JP2952274B2 - 転がり軸受用保持器材 - Google Patents

転がり軸受用保持器材

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KAGAKU GIJUTSUCHO KOKU UCHU GIJUTSU KENKYUSHOCHO
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ENUTEIENU KK
KAGAKU GIJUTSUCHO KOKU UCHU GIJUTSU KENKYUSHOCHO
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、転がり軸受用保持器材に関するものであ
る。
〔従来の技術〕
転がり軸受は通常グリースを充填したり潤滑油を循環
させて滑り摩擦の減少および摩耗または発熱などの防止
が図られているが、このような転がり軸受を高真空中で
使用すると、グリースまたは潤滑油を消散して、潤滑性
が失われるばかりでなく、消散した潤滑剤が周辺の機器
具を汚染して事故を招くことになりかねない。また、こ
のような軸受を液体水素等の極低温雰囲気下で使用しよ
うとすれば、グリースまたは油等の潤滑剤は凍結して、
軸受の運転は不可能になってしまう。したがって、消散
および凍結を起こすような潤滑剤を使用しないために、
自己潤滑性を有する材料、たとえば二硫化モリブデンの
ような固体潤滑剤または四フッ化エチレン樹脂(ポリテ
トラフルオロエチレン)等の潤滑性のある重合体など
を、スパッタリング(イオンプレーティング、蒸着な
ど)等の手段によって、摺動面に被覆する方法が採られ
て来た。しかし、スパッタリングのような真空装置を用
いる方法は、装置が複雑で条件設定が困難であり、しか
も折角の重合体もその潤滑特性を喪失することもあっ
て、作業性も経済性も決して好ましいものであるとは言
えない。また、四フッ化エチレン樹脂の潤滑特性をその
まま利用する方法として、この重合体粉末をポリアミド
イミド、ポリイミド、フェノール樹脂等を結合剤として
被覆することもあるが、このような方法では被覆が厚く
なって軸受すきまの設定が困難である。また軸受の保持
器材の形成材料として自己潤滑性を有する合成樹脂を用
いることが考えられるが、高真空または極低温での使用
に耐え、かつ摺動特性、特に耐摩耗性に優れた合成樹脂
製軸受は得られなかった。
〔発明が解決しようとする課題〕
このように、従来の技術においては、高真空または極
低温といった過酷な雰囲気下の使用に耐える合成樹脂製
の転がり軸受は容易に得られないという問題点があり、
上記過酷な条件下で使用することができ、かつ摺動特性
および耐摩耗性に優れたものを得ることが課題となって
いた。
〔課題を解決するための手段〕
上記の課題を解決するために、この発明は酸化マグネ
シウムを含有する四フッ化エチレン樹脂からなる転がり
軸受用保持器材とする手段を採用したものである。以
下、その詳細を述べる。
まず、この発明における四フッ化エチレン樹脂(以下
これをPTFEと略記する)はテトラフルオロエチレンの単
独重合体からなるフッ素樹脂であって、アルゴフロン
(伊国モンテジソン社製)、フルオン(英国アイ・シー
・アイ社製)、テフロン(米国デュポン社製)、ポリフ
ロン(ダイキン工業社製)等の登録商標名で市販されて
おり、圧縮成形は可能であっても、射出成形は不可能な
樹脂である。
次に、この発明に用いる酸化マグネシウム(以下MgO
と略記する)は、その平均粒径が50μm以下であること
が望ましく、特に25μm以下であることが好ましい。な
ぜなら、MgOの平均粒径が50μmよりも大きければPTFE
と混合した際、分散性が悪く、PTFE本来の特性が整形品
に現れず、耐摩耗性が劣るなどして好ましくないからで
ある。上記MgOのPTFEへの添加量は、2〜50重量%であ
ることが好ましい。なぜなら、2重量%未満の少量で
は、耐摩耗性の改善効果が少なく、50重量%を越える多
量では、摩擦特性が劣るなどして好ましくないからであ
る。
なお、この発明においては発明の効果を損なわない限
り各種の充填剤を添加しても良い。充填剤の種類として
は、たとえば、ポリアミドイミド樹脂、ポリエーテルイ
ミド樹脂、ポリアリーレンスルフィド樹脂、芳香族ポリ
エーテルケトン樹脂、ポリアリーレンエーテルスルホン
樹脂、フェノール系樹脂、芳香族ポリエステル樹脂、ポ
リイミド樹脂、シリコーン樹脂、溶融フッ素樹脂等の耐
熱性高分子材料を始めとし、ガラス繊維、炭素繊維、グ
ラファイト繊維、ウォラストナイト、セラミック繊維、
