JP2958834B2 - アゼチジン−2−オン誘導体 - Google Patents
アゼチジン−2−オン誘導体Info
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- JP2958834B2 JP2958834B2 JP3324737A JP32473791A JP2958834B2 JP 2958834 B2 JP2958834 B2 JP 2958834B2 JP 3324737 A JP3324737 A JP 3324737A JP 32473791 A JP32473791 A JP 32473791A JP 2958834 B2 JP2958834 B2 JP 2958834B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、種々の1β−アルキル
カルバペネム系抗菌剤の合成中間体として有用なアゼチ
ジン−2−オン誘導体に関する。
カルバペネム系抗菌剤の合成中間体として有用なアゼチ
ジン−2−オン誘導体に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】カルバ
ペネム系抗菌剤は、グラム陽性菌から緑膿菌を含むグラ
ム陰性菌にわたる広範囲の細菌に対して強い抗菌力を有
する優れた抗菌剤であるため、近年、活発に開発がなさ
れている。式(2)
ペネム系抗菌剤は、グラム陽性菌から緑膿菌を含むグラ
ム陰性菌にわたる広範囲の細菌に対して強い抗菌力を有
する優れた抗菌剤であるため、近年、活発に開発がなさ
れている。式(2)
【0003】
【化2】
【0004】で表されるチエナマイシンなどカルバペネ
ム骨格の1位に置換基を有していないカルバペネム類は
高濃度では化学的に不安定であり、しかも腎デヒドロペ
プチダーゼにより容易に代謝されてしまうという欠点を
有するが、1位にβ−配置のアルキル基を導入すると安
定性が増し、腎デヒドロペプチダーゼ阻害剤を配合する
ことなく単独使用が可能となる。このため、現在では1
β−アルキルカルバペネム系抗菌剤の開発に力が入れら
れており、その合成中間体となる一般式(3β)
ム骨格の1位に置換基を有していないカルバペネム類は
高濃度では化学的に不安定であり、しかも腎デヒドロペ
プチダーゼにより容易に代謝されてしまうという欠点を
有するが、1位にβ−配置のアルキル基を導入すると安
定性が増し、腎デヒドロペプチダーゼ阻害剤を配合する
ことなく単独使用が可能となる。このため、現在では1
β−アルキルカルバペネム系抗菌剤の開発に力が入れら
れており、その合成中間体となる一般式(3β)
【0005】
【化3】
【0006】(式中、R3は低級アルキル基を示し、R4
は水素原子又は水酸基の保護基を示す)で表される4−
〔(R)−1−カルボキシアルキル〕アゼチジン−2−
オン誘導体の合成法の開発も盛んに行われている。
は水素原子又は水酸基の保護基を示す)で表される4−
〔(R)−1−カルボキシアルキル〕アゼチジン−2−
オン誘導体の合成法の開発も盛んに行われている。
【0007】この化合物(3β)の合成法としては、多
くの報告がなされているが、特に一般式(4)
くの報告がなされているが、特に一般式(4)
【0008】
【化4】
【0009】(式中、R4は前記と同じ意味を示し、A
cはアセチル基を示す)で表される4−アセトキシアゼ
チジン−2−オン誘導体の4位を、種々の求核剤により
アルキル化することにより、側鎖を導入する方法が最も
期待されており、プロピオン酸エステルエノラートによ
るアルキル化〔C.U.Kimら;Tetrahedr
on Lett.,28(5)507−510(198
7)、T.Chibaら;Chem.Lett.,13
43−1346(1985)、T.Shibataら;
Tetrahedron Lett.,26(39)4
739−4742(1985)〕、プロピオン酸イミド
のエノラートによるアルキル化〔Y.Nagaoら;
J.Am.Chem.Soc.,108,4673−4
675(1986)、長尾善光;化学,42(3)19
0−196(1987)、L.M.Fuentesら;
J.Am.Chem.Soc.,108,4675−4
676(1986)、R.Dezielら;Tetra
hedron Lett.,27(47)5687−5
690(1986)、Y.Itoら;Tetrahed
ron Lett.,28(52)6625−6628
(1987)、プロピオン酸チオールエステルエノラー
トによるアルキル化〔M.Endo;Can,J.Ch
em.,65,2140−2145(1987)、C.
U.Kimら;Tetrahedron Lett.,
28(5)507−510(1987)、A.Mart
elら;Can.J.Chem.,66,1537−1
539(1988)〕などが報告されている。化合物
(3β)のその他の合成法としては、例えば化合物
(5)
cはアセチル基を示す)で表される4−アセトキシアゼ
チジン−2−オン誘導体の4位を、種々の求核剤により
アルキル化することにより、側鎖を導入する方法が最も
期待されており、プロピオン酸エステルエノラートによ
るアルキル化〔C.U.Kimら;Tetrahedr
on Lett.,28(5)507−510(198
7)、T.Chibaら;Chem.Lett.,13
43−1346(1985)、T.Shibataら;
Tetrahedron Lett.,26(39)4
739−4742(1985)〕、プロピオン酸イミド
のエノラートによるアルキル化〔Y.Nagaoら;
J.Am.Chem.Soc.,108,4673−4
675(1986)、長尾善光;化学,42(3)19
0−196(1987)、L.M.Fuentesら;
J.Am.Chem.Soc.,108,4675−4
676(1986)、R.Dezielら;Tetra
hedron Lett.,27(47)5687−5
690(1986)、Y.Itoら;Tetrahed
ron Lett.,28(52)6625−6628
(1987)、プロピオン酸チオールエステルエノラー
トによるアルキル化〔M.Endo;Can,J.Ch
em.,65,2140−2145(1987)、C.
U.Kimら;Tetrahedron Lett.,
28(5)507−510(1987)、A.Mart
elら;Can.J.Chem.,66,1537−1
539(1988)〕などが報告されている。化合物
(3β)のその他の合成法としては、例えば化合物
(5)
【0010】
【化5】
【0011】(式中、R4は前記と同じ意味を示す)を
リチウムジイソプロピルアミドによりアルキル化する方
法〔D.H.Shih,Heterocycles,2
1(1)29−40(1984)、化合物(6)
リチウムジイソプロピルアミドによりアルキル化する方
法〔D.H.Shih,Heterocycles,2
1(1)29−40(1984)、化合物(6)
【0012】
【化6】
【0013】(式中、R4は前記と同じ意味を示し、R5
は水素原子又はアミノ基の保護基を示し、R6はアルキ
ル基、カルボキシ基又はアルコキシカルボニル基を示
す)のエキソメチレン基を接触還元又は特定の触媒によ
り不斉還元する方法〔特開昭58−26887号公報、
C.U.Kimら;Tetrahedron Let
t.,28(5)507−510(1987)、T.O
htaら;J.Org.Chem.,52,3176−
3178(1987)、T.Iimoriら;Tetr
ahedron Lett.,27(19)2149−
2152(1986)〕などがあり、総説〔伊藤芳雄
ら;有機合成化学、47(7)606−618(198
9)〕に報告されている。
は水素原子又はアミノ基の保護基を示し、R6はアルキ
ル基、カルボキシ基又はアルコキシカルボニル基を示
す)のエキソメチレン基を接触還元又は特定の触媒によ
り不斉還元する方法〔特開昭58−26887号公報、
C.U.Kimら;Tetrahedron Let
t.,28(5)507−510(1987)、T.O
htaら;J.Org.Chem.,52,3176−
3178(1987)、T.Iimoriら;Tetr
ahedron Lett.,27(19)2149−
2152(1986)〕などがあり、総説〔伊藤芳雄
ら;有機合成化学、47(7)606−618(198
9)〕に報告されている。
【0014】これらの方法で得られる化合物(3β)
は、ほとんどの場合、その立体異性体である化合物(3
α)
は、ほとんどの場合、その立体異性体である化合物(3
α)
【0015】
【化7】
【0016】(式中、R3及びR4は前記と同じ意味を示
す)と特定の割合で混合した化合物(3)
す)と特定の割合で混合した化合物(3)
【0017】
【化8】
【0018】(式中、R3及びR4は前記と同じ意味を示
す)として得られるが、このα−配置のアルキル基を有
する化合物(3α)は、例えば、D.H.Shihら;
Heterocycles,21(1)29−40(1
984)に記載されている方法により異性化を行えば、
目的とするβ−配置のアルキル基を有する化合物(3
β)とすることができる。
す)として得られるが、このα−配置のアルキル基を有
する化合物(3α)は、例えば、D.H.Shihら;
Heterocycles,21(1)29−40(1
984)に記載されている方法により異性化を行えば、
目的とするβ−配置のアルキル基を有する化合物(3
β)とすることができる。
【0019】しかしながら、前記した化合物(3)及び
化合物(3β)の合成法は、特殊で高価な試薬を用いた
り、反応温度が極めて低かったり、高価な金属や毒性の
ある金属を触媒として使用するなど、大量に合成するの
に適した方法ではなく、実際に工業的規模では製造され
ていないのが現状であった。
化合物(3β)の合成法は、特殊で高価な試薬を用いた
り、反応温度が極めて低かったり、高価な金属や毒性の
ある金属を触媒として使用するなど、大量に合成するの
に適した方法ではなく、実際に工業的規模では製造され
ていないのが現状であった。
【0020】従って、化合物(3)、特に、1β−アル
キルカルバペネム系抗菌剤の合成中間体としてより利用
価値の高い、β−配置のアルキル基を有する化合物(3
β)を効率よく製造する方法の開発が望まれていた。
キルカルバペネム系抗菌剤の合成中間体としてより利用
価値の高い、β−配置のアルキル基を有する化合物(3
β)を効率よく製造する方法の開発が望まれていた。
【0021】
【課題を解決するための手段】かかる実情において、本
発明者らは鋭意研究を行った結果、アゼチジン−2−オ
ン誘導体の4位にマロン酸誘導体が結合した化合物が、
化合物(3)及び化合物(3β)の合成中間体として有
用であることを見出し、本発明を完成した。
発明者らは鋭意研究を行った結果、アゼチジン−2−オ
ン誘導体の4位にマロン酸誘導体が結合した化合物が、
化合物(3)及び化合物(3β)の合成中間体として有
用であることを見出し、本発明を完成した。
【0022】すなわち、本発明は、一般式(1)
【0023】
【化9】
【0024】(式中、R1及びR2は同一又は異なって、
それぞれアルキル基、アルケニル基又はアラルキル基を
示し、R3は低級アルキル基を示し、R4は水素原子又は
水酸基の保護基を示し、R5は水素原子又はアミノ基の
保護基を示す)で表されるアゼチジン−2−オン誘導体
を提供するものである。
それぞれアルキル基、アルケニル基又はアラルキル基を
示し、R3は低級アルキル基を示し、R4は水素原子又は
水酸基の保護基を示し、R5は水素原子又はアミノ基の
保護基を示す)で表されるアゼチジン−2−オン誘導体
を提供するものである。
【0025】本発明のアゼチジン−2−オン誘導体は前
記一般式(1)で表されるものであり、式中、R1及び
R2で示されるアルキル基としては、例えばメチル基、
エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチ
ル基、tert−ブチル基のような直鎖又は分岐鎖のア
ルキル基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基、メン
チル基、フェンチル基、ボルニル基のような単環又は多
環のアルキル基が挙げられ、アルケニル基としては、例
えばビニル基、アリル基、2−ブテニル基、2−メチル
−2−プロペニル基のような直鎖又は分岐鎖のアルケニ
ル基が挙げられ、アラルキル基としては、例えばベンジ
ル基、ベンズヒドリル基等が挙げられる。また、R3で
示される低級アルキル基としては、例えばメチル基、エ
チル基、n−プロピル基等が挙げられ、R4で示される
水酸基の保護基としては、例えばトリメチルシリル基、
tert−ブチルジメチルシリル基のような三置換シリ
ル基;アセチル基のようなアシル基;ベンジル基のよう
なアラルキル基等が挙げられ、R5で示されるアミノ基
の保護基としては、例えばトリメチルシリル基、トリエ
チルシリル基、tert−ブチルジメチルシリル基、メ
チルジフェニルシリル基のような三置換シリル基;ベン
ジル基、p−メトキシベンジル基、p−tert−ブチ
ルベンジル基、3,4−ジメチルベンジル基、フェネチ
ル基、ベンズヒドリル基のような芳香環上に置換基を有
していてもよいアラルキル基;テトラヒドロピラニル
基、メトキシメチル基のようなアルコキシアルキル基等
が挙げられる。
記一般式(1)で表されるものであり、式中、R1及び
R2で示されるアルキル基としては、例えばメチル基、
エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチ
ル基、tert−ブチル基のような直鎖又は分岐鎖のア
ルキル基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基、メン
チル基、フェンチル基、ボルニル基のような単環又は多
環のアルキル基が挙げられ、アルケニル基としては、例
えばビニル基、アリル基、2−ブテニル基、2−メチル
−2−プロペニル基のような直鎖又は分岐鎖のアルケニ
ル基が挙げられ、アラルキル基としては、例えばベンジ
ル基、ベンズヒドリル基等が挙げられる。また、R3で
示される低級アルキル基としては、例えばメチル基、エ
チル基、n−プロピル基等が挙げられ、R4で示される
水酸基の保護基としては、例えばトリメチルシリル基、
tert−ブチルジメチルシリル基のような三置換シリ
ル基;アセチル基のようなアシル基;ベンジル基のよう
なアラルキル基等が挙げられ、R5で示されるアミノ基
の保護基としては、例えばトリメチルシリル基、トリエ
チルシリル基、tert−ブチルジメチルシリル基、メ
