム合金の溶解と一
    次脱炭精錬を行って粗溶鋼を溶製した後、取鍋に前記粗
    溶鋼を出鋼し、次いで、前記粗溶鋼を二次精錬炉を用い
    て二次脱炭精錬と脱酸処理を行うステンレス溶鋼の溶製
    方法において、前記吹酸による前記一次脱炭精錬を行っ
    た後に生成したスラグに、シリコンを含有する合金を添
    加して前記スラグを還元処理した後、前記粗溶鋼中のA
    l濃度が0.05〜0.2重量%になるようにAlを添
    加して脱硫処理を行ってから前記取鍋に出鋼し、引き続
    き行う前記二次精錬炉を用いた二次脱炭精錬における昇
    熱及び脱酸処理時にAlを添加しないことを特徴とする
    ステンレス溶鋼の溶製方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のステンレス溶鋼の溶製方
    法において、前記転炉型容器を用いた前記脱硫処理時の
    スラグの組成は、塩基度を1.3〜1.8、Al 23
    を10重量%以下にすることを特徴とするステンレス溶
    鋼の溶製方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載のステンレス溶鋼の
    溶製方法において、前記還元処理を終了した前記スラグ
    中のCr23 濃度を5重量%以下にすることを特徴と
    するステンレス溶鋼の溶製方法。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1項に記載のス
    テンレス溶鋼の溶製方法において、前記還元処理及び前
    記脱硫処理時の前記溶鋼の温度を1550℃以上170
    0℃未満とすることを特徴とするステンレス溶鋼の溶製
    方法。
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