JP2532540B2 - 転写・搬送装置 - Google Patents

転写・搬送装置

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JP2532540B2 JP62331916A JP33191687A JP2532540B2 JP 2532540 B2 JP2532540 B2 JP 2532540B2 JP 62331916 A JP62331916 A JP 62331916A JP 33191687 A JP33191687 A JP 33191687A JP 2532540 B2 JP2532540 B2 JP 2532540B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、転写材を静電気的に支持・搬送して転写材
に物理的または化学的な手段によってトナー像保持体上
のトナー像を転写する転写・搬送装置に関する。
従来の技術 電子写真複写装置や電子写真プリンタでは転写材の搬
送性とトナー像保持体からの転写材分離性をより確実な
ものとするために、誘電体等の絶縁性部材でベルトを構
成し、これに転写材を静電気的に密着させて搬送する手
段が知られている。
米国特許3,357,325号公報では転写材の吸着と転写に
コロナ帯電器を用いており、誘電体単層のベルトを使用
した方式を提案している。第2図に提案例の概略図を示
す。21はドラム状のトナー像保持体、22は誘電体単層ベ
ルト、23,24は誘電体ベルト22を支持・伸張し回転する
ためのロールである。25は転写材26を導くためのロール
である。27は転写材26を静電気力によって誘電体ベルト
22に吸着させるためのコロナ帯電器、28は像支持体21か
ら転写材26にトナー像を転写するためのコロナ帯電器で
ある。
特開昭54−58034号公報には、上記の例における転写
材吸着用コロナ帯電器の削除された提案が示されてい
る。ベルト構成材料の抵抗値によって提案の内容が二つ
に分かれており *抵抗値範囲が108〜1013Ω・cmの場合 *抵抗値範囲が1013Ω・cm以上でベルト厚さが150μ以
下でかつ飽和帯電電位が2500V以下の場合 である。第3図に提案例の概略図を示す。コロナ帯電器
29により帯電されたドラム30を光学系31により露光し潜
像を形成し、現像器32によりトナー像を形成する。トナ
ー像は分離ベルト装置33のベルト34により搬送される転
写材35に直流電源36に接続された転写コロナ帯電器37に
より転写される。ベルト34は転写材35を搬送後交流また
はベルト帯電極性と逆極性のコロナ帯電器38によって除
電される。そして、ドラムからの転写材の分離性を補助
するために第4図に示すように転写コロナ帯電器の1〜
10KVの直流電源に直列に1〜10KVの交流電源39を接続す
る方法、あるいは第5図に示すように転写コロナ帯電器
37のベルト走行下流側に交流または帯電極性と逆極性の
直流電源である分離電源40に接続された分離コロナ帯電
器41を配置する方法を示している。
発明が解決しようとする問題点 しかしながら、米国特許3,357,325号公報の提案では
ベルトは誘電体単層であり、実用的なベルトの厚さを確
保するとすれば帯電させ得る電荷量には限度がある。ベ
ルトの容量Cは、誘電率をε、ベルト厚さをdとすれ
ば、単位面積当りの容量CはC=ε/dで与えられるから
トナー像保持体となる感光体ドラムの表面容量と同程度
の容量として単位面積当り100pF程度の容量を得ようと
すれば通常の有機ベルト材(ε=2〜4)を使用して、
その厚さは20〜40μとなる。この厚さでは搬送ベルトと
しての実用的な強度が弱く、従って、数100μの厚さの
ベルトとすれば十分な容量を取ることができず、ベルト
の電荷保持量が少ないために、転写位置に転写専用のコ
ロナ帯電器を設けているものの、転写能力に弱い面があ
る。この点については上記特開昭54−58034号公報にも
述べている通りであり、特に連続使用する場合、ベルト
表面電位が上昇し、これまた特開昭54−58034号公報に
示す欠点が生じて転写上実用的ではない。また、ベルト
