JP2949393B2 - ステップモータを駆動源とする位置決め装置 - Google Patents

ステップモータを駆動源とする位置決め装置

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JP2949393B2
JP2949393B2 JP19684793A JP19684793A JP2949393B2 JP 2949393 B2 JP2949393 B2 JP 2949393B2 JP 19684793 A JP19684793 A JP 19684793A JP 19684793 A JP19684793 A JP 19684793A JP 2949393 B2 JP2949393 B2 JP 2949393B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はステップモータを駆動源
とする位置決め装置に関し、特にカメラ等に使用される
レンズや絞り羽根等の位置決め動作をステップモータの
回転により行うのに適した位置決め装置に関する。
【0002】
【従来技術】まず、図8及び図9を参照して、従来より
知られており、又、本発明でも使用される4極のステッ
プモータの基本構造及び作用を説明する。ロータ31は
その回転軸を中心に90゜間隔でS極及びN極が配置さ
れており、ロータ31の両側にはステータ32,33が
対向配置されている。ステータ32は磁極34,35を
有し、ステータ33は磁極36,37を有しており、各
々のステータにはコイル38,39が捲着されている。
ロータ31の軸心を中心として、磁極34,35間及び
磁極36,37間には90゜の間隔が形成され、磁極3
4,37間には45゜の間隔が形成され、磁極35,3
6間には135゜の間隔が形成されている。
【0003】コイル38に加えるパルスをA相、コイル
39に加えるパルスをB相と定義した時に、A相パルス
をHレベルにした時にステータ32は磁極34がS極に
着磁され、A相パルスをLレベルにした時にステータ3
2は磁極34がN極に着磁される。同様にB相パルスを
Hレベルにした時にステータ33は磁極36がS極に着
磁され、B相パルスをLレベルにした時にステータ33
は磁極36がN極に着滋される。
【0004】今、図8に示す〔HH〕の状態からB相パ
ルスをLレベルに切り換えると、磁極37と磁極S1の
反発力、磁極37と磁極N1の吸引力、磁極36と磁極
N2の反発力、磁極36と磁極S1の吸引力によってロ
ータ31は時計回りに45゜回転し、以後同様に図10
に示す様にB相パルスの位相がA相パルスの位相よりも
常に90゜先行する様にパルスを歩進すると、パルスの
歩進毎にロータ31はステップ45゜で時計廻りに回
転することになる。
【0005】さて、図8に示す様に駆動パルスが〔H
H〕の時(駆動パルスが〔LL〕の時も各磁極のSNが
反転する点を除いて同様)と図9に示す様に駆動パルス
が〔HL〕の時(駆動パルスが〔LH〕の時も各磁極の
SNが反転する点を除いて同様)とロータ31の静的
な停止保持力の強弱を比較した場合、ステータ磁極とロ
ータ磁極の相互に吸引反発力を生じる磁極間距離の差異
に起因して、図8に示す状態の停止保持力は図9に示す
状態の停止保持力よりも相対的に強い。尚、本明細書に
おいては図8に示す相対的に停止保持力の強い状態を安
定位相、図9に示す相対的に停止保持力の弱い状態を不
安定位相と用語上定義して使用する。
【0006】従って、図9に示す不安定位相にある状態
から駆動パルスの切り換えによって図8に示す安定位相
にステップ回転させる場合に発生するトルクと、図8に
示す安定位相にある状態から駆動パルスの切り換えによ
って図9に示す不安定位相にステップ回転させる場合に
発生するトルクと比較した場合には、前者のトルクが相
対的に大きくなり、このために、ステップ回転に伴って
生じるオーバーシュートも前者の方が相対的に大きくな
る。そして、この様な現象を前提として、以下において
従来例及び本発明の説明を行う。
【0007】さて、上記のようなステップモータを駆動
源とする位置決め装置の一例であるカメラ用レンズ駆動
