JP2994840B2 - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP2994840B2
JP2994840B2 JP4029401A JP2940192A JP2994840B2 JP 2994840 B2 JP2994840 B2 JP 2994840B2 JP 4029401 A JP4029401 A JP 4029401A JP 2940192 A JP2940192 A JP 2940192A JP 2994840 B2 JP2994840 B2 JP 2994840B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子写真装置あるいは静
電記録装置等の画像形成装置に関するもので、特に記録
材担持部材に担持された記録材にトナー像を転写する形
式の画像形成装置に有効なものである。
【0002】
【従来の技術】現在記録材上に画像を形成する画像形成
装置として種々の方式のものが考えられている。特に、
カラー複写機では記録材担持手段周面に記録材を担持さ
せ、同一の記録材に複数のトナー像を転写する所謂多重
転写方式の画像形成装置が主流となっている。
【0003】ここで記録材担持手段としては、一対のリ
ングの間に記録材担持シートを円筒状に張設した転写ド
ラムが考えられる。この記録材担持シート上に記録材を
担持させる方法としては、記録材縁部をグリッパで保持
する機械的な方法や、記録材担持シートとして誘電体シ
ートを用い、吸着用帯電器から誘電体シートに電荷を与
えて記録材を担持シートに静電的に吸着させる方法等が
考えられるが、装置の小型化、あるいは高速化という点
で静電的に吸着させる方法が優れている。
【0004】この静電的な吸着を効率良く行う為に、記
録材担持シートの記録材担持面(第1の面)とは反対側
の面(第2の面)の記録材吸着位置を押圧部材で押圧す
ることが提案されている。
【0005】更に吸着部の他に像担持体から記録材に像
を転写する転写部においても、転写効率を上げるために
押圧部材で記録材担持シートを押圧することも提案され
ている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら吸着位置
で記録材担持シートを第2の面側から押圧すると記録材
搬送方向において、吸着位置よりも下流側の記録材担持
シートが図13に示すように転写ドラムの内側に窪んで
しまう。この窪みが転写位置まで伸びてしまうと、感光
ドラムから記録材にトナー像を転写する時、転写位置に
おいて、記録材は記録材担持シートと共に感光ドラムか
ら離れてしまうのでトナー飛び散り等の転写不良を起こ
してしまう。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明は、像形成位置に記録材を搬送する記録材担持
部材と、記録材担持部材に記録材が供給される供給位置
で記録材担持部材の記録材を担持する第1の面とは反対
側の第2の面を押圧する第1の押圧部材と、像形成位置
で、第2の面を押圧する第2の押圧部材と、を有する画
像形成装置において、第2の押圧部材が記録材担持部材
を押圧する押圧力は第1の押圧部材の押圧力以上である
ことを特徴とする。
【0008】更に上記課題を解決するための本発明は、
像形成位置に記録材を搬送する記録材担持部材と、記録
材担持部材に記録材が吸着される吸着位置で記録材担持
部材の記録材を担持する第1の面とは反対側の第2の面
を押圧する第1の押圧部材と、像形成位置で第2の面を
押圧する第2の押圧部材と、を有する画像形成装置にお
いて、第2の押圧部材が記録材担持部材を押圧する押圧
力は第1の押圧部材の押圧力以上であることを特徴とす
る。
【0009】
【実施例】図1は、本発明の画像形成装置の一実施例を
示す全体構成図である。
【0010】図1において、符号1は像担持体としての
感光ドラムで、感光ドラム1はその中心で軸支され、矢
印方向に回転駆動される。本実施例では、感光ドラムの
周速は84mm/秒に設定されている。上記感光ドラム
1の周囲にはこれに対向して、その回転方向に一次帯電
器2、光学系3、現像装置4等の像形成手段が配置され
ている。
【0011】一次帯電器2は、感光ドラム1に均一な一
次帯電を与え、光学系3は、色分解された光像又はこれ
に相当する光像Lを所定のタイミングで一様に帯電され
た感光ドラム1の表面に与え、静電潜像を形成する。光
学系3にはレーザービーム露光装置などが用いられる。
【0012】又現像装置4は、感光ドラム1の表面に対
向してその接線方向に移動可能となっており、現像剤と
してマゼンタトナー、シアントナー、イエロートナー、
ブラックトナーを格別に収納した4個の現像器4M、4
C、4Y及び4Bを具備している。現像装置4は、感光
ドラム1上に形成された静電潜像に対応した色のトナー
を収納した現像器を感光ドラム1に対向させ、対向され
た現像器のトナーが静電的に感光ドラム1の表面に飛翔
して感光ドラム1上の静電潜像に付着し、静電潜像を現
像してトナー像として顕像化する。
【0013】この後感光ドラム1上に形成されたトナー
像は像形成位置で転写帯電器7により記録材に転写され
る。この像形成位置は、感光ドラム1と転写帯電器7が
対向する位置、即ちトナー像を記録材上に形成する位置
(領域)である。
【0014】更に感光ドラム1の周囲には、図1に示す
ように、感光ドラム1の表面の静電荷を除く除電器2
7、トナーを除くクリーニングブレード28が配設され
る。
【0015】又感光ドラム1の右方には記録材搬送手段
