JP2952312B2 - 合成樹脂板用表面保護フィルム - Google Patents

合成樹脂板用表面保護フィルム

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JP2952312B2 JP1182443A JP18244389A JP2952312B2 JP 2952312 B2 JP2952312 B2 JP 2952312B2 JP 1182443 A JP1182443 A JP 1182443A JP 18244389 A JP18244389 A JP 18244389A JP 2952312 B2 JP2952312 B2 JP 2952312B2
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SANEE KAKEN KK
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は使用前の合成樹脂板の表面を保護するために
貼着しておく表面保護フィルムに関するものであり、特
に、表面保護フィルムを貼着したまま加熱下に加工され
る合成樹脂板に好適な表面保護フィルムに関するもので
ある。
〔従来の技術〕
アクリル樹脂板、ポリカーボネート板、塩化ビニル樹
脂板等の合成樹脂板や、ポリエチレンテレフタレートシ
ート、金属薄板等シート材の表面が使用開始前に損傷を
受けるのを防ぐための表面保護フィルムフィルムとして
は、従来種々のものが提案されているが、近年もっとも
普通に使われているのは、エチレン・酢酸ビニル共重合
体とポリエチレンとを共押し出しして得られた積層フィ
ルムであって、この場合、エチレン・酢酸ビニル共重合
体層が接着剤層となってポリエチレンフィルムを樹脂板
表面に固定する。
表面保護フィルムにおいては、表面保護作用の良否を
支配するフィルム全体の物性もさることながら、接着剤
層の特性が特に重要である。すなわち、板材製造時に貼
着された表面保護フィルムは、その板材の運搬、加工等
の取り扱いを受けるとき剥がれることがないよう、確実
に接着されていなければならないが、最終的に不要にな
って剥がすときには、簡単に剥がれることが必要であ
る。通常、表面保護フィルムがひとりでに剥がれないた
めには、約10g/25mm幅以上の接着力が必要であり、ま
た、剥がそうとしたとき簡単に剥がれるためには接着力
が約50g/25mm幅をこえないことが必要とされているか
ら、その接着力は、約10〜50g/25mm幅であればよいこと
になる。しかしながら、接着された表面保護フィルムを
ひき剥がすのに必要な力は多くの場合経時的に増加し、
その傾向は温度が高いと一層加速されるから、最初に適
当な接着力のものも、後で剥がす頃には強すぎるほど接
着していることが多い。
板がその加工工程において表面保護フィルム貼着状態
のまま加熱される場合、上述のような問題点は特に顕著
になる。たとえば、計器盤に加工されるポリカーボネー
ト板の場合、押出成形直後に貼着された表面保護フィル
ムは、印刷工程において印刷面のものが剥がされるが、
背面のものはそのまま印刷後の乾燥工程における加熱を
受けることになる。印刷が多色刷りであれば、加熱乾燥
は色数だけくりかえされる。エチレン・酢酸ビニル共重
合体からなる接着剤層は、温度が高いと接着力が増加す
る傾向があるから、このように繰り返し加熱を受けると
次第に接着力を増し、不要になったときの剥離を著しく
困難にする。
エチレン酢酸ビニル共重合体からなる接着剤層の加熱
による接着力の増大傾向は、この共重合体の酢酸ビニル
共重合比を低くすれば抑えることができるが、それで
は、必要な初期接着力を確保することが難しくなる。
〔発明が解決しようとする課題〕
そこで本発明の目的は、前述のような好ましい一定範
囲の接着力を、温度条件のいかんにかかわらずなるべく
長期間安定して示す合成樹脂板用表面保護フィルムを提
供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明が提供する新規な表面保護フィルムは、密度が
0.900g/cm3ないし0.920g/cm3でMFR(メルトフローレー
ト)が好ましくは2ないし30の直鎖状低密度ポリエチレ
ン95.0ないし99.9重量%と粘着付与剤5.0ないし0.1重量
