【発明の詳細な説明】
カメラの電子シャッタ駆動方法及び装置
発明の背景
本発明はカメラの電子シャッタ駆動方法及び装置に関し、より詳しくは、電子
シャッタの応答性能が速く、電子シャッタの構造が簡単なカメラの電子シャッタ
駆動方法及び装置に関する。
発明の分野
一般に、カメラの電子シャッタは被写体の測定された距離だけ焦点制御用レン
ズのズーミングを制御する自動焦点制御と、被写体の適正露出量に応じて絞りと
シャッタの速度を調和させて制御する自動露出制御とを自動的に結合するように
構成される。
前記カメラの電子シャッタは米国特許第4,918,480号、4,634,
524号及び5,111,230号と日本国特許第61−9632号に提案され
ている。
前記従来技術は共通的に、被写体の測定された距離に応じて焦点制御用レンズ
のズームイン/アウトを制御する焦点制御リングと、焦点制御用レンズが焦点位
置に到達したとき焦点制御リングの回転を停止させるロッキング装置とを有する
。
また、被写体の適正露出量に応じてセクタを開閉するセクタ開閉手段と、その
セクタ開閉手段を定められた位置に作動させる露出制御リングと、露出が終わっ
た直後焦点制御リングと露出制御リングを定められた位置に復帰させる初期定位
置制御装置と、焦点制御リングとロッキング装置を作動させる動力源とを含む。
前述のような従来技術において、焦点制御用レンズのズーム制御駆動方法にお
いては、焦点制御リングが焦点制御用レンズを最小ズーム位置から最大ズーム位
置に、且つそれと逆に順次に移動させる。
前記において、最小ズーム位置は被写体が最遠距離にあるときの焦点制御用レ
ンズの焦点位置を示し、最大ズーム位置は被写体が最近距離にあるときの焦点制
御用レンズの焦点位置を示す。
図29を参照すると、米国特許第5、111、230号の電子シャッタの駆動
順序が図解されている。図から分かるように、焦点制御用レンズは焦点制御点に
より最小ズーム位置(j)から最大ズーム位置(k)にズームされる。焦点制御
用レンズが測定された距離(l)だけズームされたのち、反対方向に最小ズーム
位置(j)に復帰する。
最近、電子シャッタの焦点制御機能を改善するために、最小ズーム位置から最
大ズーム位置まで移用される焦点制御段階がより多段化とされている。
このより多段化されるのを利用する結果として、焦点制御時間が増加され、電
子シャッタの応答性能を遅くなる。
即ち、焦点制御リングの第1段階に[X]msの時間が利用されるとすれば、
最初から最後(最小ズーム制御位置から最大ズーム制御位置、またはそれと逆に
)まで行くに要する時間は[最大段数×X]msで、焦点制御に過度な時間を使
用することとなる。
また、従来技術の電子シャッタにおいて、被写体の測定された距離に応じて焦
点制御レンズがズームされたとき焦点制御リングの回転を停止させるためのロッ
キング装置が必要で、結果として構造が複雑となる。
発明の要約
本発明は前記問題点を解決するための努力でなされた。
本発明の目的は、被写体の測定された距離に応じてズームされる焦点制御レン
ズの移動距離を短くし、それで、焦点制御に利用される時間を減少させることに
よって、電子シャッタの応答性能を向上するカメラの電子シャッタ駆動方法及び
装置を提供することにある。
本発明の他の目的は、焦点制御が完了したとき焦点リングの回転を停止させる
ようにするロッキング装置を利用しなくなることによって、単純な構造と作動安
定性を達成するカメラの電子シャッタ駆動方法及び装置を提供することにある。
上記目的は、焦点制御レンズが最大ズーム位置と最小ズーム位置との間の中間
位置に設定されている状態で焦点制御レンズと連結される回転部材の初期焦点を
配置する電子シャッタの駆動方法を提供する本発明により実現される。焦点制御
レンズの初期位置は、設定された最遠被写体に関する焦点制御レンズの焦点位置
と最近被写体に関する焦点制御レンズの焦点位置との間の中間段階に位置される
。それから、シャッタスイッチが作動されたとき、距離測定回路により計算され
た値に応じて設定された位置に焦点制御レンズを移動させるために、第1駆動手
段に連結される回転部材を初期位置から時計周りまたは反時計周り方向に回転さ
せることによって焦点を制御する。最後に、前記焦点制御レンズの焦点制御が完
了したとき、弾性部材により偏ったセクタを、電極の印加により両方向に回転す
る第2駆動手段と連結して発光測定回路で計算された露出値に応じて作動される
セクタ開閉手段により露出を遂行する。
本発明の他の様相によると、カメラの電子シャッタの駆動方法は、動力供給を
含む第1駆動手段と、前記駆動手段と噛合って動力供給と同一方向に回転し、距
離測定回路により計算された値に応じて焦点制御レンズをズームする回転部材と
を含む。初期位置検出及び調節手段は、カメラに初期電源が印加されるとき、前
記回転部材が最大ズーミング位置と最小ズーミング位置との間の中間位置に位置
されなかったとき前記回転部材を初期位置に調節する。セクタを開閉する第2駆
動手段は、弾性部材により偏りセクタを閉鎖された状態に維持するが、動力供給
が行なわれると発光測定回路により計算された露出値に応じて駆動される。
図面の簡単な説明
明細書の一部を構成して統合される添付図面は、本発明の一実施形態を図解し
、記述と共に本発明の原理を説明するに要する。
図1は本発明によるカメラの電子シャッタ駆動方法を示す図、
図2は本発明の第1実施形態によるカメラの電子シャッタ駆動装置を示す分解
斜視図、
図3は本発明の第1実施形態による第1駆動手段を示す縦断面図、
図4Aは本発明の第1実施形態による第1及び第2駆動手段を示す底面図、
図4Bは図4Aの弾性部材を示す斜視図、
図5及び6は、それぞれ本発明の好適な第1実施形態による焦点制御レンズと
回転部材との結合状態を示す縦断面図及び平面図、
図7は本発明の好適な第1実施形態によるレンズバレル支持構造の縦断面図、
図8は本発明の好適な第1実施形態によるセクタを示す平面図、
図9は本発明の好適な第1実施形態による初期位置検出手段を示す図、
図10は本発明の好適な第1実施形態による初期位置検出方法の流れ図、
図11は本発明の好適な第1実施形態による動力源の初期位置を示す図、
図12は本発明の好適な第1実施形態によるセクタの露出開始点を示す図、
図13A〜13Dは本発明の好適な第1実施形態によるフォトリフレクタエラ
ー信号を示す図、
図14A及び図14Bは本発明の好適な第2実施形態によるカメラの電子シャ
ッタ駆動システムの図、
