JP3254535B2 - カメラ - Google Patents

カメラ

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JP3254535B2
JP3254535B2 JP01825293A JP1825293A JP3254535B2 JP 3254535 B2 JP3254535 B2 JP 3254535B2 JP 01825293 A JP01825293 A JP 01825293A JP 1825293 A JP1825293 A JP 1825293A JP 3254535 B2 JP3254535 B2 JP 3254535B2
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進 井口
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、被写体までの距離を測
定する測距手段と、被写体の輝度を測定する測光手段
と、前記測距手段からの測距信号に応じて撮影レンズを
その初期位置から所定の合焦位置に移動させる撮影レン
ズ移動手段と、前記測光手段からの測光信号に応じて所
定の絞り開口に対応した絞り羽根の開き位置を設定する
絞り位置設定手段とを備えたカメラに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】ガンギ車とアンクルとを用いてガンギ車
の1歯に相当する角度づつ回転体を送る歩進駆動機構
(脱進駆動機構)は、ゼンマイ式時計や振り子時計また
はシャッタ装置の低速秒時用ガバナー等に広く用いられ
ていて今日では周知に属するものとなっている。
【0003】そして、この歩進駆動機構のアンクルを電
磁マグネットにより揺動するように構成すると共に電磁
マグネットに印加する電気信号を制御することにより回
転体または直線運動片の運動量を規制して、撮影レンズ
の繰り出しヘリコイドや絞り羽根の運動量をするという
技術も、実公平4−1544号公報に開示されていて既
に公知となっている。
【0004】すなわち、この実公平4−1544号公報
に開示された技術では、図7に示すように、先ず、外周
部に一連の係止爪1a〜1hを備えたセットリング10
1(ガンギ車に相当)を撮影光軸を中心として回動可能
に設けると共に、このセットリング101をスプリング
105により時計方向に回転駆動するように構成し、さ
らに、アンクルに相当するアマーチュア103の両端フ
ック103e,103fをこのセットリング101の係
止爪101a〜101hに臨ませるように構成してあ
る。
【0005】そして、励磁時に、ヨーク104、吸着部
104a、コイル104bから成る電磁マグネットの磁
力を利用してこのアマーチュア103の立曲げ部103
gを吸着し、消磁時に、スプリング107の付勢力を利
用してアマーチュア103の立曲げ部103gを初期位
置に復帰させるようにしてアマーチュア103を揺動さ
せるように構成してある。
【0006】このような揺動運動により係止爪101a
〜101hを1歯づつ送ってセットリング101に対し
て歩進運動を行わせ、このとき、電磁マグネットへの励
磁および消磁の繰り返し数を制御することによってセッ
トリング101の回転運動を規制するように構成してあ
る。
【0007】そして、この歩進運動により規制ないし制
御されたセットリング101の回転運動を撮影レンズの
繰り出し運動として使用し、または、絞り羽根の開口形
成運動として使用するようにしている
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、実公平
4−1544号公報では、この電磁マグネット歩進駆動
手段によりセットリング101の回転運動を制御して、
その制御量を撮影レンズの繰り出し運動または絞り羽根
の開口形成運動に利用するようにしているため、制御し
得る運動は、撮影レンズの繰り出し運動および絞り羽根
の開口形成運動の内のいずれか一方に限定されることに
なる。
【0009】そのため、電磁マグネット歩進駆動手段を
用いて撮影レンズの繰り出し運動および絞り羽根の開口
形成運動を共に制御しようとすると、2組の電磁マグネ
ット歩進駆動手段を備える必要性が生じる。
【0010】しかし、カメラまたはレンズ鏡胴は、所謂
「軽薄短小」に構成することが要望されているため、2
組の電磁マグネット歩進駆動手段を備えることは、スペ
ース的にも構造的にも著しい不利を招くことになる。
【0011】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たもので、その目的とするところは、撮影レンズの移動
制御と絞り羽根の開口形成制御とを簡素な機構で実行し
得るようになしてコストの低減化、小型軽量化を図り得
るカメラを提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、上記の目的を達成するために、被写体までの距離を
測定する測距手段と、被写体の輝度を測定する測光手段
と、前記測距手段からの測距信号に応じて撮影レンズを
その初期位置から所定の合焦位置に移動させる撮影レン
ズ移動手段と、前記測光手段からの測光信号に応じて所
定の絞り開口に対応した絞り羽根の開き位置を設定する
絞り位置設定手段とを備え前記撮影レンズ移動手段と
絞り位置設定手段とを共通の電磁マグネット駆動手段を
用いて駆動するように構成したカメラにおいて、前記電
磁マグネット駆動手段の励磁作用および消磁作用により
揺動され且つ2つのフック部を有する少なくとも1個の
揺動部材と、後記電磁マグネット歩進駆動手段に対する
電力供給を前記測距手段からの測距信号に応じて複数回
オン・オフを繰り返すパルス的方法で供給し得る制御回
路手段と、スプリング部材の付勢力により所定方向に移
動するように付勢され且つ前記揺動部材の2つのフック
部に係接し得る2組の係止爪列を有する可動部材とをも
って電磁マグネット歩進駆動手段を構成し、この電磁マ
グネット歩進駆動手段を含むように前記撮影レンズ移動
手段を構成したことを特徴としたものである。請求項2
に記載の発明は、請求項1に記載されたカメラにおい
て、前記絞り位置設定手段を、少なくとも小開口時の前
記絞り羽根開き位置と大開口時の前記絞り羽根開き位置
とを、前記電磁マグネット駆動手段に電力供給が行われ
ているか否かの状態変化に基づいて設定し得る絞り位置
設定手段として構成したことを特徴としたものである。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載され
たカメラにおいて、前記撮影レンズ移動手段により移動
された前記撮影レンズを、前記カメラのフィルム給送動
作に連動して移動後の合焦位置から前記初期位置に復帰
させ得る構成の撮影レンズ復帰手段を付設するように構
成したことを特徴としたものである。請求項4に記載の
発明は、請求項1ないし3のいずれかに記載されたカメ
ラにおいて、 前記撮影レンズを合焦位置に設定した後
に、前記絞り羽根を前記絞り 位置設定手段で設定された
位置まで開き得る構成の絞り羽根駆動手段を付設するよ
うに構成したことを特徴としたものである。請求項5に
記載の発明は、請求項1ないし4のいずれかに記載され
たカメラにおいて、前記電磁マグネット駆動手段に対す
る給電回路を並列に2回路形成し、その一方の給電回路
を前記電磁マグネット駆動手段を消磁状態から励磁状態
にすると共に電磁マグネットの可動片を吸着するのに必