%とからなる接着剤層をポリエチレンフィルムの片面に
設けてなるものである。
ここで密度はASTM・D−1505により測定される値であ
り、またMFRは、ASTM・D−1238により測定される値で
ある。
本発明の表面保護フィルムにおいて、ポリエチレンフ
ィルムの表面に形成された上記密度範囲の直鎖状低密度
ポリエチレン95.0ないし99.9重量%と粘着付与剤5.0な
いし0.1重量%とからなる接着剤層は、適度の初期接着
力と良好な熱安定性を有し、加熱されても、また長期間
保存されても、接着力の増加は僅かである。
本発明の表面保護フィルムの接着剤層の主成分である
直鎖状低密度ポリエチレンは、遷移金属化合物、有機金
属化合物および電子供与体を触媒にして炭素数約3〜8
のα−オレフィンとエチレンとを共重合させて得られる
周知のポリマーであって、その製造法はたとえば特開昭
57−65717号公報に記載されている。密度が約0.880g/cm
3から約0.920g/cm3のものが市販されているが、本発明
において使用可能なものは、密度が0.900〜0.920g/cm3
までのものである。密度が0.920g/cm3をこえると、初期
接着力が不十分なものとなる。また、密度が0.900g/cm3
を下回ると、接着剤層の凝集力が不足し、表面保護フィ
ルムを用済み後に樹脂板から剥がすとき樹脂板に接着剤
層の断片が残って樹脂板表面を汚染する。
本発明の表面保護フィルムの接着剤層に使用する直鎖
状低密度ポリエチレンはまた、MFRが2〜30であること
が望ましいが、これは、MFRが2未満では溶融状態にお
ける延展性に乏しく、高速製膜が困難であり、一方30を
こえても、溶融物の流動性が良すぎて製膜が困難になる
ためである。
直鎖状低密度ポリエチレンに配合する粘着付与剤とし
ては、直鎖状低密度ポリエチレンと相溶性が良く透明な
混合物を与え、かつ直鎖状低密度ポリエチレンの製膜性
を著しく悪化させないものであることが必要である。そ
の好ましい具体例としては、水添テルペン樹脂、テルペ
ン樹脂、およびテルペンフェノール樹脂などがある。
接着剤層の適度な接着力は、直鎖状低密度ポリエチレ
ンに適量の粘着付与剤を配合することにより得られる。
粘着付与剤の量が多すぎると加熱されたときの接着力増
加が大きく、反対に粘着付与剤の量が不十分であると、
初期接着力が不足する。直鎖状低密度ポリエチレンだけ
では、ほとんど接着力を示さない。
言うまでもなく、接着剤層はそれと保護対象物との間
に生じる接着力よりも強い接着力で、ポリエチレンフィ
ルムに固定されていることが必要である。また、接着剤
層形成用樹脂混合物を有機溶剤に溶かしてポリエチレン
フィルムに塗布したものは、残存有機溶剤が樹脂板表面
を侵すことがあるので好ましくない。最も好ましい積層
状態は、接着剤層形成用樹脂混合物とポリエチレンとを
共押出法で積層フィルム状に成形し、成形と同時に積層
を行うことにより実現することができる。
本発明の表面保護フィルムにおいて、ポリエチレンフ
ィルム層と接着剤層の厚さは特に限定されるものではな
いが、通常、30〜60μ厚のポリエチレンフィルムに10〜
20μの接着剤層を施したものが好ましい。
本発明の表面保護フィルムの使用法は従来の表面保護
フィルムのそれと特に異なるものではない。すなわち、
成形直後の樹脂板等、表面保護を必要とする製品の表面
に本発明の表面保護フィルムの接着剤層側を押し当てて
貼着する。良好な接着は、室温〜約80℃の温度で可能で
ある。
〔実施例〕
以下、本発明を示して本発明を説明する。なお、各例
において示した接着力は180゜剥離力であって、25mm幅
のものについて引張速度300mm/分で測定した。
実施例1 密度0.910g/cm3、MFR10の直鎖状低密度ポリエチレン9
9.9重量部と粘着付与剤・テルペン樹脂0.1重量部とから
なる接着剤層形成用樹脂混合物を、密度0.945g/cm3の高
密度ポリエチレンとフラットダイから共押出しして、全
厚さ40μ、接着剤層厚さが11μの、積層フィルムを製造
した。この積層フィルムは透明で、かつ表面保護フィル
ムとして適当な物性のものであった。
この積層フィルムを厚さ2mmの押出成形された直後の
ポリカーボネート板に、板温度が約40℃まで低下したと
ころで、表面保護フィルムとして貼り合わせた。そし
て、種々の条件で保存し、表面保護フィルムとポリカー