表面電位が上昇した場合には転写材の吸着力もそれに比
例して降下する。さらに、転写能力の観点から言えば、
ベルト表面に転写材を吸着させるためのコロナ帯電器の
極性はトナーの帯電極性と同一となることから、転写材
が吸湿などにより抵抗値が低下すると(転写材が普通紙
の場合は体積抵抗率が環境湿度の影響によって大略108
〜1014Ω・Cmの範囲で変化する)コロナ帯電器の明確な
る接地対極が存在しないことから転写材が接地対極の作
用を行い転写材を通して帯電電流が流れるために転写性
が大きく阻害される。加えて、有機材料に長時間コロナ
放電を照射すると表面層の分子構造に変質層が発生し、
吸湿すると表面抵抗が大幅に減少し電荷保持性が失われ
るので、この点においても弱点の見受けられる方式であ
る。他方、特開昭54−58034号公報の提案は、抵抗値範
囲が1013Ω・cm以上でベルト厚さが150μ以下、かつ飽
和帯電電位が2500V以下の場合について言えば、連続使
用におけるベルト表面電位の上昇は除電用コロナ帯電器
を設けて防止しているものの、第3図の例ではコロナ帯
電器37からドラム30へ流れる転写電流はベルト34→転写
材35→ドラム30と流れることから、ベルトと転写材の吸
着力は転写材とドラムの吸着力と同じ力を示すものであ
り、従って転写材がドラムから分離し易い力は何等生ず
る要素は認められない。分離するとすればドラムの曲率
に抗した転写材の曲げられまいとする剛性程度のもので
あり、転写材の剛性が小さい場合やドラム径が大きい場
合は分離する確率は相半ばしたものとなる。このため、
分離性を補助するために第4図あるいは第5図に示す提
案もなされているが、これらの提案はいずれもトナー像
の転写性を減ずる方向の提案であり、特に転写材が紙で
あって吸湿し抵抗値が低下している場合は転写不良を招
くものである。さらに、交流電源を使用する場合は電源
の高価さから経済的にも不利である。また、抵抗値範囲
が108〜1013Ω・cmの場合でも上記と同様に転写材の分
離性については、特に優れた要素はなく抵抗値範囲が10
13Ω・cm以上でベルト厚さが150μ以下の場合と同じで
ある。
本発明は上記問題点に鑑み、帯電装置に特別の手段を
用いることなく、搬送ベルトと転写材の帯電特性を有効
に用いて転写材の強力な分離・搬送性を実現し、高価な
高圧電源を用いることなく良質の転写画像を得る転写・
搬送装置を提供することにある。
問題点を解決するための手段 本発明は、上記問題を解決するために体積抵抗率が10
11〜1013Ω・Cmの導電体より構成された無端状の転写材
搬送ベルトと、この転写材搬送ベルトを支持・伸張して
一定方向に回転する手段と、転写材搬送ベルトの表面側
に設置されたトナー像保持体と、トナー像保持体と転写
材搬送ベルトで狭持される転写材と、転写材の狭持部位
の転写材搬送ベルトの裏面側にトナー像を形成するトナ
ーと逆極性の第1の直流電源より高電圧が印加される転
写用コロナ帯電器を有しトナー像を静電気的に転写材に
転写する転写手段と、転写材搬送ベルトの一部分を接地
する接地手段と、転写材搬送ベルトの転写手段が位置す
る転写部位の上流側で、さらに接地手段が位置する接地
部位の下流側で、かつ転写材搬送ベルトの裏面側に配置
され転写材搬送ベルトの裏面に導電接触する部材と、こ
の電導接触部材に対向する位置で、かつ転写材搬送ベル
トの表面側にトナー像保持体と同極性の第2の直流電源
より高電圧が印加される転写材密着用コロナ帯電器を付
設し、転写材が転写部位に搬送される前に予め転写材密
着用コロナ帯電器から導電接触部材への流入電流によっ
て、転写材表面へトナー像保持体と同極性の電荷を付与
するとともに転写材と転写材搬送ベルトを静電気的に密
着させる転写材密着手段とを具備する構成を採るもので
ある。
作用 本発明は、上記構成を採ることにより、まず転写手段
が位置する転写部位の上流側に設けられた転写材密着用
コロナ帯電器から転写材を通して搬送ベルト→電導接触
部材へ電流を流し、予め転写材密着用コロナ帯電器から
導電接触部材への流入電流によって、転写材表面へトナ
ー像保持体と同極性の電荷を付与するとともに転写材と