である転写装置6の転写ドラム6Aが感光ドラム1の表
面に接触乃至表面から僅かに離れるようにして設けられ
ている。転写ドラム6Aは、図17に示すように一対の
リング部30a、30bを有し、この一対のリング部の
間に可撓性の記録材担持部材である記録材担持シート6
aとして、比誘電率3.0〜13.0、体積抵抗率10
9、〜1014Ωcm、厚み70〜200μmの範囲で選
んだ誘電体シート、例えばポリフッ化ビニリデン樹脂
(PVdF)のフィルムを円筒状に巻装してなってい
る。
【0016】上記記録材担持シート6aの内側(記録材
を保持する第1の面と反対の第2の面側には、図1に示
されるように、感光ドラム1と対向し第2の面側)に設
けられたコロナ帯電器からなる転写帯電器7が配設さ
れ、この像形成位置よりも転写ドラム6Aの回転方向即
ち、記録材の搬送方向上流側の記録材吸着位置に、コロ
ナ帯電器からなる吸着帯電器19が配設されている。記
録材吸着位置は、吸着帯電器19による放電が作用する
位置(領域)である。担持シート6aの外側(記録材を
保持する第1の面側)には、必要に応じ吸着帯電器19
に対向し記録材Pに接触する導電体ローラ20が配設さ
れる。記録材供給手段であるレジストローラ対21から
担持シート6aの記録材供給位置(吸着位置)へ供給さ
れた記録材Pは、吸着帯電器19からのコロナ放電で担
持シート6aに付与した吸着用電荷で発生した吸着電界
によって、担持シート6a上に静電的に吸着、保持され
る。この導電ローラ20はアースされていてもよい。ま
た、吸着帯電器、転写帯電器はローラ形状でもよい。
【0017】又担持シート6aの像形成位置である転写
部より下流側には、除電のためのコロナ帯電器10、1
1が担持シート6aを挟んで配設され、更に記録材Pを
担持シート6aから分離するための押し当てコロ12、
13が担持シート6aを挟んで配設され、その近傍には
分離用ブレード14が配設されている。要すれば分離用
ブレード14の近傍に記録材Pが担持シート6aから分
離される際に生じる剥離放電による画像の乱れを防止す
る目的で、コロナ帯電器29を設置して、ACコロナ放
電を行なうとよい。
【0018】更に下流側には担持シート6aの記録材保
持面をクリーニングするブラシローラ15、及び要すれ
ば付着力(クーロン力の残留及びファンデルワールス
力)を除去するためのコロナ帯電器或いはブラシ式除電
器16に設けられている。
【0019】分離用ブレード14で分離された記録材P
はコンベア17を介して定着ローラ18へと供給され、
記録材P上に転写されているトナー像の定着が行なわれ
る。
【0020】又、画像形成装置内には、記録材Pをガイ
ド22を介して担持シート6aの外側面の記録材保持面
へ供給するレジストローラ対21等を含んでなる記録材
供給手段が設けられる。
【0021】図1に示すように、更に記録材担持シート
6aの内側の記録材吸着位置には、担持シート6a上へ
の記録材Pの吸着、保持を密着させて行なわせるため
に、第1の押圧部材23が転写ドラム長手方向に延びて
設けられている。押圧部材23は弾性を有する部材から
なり、吸着帯電器19の放電幅内で担持シート6aにそ
の回転方向(記録材搬送方向)上流側から延びており、
記録材Pの吸着時に担持シート6aの像形成位置に弾性
的に当接することにより担持シート6aを押圧して、担
持シート6a上に吸着、保持される記録材Pを密着させ
て、記録材Pと担持シート6aとの間に隙間が生じるの
を防いだ状態で、吸着、保持させるようになっている。
【0022】この第1の押圧部材の押圧力は、押圧部材
長手方向(転写ドラム長手方向)中央部より両端部の方
が大きい。
【0023】この第1の押圧部材23は、例えばポリエ
チレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリエチレン
テレフタレート等の体積抵抗率が1010Ωcm以上、好
ましくは体積抵抗率が1014Ωcm以上の合成樹脂フィ
ルム等の誘電体で構成され、担持シート6aの記録材吸
着部にその回転方向と直角方向の全域に亙って配設され
る。本実施例では、押圧部材23にポリエチレンテレフ
タレート樹脂フィルムを用いた。
【0024】押圧部材23の先端部が弾性的に押圧する
担持シート6aの位置は、担持シート6aの第2の面で
あって、導電ローラ20の転写ドラム当接位置近傍でで
きるかぎり上流側に設定するのが好適である。これは押
圧効果を最大限に発揮するための位置とは異なる。
【0025】押圧効果を最大限に発揮する位置は、記録
材吸着位置の中でも導電ローラ20が記録材担持シート
6aに接触する点である。しかしながら、押圧部材が電
荷の付与を疎外する場合、吸着帯電器19からのコロナ
放電が効率よく担持シート6aに付与されるように、押
圧部材の当接位置は押圧効果が発揮される範囲内ででき
るだけ記録材搬送方向上流側にすることが好ましい。詳
しくは後述する。
【0026】押圧部材23は、担持シート6aへ適当な
押圧力を与えることができ、然も吸着帯電器19による
吸着電界に大きく影響を及ぼさないようにする等の理由
により、その厚みが10μm〜2mmとされるのが好ま
しく、特に厚み50〜500μmとした場合、非常によ
い結果が得られた。
【0027】この押圧部材23には、図2に示されるよ
うに、その先端部上に導電部24が設けられる。導電部
24は、図2に実線で示すように押圧部材23の担持シ
ート6a側に配置しても、一点鎖線で示すように吸着帯
電器19側に配置してもよい。
【0028】この導電部を設ける理由は以下の通りであ
る。
【0029】即ち、押圧部材23に導電部24を設ける