図15Aは図14に示した電子シャッタ駆動装置の分解斜視図、
図15Bは図15Aの組立図、
図16は本発明の好適な第2実施形態による電子シャッタ駆動システムの側断
面図、
図17は本発明の好適な第1及び第2実施形態による電子シャッタ駆動装置に
適用される焦点制御カムの平面図、
図18は本発明の好適な第2実施形態による電子シャッタ露出線図を示す図、
図19は本発明の好適な第2実施形態による焦点制御リングと露出リングとマ
グネットの間の位置関係を示す側断面図、
図20は本発明の好適な第2実施形態によるセクタと開放レバーとの間の位置
関係を示す図、
図21は本発明の好適な第2実施形態による電子シャッタ駆動装置がセクタを
開放する状態を示す図、
図22A、22B、22C及び22Dは本発明の好適な第2実施形態による電
子シャッタに使用される定点制御方式のステップモータ駆動状態を示す図、
図23は本発明の好適な第2実施形態による電子シャッタ駆動制御方法を説明
するための一般露出の流れ図、
図24は本発明の好適な第2実施形態による電子シャッタ駆動制御方法を説明
するためのバルブ露出の流れ図、
図25は本発明の好適な第2実施形態による電子シャッタ駆動方法を説明する
ための、露出制御リングが時計周り方向に回転するときの一般露出を示す図、
図26は本発明の好適な第2実施形態による電子シャッタ駆動方法を説明する
ための、露出制御リングが反時計周り方向に回転するときの一般露出を示す図、
図27は本発明の好適な第2実施形態による電子シャッタ駆動方法を説明する
ための、露出制御リングが時計周り方向に回転するときのバルブ露出を示す図、
図28は本発明の好適な第2実施形態による電子シャッタ駆動方法を説明する
ための、露出制御リングが反時計周り方向に回転するときのバルブ露出を示す図
、
図29は従来の電子シャッタの駆動順序を示す図である。
好適な実施形態の説明
以下、本発明の好適な実施形態を添付図面と関連して詳細に説明する。
図1を参照すると、参照符号(a)は焦点制御レンズの初期位置を示す。焦点
制御レンズの初期位置(a)は最小ズーム位置(b)と最大ズーム位置(c)と
の間に定められ、第1駆動手段により、距離測定回路で測定された距離値に応じ
て焦点レンズはズームされる。
上記において、前記自動焦点制御段階の総数を40段階に仮定したとき、初期
位置(a)は20番目の段階で、最大ズーム位置(c)は40番目の段階、最小
ズーム位置(b)は1番目の段階になる。
より明確に、本発明の電子シャッタ駆動方法は焦点制御レンズのズームの初期
位置(a)を自動焦点位置制御の開始点として定め、前記レンズに連結される回
転部材を時計回り(CW)又は反時計回り(CCW)方向に回転することによっ
て、焦点制御レンズの自動焦点制御を実行する。
その結果、本発明は最小ズーム位置から最大ズーム位置、及びその逆に移動す
るとき、ズーミング時間を従来技術のズーム時間より少なくとも半分くらい減少
させる。
前述したように作動する本発明のカメラの電子シャッタ駆動システムは図2〜
図8に示されている。
図2は本発明の好適な実施形態によるカメラの電子シャッタ駆動装置の全体を
示し、参照符号1は第1駆動手段としての動力源を示す。この動力源1は4つの
永久磁石と一体に形成されるモータギヤ3と、一対のステータ5とから構成され
る。
駆動中、動力源1は4つの永久磁石により時計周り又は反時計周り方向に一度
に90°ずつ回転できる。動力源1はモータベース(B)に位置され、モータカ
バー(C)はその上側に結合される。
なお、第1駆動手段は動力源1と噛合って回転力を伝達する減速ギヤ部を含む
。図3、図4A及び図4Bにより詳細に示したように、減速ギヤ部は相互に噛合
う複数個のギヤ7、9、11から構成される。
ギヤ7は動力源1のモータギヤ3と噛合い、ギヤ11は焦点制御レンズと連結
される焦点制御リング13と噛合う。減速ギヤ部はシャッタベース(S)に位置
されてモータベース(B)の下部に連結される。
図5に示すように、焦点制御リング13の内周面にはねじ状(H)が形成され
てレンズホールダ15に結合される。レンズホールダ15はレンズバレル17と
一体に結合される。
焦点制御リング13はシャッタベース(S)とモータベース(B)との間に回
転可能に支持される。
図6に示すように、レンズホールダ15の外側に形成された回転防止突起19
はモータカバー(C)に挿入されて回転防止溝21と緊密に嵌合される。
それゆえ、動力源1に結合される焦点制御リング13の回転方向に応じてレン
ズホールダ15はモータカバー(C)に形成された回転防止溝21に沿って図5
から見て上下方向に移動する。
弾性部材として作用するコイルスプリング23はレンズバレル17とモータカ
バー(B)との間に介され、それらは焦点制御リング13とレンズホールダ15
との嵌合により生じる遊動を防止する(図2参照)。
図7に示すように、レンズバレル17は、レンズバレル17の突起29に形成
された溝25とモータカバー(C)に形成されたピン27との間にコイルスプリ
ング23を介し、こんなふうにレンズバレル17は常時上方向に(図面において
)力を受けるように構成される。
それに、本発明の電子シャッタは、電子回路部にオフ状態からオンされて焦点
制御リング13が予定された初期位置に位置しないと検出されたとき、又は、シ
ャッタスイッチが作動されて被写体の距離と露出値が計算されてシャッタがその
作動を開始するとき、焦点制御リング13を初期位置に調節するための初期位置
検出及び調節手段を含む。
図4Aから分かるように、初期位置検出及び調節手段は突起131と、ギヤ部
132(焦点制御リング13に形成される)と、フォトインターラプタ31とか
ら構成される。
フォトインターラプタ31は焦点制御リング13の突起131が初期位置に位
置しないとき、動力源1に信号を送って焦点制御リング13が初期位置に到達す
るまでそれを時計周り方向に回転させる。
自動焦点装置を有する以外に、本発明の電子シャッタ駆動装置は自動露出制御
装置をさらに含む。
この自動露出装置は別の駆動手段である第2駆動手段としての自動露出メータ
41を有する。
図2、図4A、及び図4Bを参照すると、自動露出メータ41は電流印加方向
に一致する方向に応じて一方向またはその逆方向に回転するボス43を含む。
ボス43はシャッタベース(S)に支持されるギヤレバー45の接続突起47
に噛合って回転できる。弾性部材49はギヤレバー45に固定されてシャッタベ
ース(S)に弾性的に支持される。