転写材搬送ベルト間にも十分に電荷を与えて静電気的に
密着させ、その後転写部位に転写材を搬送するものであ
るから、トナー像保持体と転写材の静電的密着力より搬
送ベルトと転写材の静電的密着力は常に大きく保たれ、
転写材のトナー像保持体からの転写材の分離性は信頼性
の高いものとなる。
実施例 以下、本発明の実施例である転写・搬送装置について
図面を参照して説明する。第1図は、本発明に従う転写
・搬送装置を搭載した電子写真プリンタの横断面を示す
ものである。第1図において、1は回転可能なドラム状
のトナー像保持体(以下単にドラムと称す)であり、例
えばアルミニウム等のドラム状の導体支持体上にセレン
等の感光性の誘電体層を設けたものである。通常この導
体支持体は接地されている。まず、このドラム1はドラ
ム帯電用コロナ帯電器2により均一に帯電され、次段の
露光部分3でプリント原稿に即した光が図示しない手
段、例えば半導体レーザ、LEDアレイ、液晶シャッタア
レイ、レンズ光学系等を通ってドラム1に結像される。
この時、一様に帯電が施されているドラム表面において
光に曝された部分の電荷は感光層裏面の導体支持体に誘
起されている逆極性の電荷と中和することにより消失
し、プリント原稿に対応する電荷のパターン、即ち潜像
が形成される。この潜像は引き続く現像部4にて微細な
絶縁性帯電粒子(以下トナーと称す)を静電気力により
付着させ、可視像化される。こうして得られたドラム1
上のトナー像は転写手段5にて、前記トナー像とタイミ
ングを合わせて搬送されてくる転写材8に静電気的に転
写され、ドラム1上の残余のトナーはクリーニング部6
にてブレード等の手段により払拭された後、除電部7で
一様な除電光を照射されドラム1の除電が行われて次回
の印写プロセスに備えられる。
次に、上記した一般的に公知なトナーを用いた電子写
真プリンタに適用される本発明に従う紙など転写材の転
写・搬送装置について詳述する。第1図において、搬送
ベルト9は体積抵抗率が1011〜1013Ω・cmの導電体層か
ら構成される。本実施例では暑さ0.6mm、体積抵抗率5
×1012Ω・cmのカーボン分散型ポリウレタン樹脂を無端
状に周長380mmに成形したものを用いた。搬送ベルトの
電荷放電時定数は、先に記したように容量成分がC=ε
/d、抵抗成分Rは抵抗率をρとすれば、R=ρdで与え
られるから時定数CR=ερとなり、ここで用いられる搬
送ベルトの時定数はε=3として約1.3秒となる。従っ
て、1.3秒すれば帯電電荷の70%以上は放電するからベ
ルトの同一カ所がこの時間以内に転写手段5を通過しな
ければ除電用のコロナ帯電器は必要としない。体積抵抗
率が高くなり過ぎると、前記したようなベルトの不要な
帯電が生じ、ベルトに電荷が注入できなくなるために転
写不良や、転写材のベルトに対する密着不良を招くこと
になる。このような条件からベルトの体積抵抗率の上限
が定められる。他方、体積抵抗率が1010Ω・cm以下にな
ると放電時定数が小さすぎて後述する不具合が生ずる。
上記ベルト9はロール10,11により支持され、バネ等の
張力による図示しない手段により伸張される。これらロ
ールは表面が導体で形成されており、ベルト9の内側を
通じて接地されている。これには状況に応じて適当なバ
イアスを印加してもよい。ベルト9は図示しない回転駆
動手段によりロール10または11を駆動することにより転
写手段5が位置する転写部位における回転走行の方向が
ドラム1と同一で且つ周速を一致させて回転される。こ
こでは、ドラム周速160mm/秒とした。従って、約2.4秒
でベルトが一周する。搬送ベルト9の転写部位の裏面側
には転写用コロナ帯電器12が設置されトナーと逆極性の
第1の直流高圧電源13より高電圧が印加され転写材8に
対するトナーの転写を行わしめている。これは例えばト
ナーが正帯電であれば転写用コロナ帯電器12は負極であ
ってベルト9の裏面部の負の帯電に対して正の帯電を施
すべく転写電流が流れ、この正電荷の移動に基づいてド
ラム1の表面のトナーをベルト9の表面側に存在する転
写材8に転写するものである。電気抵抗の高いベルトあ
