JP6313055B2 - フォーカルプレンシャッタ及びカメラ - Google Patents
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Description
この構成によれば、チャージ機構がチャージ動作を開始すると、駆動部材の可動端部を介して駆動バネを巻上げ、駆動部材が羽根部材の付勢力によりセット位置に移動して電磁石により吸着保持され、その後、所望のタイミングで電磁石による吸着保持が解除されると、駆動部材は駆動バネの付勢力により羽根部材を駆動してシャッタ動作を行わせる。
ここで、駆動バネの固定端部は、コイル部における接線方向が羽根部材の往復動方向に対して略垂直な方向を向く位置に掛止されているため、特に駆動バネが付勢力を解放する際に、固定端部が地板を介して及ぼす反力は、羽根部材の往復動方向(走行方向)に対して略垂直な方向に作用し、羽根部材の動作に影響を及ぼさない。それ故に、羽根部材がシャッタ動作を行う際の衝撃力が抑えられ、所望のシャッタ動作(露光動作)を行わせることができ、駆動バネの力量を高めた状態での高速での連続撮影も可能となる。
この構成によれば、駆動バネとしての捩りコイルバネ(の固定端部及び可動端部)を取り付ける際に、地板と支持板の間で駆動部材の回動軸線と同軸上に回動自在に配置されたラチェット筒の掛止部に対して固定端部が掛止され、可動端部が駆動部材に掛止され、その後、ラチェット筒の取付け角度(捩りコイルバネの力量)を適宜調整して所望の角度位置でラチェット爪を係合させて固定される。
この調整範囲(での調整後)において、ラチェット筒の掛止部及びラチェット爪の係合部は、羽根部材の往復動方向と略平行な方向に配列されるように形成されているため、ラチェット筒の掛止部のコイル部における接線方向とラチェット爪の係合部のコイル部における接線方向は、共に羽根部材の往復動方向に対して略垂直な方向に方向付けられ、又、掛止部及び係合部に生じる接線方向の反力は、互いに逆向きに打ち消し合うように作用する。これにより、駆動バネが付勢力を解放する際に、固定端部がラチェット筒を介して及ぼす反力は、羽根部材の動作に影響を与えず、羽根部材がシャッタ動作を行う際の衝撃力が抑えられ、所望のシャッタ動作(露光動作)を行わせることができ、駆動バネの力量を高めた状態での高速での連続撮影も可能となる。
この構成によれば、チャージ部材がチャージ動作を開始すると、駆動部材の可動端部に係合して駆動バネを巻上げ、駆動部材が羽根部材の付勢力によりセット位置に移動して電磁石により吸着保持されると、チャージ部材が駆動部材の可動端部から離脱するように移動し、その後、所望のタイミングで電磁石による吸着保持が解除されると、駆動部材は駆動バネの付勢力により羽根部材を駆動してシャッタ動作を行わせる。
ここでは、駆動部材が一つの駆動部材により構成され、チャージ機構が駆動バネの可動端部に係合して駆動バネを巻上げるチャージ部材を含むため、構造の簡素化、部品点数の削減、装置の薄型化、小型化等を達成することができる。
この構成によれば、チャージ部材がチャージ動作を行う際に、先羽根係合部が先羽根駆動バネの可動端部に係合しかつ後羽根係合部が後羽根駆動バネの可動端部に係合して、先羽根駆動バネ及び後羽根駆動バネをそれぞれ巻上げ、チャージ完了後に、先羽根駆動部材及び後羽根駆動部材がそれぞれセット位置に移動して電磁石による吸着保持されると、先羽根係合部及び後羽根係合部がそれぞれ可動端部から離脱し、所望のタイミングで電磁石による吸着保持が解除されることで、先羽根駆動部材が先羽根駆動バネの付勢力により先羽根にシャッタ動作(開口部を開放する動作)を行わせ、続いて、後羽根駆動部材が後羽根駆動バネの付勢力により後羽根にシャッタ動作(開口部を閉鎖する動作)を行わせることができる。