装置として、例えば、ステップモータの回転停止位相に
対応した位置にギア歯が形成されたラチェットギアを有
するとともに、初期位置へと戻る方向へとスプリングに
よって付勢されたレンズ駆動部材を有して、該駆動部材
をステップモータの回転動作に伴って移動せしめて、距
離情報から得られる目的の合焦位置まで移動して停止し
た状態でラチェットレバーがラチェットギアの歯部をス
プリングの戻り方向への付勢に抗して係合する事によ
レンズ駆動部材を位置決めするようにしたものが知ら
れている。
【0008】前述の図8の状態にあるステップモータに
対して図10に示すような順次一定のパルス幅で,[H
L][LL][LH][HH]で一巡する駆動パルスを
供給したときのステップモータの回動によりレンズ駆動
材が移動してゆく。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】該種機種において
目的の合焦位置へと移動する時に印加する最終印加パル
スによって、ラチェットレバーがラチェットギアの目的
のギア歯を確実に乗り越えてこれを係止することが出来
る様に,最終印加パルスによってラチェットレバーの係
止爪がラチェットギアのギア歯多少多めに乗り越える
までオーバーチャージをして、駆動パルスの通電停止時
のスプリングによる復帰走行によって目的のギア歯で係
止されるようになされている。
【0010】図11に該種装置の係止される動作の近傍
のタイミングチャートを示す。n段が目的となる合焦位
置(係止位置)を示し、n−1がその前の段の係止位
置、n+1が次の段の係止位置を示している。(A)は
最終印加パルスが安定位相の場合のレンズ駆動リングの
動作を示し、(B)は最終印加パルスが不安定位相の場
合のレンズ駆動リングの動作を示し、(C)は最終印加
パルスが不安定位相の場合で、且つ,レンズ駆動リング
の繰出段数が大きい為スプリングによる戻り方向への付
勢力が大きい場合を示す。
【0011】従来のラチャットギアは各ギア歯が所望の
分解能を得る為に等間隔で列設されており、前述したよ
うにステップモータの停止位置が安定位相にあり相対的
に大きいオーバーシュートが発生する(A)に示すよう
な動作をした場合にオーバーシュートの影響で次のギア
歯(n+1段)まで飛び出してしまう危険性があり、必
要以上に大きなオーバーチャージ量OC1を取ることが
出来なかった。さりとてオーバーチャージ量を減少させ
るようなセッティグを行うとステップモータの停止位
置が安定位相にあり相対的に小さいオーバーシュートが
発生する(B)に示すような動作をした場合には、衝撃
等の外乱や、電源電圧の低下時に目的のギア歯(n段)
を係止できない危険性が生じるという問題がある。
【0012】特に,レンズ駆動部材の移動量が多く,ス
プリングの付勢力が大きくなる場合には上記の(C)に
示す様に上記の問題が顕著であった。すなわち、前述し
たように、不安定位相の場合には停止位置でのロータと
ステータとの関係による停止保持力が安定位相よりも小
さいので、スプリングのチャージ力量が大きくなる領域
では、オーバーチャージ量OC2が小さくなり、ギア歯
を係止できないことが比較的頻繁に起こるのであった。
【0013】本願はこの様な問題に鑑みてなされたもの
であり、ステップ回転毎に安定位相と非安定位相とが規
則的に繰り返されるステップモータを駆動源とする位置
決め装置を前提として目的となる係止位置で確実に係止
を行えるようにすることを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、ロータ31とステータ32,33との相対
位置関係によりステップ回転毎に安定位相と不安定位相
とが規則的に繰り返されるステップモータと、該ステ
ップモータの回転が伝達されて移動するとともに、その
移動方向にそって前記安定位相および不安定位相の各々
に対応した複数のギア歯が列設されたラチェットギア
cを有する位置部材と、該位置部材のギア歯を係止可能
なラチェットレバーと、前記ステップモータを駆動す
る制御回路25とを有するステップモータを駆動源とす
