JP2954984B2 - ハイブリッド動吸振器 - Google Patents

ハイブリッド動吸振器

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、高層ビルやタワーの制振のために能動的動
吸振器と受動的動吸振器とを組合せたハイブリッド動吸
振器に係り、特に大地震時の対策を具備したハイブリッ
ド動吸振器に関する。
[従来の技術] 中高層ビルやタワーなどの建物に相対移動自在に支持
された可動質量と建物とをばね及びダンパーで連結して
建物の振動を吸収する受動的動吸振器(Passive Dynami
c Vibration Absorber)や、如上の可動質量に建物から
アクチュエータを介して制御された駆動力を与え、その
反力を利用して建物の制振をする能動的動吸振器(Acti
ve Dynamic Vibration Absorber)の研究が近年盛んで
あり(文献1)、実用化の段階にある。これらの動吸振
器を模式的に第2図、第3図に示す。
[発明が解決しようとする課題] 従来、アクティブ動吸振器は、その制御系の甚しい複
雑化を避けるため、建物の1次ないし低次モードの振動
のみを考慮してそれを制振する様にアクチュエータを制
御し、高次モードの振動に対しては制御しない様に設計
されるのが普通である。この場合、制御上無視された高
次モード振動がアクティブ動吸振器の制振制御に悪影響
を及ぼす所謂スピルオーバ不安定の問題を解決すること
が課題になる。
また、アクティブ動吸振器自体から発生する振動騒音
が建物に固定伝播音として伝わることを防止することも
1つの課題となる。
さらに、アクティブ動吸振器に関する研究例の多くは
風荷重や小中地震に因る建物の振動を対象としており、
大地震時の応答まで想定したものは少なく、大地震時の
制御性能、作動の確実性等についてはなお検討課題が残
されていた。
動吸振器は受動的なものであれ、能動的なものであれ
空間的、機構的制約を有し、特に能動的動吸振器の場合
はその特徴を活かそうとすると、大地震のときストロー
クその他に関する制約が比較的大きくなる。このため、
大地震時にストッパーやブレーキその他何らかの手段で
可動質量を急制動するなどの大地震時の対策を施してお
く必要があるが、この急制動で生じる衝撃が建物に伝わ
らない様にすること、また急制動により作動を中止した
アクティブ動吸振器が建物の振動に悪影響を及ぼさない
様にすることが課題になる。
よって、本発明の目的は、下記の課題を解決し得るハ
イブリッド動吸振器を提供するのにある。
制振制御におけるスピルオーバ不安定を防ぐこと。
アクティブ動吸振器が発生する騒音振動が建物に固
定伝播音として伝わることを防ぐこと。
大地震時にアクティブ動吸振器の可動質量を急制動
することに因る衝撃が建物に伝わるのを防止すること。
上記急制動によるアクティブ銅吸振器の作動中心後
においても大地震時の建物の振動に悪影響を及ぼさない
様にすること、ひいては、むしろ吸振効果を奏する様に
すること。
[課題を解決するための手段] 上記目的の達成のため、本発明は特許請求の範囲の各
請求項に記載した構成を有するハイブリッド動吸振器を
提供するものである。
[作用] 各請求項記載のハイブリッド動吸振器は、大地震時以
外の時において、建物の制御を効果的に行うことができ
る、しかも、能動的動吸振器を支持している受動的吸振
器の存在により、制御上のスピルオーバ不安定を防止
し、且つ、能動的動吸振器から発生する騒音振動が建物
に固体伝播音として伝わることを防止できる。
更に、請求項2記載のハイブリッド動吸振器によれ
ば、大地震時に第2可動質量を急制動するときの衝撃は
受動的動吸振器で吸収され、建物には伝わらない。
更に請求項3または4記載のハイブリッド動吸振器に
よれば、以上の作用があることに加えて、大地震時に、
上記の急制動による能動的動吸振器の作動中止後におい
てもハイブリッド動吸振器全体としては、大地震時の建
物にとって重大な或る一つの振動モードだけには確実に
1つの受動的動吸振器として働き、性能は劣化するもの
の制振の効果は持続する。請求項4において、「2次ま
たは2次以上の所定の低次モード」とした理由は、通常
の高層建築物は柔軟構造であり、応答の加速度には2次