その結果、自動露出メータ41は常時反時計回り方向に弾性力を受け、時計周
り方向に回転するとき弾性部材49の弾性力に対して加圧する。
図4Bから分かるように、弾性部材49は円周方向に弾性力を有し、上下方向
に弾性力を生じるように弾性部材49を形成する複数個の巻線部(T)を有する
。
弾性部材49はセクタレバー51に弾性力を加えてセクタが常時閉鎖された状
態にあることができる。
この構造によりギヤレバー45とセクタレバー51とのバウンスが吸収される
ので、セクタの2重開放を防止できる。
なお、ギヤレバー45はシャッタベース(S)に回転可能に結合されたセクタ
レバー51と噛合い、セクタレバー51はセクタピン53を有して2つのセクタ
55、57に同時に結合される。
このような構成を通じて、セクタ55、57は弾性部材49により閉鎖される
状態に偏る。時計回り方向に回転するとき、自動露出メータ41は弾性部材49
の力に対して加圧してセクタ57、59を開放する。
セクタ57、59は、図2及び図8に示すように、公知の方式で構成され、シ
ャッタベース(S)に安定に支持されてその下側にセクタカバー(SC)と結合
される。
セクタ57の少なくとも一側にはスロット61が形成され、スロット61はシ
ャッタベース(S)に固定されたフォトリフレクタ63により検出され、この検
出を通じて自動露出制御の開始点が定まる。
即ち、セクタ57、59は自動露出メータ41の時計回り方向の回転により破
線57´59´で示すように開放される。このとき、フォトリフレクタ63はセ
クタ57の開放開始点を認知して測光回路部により計算された露出値の制御を許
す。
以上説明した電子シャッタ駆動装置に基づいて、本実施形態の電子シャッタ駆
動方法及び作用を説明する。
先ず、焦点制御レンズのズームイン/アウトの初期位置が全体自動焦点制御段
階中の中間段階に位置するように初期位置を設定する。
このとき、初期位置検出及び調節手段は焦点制御レンズに連結される焦点制御
リング13の位置を検出して初期位置に制御する。
前記作動を図9及び図10を参照して説明する。
シャッタスイッチが作動した後、距離測定回路部と光測定回路部は被写体の距
離と露出値を計算する。次に、計算された値に応じてシャッタが作動しはじめた
り、又は電子回路部で電源がオンされたとき、動力源1は時計周り方向に回転し
、図9に示すように焦点制御リング13も時計周り方向に移動する。
このとき、焦点制御リング13のギヤ部132にフォトインターラプタ31が
位置するのを初期位置と仮定すると、CPU(図略)駆動パルス信号の数を数え
るカウンティング手段を´0´にクリアし、フォトインターラプタ31の現在状
態が´H´又は´L´であるかを定める。
前述において、´H´は発光部の信号が遮断されて光電部に到達しなかった状
態を示し、´L´は発光部の信号が光電部に到達して両方とも信号を出力する状
態を示す。
次に、時計回り方向駆動パルスをフォトインターラプタ31に印加し、フォト
インターラプタ31が´H´又は´L´であるか否かを定める。同一状態であれ
ば、カウンタ手段に´1´を加え(段階S4)、フォトインターラプタ31が同
一状態でなければ´0´にクリアされる。
ここで、フォトインターラプタ31は焦点制御リング13のギヤ部132に位
置しているために、時計回り方向駆動手段が印加されてもカウンタ手段は繰返し
て´0´にクリアされる。
フォトインターラプタ31が前述のような時計回り方向駆動パルスにより焦点
制御リング13の突起131に位置されると、カウンタ手段は前記値が予定され
た値(例えば、8)以上であるかを定め、フォトインターラプタ31の状態が´
H´状態であるかを定める。
このとき、フォトインターラプタの状態が´H´に定められると、焦点制御リ
ング13の現在位置をその突起131に認知して時計周り方向駆動パルスを印加
し、フォトインターラプタ31の状態が´H´から´L´に変わった時点を検出
する(段階S8及び段階S9)。
最後に、回路(図略)はステップ駆動動力源1の動力印加状態が図11に示す
ような初期状態にあるかを確認してこの状態で動力をオフする。
しかしながら、ステップ駆動動力源1の状態が図11に示す状態と同一でなけ
れば、時計周り方向駆動パルスを続けて印加して図11に示す状態に到達した後
動力をオフし、焦点制御リング13を初期位置に制御する。
次に、図11に示したステップ駆動動力源1は第1及び第3コイルが´H´状
態であるかを定め(段階S10)、そうである場合動力をオフする。
ステップ駆動動力源1の1ステップは2つの駆動パルスから構成されるので、
1ステップ駆動の間に2つの´H´又は2つの´L´の決定が可能である。
焦点制御リング13の開放部133にフォトインターラプタ31が位置すると
、回路(図略)は駆動パルス信号の数を数える手段を´0´にクリアし、フォト
インターラプタ31を作動させて現在状態が´H´又は´L´であるかを定める
。
´L´に検出されると、前記カウンタ手段は予定された値(例えば、8)に超
すまでステップ駆動動力源1を時計周り方向に回転する。
前述において、カウンタ手段が予定された値を過ぎるまでそれによりステップ
駆動動力源1を回転するのはステップ駆動動力源1の初期状態が図11に示した
位置に位置しないとき焦点制御リング13の位置を正確に定めるためである。
予定された値を過ぎたときまで続いたカウンタ手段の時計周り方向の回転によ
って、回路(図略)は焦点制御リング13の現在位置を開放部133であること
を検出し、ステップ駆動動力源1を反時計周り方向に回転させるように駆動パル
スを逆転する(段階S11)。
逆転駆動パルスにより焦点制御リング13は反時計周り方向に回転し、フォト
インターラプタ13の初期状態が´L´から´H´に変わったかを定め、そうで
ある場合は前記段階(S10)に制御が行なわれる。
回路(図略)が変化点を検出した後、駆動パルスを正常パルスに転換して焦点
制御リング13を時計周り方向に回転させ、前記第1方法のように焦点制御リン
グ13の初期位置を制御する。
焦点制御レンズと焦点制御リング13の初期位置が定められる後、シャッタス
イッチの作動により、焦点制御レンズを距離測定回路により定められた自動焦点
位置にズームすることによって、自動焦点を遂行する。
このとき、動力源1が焦点制御リング13を回転させる方向により焦点制御リ
ング13は最大又は最小ズーム位置に移動する。
焦点制御レンズはレンズホールダ15と一体に結合され、レンズホールダ15