る位置決め装置において、前記制御回路が前記位置部材
がラチェットレバーによって係止されて停止する位置へ
と移動する前段の前記ステップモータに印加するパルス
のパルス幅を、ステップモータの位相が不安定位相とな
る時と安定位相となる時とで変化させることにより、概
略達成される。
【0015】
【作用】位置部材はステップモータの回転動作に伴って
移動し、目的の停止位置へと駆動される途中で最終のパ
ルスの前に印加される前段のパルスが印加される。前段
の位相が安定位相の場合は停止位置へと印加する最終パ
ルスは安定位相になり、前段の位相が不安定位相の場
合は停止位置へと印加する最終パルスは安定位相とな
る。本発明はこの最終印加パルスが安定位相か不安定位
相かによって前段印加パルスの幅を変化させることによ
り、最終パルスを印加した時のオーバーシュート量
一になるようにする。そして、ラチェットレバーが目的
となるギア歯を乗り越えると位置部材はオーバーシュー
トの後に停止保持力により通電時安定位置で停止する
が,安定位相と不安定位相にかかわらず,ラチェットレ
バーが目的となるギア歯を確実に乗り越えるに十分なオ
ーバーシュー量を得ることができ,目的のギア歯を確
実に係止することが出来る。
【0016】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の位置決め装置
をレンズ駆動機構に連用した実施例について説明する。
図1は1実施例に係るレンズ駆動機構を兼用したシャッ
タ駆動機構の初期状態を示す平面図である。図中1はシ
ャッタ地板であり、シャッタ地板1の中央部には露出用
アパーチャlaが形成されている。又、2は駆動リング
であり、駆動リング2はシャッタ地板1の手前側におい
て、アパーチュアlaの周囲を旋回自在に支持されてい
る。駆動リング2の外縁の一部にはラック2aが形成さ
れている。又、3はステップモータであり、その出力ギ
ア3cの回転は2段歯車を構成するギア4a、4bを介
してラック2aに伝達される。
【0017】次に、5は位置部材の一例たるレンズ駆動
リングであり、レンズ駆動リング5は駆動リング2の手
前側においてアパーチュアlaの周囲を旋回自在に支持
されている。このレンズ駆動リング5の手前側面には図
外の撮影用レンズ群を駆動するための120゜間隔の傾
斜カム5aが形成されており、レンズ駆動リング5が図
示の状態から左旋することにより、図外の撮影用レンズ
群は被写体方向に繰り出される。
【0018】レンズ駆動リング5の左旋用の動力は駆動
リング2を介してステップモータ3から与えられる。即
ち駆動リング2には突片2bが形成されるとともに、レ
ンズ駆動リング5の裏面には突片2bの左旋経路上に位
置するピン5bが植設されており、駆動リング2の左旋
過程において、突片2bがピン5bを係合した時点から
レンズ駆動リング5は駆動リング2に従動して左旋す
る。
【0019】次に、6はレンズ駆動リング5の外縁の一
部に形成されたラチェットギア5cを係止するためのラ
チェットレバーである。ラチェットレバー6は地板1上
の軸lbに軸支されるとともにスプリング7(単に付勢
方向を矢示する。)によって左旋力を与えられている。
しかしながら、初期状態においては、ラチェットレバー
6は駆動リング2に形成された曲部2cに当接して図
に示す状態で左旋を規制されている。
【0020】レンズ駆動リング5の右旋用の動力は復帰
スプリング9から与えられる。即ち、レンズ駆動リング
5には復帰アーム5dが形成され、復帰アーム5d上の
ピン5eに復帰スプリング9の一端が係止されている。
復帰スプリング9の他の一端はシャッタ地板1に植設さ
れたピンlcに係止されており、レンズ駆動リング5が
左旋する過程において復帰スプリング9がチャージされ
る。レンズ駆動リング5が目的の合焦位置まで左旋させ
るとステップモータ3は反転して駆動リング2を右旋さ
せるが、この時点ではレンズ駆動リング5はラチェット
ギア5cの何れかのギア歯がラチェットレバー6に係止
されて、繰り出された位置に留まる。そして、駆動リン
グ2が初期位置に復帰する直前に駆動リング2の曲部2
bによってラチェットレバー6が右旋するとラチェット