チルジフェニルシリル基のような三置換シリル基;ベン
ジル基、p−メトキシベンジル基、p−tert−ブチ
ルベンジル基、3,4−ジメチルベンジル基、フェネチ
ル基、ベンズヒドリル基のような芳香環上に置換基を有
していてもよいアラルキル基;テトラヒドロピラニル
基、メトキシメチル基のようなアルコキシアルキル基等
が挙げられる。
【0026】これらのアゼチジン−2−オン誘導体
(1)は、一般式(1)においてR5が水素原子である
場合(以下、「アゼチジン−2−オン誘導体(1a)」
と記載する)は、例えばR.Joyeauらの方法
〔J.Chem.Soc.,Perkin Tran
s.I,1899−1907(1987)、Tetra
hedron Lett.,30(3)337−340
(1989)〕に準じ、下記式に従って4−アセトキシ
アゼチジン−2−オン誘導体(4)に、マロン酸誘導体
(7)を反応させることにより製造される。
(1)は、一般式(1)においてR5が水素原子である
場合(以下、「アゼチジン−2−オン誘導体(1a)」
と記載する)は、例えばR.Joyeauらの方法
〔J.Chem.Soc.,Perkin Tran
s.I,1899−1907(1987)、Tetra
hedron Lett.,30(3)337−340
(1989)〕に準じ、下記式に従って4−アセトキシ
アゼチジン−2−オン誘導体(4)に、マロン酸誘導体
(7)を反応させることにより製造される。
【0027】
【化10】
【0028】(式中、R1、R2、R3、R4、及びAcは
前記と同じ意味を示す)
前記と同じ意味を示す)
【0029】すなわち、金属カリウム、金属ナトリウ
ム、金属リチウムのようなアルカリ金属;水素化ナトリ
ウムのようなアルカリ金属水素化物;ブチルリチウムの
ようなアルカリ金属アルキル化物;カリウム−tert
−ブチラート、ナトリウムエチラート、ナトリウムメチ
ラートのようなアルカリ金属アルコキシド;水酸化カリ
ウム、水酸化ナトリウムのようなアルカリ金属水酸化
物;炭酸カリウムのようなアルカリ金属炭酸塩等で活性
化したマロン酸誘導体(7)溶液に、4−アセトキシア
ゼチジン−2−オン誘導体(4)を加え、−60〜40
℃、特に好ましくは室温で0.5〜15時間反応させる
ことにより製造される。ここで用いられる溶媒として
は、例えば水;メタノール、エタノールのようなアルコ
ール類;ジエチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロ
フランのようなエーテル類;アセトン;ジメチルホルム
アミド;あるいは水とこれらの有機溶媒との混合溶媒等
が挙げられるが、特に好ましくはテトラヒドロフランが
用いられる。反応化合物の比率は、4−アセトキシアゼ
チジン−2−オン誘導体(4)1モルに対し、マロン酸
誘導体(7)約1〜1.3モルとするのがよい。得られ
たアゼチジン−2−オン誘導体(1a)は、通常の方法
により抽出、洗浄、脱水等をした後、再結晶、カラムク
ロマトグラフィー等により精製することができる。
ム、金属リチウムのようなアルカリ金属;水素化ナトリ
ウムのようなアルカリ金属水素化物;ブチルリチウムの
ようなアルカリ金属アルキル化物;カリウム−tert
−ブチラート、ナトリウムエチラート、ナトリウムメチ
ラートのようなアルカリ金属アルコキシド;水酸化カリ
ウム、水酸化ナトリウムのようなアルカリ金属水酸化
物;炭酸カリウムのようなアルカリ金属炭酸塩等で活性
化したマロン酸誘導体(7)溶液に、4−アセトキシア
ゼチジン−2−オン誘導体(4)を加え、−60〜40
℃、特に好ましくは室温で0.5〜15時間反応させる
ことにより製造される。ここで用いられる溶媒として
は、例えば水;メタノール、エタノールのようなアルコ
ール類;ジエチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロ
フランのようなエーテル類;アセトン;ジメチルホルム
アミド;あるいは水とこれらの有機溶媒との混合溶媒等
が挙げられるが、特に好ましくはテトラヒドロフランが
用いられる。反応化合物の比率は、4−アセトキシアゼ
チジン−2−オン誘導体(4)1モルに対し、マロン酸
誘導体(7)約1〜1.3モルとするのがよい。得られ
たアゼチジン−2−オン誘導体(1a)は、通常の方法
により抽出、洗浄、脱水等をした後、再結晶、カラムク
ロマトグラフィー等により精製することができる。
【0030】一般式(1)においてR5がアミノ基の保
護基である場合(以下、アゼチジン−2−オン誘導体
(1b)と記載する)は、前記した方法でR5が水素原
子であるアゼチジン−2−オン誘導体(1a)を得た
後、通常の方法によりアミノ基の保護基を導入すること
により製造される。
護基である場合(以下、アゼチジン−2−オン誘導体
(1b)と記載する)は、前記した方法でR5が水素原
子であるアゼチジン−2−オン誘導体(1a)を得た
後、通常の方法によりアミノ基の保護基を導入すること
により製造される。
【0031】このようにして得られる本発明のアゼチジ
ン−2−オン誘導体(1)は、下記式に従って通常の方
法により脱エステル及び脱炭酸を行うことにより、4−
(1−カルボキシアルキル)アゼチジン−2−オン誘導
体(3)とすることができる。
ン−2−オン誘導体(1)は、下記式に従って通常の方
法により脱エステル及び脱炭酸を行うことにより、4−
(1−カルボキシアルキル)アゼチジン−2−オン誘導
体(3)とすることができる。
【0032】
【化11】
【0033】(式中、R1、R2、R3、R4及びR5は前
記と同じ意味を示す)
記と同じ意味を示す)
【0034】この脱エステル及び脱炭酸反応は、例えば
通常の加水分解及び加熱反応によって行うことができ
る。すなわち、化合物(1)を水酸化ナトリウム、水酸
化カリウム、水酸化リチウム等の塩基の存在下で加水分
解し、次いで80〜120℃に加熱することにより脱炭
酸を行えばよい。また、R1及びR2がアラルキル基で
ある場合には、アミンの存在下パラジウム炭素を用いた
水素添加によって脱エステルを行うこともできる。
通常の加水分解及び加熱反応によって行うことができ
る。すなわち、化合物(1)を水酸化ナトリウム、水酸
化カリウム、水酸化リチウム等の塩基の存在下で加水分
解し、次いで80〜120℃に加熱することにより脱炭
酸を行えばよい。また、R1及びR2がアラルキル基で
ある場合には、アミンの存在下パラジウム炭素を用いた
水素添加によって脱エステルを行うこともできる。
【0035】R1及びR2が2−アルケニル基であるアゼ
チジン−2−オン誘導体(1)を原料として用いる場合
には、当該脱エステル及び脱炭酸反応は、前述の方法に
より行うこともできるが、例えばJ.Tsujiらの方
法〔TetrahedronLett.,(7)613
−616(1979)〕を応用して、アゼチジン−2−
オン誘導体(1)に、パラジウム化合物及びその配位子
となる化合物の存在下、ギ酸又はギ酸のアミン塩を加熱
還流下で1〜5時間を反応させることにより行えば、脱
エステル及び脱炭酸を一段階で行うことができ、好まし
い。ここで用いられるパラジウム化合物は、活性種であ
る0価のパラジウムを反応系内で生成させ得るものであ
ればよく、具体的には酢酸パラジウム、塩化パラジウ
ム、パラジウムアセチルアセトナートのような2価のパ
ラジウム化合物;トリベンジリデンジパラジウム、テト
ラキストリフェニルホスフィンパラジウムのような0価
のパラジウム化合物等が挙げられる。配位子としては、
トリエチルホスフィン、トリブチルホスフィンのような
トリアルキルホスフィン;トリフェニルホスフィン、ト
リトリルホスフィンのようなトリアリールホスフィン等
が挙げられる。ここで用いられる溶媒としては、例えば
1,4−ジオキサン、テトラヒドロフランのようなエー
テル類;トルエン;ベンゼン等を挙げることができる。
反応化合物の比率は、アゼチジン−2−オン(1)1モ
ルに対し、パラジウム化合物約0.01〜0.3モル、
ギ酸又はギ酸アミン塩約3〜15モルとするのがよい。
チジン−2−オン誘導体(1)を原料として用いる場合
には、当該脱エステル及び脱炭酸反応は、前述の方法に
より行うこともできるが、例えばJ.Tsujiらの方
法〔TetrahedronLett.,(7)613
−616(1979)〕を応用して、アゼチジン−2−
オン誘導体(1)に、パラジウム化合物及びその配位子
となる化合物の存在下、ギ酸又はギ酸のアミン塩を加熱
還流下で1〜5時間を反応させることにより行えば、脱
エステル及び脱炭酸を一段階で行うことができ、好まし
い。ここで用いられるパラジウム化合物は、活性種であ
る0価のパラジウムを反応系内で生成させ得るものであ
ればよく、具体的には酢酸パラジウム、塩化パラジウ
ム、パラジウムアセチルアセトナートのような2価のパ
ラジウム化合物;トリベンジリデンジパラジウム、テト
ラキストリフェニルホスフィンパラジウムのような0価
のパラジウム化合物等が挙げられる。配位子としては、
トリエチルホスフィン、トリブチルホスフィンのような
トリアルキルホスフィン;トリフェニルホスフィン、ト
リトリルホスフィンのようなトリアリールホスフィン等
が挙げられる。ここで用いられる溶媒としては、例えば
1,4−ジオキサン、テトラヒドロフランのようなエー
テル類;トルエン;ベンゼン等を挙げることができる。
反応化合物の比率は、アゼチジン−2−オン(1)1モ
ルに対し、パラジウム化合物約0.01〜0.3モル、
ギ酸又はギ酸アミン塩約3〜15モルとするのがよい。
【0036】原料化合物が、一般式(1)においてR5
が水素原子であるアゼチジン−2−オン誘導体(1a)
である場合には、これらの脱エステル・脱炭酸反応によ
り得られる化合物(3)は、α−アルキル体(3α)が
優先的に得られる。最終目的物であるカルバペネム骨格
の1位のアルキル基の立体配置はβ−配置であるが、得
られたα−アルキル体(3α)は前記した公知の方法に
より異性化を行い、β−アルキル体(3β)とすること
ができる。
が水素原子であるアゼチジン−2−オン誘導体(1a)
である場合には、これらの脱エステル・脱炭酸反応によ
り得られる化合物(3)は、α−アルキル体(3α)が
優先的に得られる。最終目的物であるカルバペネム骨格
の1位のアルキル基の立体配置はβ−配置であるが、得
られたα−アルキル体(3α)は前記した公知の方法に
より異性化を行い、β−アルキル体(3β)とすること
ができる。
【0037】一方、原料化合物が、一般式(1)におい
てR5がアミノ基の保護基である場合(以下、「アゼチ
ジン−2−オン誘導体(1b)」と記載する)には、前
記した脱エステル及び脱炭酸反応を行った後、当該アミ
ノ基の保護基を脱離せしめることにより、目的とする化
合物(3)を得ることができ、この場合は得られる化合
物(3)は、β−アルキル体(3β)が優先的に得られ
るので工業的利用価値が高く、好ましい。当該アミノ基
の保護基の脱離反応は、保護基の種類によって異なる
が、例えば保護基が三置換シリル基の場合には、希塩酸
のような酸を反応させればよい。また保護基が置換基を
有していてもよいベンジル基、フェネチル基、ベンスヒ
ドリル基等の場合には、バーチの還元により液体アンモ
ニア中で金属ナトリウムと反応させればよい。
てR5がアミノ基の保護基である場合(以下、「アゼチ
ジン−2−オン誘導体(1b)」と記載する)には、前
記した脱エステル及び脱炭酸反応を行った後、当該アミ
ノ基の保護基を脱離せしめることにより、目的とする化
合物(3)を得ることができ、この場合は得られる化合
物(3)は、β−アルキル体(3β)が優先的に得られ
るので工業的利用価値が高く、好ましい。当該アミノ基
の保護基の脱離反応は、保護基の種類によって異なる
が、例えば保護基が三置換シリル基の場合には、希塩酸
のような酸を反応させればよい。また保護基が置換基を
有していてもよいベンジル基、フェネチル基、ベンスヒ
ドリル基等の場合には、バーチの還元により液体アンモ
ニア中で金属ナトリウムと反応させればよい。
【0038】
【実施例】次に、実施例及び参考例を挙げて、本発明を
さらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定される
ものではない。なお、以下の測定には次の機器を用い
た。 融点:MP−S3型(柳本商事株式会社製) 質量スペクトル(MS):M−80B質量分析計(イオ
ン化電圧:20eV)(株式会社日立製作所製) 赤外吸収スペクトル(IR):IR−810型(日本分
光工業株式会社製)1 H核磁気共鳴スペクトル(1H−NMR):AM−40
0型(400MHz)(ブルッカー社製) 内部標準物質:テトラメチルシラン
さらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定される
ものではない。なお、以下の測定には次の機器を用い
た。 融点:MP−S3型(柳本商事株式会社製) 質量スペクトル(MS):M−80B質量分析計(イオ
ン化電圧:20eV)(株式会社日立製作所製) 赤外吸収スペクトル(IR):IR−810型(日本分
光工業株式会社製)1 H核磁気共鳴スペクトル(1H−NMR):AM−40
0型(400MHz)(ブルッカー社製) 内部標準物質:テトラメチルシラン
【0039】実施例1
【0040】
【化12】
【0041】(式中、Acは前記と同じ意味を示し、T
BDMSはtert−ブチルジメチルシリル基を示す。
以下同様)テトラヒドロフラン50mlに60%水素化
ナトリウム2.52g(62.9mmol)を懸濁さ
せ、室温で撹拌しながら、メチルマロン酸ジアリル(7
−1)11.88g(60.0mmol)をテトラヒド
ロフラン20mlに溶解した溶液を20分かけて滴下し
た。さらに、2.5時間撹拌した後、4−アセトキシア
ゼチジン−2−オン誘導体(4−1)14.35g(5
0.0mmol)をテトラヒドロフラン30mlに溶解
した溶液を15分かけて滴下し、室温で15時間反応を
続けた。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液30ml
を加え撹拌、分液した後、得られたテトラヒドロフラン
層を飽和食塩水で洗浄、無水硫酸マグネシウムで脱水
し、溶媒を留去して粗結晶23.5gを得た。ヘキサン
を用いて再結晶を行い、白色結晶のアゼチジン−2−オ
ン誘導体(1a−1)18.03g(収率85%)を得
た。 融点:82−82.5℃ MS(m/e):426(M++1),410,368 IR(KBr)cm−1:1765,17351 H−NMR δ(CDCl3):0.07(s,6
H),0.88(s,9H),1.14(d,J=6.