この構成によれば、先羽根規制機構が作動する場合は、チャージ部材によるチャージ動作の際に、先羽根を開放位置に保持することができるため、電子ファインダを用いて撮影前の被写体像を観察することができ、又、後羽根規制機構が作動する場合は、撮影後において次の撮影のためのチャージ動作を行いつつ撮影情報を記憶部に転送することができ、デジタル一眼カメラ、ミラーレスカメラ等のデジタルカメラに好適な高速での連続撮影も可能なフォーカルプレンシャッタを得ることができる。
この構成によれば、駆動バネが駆動力を発生する際の反力等が及ぼす影響を低減ないし抑制して、羽根部材がシャッタ動作を行う際の衝撃力を抑え、所望のシャッタ動作(露光動作)が行え、高速での連続撮影も可能となる。
この実施形態に係るフォーカルプレンシャッタは、図1に示すように、地板10、地板10に対して所定の間隔をおいて平行に配置された支持板20、地板10に移動自在に設けられた羽根部材としての先羽根30及び後羽根40、先羽根30に連結された駆動部材としての先羽根駆動部材50、後羽根40に連結された駆動部材としての後羽根駆動部材60、先羽根30にシャッタ動作を行わせる向きに先羽根駆動部材50を付勢する駆動バネとしての先羽根駆動バネ70、後羽根40にシャッタ動作を行わせる向きに後羽根駆動部材60を付勢する駆動バネとしての後羽根駆動バネ80、シャッタ動作前に先羽根駆動バネ70及び後羽根駆動バネ80の付勢力をチャージするチャージ機構としてのチャージ部材90、先羽根駆動部材50及び後羽根駆動部材60をシャッタ動作前のセット位置に吸着保持する二つの電磁石100、先羽根30を開放状態に保持するべく先羽根駆動部材50の移動を規制する先羽根規制機構110(規制部111aを有するロータ111、ヨーク112、コイル113)、後羽根40を閉鎖状態に保持するべく後羽根駆動部材60の移動を規制する後羽根規制機構120(係止部材121、付勢バネ122)等を備えている。
尚、地板10には、先羽根駆動部材50、後羽根駆動部材60、チャージ部材90等が配置される側と反対側において、後羽根40を収容する羽根室を画定する中間板(不図示)及び先羽根30を収容する羽根室を画定する裏板(不図示)が所定の間隔をおいて固定されている。
アーム34は、支軸10dにより回動自在に支持されると共に、その一部が先羽根駆動部材50の駆動ピン50aに連結されている。
アーム35は、支軸10eにより回動自在に支持されている。
そして、先羽根30は、(アーム34又は35と地板10との間に設けられた)捩りコイルバネ又は引っ張りバネ等のガタ寄せバネ(不図示)により開口部10aを閉鎖する向きに(シャッタ動作と逆向きの反時計回りに)回転付勢されており、アーム34が、図6及び図8に示すように、先羽根駆動部材50により下方に向けて(時計回りに)駆動されることにより3枚の羽根本体31,32,33が重なり合って開口部10aを開放し、一方、図9及び図10に示すように、先羽根駆動部材50により上方に向けて(反時計回りに)駆動されることにより3枚の羽根本体31,32,33が展開して開口部10aを閉鎖するようになっている。
アーム44は、支軸10fにより回動自在に支持されると共に、その一部が後羽根駆動部材60の駆動ピン60aに連結されている。
アーム45は、支軸10gにより回動自在に支持されている。
そして、後羽根40は、(アーム44又は45と地板10との間に設けられた)捩りコイルバネ又は引っ張りバネ等のガタ寄せバネ(不図示)により開口部10aを開放する向きに(シャッタ動作と逆向きの反時計回りに)回転付勢されており、アーム44が、図8ないし図11に示すように、後羽根駆動部材60により上方に向けて(反時計回りに)駆動されることにより3枚の羽根本体41,42,43が重なり合って開口部10aを開放し、一方、図6及び図7に示すように、後羽根駆動部材60により下方に向けて(時計回りに)駆動されることにより3枚の羽根本体41,42,43が展開して開口部10aを閉鎖するようになっている。