チタン酸カリウム繊維、鋼線、銅線、ステンレス線など
の耐熱性無機単一繊維、タングステン心線もしくは炭素
繊維などにボロンもしくは炭化珪素等を蒸着した、いわ
ゆるボロン繊維もしくは炭化珪素繊維などの耐熱性無機
複合繊維、芳香族アミド繊維などの耐熱性有機繊維、グ
ラファイトまたは亜鉛、アルミニウム、銀、モリブデ
ン、タングステン、ニオブ、ガラスビーズ、シリカバル
ーン、珪藻土、石綿などの無機粉末、さらに、二硫化モ
リブデン、グラファイト、カーボン、マイカ、タルク、
三酸化モリブデン等の潤滑性向上用無機粉末、酸化鉄、
硫化カドミウム、セレン化カドミウム、カーボンブラッ
ク等の着色用無機顔料など数多くのものを挙げることが
できる。
そして、これら諸原材料を混合し成形するに際して
は、従来から広く行なわれている充填剤入りPTFEの通常
の成形条件で成形すればよく、たとえば、タンブラーミ
キサー、ヘンシェルミキサー等の混合機によって乾式混
合し、これを金型にいれて380〜600kg/cm2の圧力を加え
て予備成形した後、金型から取り出された圧縮成形体を
370℃で焼結する方法、その他加熱加圧しながら回分式
に圧縮成形する方法またはラム押出機による連続成形方
法などのいずれであってもよい。
また、この発明の効果を損なわない程度に、軸受の内
輪、外輪、転動体に固体潤滑剤等のスパッタリングやコ
ーティング処理を施しておいても良い。
〔作用〕
以上述べたこの発明の転がり軸受用保持器材は、主要
成形材料であって自己潤滑性を有する四フッ化エチレン
樹脂に酸化マグネシウムによって耐摩耗特性が付加され
ることとなるので、極低温下においても耐摩耗性、潤滑
性に優れたものとなり、またそのような特性を有する整
形品とした高真空下での使用も可能である。
〔実施例〕
この発明の実施例および比較例に使用した原材料を一
括して示す。
PTFE(ヘキスト社製:TFM1700) MgO(和光純薬社製:試薬、平均粒径21μm) 炭酸カルシウム(日窒工業社製:NA600) モリブデン(日本新金属社製:モリブデン粉) 二硫化モリブデン(ダウ・コーニング社製:モリコー
トマイクロサイズ) 酸化鉛(品川化工社製:リサージS) フッ化マグネシウム(和光純薬工業社製:試薬) 炭酸マグネシウム(和光純薬工業社製:試薬) 実施例1: 上記した原材料を表に示した配合割合(重量%)で乾
式混合した後、これを金型に入れて500kg/cm2の圧力で
予備成形し、その圧縮成形品を370℃で焼成した。この
焼成品から、直径3mmの円柱状の試験片を作製し低温条
件下での摩耗係数、摩耗量を測定した。
摩擦係数、摩耗量; 極低温雰囲気下で測定できるピンオンディスク型摩擦
摩耗試験機を用いて、滑り速度10m/s、荷重1kg、雰囲気
温度マイナス150℃条件下で60分後の摩擦係数および摩
耗量(mm)を求めた。
比較例1〜7; MgOを添加しない以外は、実施例と全く同様な操作を
行ない、得られた摩擦係数、摩耗量の測定結果を表中に
併記した。なお、表中*印1〜4は、試験片の摩耗量が
試験機の許容値を越えるためピンオンディスク型摩擦摩
耗試験機の運転時間をそれぞれ35分、12分、2分、10分
に制限したことを示す。
表中の摩擦係数、摩耗量の数値からも明らかなよう
に、実施例1に示すMgOを含むPTFEは、極低温の条件下
で摩擦係数が小さく、摺動特性にも優れたものであっ
た。一方、MgO以外の充填剤を用いるか、また全く用い
ない比較例1〜7は耐摩耗性に劣り、特に、比較例2〜
7では、各試験時間(2〜35分)で0.78mm以上の摩耗量
を示した。
〔効果〕 この発明の転がり軸受用保持器材は、以上説明したよ
うに、四フッ化エチレン樹脂本来の特性を損なうことな
く、摺動特性を有すると共に優れた耐摩耗性を有してお
り、これを成形して極低温、高真空中で使用する転がり
軸受用保持器材としては最適のものである。したがっ
て、この発明の意義は極めて大きいということができ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き 審査官 秋月 均 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F16C 33/44 F16C 33/56

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】酸化マグネシウムを含有する四フッ化エチ
    レン樹脂からなることを特徴とする転がり軸受用保持器
    材。
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