3H)z,3H),1.50(s,3H),3.03
(m,1H),4.19(d,J=2.1Hz,1
H),4.21(m,1H),4.64(m,4H),
5.27(m,2H),5.34(m,2H),5.8
8(m,2H),5.96(broad s,1H)
BDMSはtert−ブチルジメチルシリル基を示す。
以下同様)テトラヒドロフラン50mlに60%水素化
ナトリウム2.52g(62.9mmol)を懸濁さ
せ、室温で撹拌しながら、メチルマロン酸ジアリル(7
−1)11.88g(60.0mmol)をテトラヒド
ロフラン20mlに溶解した溶液を20分かけて滴下し
た。さらに、2.5時間撹拌した後、4−アセトキシア
ゼチジン−2−オン誘導体(4−1)14.35g(5
0.0mmol)をテトラヒドロフラン30mlに溶解
した溶液を15分かけて滴下し、室温で15時間反応を
続けた。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液30ml
を加え撹拌、分液した後、得られたテトラヒドロフラン
層を飽和食塩水で洗浄、無水硫酸マグネシウムで脱水
し、溶媒を留去して粗結晶23.5gを得た。ヘキサン
を用いて再結晶を行い、白色結晶のアゼチジン−2−オ
ン誘導体(1a−1)18.03g(収率85%)を得
た。 融点:82−82.5℃ MS(m/e):426(M++1),410,368 IR(KBr)cm−1:1765,17351 H−NMR δ(CDCl3):0.07(s,6
H),0.88(s,9H),1.14(d,J=6.
3H)z,3H),1.50(s,3H),3.03
(m,1H),4.19(d,J=2.1Hz,1
H),4.21(m,1H),4.64(m,4H),
5.27(m,2H),5.34(m,2H),5.8
8(m,2H),5.96(broad s,1H)
【0042】実施例2
【0043】
【化13】
【0044】60%水素化ナトリウム1.12g(2
8.0mmol)にヘキサン5mlを加え撹拌した後、傾斜法
によりヘキサンを除去した。この手順を数回繰り返すこ
とにより洗浄した後、テトラヒドロフラン20mlを加
え、室温で撹拌しながら、メチルマロン酸ジエチル(7
−2)4.52g(26.0mmol)をテトラヒドロフラ
ン20mlに溶解した溶液を15分かけて滴下した。さら
に、30分間撹拌した後、4−アセトキシアゼチジン−
2−オン誘導体(4−1)5.74g(20.0mmol)
をテトラヒドロフラン20mlに溶解した溶液を10分か
けて滴下し、室温で1時間反応を続けた。反応液に飽和
塩化アンモニウム水溶液25mlを加え撹拌、分液した
後、得られたテトラヒドロフラン層を飽和食塩水で洗
浄、無水硫酸マグネシウムで脱水し、溶媒を留去して粗
結晶を得た。ヘキサンを用いて再結晶を行い、白色結晶
のアゼチジン−2−オン誘導体(1a−2)6.17g
(収率77%)を得た。 融点;100.5-101℃ MS(m/e):402(M++1),386,344 IR(KBr)cm-1:1770,17351 H-NMR δ(CDCl3):0.07(s,6H),0.88(s,9H),1.14(d,J=6.
3Hz,3H),1.26,1.28(2overlapping t,J=7.1Hz,6H),1.46
(s,3H),3.01(m,1H),4.15(d,J=2.2Hz,1H),4.21(m,3H),5.
98(broad s,1H)
8.0mmol)にヘキサン5mlを加え撹拌した後、傾斜法
によりヘキサンを除去した。この手順を数回繰り返すこ
とにより洗浄した後、テトラヒドロフラン20mlを加
え、室温で撹拌しながら、メチルマロン酸ジエチル(7
−2)4.52g(26.0mmol)をテトラヒドロフラ
ン20mlに溶解した溶液を15分かけて滴下した。さら
に、30分間撹拌した後、4−アセトキシアゼチジン−
2−オン誘導体(4−1)5.74g(20.0mmol)
をテトラヒドロフラン20mlに溶解した溶液を10分か
けて滴下し、室温で1時間反応を続けた。反応液に飽和
塩化アンモニウム水溶液25mlを加え撹拌、分液した
後、得られたテトラヒドロフラン層を飽和食塩水で洗
浄、無水硫酸マグネシウムで脱水し、溶媒を留去して粗
結晶を得た。ヘキサンを用いて再結晶を行い、白色結晶
のアゼチジン−2−オン誘導体(1a−2)6.17g
(収率77%)を得た。 融点;100.5-101℃ MS(m/e):402(M++1),386,344 IR(KBr)cm-1:1770,17351 H-NMR δ(CDCl3):0.07(s,6H),0.88(s,9H),1.14(d,J=6.
3Hz,3H),1.26,1.28(2overlapping t,J=7.1Hz,6H),1.46
(s,3H),3.01(m,1H),4.15(d,J=2.2Hz,1H),4.21(m,3H),5.
98(broad s,1H)
【0045】実施例3
【0046】
【化14】
【0047】(式中、Phはフェニル基を示す。以下同
様) テトラヒドロフラン5mlに60%水素化ナトリウム0.
43g(10.8mmol)を懸濁させ、室温で撹拌しなが
ら、メチルマロン酸ジベンジル(7−3)3.13g
(10.5mmol)をテトラヒドロフラン3mlに溶解した
溶液を20分かけて滴下した。さらに、室温で30分間
撹拌した後、4−アセトキシアゼチジン−2−オン誘導
体(4−1)2.87g(10.0mmol)をテトラヒド
ロフラン5mlに溶解した溶液を15分かけて滴下し、室
温で1.5時間反応を続けた。反応液に飽和塩化アンモ
ニウム水溶液15mlを加え撹拌した後、酢酸エチル20
mlを用いて抽出を行った。得られた酢酸エチル層を水洗
した後、無水硫酸マグネシウムで脱水し、次いで濃縮を
行って油状物を得た。これをシリカゲルカラムクロマト
グラフィー(展開溶媒;ヘキサン:酢酸エチル=4:
1)により精製して、白色結晶のアゼチジン−2−オン
誘導体(1a−3)4.28g(収率82%)を得た。 融点:93-93.5 ℃ MS(m/e):526(M++1),510,468 IR(KBr)cm-1:1770,17351 H-NMR δ(CDCl3):0.06(s,6H),0.87(s,9H),1.09(d,J=6.
4Hz,3H),1.50(s,3H),3.03(m,1H),4.19(m,1H),4.20(d,J=
2.1Hz,1H),5.11(m,4H),5.89(broad s,1H),7.23(m,4H),
7.32(m,6H)
様) テトラヒドロフラン5mlに60%水素化ナトリウム0.
43g(10.8mmol)を懸濁させ、室温で撹拌しなが
ら、メチルマロン酸ジベンジル(7−3)3.13g
(10.5mmol)をテトラヒドロフラン3mlに溶解した
溶液を20分かけて滴下した。さらに、室温で30分間
撹拌した後、4−アセトキシアゼチジン−2−オン誘導
体(4−1)2.87g(10.0mmol)をテトラヒド
ロフラン5mlに溶解した溶液を15分かけて滴下し、室
温で1.5時間反応を続けた。反応液に飽和塩化アンモ
ニウム水溶液15mlを加え撹拌した後、酢酸エチル20
mlを用いて抽出を行った。得られた酢酸エチル層を水洗
した後、無水硫酸マグネシウムで脱水し、次いで濃縮を
行って油状物を得た。これをシリカゲルカラムクロマト
グラフィー(展開溶媒;ヘキサン:酢酸エチル=4:
1)により精製して、白色結晶のアゼチジン−2−オン
誘導体(1a−3)4.28g(収率82%)を得た。 融点:93-93.5 ℃ MS(m/e):526(M++1),510,468 IR(KBr)cm-1:1770,17351 H-NMR δ(CDCl3):0.06(s,6H),0.87(s,9H),1.09(d,J=6.