と、吸着帯電器19の放電ワイヤから担持シート6aに
伸びる電気力線の電気的距離が短くなる。結果として担
持シート方向への電流が強くなり吸着効果が向上する。
更に、導電部は押圧部材長手方向において同電位である
のでグリッドバイアスの働きも有し、シートに均一な吸
着電荷を与えることができる。
【0030】導電部24の材料は、体積抵抗率が1010
Ωcm以下のものであれば原則として何でもよい。例え
ば導電性物質を高抵抗物質に分散させることにより上記
体積抵抗率を満足させた混合物を使用して、導電部24
を形成することができる。勿論、体積抵抗率を満足する
1種類の物質を使用して導電部24を形成することもで
き、この方が望ましいのは言うまでもない。
【0031】押圧部材23上に導電部24を形成するに
は、例えば押圧部材23上に所要する材料を塗工した
り、或いはシート状部材となった材料を貼り付けるな
ど、使用する材料の形態に従い適宜の方法で形成すれば
よい。導電部24を形成するシート状部材としては、例
えばSUSの薄板やアルミニウム箔等が好適に用いられ
る。
【0032】上記の導電部24は、実際に吸着のための
放電が行なわれる領域内に形成することが好ましく、本
実施例では、導電部24を押圧部材23の担持シート6
aに接触する先端より略1mm離れた位置から7mmの
長さに亙って設けた。このとき導電部24の厚さは30
μmであった。
【0033】本発明によれば、図1に示すように、更に
記録材担持シート6aの内側(第2の面側)の像形成位
置には、感光ドラム1上に形成された各色のトナー像の
記録材P上への転写を担持シート6a上へ記録材Pを密
着させた状態で行なわせるために、第2の押圧部材25
が転写ドラム長手方向に延びて設けられている。押圧部
材25は弾性を有する部材からなり、転写帯電器7の放
電幅内で担持シート6aにその回転方向(記録材搬送方
向)上流側から延びており、転写時に担持シート6aの
像形成位置に弾性的に当接することにより担持シート6
aを押圧して、担持シート6a上に保持された記録材P
を連続的に密着させて、担持シート6aと記録材Pの間
の全体に亙って隙間が生じるのを防いだ状態で、転写さ
せるようになっている。
【0034】この第2の押圧部材の押圧力は、第1の押
圧部材同様、押圧部材長手方向中央部より両端部の方が
大きい。
【0035】この転写部の第2の押圧部材25は、吸着
部の押圧部材23と同様とされ、例えばポリエチレン、
ポリプロピレン、ポリエステル、ポリエチレンテレフタ
レート等の体積抵抗率が1010Ωcm以上、好ましく体
積抵抗率1014Ωcm以上の合成樹脂フィルム等の誘電
体で構成され、転写部の担持シート6a回転方向と直角
方向の全域に亙って配設される。本実施例では、押圧部
材25にポリエチレンテレフタレート樹脂フィルムを用
いた。
【0036】第2の押圧部材25の先端部が弾性的に押
圧する担持シート6aの位置は、担持シート6aの第2
の面であって、感光ドラム1の転写ドラム当接位置近傍
で、できる限り上流側に設定するのが好ましい。詳しく
は第1の押圧部材の場合と同様、後述する。
【0037】押圧部材25は、担持シート6aへ適当な
押圧力を与えることができ、然も転写帯電器7による転
写電界に大きく影響を及ぼさないようにする等の理由に
より、その厚みが10μm〜2mmとされるのが好まし
く、特に厚みを50〜500μmとした場合、非常によ
い結果が得られた。
【0038】図1に示すように、この転写部の押圧部材
25にも吸着部の押圧部材23のときと同様、その先端
部上に導電部26が設けられる。この導電部26は、押
圧部材25の担持シート6a側に配置しても、帯電器7
側に配置してもよい。
【0039】導電部26の材料は、同様に、体積抵抗率
が1010Ωcm以下のものであれば原則として何でもよ
く、このような体積抵抗率を満足するものならば導電性
物質を高抵抗物質に分散させることにより上記体積抵抗
率を満足させた混合物を使用して、導電部26を形成す
ることができ、又体積抵抗率を満足する1種類の物質を
使用して導電部26を形成することもできる。
【0040】押圧部材25上への導電部26の形成も、
吸着部の押圧部材23と同様とされ、例えば押圧部材2
5上に所要の材料を塗工したり、或いはシート状部材と
なった材料を貼り付けるなど、使用する材料の形態に従
い適宜の方法で形成すればよく、導電部26を形成する
シート状部材として、例えばSUSの薄板やアルミニウ
ム箔等が好適に用いられる。
【0041】上記導電部26は、実際に転写のための放
電が行なわれる領域内に形成することが好ましく、本実
施例では、導電部26を押圧部材25の担持シート6a
に接触する先端より略1mm離れた位置から7mmの長
さに亙って設けた。このとき導電部26の厚さは30μ
mであった。
【0042】さて、本発明は、像形成位置と記録材吸着
位置(記録材供給位置)にそれぞれ第2の押圧部材25
と第1の押圧部材23を設けて、押圧部材25による担
持シート6aの押圧力を押圧部材23による担持シート
6aの押圧力以上とするものである。これにより像形成
位置で担持シート6aが感光ドラムから離間することは
ないので、像形成位置で記録材は感光ドラムに確実に接
触し、密着不良時に発生するトナー飛散等の転写不良を
防止できる。
【0043】この点について以下詳述する。
【0044】吸着位置で担持シートと記録材とを導電ロ
ーラ側に付勢して記録材の吸着の効率を上げる目的で配
置する押圧部材は、絶縁性の誘電体シート等で形成され
るため吸着帯電器からの吸着電荷が付着してチャージア
ップし担持シート方向への吸着電荷の移動を疎外する。