はモータカバー部材20により回転が防止されているために、焦点制御リング1
3の回転動作は焦点制御レンズを直線方向に移動させる。
即ち、焦点制御リング13は、動力源1により減速ギヤ部の作用することを通
じて時計周り方向(図4参照)に回転され、焦点制御レンズはセクタ側(図5の
基部に向かって)に向かってズームされ、焦点制御リング13が反時計周り方向
に回転するとき被写体に向かってズームされる。
ここで、動力源1は1ステップ駆動されるとき90°回転し、焦点制御リング
13も同一量だけ回転する。
焦点制御が完了した時点において、動力源1は少なくとも20msの安定化区
間を有するので、オーバラン現象が防止される。
なお、焦点制御が完了した時点において、第2駆動手段により光測定回路部で
計算された露出値に応じて自動露出が遂行される。ここで、第2駆動手段として
、自動露出メータ41は電流の印加により弾性部材49の弾性力を克服して時計
周り方向に回転し、自動露出メータ41に連結されるギヤレバー45とセクタレ
バー51の回転によりセクタ57、59を開放する。
このとき、セクタ57、59の開放時間(露出量)を正確に制御するために、
本発明は露出開始点を検出する。この検出はセクタ57のスロット61位置を認
知するフォトリフレクタ63を通じて実現される。この出力信号を図12に示す
。
即ち、フォトリフレクタ63はセクタ57のスロット61に対応する2つのハ
イパルス信号及び2つのローパルス信号を生じるので、両方のいずれか1つを露
出開始点として使用し、そうすることによって、正確な露出量を制御できる。
図13A、13B、13C及び13Dにフォトリフレクタ63のエラー信号を
示す。
図示したように、フォトリフレクタ63の信号が(I)、(II)、(III)、
(IV)中の一つに現れると、制御回路(図略)は状態をエラー状態に定めて表示
装置にエラーメッセージを表示する。
一方、セクタ57、59は自動露出メータ41が反対電流を受けると閉鎖され
るので、弾性部材49はその弾性力によりギヤレバー45を反時計周り方向に回
転する。
[第2実施形態]
以下、本発明の第2実施形態による電子シャッタ駆動方法及び装置を図14〜
図29を参照して説明する。
先ず図16及び図17を参照すると、レンズバレル4はシャッタベース2の内
部に位置し、且つ焦点制御カムバレル6に位置して焦点制御カムバレル6の回転
量及び方向に応じてカムバレルの軸方向にズームイン/アウトできるように構成
される。
このようなレンズズーミングは、通常カム曲線に応じてレンズバレルが移動す
ることによって実現される。本実施形態の焦点制御カムバレル6はカム部8を含
む。
カム部8は初期位置に対応する水平部10と、水平部10から焦点制御カムバ
レル6の内側面に従って前方に向かって延びる第1カム部2と、水平部から焦点
制御カムバレル6の内側面に従って後方に向かって延びる第2カム部14とを含
む。
ホーク16は焦点制御カムバレル6の一側に形成される。ホーク16はシャッ
タベース2の外周面に回転可能に固定された焦点制御リング18の回転力を受け
るための手段である。
焦点制御リング18はホーク16と結合されるピン20と、焦点制御リング1
8の外周面に大略1/2にわたって形成される歯22とを含む。なお、突起23
は焦点制御リング18の外周面で外側に向かって延びて形成される。
減速部24の最終ギヤは歯22と噛合い、ステッピングモータ(M)により回
転力を受けることができるように構成される。
減速部24は単一動力源から回転力を受け、この回転力を先ず分割して焦点制
御リング18及び露出制御リング28に伝達するためのギヤトレーンを構成する
。
その結果、減速部24は露出制御のための減速ギヤ30と、焦点制御のための
複数個の減速ギヤ32a、32b、32c、32d、32eを有する。モータギ
ヤ34も2段ギヤとして提供される。その構造のために、モータギヤ34は減速
ギヤ30及び複数個の減速ギヤ32a〜32eの両方と結合される。
前記ギヤ配列を通じて、歯22は減速部24の最終ギヤである減速ギヤ32e
と噛合って回転力を受ける。
図1Aに示すように、減速ギヤ32aは上部ギヤ32a−1と下部ギヤ32a
−2から構成され、シャフト(S)で間隔を有して固定されて回転可能である。
前記シャフト(S)は上部及び下部ギヤ32a−1、32a−2に一定の間隔
を有して回転可能に構成される。
下部ギヤ32a−2には1ステップに対応する角度で時差突起36、38が形
成される。上部ギヤ32a−2にはスライド突起40が形成されて時差突起36
、38との間に配置される。
減速ギヤ32aの上部ギヤ32a−1は動力を伝達可能に隣接した減速ギヤ3
2bと噛合う。下部ギヤ32a−2はステッピングモータの回転力が受けられる
ようにモータギヤ34と噛合う。
露出制御リング28はその外周面に複数個の突起29´と、前記突起29´の
間に配置される複数個の31´を有して提供される。突起29´、31´は22
.5°の角度で配列される。突起31´はぞれぞれ外側に向かって延びる延長端
35´を有して提供される。
露出制御リング28と焦点制御リング18は同心円上に配置され、相対的に回
転可能である。前記リング28、18の周縁部にはセクタ開閉手段が提供されて
セクタを開閉する。
本実施形態によるセクタ開閉手段はピン50によりシャッタベース2に回転可
能に結合されるセクタ閉鎖レバー46と、ピン52によりシャッタベース2に回
転可能に結合されるセクタ開放レバー48と、セクタ閉鎖レバー46及びセクタ
開放レバー48にそれぞれ時計周り方向の回転力を供給する弾性部材54、56
とを含む。
各弾性部材54、56の一側端はシャッタベース2に係止され、その他側端は
それぞれセクタ閉鎖レバー46及びセクタ開放レバーに係止される。セクタ開放
レバー48の一側にはガバナー手段が提供されて露出を制御する。本実施形態に
おいて、ガバナー手段は前記レバー48の一側端に一体に形成されるウオームギ
ヤ58と、ウオームギヤ58と噛合うウオームホイール60と、ウオームホイー
ル60と同一軸に配置されて一緒に回転可能であるガバナーギヤ62と、ガバナ
ーギヤ62に係止されるアンカ64とを含む。
ウオームホイール60、ガバナーギヤ62及びアンカ64はすべてシャッタベ
ース2に結合される。
セクタ開放レバー48の他側端は、図19に示すようにピン66により一対の
セクタS1、S2に連結されてセクタS1、S2を開放できる。
セクタ閉鎖レバー46はマグネット68により拘束されたり解放される。即ち