4Hz,3H),1.50(s,3H),3.03(m,1H),4.19(m,1H),4.20(d,J=
2.1Hz,1H),5.11(m,4H),5.89(broad s,1H),7.23(m,4H),
7.32(m,6H)
【0048】実施例4
【0049】
【化15】
【0050】テトラヒドロフラン15mlに60%水素化
ナトリウム2.17g(54.3mmol)を懸濁させ、室
温で撹拌しながら、メチルマロン酸tert−ブチルエ
チル(7−4)10.9g(54.0mmol)をテトラヒ
ドロフラン20mlに溶解した溶液を1時間かけて滴下し
た。さらに、室温で30分間撹拌した後、4−アセトキ
シアゼチジン−2−オン誘導体(4−1)14.1g
(49.1mmol)をテトラヒドロフラン30mlに溶解し
た溶液を20分かけて滴下し、室温で一晩反応を続け
た。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液50mlを加え
撹拌した後、酢酸エチル50mlを用いて抽出を行った。
得られた酢酸エチル層を飽和食塩水25mlで2回洗浄し
た後、無水硫酸マグネシウムで脱水し、次いで濾過、濃
縮を行って粗生成物を得た。これをシリカゲルカラムク
ロマトグラフィー(展開溶媒;ヘキサン:酢酸エチル=
4:1)により精製して、白色結晶のアゼチジン−2−
オン誘導体(1a−4)及び(1a−5)の異性体混合
物〔混合比(1a−4):(1a−5)=77:23〕
14.2g(収率67%)を得た。 融点:73-74℃ MS(m/e):414,372 IR(KBr)cm-1:1765,17351 H-NMR δ(CDCl3):0.07(s,3H),0.08(s,3H),0.89(s,9H)
1.15(d,J=6.4Hz,3H×23/100),1.20(d,J=6.3Hz,3H×77/1
00),1.27(d,J=7.1Hz,3H×77/100),1.29(d,J=7.1Hz,3H×
23/100),1.41(s,3H×23/100),1.42(s,3H×77/100),1.45
(s,9H×23/100),1.47(s,9H×77/100),2.98(m,1H×23/10
0),3.02(m,1H×77/100),4.04(d,J=2.1Hz,1H×77/100),
4.09(d,J=2.2Hz,1H×23/100),4.20(m,3H),5.97(broad
s,1H)
ナトリウム2.17g(54.3mmol)を懸濁させ、室
温で撹拌しながら、メチルマロン酸tert−ブチルエ
チル(7−4)10.9g(54.0mmol)をテトラヒ
ドロフラン20mlに溶解した溶液を1時間かけて滴下し
た。さらに、室温で30分間撹拌した後、4−アセトキ
シアゼチジン−2−オン誘導体(4−1)14.1g
(49.1mmol)をテトラヒドロフラン30mlに溶解し
た溶液を20分かけて滴下し、室温で一晩反応を続け
た。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液50mlを加え
撹拌した後、酢酸エチル50mlを用いて抽出を行った。
得られた酢酸エチル層を飽和食塩水25mlで2回洗浄し
た後、無水硫酸マグネシウムで脱水し、次いで濾過、濃
縮を行って粗生成物を得た。これをシリカゲルカラムク
ロマトグラフィー(展開溶媒;ヘキサン:酢酸エチル=
4:1)により精製して、白色結晶のアゼチジン−2−
オン誘導体(1a−4)及び(1a−5)の異性体混合
物〔混合比(1a−4):(1a−5)=77:23〕
14.2g(収率67%)を得た。 融点:73-74℃ MS(m/e):414,372 IR(KBr)cm-1:1765,17351 H-NMR δ(CDCl3):0.07(s,3H),0.08(s,3H),0.89(s,9H)
1.15(d,J=6.4Hz,3H×23/100),1.20(d,J=6.3Hz,3H×77/1
00),1.27(d,J=7.1Hz,3H×77/100),1.29(d,J=7.1Hz,3H×
23/100),1.41(s,3H×23/100),1.42(s,3H×77/100),1.45
(s,9H×23/100),1.47(s,9H×77/100),2.98(m,1H×23/10
0),3.02(m,1H×77/100),4.04(d,J=2.1Hz,1H×77/100),
4.09(d,J=2.2Hz,1H×23/100),4.20(m,3H),5.97(broad
s,1H)
【0051】実施例5
【0052】
【化16】
【0053】60%水素化ナトリウム0.30g(7.
5mmol)にヘキサン3mlを加え撹拌した後、傾斜法によ
りヘキサンを除去した。これにテトラヒドロフラン3.
5mlを加え、室温で撹拌しながら、メチルマロン酸ジ−
(1)−メンチル(7−5)2.96g(7.5mmol)
をテトラヒドロフラン5mlに溶解した溶液を15分かけ
て滴下した。さらに、室温で30分間撹拌した後、4−
アセトキシアゼチジン−2−オン誘導体(4−1)2.
01g(7.0mmol)をテトラヒドロフラン5mlに溶解
した溶液を10分かけて滴下し、室温で1時間反応を続
けた。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液10mlを加
え撹拌、分液した後、テトラヒドロフラン層を飽和食塩
水で洗浄し、次いで無水硫酸マグネシウムで脱水し、溶
媒を留去して粗生成物を得た。これをシリカゲルカラム
クロマトグラフィー(展開溶媒;ヘキサン:酢酸エチル
=8:1)により精製して、無色油状のアゼチジン−2
−オン誘導体(1a−6)2.94g(収率68%)を
得た。 MS(m/e):622(M++1),564 IR(neat)cm-1:1770,1740,17201 H-NMR δ(CDCl3):0.07(s,3H),0.08(s,3H),0.72(d,J=7.
0Hz,3H),0.77(d,J=7.0Hz,3H),0.88(s,9H),0.91(d,J=6.7
Hz,6H),0.92(d,J=6.5Hz,6H),0.95(m,6H),1.22(d,J=6.3H
z,3H),1.42(m,4H),1.45(s,3H),1.70(m,4H),1.86(m,2H),
2.03(m,2H),3.10(m,1H),4.06(d,J=2.2Hz,1H),4.22(m,1
H),4.73(m,2H),5.91(s,1H)
5mmol)にヘキサン3mlを加え撹拌した後、傾斜法によ
りヘキサンを除去した。これにテトラヒドロフラン3.
5mlを加え、室温で撹拌しながら、メチルマロン酸ジ−
(1)−メンチル(7−5)2.96g(7.5mmol)
をテトラヒドロフラン5mlに溶解した溶液を15分かけ
て滴下した。さらに、室温で30分間撹拌した後、4−
アセトキシアゼチジン−2−オン誘導体(4−1)2.
01g(7.0mmol)をテトラヒドロフラン5mlに溶解
した溶液を10分かけて滴下し、室温で1時間反応を続
けた。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液10mlを加
え撹拌、分液した後、テトラヒドロフラン層を飽和食塩
水で洗浄し、次いで無水硫酸マグネシウムで脱水し、溶
媒を留去して粗生成物を得た。これをシリカゲルカラム
クロマトグラフィー(展開溶媒;ヘキサン:酢酸エチル
=8:1)により精製して、無色油状のアゼチジン−2
−オン誘導体(1a−6)2.94g(収率68%)を
得た。 MS(m/e):622(M++1),564 IR(neat)cm-1:1770,1740,17201 H-NMR δ(CDCl3):0.07(s,3H),0.08(s,3H),0.72(d,J=7.
0Hz,3H),0.77(d,J=7.0Hz,3H),0.88(s,9H),0.91(d,J=6.7
Hz,6H),0.92(d,J=6.5Hz,6H),0.95(m,6H),1.22(d,J=6.3H
z,3H),1.42(m,4H),1.45(s,3H),1.70(m,4H),1.86(m,2H),
2.03(m,2H),3.10(m,1H),4.06(d,J=2.2Hz,1H),4.22(m,1
H),4.73(m,2H),5.91(s,1H)
【0054】実施例6
【0055】
【化17】
【0056】テトラヒドロフラン50mlに60%水素化
ナトリウム2.92g(73.0mmol)を懸濁させ、室
温で攪拌しながら、n−プロピルマロン酸ジアリル(7
−6)33.07g(73.0mmol)をテトラヒドロフ
ラン50mlに溶解した溶液を滴下した。2.5時間攪拌
した後、4−アセトキシアゼチジン−2−オン誘導体
(4−1)20.10g(70.0mmol)をテトラヒド
ロフラン50mlに溶解した溶液を30分かけて滴下し、
室温で15時間反応を続けた。反応液に飽和塩化アンモ
ニウム水溶液60mlを加え攪拌、分液した後、得られた
テトラヒドロフラン層を飽和食塩水で洗浄、無水硫酸マ
グネシウムで脱水し、溶媒を留去して粗生成物を得た。
これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶
媒;ヘキサン:酢酸エチル=10:1)により精製し
て、白色結晶のアゼチジン−2−オン誘導体(1a−
7)26.32g(収率83%)を得た。 融点:47-48℃ MS(m/e):438,396 IR(KBr)cm-1:1770,17301 H-NMR δ(CDCl3):0.07(s,6H),0.88(s,9H),0.94(t,J=7.
3Hz,3H),1.17(d,J=6.4Hz,3H),1.25(m,1H),1.47(m,1H),
1.80(ddd,J=4.4,12.5,14.0Hz,1H) 1.97(ddd,J=4.6,12.7,14.0Hz,1H),3.08(m,1H),4.25(m,2
H),4.65(m,4H),5.30(m,4H),5.88(m,3H)
ナトリウム2.92g(73.0mmol)を懸濁させ、室
温で攪拌しながら、n−プロピルマロン酸ジアリル(7
−6)33.07g(73.0mmol)をテトラヒドロフ
ラン50mlに溶解した溶液を滴下した。2.5時間攪拌
した後、4−アセトキシアゼチジン−2−オン誘導体
(4−1)20.10g(70.0mmol)をテトラヒド
ロフラン50mlに溶解した溶液を30分かけて滴下し、
室温で15時間反応を続けた。反応液に飽和塩化アンモ
ニウム水溶液60mlを加え攪拌、分液した後、得られた
テトラヒドロフラン層を飽和食塩水で洗浄、無水硫酸マ
グネシウムで脱水し、溶媒を留去して粗生成物を得た。
これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶
媒;ヘキサン:酢酸エチル=10:1)により精製し
て、白色結晶のアゼチジン−2−オン誘導体(1a−
7)26.32g(収率83%)を得た。 融点:47-48℃ MS(m/e):438,396 IR(KBr)cm-1:1770,17301 H-NMR δ(CDCl3):0.07(s,6H),0.88(s,9H),0.94(t,J=7.
3Hz,3H),1.17(d,J=6.4Hz,3H),1.25(m,1H),1.47(m,1H),
1.80(ddd,J=4.4,12.5,14.0Hz,1H) 1.97(ddd,J=4.6,12.7,14.0Hz,1H),3.08(m,1H),4.25(m,2
H),4.65(m,4H),5.30(m,4H),5.88(m,3H)
【0057】実施例7
【0058】
【化18】
【0059】N,N−ジメチルホルムアミド20mlに実
施例1で得られたアゼチジン−2−オン誘導体(1a−
1)8.50g(20.0mmol)及びtert−ブチル
ジメチルシリルクロライド6.04g(40.0mmol)
を溶解し、トリエチルアミン6.06g(60.0mmo
l)をN,N−ジメチルホルムアミド5mlに溶解した溶
液を室温で15分かけて滴下した。さらに4時間撹拌し
た後、4−N,N−ジメチルアミノピリジン0.12g
(1.1mmol)を加えて室温で6日間反応させた。反応
液を減圧濃縮した後、水40mlを加えジエチルエーテル
200mlを用いて抽出を行った。得られたジエチルエー
テル層を飽和食塩水30mlで洗浄した後、無水硫酸マグ
ネシウムで脱水し、次いで溶媒を留去して粗生成物を得
た。これをアルミナカムラクロマトグラフィー(展開溶
媒;ヘキサン:酢酸エチル=9:1〜8:2)により精
製して、無色油状のアゼチジン−2−オン誘導体(1b
−1)8.02g(収率74%)を得た。 MS(m/e):540(M++1),524,482 IR(neat)cm-1:1760,17401 H-NMR δ(CDCl3):0.07(s,3H),0.08(s,3H),0.11(s,3H),
0.29(s,3H),0.89(s,9H),0.96(s,9H),1.22(d,J=6.2Hz,3
H),1.50(s,3H),3.07(dd,J=2.6,6.8Hz,1H),4.09(m,1H),
4.35(d,J=2.6Hz,1H),4.64(m,4H),5.30(m,4H),5.90(m,2
H)
施例1で得られたアゼチジン−2−オン誘導体(1a−
1)8.50g(20.0mmol)及びtert−ブチル
ジメチルシリルクロライド6.04g(40.0mmol)
を溶解し、トリエチルアミン6.06g(60.0mmo
l)をN,N−ジメチルホルムアミド5mlに溶解した溶
液を室温で15分かけて滴下した。さらに4時間撹拌し
た後、4−N,N−ジメチルアミノピリジン0.12g
(1.1mmol)を加えて室温で6日間反応させた。反応
液を減圧濃縮した後、水40mlを加えジエチルエーテル
200mlを用いて抽出を行った。得られたジエチルエー
テル層を飽和食塩水30mlで洗浄した後、無水硫酸マグ
ネシウムで脱水し、次いで溶媒を留去して粗生成物を得
た。これをアルミナカムラクロマトグラフィー(展開溶
媒;ヘキサン:酢酸エチル=9:1〜8:2)により精
製して、無色油状のアゼチジン−2−オン誘導体(1b
−1)8.02g(収率74%)を得た。 MS(m/e):540(M++1),524,482 IR(neat)cm-1:1760,17401 H-NMR δ(CDCl3):0.07(s,3H),0.08(s,3H),0.11(s,3H),
0.29(s,3H),0.89(s,9H),0.96(s,9H),1.22(d,J=6.2Hz,3
H),1.50(s,3H),3.07(dd,J=2.6,6.8Hz,1H),4.09(m,1H),
4.35(d,J=2.6Hz,1H),4.64(m,4H),5.30(m,4H),5.90(m,2
H)
【0060】実施例8
【0061】
【化19】
【0062】N,N−ジメチルホルムアミド13mlに実
施例1で得られたアゼチジン−2−オン誘導体(1a−
1)1.70g(4.0mmol)及びメチルジフェニルシ
リルクロライド1.12g(4.8mmol)を溶解し、氷
浴中で撹拌した。これに、トリエチルアミン0.48g
(4.8mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド2mlに
溶解した溶液を40分かけて滴下し、冷蔵庫中で一晩放
置した。反応液を減圧下で溶媒留去した後、水10mlと
酢酸エチル15mlを加え抽出した。得られた酢酸エチル
層を無水硫酸マグネシウムで脱水した後、溶媒を留去し
て油状物を得た。これをシリカゲルカラムクロマトグラ
フィー(展開溶媒;ヘキサン:酢酸エチル=5:1)に
より精製して、無色油状のアゼチジン−2−オン誘導体
(1b−2)1.69g(収率68%)を得た。 MS(m/e):606,564,544 IR(neat)cm-1:1755,17351 H-NMR δ(CDCl3):-0.02(s,3H),0.06(s,3H),0.82(s,3
H),0.88(s,9H),1.14(d,J=6.3Hz,3H),1.25(s,3H),3.15
(m,1H),4.16(m,1H),4.32(m,4H),4.43(d,J=2.7Hz,1H),5.
