JP2509946B2 - ころがり軸受用保持器 - Google Patents

ころがり軸受用保持器

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JP2509946B2
JP2509946B2 JP20537087A JP20537087A JP2509946B2 JP 2509946 B2 JP2509946 B2 JP 2509946B2 JP 20537087 A JP20537087 A JP 20537087A JP 20537087 A JP20537087 A JP 20537087A JP 2509946 B2 JP2509946 B2 JP 2509946B2
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resin
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勝美 関
允 西村
昇 梅本
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ENU TEI ENU KK
KAGAKU GIJUTSUCHO KOKU UCHU GIJUTSU KENKYUSHOCHO
Original Assignee
ENU TEI ENU KK
KAGAKU GIJUTSUCHO KOKU UCHU GIJUTSU KENKYUSHOCHO
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、ころがり軸受用保持器に関するものであ
る。
〔従来の技術〕
ころがり軸受は通常グリースを充填したり潤滑油を循
環させて滑り摩擦の減少および摩耗または発熱などの防
止が図られているが、このようなころがり軸受を高真空
中で使用すると、グリースまたは潤滑油は消散して、潤
滑性が失われるばかりでなく、消散した潤滑剤が周辺の
機器具を汚染して事故を招くことになりかねない。ま
た、このような軸受を液体水素等の極低温雰囲気下で使
用しようとすれば、グリースまたは油等の潤滑剤は凍結
して、軸受の運転は不可能になってしまう。したがっ
て、消散および凍結を起こすような潤滑剤を使用しない
ために、自己潤滑性を有する材料、たとえば二硫化モリ
ブデンのような個体潤滑剤またはポリテトラフルオロエ
チレン等の潤滑性のある重合体などを、スパツタリング
(イオンプレーテイング、蒸着など)等の手段によっ
て、摺動面に被覆する方法が採られて来た。しかし、ス
パツタリングのような真空装置を用いる方法は、装置が
複雑で条件設定が困難であり、しかも折角の重合体もそ
の潤滑特性を喪失することもあって、作業性も経済性も
決して好ましいものであるとは言えない。また、ポリテ
トラフルオロエレチンの潤滑性をそのまま利用する方法
として、この重合体粉末をポリアミドイミド、ポリイミ
ド、フェノール樹脂等を結合剤として被覆することもあ
るが、このような方法では被膜が厚くなって軸受スキマ
の固定が困難である。また軸受の保持器材に、たとえば
自己潤滑性を有する四フッ化エチレン系樹脂、含有プラ
スチック、ポリイミド系樹脂などを用いた場合、従来の
組成物では運転トルクが大きくなってしまったり、保持
器材が摩耗して軸受としての機能を失ってしまう。
「発明が解決しようとする問題点」 このように、従来の技術においては、高真空または極
低温といった過酷な雰囲気下の使用に耐えるころがり軸
受は容易に得られないという問題点があった。
〔問題点を解決するための手段〕
上記の問題点を解決するために、この発明は二酸化珪
素と酸化アルミニウムとを主成分とするセラミック繊維
およびウオラストナイトの少なくともいずれか一種類を
含有する四フッ化エチレン樹脂からなるころがり軸受用
保持器とする手段を採用したものである。以下その詳細
を求める。
まず、この発明における四フッ化エチレン樹脂(以下
これをPTFEとする)はテトラフルオロエチレン(四フッ
化エチレン)の単独重合体であって、アルゴフロン(伊
国モンテジソン社製)、フルオン(英国アイ・シー・ア
イ社製)、テフロン(英国デュポン社製)、ポリフロン
(ダイキン工業社製)等の登録商標名で市販されている
フッ素樹脂の一種であって、圧縮成形は可能であっても
射出成形は不可能な樹脂である。
つぎに、この発明におけるウオラストナイトは珪灰石
とも呼ばれる天然もしくは人造の鎖状珪酸塩CaSiO3であ
って、平均繊維長は10〜100μm、アスペフト比は10以
上のものが好ましい。
さらに、この発明における二酸化珪素(以下これをSi
O2と略記する)と酸化アルミニウム(以下これをAl2O3
と略記する)とを主成分とするセラミック繊維とは、Si
O2とAl2O3との2成分の占める割合が90重量%以上、好
ましくは95重量%以上である繊維であり、平均繊維長が
10〜300μmであることが望ましい。
なお、この発明においては、発明の効果を損わない限
り各種の充填剤を添加しても良い。充填剤の種類として
は、たとえば、ポリアミドイミド樹脂、ポリエーテルイ
ミド樹脂、ポリアリーレンスルフィド樹脂、芳香族ポリ
エーテルケトン樹脂、ポリアリーレンエーテルスルホン
樹脂、フェノール系樹脂、芳香族ポリエステル樹脂、ポ