、マグネット68に電源が印加されると前記レバー46は拘束され、印加されな
いとレバー46は解放される。
このような作用はセクタ閉鎖レバー46にセクタ閉鎖ピン70を提供し、マグ
ネット68により往復運動する拘束部材72の溝74にピン70が位置されるこ
とによって実現される。
本実施形態において、モータギヤ34を正負方向に駆動するための駆動源とし
て使用されるステップモータMは、90°の角度で4部分に分割されて磁化した
ロータRを有する(図22A、図22B、図22C及び図22D参照)。
ステップモータMには、電源がオフされる前に磁界安定化を維持するように少
なくとも20m/sの速度で電源が供給される。
前述した本実施形態による電子シャッタ駆動システムは、図9に示すように駆
動順序により前記レンズの自動焦点制御を遂行する。
先ず、焦点制御レンズの初期位置を最遠ズーム位置(b)と最近ズーム位置(
c)との間の中間段に設定した後、距離測定回路は被写体の距離値を計算し、測
定された値に応じて焦点制御レンズを駆動手段によりズームイン/アウトする。
ここで、自動焦点制御の段階の総数を40に仮定すると、焦点制御レンズの初
期位置は20番目の段階になり、最遠ズーム位置(b)は1番目の段階、最近ズ
ーム位置(c)は40番目の段階になる。
前記レンズの初期位置(a)は、レンズバレル4のカムフォロアFがカム部8
の水平部10に位置すること、又は本出願人により出願された大韓民国特許出願
第95−33888号に開示された焦点制御リングを制御する方式のいずれか1
つにより設定される。
それゆえ、初期位置(a)が自動焦点制御の開始点に設定され、前記レンズに
連結される焦点制御リングが時計周り又は反時計周り方向に駆動されるので、焦
点制御時間が短縮する。以下、これについて詳細に説明する。
光測定及び距離測定を完了した後シャッタが作動しはじめると、マグネット6
8に電源が印加され、拘束部材72がマグネットに吸着されて前記溝74に位置
したセクタ閉鎖レバー46はセクタ閉鎖ピン70により拘束される。
この状態で、ステップモータはその回転を続けてセクタ開放レバー48が突起
23´から離脱する。この作用により、セクタ開放レバー48は弾性部材56に
より図面の時計周り方向に偏る(図19参照)。
セクタ開放レバー48に伝達される時計周り方向の回転力はガバナー手段のウ
オームギヤ58にさらに伝達されてガバナーギヤ62と共にウオームホイール6
0を回転させ、その結果、アンカ64によりガバニング作用が実現される。
即ち、ウオームホイール60を経由してセクタ開放レバー48から回転力をう
けることによってウオームギヤ58は回転しようとするが、アンカ64の対向端
は交互にガバナーギヤ62に噛合うので、ウオームギヤ58の回転は制限される
。
その結果、セクタ開放レバー48の回転速度は、図22に示すように露出制御
リング28の回転速度より遅くなる。
このとき、ステップモータは、図22A、図22B、図22C及び図22Dに
示すように、一度に90°の角度で回転する。この回転により、焦点制御リング
18は予定された角度で回転し、露出制御リング28は1ピッチ(22.5°)
ずつ回転する。
しかしながら、セクタ開放レバー48が焦点制御リング18の突起23´から
離脱するに時間を要するので、この期間には焦点制御が行なわれてはいけない。
それゆえ、本実施形態において、カム部8に水平部10が提供されてこの時間の
間は焦点制御が遂行され得ない。
以下、ステップモータの時計周り方向の回転の間の電子シャッタ駆動方法を図
23から図28を参照して説明する。
セクタ開放レバー48が焦点制御リング18の突起23から離脱した直後、焦
点制御リングと露出制御リングが時計周り方向に回転してステッピングモータが
4ステップ回転する場合、正常露出方法は次の通りである。
初期位置(段階100)において、ステッピングモータMの駆動方法が時計回
り方向又は反時計回り方向であるかを定める(段階110)。駆動方向が時計周
り方向であれば、次にステッピングモータの駆動ステップが奇数又は偶数である
かを定める。駆動ステップが偶数であれば、初期位置は下部ギヤ32a−2の時
差突起36が上部ギヤ32a−1のスライド突起40と接触する位置で始る。
時差突起36は時差突起40と接触状態にあるので、ステッピングモータの回
転力は焦点制御リング18に伝達され、それによって測定された距離量(4ステ
ップ)だけ焦点制御リング18を回転させる。
このとき、露出減速ギヤ30に連結される露出制御リング28は時計回り方向
に回転力を受けて4ステップ移動する。
ステッピングモータMから回転力を受けて焦点制御を遂行する間、セクタ開放
レバー48はピン52を中心に時計周り方向に回転力を受けるが、アンカ64は
ガバナーギヤ62と噛合うので、セクタが開放位置に旋回する前に露出制御リン
グ28の突起29´、31´がセクタ開放レバー48の回転を拘束する。即ち、
焦点制御時間の間にセクタが解放されるのを防止する。
これは露出制御リング28の角速度がセクタ開放レバー48の角速度より高い
ために、セクタ開放レバーの開放位置への移動を制限することによって行われる
。
前記作用により焦点制御が完了すると、セクタ閉鎖レバー46は露出制御リン
グ28の端35に接触するために回転できない状態にあるが、ステッピングモー
タMは反時計周り方向に1ステップ回転して露出制御が可能である(段階150)
。
即ち、ステッピングモータMの反時計周り方向の1ステップ回転は下部ギヤ3
2a−1を時計周り方向に1ステップ回転させて焦点制御リング18は回転しな
い状態で露出制御リング28が反時計周り方向に1ステップ回転でき、それによ
ってセクタ閉鎖レバー46の拘束を解除する。
このとき、セクタ閉鎖レバー46はマグネット68に吸着した状態に維持され
るが、セクタ開放レバー48はセクタを開放するように弾性部材56の弾性力に
より開放位置に回転する。前述したように露出が完了した後、露出制御のための
マグネットがオフされてセクタ閉鎖レバー46は弾性部材の弾性力により閉鎖さ
れ得る。
このような作動の間、下部ギヤ32a−2は初期に測定された距離に応じてス
テッピングモータMにより反時計周り方向に4ステップ回転することによって焦
点制御を遂行し、それから露出制御のために時計周り方向に1ステップ回転する
。それゆえ、結果的な下部ギヤ32a−2の回転ステップ数は反時計周り方向へ
の3ステップとなる。それに、減速ギヤの時差突起36は初期左側位置から右側
