JP2957582B2 - パワープラント制御装置 - Google Patents

パワープラント制御装置

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JP2957582B2 JP63051174A JP5117488A JP2957582B2 JP 2957582 B2 JP2957582 B2 JP 2957582B2 JP 63051174 A JP63051174 A JP 63051174A JP 5117488 A JP5117488 A JP 5117488A JP 2957582 B2 JP2957582 B2 JP 2957582B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は主として自動車用パワープラント、特にエン
ジンと自動変速機とで構成され、且つ該自動変速機のト
ルクコンバータにロックアップクラッチが備えられたパ
ワープラントの制御装置に関する。
(従来の技術) 自動車用のパワープラントを構成する自動変速機にお
いては、トルクコンバータの所謂すべりに起因するエン
ジン燃費性能の悪化を低減するため、トルク増大作用や
変速ショック吸収作用等を要しない所定の運転領域で
入、出力部材間を直結するロックアップクラッチが備え
られることがある。
また、エンジンにおいても、燃費性能の向上のため、
燃料を必要としない所定の減速領域で燃料の供給を遮断
することがあるが、このような燃料の遮断制御を行うよ
うにしたエンジンに上記の如きロックアップクラッチ付
きトルクコンバータを備えた自動変速機が適用される場
合、燃費性能を更に向上させるために、エンジンの燃料
遮断領域で上記ロックアップクラッチを締結状態に近い
比較的小さなスリップ量でスリップさせるように制御す
ることがある。つまり、減速時にロックアップクラッチ
を完全に解放すると、エンジン回転数がアイドル回転数
近くに設定されている所定の燃料復帰回転数まで直ぐに
低下して燃料遮断状態に保持される時間が短くなるの
で、ロックアップクラッチをスリップ状態とすることに
よりエンジン回転数が上記燃料復帰回転数まで低下する
のを遅らせ、燃料遮断時間をそれだけ長くして燃費性能
を向上させるのである。
ところで、このようにエンジンの減速領域でトルクコ
ンバータのロックアップクラッチをスリップ制御するよ
うにした場合、この減速領域からエンジンが再加速され
て上記トルクコンバータに作用するトルクの伝達方向が
反転するときに、ロックアップクラッチが完全に解放さ
れていないので大きなショックが発生するという問題が
生じる。
この問題に対しては、例えば特開昭61−113525号公報
に記載されているように、再加速時にエンジンの点火時
期をリタードさせて(遅らせて)エンジン出力を低下さ
せることにより、上記ショックを軽減することが考えら
れている。また、再加速時に上記ロックアップクラッチ
のスリップ量を増大させて該クラッチを解放状態に近ず
けることにより、ショックを軽減することも考えられ
る。
(発明が解決しようとする課題) しかし、上記のような再加速時のショック軽減のため
の対策は、それぞれ次のような不具合を伴う。
つまり、エンジンの再加速時に点火時期をリタードさ
せるようにした場合、燃焼状態が悪化して燃費性能が低
下することになり、これを再加速の度に行うと、減速領
域でロックアップクラッチをスリップさせることによる
燃費性能の向上効果が阻害されることになる。
また、再加速時に上記ロックアップクラッチのスリッ
プ量を増大させると、エンジン回転数が一時的に落込ん
で該回転数の上昇が遅れ、加速応答性が悪化すると共
に、特にアクセルペダルの踏込み速度が大きい急加速時
には、大きなスリップ量でスリップしているロックアッ
プクラッチに同じく大きなエンジン出力トルクが作用す
ることになって、該クラッチの摩耗が促進され、耐久性
が低下するといった問題が発生する。
本発明は、所定の減速領域でロックアップクラッチを
スリップさせるようにした場合における再加速時の上記
のような問題に対処するもので、急加速時における所要
