JP2953652B2 - かつら - Google Patents

かつら

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JP2953652B2 JP11192297A JP11192297A JP2953652B2 JP 2953652 B2 JP2953652 B2 JP 2953652B2 JP 11192297 A JP11192297 A JP 11192297A JP 11192297 A JP11192297 A JP 11192297A JP 2953652 B2 JP2953652 B2 JP 2953652B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、上下に分割形成されて
いても確実で安定した取付が簡単にできるかつらに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、基材に毛髪を植え込んでこの基材
を頭皮又は頭髪へ取付けて使用するかつらは、実公昭5
4−14159号公報記載のように基材の裏面適所に取
付用毛髪を取り付けてこの毛髪と地毛とを生ゴム被覆の
クリップで挟むか、実公昭54−14160号公報記載
のように、基材の表面適所に生ゴム板からなる取付部材
を設けて、この取付部材と地毛とを重ね合わせてヘアー
クリップで挟むか、実公昭55−9608号公報記載の
ように、基材の周縁部に地毛の通し部材を設けて、この
部材に地毛を通してこの通した地毛と通さない地毛とを
ヘアークリップで挟むかして固定するものである。
【0003】しかしながら前記したかつらは、いずれも
単一構成のものであるから、これらかつらの取付手段で
は、特開昭7−42007号公報記載のように頭皮、も
しくは頭髪へ固定する下かつらとこの下かつらへ着脱す
る上かつらとにより構成される複合構成のかつらを取付
けることはできないものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、この現状に
かんがみなされたもので、かつら基材の周縁側に貫通孔
を設けて、この貫通孔より頭髪又は頭髪へ止め着けた部
材を引出し、前記基材へ止着するだけで上下に分割形成
されていても確実で安定した取付が簡単にできるかつら
を提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に係るかつらは、
下記の構成を採用することを特徴とする。基材に毛髪を
植え込んで基材を頭皮又は頭髪へ取付けて使用するかつ
らが下かつらと上かつらとに分割形成されて、両かつら
は基材の周縁側に幾つかの貫通孔を一致するように設け
られ、一致する各貫通孔から上側の基材上へ頭髪または
頭髪へ止め着けた部材を引出して、この引出部を止着手
段により上側の基材へ止着する。
【0006】
【発明の実施の形態】以下に本発明に係るかつらの実施
の形態を図面に基づいて説明する。
【0007】図1は、本発明に係るかつらを示すもので
ある。このかつらAは 下かつらA1と、その上へ取付
ける上かつらA2とで構成されるもので、下かつらA1
は、織布や網材、その他の植毛に適した材料を用いて楕
円、円、その他の適当な形の基材1を形成し、この基材
1の内側に図3に示すように適当な形の窓孔18を設
け、周縁部に幾つかの貫通孔2を図3のように一個ずつ
間隔をあけて設けるか、図2の左半分に示すように同列
上に二個一組を間隔をあけて設けるか、図2の右半分に
示すように内周側と外周側に二個一組を間隔をあけて設
ける。そして、この基材1の上側には毛髪3を植え付け
て下かつらA1を完成させるものである。
【0008】上かつらA2は、織布や網材、その他の植
毛に適した材料を用いて楕円、円、 その他の適当な形の
基材1’を形成し、その周縁部に幾つかの貫通孔2’を
図4のように一個ずつ間隔をあけて設けるか、図2の左
半分に示すように同列上に二個一組を間隔をあけて設け
るか、図2の右半分に示すように内周側と外周側に二個
一組を間隔をあけて設ける。そして、この基材1’の上
側には毛髪3’を植え付けて上かつらA2を完成させる
ものである。
【0009】前記下かつらA1と上かつらA2の基材1
と1’は、貫通孔2と2’から後記する頭髪又は頭髪へ
止め着けた部材を引出して、接着剤、粘着剤、接着テー
プ等による接着で上側の基材1’へ止着する場合には、
前記した織布や網材では接着不良となるので、表面に人