駆動ピン50aは、地板10の長孔10bに挿入されると共に、時計回りに回転した回転端において長孔10bに固定されたゴム等の緩衝部材(不図示)に当接して停止するようになっている。
駆動ピン60aは、地板10の長孔10cに挿入されると共に、時計回りに回転した回転端において長孔10cに固定されたゴム等の緩衝部材(不図示)に当接して停止するようになっている。
固定端部71は、コイル部70aから径方向に短めに伸長するように形成され、支軸10h回りに配置されて支持板20(のラチェット爪20d)により位置決め固定されるラチェット筒73の掛止部73aに掛止され(所定位置に不動に掛止され)ている。
可動端部72は、コイル部70aから径方向に長めに伸長するように形成され、先羽根駆動部材50の掛止部50bに対して離脱可能に係合し得ると共にチャージ部材90の先羽根係合部91に離脱可能に係合し得るように形成されている。
ラチェット筒73は、図2及び図3に示すように、外周に複数の歯列が形成され、又、その一部を切り欠いて先羽根駆動バネ70の固定端部71を掛止する溝状の掛止部73aを有し、軸線S1回りの角度位置を調整可能に配置されている。
そして、先羽根駆動バネ70は、固定端部71及び可動端部72を取り付ける際に、ラチェット筒73の掛止部73aに対して固定端部71が掛止され、可動端部72が先羽根駆動部材50の掛止部50bに離脱可能に掛止され、その後、ラチェット筒73の取付け角度を適宜調整してラチェット爪20dを係合させて固定することにより、所望の力量に設定されるようになっている。
すなわち、先羽根駆動バネ70は、チャージ部材90のチャージ動作により先羽根係合部91が可動端部72に係合し巻上げられると共に、チャージ部材90が休止位置へ戻ることで先羽根係合部91が可動端部72から離脱して可動端部72が掛止部50bに係合し、先羽根駆動部材50を時計回りに回転付勢する付勢力を及ぼすように形成されている。ここで、先羽根駆動バネ70の(時計回りの回転)付勢力は、先羽根30をガタ寄せするガタ寄せバネの(反時計回りの回転)付勢力よりも大きく設定されている。
固定端部81は、コイル部80aから径方向に短めに伸長するように形成され、支軸10i回りに配置されて支持板20(のラチェット爪20d)により位置決め固定されるラチェット筒83の掛止部83aに掛止され(所定位置に不動に掛止され)ている。
可動端部82は、コイル部80aから径方向に長めに伸長するように形成され、後羽根駆動部材60の掛止部60bに対して離脱可能に係合し得ると共にチャージ部材90の後羽根係合部92に離脱可能に係合し得るように形成されている。
ラチェット筒83は、図2及び図3に示すように、外周に複数の歯列が形成され、又、その一部を切り欠いて後羽根駆動バネ80の固定端部81を掛止する溝状の掛止部83aを有し、軸線S2回りの角度位置を調整可能に配置されている。
そして、後羽根駆動バネ80は、固定端部81及び可動端部82を取り付ける際に、ラチェット筒83の掛止部83aに対して固定端部81が掛止され、可動端部82が後羽根駆動部材60の掛止部60bに離脱可能に掛止され、その後、ラチェット筒83の取付け角度を適宜調整してラチェット爪20dを係合させて固定することにより、所望の力量に設定されるようになっている。
すなわち、後羽根駆動バネ80は、チャージ部材90のチャージ動作により後羽根係合部92が可動端部82に係合し巻上げられると共に、チャージ部材90が休止位置へ戻ることで後羽根係合部92が可動端部82から離脱して可動端部82が掛止部60bに係合し、後羽根駆動部材60を時計回りに回転付勢する付勢力を及ぼすように形成されている。ここで、後羽根駆動バネ80の(時計回りの回転)付勢力は、後羽根40をガタ寄せするガタ寄せバネの(反時計回りの回転)付勢力よりも大きく設定されている。