の加速応答性を確保し、且つ燃費性能の悪化やロックア
ップクラッチの耐久性の低下等を回避しながら、再加速
時におけるショックを効果的に低減することを目的とす
る。
(課題を解決するための手段) 上記目的を達成するため、本発明に係るパワープラン
トの制御装置は、次のように構成したことを特徴とす
る。
即ち、本願の請求項1に係る発明(以下、第1発明と
いう)は、第1図に示すように、エンジンAと自動変速
機Bとで構成されていると共に、且つ該自動変速機Bの
トルクコンバータCにロックアップクラッチDが備えら
れ、且つ該クラッチDを上記エンジンAの減速領域でス
リップさせるスリップ制御手段Eが設けられたパワープ
ラントにおいて、上記減速領域からのエンジンAの再加
速を検出する再加速検出手段Fと、該検出手段Fにより
エンジンAの再加速を検出したときに、上記スリップ制
御手段Eを介してロックアップクラッチDのスリップ量
を増大させるスリップ量増大手段Gと、上記検出手段F
によりエンジンAの再加速を検出したときにエンジン出
力を低下させるエンジン出力低下手段Hとを設ける。そ
の場合に、上記スリップ量増大手段Gを、緩加速時ほど
ロックアップクラッチDのスリップ量を大きくし、且つ
上記エンジン出力低下手段を、急加速時ほどエンジン出
力の低下量を大きくするように設定する。なお、このエ
ンジン出力低下手段Hとしては、例えば点火時期をリタ
ードさせるものや、空熱比をリーンにするものなどを用
いることができる。
また、請求項2に係る発明(以下、第2発明という)
は、上記第1発明において、エンジン出力低下手段H
は、緩加速時にはエンジン出力の低下を行わないことを
特徴とする。
(作用) 上記の構成によれば、エンジンAの減速領域でロック
アップクラッチDが所定のスリップ量でスリップしてい
る状態からアクセルペダルを踏込んでエンジンAを再加
速する場合、その加速状態、具体的にはアクセルペダル
の踏込み量に応じてスリップ量増大手段Gにより上記ロ
ックアップクラッチDのスリップ量が増大され、またア
クセルペダルの踏込み量に応じてエンジン出力低下手段
Hによりエンジン出力が低下されることになる。その場
合に、アクセルペダルの踏込み量が大きい急加速時に
は、加速状態が大きくなるほどエンジン出力の低下量が
大きくされるので、ショックが効果的に低減されると共
に、ロックアップクラッチDのスリップ量は小さく或は
増大されないので、エンジン回転数の一時的な落込みに
よる加速応答性の悪化が回避されて良好な加速性が得ら
れ、また急加速時の大きな出力トルクがロックアップク
ラッチDに作用しても、該クラッチDはスリップ量が小
さいので磨耗が促進されることはない。
一方、アクセルペダルの踏込み量が小さい緩加速時に
は、加速状態が緩やかになるほどロックアップクラッチ
Dのスリップ量が大きくされるので、ショックが効果的
に低下されると共に、この場合は、エンジン出力の低下
量が少なく或は低下されないので、燃焼状態の悪化によ
る燃費性能の悪化が回避されることになる。そして、こ
の緩加速時においては、上記のようにスリップ量が大き
くされても、エンジン出力は小さいのでロックアップク
ラッチDを磨耗させることはなく、また大きな加速力は
要求されていないので加速応答性の低下が問題となるこ
ともない。
そして、特に第2発明によれば、緩加速時には、エン
ジン出力の低下が行われないので、適切な加速性が確保
されることになる。
(実 施 例) 以下、本発明の実施例について説明する。なお、この
実施例は、所定の減速領域で燃料の供給を遮断するよう
にしたエンジンに適用されたものである。
先ず、第2図によりトルクコンバータの構造とその制
御用油圧回路について説明すると、トルクコンバータ1
は、エンジン出力軸2に結合されたケース3内の一側部
に固設されて、エンジン出力軸2と一体回転するポンプ
4と、該ポンプ4と対向するようにケース3内の他側部
に回転自在に備えられて、ポンプ4の回転により作動油
を介して回転駆動されるタービン5と、ポンプ4とター
ビン5との間に介設されて、ポンプ回転数に対するター
ビン回転数の速度比が所定値以下の時にトルク増大作用