工皮膚やこれに類した部材を配して接着を良くするよう
にする。また、前記貫通孔2と2’の大きさは、大きい
ほど頭髪又は頭髪へ止め着けた部材を通し易いが、その
反面、頭髪又は頭髪へ止め着けた部材を止着するには不
都合であるから、直径2〜7mmの範囲内、好ましくは
4〜5mm程度とし、孔の数は多いほど確実な取付がで
きるが、多すぎると取付に手間がかかり基材1と1’
強度も弱くなるから基材1と1’の大きさに合わせて数
個〜10数個の範囲内で適当な数を選定する。
【0010】図5の(1)〜(9)は、前記下かつらA
1とA2の基材1と1’の貫通孔2と2’から上側の基
1’の上側へ引出して止着に利用する頭髪または頭髪
へ止めつけた部材4の各例を示すもので、頭髪の場合
は、図5の(1)のようにその適当数をまとめてそのま
ま使う。図5の(2)のように適当数を接着剤、粘着剤
4aにより接合して使う。図5の(3)のように適当数
に金属、天然繊維、プラスチック等の細線4bを巻き付
けて使う。、図5の(4)のように適当数を小巾テープ
4cで巻いて使う。図5の(5)のように適当数をプラ
スチックチューブ4dに通して使う。図5の(6)のよ
うに適当数の中にゴム、プラスチック等の芯4eを入れ
て使う等とする。
【0011】頭髪へ止め着ける部材4の場合は、図5
(7)のように頭髪へずれないように止め着け(止め着
けの状態の図面は省略する)た糸を使う。図5の(8)
のように頭髪へずれないように止め着けたゴム、プラス
チック等の紐を使う。図5の(9)のように頭髪へずれ
ないように止め着けたゴム、プラスチック等のチューブ
を使う。等が適当であるが、前記例示に限定されるもの
ではなく、基材1と1’の貫通孔2と2’へ通し易く
て、後記する止着手段による止着をも行ない易く、且
つ、確実で安定した止着が行われる部材であれば、他の
構造のものをも広く利用できることは勿論である。
【0012】図6の(1)〜(6)、図7の(1)〜
(6)、図8の(1)〜(6)、図9の(1)〜(6)
は、下かつらA1と上かつらA2の基材1と1’の貫通
孔2と2’から引出した頭髪または頭髪へ止め着けた部
材4を、上側の基材1’へ止着する止着手段Bの各例を
示すもので、図6の(1)(2)に示す止着手段Bで
は、下かつらA1と上かつらA2の基材1と1’の貫通
孔2と2’から頭髪または頭髪へ止め着けた部材4を
の(1)のように引出して引出部を図6の(2)のよ
うに上側の基材1’の上面へ曲げ付け、接着剤か粘着剤
5により基材1’へ接着する。そして、この操作を各貫
通孔2と2’について行えば、基材1と1’の確実で安
定した髪への固定が行われる。しかし、接着剤か粘着剤
5による接着を剥がせば、基材1と1’を頭髪から簡単
に取外すことができる。
【0013】図6の(3)(4)に示す止着手段Bで
は、下かつらA1と上かつらA2の基材1と1’の貫通
孔2と2’とから頭髪または頭髪へ止め着けた部材4を
図6の(3)のように引き出して上側の基材1’の上面
図6の(4)のように曲げ付け、引出部と基材1とに
滑止めを講じたクリップ(6)を嵌め付ける。そして、
この操作を各貫通孔2と2’について行なえば、基材1
1’の確実で安定した頭髪への固定が行なわれる。し
かし、クリップ6を外せば基材1と1’を頭髪から簡単
に取外すことができる。
【0014】図6の(5)(6)に示す止着手段Bで
は、下かつらA1と上かつらA2の基材1と1’の貫通
孔2と2’から頭髪または頭髪へ止め着けた部材4を
の(5)のように引出して基材1と1’の上面へ図6
の(6)のように曲げ付け、引出部を粘着テープ7によ
り上側の基材1’の上面へ貼り付ける。そして、この操
作を各貫通孔2と2’について行なえば、基材1と1’
の確実で安定した頭髪への固定が行なわれる。しかし、
粘着テープを剥がせば基材1と1’を頭髪から簡単に取
り外すことができる。
【0015】図7の(1)(2)に示す止着手段Bで
は、下かつらA1と上かつらA2の基材1と1’の貫通
孔2と2’から頭髪または頭髪へ止め着けた部材4を
の(1)のように引出して、基材1の下方へ図7
(2)のように曲げ返し、引出部と頭髪または頭髪へ止
め着けた部材4の元部とを糸8等で縛る。そして、この
操作を各貫通孔2と2’について行えば、基材1と1’
の確実で安定した頭髪への固定が行なわれる。しかし、
糸8等を解くと基材1と1’を頭髪から簡単に取り外す
ことができる。