ギア5cはラチェットレバー6から開放され、レンズ駆
動リング5は復帰スプリング9にチャージされた弾性力
によって右旋して初期位置に復帰する。
【0021】次に、10は羽根開閉レバーであり、羽根
開閉レバー10はシャッタ地板1上の軸ldに揺動自在
に支持されている。又、11はシャッタ地板1の裏面に
植設された軸leに揺動自在に支持されたシッャタ羽根
であり、羽根開閉レバー10の裏面に植設された係合ピ
ン10aはシャッタ地板1を貫通(貫通孔は図面上で省
略するが、軸ldを中心とした円弧状に形成される。)
してシャッタ羽根11に形成された長孔11aと係合し
ている。したがって、図1に示す状態から羽根開閉レバ
ー10が右旋すると係合ピン10aは長孔11aを係合
しながら軸leを中心にシャッタ羽根11を右旋させて
アパーチャlaを開口させる。尚、図面の煩雑化を避け
るためにシャッタ羽根11は1枚のみ示すが左右対象形
状のシャッタ羽根を有することはいうまでもない。
【0022】羽根開閉レバー10は常時スプリング12
によって右旋力を与えられているが、羽根開閉レバー1
0に形成されたカムフオロア10bがレンズ駆動リング
5に形成された突片5f及び駆動リング2に形成された
突片2d、2e及び駆動リング2に形成されたV字状カ
ム2fに当接して羽根開閉レバー10の右旋角度が制御
される。
【0023】次に、13は発光ダイオード13aとフォ
トトランジスタ13bとを有するフォトリフレクタであ
る。発光ダイオード13aの投光面及びフォトトランジ
スタ13bの受光面はシャッタ地板1の裏面に向けて取
りつけられており、シャッタ地板1の裏面の当該箇所に
は発光ダイオード13aから照射された光をフォトトラ
ンジスタ13bに向けて反射するための反射面が形成さ
れている。一方、シャッタ羽根11の先端部分には発光
ダイオード13aからフォトトランジスタ13bに至る
光路を開閉する遮光片11b、11cが形成されてい
る。従って、初期状態では発光ダイオード13aからフ
ォトトランジスタ13bに至る光路は開放されている
が、シャッタ羽根11の開ロ動作に連動して遮光片11
b、11cが通過する時に上記光路が遮蔽され、特に本
発明ではピンホールが形成される直前に遮光片11bと
11c間のスリットが通過する様になされている。
【0024】次に、図2は上記実施例の制御動作を行う
ための制御システムのブロック図であり、3a、3bは
ステップモータ3のコイルを示し,図8及び図9で示し
たコイル38.39に各々相当する。又、20、21は
コイル3a、3bに駆動電流を供給するモータドライ
バ、22はモータドライバ20、21を制御するための
A相及びB相の駆動パルスを発生するパルス発生回路を
示す。
【0025】モータドライバ20、21は同一構成であ
るので、モータドライバ20で代表して説明するが、モ
ータバライバ20は、コイル3aに順方向の駆動電流を
供給するトランジスタ20a、20b、コイル3aに
方向の駆動電流を供給するトランジスタ20c、20
d、及びインバータ20e、20fを有するブリッジ回
路で構成される。パルス発生回路22が発生する正相の
A相パルスがトランジスタ20b及びインバータ20e
を介してトランジスタ20aに供給されると、トランジ
スタ20a、20bがオンしてコイル3aに正方向の駆
動電流が供給される。又、パルス発生回路22が発生す
る逆相のA相パルスがトランジスタ20d及びインバー
タ20fを介してトランジスタ20cに供給されると、
トランジスタ20c、20dがオンしてコイル3aに逆
方向の駆動電流が供給される。
【0026】又、23は被写体距離を測定する公知の測
距回路、24は被写体輝度を測定する公知の側光回路を
示し、測距回路23が測定した距離情報や側光回路24
が測定した輝度情報はCPU25に入力され、CPU2
5は距離情報や輝度情報に基づいてレンズの設定段数や
露出秒時を算出する。又、26はレンズの繰出位置を記
憶するカウンタ、27は露出秒時計測用のタイマであ
る。又、13a、13bは既に説明した発光ダイオード
13a及びフォトトランジスタ13bであり、フォトト