を行うステータ6と、タービン5とケース3との間に介
設されたロックアップクラッチ7とを有する。そして、
タービン5の回転がタービンシャフト8により出力され
て、図示しない変速歯車機構に入力されるようになって
おり、また上記ロックアップクラッチ7がこのタービン
シャフト8に連結されて、ケース3に対して締結された
ときに、該ケース3およびロックアップクラッチ7を介
して上記エンジン出力軸2とタービンシャフト8とを直
結するようになっている。
また、このトルクコンバータ1には、図示しないオイ
ルポンプから導かれたメインライン9により、ロックア
ップバルブ10およびコンバータインライン11を介して作
動油が導入されるようになっており、この作動油の圧力
によって上記ロックアップクラッチ7が常時締結方向に
付勢されていると共に、該クラッチ7とケース3の前面
との間の空間12には、上記ロックアップバルブ10から導
かれたロックアップ解放ライン13が接続され、該ライン
13から上記空間12内に油圧(解放圧)が導入された時に
ロックアップクラッチ7が解放されるようになってい
る。更に、このトルクコンバータ1には保圧弁14を介し
てオイルクーラー15に作動油を送り出すコンバータアウ
トライン16が接続されている。
一方、上記ロックアップバルブ10は、スプール10aと
これを図面上、右方へ付勢するスプリング10bとを有す
ると共に、上記ロックアップ解放ライン13が接続された
ポート10cの両側に、メインライン9が接続された調圧
ポート10dとドレンポート10eとが設けられている。ま
た、該バルブ10の図面上、右側の端部には上記スプール
10aにパイロット圧を作用させる制御ライン17が接続さ
れていると共に、この制御ライン17から分岐されたドレ
ンライン18にはデューティソレノイドバルブ19が設置さ
れている。このデューティソレノイドバルブ19は、制御
信号hにより所定のデューティ率でON、OFFを繰り返し
てドレンライン18を極く短い周期で開閉することによ
り、制御ライン17内のパイロット圧を上記デューティ率
に対応する値に調整する。そして、このパイロット圧が
上記ロックアップバルブ10のスプール10aにスプリング1
0bの付勢力と対抗する方向に印加されると共に、該スプ
ール10aにはスプリング10bの付勢力と同方向にロックア
ップ解放ライン13内の解放圧が作用するようになってお
り、これらの油圧ないし付勢力の力関係によってスプー
ル10aが移動して、上記ロックアップ解放ライン13がメ
インライン9(調圧ポート10d)又はドレンポート10eに
連通されるようになっている。これにより、ロックアッ
プ解放圧が上記パイロット圧、即ちデューティソレノイ
ドバルブ19のデューティ率に対応する値に制御される。
ここで、第3図に示すように、デューティ率(1ON,OFF
周期中のON時間比率)が100%のときに制御ライン17か
らのドレン量が最小となって、パイロット圧ないし解放
圧が最大となることにより、ロックアップクラッチ7が
完全に解放され、またデューティ率が0%のときに上記
ドレン量が最大となって、パイロット圧ないし解放圧が
最小となることにより、ロックアップクラッチ7が完全
に締結されるようになっている。そして、このデューテ
ィ率の中間の領域でロックアップクラッチ7がスリップ
状態とされ、この領域で該ロックアップクラッチ7のス
リット量が上記デューティ率に応じて制御されるように
なっている。
次に、第4図により、上記ロックアップクラッチ7の
制御を含む当該自動変速機の制御とエンジンの燃料制御
とを行う制御システムについて説明する。
この制御システムはコントロールユニット20を有し、
該コントロールユニット20に、エンジン21の回転数を検
出するセンサ22からのエンジン回転数信号aと、該エン
ジン21における吸気通路23の上流部に設けられたエアフ
ロメータ24からの吸入空気量信号bと、該エアフロメー
タ24の下流側に設けられたスロットバルブ25の開度を検
出するセンサ26からのスロットル開度信号cと、当該自
動車の車速を検出するセンサ27からの車速信号dとが入