18(m,4H),5.71(m,2H),7.47(m,10H)
施例1で得られたアゼチジン−2−オン誘導体(1a−
1)1.70g(4.0mmol)及びメチルジフェニルシ
リルクロライド1.12g(4.8mmol)を溶解し、氷
浴中で撹拌した。これに、トリエチルアミン0.48g
(4.8mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド2mlに
溶解した溶液を40分かけて滴下し、冷蔵庫中で一晩放
置した。反応液を減圧下で溶媒留去した後、水10mlと
酢酸エチル15mlを加え抽出した。得られた酢酸エチル
層を無水硫酸マグネシウムで脱水した後、溶媒を留去し
て油状物を得た。これをシリカゲルカラムクロマトグラ
フィー(展開溶媒;ヘキサン:酢酸エチル=5:1)に
より精製して、無色油状のアゼチジン−2−オン誘導体
(1b−2)1.69g(収率68%)を得た。 MS(m/e):606,564,544 IR(neat)cm-1:1755,17351 H-NMR δ(CDCl3):-0.02(s,3H),0.06(s,3H),0.82(s,3
H),0.88(s,9H),1.14(d,J=6.3Hz,3H),1.25(s,3H),3.15
(m,1H),4.16(m,1H),4.32(m,4H),4.43(d,J=2.7Hz,1H),5.
18(m,4H),5.71(m,2H),7.47(m,10H)
【0063】実施例9
【0064】
【化20】
【0065】N,N−ジメチルホルムアミド25mlに実
施例1で得られたアゼチジン−2−オン誘導体(1a−
1)2.87g(6.7mmol)及びトリエチルシリルク
ロライド1.58g(10.5mmol)を溶解し、氷浴中
で撹拌した。これに、トリエチルアミン1.06g(1
0.5mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド5mlに溶
解した溶液を20分かけて滴下し、冷蔵庫中で一晩放置
した。反応液を減圧下で溶媒留去した後、飽和炭酸水素
ナトリウム水溶液15mlと酢酸エチル25mlを加え抽出
した。得られた酢酸エチル層を無水硫酸マグネシウムで
脱水した後、溶媒を留去して油状物を得た。これをアル
ミナカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;ヘキサン:
酢酸エチル=10:1)により精製して、無色油状のア
ゼチジン−2−オン誘導体(1b−3)2.20g(収
率61%)を得た。 MS(m/e):524,511,482 IR(neat)cm-1:17501 H-NMR δ(CDCl3):0.06(s,3H),0.07(s,3H),0.78(m,6H),
0.88(s,9H),0.98(t,J=7.8Hz,9H),1.26(d,J=6.3Hz,3H),
1.49(s,3H),3.05(m,1H),4.12(m,1H),4.21(d,J=2.6Hz,1
H),4.63(m,4H),5.30(m,4H),5.87(m,2H)
施例1で得られたアゼチジン−2−オン誘導体(1a−
1)2.87g(6.7mmol)及びトリエチルシリルク
ロライド1.58g(10.5mmol)を溶解し、氷浴中
で撹拌した。これに、トリエチルアミン1.06g(1
0.5mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド5mlに溶
解した溶液を20分かけて滴下し、冷蔵庫中で一晩放置
した。反応液を減圧下で溶媒留去した後、飽和炭酸水素
ナトリウム水溶液15mlと酢酸エチル25mlを加え抽出
した。得られた酢酸エチル層を無水硫酸マグネシウムで
脱水した後、溶媒を留去して油状物を得た。これをアル
ミナカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;ヘキサン:
酢酸エチル=10:1)により精製して、無色油状のア
ゼチジン−2−オン誘導体(1b−3)2.20g(収
率61%)を得た。 MS(m/e):524,511,482 IR(neat)cm-1:17501 H-NMR δ(CDCl3):0.06(s,3H),0.07(s,3H),0.78(m,6H),
0.88(s,9H),0.98(t,J=7.8Hz,9H),1.26(d,J=6.3Hz,3H),
1.49(s,3H),3.05(m,1H),4.12(m,1H),4.21(d,J=2.6Hz,1
H),4.63(m,4H),5.30(m,4H),5.87(m,2H)
【0066】実施例10
【0067】
【化21】
【0068】N,N−ジメチルホルムアミド5mlに60
%水素化ナトリウム0.19g(4.8mmol)を懸濁さ
せ、0℃に冷却し、実施例1で得られたアゼチジン−2
−オン誘導体(1a−1)1.93g(4.5mmol)を
N,N−ジメチルホルムアミド5mlに溶解した溶液を1
0分かけて滴下した。さらに、30分間撹拌した後、室
温に戻し、塩化ベンジル0.58g(4.6mmol)を滴
下し、4時間反応を続けた。反応液に飽和塩化アンモニ
ウム水溶液5mlを加え、ジエチルエーテル50mlで抽出
した。得られたジエチルエーテル層を無水硫酸マグネシ
ウムで脱水した後、溶媒を留去して粗生成物を得た。こ
れをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;
ヘキサン:酢酸エチル=4:1)により精製して、無色
油状のアゼチジン−2−オン誘導体(1b−4)1.5
7g(収率68%)を得た。 MS(m/e):516(M++1),500,458 IR(neat)cm-1:1760,17401 H-NMR δ(CDCl3):-0.01(s,3H),0.05(s,3H),0.85(s,9
H),1.13(d,J=6.3Hz,3H),1.31(s,3H),2.99(m,1H),4.18
(m,1H),4.23(d,J=15.4Hz,1H),4.31(d,J=2.1Hz,1H),4.57
(m,5H),5.28(m,4H),5.83(m,2H),7.31(m,5H)
%水素化ナトリウム0.19g(4.8mmol)を懸濁さ
せ、0℃に冷却し、実施例1で得られたアゼチジン−2
−オン誘導体(1a−1)1.93g(4.5mmol)を
N,N−ジメチルホルムアミド5mlに溶解した溶液を1
0分かけて滴下した。さらに、30分間撹拌した後、室
温に戻し、塩化ベンジル0.58g(4.6mmol)を滴
下し、4時間反応を続けた。反応液に飽和塩化アンモニ
ウム水溶液5mlを加え、ジエチルエーテル50mlで抽出
した。得られたジエチルエーテル層を無水硫酸マグネシ
ウムで脱水した後、溶媒を留去して粗生成物を得た。こ
れをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;
ヘキサン:酢酸エチル=4:1)により精製して、無色
油状のアゼチジン−2−オン誘導体(1b−4)1.5
7g(収率68%)を得た。 MS(m/e):516(M++1),500,458 IR(neat)cm-1:1760,17401 H-NMR δ(CDCl3):-0.01(s,3H),0.05(s,3H),0.85(s,9
H),1.13(d,J=6.3Hz,3H),1.31(s,3H),2.99(m,1H),4.18
(m,1H),4.23(d,J=15.4Hz,1H),4.31(d,J=2.1Hz,1H),4.57
(m,5H),5.28(m,4H),5.83(m,2H),7.31(m,5H)
【0069】実施例11
【0070】
【化22】
【0071】実施例1で得られたアゼチジン−2−オン
誘導体(1a−1)2.13g(5.0mmol)、60%
水素化ナトリウム0.22g(5.5mmol)及び臭化p
−tert−ブチルベンジル1.25g(5.5mmol)
を用いて、前記実施例10に従ってN−ベンジル化を行
い、無色油状のアゼチジン−2−オン誘導体(1b−
5)2.27g(収率79%)を得た。 MS(m/e):556,514 IR(neat)cm-1:1765,17401 H-NMR δ(CDCl3):-0.06(s,3H),0.03(s,3H),0.84(s,9
H),1.13(d,J=6.3Hz,3H),1.29(s,9H),1.33(s,3H),2.98(d
d,J=2.1,4.5Hz,1H),4.13(d,J=15.3Hz,1H),4.14(m,1H),
4.35(d,J=2.1Hz,1H),4.52(m,5H),5.27(m,4H),5.80(m,4
H),7.29(m,4H)
誘導体(1a−1)2.13g(5.0mmol)、60%
水素化ナトリウム0.22g(5.5mmol)及び臭化p
−tert−ブチルベンジル1.25g(5.5mmol)
を用いて、前記実施例10に従ってN−ベンジル化を行
い、無色油状のアゼチジン−2−オン誘導体(1b−
5)2.27g(収率79%)を得た。 MS(m/e):556,514 IR(neat)cm-1:1765,17401 H-NMR δ(CDCl3):-0.06(s,3H),0.03(s,3H),0.84(s,9
H),1.13(d,J=6.3Hz,3H),1.29(s,9H),1.33(s,3H),2.98(d
d,J=2.1,4.5Hz,1H),4.13(d,J=15.3Hz,1H),4.14(m,1H),
4.35(d,J=2.1Hz,1H),4.52(m,5H),5.27(m,4H),5.80(m,4
H),7.29(m,4H)
【0072】実施例12
【0073】
【化23】
【0074】実施例1で得られたアゼチジン−2−オン
誘導体(1a−1)2.13g(5.0mmol)、60%
水素化ナトリウム0.24g(6.0mmol)及び塩化p
−メトキシベンジル0.94g(6.0mmol)を用い
て、前記実施例10に従ってN−ベンジル化を行い、無
色油状のアゼチジン−2−オン誘導体(1b−6)2.
07g(収率76%)を得た。 MS(m/e):488 IR(neat)cm-1:1760,17351 H-NMR δ(CDCl3):0.01(s,3H),0.05(s,3H),0.85(s,9H),
1.13(d,J=6.3Hz,3H),1.30(s,3H),2.98(dd,J=2.1,4.3Hz,
1H),3.79(s,3H),4.16(m,1H),4.18(d,J=15.2Hz,1H),4.37
(d,J=2.1Hz,1H),4.43(d,J=15.2Hz,1H),4.59(m,4H),5.28
(m,4H),5.82(m,2H),6.83(dd,J=2.1,6.3Hz,2H),7.27(dd,
J=2.1,6.3Hz,2H)
誘導体(1a−1)2.13g(5.0mmol)、60%
水素化ナトリウム0.24g(6.0mmol)及び塩化p
−メトキシベンジル0.94g(6.0mmol)を用い
て、前記実施例10に従ってN−ベンジル化を行い、無
色油状のアゼチジン−2−オン誘導体(1b−6)2.
07g(収率76%)を得た。 MS(m/e):488 IR(neat)cm-1:1760,17351 H-NMR δ(CDCl3):0.01(s,3H),0.05(s,3H),0.85(s,9H),
1.13(d,J=6.3Hz,3H),1.30(s,3H),2.98(dd,J=2.1,4.3Hz,
1H),3.79(s,3H),4.16(m,1H),4.18(d,J=15.2Hz,1H),4.37
(d,J=2.1Hz,1H),4.43(d,J=15.2Hz,1H),4.59(m,4H),5.28
(m,4H),5.82(m,2H),6.83(dd,J=2.1,6.3Hz,2H),7.27(dd,
J=2.1,6.3Hz,2H)
【0075】実施例13
【0076】
【化24】
【0077】実施例2で得られたアゼチジン−2−オン
誘導体(1a−2)4.01g(10.0mmol)、
60%水素化ナトリウム0.40g(11.0mmo
l)及び塩化ベンジル1.39g(11.0mmol)
を用いて、前記実施例10に従ってN−ベンジル化を行
い、無色油状のアゼチジン−2−オン誘導体(1b−
7)4.30g(収率88%)を得た。 MS(m/e):476,434 IR(neat)cm−1:1760,17301 H−NMR δ(CDCl3):0.00(s,3
H),0.06(s,3H),0.87(s,9H),
1.16(d,J=6.3Hz,3H),1.20,
1.22(2overlapping t,J=7.3
Hz,6H),1.30(s,3H),2.99(d
d,J=2.1,4.5Hz,1H),4.17(m,
6H),4.36(d,J=2.1Hz,1H),4.