【0016】図7の(3)(4)に示す止着手段Bで
は、下かつらA1と上かつらA2の基材1と1’の貫通
孔2と2’から一組の頭髪または頭髪へ止め着けた部材
4を、図7の(3)のように引き出してボタン9の2つ
孔9aを通し、引出部により図7の(4)のような結び
10を作る。そして、この操作を各貫通孔2と2’につ
いて行なえば基材1と1’の確実で安定した頭髪への固
定が行われる。しかし、頭髪または頭髪へ止め着けた部
材4の結び10を解けば、基材1と1’を頭髪から簡単
に取り外すことができる。
【0017】図7の(5)(6)に示す止着手段Bで
は、下かつらA1と上かつらA2の基材1と1’の貫通
孔2と2’から頭髪または頭髪へ止め着けた部材6を
の(5)のように引出して軟質金属のチューブ11を
嵌め付け、このチューブ11を図7の(6)のように下
端が上側の基材1’の上面へ接した状態でつぶす。そし
て、この操作を各貫通孔2と2’について行なえば、基
材1と1’の確実で安定した頭髪への固定が行われる。
しかし、チューブ11のつぶしを元に戻せば、基材1と
1’を頭髪から簡単に取り外すことができる。なお、前
記チューブ11の代りに釣糸用の噛みつぶし重り、その
他を用いてもよい。
【0018】図8の(1)(2)に示す止着手段Bで
は、下かつらA1と上かつらA2の基材1と1’の貫通
孔2と2’から頭髪または頭髪へ止め着けた部材6を
の(5)のように引出して、この引出部へ心棒12を
添え、図8の(2)のように頭髪または頭髪へ止め着け
た部材4を巻き着けて、心棒12と引出部とを接着剤5
により上側の基材1’へ接着する。そして、この操作を
各貫通孔2と2’について行なえば、基材1と1’の確
実で安定した頭髪への固定が行われる。しかし、チュー
ブ11のつぶしを元に戻せば、基材1と1’を頭髪から
簡単に取り外すことができる。
【0019】図8の(3)(4)に示す止着手段Bで
は、上かつらA2の基材1’へその貫通孔2’に合わせ
てナット13を固定して置き、このナット13の孔から
基材1の貫通孔2’を通した頭髪または頭髪へ止め着け
た部材4を、図8の(3)のように引出して、ナット1
3へ図8の(4)のようにビス14を螺合させて引出部
を締め付けさせる。そして、この操作を各貫通孔2と
2’について行なえば、基材1と1’の確実で安定した
頭髪への固定が行われる。しかし、ナット13からビス
14を外せば、基材1と1’を頭髪から簡単に取り外す
ことができる。
【0020】図8の(5)(6)に示す止着手段Bで
は、上かつらA2の基材1’の貫通孔2’の傍に図8
(5)のようにマジックテープの一方15aを取付けて
置き、この上へ基材1と1’の貫通孔2と2’から引出
した頭髪または頭髪へ止め着けた部材4の引出部を倒し
付けて、マジックテープの一方15aを他方15bに
の(6)のように付着させて引出部を挟ませる。そし
て、この操作を各貫通孔2と2’について行なえば、基
材1と1’の確実で安定した頭髪への固定が行われる。
しかし、マジックテープの15aと15bの付着を離せ
ば、基材1と1’を頭髪から簡単に取り外すことができ
る。
【0021】図9の(1)(2)に示す止着手段Bで
は、上かつらA2の基材1’の貫通孔2’(図示せず)
図9の(1)のようにホックの雌16aを固定して置
き、その孔から基材1の貫通孔2を通した頭髪または頭
髪へ止め着けた部材4を引出して、ホックの雄16bを
図9の(2)のようにホックの雌16aに嵌め付け引出
部を挟ませる。そして、この操作を各貫通孔2と2’
ついて行なえば、基材1と1’の確実で安定した頭髪へ
の固定が行われる。しかし、ホックの雌16aと雄16
bの嵌合を外せば、基材1と1’を頭髪から簡単に取り
外すことができる。
【0022】図9の(3)(4)に示す止着手段Bで
は、上かつらA2の基材1’の貫通孔2’の近くに図9
の(3)のように軟質金属の挟み具17を取付けて置い
て、この挟み具17内へ基材1と1’の貫通孔2と2’
から引出した頭髪または頭髪へ止め着けた部材4の引出
部を挿し入れ、挟み具17を図9の(4)のように押し
つぶす。そして、この操作を各貫通孔2と2’について
行なえば、基材1と1’の確実で安定した頭髪への固定
が行われる。しかし、挟み具17のつぶれを戻せば、基
材1と1’を頭髪から簡単に取り外すことができる。
【0023】図9の(5)(6)に示す止着手段Bで
は、下かつらA1と上かつらA2の基材1と1’に設け
た組をなす貫通孔2と2’から図9の(5)のように一