このため担持シートへの吸着電荷量を保証するために吸
着帯電器に流す総電流量を必要以上に流す必要がある。
しかしながら、装置構成上、必要以上に電源を大きくす
ることは好ましくない。
【0045】そこでこのチャージアップを防止すると共
に効率的に担持シート6aに与える電荷量を多くするた
めに吸着部の押圧部材24の当設位置は導電ローラ20
の転写ドラム当接位置近傍でできるかぎり上流側に設定
しなければならない。これは押圧効果を最大限に発揮す
るための位置とは異なる。押圧効果を最大限に発揮する
位置としては導電ローラの転写ドラム当接位置の反対側
であり、これは先に述べた押圧部材のチャージアップ現
象が最大になる場所である。このことより吸着領域内の
導電ローラの転写ドラム当接位置より下流側は担持シー
トに吸着電荷を実質的に乗せることができないことがわ
かる。押圧部材23の当接位置が導電ローラ20の転写
ドラム当接位置でないことと、押圧効果を得るための設
定は導電ローラ側に担持シートを変形することになる。
図13に示すとおり、転写ドラムに巻装された担持シー
トは吸着位置において転写ドラムの円周Aより外に変形
されると、そのほかの一部分では転写ドラムの円周より
内側に変形する(図13中B)。この変形位置が転写位
置でかつ転写位置に配設される転写押圧部材の圧力が弱
いと転写位置で記録材Pが担持シート6aと共に感光ド
ラム1から離れて転写電界が作用することになりトナー
の飛び散りや転写不良を起こすことがある。
【0046】この変形は第1の変形場所を吸着位置とす
ると、図13のような形で変形し吸着位置に転写位置が
近い図1のような装置の場合には担持シート6aが転写
ドラムの円周よりへこむ位置は転写位置にほぼ一致する
ことになる。そこで本発明においては第2の変形場所で
ある転写位置(像形成位置)において用いる転写部の押
圧部材25と吸着部の押圧部材23との圧力関係を規定
するものである。すなわち第1の変形場所での変形によ
り第2の変形場所である転写位置の圧力が不足した時に
は前述したとおり転写画像に乱れが生ずるため第2の変
形場所である転写位置における圧力を吸着位置の圧力以
上とするのである。
【0047】一方、本発明は前述した構成、即ち第2の
押圧部材の押圧力を第1の押圧部材の押圧力以上とする
ことによって次のような効果も得られる。
【0048】即ち、第2の押圧部材の押圧力が第1の押
圧部材の押圧力より小さい場合よりも記録材担持シート
のチャージアップを小さく抑えることができ、転写帯電
器に流す総電流量を小さくできる。
【0049】以下、この効果について詳述する。
【0050】図4には、図1に示す除電手段10、11
等により事前に除電された担持シート6aを押圧部材2
3で押圧した環境の下で、吸着帯電器19により担持シ
ート6a上に記録材P(坪量80gの紙)を静電吸着さ
せた時の、吸着帯電器から流す電流と、記録材Pの担持
シート6aに対する吸着力と、の関係を測定する方法が
示されている。
【0051】ここで、押圧部材23の単位長さ当たりの
押圧力(g/cm)を順次設定して、図4の裏面側か押
圧部材23に単位長さ当たりの押圧力(g/cm)を設
定して図の裏面側から担持シート6aを押圧すると共
に、同じ側に配置された吸着帯電器19(記録材P側に
は導電体ローラ20を配置)に対して吸着電流Iadを
与えて、記録材Pを担持シート6aに静電的に吸着させ
た後、速やかに記録材Pを矢印の搬送方向の一端に取付
けた図示しないバネ計りにより搬送方向に沿って引っ張
り、記録材Pが担持シート6a上を滑り出し始める臨界
引張力F(dyne)を測定して、その臨界引張力Fを
記録材Pの担持シート6aとの接触面積S(cm2)で
除することにより、担持シート6a上への記録材Pの吸
着力を求めた。
【0052】尚、環境条件は、23℃、45%RHで行
なった。以下の試験結果も同様な環境条件による。
【0053】図5は、押圧部材23による担持シート6
aへの押圧力を複数段に変更して、上記の測定法により
記録材Pの担持シート6a上への吸着力を求めて得られ
た吸着電流Iadと吸着力の関係を示すグラフである。
【0054】図5において、曲線f1〜f7は押圧部材2
3の押圧力がそれぞれ、f1:6g/cm、f2:9g/
cm、f3:12g/cm、f4:15g/cm、f5
18g/cm、f6:21g/cm、f7:24g/cm
の場合である。
【0055】図の横軸に平行な線FCは、担持シート6
aが記録材Pを搬送するのに必要とされる最小限の吸着
力の値を示しており、本実施例では、この必要最小限吸
着力FCの値を約50dyne/cm2となるように設
定した。吸着電流値Iadの実用的な値を設定するに
は、FC値よりもやや大きな値の吸着力Fを用いてIa
dを決定する。これは、実際に多数の電源を用意して使
用すれば明らかなように、ある公差を持って出力の範囲
が振れるからである。
【0056】図5から、押圧部材23による担持シート
6aの押圧力の高いもの程、少ない吸着電流値で、FC
以上の担持シート6aへの記録材Pの吸着力が得られて
いることが分かる。
【0057】次に、吸着電流を順次設定して担持シート
6aの押圧力と担持シート6a上への記録材Pの吸着後
の帯電電位を図1中Sの表面電位計を使って測定し、そ
の関係を図6のグラフに示す。
【0058】図6において、曲線h1〜h5は吸着帯電器
19の吸着電流がそれぞれ、h1:100μA、h2:2
00μA、h3:300μA、h4:400μA、h5
500μAの場合である。
【0059】図6の曲線Aは、図5の必要最小限吸着力