要な相対的に大きな電力を前記電磁マグネット駆動手段
に給電し得る大電力供給用の給電回路として構成し、ま
た他方の給電回路を前記可動片を吸着し続けることが可
能な相対的に小さい電力を前記電磁マグネット駆動手段
に給電し得る節電用の給電回路として構成し、さらに、
前記電磁マグネット駆動手段が前記可動片を吸着するま
では前記大電力供給用の給電回路を用いて前記電磁マグ
ネット駆動手段に給電し、前記電磁マグネット駆動手段
が可動片を吸着した後は、前記節電用の給電回路を用い
て前記電磁マグネット駆動手段に給電し得るような制御
回路手段を設けるように構成したことを特徴としたもの
である。請求項6に記載の発明は、請求項1に記載され
たカメラにおいて、前記電磁マグネット歩進駆動手段の
可動部材に形成された2組の係止爪列のいずれか一方の
係止爪列の爪間切欠き部分の切欠き深さを、少なくとも
2種類の深さに設定し、深さの違う少なくとも2種類の
爪間切欠き部分に係接する前記2つのフック部の係接位
置の違いにより生じる前記揺動部材の揺動角度の違いを
利用して、前記絞り位置設定手段による絞り開口設定位
置を少なくとも2種類設定するように構成したことを特
徴としたものである。請求項7に記載の発明は、請求項
1ないし6のいずれかに記載されたカメラにおいて、前
記絞り羽根をシャッタ羽根兼用絞り羽根として構成する
と共に、このシャッタ羽根兼用絞り羽根を開閉するため
のシャッタ用電磁マグネット駆動手段を付設し、このシ
ャッタ用電磁マグネット駆動手段を励磁することによっ
て前記シャッタ羽根兼用絞り羽根を前記絞り位置設定手
段で設定された前記絞り羽根の開き位置まで開き得るよ
うに構成したことを特徴としたものである。
【0013】
【作用】上記のように構成されたカメラは、1個の電磁
マグネット手段を駆動源として少なくとも1個の部材を
揺動させ、この部材の揺動運動を利用して2系統の運動
量出力系統を作り出し、一方の運動量出力系統を用いて
撮影レンズの移動制御を行わせ、また、他方の運動量出
力系統を用いて絞り羽根の開口形成制御を行わせること
によって、この性質の異なる2つの制御を同時に行わせ
る。
【0014】
【実施例】以下、本発明をシャッタ羽根兼用絞り羽根を
使用するカメラに適用した場合の一実施例に基づいて、
その構成を詳細に説明する。図1は、本発明の一実施例
に係るカメラの要部構成を示す平面図で、撮影レンズ移
動手段および絞り位置設定手段が初期位置ないし初期姿
勢にセットされているときの状態を表す。
【0015】図1において、1は光軸Oの回りに回転可
能に設けられた可動部材としてのレンズ駆動リングで、
その外周の突起部1aに一端を掛け止めされたスプリン
グ部材としての駆動スプリング2により常に時計方向に
回転するように付勢されている。
【0016】このレンズ駆動リング1は、例えば、外周
腕部に植設された駆動部材(ピン)1bを介してフィル
ム巻上げ動作に連動して図1に示す初期姿勢にセットさ
れ、シャッタレリーズが行われたときに駆動スプリング
2の付勢力によって初期姿勢から時計方向に回転させら
れるように構成されている。
【0017】そして、レンズ駆動リング1がその初期姿
勢から時計方向に回転したときには、例えば外周部に係
合された連動部材5を介して撮影レンズの移動用ヘリコ
イド(図示なし)を回転するように構成して、撮影レン
ズ(図示なし)をその初期位置からレンズ駆動リング1
の回転量に応じた位置まで移動し(繰り込み)得るよう
に構成されている。すなわち、その時々の撮影距離で定
まる撮影レンズの合焦量がこのレンズ駆動リング1の回
転量により決定されるように予め構成されている。
【0018】なお、図示実施例では、レンズ駆動リング
1の初期姿勢を、撮影レンズが近距離の被写体に対して
合焦したときの位置に対応する姿勢、すなわち、撮影レ
ンズが最も繰り出されたときに対応する姿勢として設定
している。しかし、この初期姿勢を、撮影レンズが遠距
離の被写体に対して合焦したときの位置に対応する姿勢
として設定するように構成することも可能である。
【0019】3a〜3eおよび4a〜4eは、このレン
ズ駆動リング1の扇形部1bの外周部に形成されたの一
対の歩進用係止爪列で、図示のように、前方の歩進用係
止爪列3a〜3eと後方の歩進用係止爪列4a〜4eと
の相対関係位置は、後方の歩進用係止爪列4a〜4eが
前方の歩進用係止爪列3a〜3eに対して1爪の長さの
半爪分の長さ(歯車の場合の半歯分に相当する)だけ相
対的に「ずれ」るような関係に設定されている。
【0020】また、前方の歩進用係止爪列3a〜3eの
各爪の間隔と後方の歩進用係止爪列4a〜4eの各爪の
間隔とは互いに等間隔になるように設定されている。5
は、上述したようにレンズ駆動リング1の外周部に形成
された係合凹部に係合され、撮影レンズの移動用ヘリコ
イドを回転させる連動部材である。
【0021】6はレンズ移動用のプランジヤ型電磁マグ
ネット(以下、単に「電磁マグネット」或いは「レンズ
移動用電磁マグネット」という)で、図の左側に位置す
る端面には可動鉄芯6aが出没可能に設けられている。
この電磁マグネット6への電力供給(通電)は、図2に
示す制御回路34により行われるように構成されてい
る。
【0022】また、可動鉄芯6aの先端部には係合溝6
bが形成され、消磁時には後述する歩進用捩りばね11
の付勢力により図1に示す初期位置に突出し、励磁時に
は係合溝6bの一方の鍔が電磁マグネット6の左側端面
に当接するまで没入するように構成されている。
【0023】7は枢軸8によって回転可能に軸支された
レンズプランジャレバーで、一方の腕部に植設された第
1係合ピン7aが可動鉄芯6aの係合溝6b内に常時係
合することにより、電磁マグネット6が消磁されている
ときには、図示の初期姿勢に保持され、励磁時には歩進
用捩りばね11の付勢力に抗して初期姿勢から時計方向
に強制的に回転させられるように構成されている。
【0024】さらに、このレンズプランジャレバー7の
他方の腕部には、前方の歩進用係止爪列3a〜3eと係
接するフック部7bが形成され、また、腕部の先端部に
は連動ピン7cが植設されている。
【0025】9は枢軸10により回転可能に軸支された
揺動部材としてのレンズ駆動絞りレバーで、歩進用捩り
ばね11の付勢力により図示の初期姿勢から常に時計方
向に回転させられるように付勢されている。
【0026】そして、このレンズ駆動絞りレバー9は、
一方の腕部に形成されたフォーク状部9aがレンズプラ
ンジャレバー7上の連動ピン7cと常時係合することに
より、電磁マグネット6の消磁時には、歩進用捩りばね
11の付勢力により初期姿勢に保持され、励磁時には、
後述する歩進用捩りばね11の付勢力に抗して初期姿勢
から反時計方向に強制的に回転させられるように構成さ
れている。
【0027】さらに、レンズ駆動絞りレバー9の他方の
腕部の先端部には、後方の歩進用係止爪列4a〜4eと
係接するフック部9bが形成されている。なお、歩進用
捩りばね11は、その一端部が固定ピン12に掛け止め
され、他端部がレンズ駆動絞りレバー9の他方の腕部に
掛け止めされるように構成されていて、電磁マグネット
6の消磁時には、その付勢力によりレンズプランジャレ
バー7を初期姿勢に、同時に電磁マグネット6を初期位
置に保持するように構成されている。
【0028】13は一端部がレンズ駆動絞りレバー9の
他方の腕部に固定され他端部が自由端として形成された
延長絞りレバーで、他端部の先端は、後述するセクター