または2次以上の低次モードが大きく現われることが一
般的であり、もし2次もしくは2次以上の低次モードで
あれば、動吸振器の可動質量のストロークに関する制約
の問題が小さくなるためである。
[実 施 例] 基礎モデルとその最適化 第1図に建物とそれに搭載したハイブリッド動吸振器
のモデルを示す。制振対象たる建物は15階建ての中高層
建物とし、その最上階にハイブリッド動吸振器が搭載し
てあるとする。ms1,ms2,…ms15は建物の1階、2階、…
15階の各質量を表わしており、ks1,ks2,…ks15およびc
s1,cs2,…cs15は、夫々、建物の各階間の剛性および減
衰定数を表わしている。
建物の最上階(15階)上に水平動自在に支持された可
動質量ma2とこれを建物に連結するばね(その剛性定数
をka2とする)およびダンパー(その減衰定数ca2とす
る)とで受動的動吸振器を構成している。更に、上記可
動質量ma2上にそれに対して水平動自在に支持された第
2の可動質量ma1とこれを上記第1の可動質量ma2に連結
して両者間に制御された水平駆動力を作用させるアクチ
ュエータ(その操作力をuとする)とで能動的動吸振器
を構成している。そして、これら受動的動吸振器と能動
的動吸振器との全体がハイブリッド動吸振器を形成して
いる。
なお、第1図では、可動質量ma2に対する可動質量ma1
のストロークが或る所定限界に達したとき前者の後者に
対する動きを急制動するストッパー(模式的に剛性定数
ka1のばねと減衰定数ca1のダンパーより成るものとして
示す)が付いており、また、上記急制動されて両可動質
量間の相対運動が止まった後におけるハイブリッド動吸
振器を大地震時の建物の卓越振動モードに対して最適同
調させる様に、上記急制動の直前または直後に上記ばね
定数ka2およびダンパー定数ca2を切替える如く構成した
切替式ハイブリッド動吸振器の場合の例を示してある。
第1図に示されるモデルの運動方程式は、前記ストッ
パーが作用していないときに、以下のように与えられ
る。
Ms (t)+Cs (t)+Ksxs(t) =−Mse(t)+ca2 a2+ka2xa2 (1) ma2 a2+ca2 a2+ka2xa2=u(t) (2) ma1 a1(t)=−u(t) (3) ただし xs(t)=ys(t)−ez(t) (4) eT=[11x15] であり、Ms,Ks,Csはそれぞれ建物の質量マトリクス、剛
性マトリクス、減衰マトリクス(これら内容は後記す
る)、u(t)は前記アクチュエータによって与えられ
る操作力、zは地震の入力変位すなわち基礎階の絶対変
位(非地震時の地面に対する変位)である。ysは各階の
絶対変位(同上)ベクトルすなわちys=[ys1,ys2,…y
si,…ys15であり、xsは基礎階に対する各階の相対
変位すなわちxs=[xs1,xs2,…xsi,…xs15である。
なお、ベクトル又は行列の右肩に付したTはその転置を
表わす。ya1,ya2は夫々可動質量ma1,ma2の絶対変位(同
上)、xa1は可動質量ma2に対する可動質量ma1の相対変
位、xa2は建物の最上階に対する可動質量ma2の相対変位
である。
前記質量マトリクスMs、剛性マトリクスKs、減衰マト
リクスCsの内容は夫々次の如くである。
上式(1)で示される系の固有値に対応する固有ベク
トルを並べて得られるモーダル行列を用いて上式(1)
の相対変位ベクトルxsをモードベクトルηに変換し、
状態ベクトルを η=[xa1,a1,xa2,a2s T,s T] と選べば、 (t)=Asη(t)+Bsu(t)+Ds(t)
(5) と状態方程式が得られる。
構造物の加速度応答を最小化することを目的として、
次のような評価関数を設定する。
ただしE[・]は数学的期待値であり、Qおよびrは
夫々重み付けのための行列およびスカラーである。Ja
最小にする最適制御則は次のようになる。
u(t)=Fbη(t) (7) Fb=−r-1Bs TP ただしPは下のリカッチ方程式を満たす。
PAs+As TP+Q−PBsBs TP/r=0 (8) 計算機シミュレーションおよび性能比較 第1図に示した前記ストッパ付きハイブリッド動吸振
器を上述の最適制御則に従って最適化し、計算機シミュ
レーションを行なった。以下では、このうち、受動的動