FC以上の吸着力が得られる領域の下限を示している。
縦軸に平行な直線Bは、吸着時に加える押圧力により担
持シート6aに記録材Pが密着しない領域(非密着領
域)が発生しない押圧力の上限を示している。
【0060】本発明者等の実験によれば、直線Bで示さ
れる12g/cmより大の押圧力では、記録材Pの非密
着領域が発生するのが観察された。より詳しく言えば、
押圧力が図の直線Bよりも右で且つ帯電電位が曲線Aよ
りも上の領域で、吸着時に記録材Pに確実に非密着領域
が発生する。
【0061】ここで、吸着時に発生する記録材の非密着
領域について説明する。
【0062】吸着位置において担持シート6aに当接す
る押圧部材23の押圧力は、先に述べたように押圧部材
長手方向(転写ドラム長手方向)の中央部より両端部の
方が大きくなっている。これは押圧部材長手方向全域に
亘って必要最小限の押圧力を得る為に成されているので
ある(長手方向全域に亘って均一な押圧力を得ることは
難しく、どうしても中央部の押圧力が弱くなってしまう
ため)。
【0063】しかしながら、上述のような押圧力を担持
シート6aに与えた状態で、担持シート6aと導電ロー
ラ20の間に記録材Pを供給すると、記録材に搬送方向
と垂直な方向(押圧部材長手方向と平行な方向)の両端
から中央に向って力が加わり、記録材中央部が担持シー
ト6aから浮いた状態(非密着状態)になってしまう。
この非密着状態が押圧力12g/cmより大(押圧部材
長手方向中央部の押圧力)で顕著に発生してしまうので
ある。
【0064】そこで吸着位置での押圧力は12g/cm
以下としなければならない。また吸着位置での押圧力は
12g/cm以下の範囲であればできるだけ大きな値が
好ましい。なぜなら、図5から理解されるように、押圧
力が大きい程、吸着位置で必要最低限の吸着力を得る為
の吸着電流は小さくて済む。吸着電流がちいさくて済む
ということは、電源電圧が小さくて済むというメリット
があるばかりでなく、吸着後に行なわれる多重転写時に
必要な転写電流も小さくて済むというメリットがあるか
らである。即ち、図6から理解されるように、吸着電流
が小さい程、記録材Pの帯電電位は小さいので、像形成
位置(転写位置)で必要な転写電流は小さくて済む。
【0065】ここで述べた吸着時の押圧力と非密着状態
の関係は、吸着直後の状態を観察したものであり、例え
ば押圧力12g/cmで吸着電流300μAの場合、5
5dyne/cm2の吸着力が得られたが、多重転写で
4色の転写を行なった後などは、吸着力100dyne
/cm2以上の吸着がなされているものの、記録材Pに
は非密着領域の発生は見られない。
【0066】この理由は次のように考えられる。
【0067】担持シート6aに吸着する前の記録材Pは
ほとんど拘束されておらず、吸着位置での押圧部材23
の押圧力の影響を受け易い。これに対して吸着後の記録
材Pは、静電的に担持シート6aに拘束されているので
押圧部材25からの押圧力を受けても非密着領域を形成
しにくいのである。本発明者は記録材吸着時の押圧力、
画像転写時の押圧力を共に12g/cmにして多重転写
を行なっても、非密着領域が発生しないことを見出し
た。更に吸着時の押圧力12g/cmの場合、転写時の
押圧力は15g/cmまでであれば、多重転写終了まで
非密着領域の発生がないことも確認している。
【0068】次に、吸着行程が終った後の多重転写行程
を考慮して、記録材の帯電電位を検討してみる。
【0069】吸着帯電時に限らず転写帯電時にも記録材
は帯電し、転写を繰り返す度にチャージアップしてい
く。記録材が高電位に帯電する程、次の転写帯電時に必
要な転写電流を大きくしなければならないので、転写帯
電時の記録材の帯電電位を小さく抑えた方が好ましい。
【0070】まず、図9において、転写帯電器7の高圧
電源7Hによる転写総電流をAa、帯電器7のシールド
7sに流れる電流をAb、とすると、実際に転写電流と
して有効な電流Iは、 I=Aa−Ab と表わせる。記録材がチャージアップしている程、Ab
の値が大きくなり転写電流Iは小さくなる。
【0071】このI=Aa−Abの関係を元に、図7、
図8、図10を説明する。
【0072】図7は、吸着部で吸着帯電器19により記
録材Pに吸着用電荷を付与せずに、担持シート6a上に
保持させた記録材Pに対し、転写帯電器7で感光ドラム
1上のトナー像の転写を行なった場合の、変化させた転
写総電流と転写効率との関係を示すグラフである。図8
は、同じく吸着用電荷を付与した場合の同様なグラフで
ある。転写効率は、図の縦軸の画像濃度Dpで示され
る。
【0073】図7、図8を比較すると、吸着帯電を行な
わない方が吸着帯電を行った方より、転写効率がよいこ
とがわかる。しかしながら、転写に作用する有効な転写
電流Iを同一にすれば(即ち、吸着帯電有の場合は吸着
帯電無の場合よりも転写総電流Aaを大きくする)、吸
着帯電の有無にかかわらず転写効率は図10のように同
じになる。
【0074】このことから、転写時に担持シート6aに
転写電流を有効に作用させようとする場合、吸着後の担
持シート6aの帯電電位(記録材Pの帯電電位)が低い
程、転写電流が有効に作用することが分る。
【0075】尚、図10中、I1は転写効率の安定して
いる点から選ぶべき転写に寄与する電流であり、このと
きの転写総電流が第1回目の転写電流となる。
【0076】また、同一の記録材への2回目の転写時、
3回目の転写時…も、1回目の転写時と同様、前回の帯
電後の担持シート6aの帯電電位が低い程、転写電流が
有効に作用する。
【0077】図6において、押圧力8g/cmの状態で
吸着電流を100、200、300、400、500μ