ボネート板との接着力の経時的変化を調べた。その結果
を表1に示す。なお、室温24時間後の接着力を初期接着
力とし、加熱保存試験は100g/cm2の加圧下で行なった。
表1から、この表面保護フィルムは初期接着力が10g/
25mm幅で十分大きく、しかも苛酷な条件で保存した後も
接着力が15g/25mm幅と十分小さく、剥がし易いことが分
かる。
剥離後、ポリカーボネート板への接着剤残留は認めら
れなかった。
実施例2 密度0.920g/cm3、MFR4の直鎖状低密度ポリエチレン95
重量部と粘着付与剤・テルペンフェノール樹脂5重量部
とからなる接着剤層形成用樹脂混合物を、密度0.925g/c
m3の低密度ポリエチレンとフラットダイから共押出しし
て、全厚さ60μm、接着剤層厚さが17μの、積層フィル
ムを製造した。この積層フィルムは透明で、表面保護フ
ィルムとして適当な物性のものであった。
この積層フィルムを厚さ3mmの押出成形された直後の
アクリル樹脂板に、板温度が約50℃まで低下したところ
で、表面保護フィルムとして貼り合わせた。そして種々
の条件で保存し、表面保護フィルムとアクリル樹脂板と
の接着力の経時的変化を実施例1と同様にして調べた。
その結果を表1に示す。
なお、剥離後、アクリル樹脂板への接着剤残留は認め
られなかった。
比較例1 テルペン樹脂を用いないほかは実施例1と同様にし
て、直鎖状低密度ポリエチレンとポリエチレンとからな
る積層フィルムを製造し、実施例1の場合と同様の接着
力試験を行なった。その結果は表1に示したとおりで、
初期接着力が低すぎるものであった。
比較例2 テルペンフェノール樹脂の量を7重量部に増やしたほ
かは実施例2と同様にして、直鎖状低密度ポリエチレン
とポリエチレンとからなる積層フィルムを製造し、実施
例1の場合と同様の接着力試験を行なった。その結果は
表1に示したとおりで、経時的な接着力増加が大きすぎ
るものであった。
比較例3 酢酸ビニル含有量6重量%、MFR4のエチレン酢酸ビニ
ル共重合体を接着剤層形成用樹脂として用い、密度0.92
5の低密度ポリエチレンを用いて、共押出し法により厚
さ60μ、接着剤層厚さ17μの積層フィルムを製造した。
実施例1と場合と同様の接着力試験を行なった結果は表
1のとおりであって、初期接着力が低すぎるものであっ
た。
比較例4 エチレン酢酸ビニル共重合体に粘着付与剤としてテル
ペン樹脂1重量%を配合したほかは比較例3と同様にし
て積層フィルムを製造した。実施例1の場合と同様の接
着力試験を行なった結果は表1のとおりであって、経時
的な接着力増加が大きすぎるものであった。
〔発明の効果〕 実施例の結果から明らかなように、本発明の表面保護
フィルムは表面保護フィルムとして必要な物性を備え、
適度の初期接着力を示すだけでなく、加熱下に置かれた
場合も接着力の経時的変化が小さく、剥がし易い。した
がって、貼着後に保護対象物が加熱下の加工を受けたり
長期間保存されるような場合にも安心して使用すること
ができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C09J 7/00 - 7/04 C09J 123/06

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】密度0.900g/cm3ないし0.920g/cm3の直鎖状
    低密度ポリエチレン95.0ないし99.9重量%と粘着付与剤
    5.0ないし0.1重量%とからなる接着剤層をポリエチレン
    フィルムの片面に設けてなる合成樹脂板用表面保護フィ
    ルム。
  2. 【請求項2】直鎖状低密度ポリエチレンがMFR2ないし30
    である請求項1記載の合成樹脂板用表面保護フィルム。
  3. 【請求項3】接着剤層とポリエチレンフィルムとが共押
    出し法により積層状態に成形されたものである請求項1
    記載の合成樹脂板用表面保護フィルム。
  4. 【請求項4】粘着付与剤が水添テルペン樹脂、テルペン
    樹脂、およびテルペンフェノール樹脂からなる群から選
    ばれたものである請求項1記載の合成樹脂板用表面保護
    フィルム。
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