レバー19の絞り開口設定部19aの回動を制限する絞
り運動制限部13aとして形成されている。
【0029】14はレンズ移動用電磁マグネット6と逆
向きに配置されたプランジャ型のシャッタ用電磁マグネ
ット(以下、「シャッタ用電磁マグネット」という)
で、図の右側に位置する端面には、可動鉄芯14aが出
没可能に設けられている。
【0030】このシャッタ用電磁マグネット14への電
力供給(通電)は、レンズ移動用電磁マグネット6の場
合と同様に、図2に示す制御回路34により行われるよ
うに構成されている。
【0031】また、可動鉄芯14aの先端部には、係合
溝14bが形成され、消磁時には後述するマグネット復
帰用捩りばね17の付勢力により図1に示す初期位置に
突出し、励磁時には係合溝14bの一方の鍔がシャッタ
用電磁マグネット14の右側端面に当接するまで没入す
るように構成されている。
【0032】15は枢軸16によって回転可能に軸支さ
れたシャッタマグネットレバーで、一方の腕部に植設さ
れた第2係合ピン15aがシャッタ用電磁マグネット1
4の可動鉄芯14aの係合溝14b内に常時係合するこ
とにより、シャッタ用電磁マグネット14が消磁されて
いるときには、図示の初期姿勢に保持され、励磁時には
マグネット復帰用捩りばね17の付勢力に抗して初期姿
勢から反時計方向に強制的に回転させられるように構成
されている。
【0033】また、シャッタマグネットレバー15は、
その一方の腕部が位置決め固定ピン18に当接すること
により自身の初期姿勢およびシャッタ用電磁マグネット
14の可動鉄芯14aの初期位置を同時に設定するよう
に構成され、さらに、他方の腕部の図上で左側面部が、
後述するセクターレバー19上の追従連動ピン21と係
接する連動係接部15cとして形成されている。
【0034】なお、マグネット復帰用捩りばね17は、
その一端部が位置決め固定ピン18に掛け止めされ、他
端部がシャッタマグネットレバー15に形成された突起
15bに掛け止めされるように構成されていて、シャッ
タ用電磁マグネット14の消磁時には、その付勢力によ
りシャッタマグネットレバー15を初期姿勢に、同時に
シャッタ用電磁マグネット14を初期位置に保持するよ
うに構成されている。
【0035】19は枢軸20によって回転可能に軸支さ
れたセクターレバーで、図上で上方に位置する上側腕部
には、上記したようにシャッタマグネットレバー15の
連動係接部15cに係接する追従ピン21が植設され、
また、図上で下方に位置する下側腕部には、上述した延
長絞りレバー13の絞り運動制限部13aに係接し得る
絞り開口設定部19aが形成され、さらに、図上で左方
に突出した中央腕部には、後述するシャッタ羽根兼用絞
り羽根25、26を開閉するための絞りピン19bが形
成されている。
【0036】22はこのセクターレバー19を常に時計
方向に回転させるように付勢するセクターレバースプリ
ングで、その一端部は固定ピン23に掛け止めされ、他
端部はセクターレバー19の下側腕部に掛け止めされる
ように構成されていて、シャッタ用電磁マグネット14
の消磁時には、その付勢力により、セクターレバー19
を追従ピン21がシャッタマグネットレバー15の連動
係接部15cに当接する初期姿勢に保持する。
【0037】また、シャッタ用電磁マグネット14の励
磁時には、シャッタマグネットレバー15の反時計方向
への回転動作に追従してセクターレバー19を時計方向
に回転させるように構成されている。なお、24はセク
ターレバー19の初期姿勢を設定する位置決めピンであ
る。
【0038】25および26はそれ自体公知の構造を有
する一対のシャッタ羽根兼用絞り羽根(以下、単に「兼
用絞り羽根」という)で、枢軸27および28によりそ
れぞれ回転可能に軸支されている。
【0039】そして、これらの兼用絞り羽根25,26
のそれぞれの一端部には、絞りカム溝25a,26aが
形成されていて、セクターレバー19の絞りピン19b
がこの絞りカム溝25a,26a内に同時に嵌入するよ
うに構成されている。そして、この兼用絞り羽根25,
26は、撮影レンズの光路を完全に遮断する位置(閉成
位置)を初期位置とするように構成されている。
【0040】図2に示すのは、図示実施例に使用されて
いる2個の電磁マグネットを励磁および消磁させるため
の制御回路図である。図2において、31はそれ自体公
知の構成から成る測距回路で、シャッタレリーズ部材
(図示なし)によりオン・オフされるレリーズスイッチ
33のオン動作があったときに、その計測結果(測距信
号としての撮影距離情報)を制御回路34に出力し得る
ように構成されている。
【0041】32もそれ自体公知の構成から成る測光回
路で、レリーズスイッチ33のオン動作があったとき
に、その計測結果(測光信号としての被写体輝度情報)
を制御回路34に出力し得るように構成されている。
【0042】Tr1およびTr2は、いずれもレンズ移動用
電磁マグネット6を作動させるための第1および第2の
NPN型トランジスタ(以下、単に「トランジスタ」と
いう)で、それぞれのトランジスタTr1、Tr2は、互い
に並列に接続され、これが電磁マグネット6に対して直
列に接続されている。
【0043】また、Tr3は、シャッタ用電磁マグネット
14を作動させるための第3のNPN型トランジスタ
で、シャッタ用電磁マグネット14と直列に接続されて
いる。
【0044】なお、これらのトランジスタTr1〜Tr3の
ベースは、いずれも制御回路34に接続され、それぞれ
のエミッタは、直流電源35の負極側の端子に接続され
ている。
【0045】Dは、レンズ移動用電磁マグネット6への
通電がオフされたときの逆起電圧を防止するためのダイ
オード、また、ZDは、シャッタ用電磁マグネット14
への通電がオフされたときの逆起電圧を防止するための
ツェナーダイオードである。
【0046】Rはレンズ移動用電磁マグネット6と第1
トランジスタTr1との間に設けられた節電用抵抗である
が、この節電用抵抗Rを設けた理由については、後述す
る「動作ないし作用」の項において詳述する。
【0047】ところで、図示実施例では、制御回路34
は、レンズ移動用電磁マグネット6およびシャッタ用電
磁マグネット14に対して以下のような制御を行うよう
に構成されている。
【0048】(a) 第2トランジスタTr2に対する通
電信号AF/Fの送出動作を、第3トランジスタTr3に
対する通電信号SMgの送出動作よりも常に先行させ
て、撮影レンズの合焦位置への移動動作(繰り込み動
作)が兼用絞り羽根25,26の開閉動作よりも先にな
るように制御する。
【0049】(b) 測距回路31から被写体が、近距
離に位置しているとの撮影距離情報が出力された場合で
あって、測光回路32から制御回路34に対して被写体
が暗いという被写体輝度情報が出力されているケースで
は、第2トランジスタTr2に対する通電信号AF/Fの
出力を行わないように制御する。
【0050】すなわち、レンズ駆動リング1をその初期
位置(近距離対応位置)に留め置くように制御すること
になる。
【0051】しかし、測光回路32から制御回路34に
対して被写体が明るいという被写体輝度情報が出力され
ているケースでは、通電信号AF/Fを半パルス分だけ
付与すると共に、この付与状態を兼用絞り羽根25,2
6の開閉動作が終了するまで維持するように制御する。
【0052】すなわち、レンズ移動用電磁マグネット6
を1回励磁してそのままの状態を保持することにより、