るいは放電時定数の大きいベルトではベルトの容量成分
を充電するに足る電荷の移動が有れば、その後転写電流
が流れないために転写不能になることは先に記したが、
本発明に従うベルトにおいては抵抗成分によって転写部
位を通過したのちに自己放電が成されること、および転
写部位におけるときはこの抵抗成分を通して転写電流が
流れるために転写を補助することができる。
他方、最近レーザプリンタなどの電子写真プロセスを
利用したプリンタにおいては、潜像の現像を反転現像で
行うことが多いためにドラム1の帯電極性とは逆の極性
で転写用コロナ帯電器を用いることから、例えばセレン
感光体では、その整流性のために転写用コロナ帯電器12
で負極帯電すると過大な転写電流が流れドラムの劣化を
招きかねないが、本発明に従うベルトを中間に挟み込ん
で帯電される場合はベルトの抵抗成分による緩衝作用に
より転写電流を減ずることが可能であり、この作用を働
かせるためにはベルトが厚い方が好ましく、0.4mm以上
が望ましい。他方、厚すぎる場合は機械的搬送時に表面
応力が大きくなるため、表面劣化や微細な搬送速度の乱
れが生じ易く、従って、1.5mm程度に抑えられるべきで
有る。より望ましくは0.6mm〜1.0mmである。
本発明に従えば、さらに次の構成が本質的に付加され
る必要がある。すなわち、転写材搬送ベルトの転写手段
5が位置する転写部位の上流側で、かつ接地手段が位置
するロール10の接地部位の下流側に配置され転写材搬送
ベルトの裏面側に電導接触する部材14と、転写材搬送ベ
ルトの表面側で、電導接触部材14に対向する位置に付設
され、本実施例にて示す前記反転現像方式を用いる場合
は転写用コロナ帯電器12と逆極性の第2の直流高圧電源
16に接続された転写材密着用コロナ帯電器15より成る搬
送ベルトに対する転写材密着手段となる構成である。電
導接触部材14としては、例えばステンレス細線を束ねて
ブラシ状としたもの、あるいはカーボン繊維を束ねてブ
ラシ状としたもの、支点に支えられた電導性ロールなど
で構成されて良いが、電導性ロールによる場合は搬送ベ
ルトとの導通が微小間隙の放電で行われることが多く、
従ってここでの電位差が1000V程度に上昇し易く損失が
大きい。ここでは、上記ステンレス細線をブラシ状にし
たものを利用して転写材搬送ベルトの裏面に摺擦させ接
地した。また、電導接触部材14は、適当なバイアスを印
加されてもよい。なお、第2図のように転写材をベルト
に密着させるためのコロナ帯電器27の対向位置に第1図
の電導接触部材14のような対向電極を取り付けない場合
は、コロナ帯電器27の対向電極が転写材及びベルトのみ
となるために、前述したようにここでの電位が以上にコ
ロナ帯電器27の放電線電位に近づくことから、転写材お
よび導電性ベルトを通して電流が転写部位に印加され転
写不良を招き、正常な転写画像を得ることは不可能とな
る。従って、第1図の転写材密着用コロナ帯電器15の対
向位置におけるベルトの表面電位を確実に制御するため
にも電導接触部材14の役割が重要である。この付加され
た構成によって、転写材とベルトには転写部位に転写材
が搬送される前に予め転写材表面がトナー像保持体と同
極性に電荷が注入されるために搬送ベルトと転写材の静
電的密着力は、トナー像保持体と転写材の密着力より常
に大きく保つことができる。しかし、その効果を保つた
めには、転写材密着用コロナ帯電器15から転写材8→転
写材搬送ベルト9→電導接触部材14に流れる電流を、転
写用コロナ帯電器12から転写材搬送ベルト9→転写材8
→トナー像保持体1に流れ込む電流の少なくとも20%以
上にする必要がある。特に、転写部位と電導接触部材の
距離が大きい場合はベルトが走行しているとは言え、ベ
ルトの時定数によって転写部位に達するまでに注入した
電荷が放電するために、転写材密着用コロナ帯電器15か
ら転写材8→搬送ベルト9→電導接触部材14に流れる電
流を、より大きく流してその効果の減少を防ぐべきであ
る。ここでは、この距離を40mmに設定した。先に記した
ように、ベルト9の放電時定数が小さすぎると、ここで
の電荷放電が大きいために本発明の効果が得にくい状態