対の頭髪または頭髪へ止め着けた部材4を引き出し、そ
の引出部により図9の(6)のような結び11を作る。
そして、この操作を各貫通孔2と2’について行なえ
ば、基材1と1’の確実で安定した頭髪への固定が行わ
れる。しかし、引出部の結び11を解けば、基材1と
1’を頭髪から簡単に取り外すことができる。
【0024】前記止着手段Bの実施例は、図9の(5)
(6)を除いて全て1個の貫通孔2と2’から頭髪また
は頭髪へ止め着けた部材4を引き出して、止着手段Bに
より上側の基材1’へ止着するように図解ならび説明を
行なった。しかし、下かつらA1と上かつらA2の基材
1と1’の貫通孔2と2’は、図2の左半分に示すよう
に同列に2個1組を間隔をあけて設ける場合と、右半分
に示すように内周側と外周側に2個1組を間隔をあけて
設ける場合があるもので、、これら2個1組の貫通孔2
2’に対しても、前記総ての止着手段Bを前記同様に
実施し得るものであり、特に内周側と外周側とに2個1
組の貫通孔2と2’とを設ける場合、内周側と外周側の
貫通孔2と2’からそれぞれ頭髪または頭髪へ止め着け
た部材4を引き出して、引出部を上側の基材1’へ止着
手段Bにより止着すれば、巾の広い基材1と1’もその
外側と内側の両方が頭髪へ密着して安定した状態の固定
ができて好都合である。
【0025】前記各実施例では、下かつらA1と上かつ
らA2の基材1と1’の全部の貫通孔2と2’に対し
て、同じ種類の止着手段Bで頭髪または頭髪へ止め着け
た部材4の引出部を止着するように図解及び説明をした
が、1つの基材1と1’の一部の貫通孔2と2’と他の
貫通孔2と2’とで異なる止着手段Bを用いて止着を行
なうこともできるもので、この場合は、前記実施形態の
中から希望する止着手段Bを選択して混用すればよいの
で、個の実施形態についての図面および説明は省略し
た。
【0026】本発明に係るかつらの基材の止着手段は、
前記実施形態に記載したものに限定されるものではな
く、発明の思想を逸脱しない範囲内において変化変形を
なし得るものである。
【0027】
【発明の効果】(1) 下かつらと上かつらとに分割形
成されていても、両者を同時に確実で安定がよい状態に
取り付けることができる。 (2) 頭髪または頭髪へ止め付けた部材の止着手段を
外せば、上かつらを取り外して髪形の違うものに交換し
たり、下かつらの窓孔から頭を掻いたり、洗ったりする
ことができる。 (3) 外した上かつらを貫通孔が合うように下かつら
へ乗せて、貫通孔に頭髪または頭髪に止め付けた部材を
挿し通して止着すれば、基材の再取り付けも簡単にでき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るかつらの取付状態を示す縦断正面
である。
【図2】同上の下かつらを示す平面図である。
【図3】同上の上かつらを示す平面図である。
【図4】上かつらと下かつらの基材にあけた貫通孔の配
置変化を示す説明図である。
【図5】(1)〜(9)は、下かつらと上かつらにあけ
貫通孔から引き出して止着に利用する頭髪または頭髪
へ止め付けた部材の各例を示す説明図である。
【図6】(1)〜(6)は、頭髪または頭髪へ止め付け
た部材の止着手段の一例を示す説明図である。
【図7】(1)〜(6)は、頭髪または頭髪へ止め付け
た部材の止着手段の他の例を示す説明図である。
【図8】(1)〜(6)は、頭髪または頭髪へ止め付け
た部材の止着手段の他の例を示す説明図である。
【図9】(1)〜(6)は、頭髪または頭髪へ止め付け
た部材の止着手段の他の例を示す説明図である。
【符号の説明】
A かつら A1 下かつら A2 上かつら 1と1’ 基材 2と2’貫通孔 4 頭髪または頭髪へ止め付けた部材 B 頭髪または頭髪へ止め付けた部材の止着手段

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材に毛髪を植え込んで基材を頭皮又は
    頭髪へ取付けて使用するかつらが下かつらと上かつらと
    に分割形成されて、 両かつらは基材の周縁側に幾つかの貫通孔を一致するよ
    うに設けられ、 一致する各貫通孔から上側の基材上へ頭髪又は頭髪へ止
    め着けた部材を引出して、 この引出部を止着手段により上側の基材へ止着すること
    を特徴とするかつら。
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