力されるようになっている。そして、このコントロール
ユニット20からは、エンジン21への燃料供給量および供
給、遮断の制御を行う燃料制御信号eが上記吸気通路23
の下流部に設置された燃料噴射ノズル28に、また点火時
期の制御を行う点火制御信号fが燃焼室29に備えられた
点火プラグ30にそれぞれ出力されると共に、自動変速機
31の変速段を制御する変速制御信号gが該自動変速機31
のコントロールバルブユニット(図示せず)に、また第
2図に示すトルクコンバータ1に設けられたロックアッ
プクラッチ7の締結状態を制御するロックアップ制御信
号hが上記のようにデューティソレノイドバルブ19に対
してそれぞれ出力されるようになっている。
次に、このコントロールユニット20の作動を示す第5
図のフローチャートに従って上記実施例の作用を説明す
る。
先ず、コントロールユニット20は、フローチャートの
ステップS1で、上記信号a,b,c,dによりエンジン回転数N
e、吸入空気量Q、スロットル開度θおよび車速Vを入
力し、次いでステップS2で、上記エンジン回転数Neと吸
入空気量Qとに基いて燃料噴射ノズル28からの燃料噴射
量に対応する噴射パルスを演算する。また、ステップ
S3,S4で、上記スロットル開度θと車速Vとを予め設定
されている変速マップに照らし合わせて自動変速機31の
変速段を演算し、その変速段となるように該自動変速機
31に変速制御信号gを出力する。これにより、自動変速
機31の変速段が運転状態に応じて制御されることにな
る。また、コントロールユニット20は、ステップS5で自
動変速機31の変速段と車速Vとからトルクコンバータ1
の出力回転数(タービン回転数)Ntを演算する。
次に、コントロールユニット20は、ステップS6で上記
エンジン回転数Neとスロットル開度θとに基いて燃料制
御領域を判定する。この燃料制御領域は、例えば第6図
に示すように予め設定されたマップに基いて判定され、
エンジン回転数Neとスロットル開度θとで示されるエン
ジン21の運転状態が、所定エンジン回転数以上で低スロ
ットル開度側の領域、即ちエンジンの減速領域に相当す
る燃料遮断領域Iと、該領域I以外の燃料供給領域IIの
いずれに属するかが判定される。そして、燃料遮断領域
Iに属さない場合には、ステップS7で既に演算した噴射
パルスの燃料制御信号eを燃料噴射ノズル28に出力し、
また該燃料遮断領域Iに属する場合には、ステップS8
燃料の噴射を停止するように燃料制御信号eを上記ノズ
ル28に出力する。このようにして、運転状態に応じた燃
料制御と、減速時における燃料遮断制御とが行われるこ
とになる。
次に、コントロールユニット20は、ステップS9で、運
転状態が上記ロックアップクラッチ7を解放すべき所定
の領域に属するか否かを判定し、このロックアップ解放
領域に属する場合には、ステップS10で第2図に示すロ
ックアップ制御用のデューティソレノイドバルブ19のデ
ューティ率Dを100%に設定し、また、該ロックアップ
解放領域に属さない場合には、更にステップS11で運転
状態がロックアップクラッチ7のスリップ領域、即ち第
6図に示す上記の燃料遮断領域(減速領域)Iに属する
か否かを判定して、このスリップ領域Iに属さない場合
には、ステップS12で上記デューティ率Dを0%に設定
する。そして、このスリップ領域Iに属する場合には、
ステップS13で現時点のスロットル開度θに基いてアク
セルペダルが踏込まれたか否か、即ちエンジンが減速状
態から加速状態に移行したか否かが判定され、加速状態
に移行していない場合は、ステップS14〜S18によるロッ
クアップクラッチ7のスリップ制御が行われる。
つまり、まずステップS14で上記デューティソレノイ
ドバルブ19のデューティ率Dを初期値として50%に設定
した後、ステップS15で上記エンジン回転数Neとタービ
ン回転数Ntの差(|Ne−Nt|)、即ちロックアップクラッ
チ47の現実のスリップ量を所定の目標スリップ量n0と比
較し、現実のスリップ量が目標スリップ量n0より小さい
ときは、ステップS16で上記デューティ率Dに補正量Δ
dを加算し、また、現実のスリップ量が目標スリップ量