になる。このため、ベルト材質の体積抵抗率は、ベルト
表面のコロナ帯電による劣化を加味して前記した値に下
限が押さえられる。転写材密着用コロナ帯電器15から流
れ込む電流は、電導接触部材14を抵抗を通して接地す
る、電動接触部材14にバイアスを印加する、第2の直流
高圧電源16の電圧を調整するなどのことで制御すること
で、上記の値を満足する状態に設定される。上記のよう
に、ベルト9に対する転写材8の密着力が増大するとベ
ルト9からの転写材の分離性が課題となる。本発明に従
えば、ベルト支持ロール11の直径をより小さくし、転写
材の剛性を利用するか、あるいは転写材に注入された電
荷を中和してから分離するためにロール11に対向する形
で第3の高圧直流電源18に接続された転写材分離用コロ
ナ帯電器17を設置してもよい。なお、本実施例において
は、第1の直流高圧電源13、第3の直流高圧電源18はい
ずれも極性が同一となるので同一高圧電源より分割して
供給し、電源の簡素化を計っても、本発明の効果を損な
うものではない。
なお、転写材の搬送性の観点から、転写材そのものの
電荷保持性、言い替えれば放電時定数も重要な要因であ
る。先に記したように転写材が一般普通紙の場合、抵抗
値が大幅に変動するために、それに伴って放電時定数も
変化し、抵抗値の大きい場合は電荷保持性が良いために
搬送ベルト側の電荷保持性は多少低下していても十分搬
送性が得られるが、転写材の抵抗値が低下している場合
は、電荷保持能力が無いために搬送ベルト側の電荷によ
る搬送性に頼らざるを得ない。従って、これらの点を加
味して搬送ベルト側の体積抵抗率、あるいは転写材密着
用コロナ帯電器15からの転写材への印加電流を設定する
必要がある。
本発明に従う転写・搬送装置は、以上の構成になるも
のである。本装置を搭載した光学系に半導体レーザスキ
ャナを用いた電子写真プリンタにより、20℃、65%の温
湿度の環境下で以下のような実験を行い、本発明の効果
を確認した。即ち、本転写・搬送装置を適用した電子写
真プリンタは、A4判転写材が横送りの状態にて転写・搬
送装置に搭載出来るものである。このプリンタにおい
て、トナー像保持体となる感光体ドラムは径150mmの正
極性帯電セレン・テルル感光体、感光体ドラムの周速や
搬送ベルトにおける転写材搬送速度は上記したように16
0mm/sec.、感光体の潜像は反転現像方式によって正極性
に帯電されたトナーで顕像可視化され、第1の高圧直流
電源13は負極で転写用コロナ帯電器12で、転写材8上に
転写した。転写材8上に転写されたトナーは加熱ロール
定着器19によって定着されたが、その定着器の加熱ロー
ルとバックアップロールの線圧は1.5kg/cm、加熱ロール
温度180℃、転写材はA4判で繊維の目の方向が転写材の
長手方向に垂直で、秤量56g、含有水分量7%の用紙を
用い、最初に電導接触部材14および転写材密着用コロナ
帯電器15を付加せずに連続片面2回プリントを100枚行
い排紙トレイ20にて回収した。この時、片面2回目プリ
ントにおいて66枚のドラム1からの転写材分離不良が発
生した。なお、この時ドラムにベルトから流れ込む転写
電流は初回のプリント時は58μA、2回目は転写紙の水
分が加熱定着時に減少し抵抗値が上昇したため46μAで
あった。次に、電導接触部材14および転写材密着用コロ
ナ帯電器15を付加して連続片面2回プリントを同様に10
0枚行い排紙トレイにて回収した。この時、ドラムから
の転写紙分離不良は皆無であった。なお、ドラムへの転
写電流は、上記とほぼ同じ値であるが、接地された電導
接触部材14に搬送ベルト9から流した電流は第2の直流
高圧電源16が正極で、初回プリント時に30μA、2回目
プリント時は23μAであった。
次に、上記と同様の実験条件で転写材搬送ベルトを交
換して実験を行った。最初に体積抵抗率が5×1013Ω・
Cmで厚さが0.3mmの金属酸化物分散型ポリエステル樹脂
の転写材搬送ベルトを作成し転写材の分離状態を観察し
た結果、分離不良は皆無であったが転写電流が連続プリ
ント時に減少し転写不良が認められ、画像上好ましい結
