JP2951678B2 - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP2951678B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は転写プロセスを利用する電子写真方式或は静
電記録方式などの複写機、プリンタ等の画像形成装置に
関するものであり、特に転写材搬送ベルト(以降単に
「転写ベルト」という。)に電荷を供給して像担持体上
に形成された現像像を転写材に転写する形式の転写装置
の改良に関するものである。
従来の技術 像担持体表面に当接ないし近接して、これと同期走行
する転写ベルトを配設して転写部位を形成し、この転写
ベルト上に紙などの転写材を吸着させて転写部位に搬送
し、この転写部位において像担持体側のトナー像を転写
材に転移させるように構成した画像形成装置において、
電荷供給手段から転写ベルトに電荷を供給して像担持体
上に形成された現像像を転写材に転写する形式の転写装
置を備えたものは既に提案されており、この技術分野で
周知である。
第2図はこのような形式の転写装置を備えた従来の電
子写真方式の画像形成装置の一例を示すもので、転写ベ
ルト2は複数の支持ローラに懸架されており、図示矢印
A方向に回転走行する円筒状の像担持体、本例では感光
体ドラム、1と同期して図示矢印B方向に走行し、かつ
感光体ドラム1の表面と当接し、転写部位を形成するよ
うに配置されている。
感光体ドラム1の表面は一次帯電器5によって一様に
帯電され、この帯電面に画像変調されたレーザビーム、
原稿からの反射光などの画像情報6が付与されて静電潜
像が形成される。この静電潜像に現像器7からトナーが
供給されてトナー像が形成され、さらに、感光体ドラム
1の回転にともなってこのトナー像が前記転写部位に到
来すると、電荷供給手段、本例では転写電極、3によっ
て転写バイアスが印加されて感光体ドラム1上のトナー
像が転写ベルト2によって搬送された転写材Pに転移す
る。転写後、トナー像を担持する転写材Pは転写部位を
離れて転写ベルト2によって搬送され、次いで転写ベル
ト2から分離されて定着装置9に送られ、ここでトナー
像が転写材Pに定着固定され、外部に排出される。
転写材Pが転写ベルト2から分離されるときに、剥離
放電によってトナーが飛散して水玉状の飛び散りが画像
に形成されるのを阻止するために、分離部近傍に帯電器
4を配設して転写材P、転写ベルト2を除電するように
なっている。また、転写の際に転写材Pに転移しなかっ
た一部のトナーはクリーナ10を通過することによって除
去され、感光体ドラム1は次の画像形成工程に入ること
になる。
発明が解決しようとする課題 上述のような従来の画像形成装置においては、転写ベ
ルト2として、常温、常湿(23℃、60%)の測定値で体
積抵抗率が1.0×1011Ω−cm、誘電率が6.0、厚さが400
μの樹脂を用いており、この転写ベルト2に転写部位に
て感光体ドラム1の対向側から導電性弾性体を転写電極
3として当接し、−3.0KVの電圧を印加している。この
構成により前記常温、常湿の環境下では良好な転写、分
離性能が得られるが、高温、高湿下では転写紙が感光体
ドラムに巻き付くような分離不良が発生したり、逆に、
低温、低湿下では転写不良が生じたりする。このような
欠点が生じる原因は、転写ベルトの体積抵抗率が環境に
よって変化し、転写電極から流れる電流量が異なってし
まうためである。この欠点を除去するため、転写電極に
所定の電圧を印加するための電源を定電流制御とし、転
写電極から流れる電流量を一定にするように構成した
が、上記問題点は解決されなかった。
従って、本発明の目的は環境の変化に関係なく像担持
体側へ流れる電流量を適正な値に制御することができ、
従って良好な転写、分離性能を有する画像形成装置を提
供することである。
本発明の特定の目的は、転写ベルトを懸架する複数の
支持ローラの少なくとも1つに流れ込む電流量を検知
し、この検知電流量に応じて転写ベルトに転写用の電荷
を供給する手段の電流量を制御し、転写部位において像
担持体方向へ流れる電流量を環境の変化に関係なく適正
な値に制御できるようにした画像形成装置を提供するこ
とである。
課題を解決するための手段 上記目的は本発明に係る画像形成装置によって達成さ
れる。要約すれば、本発明は、像を担持する像担持体
と、転写材を担持搬送する転写材搬送ベルトと、前記転
写材搬送ベルトを支持する複数のローラと、前記転写材
搬送ベルトの転写材を担持する側4と反対側の面に電荷
を供給する電荷供給手段と、を有する画像形成装置にお
いて、 前記電荷供給手段により電荷を供給実施例、前記複数の
ローラを流れる電流量の和を検知し、この検知された電
流量の和に基いて前記電荷供給手段に流れる電流量を制
御する制御手段を有することを特徴とする画像形成装置
である。
本発明の一実施態様によれば、更に、前記電荷供給手
段に電力を供給する電源を備え、前記制御手段は前記電
源の出力を制御する。
実施例 良好な転写、分離を行なうためには、転写部位におい
て像担持体側へ流れる電流量を適正な値に制御する必要
がある。像担持体側へ流れる電流量が少な過ぎると上記
転写不良が発生し、多過ぎると像担持体に転写材が付着
する分離不良が発生する。一方、上記したように転写電
極から流れる電流量を一定に制御しても、転写ベルトを
懸架する支持ローラへ流れ込む電流量が環境によって変
化するので、像担持体側へ流れる電流量は一定になら
ず、このため従来の装置では転写不良や分離不良が発生
したのである。
本発明は上記点に着目してなされたもので、以下、本
発明の実施例について添付図面を参照して詳細に説明す
る。
第1図は本発明を電子写真方式の複写機に適用した第
1の実施例を示す要部概略断面図であり、前記した第4
図の画像形成装置と同様の構成を有しているので、対応
する素子には同一の参照符号を付して必要のない限りそ
れら素子の説明を省略する。