に向かって移動する。
即ち、焦点制御リング18が時計回り方向に4ステップ回転した状態において
、下部ギヤ32a−2が時計周り方向に1ステップ回転しても、時差突起36と
スライド40が外れた状態にあるので焦点制御リング18は回転しない。
さらに、露出制御リング28は時計周り方向に4ステップ回転してから露出の
ために反時計周り方向に1ステップ回転する。それゆえ、結果的な露出制御リン
グ28の回転ステップ数は時計周り方向への3ステップとなる。
前述したように露出作動を完了した後、コントロール・プロセス・ユニットの
命令によりシャッタの初期化を開始する。
ステッピングモータは、セクタ閉鎖レバー46を反時計周り方向に回転させる
ことによって露出制御リング28が自由に回転することを許すように、時計回り
方向に1ステップ回転する(段階160)。
このとき、下部ギヤ32a−2の時差突起38が上部ギヤ32a−1のスライ
ド突起に接触するので、露出制御リング28は時計周り方向に1ステップ回転す
るが、焦点制御リング18は回転しない。それゆえ、初期位置から、焦点制御リ
ング18及び露出制御リング28の結果的な各回転ステップ数は共に4ステップ
となる。
この状態で、セクタ閉鎖レバー46に連結されるマグネットはオンされ(段階
170)、それによってステッピングモータは焦点制御リング18を初期位置に
復帰させるように反時計周り方向に5ステップ回転する。それに、ステッピング
モータの回転により反時計周り方向に1ステップオーバランした露出制御リング
28は、初期位置に復帰するように時計周り方向に1ステップ回転して時差突起
36がスライド突起40に接触するようになり、それによってシャッタの機構的
初期化を完了する。
露出制御リング28はもう1ステップ回転した状態にあるので、露出制御リン
グ28を初期位置に復帰させるように、ステッピングモータは反対方向に1ステ
ップ回転して露出制御リング28の初期化を完了し(段階180)、マグネット
がオフされると(段階190)、制御作動が完了する(段階200)。
焦点制御リング及び露出制御リングが同時に時計周り方向に回転してステッピ
ングモータが7ステップ回転する場合、正常露出方法は次の通りである。
減速ギヤ32aは反時計周り方向に7ステップ回転するが(段階130−1)
この場合の焦点制御リング18の回転が露出制御リング28の回転と同一で、セ
クタ閉鎖レバー46は露出制御リングから解放される。このとき、マグネット6
8はセクタ閉鎖レバー46を拘束するので、セクタ閉鎖レバーは作動しない。
従って、セクタはその開放状態を維持する。露出が完了するとマグネット68
がオフされてセクタは閉鎖される。
以下、露出完了の後のセクタを初期化するための作用を説明する。コントロー
ル・プロセス・ユニット(図略)の命令によりシャッタの初期化を始める。
セクタ閉鎖レバー46を反時計周り方向に回転させることによって露出制御リ
ング28が自由に回転することを許すように、ステッピングモータは時計回り方
向に1ステップ回転する(段階160)。
このとき、下部ギヤ32a−2の時差突起38が上部ギヤ32a−1のスライ
ド突起に接触するので、焦点制御リング18及び露出制御リング28の時計周り
方向に1ステップ回転する。それゆえ、初期位置から、焦点制御リング18及び
露出制御リング28の結果的な各回転ステップ数は共に8ステップとなる。
この状態で、セクタ閉鎖レバー46に連結されるマグネットはオンされ、それ
によってステッピングモータが回転して下部ギヤ32a−2を時計周り方向に9
ステップ回転させて焦点制御リング18は初期位置に復帰される。しかしながら
、露出制御リング28はもう1ステップ回転した状態にあるので、露出制御リン
グ28を初期位置に復帰させると同時に、時差突起36がスライド突起に接触す
る
ように、ステッピングモータは反対方向に1ステップ回転され、初期化を完了し
てマグネットをオフする。
焦点制御リング及び露出制御リングが反時計周り方向に回転してステッピング
モータが4ステップ回転する場合、正常露出方法は次の通りである。
段階125において、ステッピングモータMの駆動数が偶数ステップ又は奇数
ステップであるかを定める。
定められた数が偶数であれば、段階135においてはステッピングモータMが
偶数ステップに回転し、段階145においてはステッピングモータは時計周り方
向に1ステップ回転する。
前述において、減速ギヤ32aの時差突起36がスライド突起と接触するので
、焦点制御リング18に1ステップ遅く回転力が伝達され、それによって焦点制
御リング18は反時計周り方向に3ステップ回転する。
このとき、減速ギヤ30に連結される露出制御リング28は時計周り方向の回
転力を受けて時計周り方向に4ステップ回転する。
この状態で、露出作用を遂行するために、下部ギヤ32a−2が反時計周り方
向に1ステップ回転すると、上部ギヤ32a−1のスライド突起は時差突起36
に接触するようになり、その結果、焦点制御リング18は回転しないが、露出制
御リング28は時計周り方向に1ステップ回転してセクタを開放状態になれるよ
うに許す。
このとき、マグネット68がオン状態に制御されるので、セクタ閉鎖レバー4
6は拘束されセクタ開放レバー48は弾性部材56の弾性力により回転し、それ
によってセクタを開放する。
露出作用を完了した後、マグネット68はオフされてセクタ開放レバー46は
弾性部材54の弾性力により閉鎖位置に回転できる。
ステッピングモータMを時計周り方向に1ステップ回転させることにより、セ
クタ閉鎖レバー46はそのとき反時計周り方向に回転して露出制御リング28の
回転を自由にし、それによって初期化作動を始める。
このとき、下部ギヤ32a−2の時差突起36と上部ギヤ32a−1のスライ
ド突起40が接触するので、焦点制御リング18及び露出制御リング28は時計
周り方向に1ステップ回転する。それゆえ、前記リング18、28の結果的な回
転ステップ数は初期位置から2ステップとなる。
この状態で、マグネット68がオンされ、ステッピングモータを回転させるこ
とによって下部ギヤ32a−2が反時計周り方向に2ステップ回転すると、焦点
制御リング18及び露出制御リング28は同時に初期位置に復帰し、時差突起3
6はスライド突起40と接触するようになることにより初期化作動は完了してマ
グネット68をオフする。
焦点制御リング及び露出制御リングは反時計周り方向に回転してステッピング
モータが7ステップ回転する場合、正常露出方法は次の通りである。