明るい被写体に応じた絞り開口が形成出来る状態を維持
するように制御することになる。
【0053】なお、このときには、レンズ駆動リング1
が、その初期位置から係止爪3a〜3e,4a〜4eの
1爪の長さの半爪分だけ「ずれる」ことになるが、この
件については後述する。
【0054】(c) 測距回路31から被写体が中距離
に位置しているとの撮影距離情報が出力された場合であ
って、測光回路32から制御回路34に対して被写体が
暗いという被写体輝度情報が出力されされているケース
では、第2トランジスタTr2に対して2パルスの通電信
号AF/Fを付与すると共に、兼用絞り羽根25,26
の開き動作前の時点でそのパルス付与を終了させるよう
に制御する。
【0055】すなわち、兼用絞り羽根25,26の開き
動作前の時点でレンズ移動用電磁マグネット6に対する
通電を断つように制御することになる。
【0056】しかし、測光回路32から制御回路34に
対して被写体が明るいという被写体輝度情報が出力され
ているケースでは、第2トランジスタTr2に対して2パ
ルスの通電信号AF/Fを付与し、しかも、この付与状
態を兼用絞り羽根25,26の開閉動作が終了するまで
維持するように制御する。
【0057】すなわち、この付与状態を保持することに
より、明るい被写体に応じた絞り開口が形成出来る状態
を維持するように制御することになる。
【0058】なお、このときには、レンズ駆動リング1
が2パルスの通電信号付与に対応する合焦位置から、係
止爪3a〜3e,4a〜4eの1爪の長さの半爪分だけ
「ずれる」ことになるが、この件については後述する。
【0059】(d) 測距回路31から被写体が遠距離
に位置しているとの撮影距離情報が出力された場合であ
って、測光回路32から制御回路34に対して被写体が
暗いという被写体輝度情報が出力されされているケース
でも、また、測光回路32から制御回路34に対して被
写体が明るいという被写体輝度情報が出力されているケ
ースでも、(c)項の場合と同様の制御を行うようにす
る。
【0060】但し、第2トランジスタTr2に付与する通
電信号AF/Fの数は、(c)項の場合と異なり4パル
スとなる。
【0061】(e) 長いシャッタ秒時の場合には、シ
ャッタ用電磁マグネット14を励磁して兼用絞り羽根2
5、26を最大絞り開口の位置まで開かせ、この時点か
ら必要な秒時が経過した後にシャッタ用電磁マグネット
14を消磁して兼用絞り羽根25,26を閉じるように
制御する。
【0062】(f) 短いシャッタ秒時の場合には、シ
ャッタ用電磁マグネット14を励磁して、兼用絞り羽根
25,26を延長絞りレバー13の絞り運動制限部13
aの回動位置で定まる絞り開口位置まで開かせ、その
後、直ちにシャッタ用電磁マグネット14を消磁して兼
用絞り羽根25,26を閉じるように制御する。
【0063】次に、このように構成されたカメラの動作
ないし作用について説明する。フィルムの巻上動作が行
われると、駆動部材1bが反時計方向に回転駆動されそ
れに連動して各部材は、それぞれ図1に示す位置および
姿勢にセットされる。そして、この状態でシャッタレリ
ーズ部材(図示なし)が押圧されると、レリーズスイッ
チ33が閉成されて制御回路34、測距回路31、測光
回路32がそれぞれ作動を開始する。
【0064】[測距回路31からの撮影距離情報が近距
離情報であり、且つ、被写体が暗いという被写体輝度情
報が測光回路32から制御回路34に出力されているケ
ース]このケースでは、レリーズスイッチ33が閉成さ
れると、制御回路34が第2トランジスタTr2に通電信
号AF/Fを付与しないように制御するから、レンズ移
動用電磁マグネット6は、不作動の状態に置かれ、ま
た、レンズプランジャレバー7およびレンズ駆動絞りレ
バー9も、それぞれの初期姿勢を維持することになる。
【0065】従って、レンズ駆動リング1は、初期位置
に停止した状態を維持し、撮影レンズは、初期位置(近
距離対応位置)に停止したままとなる。
【0066】そして、このときには、制御回路34から
第2トランジスタTr2に対して通電信号AF/Fが付与
されないため、延長絞りレバー13の絞り運動制限部1
3aは、セクターレバー19の絞り開口設定部19aの
回動軌跡から外れた個所に位置することになる。
【0067】ところで、図示実施例では、制御回路34
によるシャッタ用電磁マグネット14に対する制御が、
撮影レンズの合焦位置(初期位置を含む)の移行後に行
われるように構成されている。
【0068】さて、撮影レンズが合焦位置に移行した後
の適宜のタイミングで、制御回路34が第3のトランジ
スタTr3に対して通電信号SMgを付与すると、通電信
号SMgを受けた第3トランジスタTr3は、この時点で
導通状態となってシャッタ用電磁マグネット14を吸着
状態に移行させる。
【0069】そのため、このシャッタ用電磁マグネット
14の可動鉄芯14aは図上で左方向に移動し、係合溝
14bと第2係合ピン15aとの係合作用を介して、シ
ャッタマグネットレバー15をマグネット復帰用捩りば
ね17の付勢力に抗してその初期姿勢から反時計方向に
回転させる。
【0070】このとき、追従連動ピン21によりシャッ
タマグネットレバー15に追従的に接していたセクター
レバー19も、セクターレバースプリング22の付勢力
により同時にその初期姿勢から時計方向に回転し、絞り
ピン19bと絞りカム溝25a,26aとの係合作用を
介して、兼用絞り羽根25,26をそれぞれの枢軸2
7,28の回りに互いに開き方向に回動させることにな
る。
【0071】この場合、前述した2つのケースにおいて
は、延長絞りレバー13の絞り運動制限部13aが、セ
クターレバー19の絞り開口設定部19aの回動軌跡か
ら外れた個所に位置している関係で、セクターレバー1
9は回転可能な角度姿勢まで回転することが可能にな
り、兼用絞り羽根25,26を最大開口が得られる位置
まで回動する。
【0072】そして、兼用絞り羽根25,26が最大開
口位置まで回動すると、制御回路34は、測光回路32
からの被写体輝度情報に応じた秒時だけこの状態を保持
した後に、第3トランジスタTr3に対する通電信号SM
gの付与を中止するように制御する。
【0073】そのため、第3トランジスタTr3は、不導
通の状態となってシャッタ用電磁マグネット14への通
電を遮断して、シャッタ用電磁マグネット14を非吸着
状態に移行させる。
【0074】従って、可動鉄芯14a、シャッタマグネ
ットレバー15、セクターレバー19は、スプリング1
7、22の付勢力によりそれぞれの初期姿勢に復帰し、
これに伴って兼用絞り羽根25,26も初期位置に復帰
して閉成状態となる。
【0075】[測距回路31からの撮影距離情報が中距
離情報および遠距離情報であり、且つ、被写体が暗いと
いう被写体輝度情報が測光回路32から制御回路34に
出力されているケース]このケースでは、レリーズスイ
ッチ33が閉成されると、制御回路34は、先ず第2ト
ランジスタTr2に対してそのときの撮影距離情報に応じ
たパルス数(中距離情報では2パルス、遠距離情報では
4パルス)の通電信号AF/Fを付与して、このトラン
ジスタTr2を導通状態になし、レンズ移動用電磁マグネ
ット6を吸着状態に移行させる。
【0076】そのため、レンズ移動用電磁マグネット6
は、付与されたパルス数だけ励磁されることになるが、
このとき、レンズ移動用電磁マグネット6の可動鉄芯6
aが図1で右方向に移動して、先ず、係合溝6bと第1
係合ピン7aとの係合作用を介して、レンズプランジャ