吸振器のばね及びダンパーの定数ka2,ca2が不変のもの
をHDVAと略称し、他方、ストッパによる前記急制動を境
にして該ばね及びダンパーの定数ka2,ca2を切替えるも
のをSHDVAと略称する。このSHDVAにおいては、該急制動
後のSHDVA全体が、大地震時の建物の2次振動モードに
最適同調となる様に上記定数ka2,ca2を切替えるものと
する。なお、最適同調については文献2参照。
更に比較のため、第2図に示した受動的動吸振器を前
記15階建の建物の最上階に搭載して建物の1次振動モー
ドに最適同調させたもの(以下これをPDVAと略称す
る)、および第3図に示した能動的動吸振器を同建物の
最上階に搭載して前述に準じて最適化した制御をする様
にしたもの(以下これをADVAと略称する)についても計
算機シミュレーションを行なった。この場合、これらPD
VA,ADVAの可動質量をma1、それと建物の最上階の相対変
位をxa1で表わし、またPDVAのばね及びダンパーの定数
をka1,ca1で表わす。また、これらPDVA,ADVAについて
も、その可動質量の建物に対するストロークが所定値の
達したときこれを急制動するストッパを設けるものとす
る。
これらの計算においては簡便さから建物の振動につい
ては5次モードまで考慮した(すなわち、(5)式にお
いて6次以上を省略した)。対象とする15階建物は、総
重量約6000トンで、各モードの固有振動数は、1次:0,5
2Hz、2次:1.50Hz、3次:2.46Hz、4次:3.34Hz、5次:
4.19Hzである。動吸振器に関するパラメータの数値は表
1に示す。
ストッパーは上記各動吸振器の当該可動質量のストロ
ークが40cmを越えると接触し、そのばねとダンパーによ
って急制動が加わるとした。ストッパーとしては剛性が
大きいもの(ハードストッパー)と小さいもの(ソフト
ストッパー)の2種類のうち1つを用いる場合について
計算した。どちらも大きい減衰係数を持つダンパーを有
し、瞬間的に過減衰の状態になる様にして急制動を模擬
した。ストッパーは一旦接触したら接触を持続すると仮
定した。ストッパーに関するパラメータの数値を表2に
示す。
第4図にハードストツパーを用いたときの、最大加速
度100Galの大地震入力に対する建物の15階の応答加速度
の計算機シミュレーションの結果を示す。図から明らか
なように、ハードストッパーの場合、PDVA,ADVAともに6
00Galを越えているのに対しててHDVAは約400Gal、SHDVA
は165Galで、SHDVAのみ無制御の273Galより小さくなっ
ている。すなわち切替式ハイブリッド動吸振器(SHDV
A)以外はどれも制御しない場合より大きな最大加速度
を示し、建物に大きな衝撃が加わっていることがわか
る。
このような計算機シミュレーションをストッパーがな
い場合とソフトストッパーの場合に対しても行ない、夫
々の場合について建物と動吸振器の応答の最大値をまと
めたのが表3である。
建物への衝撃はソフトストッパーを用いればかなり小
さくできることが表に示されているが、その場合でもSH
DVAがやはり卓越した性能を有している。すなわちスト
ッパーのハード、ソフトを問わずSHDVAは安定した制振
性能を有し、他の動吸振器と比較して大変優れた性能を
有していることがわかる。
ストッパーがない場合の基本性能で比較するとHDVAと
SHDVAはともにADVAより性能が多少劣っている。これは
複層構造のハイブリッド動吸振器にしたためにパワーロ
スが生じるためである。しかしながら、表の場合は受動
的支持部の固有振動数を10Hzにしているが、これを40Hz
位まで高めるとほとんどの性能の劣化はなくなる。
第5図と第6図は本発明のハイブリッド動吸振器の能
動的吸振器質量ma1と受動的動吸振器質量ma2の応答変位
xa1とxa2の時刻歴を示す。ソフトストッパーとハードス
トッパーの差が顕著に現われており、またSHDVAの場合
はストッパー衝突後2次モード同調の受動的動吸振器と
して働いていることがわかる。
第7図は受動的動吸振器の可動質量ma2をローラで支
持する代りに積層ゴムLGで支持した本発明の他の実施例
を模式的に示す。この積層ゴムは該受動的動吸振器の為
の前記ばねka2の一部を兼ねてもよく、またその中にダ
ンパーca2を組込む構造としてもよい。第8図は受動的