これにより、後羽根駆動バネ80(先羽根駆動バネ70)が付勢力を解放する際に、固定端部81(71)がラチェット筒83(73)を介して及ぼす反力は、後羽根40(先羽根30)の動作に影響を与えず、後羽根40(先羽根30)がシャッタ動作を行う際の衝撃力が抑えられ、所望のシャッタ動作(露光動作)を行わせることができ、後羽根駆動バネ80(先羽根駆動バネ70)の力量を高めた状態での高速での連続撮影等も可能となる。
後羽根係合部92は、支軸10jと平行に伸長する円柱状に形成されており、チャージ部材90の回転に伴って、円柱状の外周面に対して後羽根駆動バネ80の可動端部82が摺接しつつ係合位置を変化させ得るようになっている。
係合部93は、図7及び図8に示すように、チャージ部材90(回動レバー)の一側部として形成され、チャージ部材90のチャージ動作が完了する直前から完了に至るまでの間に係止部材121(の係合部121b)に係合して解除方向(時計回り)に回転させ、係止部材121による後羽根駆動部材60の規制を解除するようになっている。
ここでは、チャージ機構として、可動端部72,82に係合して先羽根駆動バネ70及び後羽根駆動バネ80を巻上げるチャージ部材90を採用するため、構造の簡素化、装置の薄型化、小型化等を達成することができる。
そして、コイル102への通電により、鉄芯部材101を通る磁力線を発生させて、セット位置に位置する先羽根駆動部材50及び後羽根駆動部材60の被吸着部50d,60dを吸着保持すようになっている。
ロータ111は、図6及び図7に示すように、先羽根駆動部材50の係合部50cに離脱可能に係合し得る規制部111aを有している。
そして、コイル113が一方向に通電されると、ロータ111が、図6に示す非作動の状態(規制部111aが係合部50cから外れた状態)から図7に示す作動状態まで時計回りに回転して規制部111aが係合部50cに係合し、先羽根駆動部材50が反時計回りに回転するのを規制して、シャッタ動作完了の位置(先羽根30が開口部10aを開放した状態)に停止させる。一方、コイル113が逆向きに通電されると、ロータ111が図7に示す規制位置から図6に示す非規制位置まで反時計回りに回転して規制を解除し、先羽根駆動部材50が反時計回りに回転するのを許容するようになっている。
ここでは、先羽根規制機構110として、規制部111aを有するロータ111を含む電磁アクチュエータを採用しているため、通電のオン/オフにより規制及び規制の解除を行うことができ制御が容易であり、又、連続撮影の際には単に通電をオフとするだけで先羽根駆動部材50の移動を規制しない非作動の状態とすることができる。
係止部材121は、図6に示すように、地板10の支軸10m回りに回動自在に支持されており、後羽根駆動部材60の係合部60cに離脱可能に係合し得る規制部121a、チャージ部材90の係合部93が離脱可能に係合し得る係合部121bを有する。
付勢バネ122は、捩り型のコイルバネであり、係止部材121がストッパ10pに当接して停止する休止位置に向けて、係止部材121を反時計回りに回転付勢するようになっている。
そして、チャージ部材90が休止位置にあるとき、係止部材121は休止位置(規制位置)して、規制部121aが後羽根駆動部材60の係合部60cと対向して規制し得る状態にあり、チャージ部材90が休止位置から時計回りに回転してチャージ動作を開始し始めて後羽根駆動バネ80がチャージされ始めると、それに連動して後羽根駆動部材60が僅かに反時計回りに回転し、規制部121aに係合部60cが係合することで、係止部材121は後羽根駆動部材60が反時計回りに回転するのを規制して開口部10aを閉鎖した状態に後羽根40を停止させ、チャージ部材90がさらに時計回りに回転すると(チャージ動作完了直前から完了位置まで回転すると)、チャージ部材90の係合部93が係合部121bに係合して時計回りの回転力を及ぼすことで、係止部材121は時計回りに回転して規制部121aが係合部60cから離脱して規制を解除し、後羽根駆動部材60が反時計回りに回転するのを許容するようになっている。