果ではなかった。これは、上記ベルトの時定数は約10秒
であり連続プリント中に電荷の蓄積が行われたことによ
る現像と推察される。また、転写電流が減少したことに
よってドラムと転写材の密着力が低下し分離不良が皆無
となったが、一方ではコロナ帯電器15からの転写材へ流
れる電流も減少しており、全体的にはベルトと転写材の
密着力が低下し転写材搬送ベルトの本来の目的である転
写材の確実な搬送性に不安のある状態であった。次に、
体積抵抗率が5×109Ω・Cmで厚さが1.0mmのカーボン分
散型ポリウレタン樹脂の転写材搬送ベルトを作成し上記
と同様の条件において転写材の分離状態を観察した結
果、電導接触部材14を付加しない場合は68枚、電導接触
手段を付加した場合は55枚の転写材分離不良が発生し確
実な分離性は得られなかった。これは、搬送ベルトの時
定数が約0.001秒に落ちるためにコロナ帯電器15の位置
する部位から転写部位にベルトが走行中に、転写材と搬
送ベルト間に注入された電荷が即放電するために、その
効果が得られなかったものと推察される。
発明の効果 本発明によれば、転写手段が位置する転写部位の上流
側に設けられた転写材密着用コロナ帯電器から転写材を
通して転写材搬送ベルト→電導接触部材へ電流を流し、
予めに感光体ドラムと同極性で転写材表面に電荷を付与
して転写材と転写材搬送ベルトを静電気的に密着させ、
その後転写部位に転写材を搬送することから、トナー像
保持体と転写材の静電的密着力より搬送ベルトと転写材
の静電的密着力は常に大きく保たれるから、トナー像保
持体からの転写材の分離性は信頼性の高いものとなり、
転写材の搬送性が極めて安定したものとする効果を奏す
るものであり、工業的価値の大なるものがある。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明に従う転写・搬送装置を登載した電子
写真プリンタの横断面図、第2図・第3図・第4図及び
第5図は、公知の静電気力を利用した転写材の搬送装置
の概略図である。 1……ドラム、4……現像部、5……転写手段、8……
転写材、9……搬送ベルト、12……転写用コロナ帯電
器、13,16,18……直流高圧電源、14……電導接触部材。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】体積抵抗率が1011〜1013Ω・Cmの導体より
    構成された無端状の転写材搬送ベルトと、この転写材搬
    送ベルトを支持・伸張して一定方向に回転する手段と、
    転写材搬送ベルトの表面側に設置されたトナー像保持体
    と、トナー像保持体と転写材搬送ベルトで狭持される転
    写材と、転写材の狭持部位の転写材搬送ベルトの裏面側
    にトナー像を形成するトナーと逆極性の第1の直流電源
    より高電圧が印加される転写用コロナ帯電器を有しトナ
    ー像を静電気的に転写材に転写する転写手段と、転写材
    搬送ベルトの一部分を接地する接地手段と、転写材搬送
    ベルトの転写手段が位置する転写部位の上流側で、さら
    に接地手段が位置する接地部位の下流側で、かつ転写材
    搬送ベルトを裏面側に配置され転写材搬送ベルトの裏面
    に導電接触する部材と、この電導接触部材に対向する位
    置で、かつ転写材搬送ベルトの表面側にトナー像保持体
    と同極性の第2の直流電源より高電圧が印加される転写
    材密着用コロナ帯電器を付設し、転写材が転写部位に搬
    送される前に予め転写材密着用コロナ帯電器から導電接
    触部材への流入電流によって、転写材表面へトナー像保
    持体の同極性の電荷を付与するとともに転写材と転写材
    搬送ベルトを静電気的に密着させる転写材密着手段とを
    具備することを特徴とする転写・搬送装置。
  2. 【請求項2】転写材搬送ベルトの厚さが0.4mm〜1.5mmで
    あることを特徴とする特許請求の範囲第(1)項記載の
    転写・搬送装置。
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