Aと変えたときの、吸着部から転写部までの間の図1の
Sの位置で測定した担持シート6aの電位は、それぞれ
150、300、500、630、760Vであった。
【0078】これらの担持シート6aの帯電に対する転
写効率も、I=Aa−Abの電流と転写効率の測定にお
いては、図10と同様な結果が得られた。このことは、
図1のSの位置で測定される担持シート6aの電位と転
写に寄与する電流A及びこのときの転写総電流の関係が
示されば、第1色目から第4色目までの転写電流が決定
できることを表わしている。
【0079】図10及び担持シート6aの帯電量を変え
た実験の結果から、転写に寄与する電流(第1色目の転
写の場合、図10中のI1)の最適範囲はI={I1,I
2,I3,I4}=5〜10μAであることがわかった。
【0080】次に、転写に寄与する電流I、転写総電流
Aa及び担持シート6aの帯電電位の関係を、帯電電位
をパラメータとして図11に示す。横軸は転写総電流A
a、縦軸は各色の転写に寄与する電流(I=Aa−A
b)を表わす。
【0081】図11のパラメータk1〜k5は、k1が吸
着部で担持シート6aの吸着帯電がない場合、k2〜k5
は、吸着帯電後の担持シート6aの帯電電位がそれぞれ
300、500、700、900Vの場合、k2′、
3′は、吸着帯電との担持シート6aの帯電電位がそ
れぞれk2とk3、k3とk4の中間の400、600Vの
場合である。
【0082】これを転写に寄与する電流Iが10μmの
場合について見ると、図11によれば、吸着後の担持シ
ート6aの帯電電位がk2の300Vであった場合、第
1色目の転写時に転写総電流200μAで転写電流I1
=10μAが得られ、その結果、担持シート6aが50
0Vに帯電し、第2回目の転写時に転写総電流300μ
AでI2=10μAが得られることが示されている。以
降、第3回目、第4回目の転写時に転写電流I3、4=
10μAを得るためには、転写総電流400、500μ
Aを用いればよいことが分る。
【0083】先に述べた通り、本発明者等の実験によれ
ば、各色の転写電流の差の最適範囲は、In=5〜10
μA(n=1〜4)であるので、In=5μAの場合に
ついて見てみると、第1色目の転写で300Vに帯電し
た担持シート6aに対し、転写総電流100μAで転写
帯電すると、担持シート6aの帯電電位は400Vにな
り、k1′の転写総電流値を用い、第2色目の転写の転
写総電流123μAで転写帯電すると、第2色目の転写
で転写電流I2=5μAが得られる。又これによる担持
シート6aの帯電電位は500Vになり、k3の転写総
電流値を用い、第3色目の転写で転写総電流150μA
で転写帯電すると、第3色目の転写で転写電流I3=5
μAが得られる。又この転写電流により担持シート6a
の帯電電位は600Vになり、同様にk3′の転写総電
流値を用いて第4色目の転写で転写総電流175μAで
転写電流I4=5μAが得られる。
【0084】このように見て来ると、一般的に、吸着部
での担持シート6aの押圧力が高いと吸着帯電後の担持
シート6aの帯電電位が上昇しにくい特性は、転写部で
の押圧力が高いほど転写後の担持シート6aの帯電電位
が上昇しにくいことを表しているということが言える。
実際、吸着部押圧力と担持シート6aの帯電電位との関
係を示す先の図6とほぼ同様な結果が、転写部押圧力と
担持シート6aの帯電電位との間に得られることが確認
された。
【0085】図14にこれまでの結果をまとめる。尚、
図中Aは吸着位置での押圧力8g/cm、吸着後の記録
材の帯電電位300V、像形成位置(転写部)での押圧
力8g/cm、転写電流I=Aa−Ab=10μAの場
合の記録材の電位の変化を表したものである。図中Bは
吸着位置での押圧力8g/cm、吸着後の記録材の帯電
電位300V、像形成位置(転写部)での押圧力12g
/cm転写電流I=Aa−Ab=10μAの場合の記録
材の電位の変化を表したものである。尚、吸着帯電器1
9と導電ローラ20は吸着時のみ作用し、担持シート6
aに記録材が吸着し終えた後導電ローラ20は担持シー
ト6aから離間する方向(図1の下方方向)に移動す
る。そして新たな記録材が吸着を開始する直前、導電ロ
ーラ20は担持シート6aに接触する。
【0086】図14中A、B共に吸着後1回目の転写を
行うまでに記録材の電位がわずかに減衰しており、また
1回目と2回目の転写の間、2回目と3回目の転写の
間、及び3回目と4回目の転写の間で吸着と1回目の転
写の間よりも大きく記録材の電位が減衰しているが、こ
の理由を図15、図16を参照して説明する。
【0087】即ち、図15は図14中Aの場合の記録材
Pと担持シート6aの表面状態を、図16は図14中B
の場合の記録材Pと担持シート6aの表面状態を表して
いる。
【0088】記録材P例えば紙等は20℃、60%の環
境において体積抵抗率が1010Ωcm程度の抵抗値であ
り、また本発明の説明に用いた担持シートであるポリフ
ッカビニリデン樹脂は体積抵抗率が1014Ωcmであ
る。このため吸着後の担持シート裏面の吸着電荷や転写
後の転写電荷(図15、図16中+記号)は記録材P表
面のトナーおよび導電ローラから付与された電荷(図1
5、図16中〇および−記号)に電気的に引かれて担持
シートの記録材側に移動する。一方記録材上の電荷のう
ち吸着の導電ローラから付与された電荷や転写領域を過
ぎて感光ドラムと記録材とが分離するさいに分離部近傍
の空気が電離して出来た電荷のうち担持シートの電荷に
引かれて記録材表面に付着した電荷(図中−記号)は担
持シートの電荷に引かれ担持シート側の表面に移動す