ステップ125において、ステッピングモータMの駆動数が偶数又は奇数であ
るかを定める。
定められた数が奇数ステップであれば、ステップ135−1において、ステッ
ピングモータMは7ステップ回転する。
前記において、減速ギヤ32aの時差突起36とスライド突起40が接触する
ので、回転力は焦点制御リング18に1ステップ遅く伝達され、それによって焦
点制御リング18は反時計周り方向に6ステップ回転する。
その結果、時差突起40が下部ギヤ32a−2の時差突起と接触してセクタ閉
鎖レバー46は回転できる状態になる。
このとき、マグネット68がオン状態に制御されるのでセクタ閉鎖レバー46
は拘束され、セクタ開放レバー48は弾性部材56の弾性力により回転し、それ
によってセクタを開放する。
露出作動を完了した後、マグネット68はオフされてセクタ開放レバー46が
弾性部材54の弾性力により閉鎖位置に回転できる。
ステッピングモータMを反時計周り方向に回転させることにより、セクタ閉鎖
レバー46は反時計周り方向に回転して露出制御リング28の回転を自由にし、
それによって初期化作動を始める。
即ち、下部ギヤ32a−2の時差突起38と上部ギヤ32−1の時差突起40
が接触する状態において、ステッピングモータMの1ステップ回転により時差突
起36はスライド突起40と接触するようになり露出制御リング28は時計周り
方向に1ステップ回転する。それゆえ、焦点制御リング18及び露出制御リング
28のそれぞれの結果的な回転ステップ数は5ステップとなる。
このとき、マグネット68がオン状態に制御されてステッピングモータMが反
時計周り方向に6ステップ回転することによって、焦点制御リング18及び露出
制御リング28は同時に初期位置に復帰し、マグネット68はオフされる。
以下、焦点制御リング及び露出制御リングが時計周り方向に回転してステッピ
ングモータが4ステップ回転する場合、バルブ露出方法を図24、図27及び図
28を参照して説明する。
バルブ露出は、セクタ開放時間を調節するマグネット68をオン状態に維持で
きないという点で一般露出と異なる。それゆえ、セクタ閉鎖レバー46が露出制
御リング28の端35´と噛合った状態で、マグネットをオフしてバルブ時間だ
け露出した後、初期化作動が始る。
初期位置において、減速ギヤ32aの下部ギヤ32a−2に提供された時差突
起36は上部ギヤ32a−1に提供されたスライド突起40と接触する(ステッ
プ210)。
ステッピングモータMの駆動方法が時計周り方向又は反時計周り方向であるか
を定める(ステップ220)。駆動方向が時計周り方向であれば、次にステッピ
ングモータの駆動ステップが奇数又は偶数であるかを定める(ステップ230)
。
駆動ステップが時計周り方向に4ステップ回転したと定めると、時差突起36
が時差突起40と接触状態にあるので、ステッピングモータの回転力は焦点制御
リング18に伝達され、それによって焦点制御リングは測定された距離量だけ回
転する(ステップ240)。
このとき、露出減速ギヤ30に連結される露出リング28は時計周り方向に回
転力を受けて4ステップ回転する。
前記作用により、焦点制御が完了すると、予め設定したバルブ時間だけセクタ
開放状態を維持するようにマグネット68はオフ状態に制御される(ステップ2
50)。
それゆえ、セクタ開放レバー48は回転してセクタを開放し、この状態で、予
定された時間量が過ぎた後、マグネット68はオフされる。
セクタを閉鎖するために、セクタを閉鎖するためのバルブ露出が完了した後、
ステッピングモータMが時計周り方向に1ステップ回転すると(ステップ260)
、セクタ閉鎖レバー46は焦点制御リング28の端35´から離れるようになる
。この状態で、マグネット68をオフ状態に制御すると(ステップ270)、セ
クタ閉鎖レバー46の弾性部材54の弾性力によりセクタは閉鎖される。
それから、初期化作用のために、下部ギヤ32a−2は反時計周り方向に1ス
テップ回転され(ステップ280)、マグネット68はオンされる(ステップ2
90)。
この作用により、減速ギヤの結果的な回転ステップ数は時計周り方向に6ステ
ップとなるので、初期化のために減速ギヤは反時計周り方向に回転しなければな
らない。
しかしながら、上部ギヤ32a−1のスライド突起40が下部ギヤ32a−2
の時差突起36と接触するので、反時計周り方向に6ステップ回転させると焦点
制御リング18を駆動するとき1ステップのエラーが生じる。
このエラーを補償するために、下部ギヤ32a−2を時計周り方向に回転させ
て焦点制御リング18を反時計周り方向に6ステップ回転させることにより初期
位置にした後、減速ギヤ32a及び露出制御リング28を初期位置に復帰させる
ように減速ギヤ32aを反時計周り方向に1ステップ回転させると、時差突起3
6及びスライド突起40は初期位置に移動し、それによって露出制御リング28
も初期位置に復帰する(ステップ300)。
この状態で、マグネット68に印加される電源がオフされることにより露出制
御が完了する(ステップ310)。
焦点制御リング及び露出制御リングが時計周り方向に回転してステッピングモ
ータ7ステップ回転する場合、バルブ露出方法は次の通りである。
減速ギヤ32aの下部ギヤ32a−2に提供された時差突起36が上部ギヤ3
2a−1に提供されたスライド突起40と接触する初期状態において、ステッピ
ングモータMの駆動ステップが時計周り方向に7ステップ回転したと定められる
と(ステップ240−1)、下部ギヤ32a−2は反時計周り方向に7ステップ
回転し、焦点制御リング18及び露出制御リング28は時計周り方向に7ステ
ップ回転する。
バルブ露出のために、焦点制御リング18は回転せず減速ギヤ32aは時計周
り方向に1ステップ回転してセクタ閉鎖レバー46が露出制御リング28の端3
5´と噛合うことができる。
この作用により、焦点制御リング18は回転せず露出制御リング28は反時計
周り方向に1ステップ回転して、セクタが開放されることができ、時差突起38
がスライド突起40と接触するようになる。
この状態で、予定されたバルブ時間だけセクタ開放時間を維持するために、マ
グネット68をオフすると、セクタ開放レバー48は回転してセクタを完全に開
放する。
このとき、セクタ閉鎖レバー46は露出制御リング28の端35´に係止され
ていることによって移動できないので、バルブ露出は実現される。
この状態は露出制御リングが反時計周り方向にさらに1ステップ回転した状態