ランジスタ13bのオンオフによって変動する抵抗13
cのレベルがCPU25に入力される。更に、28aは
シャッタボタンの第1ストロークでメークする第1レリ
ーズスイッチ、28bはシャッタボタンの第2ストロー
クでメークする第2レリーズスイッチを示し、28
28dは分圧用の抵抗である。スイッチ28a、28b
が共にブレークの場合と、スイッチ28aのみがメーク
している場合と、スイッチ28a、28bが共にメーク
している場合とで抵抗28c、28dの分圧点のレベル
が変動する。29は前段印加パルス幅設定用情報を有し
たROMテーブルであり、測距側距回路23の距離情報
に基づいて決定されたレンズの設定段数に応じて後述す
るレンズ駆動の前段印加パルスの幅Tを決定する情報を
有している。
【0027】図3にROMテーブル29の内容を簡略化
して示す。ROMテーブル29には撮影レンズの繰出位
置に対応したステップモータ3への印加パルス段数に対
して後述する前段印加パルスのパルス幅がメモリーされ
ている。
【0028】図面では分かりやすいように、左欄に最終
印加パルスが安定位相となる場合(本実施例では奇数
段)、右欄に最終印加パルスが不安定位相となる(本実
施例では偶数段)で欄分けしてある。
【0029】この図から分かるように、本実施例におい
ては最終印加パルスの位相が左欄に示した安定位相とな
る場合よりも右欄に示した不安定位相となる場合の方が
相対的にパルス幅の方が短くなるように設定されてい
る。
【0030】また、スプリング9の負荷によりレンズ駆
動リングの設定段数が大きくなるほどこの駆動リングを
介してステップモータ3に作用する戻り方向への負荷が
大きくなることによって、最終印加パルスを印加した時
のオーバーチャージ量が小さくなることから、レンズの
繰出段数を安定位相および不安定位相の各々を3つのゾ
ーンに分解し、繰出段数が大きくなるほどパルス幅が短
くなるように設定されている。
【0031】このように、前段印加パルスTを変化させ
たことによる作用を説明する。最終印加パルスが不安定
位相、すなわち前段印加パルスが安定位相である場合に
は、前段印加パルスへの通電を短くすることにより、最
終印加パルスを通電した時の回転トルクを大きくするこ
とができ、したがって、オーバーシュート量を大きくす
ることができる。
【0032】図11を参照して従来例と比較する。
(D)は(C)と同じ繰出段数において前段印加パルス
を短くしたものである。上記の様に前段印加パルスの通
電時間を短縮することによって最終印加パルスを通電し
たときのモータトルクを大きくすることにより図11の
(D)に示す様にオーバーシュート量を(C)よりも大
くすれば、従来では係止できなかったものを確実に
止することができるようになっている。
【0033】次に、上記事項及び図4及至図を参照し
て本実施例の動作を説明する。初期状態において、全て
の機構は図1に示す状態にある。この状態から図外のシ
ャッタボタンのハーフストロークにより第1レリーズス
イッチ28aがメークすると,CPU25は側距回路2
3から被写体距離情報を読み込んで撮影用レンズの繰出
位置を算出し、又、側光回路24から被写体輝度情報を
読み込んでAE秒時をAEタイマ27にセットする。
【0034】また、CPU25は算出された撮影レンズ
の繰出位置情報からROM29をアクセスして後述する
前段印加パルスのパルス幅Tを読み込み記録する。
【0035】引き続くシャッタボタンのフルストローク
により第2レリーズスイッチ28bがメークすると,
PU25はカウンタ26を歩進しながら、例えば4ms
周期で正転用パルスの発生指令をパルス発生回路22に
加え、パルス発生回路22は正転用のパルス(A相の位
相がB相の位相よりも90゜遅れたパルス)モータド
ライバ20、21に供給する。正転用パルスの歩進に伴
ってコイル3a、3bの着磁状態が順次変換し、出力ギ
ア3cが反時計回りに回転し、出力ギア3cの回転はギ
ア4a、4bからなる2段ギア及びラック2aに伝達さ
れ、駆動リングはアパーチュアlaの周囲を反時計廻
りに旋回する。
【0036】この様にして駆動リング2が左旋する過程