レバー7を歩進用捩りばね11の付勢力に抗してその初
期姿勢から時計方向に回転させ、さらに、連動ピン7c
とフォーク状部9aとの係合作用を介してレンズ駆動絞
りレバー9をその初期姿勢から反時計方向に回転させる
ことになる。
【0077】さて、レンズプランジャレバー7が時計方
向に回転すると、初期状態ではレンズ駆動リング1の前
方の歩進用係止爪列3a〜3e中の第1爪3aを阻止し
ていたレンズプランジャレバー7のフック部7bが、こ
の前方の第1爪3aから外れることになるから、レンズ
駆動リング1は、この時点で駆動スプリング2の付勢力
により初期姿勢から時計方向に回転を開始する。
【0078】しかし、レンズプランジャレバー7のフッ
ク部7bが前方の歩進用係止爪列3a〜3eの第1爪3
aから外れるときには、同時に、レンズ駆動絞りレバー
9のフック部9bがレンズ駆動リング1の後方の歩進用
係止爪列4a〜4e中の第1爪4aの前方に回り込むこ
とになるから、回転を開始したレンズ駆動リング1の時
計方向への回転運動は、係止爪の長さの半爪長に相当す
る角度だけ回転した時点で、このフック部9bにより阻
止されることになる。
【0079】このとき、第2トランジスタTr2に対する
最初のパルス付与が終了した時点で、制御回路34が第
2トランジスタTr2に対するパルス付与を一定時間中断
してレンズ移動用電磁マグネット6を消磁状態に移行さ
せる。
【0080】すると、可動鉄芯6a、レンズプランジャ
レバー7、レンズ駆動絞りレバー9は、この時点で歩進
用捩りばね11の付勢力によりそれらの初期位置ないし
初期姿勢に復帰することになり、今まで、後方の歩進用
係止爪列4a〜4e中の第1爪4aを阻止していたレン
ズ駆動絞りレバー9のフック部9bもこの後方の第1爪
4aから外れることになる。
【0081】そのため、レンズ駆動リング1は、再び時
計方向への回転運動を行うようになるが、レンズ駆動絞
りレバー9のフック部9bが後方の歩進用係止爪列4a
〜4eから外れるときには、同時に、レンズプランジャ
レバー7のフック部7bが前方の歩進用係止爪列3a〜
3eの第2爪3bの前方に回り込むことになるから、回
転運動を再開したレンズ駆動リング1は、係止爪の長さ
の半爪長に相当する角度だけ回転した時点で、このフッ
ク部7bにより再び阻止されることになって、合計、係
止爪の1個の長さ分に相当する角度の歩進運動が実現す
ることになる。
【0082】すなわち、第2トランジスタTr2に1個の
パルスが付与されると、レンズ移動用電磁マグネット6
が1回の励磁作用と1回の消磁作用とを行って、レンズ
プランジャレバー7とレンズ駆動絞りレバー9とをそれ
ぞれ1往復だけ揺動させる。
【0083】この揺動動作により、レンズプランジャレ
バー7のフック部7bと前方の歩進用係止爪列3a〜3
eとの間に係止爪の長さの半爪長に相当する長さの歩進
運動を生じさせ、さらに、レンズ駆動絞りレバー9のフ
ック部9bと後方の歩進用係止爪列4a〜4eとの間に
係止爪の長さの半爪長に相当する長さの歩進運動を発生
させて、この2回の歩進運動により、レンズ駆動リング
1を1パルス当り係止爪の1個の長さ分に相当する角度
だけ回転させることになる。
【0084】そのため、測距回路31からの撮影距離情
報が中距離情報である場合には、制御回路34は、第2
トランジスタTr2に2パルスの通電信号AF/Fを付与
して、レンズ駆動リング1を2パルス付与に相当する角
度だけ回転させ、撮影レンズを初期位置から中距離情報
に応じた合焦位置に移動させる。
【0085】また、測距回路31からの撮影距離情報が
遠距離情報である場合には、制御回路34は、第2トラ
ンジスタTr2に4パルスの通電信号AF/Fを付与し
て、レンズ駆動リング1を4パルス付与に相当する角度
だけ回転させ、撮影レンズを初期位置から遠距離情報に
応じた合焦位置に移動させることになる。
【0086】そして、このときには、いずれの場合で
も、制御回路34から第1トランジスタTr1に対して通
電信号AF/F2が付与されないため、延長絞りレバー
13の絞り運動制限部13aは、セクターレバー19の
絞り開口設定部19aの回動軌跡から外れた個所に位置
することになる。
【0087】このようにして撮影レンズが合焦位置に移
行し、延長絞りレバー13の絞り運動制限部13aがセ
クターレバー19の絞り開口設定部19aの回動軌跡か
ら外れた個所に位置した後は、適宜のタイミングで制御
回路34が第3のトランジスタTr3に対して通電信号S
Mgを付与する。
【0088】しかし、この後の動作ないし作用について
は、前述した「撮影距離情報が近距離情報で且つ被写体
が暗いという被写体輝度情報」のケースと同じであるの
で、その説明を省略する。
【0089】そして、このような一連の制御ないし動作
によって、被写体が暗い場合の2のケースにおける合焦
動作と絞り開口の形成動作およびシャッタ秒時の形成動
作が終了することになる。
【0090】一方、被写体が明るいという被写体輝度情
報が測光回路32から制御回路34に出力されているケ
ースでは、延長絞りレバー13の絞り運動制限部13a
がセクターレバー19の絞り開口設定部19aの回動軌
跡内に位置して、セクターレバー19の回転を兼用絞り
羽根25,26の最大開口位置より手前の位置までに制
限するように構成されている。
【0091】[測距回路31からの撮影距離情報が近距
離情報であり、且つ、被写体が明るいという被写体輝度
情報が測光回路32から制御回路34に出力されている
ケース]制御回路34の構成の(b)項で述べたよう
に、このケースでは、制御回路34は、通電信号AF/
Fを半パルス分だけ付与すると共に、この付与状態を兼
用絞り羽根25,26の開閉動作が終了するまで維持す
るように制御する。すなわち、制御回路34は、レンズ
移動用電磁マグネット6を1回だけ励磁した後そのまま
励磁状態を保持するように制御する。
【0092】従って、プランジャレバー7およびレンズ
駆動絞りレバー9は、それぞれ時計方向および反時計方
向に回転して、レンズプランジャレバー7のフック部7
bが前方の歩進用係止爪列3a〜3eの第1爪3aから
外れ、また、レンズ駆動絞りレバー9のフック部9bが
後方の歩進用係止爪列4a〜4eの第1爪4aの前方に
回り込んで、レンズ駆動リング1の回転運動をこの位置
で阻止する。
【0093】このとき、レンズプランジャレバー7のフ
ック部7bと前方の歩進用係止爪列3a〜3eとの間に
係止爪の長さの半爪長に相当する長さの歩進運動が生じ
るから、レンズ駆動リング1は、係止爪の長さの半爪長
に相当する角度だけ時計方向に回転した位置において、
レンズ駆動絞りレバー9のフック部9bにより停止させ
られることになる。
【0094】そして、このときの撮影レンズの合焦位置
は、近距離時の正規の合焦位置(初期位置)からレンズ
駆動リング1が係止爪の長さの半爪長に相当する角度だ
け回転した量だけ「ずれる」ことになるが、この「ずれ
量」は極めて小さい量であるので撮影レンズの焦点深度
内に収めることが可能である。従って、このように構成
しても、露出制御の精度には実質的な悪影響を与えるこ
とはない。
【0095】さて、レンズ駆動絞りレバー9がそのフッ
ク部9bが後方の歩進用係止爪列4a〜4eに係接する
姿勢に移行すると、延長絞りレバー13の絞り運動制限
部13aも初期位置から回動軌跡内の位置(2点鎖線の
位置)に入り込む。
【0096】従って、撮影レンズが合焦位置に移行した