動吸振器のばねka2を板もしくは柱状ばねPBに代えた実
施例を模式的に示す。
本発明による切替式のハイブリッド動吸振器におい
て、建物と受動的動吸振器可動質量ma2との間を連結す
るばね及びダンパーの定数ka2,ca2の切替を行うには、
例えば、これらを空気ばね及びオイルダンパーとして、
瞬間的に空気ばねの空気を抜くと同時にダンパーのオリ
フィスの大きさを変えるような構造、又は、複数個設け
たばねのうちの一部を瞬間的に火薬等で吹き飛ばす構造
など、適宜の手段を用いることができる。
本発明に基づく切替式のハイブリッド動吸振器の1実
施例の詳細構造を第9図〜第11図に示す。
第9図の如く建物1の最上階に切替式のハイブリッド
動吸振器2が搭載され、建物の各階に設けた振動センサ
3の検出信号を受ける制御盤4により、前述した様な最
適制御に基づいて該ハイブリッド動吸振器のアクチュエ
ータ(後記のサーボモータ7)を制御して建物の振振を
行う。5は信号伝送線を模式的に示す。
第10図は、そのハイブリッド動吸振器2の構造を示
す。建物1上に積層ゴム13により可動フレーム6が支持
され、該フレーム6上面のレール12上にそれに沿って滑
らかに水平動自在に重錘9が支持されている。フレーム
6上には前記アクチュエータとしてのサーボモータ7が
固定されており、これは、ベアリング8,11でフレーム6
に回転自在に支持されたボールスクリュー軸10を回転さ
せ、それと係合するボールスクリューナット10′を介し
て重錘9をフレーム6と相対的に水平に駆動する様にな
っている。フレーム6の側面と対向する建物の立壁に設
けた穴25を跨いで板ばね15が張架されており、フレーム
6の端面に受座14を介して設けられている接触子24は常
時(大地震でない時)には上記板ばね15と当接してい
る。また、フレーム6の側面と上記建物の立壁との間に
は抵抗力可変式オイルダンパ16が架設されている。これ
ら板ばね15と接触子24、およびオイルダンパ16は図示の
如く複数個設けてある。17は後記の気動シリンダであ
る。なお大地震でない時において、建物に対するフレー
ム6の相対的な水平動によって接触子24が板ばね15から
遠ざかる方向に動いても板ばね15と接触子24とを当接状
態に保つべくに両者間にプレロードを与えておくのが好
ましい。
第11図は大地震時に板ばね15を無効にする機構を示
す。大地震時には、制御盤4からの信号20で電磁式ボン
ベ開封装置19を作動させて炭酸ガスボンベ18を突き破
り、ボンベ収納箱23中に噴出した炭酸ガスを配管26で気
動シリンダ17に導いて、そのピストンを押下げることに
より、接触子を受座14に沿って下降させ、板ばね15の面
外まで引き下げる。これにより板ばね15はフレーム6に
対する全くばね力を作用させなくなる。21は速度調整弁
である。大地震が終った後は、開放弁22を開けてシリン
ダ17からガスを抜くとシリンダ17中のばねで接触子24は
再び板ばね15と当接する位置まで上昇する。また、箱23
内の使用済ボンベ18は新しい炭酸ガスボンベと取り替え
る。なお大地震時には、不図示の手段により、抵抗可変
式オイルダンパ16を制御してその減衰定数を変える。
以上の構成によって、大地震時以外のときは先述した
動的動吸振器のばね剛性係数ka2を板ばね15と積層ゴム1
3とによって与え、大地震時には該ばね剛性係数ka2を積
層ゴム13のみによって与える様に切替え、また、先述の
ダンパ減衰係数ca2を抵抗可変式オイルダンパ16の制御
で変化させ切替える本発明の切替式ハイブリッド動吸振
器が提供される。
第12図は、ばねとダンパーとを兼ねた液体ばねを用い
た他の実施例を示す。
ばねとしては、片持形の板当ばね、軸の捩りを応用し
た捩りばねも使用可能である。またパラメータ切替機構
は、ばねに液体ばねを用いた油圧シリンダを用い、大地
震の時には、このシリンダの左右の圧力室を連通させる
方式も用い得る。
なお、以上の説明ではハイブリッド動吸振器は建物の
最上階に搭載した場合について述べたが、本発明のハイ
ブリッド動吸振器は建物の基礎階よりも上のいずれかの
階に搭載して同様の効果を奏する様に設計することも可
能である。
文 献 (1) 日本建築学会関東支部構造部会シンポジウム資
料、制振構造の現状(1989)。