であるので、結果的に6ステップ回転したこととなり、時差突起38はスライド
突起40と接触するようになる。
バルブ露出を完了した後、マグネット68はオン状態に制御される。この状態
で、セクタを閉鎖するために、下部ギヤ32a−2は反時計周り方向にさらに1
ステップ回転してセクタ閉鎖レバー46が露出制御リング28の端35´から解
放され得る。それから、マグネット68がオフされると、セクタ閉鎖レバーが回
転してセクタを閉鎖する。
この状態で、下部ギヤ32a−2を反時計周り方向に1ステップ回転させてマ
グネット68をオンすると、結果的に下部ギヤ32a−2は8ステップ回転する
こととなる。
ここで、減速ギヤ32aを時計周り方向に8ステップ回転させることにより初
期化が実現される。
しかしながら、減速ギヤ32aの時差突起36がスライド突起40と接触する
状態で減速ギヤが時計周り方向に回転すると、焦点制御リング18を駆動すると
き1ステップのエラーが生じる。このエラーを補償するために、下部ギヤ32a
−2を時計周り方向に9ステップ回転させて焦点制御リング18を初期位置に復
帰させた後、減速ギヤ32a及び露出制御リング28を初期位置に復帰させるよ
うに下部ギヤ32a−2を反時計周り方向に1ステップ回転させると(ステップ
300)、時差突起36はスライド突起40と接触する初期位置に回転し、露出
制御リング28も初期位置に復帰する。
以下、焦点制御リング及び露出制御リングが反時計周り方向に回転してステッ
ピングモータが4ステップ回転する場合、バルブ露出方法を説明する。
駆動方向が反時計回り方向であれば(ステップ220)、次にステッピングモ
ータの駆動ステップが奇数又は偶数であるかを定める(ステップ230)。
駆動ステップが反時計周り方向に4ステップと定められると(ステップ245)
、下部ギヤ32a−2の時計周り方向の4ステップ回転は上部ギヤ32a−2と
時差突起40を1ステップ回転の後から回転させるので、焦点制御リング18は
反時計周り方向に3ステップ回転する。
時差突起がスライド突起40と接触状態にあるので、予定されたセクタ開放時
間を予め設定したバルブ開放時間だけ維持するためにマグネット68をオフする
と、セクタ開放レバー48は回転して完全にセクタを開放する。この開放状態は
バルブ時間だけ維持される。
マグネット68がオンされた状態において、下部ギヤ32a−2を反時計周り
方向に1ステップ回転させてセクタ閉鎖レバー46から露出制御リング28を解
放し、マグネット68をオフすると、セクタ閉鎖レバー46はセクタ開放レバー
48を押し、それによってセクタを閉鎖してバルブ撮影が完了する。
この状態で、初期化は、下部ギヤ32a−2を反時計周り方向に回転させた後
、マグネット68をオンすることにより始る。
この制御により、結果的に下部ギヤ32a−2の回転は時計周り方向に2ステ
ップとなる。
焦点制御リング及び露出制御リングは反時計周り方向に回転してステッピング
モータが7ステップ回転する場合、バルブ露出方法は次の通りである。
ステップ235´において、ステッピングモータMの駆動ステップが奇数(7
ステップ)と定められると、減速ギヤ32aの時差突起36とスライド突起40
が接触する初期位置より、焦点制御リング18はモータの1ステップの後から回
転する。従って、結果的に焦点制御リング18の回転ステップ数は6ステップと
なる。
このとき、露出制御リング28は反時計周り方向に7ステップ回転するので、
バルブ露出のために、露出制御リング28は焦点制御リング18が回転しない状
態で時計周り方向に1ステップ回転し、その結果、セクタ閉鎖レバー46は露出
制御リング28の端35´に係止され得る。
この作用により、下部ギヤ32a−2は1ステップ回転するようになり、時差
突起38はスライド突起40と接触するようになる。
この後、セクタ開放時間を予め設定したバルブ時間だけ維持するために、マグ
ネット68はオフされてセクタ開放レバー48は回転し、それによって完全にセ
クタ開放レバー48を開放する。
予定時間の間バルブを開放した後、マグネット68がオンされてセクタ閉鎖レ
バー46を露出制御リング28の端35´から解放するように、下部ギヤ32a
−2は反時計周り方向に1ステップ回転し、マグネット68は再びオフされる。
この作用により、セクタ閉鎖レバー46が回転しながらセクタは閉鎖されるの
で、バルブ露出は完了される。
この状態で、初期化は、減速ギヤ32aが反時計周り方向に1ステップ回転し
た後、マグネット68をオン状態に制御することにより始る。
このとき、減速ギヤ32aは焦点制御のために時計周り方向に7ステップ回転
し、セクタをバルブ状態に維持するように反時計周り方向に1ステップ回転し、
セクタを閉鎖するように反時計周り方向に1ステップ回転し、初期化のために反
時計周り方向に1ステップ回転する。それゆえ、結果的に減速ギヤ32aの回転
は初期位置から4ステップとなる。
焦点制御リング18は減速ギヤ32aにより反時計周り方向に6ステップ回転
し、セクタを閉鎖するように時計周り方向に1ステップ回転し、初期化のために
時計周り方向に1ステップ回転する。それゆえ、結果的に焦点制御リングの回転
は4ステップとなる。
露出制御リング28は焦点制御のために反時計周り方向に7ステップ回転し、
露出のために時計周り方向に1ステップ回転し、セクタを閉鎖するように時計周
り方向に1ステップ回転し、初期化のために反時計周り方向に1ステップ回転す
る。それゆえ、結果的に露出制御リング28の回転ステップ数は4ステップとな
る。
このとき、減速ギヤ32aの時差突起36がスライド突起40と接触するので
、初期化のために、ステッピングモータMは時計周り方向に4ステップ回転して
下部ギヤ32a−2を反時計回り方向に4ステップ回転させて初期化を完了する
。最後に、マグネット68はオフ状態に制御される。
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フロントページの続き
(31)優先権主張番号 1996/28689
(32)優先日 1996年7月16日
(33)優先権主張国 韓国(KR)
(81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE,
DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L
U,MC,NL,PT,SE),BR,CN,DE,G
B,JP,MX,RU,US