55(d,J=15.3Hz,1H),7.31(m,
5H)
誘導体(1a−2)4.01g(10.0mmol)、
60%水素化ナトリウム0.40g(11.0mmo
l)及び塩化ベンジル1.39g(11.0mmol)
を用いて、前記実施例10に従ってN−ベンジル化を行
い、無色油状のアゼチジン−2−オン誘導体(1b−
7)4.30g(収率88%)を得た。 MS(m/e):476,434 IR(neat)cm−1:1760,17301 H−NMR δ(CDCl3):0.00(s,3
H),0.06(s,3H),0.87(s,9H),
1.16(d,J=6.3Hz,3H),1.20,
1.22(2overlapping t,J=7.3
Hz,6H),1.30(s,3H),2.99(d
d,J=2.1,4.5Hz,1H),4.17(m,
6H),4.36(d,J=2.1Hz,1H),4.
55(d,J=15.3Hz,1H),7.31(m,
5H)
【0078】実施例14
【0079】
【化25】
【0080】60%水素化ナトリウム0.40g(1
0.0mmol)にヘキサン5mlを加え撹拌した後、傾斜法
によりヘキサンを除去した。これにN,N−ジメチルホ
ルムアミド25mlを加えた後、実施例3で得られたアゼ
チジン−2−オン誘導体(1a−3)4.65g(8.
9mmol)を室温で加えた。さらに、室温で30分間撹拌
した後、塩化ベンジル1.12g(8.9mmol)をN,
N−ジメチルホルムアミド4mlに溶解した溶液を5分か
けて滴下し、室温で一晩撹拌を続けた。反応液を減圧下
で溶媒留去した後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液15
mlと酢酸エチル35mlを加え抽出した。得られた酢酸エ
チル層を無水硫酸マグネシウムで脱水した後、溶媒を留
去して油状物を得た。これをシリカゲルカラムクロマト
グラフィー(展開溶媒;ヘキサン:酢酸エチル=2:
1)により精製して、無色油状のアゼチジン−2−オン
誘導体(1b−8)3.50g(収率64%)を得た。 MS(m/e):600,558 IR(neat)cm-1:1760,17301 H-NMR δ(CDCl3):-0.03(s,3H),0.03(s,3H),0.84(s,9
H),1.10(d,J=6.3Hz,3H),1.30(s,3H),3.00(dd,J=2.1,4.4
Hz,1H),4.12(d,J=15.4Hz,1H),4.15(m,1H),4.37(d,J=15.
4Hz,1H),4.40(d,J=2.1Hz,1H),4.94(d,J=12.2Hz,1H),5.0
6(m,3H),7.26(m,15H)
0.0mmol)にヘキサン5mlを加え撹拌した後、傾斜法
によりヘキサンを除去した。これにN,N−ジメチルホ
ルムアミド25mlを加えた後、実施例3で得られたアゼ
チジン−2−オン誘導体(1a−3)4.65g(8.
9mmol)を室温で加えた。さらに、室温で30分間撹拌
した後、塩化ベンジル1.12g(8.9mmol)をN,
N−ジメチルホルムアミド4mlに溶解した溶液を5分か
けて滴下し、室温で一晩撹拌を続けた。反応液を減圧下
で溶媒留去した後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液15
mlと酢酸エチル35mlを加え抽出した。得られた酢酸エ
チル層を無水硫酸マグネシウムで脱水した後、溶媒を留
去して油状物を得た。これをシリカゲルカラムクロマト
グラフィー(展開溶媒;ヘキサン:酢酸エチル=2:
1)により精製して、無色油状のアゼチジン−2−オン
誘導体(1b−8)3.50g(収率64%)を得た。 MS(m/e):600,558 IR(neat)cm-1:1760,17301 H-NMR δ(CDCl3):-0.03(s,3H),0.03(s,3H),0.84(s,9
H),1.10(d,J=6.3Hz,3H),1.30(s,3H),3.00(dd,J=2.1,4.4
Hz,1H),4.12(d,J=15.4Hz,1H),4.15(m,1H),4.37(d,J=15.
4Hz,1H),4.40(d,J=2.1Hz,1H),4.94(d,J=12.2Hz,1H),5.0
6(m,3H),7.26(m,15H)
【0081】参考例1
【0082】
【化26】
【0083】アルゴン気流下、酢酸パラジウム4.8mg
(0.02mmol)を1,4−ジオキサン2mlに懸濁さ
せ、これにトリフェニルホスフィン52.0mg(0.2
mmol)を1,4−ジオキサン2mlに溶解した溶液を滴下
した後、加熱還流し、さらに実施例1で得られたアゼチ
ジン−2−オン誘導体(1a−1)0.85g(2.0
mmol)、ギ酸0.37g(7.9mmol)及びトリエチル
アミン0.81g(8.0mmol)を1,4−ジオキサン
6mlに溶解した溶液を滴下し、3時間反応させた。反応
液に5%水酸化ナトリウム水溶液10ml及び酢酸エチル
10mlを加えて分液し、水層を1N塩酸で酸性にした
後、酢酸エチル20mlで抽出した。得られた酢酸エチル
層を無水硫酸マグネシウムで脱水した後、溶媒を留去し
て、白色結晶の目的化合物4−(1−カルボキシエチ
ル)−アゼチジン−2−オン誘導体(3−1)0.47
g(収率78%)を得た。なお、得られた化合物(3−
1)の式中波線のメチル基がα位である化合物(3α−
1)とβ位である化合物(3β−1)の生成比はα:β
=85:15であり、これらは高速液体クロマトグラフ
ィー(HPLC)(カラム;Inertsil OD
S、ジーエルサイエンス株式会社製、展開溶媒;アセト
ニトリル:水:酢酸=700:300:3)で分離し、
構造を決定した。 α体(3α−1) 融点:168-170℃ MS(m/e):286,244 IR(KBr)cm-1:17201 H-NMR δ(CDCl3):0.07(s,3H),0.08(s,3H),0.88(s,9H),
1.25(2overlapping d,J=6.2,7.3Hz,6H),2.56(qd,J=7.3,
9.8Hz,1H),2.80(dd,J=2.0,5.3Hz,1H),3.70(dd,J=2.0,9.
8Hz,1H),4.19(m,1H),6.67(broad s,1H) β体(3β−1) 融点:143.5-144.5℃ MS(m/e):286,244 IR(KBr)cm-1:17201 H-NMR δ(CDCl3):0.07(s,3H),0.08(s,3H),0.87(s,9H),
1.20(d,J=6.3Hz,3H),1.27(d,J=7.0Hz,3H),2.75(qd,J=5.
0,7.0Hz,1H),3.03(dd,J=2.2,4.3Hz,1H),3.94(dd,J=2.2,
5.0Hz,1H),4.20(qd,J=4.5,6.3Hz,1H),6.25(broad s,1H)
(0.02mmol)を1,4−ジオキサン2mlに懸濁さ
せ、これにトリフェニルホスフィン52.0mg(0.2
mmol)を1,4−ジオキサン2mlに溶解した溶液を滴下
した後、加熱還流し、さらに実施例1で得られたアゼチ
ジン−2−オン誘導体(1a−1)0.85g(2.0
mmol)、ギ酸0.37g(7.9mmol)及びトリエチル
アミン0.81g(8.0mmol)を1,4−ジオキサン
6mlに溶解した溶液を滴下し、3時間反応させた。反応
液に5%水酸化ナトリウム水溶液10ml及び酢酸エチル
10mlを加えて分液し、水層を1N塩酸で酸性にした
後、酢酸エチル20mlで抽出した。得られた酢酸エチル
層を無水硫酸マグネシウムで脱水した後、溶媒を留去し
て、白色結晶の目的化合物4−(1−カルボキシエチ
ル)−アゼチジン−2−オン誘導体(3−1)0.47
g(収率78%)を得た。なお、得られた化合物(3−
1)の式中波線のメチル基がα位である化合物(3α−
1)とβ位である化合物(3β−1)の生成比はα:β
=85:15であり、これらは高速液体クロマトグラフ
ィー(HPLC)(カラム;Inertsil OD
S、ジーエルサイエンス株式会社製、展開溶媒;アセト
ニトリル:水:酢酸=700:300:3)で分離し、
構造を決定した。 α体(3α−1) 融点:168-170℃ MS(m/e):286,244 IR(KBr)cm-1:17201 H-NMR δ(CDCl3):0.07(s,3H),0.08(s,3H),0.88(s,9H),
1.25(2overlapping d,J=6.2,7.3Hz,6H),2.56(qd,J=7.3,
9.8Hz,1H),2.80(dd,J=2.0,5.3Hz,1H),3.70(dd,J=2.0,9.
8Hz,1H),4.19(m,1H),6.67(broad s,1H) β体(3β−1) 融点:143.5-144.5℃ MS(m/e):286,244 IR(KBr)cm-1:17201 H-NMR δ(CDCl3):0.07(s,3H),0.08(s,3H),0.87(s,9H),
1.20(d,J=6.3Hz,3H),1.27(d,J=7.0Hz,3H),2.75(qd,J=5.