後の適宜のタイミングで、制御回路34が第3のトラン
ジスタTr3に対して通電信号SMgを付与すると、前述
の「被写体が暗い場合の2つのケース」と同様に、通電
信号SMgを受けた第3トランジスタTr3は、この時点
で導通状態となってシャッタ用電磁マグネット14を吸
着状態に移行させ、シャッタマグネットレバー15をそ
の初期姿勢から反時計方向に回転させる。
【0097】このとき、シャッタマグネットレバー15
に追従的に接していたセクターレバー19も、セクター
レバースプリング22の付勢力により同時にその初期姿
勢から時計方向に回転するが、延長絞りレバー13の絞
り運動制限部13aがセクターレバー19の絞り開口設
定部19aの回動軌跡内の個所に位置しているため、前
述の「被写体が暗い場合の2つのケース」とは異なっ
て、この絞り開口設定部19aが延長絞りレバー13の
絞り運動制限部13aに当接して、セクターレバー19
をこの当接位置に強制的に停止させることになる。
【0098】そのため、兼用絞り羽根25,26の開き
運動は、絞り開口設定部19aが延長絞りレバー13の
絞り運動制限部13aに当接した位置に対応する位置ま
でとなり、ここに、明るい被写体に適合した絞り開口が
形成されることになる。
【0099】なお、このときには、シャッタマグネット
レバー15の連動係接部15cとセクターレバー19上
の追従連動ピン21との間に、最大絞り開口時の絞り量
と明るい被写体に適合した絞り開口時の絞り量との差に
基づく間隙が生じる。
【0100】そして、明るい被写体に適合した絞り開口
が形成されると、制御回路34は、直ちに第3のトラン
ジスタTr3に対して通電信号SMgの付与を中止するか
ら、第3トランジスタTr3は、この時点で不導通状態と
なってシャッタ用電磁マグネット14への通電を停止す
る。
【0101】そのため、シャッタマグネットレバー15
およびセクターレバー19は、マグネット復帰用捩りば
ね17およびセクターレバースプリング22の付勢力に
よってそれぞれの初期位置に復帰し、兼用絞り羽根2
5,26も、明るい被写体に適合した絞り開口を形成し
た位置から互いに閉じ方向に回転して閉成位置(初期位
置)に復帰することになる。
【0102】[測距回路31からの撮影距離情報が中距
離情報および遠距離情報であり、且つ、被写体が明るい
という被写体輝度情報が測光回路32から制御回路34
に出力されているケース]制御回路34の構成の(c)
項および(d)項で述べたように、このケースでは、制
御回路34は、第2トランジスタTr2に対して2パルス
または4パルスの通電信号AF/Fを付与し、しかも、
この付与状態を兼用絞り羽根25,26の開閉動作が終
了するまで維持するように制御する。
【0103】従って、レンズ移動用電磁マグネット6
は、付与されたパルス数だけ励磁され、それに伴ってプ
ランジャレバー7およびレンズ駆動絞りレバー9もそれ
ぞれパルス数だけ揺動することになる。
【0104】そして、この2つのレバー7、9の揺動に
より、レンズプランジャレバー7のフック部7bが前方
の歩進用係止爪列3a〜3eから順次に外れ、また、レ
ンズ駆動絞りレバー9のフック部9bが、最終的に後方
の歩進用係止爪列4a〜4eの第2爪4bまたは第4爪
4dの前方に回り込むという歩進作用を行って、レンズ
駆動リング1を2パルス分または4パルス分の歩進運動
量に相当する角度だけ時計方向に回転させることにな
る。
【0105】このとき、制御回路34が、最後のパルス
ではレンズ移動用電磁マグネット6の励磁を行うだけで
消磁をしないように制御するから、レンズ駆動リング1
は、最終の歩進運動を半パルスの状態で中断し、係止爪
の長さの半爪長に相当する角度だけ時計方向に回転した
位置においてレンズ駆動絞りレバー9のフック部9bに
より停止させられることになる。
【0106】従って、このときの撮影レンズの合焦位置
は、中距離時の正規の合焦位置または遠距離時の正規の
合焦位置から、レンズ駆動リング1が係止爪の長さの半
爪長に相当する角度だけ回転した量だけそれぞれ「ずれ
る」ことになる。
【0107】しかし、前述の「撮影距離情報が近距離情
報で且つ被写体が明るいケース」の項で説明したよう
に、この「ずれ量」は、極めて小さい量であるので撮影
レンズの焦点深度内に収めることが可能である。従っ
て、このように構成してもレンズの合焦制御の精度には
実質的な悪影響を与えることはない。
【0108】このようにして撮影レンズが目的とする合
焦位置に移行し、延長絞りレバー13の絞り運動制限部
13aがセクターレバー19の絞り開口設定部19aの
回動軌跡内に位置した後は、適宜のタイミングで制御回
路34が第3のトランジスタTr3に対して通電信号SM
gを付与する。しかし、この後の動作ないし作用につい
ては、前述の「撮影距離情報が近距離情報で且つ被写体
が明るいケース」の項と同じであるので、その説明を省
略する。
【0109】そして、このような一連の制御ないし動作
によって、被写体が明るい場合の2のケースにおける合
焦動作と絞り開口の形成動作およびシャッタ秒時の形成
動作が終了することになる。
【0110】なお、以上の動作ないし作用における時系
列経過については、図3のタイミングチャートに示す通
りである。
【0111】ところで、本発明では、レンズ移動用電磁
マグネット6により撮影レンズの移動と兼用絞り羽根2
5,26の絞り開口位置の設定を行っているため、何の
対策も講じていない場合には、レンズ移動用電磁マグネ
ット6に対する電力供給が多くなる。
【0112】そこで、図示実施例では、第2トランジス
タTr2から成る励磁時の大電力供給用の給電回路と並列
に第1トランジスタTr1と節電用抵抗Rとから成る節電
用給電回路を設けて節電が可能なように構成している。
【0113】すなわち、電磁マグネットの場合には、励
磁状態になってからアーマチュア(可動鉄芯6aに相
当)の吸着が終了するまでは大きな電力を必要とする
が、アーマチュアが吸着した後の保持電力は吸着時の電
力に比べて著しく小さくなるという性質がある。
【0114】そのため、図示実施例では、レンズ移動用
電磁マグネット6が励磁されて可動鉄芯6aが吸着され
たときに、制御回路34から第2のトランジスタTr2へ
の大電力供給用の通電信号AF/Fの付与を中止し、代
りに節電用の通電信号AF/F2を第1トランジスタT
r1に付与して、レンズ移動用電磁マグネット6の給電回
路を励磁時の給電回路から節電用給電回路に切換えるよ
うに制御することにより、可動鉄芯6aが吸着された後
のレンズ移動用電磁マグネット6への給電を小さい電力
で行うように構成している。従って、節電用抵抗Rは、
このような目的を達し得る抵抗値を有する抵抗として設
定されている。
【0115】この場合、制御回路34から節電用の通電
信号AF/F2を第1トランジスタTr1に付与するタイ
ミングは、可動鉄芯6aがレンズ移動用電磁マグネット
6に吸着された後設定されるが、具体的には、例えばシ
ャッタ用電磁マグネット14を励磁する直前の時点に設
定するものとする。
【0116】以上、図1および図2に示した実施例につ
いて説明したが、本発明は、さらに次のような変形態様
で実施することも可能である。
【0117】すなわち、図4〜図6に示すものは、本発
明に係る変形実施例である。
【0118】図4〜図6において、4′a〜4′hは、
図1に示す第1実施例の後方の歩進用係止爪列4a〜4
eに代ってレンズ駆動リング1に形成された後方の変形
歩進用係止爪列で、各係止爪4′a〜4′hの先端高さ