(2) edited by Harri,C.M.and crede,C,E.“Shock
& Vibration Handbook",Second editon,(1976),6−1
1。
[発明の効果] 本発明のハイブリッド動吸振器は、大地震でない時、
建物の効果的制振ができると共に、最適制御系のスピル
オーバ不安定の防止、能動的動吸振器から発生する騒音
振動の建物への伝播防止が可能である。
更に請求項2記載の構成によれば、上記効果に加え
て、可動質量の急制動による衝撃は建物に伝わらない効
果があり、また更に、請求項3又は4記載の構成を採用
すれば、以上の効果の他に更に、大地震時に急制動で能
動的動吸振器部の作動が停止した後においてもハイブリ
ッド動吸振器の全体としては一つの受動的動吸振器とし
て働き、大地震時に効果的制振作用を保ち得る効果をも
奏することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は建物と本発明のハイブリッド動吸振器をモデル
的に示した図、第2図および第3図は、夫々、従来の受
動的動吸振器および能動的動吸振器を示す模式図、第4
図は各種動吸振器にハードストッパーを設けたときの建
物の15階の加速度応答を夫々示す計算機シミュレーショ
ン結果の図、第5図および第6図は本発明のハイブリッ
ド動吸振器の両可動質量の各変位を示すシミュレーショ
ン結果の図、第7図および第8図は本発明の他の実施例
を示す模式図、第9図は本発明の1実施例のシステム構
成図、第10図(a)、(b)、(c)は同実施例の切替
式ハイブリッド動吸振器の平面図、側面図、および正面
図、第11図は同実施例のばね定数切替機構を示す図、第
12図(a)、(b)は液体ばねを用いる実施例を示す図
並びに液体ばね構造図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F16F 15/02 E04H 9/02

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】多自由度建物の基礎階より上のいずれかの
    階に水平動自在に支持された第1可動質量ならびに該第
    1可動質量と建物との相互間に作用するばね手段および
    ダンパー手段からなる受動的動吸振器と、上記第1可動
    質量に対して水平動自在に該第1可動質量に支持された
    第2可動質量および該第2可動質量と上記第1可動質量
    との相互間に制御された水平駆動力を作用させるアクチ
    ュエータ手段からなる能動的動吸振器と、からなるハイ
    ブリッド動吸振器において、 該ハイブリッド動吸振器は大地震時以外の時の建物の振
    動のうち1次ないし低次モードの振動のみを考慮してそ
    れを制振する如く上記アクチュエータ手段の制御がなさ
    れる様に構成されており、 上記受動的動吸振器の固有振動数は上記制御で考慮して
    いる建物の最高次モードの振動数より高く設定されてい
    る、 ことを特徴とするハイブリッド動吸振器。
  2. 【請求項2】大地震時に前記第1可動質量に対する前記
    る第2可動質量の動きを急制動する手段を備えたことを
    更に特徴とする請求項1記載のハイブリッド動吸振器。
  3. 【請求項3】前記第2可動質量が前記急制動される直前
    または直後に、大地震による建物の振動の卓越モードに
    対して該急制動後のハイブリッド動吸振器の全体が1つ
    の受動的動吸振器として最適同調となる如く前記第1可
    動質量と建物との相互間に作用する前記ばね手段および
    ダンパー手段の特性定数を切替える様に構成したことを
    更に特徴とする請求項2記載のハイブリッド動吸振器。
  4. 【請求項4】前記ばね手段およびダンパー手段の特性定
    数の切替は、前記急制動後のハイブリッド動吸振器の全
    体が1つの受動的動吸振器として建物の振動の2次また
    は2次以上の所定の低次モードに対して最適同調となる
    様に、なされることを特徴とする請求項3記載のハイブ
    リッド動吸振器。
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