0,7.0Hz,1H),3.03(dd,J=2.2,4.3Hz,1H),3.94(dd,J=2.2,
5.0Hz,1H),4.20(qd,J=4.5,6.3Hz,1H),6.25(broad s,1H)
【0084】参考例2
【0085】
【化27】
【0086】窒素雰囲気下、酢酸パラジウム9.0mg
(0.04mmol)及びトリフェニルホスフィン53.0
mg(0.20mmol)を1,4−ジオキサン8mlに溶解し
た溶液に、ギ酸746.0mg(16.22mmol)及びト
リエチルアミン1647.7mg(16.31mmol)を
1,4−ジオキサン10mlに溶解した溶液を加え、加熱
還流した。これに実施例6で得られたアゼチジン−2−
オン誘導体(1a−7)1815.4mg(4.01mmo
l)を1,4−ジオキサン5mlに溶解した溶液を40分
かけて滴下し、さらに5時間加熱還流を続けた。反応液
を室温まで冷却し、ジエチルエーテル15mlと5%水酸
化ナトリウム水溶液20mlで抽出した後、アルカリ層に
2N塩酸を加えてpH2とし、酢酸エチル35mlで2回抽
出を行った。得られた酢酸エチル層を飽和食塩水で洗浄
後、無水硫酸マグネシウムで脱水、次いで濾過、濃縮を
行って、白色結晶の目的化合物4−(1−カルボキシブ
チル)−アゼチジン−2−オン誘導体(3−2)98
5.8mg(収率75%)を得た。なお、得られた化合物
(3−2)の式中波線のn−プロピル基がα位である化
合物(3α−2)とβ位である化合物(3β−2)の生
成比はα:β=73:27であり、これらはHPLC
(カラム及び展開溶媒の条件は参考例1と同じ)で分離
し、構造を決定した。 α体(3α−2) 融点:173-174℃ MS(m/e):314,272 IR(KBr)cm-1:17201 H-NMR δ(CD3OD):0.08(s,3H),0.10(s,3H),0.90(s,9H),
0.94(t,J=7.2Hz,3H),1.23(d,J=6.3Hz,3H),1.40(m,2H),
1.60(m,2H),2.47(m,1H),2.88(dd,J=2.0,4.3Hz,1H),3.78
(dd,J=2.0,8.7Hz,1H),4.20(qd,J=4.3,6.3Hz,1H) β体(3β−2) 融点:164.5-166℃ MS(m/e):314,272 IR(KBr)cm-1:17201 H-NMR δ(CD3OD):0.07(s,3H),0.08(s,3H),0.89(s,9H),
0.95(t,J=7.2Hz,3H),1.16(d,J=6.4Hz,3H),1.45(m,3H),
1.64(m,1H),2.48(m,1H),3.01(dd,J=2.0,2.7Hz,1H),3.77
(dd,J=2.0,8.4Hz,1H),4.22(qd,J=2.7,6.4Hz,1H)
(0.04mmol)及びトリフェニルホスフィン53.0
mg(0.20mmol)を1,4−ジオキサン8mlに溶解し
た溶液に、ギ酸746.0mg(16.22mmol)及びト
リエチルアミン1647.7mg(16.31mmol)を
1,4−ジオキサン10mlに溶解した溶液を加え、加熱
還流した。これに実施例6で得られたアゼチジン−2−
オン誘導体(1a−7)1815.4mg(4.01mmo
l)を1,4−ジオキサン5mlに溶解した溶液を40分
かけて滴下し、さらに5時間加熱還流を続けた。反応液
を室温まで冷却し、ジエチルエーテル15mlと5%水酸
化ナトリウム水溶液20mlで抽出した後、アルカリ層に
2N塩酸を加えてpH2とし、酢酸エチル35mlで2回抽
出を行った。得られた酢酸エチル層を飽和食塩水で洗浄
後、無水硫酸マグネシウムで脱水、次いで濾過、濃縮を
行って、白色結晶の目的化合物4−(1−カルボキシブ
チル)−アゼチジン−2−オン誘導体(3−2)98
5.8mg(収率75%)を得た。なお、得られた化合物
(3−2)の式中波線のn−プロピル基がα位である化
合物(3α−2)とβ位である化合物(3β−2)の生
成比はα:β=73:27であり、これらはHPLC
(カラム及び展開溶媒の条件は参考例1と同じ)で分離
し、構造を決定した。 α体(3α−2) 融点:173-174℃ MS(m/e):314,272 IR(KBr)cm-1:17201 H-NMR δ(CD3OD):0.08(s,3H),0.10(s,3H),0.90(s,9H),
0.94(t,J=7.2Hz,3H),1.23(d,J=6.3Hz,3H),1.40(m,2H),
1.60(m,2H),2.47(m,1H),2.88(dd,J=2.0,4.3Hz,1H),3.78
(dd,J=2.0,8.7Hz,1H),4.20(qd,J=4.3,6.3Hz,1H) β体(3β−2) 融点:164.5-166℃ MS(m/e):314,272 IR(KBr)cm-1:17201 H-NMR δ(CD3OD):0.07(s,3H),0.08(s,3H),0.89(s,9H),
0.95(t,J=7.2Hz,3H),1.16(d,J=6.4Hz,3H),1.45(m,3H),
1.64(m,1H),2.48(m,1H),3.01(dd,J=2.0,2.7Hz,1H),3.77
(dd,J=2.0,8.4Hz,1H),4.22(qd,J=2.7,6.4Hz,1H)
【0087】参考例3
【0088】
【化28】
【0089】窒素雰囲気下、酢酸パラジウム4.5mg
(0.02mmol)及びトリフェニルホスフィン10.5
mg(0.04mmol)をトルエン2.5mlに溶解した溶液
に、ギ酸0.56g(12.0mmol)を加え70℃で加
熱撹拌した。この反応液に実施例7で得られたアゼチジ
ン−2−オン誘導体(1b−1)0.54g(1.0mm
ol)をトルエン2mlに溶解した溶液を15分かけて滴下
し、さらに70℃で3.5時間撹拌を続けた。反応液を
室温まで冷却し、ジエチルエーテル15ml及び2N塩酸
5mlを加え、20分間撹拌した後、分液を行った。ジエ
チルエーテル層を5%水酸化ナトリウム水溶液10mlで
3回抽出した後、水層に2N塩酸を加えてpH2とし、ジ
エチルエーテル20mlで2回抽出を行った。得られたジ
エチルエーテル層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグ
ネシウムで脱水、次いで濾過、濃縮を行って、目的とす
る化合物(3−1)0.23g(収率76%)を得た。
なお、得られた化合物(3−1)の異性体生成比は、
(3α−1):(3β−1)=6:94であった。
(0.02mmol)及びトリフェニルホスフィン10.5
mg(0.04mmol)をトルエン2.5mlに溶解した溶液
に、ギ酸0.56g(12.0mmol)を加え70℃で加
熱撹拌した。この反応液に実施例7で得られたアゼチジ
ン−2−オン誘導体(1b−1)0.54g(1.0mm
ol)をトルエン2mlに溶解した溶液を15分かけて滴下
し、さらに70℃で3.5時間撹拌を続けた。反応液を
室温まで冷却し、ジエチルエーテル15ml及び2N塩酸
5mlを加え、20分間撹拌した後、分液を行った。ジエ
チルエーテル層を5%水酸化ナトリウム水溶液10mlで
3回抽出した後、水層に2N塩酸を加えてpH2とし、ジ
エチルエーテル20mlで2回抽出を行った。得られたジ
エチルエーテル層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグ
ネシウムで脱水、次いで濾過、濃縮を行って、目的とす
る化合物(3−1)0.23g(収率76%)を得た。
なお、得られた化合物(3−1)の異性体生成比は、
(3α−1):(3β−1)=6:94であった。
【0090】参考例4
【0091】
【化29】
【0092】窒素雰囲気下、酢酸パラジウム24.8mg
(1.1mmol)及びトリフェニルホスフィン57.6mg
(2.2mmol)をテトラヒドロフラン15mlに溶解した
溶液に、ギ酸2.02g(44.0mmol)及びトリエチ
ルアミン5.55g(55.0mmol)をテトラヒドロフ
ラン15mlに溶解した溶液を加え加熱還流した。この反
応液に実施例10で得られたアゼチジン−2−オン誘導
体(1b−4)5.68g(11.0mmol)をテトラヒ
ドロフラン20mlに溶解した溶液を30分かけて滴下
し、さらに1.5時間撹拌を続けた。反応液を室温まで
冷却し、ジエチルエーテル80mlを加え、飽和食塩水3
0mlで洗浄し、無水硫酸マグネシウムで脱水後、溶媒を
減圧留去して粗生成物4.41gを得た。次いで、−6
0℃に冷却した液体アンモニア100mlに金属ナトリウ
ム1.29g(56.0 mmol)を加え、ナトリウムが溶
解して液が濃青色となったところで、上記で得た粗生成
物4.41gをジエチルエーテル20mlに溶解して溶液
を30分かけて滴下した。反応容器の冷却を止め、反応
液の撹拌を続けながら、一晩かけて室温に戻した。ジエ
チルエーテル50ml及び水50mlを加え撹拌、次いで分
液を行い、得られた水層に、ジエチルエーテル層を5%
水酸化ナトリウム水溶液20mlで抽出したものを合わせ
た後、希塩酸を用いてpH2とした。これを、ジエチルエ
ーテル100mlで抽出し、飽和食塩水30mlで洗浄した
後、無水硫酸マグネシウムで脱水、次いで濾過、濃縮を
行って、目的とする化合物(3−1)2.60g(収率
77%)を得た。なお、得られた化合物(3−1)の異
性体生成比は、(3α−1):(3β−1)=31:6
9であった。
(1.1mmol)及びトリフェニルホスフィン57.6mg
(2.2mmol)をテトラヒドロフラン15mlに溶解した
溶液に、ギ酸2.02g(44.0mmol)及びトリエチ
ルアミン5.55g(55.0mmol)をテトラヒドロフ
ラン15mlに溶解した溶液を加え加熱還流した。この反
応液に実施例10で得られたアゼチジン−2−オン誘導
体(1b−4)5.68g(11.0mmol)をテトラヒ
ドロフラン20mlに溶解した溶液を30分かけて滴下
し、さらに1.5時間撹拌を続けた。反応液を室温まで
冷却し、ジエチルエーテル80mlを加え、飽和食塩水3
0mlで洗浄し、無水硫酸マグネシウムで脱水後、溶媒を
減圧留去して粗生成物4.41gを得た。次いで、−6
0℃に冷却した液体アンモニア100mlに金属ナトリウ
ム1.29g(56.0 mmol)を加え、ナトリウムが溶
解して液が濃青色となったところで、上記で得た粗生成
物4.41gをジエチルエーテル20mlに溶解して溶液
を30分かけて滴下した。反応容器の冷却を止め、反応
液の撹拌を続けながら、一晩かけて室温に戻した。ジエ
チルエーテル50ml及び水50mlを加え撹拌、次いで分
液を行い、得られた水層に、ジエチルエーテル層を5%
水酸化ナトリウム水溶液20mlで抽出したものを合わせ
た後、希塩酸を用いてpH2とした。これを、ジエチルエ
ーテル100mlで抽出し、飽和食塩水30mlで洗浄した
後、無水硫酸マグネシウムで脱水、次いで濾過、濃縮を
行って、目的とする化合物(3−1)2.60g(収率
77%)を得た。なお、得られた化合物(3−1)の異
性体生成比は、(3α−1):(3β−1)=31:6
9であった。
【0093】参考例5
【0094】
【化30】
【0095】実施例12で得られたアゼチジン−2−オ
ン誘導体(1b−6)1.09g(2.0mmol)、
酢酸パラジウム9.0mg(0.04mmol)、トリ
フェニルホスフィン21.0mg(0.08mmo
l)、ギ酸0.37g(8.0mmol)及びトリエチ
ルアミン0.91g(9.0mmol)を用いて、前記
参考例に従って脱エステル、脱炭酸反応を行った後、液
体アンモニア30ml及び金属ナトリウム0.24g
(10.0mmol)を用いて脱ベンジル化反応を行
い、目的とする化合物(3−1)0.48g(収率80
%)を得た。なお、得られた化合物(3−1)の異性体
生成比は、(3α−1):(3β−1)=39:61で
あった。
ン誘導体(1b−6)1.09g(2.0mmol)、
酢酸パラジウム9.0mg(0.04mmol)、トリ
フェニルホスフィン21.0mg(0.08mmo
l)、ギ酸0.37g(8.0mmol)及びトリエチ
ルアミン0.91g(9.0mmol)を用いて、前記
参考例に従って脱エステル、脱炭酸反応を行った後、液
体アンモニア30ml及び金属ナトリウム0.24g
(10.0mmol)を用いて脱ベンジル化反応を行
い、目的とする化合物(3−1)0.48g(収率80
%)を得た。なお、得られた化合物(3−1)の異性体
生成比は、(3α−1):(3β−1)=39:61で
あった。
【0096】参考例6
【0097】
【化31】
【0098】実施例3で得られたアゼチジン−2−オン
誘導体(1a−3)1.58g(3.0mmol)、トリエ
チルアミン0.72g(7.1mmol)及び5%パラジウ
ム炭素0.3gをメタノール30mlに懸濁し、常圧で水
素添加を行った。濾過によりパラジウム炭素を除去した
後、メタノールを減圧留去し、残留物に飽和炭酸水素ナ
トリウム水溶液10ml及び酢酸エチル10mlを加えて撹
拌、分液を行った。水層を1N塩酸で酸性とし、生成し
た白色固体を濾別し、水洗後、減圧乾燥を行って、ジカ
ルボン酸化合物(8a)0.54g(収率52%)を得
た。 融点:110-111℃ MS(m/e):244,200 IR(KBr)cm-1:1755,17201 H-NMR δ(CD3OD):0.02(s,3H),0.04(s,3H),0.86(s,9H),
1.13(d,J=6.4Hz,3H),1.33(s,3H),3.01(dd,J=2.1,2.7Hz,
1H),4.19(d,J=2.1Hz,1H),4.20(m,1H)
誘導体(1a−3)1.58g(3.0mmol)、トリエ
チルアミン0.72g(7.1mmol)及び5%パラジウ
ム炭素0.3gをメタノール30mlに懸濁し、常圧で水
素添加を行った。濾過によりパラジウム炭素を除去した
後、メタノールを減圧留去し、残留物に飽和炭酸水素ナ
トリウム水溶液10ml及び酢酸エチル10mlを加えて撹
拌、分液を行った。水層を1N塩酸で酸性とし、生成し
た白色固体を濾別し、水洗後、減圧乾燥を行って、ジカ
ルボン酸化合物(8a)0.54g(収率52%)を得
た。 融点:110-111℃ MS(m/e):244,200 IR(KBr)cm-1:1755,17201 H-NMR δ(CD3OD):0.02(s,3H),0.04(s,3H),0.86(s,9H),
1.13(d,J=6.4Hz,3H),1.33(s,3H),3.01(dd,J=2.1,2.7Hz,
1H),4.19(d,J=2.1Hz,1H),4.20(m,1H)
【0099】参考例7
【0100】
【化32】
【0101】実施例2で得られたアゼチジン−2−オン
誘導体(1a−2)1.08g(2.7mmol)をエタノ
ール15ml及び水5mlに溶解し、これに、水酸化カリウ
ム0.99g(17.6mmol)を水3mlに溶解した溶液
を加えて、50℃に加熱し5時間撹拌を続けた。反応液
を室温まで冷却した後、水30mlに注ぎ、2N塩酸で酸