リイミド樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂等の耐熱性
高分子材料を始めとし、ガラス繊維、炭素繊維、グラフ
ァイト繊維、鋼線、銅線、ステンレス線などの耐熱性無
機単一繊維、タングステン心線もしくは炭素繊維などに
ボロンもしくは炭素珪素等を蒸着した、いわゆるボロン
繊維もしくは炭化珪素繊維などの耐熱性無機複合繊維、
芳香族アミド繊維などの耐熱性有機繊維、グラファイト
または亜鉛、アルミニウム、マグネシウム、銀、モリブ
デン、タングステン、ニオブ、ガラスビーズ、シリカバ
ルーン、珪藻土、石綿、炭酸マグネシウム、酸化カルシ
ウム、フッ化カルシウム、炭酸カルシウムなどの無機粉
末、さらに、二硫化モリブデン、グラファイト、カーボ
ン、マイカ、タルク、三酸化モリブデン等の潤滑性向上
用無機粉末、酸化鉄、硫化カドミウム、セレン化カドミ
ウム、カーボンブラック等の着色用無機顔料など数多く
のものを挙げることができる。
以上述べたウオラストナイトおよびセラミック繊維の
両方またはいずれか一方のPTFEへの添加量は、PTFE100
重量部に対して5〜90重量部であることが望ましい。そ
して、これから諸原材料を混合し成形するに際しては、
従来から広く行なわれている充填剤入りPTFEの通常の成
形条件で成形すればよく、たとえば、タンブラーミキサ
ー、ヘンシェルミキサー等の混合機によって乾式混合
し、これを金型にいれて380〜600kg/cm2の圧力を加えて
予備成形した後、金型から取り出された圧縮成形体を37
0℃で焼結する方法、その他加熱加圧しながら回分式に
圧縮成形する方法またはラム押出機による連続成形方法
などのいずれであってもよい。
〔実施例〕
この発明の実施例および比較例に使用した原材料を一
括して示す。なおこれら配合割合は重量%である。
PTFE(ヘキスト社製):TFM1700)、 ウオラストナイト(丸和バイオケミカル社製:ケモリ
ットASB−8K)、 ガラス繊維(旭ファイバーグラス社製:MF−KAC)、 セラミック繊維(イビデン社製:イビウールCP、成分
割合SiO251.9重量%、Al2O347.8重量%)、 チタン酸カリウム繊維(大塚化学薬品社製:ティスモ
D101)、 銀(福田金属箔粉工業社製:シルコートAgc−A)、 グラファイト(日本黒鉛工業社製:CSSP)、 フランクリンファイバー(大日精化工業社製:A−30無
水形)、 二硫化モリブデン(ダウ・コーニング)社製:モリコ
ートZ)、 実施例1および2: 表に示す割合でウオラストナイト、セラミック 繊維、銀およびPTFEを乾式混合した後、これを金型に入
れて500kg/cm2の圧力で予備成形し、その圧縮成形品を3
70℃で焼成した。この焼成品をアンギュラー軸受7204C
の保持器用に機械加工した。得られた保持器を軸受鋼SU
J2製のアンギュラー軸受7204Cに組み込み、この軸受を
大気中において室温下、ラジアル荷重5kgf、毎分2000回
転の条件のもとに運転し、100時間後および3000時間後
の運転トルク(gf・cm)と保持器ポケット部の摩耗量を
調べた。得られた結果を同表に併記した。
比較例1〜5: 表に示すようにウオラストナイトおよびセラミック繊
維を用いなかったこと以外は実施例1および2と全く同
じ操作をして保持器を作製し、それを用いた時の運転ト
ルクとポケット部の摩耗量とを調べた。得られた結果を
同表に併記した。
表から明らかなように、実施例1および2は、運転ト
ルクは小さく、ポケット部の摩耗量もかなり少ない。し
かし、比較例1〜5は運転トルクは大きく、ポケット部
の摩耗量もかなり多くなっていて、実施例よりはかなり
劣っていることがわかる。
〔効果〕
この発明のころがり軸受用保持器を組み込んだ軸受は
潤滑剤を供給しない状態で、運転トルクが低く、また保
持器自身の摩耗量も小さいので、高度の真空下また極低
温下のような過酷な雰囲気下においても安定した運転に
耐え得るものであることが明白である。したがって、こ
の発明の意義はきわめて大きいということができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−49017(JP,A) 特開 昭62−261718(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】二酸化珪素と酸化アルミニウムとを主成分
    とするセラミック繊維およびウオラストナイトの少なく
    ともいずれか一種類を含有する四フッ化エチレン樹脂か
    らなることを特徴とするころがり軸受用保持器。
JP20537087A 1987-08-18 1987-08-18 ころがり軸受用保持器 Expired - Lifetime JP2509946B2 (ja)

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JP2007154170A (ja) * 2005-11-14 2007-06-21 Nok Corp ポリテトラフルオロエチレン樹脂組成物
JP2007314641A (ja) * 2006-05-24 2007-12-06 Du Pont Mitsui Fluorochem Co Ltd フッ素樹脂組成物

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