先ず、シャッタ動作完了後(露光動作完了後)の状態においては、図6に示すように、チャージ部材90は戻しバネの付勢力により反時計回りに回転して休止位置に位置し、先羽根駆動部材50は先羽根駆動バネ70の回転付勢力により時計回りに回転して停止し、先羽根30は開口部10aを開放した位置に位置し、又、後羽根駆動部材60は後羽根駆動バネ80の回転付勢力により時計回りに回転して停止し、後羽根40は開口部10aを閉鎖した位置に位置している。
また、この状態において、先羽根規制機構110は非規制位置に位置しており、後羽根規制機構120は規制し得る規制位置に位置している。
このチャージ動作により、先羽根係合部91が可動端部72に係合しつつ先羽根駆動バネ70の付勢力をチャージすると共に、後羽根係合部92が可動端部82に係合して後羽根駆動バネ80の付勢力をチャージし、図7に示すように、後羽根駆動部材60が後羽根40のガタ寄せバネの付勢力により僅かに反時計回りに回転し、係合部60cが規制部121aに当接して、それ以上の反時計回りの回転が規制され、後羽根40は開口部10aを閉鎖した状態に保持される。
ここでは、図6に示すシャッタ動作完了の時点から図8に示すように後羽根40が開口部10aを開放する前まで、後羽根規制機構120により後羽根40が閉鎖位置に保持されるため、チャージ部材90によるチャージ動作を行いつつも、撮影された撮影情報を記憶部に転送して記憶させることができる。
また、図8に示す状態においては、先羽根30及び後羽根40が開口部10aを開放した状態となり、電子ファインダを用いて、撮影前の被写体像を観察することができる。
続いて、電磁石100が通電され、鉄芯部材101が被吸着部50d,60dを磁気的吸引力により吸着保持した後に、図10に示すように、チャージ部材90が戻しバネの付勢力により反時計回りに回転して休止位置に戻ると、先羽根係合部91が可動端部72から離脱すると共に可動端部72が掛止部50bに係合し、後羽根係合部92が可動端部82から離脱すると共に可動端部82が掛止部60bに係合し、先羽根駆動部材50及び後羽根駆動部材60は、先羽根駆動バネ70及び後羽根駆動バネ80の時計回りの回転付勢力が加わった状態でセット位置に保持される。また、係止部材121は付勢バネ122の付勢力により反時計回りに回転して休止位置に戻る。
以上により、先羽根30が開口部10aを開放しかつ後羽根40が開口部10aを閉鎖するシャッタ動作(露光動作)が完了する。
このシャッタ動作において、先羽根駆動バネ70及び後羽根駆動バネ80の固定端部71,81は、コイル部70a,80aにおける接線方向が、先羽根30及び後羽根40の往復動方向Vに対して略垂直な方向を向く位置に掛止されているため、特に付勢力を解放する際に、固定端部71、81がラチェット筒73,83及び地板10を介して及ぼす反力は、先羽根30及び後羽根40の往復動方向V(走行方向)に対して略垂直な方向に作用し、先羽根30及び後羽根40の動作に影響を及ぼさない。
それ故に、先羽根30及び後羽根40がシャッタ動作を行う際の衝撃力が抑えられ、所望のシャッタ動作(露光動作)を行わせることができ、先羽根駆動バネ70及び後羽根駆動バネ80の力量を高めた状態での高速での連続撮影も可能となる。
そして、チャージ動作の完了直前から完了に至るまでに、図7及び図8に示す場合と同様に、チャージ部材90の係合部93が係止部材121の係合部121bに係合して係止部材121を時計回りに回転させ、規制部121aが係合部60cから離脱して規制が解除され、図9に示す場合と同様に、後羽根駆動部材60は後羽根40のガタ寄せバネの付勢力により反時計回りに回転してセット位置に至り、後羽根40は開口部10aを開放した状態となる。