本実施例においても転写ベルト2は、従来の装置と同
様に、常温、常湿の環境下で体積抵抗率が1.0×1011Ω
−cm、誘電率が6.0、厚さが400μの樹脂より形成されて
おり、転写部位においてこのベルト2の裏面に電荷供給
手段である転写電極3が当接されている。転写ベルト2
を懸架する複数(本例では3つ)の支持ローラ111、1
12、113はそれぞれ制御手段であるコントローラ12を通
じて接地に接続されている。このコントローラ12は各支
持ローラを通じてコントローラに流れ込む電流ICの値、
即ち、各支持ローラを流れる電流の和を測定し、電源13
から出力される電流ITをIT−ICがある一定値になるよう
に制御する。即ち、コントローラ12に流入する電流IC
変動する(例えば、増加する)と電源13から出力される
電流ITも同じだけ変動し(増加し)、両者の差の電流が
常い一定になるように制御する。本実施例ではIT−IC
3μAになるように制御されている。
次に、上記構成の本発明の画像形成装置の動作につい
て説明する。
例えば、高温、高湿下においては、転写ベルト2が吸
湿し、その体積抵抗率が低下するので、前記第2図に示
すような従来の構成では転写ベルト2を通じて感光体ド
ラム1側へ電流が流れ過ぎる傾向があったが、上記本発
明の構成によれば、支持ローラ111〜113を通じてコント
ローラ12に流入する電流量が測定され、この電流量の増
加分のみ電源13から出力される電流ITを増加させるだけ
であるので、即ちIT−ICが一定に制御されているので、
感光体ドラム側へ流れる電流量はほぼ一定となり、電流
が感光体ドラム側へ流れ過ぎることがない。従って、転
写材が感光体ドラムに巻き付くような分離不良は発生し
なかった。逆に、低温、低湿下においては、転写ベルト
2が乾燥し、その体積抵抗率が高くなるが、上述のよう
にIT−ICが一定に制御されているので、感光体ドラム側
へ流れる電流量はほぼ一定となり、感光体ドラム側へ流
れる適正な電流量が確保されている。従って、電流量不
足による転写不良が発生することもなかった。さらに、
OHP用紙や厚紙などの転写しにくい転写材を通紙した場
合にも、感光体ドラム側へ流れる電流量が適正な値に確
保されているため転写不良や分離不良が発生せず、良好
な転写、分離が行なえた。
本実施例では常時上記した電流の制御を行なったが、
コピー動作前の停止時或は空回転時にのみ電流IC及びIT
を測定し、コピー時にそれに対応した電流IT(IT−IC
一定)を出力するようにしても、上記実施例の場合と同
様の安定した転写、分離性能が得られた。また、種々の
サイズの転写材を通紙するような場合には、停止時或は
前回転時にのみ電流IC及びITを測定し、コピー時にそれ
に対応した電流IT(IT−IC=一定)を出力するような電
圧を定電圧で出力するようにしても、上記実施例の場合
と同様の安定した転写、分離性能が得られた。
上記性能は転写ベルトの体積抵抗率が108〜1016Ω−c
mの範囲で確認されており、特に1010〜1013Ω−cmの範
囲でその効果が顕著であった。また、2層構造の転写ベ
ルトを使用した場合にも、同様の効果が認められた。さ
らに、転写ベルトを使用し、かつ複数の感光体を用いる
構成のフルカラー複写機等の装置においても、或は多重
転写を行なう装置においても、上記実施例と同様の効果
が得られることは勿論である。
なお、上記各実施例は本発明の単なる例示に過ぎず、
従って必要に応じて種々の変形及び変更が可能であるこ
とは言うまでもない。例えば、転写ベルトを懸架する支
持ローラの数は2つ以上であればよく、また、転写ベル
トが像担持体に当接しないで近接して同期走行する構成
の画像形成装置にも本発明は適用でき、さらに電子写真
方式以外の複写機、プリンタ等の画像形成装置にも本発
明は適用できるものである。
発明の効果 以上説明したように、本発明に係る画像形成装置は、
複数のローラを流れる電流量の和を検知し、この検知さ
れた電流量の和に基いて電荷供給手段に流れる電流量を
制御する制御手段を有するので、電荷供給手段により電
荷供給時、複数のローラに電流が流れたとしても電荷供
給手段に流れる電流量を適正にすることができる。従っ
て、本発明によれば、環境の変化に関係なく、像担持体
側へ流れる電流量を適正な値に制御することができ、転
写材が像担持体に付着するような分離不良も、また電流
量不足による転写不良も発生せず、従って安定した良好
な転写、分離性能が得られるという顕著な作用効果を有
する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による画像形成装置の第1の実施例を示
す要部概略断面図である。 第2図は従来の画像形成装置の一例を示す要部概略断面
図である。 1:感光体ドラム 2:転写ベルト 3:転写電極 111〜113:支持ローラ 12:コントローラ 13:電源

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】像を担持する像担持体と、転写材を担持搬
    送する転写材搬送ベルトと、前記転写材搬送ベルトを支
    持する複数のローラと、前記転写材搬送ベルトの転写材
    を担持する側と反対側の面に電荷を供給する電荷供給手
    段と、を有する画像形成装置において、 前記電荷供給手段により電荷を供給時、前記複数のロー
    ラを流れる電流量の和を検知し、この検知された電流量
    の和に基いて前記電荷供給手段に流れる電流量を制御す
    る制御手段を有することを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】更に、前記電荷供給手段に電力を供給する
    電源を備え、前記制御手段は前記電源の出力を制御する
    ことを特徴とする請求項1の画像形成装置。
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