は全て同じ先端高さに形成され、各係止爪の間の切欠き
部分41〜48の深さは、奇数位置の切欠き部分41,
43,45,47では浅く、また、偶数位置の切欠き部
分42,44,46,48では深く形成されてある。な
お、切欠き部分41〜48の深さについては、後述す
る。
【0119】13′は図1に示す第1実施例の延長絞り
レバー13に代ってレンズ駆動絞りレバー9上に固定さ
れた変形延長絞りレバーで、その先端部には、中間絞り
開口の位置を設定するための中間絞り運動制限部13′
aと、兼用絞り羽根25,26の小絞り開口の位置を設
定するための小絞り運動制限部13′bとが形成されて
いる。
【0120】この場合、レンズ駆動絞りレバー9の枢軸
10から小絞り運動制限部13′bまでの距離は、枢軸
10から中間絞り運動制限部13′aまでの距離よりも
長くなるように設定されている。
【0121】さて、この変形実施例では、制御回路34
がレンズ移動用電磁マグネット6を奇数回励磁すると、
レンズ駆動絞りレバー9のフック部9bが、奇数位置の
切欠き部分41,43,45,47内に進入して各係止
爪4′a,4′c,4′e,4′gと係接し、レンズ駆
動リング1をそれぞれの位置に停止させる。
【0122】このとき、各係止爪4′a,4′c,4′
e,4′gの進入深さは、奇数位置の切欠き部分41,
43,45,47の深さで決定されるから、この切欠き
部分41,43,45,47の深さを、変形延長絞りレ
バー13′の中間絞り運動制限部13′aのみがセクタ
ーレバー19の絞り開口設定部19aの回動軌跡内に突
出するような値に設定しておけば、セクターレバー19
が時計方向に回転したときに、セクターレバー19の時
計方向の回転角が変形延長絞りレバー13′の中間絞り
運動制限部13′aにより制限されることになり、兼用
絞り羽根25,26により形成される絞り開口は、この
セクターレバー19のこのときの制限回転角に対応した
中間絞り開口となる。
【0123】一方、制御回路34がレンズ移動用電磁マ
グネット6を偶数回励磁すると、レンズ駆動絞りレバー
9のフック部9bが、偶数位置の切欠き部分42,4
4,46,48内に進入して各係止爪4′b,4′d,
4′f,4′hと係接し、レンズ駆動リング1をそれぞ
れの位置に停止させる。
【0124】従って、偶数位置の切欠き部分42,4
4,46,48の深さを、変形延長絞りレバー13′の
中間絞り運動制限部13′aと小絞り運動制限部13′
bとがセクターレバー19の絞り開口設定部19aの回
動軌跡内に突出するような値に設定しておけば、セクタ
ーレバー19が時計方向に回転したときに、両方の運動
制限部13′a,13′bが絞り開口設定部19aの回
動軌跡内に突出することになる。
【0125】この場合、レンズ駆動絞りレバー9の枢軸
10から小絞り運動制限部13′bまでの距離が枢軸1
0から中間絞り運動制限部13′aまでの距離よりも長
くなるように設定されている関係で、セクターレバー1
9が回転した場合には、セクターレバー19の時計方向
の回転角が小絞り運動制限部13′bによって制限され
ることになり、兼用絞り羽根25、26により形成され
る絞り開口は、このセクターレバー19のこのときの制
限回転角に対応した小絞り絞り開口となる。
【0126】従って、奇数位置の切欠き部分41,4
3,45,47の深さおよび偶数位置の切欠き部分4
2,44,46,48の深さを、変形延長絞りレバー1
3′の中間絞り運動制限部13′aおよび小絞り運動制
限部13′bとの関係において、絞り開口の切換え目的
を達し得るような値に設定しておけば、変形延長絞りレ
バー13′が初期位置に置かれいてるときの最大絞り開
口と合わせて、少なくとも3種類の絞り開口を実現する
ことが可能になる。
【0127】なお、この変形実施例においては、同じ撮
影距離に位置する被写体に対する撮影レンズの合焦位置
が、中間絞り開口を実現した場合と小絞り絞り開口を実
現した場合とで係止爪の1爪の長さに対応する距離だけ
「ずれる」ことになるが、この「ずれ量」を小さく抑え
て撮影レンズの焦点深度内に収めることが可能であるの
で、このように構成してもレンズの合焦制御の精度には
実質的に悪影響は与えない。
【0128】以上、複数の実施例について説明したが、
本発明は、これに限定されるものではなく、その要旨を
逸脱しない範囲内で種々に変形実施することが可能であ
る。
【0129】例えば、変形実施例では、後方の歩進用係
止爪列4′a〜4′hの各係止爪の間の切欠き部分41
〜48に2種類の深さを設定し、さらに、延長絞りレバ
ー13′に中間絞り運動制限部13′aおよび小絞り運
動制限部13′bを形成して、3種類の絞り開口を実現
するように構成してあるが、これらの数をより多く設定
して4種類以上の絞り開口を実現するように構成するこ
とも出来る。
【0130】また、図示実施例では、レンズ移動用電磁
マグネットにプランジヤ型の電磁マグネット6を使用し
ているが、他の形式の電磁マグネットを用いてもよいこ
とは勿論である。
【0131】また、図示実施例では、歩進運動機構に必
要な2つのフック部をレンズプランジャレバー7とレン
ズ駆動絞りレバー9に分けて形成してあるが、これを1
個の揺動運動部材に形成することも可能である。
【0132】また、図示実施例では、絞り羽根をシャッ
タ羽根兼用絞り羽根25,26として構成しているが、
シャッタ羽根機能を持たない専用絞り羽根として構成す
ることも可能であり、また、いずれの場合にも、1枚ま
たは3枚以上の羽根から成る絞り羽根として構成するこ
とも可能である。
【0133】
【発明の効果】以上述べたように、本発明では、被写体
までの距離を測定する測距手段と、被写体の輝度を測定
する測光手段と、前記測距手段からの測距信号に応じて
撮影レンズをその初期位置から所定の合焦位置に移動さ
せる撮影レンズ移動手段と、前記測光手段からの測光信
号に応じて所定の絞り開口に対応した絞り羽根の開き位
置を設定する絞り位置設定手段とを備え、前記撮影レン
ズ移動手段と絞り位置設定手段とを共通の電磁マグネッ
ト駆動手段を用いて駆動するように構成したカメラにお
いて、前記電磁マグネット駆動手段の励磁作用および消
磁作用により揺動され且つ2つのフック部を有する少な
くとも1個の揺動部材と、後記電磁マグネット歩進駆動
手段に対する電力供給を前記測距手段からの測距信号に
応じて複数回オン・オフを繰り返すパルス的方法で供給
し得る制御回路手段と、スプリング部材の付勢力により
所定方向に移動するように付勢され且つ前記揺動部材の
2つのフック部に係接し得る2組の係止爪列を有する可
動部材とをもって電磁マグネット歩進駆動手段を構成
し、この電磁マグネット歩進駆動手段を含むように前記
撮影レンズ移動手段を構成したので、1個の電磁マグネ
ット手段を用いて撮影レンズの移動制御と絞り羽根の開
口形成制御とを行うことができ、従来のものに比べて機
構を簡素化することが可能になり、その分、コストを低
減することおよび小型・軽量化を図ることが出来るよう
になった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るカメラの要部構成を示
す平面図で、撮影レンズ移動手段および絞り位置設定手
段が初期位置ないし初期姿勢にセットされているときの
状態を表す。
【図2】図1のカメラに使用されている2個の電磁マグ
ネットを励磁および消磁させるための制御回路図であ
る。
【図3】図2の制御回路により2個の電磁マグネットを