で、駆動リング2に形成された突片2bがレンズ駆動リ
ング5の裏面に植設されたピン5bを係合した時点から
レンズ駆動リング5は駆動リング2に従動してスプリン
グ9をチャージしながらアパーチュアlaの周囲を反時
計廻りに旋回し、カム5aは図外の焦点調整用レンズを
被写体方向に繰り出す。尚、図5はこの様にして駆動さ
れる駆動リング2のステップ回転位置を横軸を時系列と
して示しており、図5における数値は駆動リング2のス
テップ回転位置を示している。
【0037】CPU25はステップモータ3を1ステッ
プ正転させる毎にカウンタ26の計数値を監視し、カウ
ンタ26の計算値が所望の合焦位置の前段(最終駆動パ
ルスを印加する前段の位置)になると、前述したパルス
設定用のROMテーブル29から読み出された前段印加
パルスのパルス幅Tに従って前段印加パルスのパルス幅
Tを制御する。例えば、繰出段数が1段であれば、
2.4msのパルスを印加する。そして、最終駆動パル
スを印加した後この状態を例えば25ms維持した後
に、例えば2.5ms周期で逆転用パルスの発生指令を
パルス発生回路22に加え、パルス発生回路22は逆転
用のパルス(A相の位相がB相の位相よりも90゜進ん
だパルス)をモータドライバ20、21に供給する。従
って、出力ギア3cは時計廻りに回転し、これが伝達さ
れて駆動リング2もアパーチュアlaの周囲を時計廻り
に旋回する。又、この逆転パルスの更新に伴ってカウン
タ25は減算される。
【0038】したがって、レンズ駆動リング5には駆動
力は伝達されなくなり、又、レンズ駆動リング5はスプ
リング9によって時計廻りに付勢されているが、この時
点ではラチットレバー6は駆動リング2の曲部2cか
ら開放されているので、スプリング7によって軸lbを
中心に左旋し、レンズ駆動リング5に形成されたラチェ
ットギア5cの何れかの歯を係止する。従って、レンズ
駆動リング5は目的の合焦位置に繰り出された状態で係
止されることになる。尚,図6はこのようにしてレンズ
駆動リング5が目的の合焦位置で係止された状態を示し
ている。
【0039】このようにして、何れかの位置でレンズ駆
動リング5を係止した後には、CPU25はカウンタ2
6を1減算しなからステップモータ3を時計廻りに回転
させて露出シーケンスを実行させる。
【0040】即ち、上述の様にしてステップモータ3を
時計廻りに回転させ、これに伴って駆動リング2が時計
廻りに回転すると、羽根開閉レバー10のカムフオロア
10bが駆動リング2の突片2eからV字状カム2fに
落下する。従って、羽根開閉レバー10はスプリング1
2の付勢力によって軸ldを中心に右旋し、羽根開閉レ
バー10の裏面に植設されたピン10aは長孔11aを
係合しながら、シャッタ羽根11を軸leを中心に右旋
させてアパーチュアlaを開ロする。図7はこの様にし
てシャッタ羽根11が開ロ作動した状態を示している。
【0041】この図7の状態から所望される露出秒時が
経過した後にステップモータ3を更に時計回りに回転さ
せ、駆動リングを更に時計回りに回転させると、羽根
開閉レバー10のカムフオロア10bは駆動リング2の
V字状カム2fから突片2dに乗り上げ、スプリング1
2に抗して左旋する。従って羽根開閉レバー10はピン
10aが長孔11aを係合しながら、シャッタ羽根11
を軸leを中心に旋させてアパーチャlaを閉鎖す
る。
【0042】ステップモータ3が更に時計廻りに回転す
ると、駆動リング2は更に時計廻りに回転し,やがて駆
動リング2に形成された曲部2bがラチェットレバー6
aと接触し、スプリグ7に抗してラチェットレバー
右旋させる。従って、レンズ駆動リング5のラチェッ
トギア5cはラチェットレバー6から開放され、レンズ
駆動リング5はスプリング9の付勢力によって右旋して
初期位置に復帰し、一回の撮影動作を終了する。
【0043】上記実施例では、スプリング9を用いてレ
ンズ駆動リング9を初期位置方向へと付勢した付勢力を
考慮して、繰出段数をゾーン分けしてパルス幅に変化を
侍たせる様にしたが、スプリング9の付勢力が無視でき
る程度であれば安定位相と不安定位相とのそれぞれを設