n0に不感帯としての所定量Δnを加えた値より大きいと
きは、ステップS17,S18に従って、上記デューティ率D
から補正量Δdを減算する。その後、ステップS19で運
転状態に応じた点火時期となるように点火プラグ30に点
火制御信号fを出力した後、ステップS20で上記のよう
にして演算したデューティ率Dで上記自動変速機31のデ
ューティソレノイドバルブ19にロックアップ制御信号h
を出力する。
これにより、ロックアップ解放領域では、ロックアッ
プクラッチ7が完全に解放され(D=100%)、また該
解放領域およびスリップ領域以外の領域、即ちロックア
ップ締結領域では、ロックアップクラッチ7が完全に締
結(D=0%)されると共に、エンジンへの燃料供給が
遮断される減速時のスリップ領域Iにおいては、ロック
アップクラッチ7が目標スリップ量n0となるように上記
デューティソレノイドバルブ19のデューティ率Dが増減
されて、該ロックアップクラッチ7のスリップ量がフィ
ードバック制御されることになる。
一方、このスリップ領域Iにおいてアクセルペダルが
踏込まれ、エンジンが加速状態に移行すると、上記ステ
ップS13からステップS21が実行されてスロット開度θの
変化速度が演算されると共に、ステップS022で該速度
が所定値αより大きいか否か、即ち急加速時か緩加速
時かが判定される。そして、緩加速時にはステップS23
で上記デューティ率Dに補正量ΔDが加算され、また急
加速時には該デューティ率Dが補正されることなく、次
にステップS24で第2図に示す点火プラグ30の点火時期
のリタード量が演算される。このリタード量の演算は、
第7図に示すように、上記ューティソレノイドバルブ19
に出力されるロックアップ制御信号hのデューティ率D
に基いて行われ、該ューティ率Dが小さい場合ほどリタ
ード量が大きくされる。従って、第7図に示すように、
減速状態から加速状態に移行したときのデューティ率D
が例えばD0であったものとすると、緩加速時には、デュ
ーティ率がD0+ΔDに補正されるので、点火時期のリタ
ード量は比較的小さな値K1とされるのに対し、急加速時
には上記デューティ率Dを増大する補正が行われないの
で、点火時期のリタード量は比較的大きな値K2とされる
ことになる。そして、ステップS19,S20で上記のように
して求められたリタード量およびデューティ率となるよ
うに、点火制御信号fとロックアップ制御信号hとが出
力される。
これにより、ロックアップクラッチ7のスリップ制御
が行われている減速時の燃料遮断領域Iにおいてエンジ
ンの運転状態が加速状態に移行した場合、アクセルペダ
ルの踏込み量が大きな急加速時においては、点火時期が
比較的大きな値でリタードされてエンジン出力が低下す
ることになり、従って燃料の供給が再開されてトルクコ
ンバータ1に作用するトルクの伝達方向が反転するとき
のショックが効果的に低減されることになる。そして、
この場合は、ロックアップクラッチ7のスリップ量が増
大されないから、該クラッチ7が解放状態もしくはこれ
に近い状態となることによるエンジン回転数の一時的な
落込みがなく、従って所要の加速応答性が得られると共
に、ロックアップクラッチ7が大きくなりスリップ量で
スリップしている状態で同じく大きなエンジン出力トル
クが作用することによる該クラッチの摩耗ないし耐久性
の低下が防止されることになる。
また、アクセルペダルの踏込み量が少ない緩加速時に
おいては、上記デューティ率Dが増大補正されることに
より、ロックアップクラッチ7のスリップ量が増大して
該クラッチ7が解放状態に近ずくことになり、これによ
り上記急加速時と同様に、燃料供給再開時のショックが
効果的に低減されると共に、この場合は点火時期のリタ
ード量が小さいので、燃焼状態の悪化やこれにともなう
燃費性能の低下等が回避されることになる。そして、こ
の場合においては、上記ロックアップクラッチ7のスリ
ップ量の増大により加速応答性が低下することになる
が、この緩加速時においては加速応答性の低下が問題と
なることはなく、またロックアップクラッチ7のスリッ
プ量が増大しても該クラッチ7に作用するエンジン出力