る。これが吸着後及び以降の転写ごとに表面電位が下が
る理由である。図14中吸着と1回目の転写の間よりも
1回目と2回目の転写、2回目と3回目の転写及び3回
目と4回目の転写の間の方が大きく減衰しているのは、
後者の方が前者より移動距離が長いためである。
【0089】図14にもどって、1回目、2回目、3回
目及び4回目の転写の際にAの場合よりBの場合の方が
記録材の電位の上昇が小さい(△VB<△VA)。これは
Bの場合の方がAの場合よりも像形成位置での押圧力が
大きいためである。
【0090】即ち、押圧力の大きいBの方がAよりも記
録材と担持シート間の厚みが小さくなる(図15、図1
6参照)。よって担持シートと記録材をコンデンサに見
立てるとBの方がAよりも全体の厚みが小さくなるので
静電容量が大きくなり、像形成位置でA、B共に同一の
電荷が付与されてもBの方の電位上昇が小さいのであ
る。
【0091】このように像形成位置での押圧力の大きい
Bの場合の方がAの場合よりも記録材の電位上昇を低く
抑えられるので転写総電流Aaを小さくすることがで
き、非常に有利である。更には吸着位置での押圧力より
像形成位置での押圧力を大きくすればより一層効果的で
あるのは明白である。
【0092】以上述べた手順、つまり、記録材吸着部に
おいては、 (1)記録材Pの担持シート6a上への十分な吸着力
(図5中のFC)が得られること (2)記録材Pに吸着時の非密着領域が発生しないこと 転写部においては、 (1)第4色目までの転写総電流を低く抑えること 等に留意して、担持シート6aの帯電電位に注目し、吸
着後の担持シート6aの帯電電位が高い場合、転写部で
の担持シート6aの押圧力を吸着部での押圧力と同等又
はそれよりも高くすることが好ましい。
【0093】以上により担持シート6aの吸着部での押
圧力と転写部での押圧力との関係を調べると、吸着後の
担持シート6aの帯電電位が図6の横軸に平行な直線C
で示される約800V以下の場合、画質の不良及び吸着
の不良がない良好な画像が得られる。
【0094】従って図6の、線A、B及びCで囲まれる
領域が本発明が適合する領域であり、吸着部又は転写部
位での担持シート6aの押圧力の適合する範囲は、約4
〜約12g/cmであり、吸着部の押圧力より転写部の
押圧力が同等以上であることが好ましい。即ち、吸着部
押圧力と転写部押圧力は、4〜12g/cmの範囲で且
つ吸着部押圧力≦転写部押圧力とするのがよい。また、
第2の押圧部材の押圧力を転写を繰り返す度に大きくし
てもかまわない。
【0095】図12は、本発明の画像形成装置の他の実
施例を示す全体構成図である。
【0096】本画像形成装置は、4つの並設された画像
形成ユニットI〜IVを備える。各画像形成ユニットI
〜IVは感光ドラム1a〜1dを有し、その回りに一次
帯電器2a〜2d、露光手段3a〜3d、現像器4M〜
4B、転写帯電器7a〜7d、除電放電器10a〜10
d及び11a〜11d、クリーナ28a〜28dが配置
される。更に各画像形成ユニットI〜IVの転写装置を
構成すべく、これら画像形成ユニットI〜IVの共通の
記録材担持部材として、各画像形成ユニットI〜IVを
貫通する態様にて感光ドラム1a〜1dの下方に可撓性
の誘電体ベルトからなる無端状の記録材搬送ベルト35
が配置される。
【0097】又レジストローラ21対等からなる記録材
供給手段により給紙された記録材Pが搬送ベルト35と
接触する記録材吸着部の近くには、搬送ベルト35の内
側(記録材保持面である第1の面側と反対の第2の面
側)に吸着帯電器19及び押圧部材23が設けられる。
又必要に応じ搬送ベルト35の外側(記録材保持面側)
に吸着帯電器19に対向して導電体ローラ20が設けら
れる。
【0098】搬送ベルト35の記録材吸着部に給紙され
た搬送録材Pは、吸着帯電器19により静電的に搬送ベ
ルト35上に吸着、保持されて、名感光ドラム1a〜1
dとの転写部に搬送される。
【0099】本実施例においても、記録材吸着部の搬送
ベルト35の内側には、吸着帯電器19の放電幅内で搬
送ベルト35にその回動方向上流側から延びて弾性的に
当接する第1の押圧部材23が設けられ、名感光ドラム
1a〜1dの下方の画像転写部の搬送ベルト35の内側
には、転写帯電器7a〜7dの放電幅内でそれぞれ搬送
ベルト35にその回動方向上流側から延びて弾性的に当
接する第2の押圧部材25a〜25dが設けられてい
る。
【0100】先の実施例のときと同様、吸着部で記録材
Pを搬送ベルト35上へ吸着、保持する際に、押圧部材
23により搬送ベルト35の押圧が行なわれ、又各転写
部で記録材P上に各感光ドラム1a〜1dの画像を転写
する際に、押圧部材25a〜25dにより搬送ベルト3
5の押圧が行なわれる。
【0101】本実施例でも、これら押圧部材23、25
a〜25dの押圧力を4〜12g/cmの範囲で選択可
能にして、その範囲内で転写部押圧部材25a〜25d
の押圧力を、吸着部押圧部材23の押圧力と同等以上に
したので、記録材Pを担持シート6a上に隙間を生じる
ことなく確実に保持させるのを、吸着部押圧部材23の
押圧力を大きくすることによらずに、吸着手段による吸
着電荷を大きくすることによって実現しても、転写部で
の転写電荷の付与で担持シート6aの帯電電位の上昇を
小さく抑えて、担持シート6aがチャージアップするの
を防止できる。従って記録材上に複数色のトナー像を良
好に多重転写して、優れた画質のカラー画像を得ること
ができる。
【0102】また、上述した複数の第2の押圧部材の押
圧力は、記録材搬送方向上流側から順に大きくなってい
くようにしてもかまわない。