定段数に関係なく一定のパルス幅としてもよい。
【0044】また、ギア歯部を確実にラチェットレバー
に係止されるように不安定位相のパルス幅を短くするよ
うに設定したが、適用される位置決め装置によって、位
置部材の負荷やステップモータへ印加する電流値等に応
じて、逆に安定位相のパルス幅を長くするようなことも
考えられる。オーバーシュート量が小さく或は大きくな
る位相のパルス幅を変化させることにより、オーバーシ
ュート量を係止することが可能な所望の量なるように変
化させればよく、上記の実施例のように変化させること
に限定されるものではない。
【0045】さらに、撮影用レンズを駆動する場合を例
として説明したが、レンズ駆動リング4を絞りリングに
置き換えることにより、本発明を絞り羽根の駆動に適用
することも可能である。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、安
定位相および不安定位相を有したステップモータであっ
ても各々のギア歯に対するオーバーシュートの相対的ピ
ーク位置は常に一定となり、何らかの外乱によってオー
バーシュート量が増減しても、目的のギア歯を係止出来
なかったり、或は目的のギア歯の次のギア歯を係止した
りする危険性を大幅に低減できる。従って、本発明によ
れば、ラチェットギアのピッチを細かくして分解能を向
上させることも容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係るカメラ用レンズ駆動装置
の初期状態を示す機構図。
【図2】上記実施例の制御系のブロック図
【図3】上記実施例に用いられるROMテーブル情報を
示す図。
【図4】上記実施例の制御動作を示すフローチャート
【図5】上記実施例の制御動作を示すタイムチャート
【図6】上記実施例装置のレンズ設定状態を示す機構図
【図7】上記実施例装置のシャッタ開口状態を示す機構
【図8】上記実施例に使用されるステッフモータの安定
位相における構成図
【図9】上記実施例に使用されるステッフモータの不安
定位相における構成図
【図10】図7、8に示すステップモータに与えるパル
ス列を示すタイムチャート
【図11】本発明の実施例と従来例の動作を比較したタ
イムチャート
【符号の説明】
2 駆動リング 3 ステップモータ 5 レンズ駆動リング 5c ラチェットギア 6 ラチェットレバー 25 CPU 29 ROMテーブル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G02B 7/04 G02B 7/08 G03B 9/00 - 9/54 H02P 8/00 - 8/42

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ロータとステータとの相対位置関係によ
    りステップ回転毎に安定位相と不安定位相とが規則的に
    繰り返されるステップモータと, 該ステップモータの回転が伝達されて移動するととも
    に、その移動方向にそって前記安定位相および不安定位
    相の各々に対応した複数のギア歯が列設されたラチェッ
    トギアを有する位置部材と、 該位置部材のギア歯を係止可能なラチェットレバーと、 前記ステップモータを駆動する制御回路とを有するステ
    ップモータを駆動源とする位置決め装置において、 前記制御回路が前記位置部材がラチェットレバーによっ
    て係止されて停止する位置へと移動する前段の前記ステ
    ップモータに印加するパルスのパルス幅を、ステップモ
    ータの位相が不安定位相となる時と安定位相となる時と
    で変化させることを特徴とするステップモータを駆動源
    とする位置決め装置。
  2. 【請求項2】 前記制御回路は、前記位置部材の停止位
    置に対応するパルス幅をテーブルに格納したメモリーを
    持ち、該テーブルに基づいてパルス幅を決定することを
    特徴とする請求項1記載のステップモータを駆動源とす
    る位置決め装置。
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