励磁および消磁するときのタイミングチャート図であ
る。
【図4】本発明の変形実施例に係る後方の歩進用係止爪
列の形状を示すための部分平面図である。
【図5】本発明の変形実施例に係る延長絞りレバーの絞
り運動制限部とセクターレバーの絞り開口設定部との相
対関係位置を示す部分平面図で、中間絞り開口位置に設
定されたときの状態を示す。
【図6】本発明の変形実施例に係る延長絞りレバーの絞
り運動制限部とセクターレバーの絞り開口設定部との相
対関係位置を示す部分平面図で、小絞り開口位置に設定
されたときの状態を示す。
【図7】歩進運動式の撮影レンズ移動手段を用いた従来
のカメラの要部構成を示す平面図である。
【符号の説明】
O 光軸 1 レンズ駆動リング 1a 突起部 1b 駆動部材 2 駆動スプリング 3a〜3e 前方の歩進用係止爪列 4a〜4e,4′a〜4′h 後方の歩進用係止爪列 5 連動部材 6 レンズ移動用電磁マグネット 6a 可動鉄芯 7 レンズプランジャレバー 7a 第1係合ピン 7b フック部 7c 連動ピン 9 レンズ駆動絞りレバー 9a フォーク状部 9b フック部 11 歩進用捩りばね 12 固定ピン 13,13′ 延長絞りレバー 13a 絞り運動制限a 13′b 小絞り運動制限部 13′a 中間絞り運動制限部 14 シャッタ用電磁マグネット 14a 可動鉄芯 15 シャッタマグネットレバー 15a 第2係合ピン 15c 連動係接部 17 マグネット復帰用捩りばね 18 位置決め固定ピン 19 セクターレバー 19a 絞り開口設定部 19b 絞りピン 21 追従連動ピン 22 セクターレバースプリング 24 位置決めピン 25,26 シャッタ羽根兼用絞り羽根 31 測距回路 32 測光回路 33 レリーズスイッチ 34 制御回路 35 直流電源 41〜48 各係止爪の間の切欠き部分 41,43,45,47 奇数位置の切欠き部分 42,44,46,48 偶数位置の切欠き部分 Tr1〜Tr3 NPN型トランジスタ D ダイオード ZD ツェナーダイオード R 節電用抵抗 AF/F 通電信号 AF/F2 通電信号 SMg 通電信号
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03B 9/02 G02B 7/04

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被写体までの距離を測定する測距手段
    と、被写体の輝度を測定する測光手段と、前記測距手段
    からの測距信号に応じて撮影レンズをその初期位置から
    所定の合焦位置に移動させる撮影レンズ移動手段と、前
    記測光手段からの測光信号に応じて所定の絞り開口に対
    応した絞り羽根の開き位置を設定する絞り位置設定手段
    とを備え前記撮影レンズ移動手段と絞り位置設定手段
    とを共通の電磁マグネット駆動手段を用いて駆動するよ
    うに構成しカメラにおいて、 前記電磁マグネット駆動手段の励磁作用および消磁作用
    により揺動され且つ2つのフック部を有する少なくとも
    1個の揺動部材と、後記電磁マグネット歩進駆動手段に
    対する電力供給を前記測距手段からの測距信号に応じて
    複数回オン・オフを繰り返すパルス的方法で供給し得る
    制御回路手段と、スプリング部材の付勢力により所定方
    向に移動するように付勢され且つ前記揺動部材の2つの
    フック部に係接し得る2組の係止爪列を有する可動部材
    とをもって電磁マグネット歩進駆動手段を構成し、この
    電磁マグネット歩進駆動手段を含むように前記撮影レン
    ズ移動手段を 構成したことを特徴とするカメラ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載されたカメラにおいて、 前記絞り位置設定手段を、少なくとも小開口時の前記絞
    り羽根開き位置と大開口時の前記絞り羽根開き位置と
    を、前記電磁マグネット駆動手段に電力供給が行われて
    いるか否かの状態変化に基づいて設定し得る絞り位置設
    定手段として構成したことを特徴とするカメラ。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載されたカメラに
    おいて、 前記撮影レンズ移動手段により移動された前記撮影レン
    ズを、前記カメラのフィルム給送動作に連動して移動後
    の合焦位置から前記初期位置に復帰させ得る構成の撮影
    レンズ復帰手段を付設するように構成したことを特徴と
    するカメラ。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれかに記載され
    たカメラにおいて、 前記撮影レンズを合焦位置に設定した後に、前記絞り羽
    根を前記絞り位置設定手段で設定された位置まで開き得
    る構成の絞り羽根駆動手段を付設するように構成したこ
    とを特徴とするカメラ。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれかに記載され
    たカメラにおいて、 前記電磁マグネット駆動手段に対する給電回路を並列に
    2回路形成し、その一方の給電回路を前記電磁マグネッ
    ト駆動手段を消磁状態から励磁状態にすると共に電磁マ
    グネットの可動片を吸着するのに必要な相対的に大きな
    電力を前記電磁マグネット駆動手段に給電し得る大電力
    供給用の給電回路として構成し、また他方の給電回路を
    前記可動片を吸着し続けることが可能な相対的に小さい
    電力を前記電磁マグネット駆動手段に給電し得る節電用
    の給電回路として構成し、さらに、前記電磁マグネット
    駆動手段が前記可動片を吸着するまでは前記大電力供給
    用の給電回路を用いて前記電磁マグネット駆動手段に給
    電し、前記電磁マグネット駆動手段が可動片を吸着した
    後は、前記節電用の給電回路を用いて前記電磁マグネッ
    ト駆動手段に給電し得るような制御回路手段を設けるよ
    うに構成したことを特徴とするカメラ。
  6. 【請求項6】 請求項に記載されたカメラにおいて、 前記電磁マグネット歩進駆動手段の可動部材に形成され
    た2組の係止爪列のいずれか一方の係止爪列の爪間切欠
    き部分の切欠き深さを、少なくとも2種類の深さに設定
    し、深さの違う少なくとも2種類の爪間切欠き部分に係
    接する前記2つのフック部の係接位置の違いにより生じ
    る前記揺動部材の揺動角度の違いを利用して、前記絞り
    位置設定手段による絞り開口設定位置を少なくとも2種
    類設定するように構成したことを特徴とするカメラ。
  7. 【請求項7】 請求項1ないしのいずれかに記載され
    たカメラにおいて、前記絞り羽根をシャッタ羽根兼用絞
    り羽根として構成すると共に、このシャッタ羽根兼用絞
    り羽根を開閉するためのシャッタ用電磁マグネット駆動
    手段を付設し、このシャッタ用電磁マグネット駆動手段
    を励磁することによって前記シャッタ羽根兼用絞り羽根
    を前記絞り位置設定手段で設定された前記絞り羽根の開
    き位置まで開き得るように構成したことを特徴とするカ
    メラ。
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