【0103】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は像形成位
置での第2の押圧部材の押圧力を、記録材吸着位置(記
録材供給位置)での第1の押圧部材の押圧力以上とした
ので、像形成位置で記録材担持部材が窪むことがないの
で像形成位置で記録材が像担持体と確実に接触(記録材
が像形成位置を通過していない時は記録材担持部材が像
担持体に接触)し、転写不良を防止できる。
【0104】更に本発明によれば多重転写による記録材
のチャージアップを低く抑えることができ、電源から転
写帯電器に与える印加電圧を小さくできるので非常に経
済的である。
【0105】尚、本発明は多重転写方式のカラー複写機
を元に説明してきたが、これに限らず、像担持体上に複
数のトナー像を重ねて形成し、記録材に一括して転写す
る一括転写方式のカラー画像形成装置でもかまわない
し、単色の画像形成装置に用いてもかまわない。
【0106】本発明は上述したものに限らず、同じ技術
思想内のあらゆる装置に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成装置の一実施例を示す全体構
成図である。
【図2】図1の画像形成装置の転写装置の記録材吸着部
に設けられた押圧部材を示す説明図である。
【図3】吸着部押圧部材に導電部を設けたところを示す
説明図である。
【図4】吸着電流と記録材の吸着力との関係を測定する
方法を示す説明図である。
【図5】吸着部押圧部材による担持シートへの記録材の
押圧力を複数段に変更して、記録材の担持シート上への
吸着力を求めて得られた吸着電流Iadと吸着力との関
係を示すグラフである。
【図6】押圧部材の押圧力と担持シート上への記録材の
吸着後の帯電電位との関係を示すグラフである。
【図7】吸着部で吸着帯電器により記録材に吸着用電荷
を付与せずに、担持シート上に保持させた記録材に対
し、転写帯電器で感光ドラム上のトナー像の転写を行な
った場合の、転写総電流と転写効率との関係を示すグラ
フである。
【図8】同じく吸着用電荷を付与した場合の同様なグラ
フである。
【図9】吸着帯電器における吸着総電流と吸着電流の概
念を示す説明図である。
【図10】各色の転写時の転写電流と転写効率との関係
を示すグラフである。
【図11】転写に寄与する電流、転写総電流及び担持シ
ートの帯電電位の関係を、帯電電位をパラメータとして
示すグラフである。
【図12】本発明の画像形成装置の他の実施例を示す全
体構成図である。
【図13】押圧部材による記録材担持シートの変形を示
した図。
【図14】記録材の帯電電位の変化を表した図。
【図15】各々、8g/cmの押圧力と12g/cmの
押圧力で記録材担持シートを押圧した時の記録材と担持
シート表面の状態を表した図。
【図16】各々、8g/cmの押圧力と12g/cmの
押圧力で記録材担持シートを押圧した時の記録材と担持
シート表面の状態を表した図。
【図17】記録材担持手段の概略構成図。
【符号の説明】
6a 記録材担持シート 7 転写帯電器 19 吸着帯電器 23 第1の押圧部材 25 第2の押圧部材
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03G 15/16

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 像形成位置に記録材を搬送する記録材担
    持部材と、記録材担持部材に記録材が供給される供給位
    置で記録材担持部材の記録材を担持する第1の面とは反
    対側の第2の面を押圧する第1の押圧部材と、像形成位
    置で、第2の面を押圧する第2の押圧部材と、を有する
    画像形成装置において、 第2の押圧部材が記録材担持部材を押圧する押圧力は第
    1の押圧部材の押圧力以上であることを特徴とする画像
    形成装置。
  2. 【請求項2】 上記記録材担持部材は一対のリングの間
    に円筒状に張設されたシート部材である請求項1の画像
    形成装置。
  3. 【請求項3】 上記装置は更に、像担持体と像担持体に
    形成された像を上記像形成位置で記録材に転写する転写
    手段を有する請求項1の画像形成装置。
  4. 【請求項4】 上記装置は更に、記録材担持部材に上記
    供給位置で記録材を供給する供給手段を有する請求項1
    の画像形成装置。
  5. 【請求項5】 像形成位置に記録材を搬送する記録材担
    持部材と、記録材担持部材に記録材が吸着される吸着位
    置で記録材担持部材の記録材を担持する第1の面とは反
    対側の第2の面を押圧する第1の押圧部材と、像形成位
    置で第2の面を押圧する第2の押圧部材と、を有する画
    像形成装置において、 第2の押圧部材が記録材担持部材を押圧する押圧力は第
    1の押圧部材の押圧力以上であることを特徴とする画像
    形成装置。
  6. 【請求項6】 上記記録材担持部材は一対のリングの間
    に円筒状に張設されたシート部材である請求項5の画像
    形成装置。
  7. 【請求項7】 上記装置は更に、像担持体と像担持体に
    形成された像を上記像形成位置で記録材に転写する転写
    手段を有する請求項5の画像形成装置。
  8. 【請求項8】 上記装置は更に、記録材担持部材に上記
    吸着位置で記録材を吸着する吸着手段を有する請求項5
    の画像形成装置。
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