トルクが小さいので、該クラッチ7の摩耗ないし耐久性
の低下を招くこともない。
なお、以上の実施例においては、第7図の特性に従っ
て、ロックアップクラッチ7のスッリプ量を大きくする
緩加速時においても点火時期をリタードさせるようにし
たが、この緩加速時にはスリップ量を増大させるだけ
で、点火時期のリタード補正を行わないようにしてもよ
い。
(発明の効果) 以上のように、本発明によれば、所定の減速領域で自
動変速機のトルクコンバータに備えられたロックアップ
クラッチをスリップさせるようにした自動車のパワープ
ラントにおいて、上記減速領域からの再加速時におい
て、再加速状態の検出時にロックアップクラッチのスリ
ップ量を増大させ、またエンジン出力の低下量を低下さ
せるようにして、急加速時ほどエンジン出力の低下量を
大きくさせると共に、緩加速時ほどロックアップクラッ
チのスリップ量を大きくさせるようにしたから、急加速
時には、上記スリップ量の増大量を少なくし或は増大さ
せないようにすると共に、エンジン出力を低下させるこ
とにより、所要の加速応答性を確保し、且つロックアッ
プクラッチの耐久性の低下を回避しながら、再加速時の
ショックを効果的に低減し、また緩加速時には、燃費性
能の低下を回避しながら、同じく再加速時のショックを
効果的に低減することが可能となる。このようにして、
この種のパワープラントにおける減速状態からの再加速
時におけるショックが、加速応答性の悪化、燃費性能の
低下、さらにロックアップクラッチの耐久性の低下等を
招くことなく、効果的に低減されることになる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の全体構成図、第2〜7図は本発明の実
施例を示すもので、第2図はトルクコンバータの構造及
びその制御用油圧回路を示す図、第3図はデューティソ
レノイドバルブの特性図、第4図はエンジン及びトルク
コンバータの制御システム図、第5図は上記制御システ
ムの具体的制御動作を示すフローチャート図、第6図は
この制御で用いられる燃料制御領域を示すマップ、第7
図は減速時におけるデューティソレノイドバルブのデュ
ーティ率と点火時期との関係を示す特性図である。 1……トルクコンバータ、7……ロックアップクラッ
チ、19……スリップ制御手段(デューティソレノイドバ
ルブ)、20……スリップ量増大手段、エンジン出力低下
手段、(コントロールユニット)、21……エンジン、26
……再加速検出手段(スロットル開度センサ)、31……
自動変速機。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B60K 41/00 - 41/28

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジンと自動変速機とで構成され、且つ
    該自動変速機のトルクコンバータに備えられたロックア
    ップクラッチを上記エンジンの減速領域でスリップさせ
    るスリップ制御手段が設けられたパワープラント制御装
    置であって、上記減速領域からのエンジンの再加速を検
    出する再加速検出手段と、該検出手段によりエンジンの
    再加速を検出したときに、上記スリップ制御手段を介し
    てロックアップクラッチのスリップ量を増大させるスリ
    ップ量増大手段と、上記検出手段によりエンジンの再加
    速を検出したときにエンジン出力を低下させるエンジン
    出力低下手段とが備えられ、上記スリップ量増大手段
    は、緩加速時ほどロックアップクラッチのスリップ量を
    大きくし、且つ上記エンジン出力低下手段は、急加速時
    ほどエンジン出力の低下量を大きくするように設定され
    ていることを特徴とするパワープラント制御装置。
  2. 【請求項2】エンジン出力低下手段は、緩加速時にはエ
    ンジン出力の低下を行わないことを特徴とする請求項1
    に記載のパワープラント制御装置。
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