性とし、生成した白色固体を濾別し、水洗した後、減圧
乾燥を行って、ジカルボン酸化合物(8a)0.63g
(収率68%)を得た。
誘導体(1a−2)1.08g(2.7mmol)をエタノ
ール15ml及び水5mlに溶解し、これに、水酸化カリウ
ム0.99g(17.6mmol)を水3mlに溶解した溶液
を加えて、50℃に加熱し5時間撹拌を続けた。反応液
を室温まで冷却した後、水30mlに注ぎ、2N塩酸で酸
性とし、生成した白色固体を濾別し、水洗した後、減圧
乾燥を行って、ジカルボン酸化合物(8a)0.63g
(収率68%)を得た。
【0102】参考例8
【0103】
【化33】
【0104】実施例4で得たアゼチジン−2−オン誘導
体(1a−4)及び(1a−5)の異性体混合物0.4
0g(0.93mmol)をエタノール2mlに溶解し、これ
に、水酸化カリウム0.34g(6.1mmol)を水3ml
に溶解した溶液を加えて、50℃で2日間攪拌を続け
た。反応液を減圧濃縮した後、1N塩酸を加えてpH2と
してからさらに減圧濃縮を行った。得られた固体にジエ
チルエーテル10mlを加え、良く攪拌した後、濾過、濃
縮を行ってジカルボン酸化合物(8a)0.21g(収
率66%)を得た。
体(1a−4)及び(1a−5)の異性体混合物0.4
0g(0.93mmol)をエタノール2mlに溶解し、これ
に、水酸化カリウム0.34g(6.1mmol)を水3ml
に溶解した溶液を加えて、50℃で2日間攪拌を続け
た。反応液を減圧濃縮した後、1N塩酸を加えてpH2と
してからさらに減圧濃縮を行った。得られた固体にジエ
チルエーテル10mlを加え、良く攪拌した後、濾過、濃
縮を行ってジカルボン酸化合物(8a)0.21g(収
率66%)を得た。
【0105】参考例9
【0106】
【化34】
【0107】実施例5で得たアゼチジン−2−オン誘導
体(1a−6)0.62g(1.0mmol)をエタノール
10ml及び水3mlに溶解し、これに、水酸化カリウム
0.38g(6.8mmol)を水3mlに溶解した溶液を加
えて、50℃で25時間攪拌を続けた。反応液を室温ま
で冷却した後、水30mlに注ぎ、ジエチルエーテル10
mlで2回抽出を行った。得られた水層を2N塩酸で酸性
とし、酢酸エチル15mlで2回抽出を行い、次いで、抽
出液を無水硫酸マグネシウムで脱水した後、濾過、減圧
乾燥を行って、ジカルボン酸化合物(8a)0.18g
(収率52%)を得た。
体(1a−6)0.62g(1.0mmol)をエタノール
10ml及び水3mlに溶解し、これに、水酸化カリウム
0.38g(6.8mmol)を水3mlに溶解した溶液を加
えて、50℃で25時間攪拌を続けた。反応液を室温ま
で冷却した後、水30mlに注ぎ、ジエチルエーテル10
mlで2回抽出を行った。得られた水層を2N塩酸で酸性
とし、酢酸エチル15mlで2回抽出を行い、次いで、抽
出液を無水硫酸マグネシウムで脱水した後、濾過、減圧
乾燥を行って、ジカルボン酸化合物(8a)0.18g
(収率52%)を得た。
【0108】参考例10
【0109】
【化35】
【0110】実施例13で得られたアゼチジン−2−オ
ン誘導体(1b−7)2.40g(4.9mmol)にエタ
ノール5ml及び水10mlを加え、撹拌しながら、水酸化
カリウム1.10g(19.6mmol)を水5mlに溶解し
た溶液を加え、室温で一晩撹拌した。この反応液を水5
0mlに注ぎ、1N塩酸を加えてpH7とし、次いでジエチ
ルエーテル50mlを用いて抽出を行った。さらに、pH1
となるまで1N塩酸を加えた後、ジエチルエーテル50
mlを加え抽出を行い、得られたジエチルエーテル層を飽
和食塩水15mlで洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで
脱水、次いで濾過、濃縮を行って、ジカルボン酸化合物
(8b)1.50g(収率69%)を得た。 融点:128-129℃ MS(m/e):334,290 IR(KBr)cm-1:1750,17301 H-NMR δ(CD3OD):0.01(s,3H),0.07(s,3H),0.86(s,9H),
1.16(d,J=6.4Hz,3H),1.21(s,3H),3.04(m,1H),4.21(m,1
H),4.30(d,J=15.2Hz,1H),4.45(d,J=2.1Hz,1H),4.46(d,J
=15.2Hz,1H),7.30(m,5H)
ン誘導体(1b−7)2.40g(4.9mmol)にエタ
ノール5ml及び水10mlを加え、撹拌しながら、水酸化
カリウム1.10g(19.6mmol)を水5mlに溶解し
た溶液を加え、室温で一晩撹拌した。この反応液を水5
0mlに注ぎ、1N塩酸を加えてpH7とし、次いでジエチ
ルエーテル50mlを用いて抽出を行った。さらに、pH1
となるまで1N塩酸を加えた後、ジエチルエーテル50
mlを加え抽出を行い、得られたジエチルエーテル層を飽
和食塩水15mlで洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで
脱水、次いで濾過、濃縮を行って、ジカルボン酸化合物
(8b)1.50g(収率69%)を得た。 融点:128-129℃ MS(m/e):334,290 IR(KBr)cm-1:1750,17301 H-NMR δ(CD3OD):0.01(s,3H),0.07(s,3H),0.86(s,9H),
1.16(d,J=6.4Hz,3H),1.21(s,3H),3.04(m,1H),4.21(m,1
H),4.30(d,J=15.2Hz,1H),4.45(d,J=2.1Hz,1H),4.46(d,J
=15.2Hz,1H),7.30(m,5H)
【0111】参考例11
【0112】
【化36】
【0113】参考例6〜9で得られたジカルボン酸化合
物(8a)1.38g(4.0mmol)をジエチレン
グリコールジメチルエーテル15mlに溶解し、120
℃で3時間加熱した。反応液を室温まで冷却した後、ジ
エチルエーテル20ml及び5%水酸化ナトリウム水溶
液15mlを用いて抽出を行い、水層をさらにジエチル
エーテル10mlで洗浄した後、2N塩酸でpH2と
し、ジエチルエーテル30mlを用いて抽出を行った。
得られたジエチルエーテル層は、飽和食塩水10mlで
洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで脱水、次いで濾
過、濃縮を行って、目的とする化合物(3−1)0.9
7g(収率80%)を得た。なお、得られた化合物(3
−1)の異性体生成比は、(3α−1):(3β−1)
=90:10であった。
物(8a)1.38g(4.0mmol)をジエチレン
グリコールジメチルエーテル15mlに溶解し、120
℃で3時間加熱した。反応液を室温まで冷却した後、ジ
エチルエーテル20ml及び5%水酸化ナトリウム水溶
液15mlを用いて抽出を行い、水層をさらにジエチル
エーテル10mlで洗浄した後、2N塩酸でpH2と
し、ジエチルエーテル30mlを用いて抽出を行った。
得られたジエチルエーテル層は、飽和食塩水10mlで
洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで脱水、次いで濾
過、濃縮を行って、目的とする化合物(3−1)0.9
7g(収率80%)を得た。なお、得られた化合物(3
−1)の異性体生成比は、(3α−1):(3β−1)
=90:10であった。
【0114】参考例12
【0115】
【化37】
【0116】参考例10で得られたジカルボン酸化合物
(8b)0.87g(2.0mmol)を前記参考例11に
従って加熱脱炭酸反応を行った後、前記参考例4に従っ
て液体アンモニア及び金属ナトリウムを用いて脱ベンジ
ル化反応を行い、目的とする化合物(3−1)0.42
g(収率70%)を得た。なお、得られた化合物(3−
1)の異性体生成比は、(3α−1):(3β−1)=
28:72であった。
(8b)0.87g(2.0mmol)を前記参考例11に
従って加熱脱炭酸反応を行った後、前記参考例4に従っ
て液体アンモニア及び金属ナトリウムを用いて脱ベンジ
ル化反応を行い、目的とする化合物(3−1)0.42
g(収率70%)を得た。なお、得られた化合物(3−
1)の異性体生成比は、(3α−1):(3β−1)=
28:72であった。
【0117】
【発明の効果】本発明のアゼチジン−2−オン誘導体を
用いれば、1β−アルキルカルバペネム系抗菌剤の合成
中間体である4−(1−カルボキシアルキル)−アゼチ
ジン−2−オン誘導体を効率よく製造することができ
る。
用いれば、1β−アルキルカルバペネム系抗菌剤の合成
中間体である4−(1−カルボキシアルキル)−アゼチ
ジン−2−オン誘導体を効率よく製造することができ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小林 東洋彦 東京都大田区蒲田5丁目36番31号 高砂 香料工業株式会社 総合研究所内 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07D 205/08 CA(STN) REGISTRY(STN)
Claims (1)
- 【請求項1】 一般式(1) 【化1】 (式中、R1及びR2は同一又は異なって、それぞれアル
キル基、アルケニル基又はアラルキル基を示し、R3は
低級アルキル基を示し、R4は水素原子又は水酸基の保
護基を示し、R5は水素原子又はアミノ基の保護基を示
す)で表されるアゼチジン−2−オン誘導体。
Priority Applications (6)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3324737A JP2958834B2 (ja) | 1991-12-09 | 1991-12-09 | アゼチジン−2−オン誘導体 |
DE69231883T DE69231883T2 (de) | 1991-12-09 | 1992-11-30 | 4-(1,1-Dialkoxycarbonyl-Alkyl)Azetidin-2-on-Derivate zur Herstellung von 4-(1-Carboxy-Alkyl)Azetidin-2-on-Derivaten |
EP92310901A EP0546742B1 (en) | 1991-12-09 | 1992-11-30 | 4-(1,1-Dialkoxycarbonyl-alkyl)azetidin-2-one derivatives and synthesis of 4-(1-carboxy-alkyl)azetidin-2-one derivatives therefrom |
KR1019920023554A KR100253715B1 (ko) | 1991-12-09 | 1992-12-08 | 4-(1,1-디알콕시카보닐알킬)아제티딘-2-온유도체및이를사용하는4-(1-카복시알킬)아제티딘-2-온유도체의제조방법 |
US07/987,779 US5371214A (en) | 1991-12-09 | 1992-12-09 | 4-(1,1-dialkoxycarbonylalkyl)azetidin-2-one derivative and process for producing 4-(1-carboxyalkyl)azetidin-2-one derivative using the same |
US08/277,319 US5574152A (en) | 1991-12-09 | 1994-07-25 | 4-(1,1-dialkoxycarbonylalkyl) azetidin-2-one derivative and process for producing 4-(1-carboxyalkyl) azetidin-2-one derivative using the same |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3324737A JP2958834B2 (ja) | 1991-12-09 | 1991-12-09 | アゼチジン−2−オン誘導体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05155850A JPH05155850A (ja) | 1993-06-22 |
JP2958834B2 true JP2958834B2 (ja) | 1999-10-06 |
Family
ID=18169128
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3324737A Expired - Lifetime JP2958834B2 (ja) | 1991-12-09 | 1991-12-09 | アゼチジン−2−オン誘導体 |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2958834B2 (ja) |
KR (1) | KR100253715B1 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE69432777T2 (de) * | 1993-02-12 | 2004-03-18 | Daiichi Suntory Pharma Co., Ltd. | Verfahren zur synthese von 4-substituierten azetidinon-derivaten |
KR100335848B1 (ko) * | 2000-03-31 | 2002-05-08 | 윤재승 | 아제티디논 유도체, 그 제조방법 및 이를 이용한1-β-알킬아제티디논의 제조방법 |
KR20010107078A (ko) * | 2000-05-25 | 2001-12-07 | 윤재승 | 4-알콕시-2-아제티디논 유도체 및 그의 광학 이성질체의제조방법 |
JP5143556B2 (ja) * | 2005-07-29 | 2013-02-13 | 金一 只野 | 糖テンプレートを用いたカルバペネム合成中間体の新規合成法 |
-
1991
- 1991-12-09 JP JP3324737A patent/JP2958834B2/ja not_active Expired - Lifetime
-
1992
- 1992-12-08 KR KR1019920023554A patent/KR100253715B1/ko not_active IP Right Cessation
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
KR100253715B1 (ko) | 2001-11-22 |
JPH05155850A (ja) | 1993-06-22 |
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