その後、二つの電磁石100の通電がそれぞれ異なる所望のタイミングで断たれると、図11に示す場合と同様に、先ず先羽根駆動部材50が先羽根駆動バネ70の回転付勢力により時計回りに回転し、先羽根30が走行して開口部10aを開放し、所定の時間間隔をおいて、図6に示すように、後羽根駆動部材60が後羽根駆動バネ80の回転付勢力により時計回りに回転し、後羽根40が走行して開口部10aを閉鎖する。
以上により、先羽根30が開口部10aを開放しかつ後羽根40が開口部10aを閉鎖するシャッタ動作(露光動作)が完了する。
このシャッタ動作において、前述同様に、先羽根駆動バネ70及び後羽根駆動バネ80の固定端部71,81は、コイル部70a,80aにおける接線方向が、先羽根30及び後羽根40の往復動方向Vに対して略垂直な方向を向く位置に掛止されているため、特に付勢力を解放する際に、固定端部71、81がラチェット筒73,83及び地板10を介して及ぼす反力は、先羽根30及び後羽根40の往復動方向V(走行方向)に対して略垂直な方向に作用し、先羽根30及び後羽根40の動作に影響を及ぼさない。
それ故に、先羽根30及び後羽根40がシャッタ動作を行う際の衝撃力が抑えられ、所望のシャッタ動作(露光動作)を行わせることができ、先羽根駆動バネ70及び後羽根駆動バネ80の力量を高めた状態での高速での連続撮影も可能となる。
上記実施形態においては、チャージ機構として、所定の支軸10j回りに回動自在に支持された回動レバー状のチャージ部材90を採用したが、これに限定されるものではなく、チャージ動作時に可動端部に係合して駆動バネを巻上げると共に駆動部材が電磁石により吸着保持された後に可動端部から離脱するように移動するチャージ部材であれば、その他の形態をなすチャージ部材を採用することができる。
上記実施形態においては、羽根部材として先羽根30及び後羽根40を含み、駆動部材として先羽根駆動部材50及び後羽根駆動部材60を含み、駆動バネとして先羽根駆動バネ70及び後羽根駆動バネ80を含む構成を示したが、一つの羽根部材、一つの駆動部材、一つの駆動バネの含む構成において、本発明を採用してもよい。
10a 開口部
10h,10j 支軸
S1,S2 軸線
20 支持板
20d ラチェット爪
P 係合部
30 先羽根(羽根部材)
40 後羽根(羽根部材)
50 先羽根駆動部材(駆動部材)
60 後羽根駆動部材(駆動部材)
70 先羽根駆動バネ(駆動バネ)
70a コイル部
71 固定端部
72 可動端部
73 ラチェット筒
73a 掛止部
80 後羽根駆動バネ(駆動バネ)
80a コイル部
81 固定端部
82 可動端部
83 ラチェット筒
83a 掛止部
90 チャージ部材(チャージ機構)
91 先羽根係合部
92 後羽根係合部
100 電磁石
110 先羽根規制機構(規制機構)
120 後羽根規制機構(規制機構)
Claims (4)
- 露光用の開口部を有する地板と、
前記開口部を開閉するべく往復動自在に前記地板に設けられかつシャッタ動作と逆向きに付勢された羽根部材と、
前記羽根部材に連結されると共に前記地板に対して所定の軸線回りに回動自在に支持された駆動部材と、
前記羽根部材にシャッタ動作を行わせる向きに前記駆動部材を付勢する駆動バネであって、前記軸線周りに配置されたコイル部と、固定端部と、前記駆動部材に離脱可能に掛止された可動端部と、を含む捩りコイルバネである駆動バネと、
シャッタ動作前に前記駆動バネの付勢力をチャージするチャージ機構と、
前記駆動部材をシャッタ動作前のセット位置に吸着保持する電磁石と、
前記地板に対して所定間隔をおいて固定された支持板と、
前記軸線回りの角度位置を調整可能に配置されると共に前記駆動バネの固定端部を掛止する掛止部を有するラチェット筒と、
前記支持板に設けられて前記ラチェット筒を所定の角度位置に位置決めするラチェット爪と、を含み、
前記固定端部は、前記固定端部と前記コイル部とが接続する部分においての前記コイル部における接線方向が前記羽根部材の往復動方向に対して略垂直な方向を向く位置に掛止されており、
前記ラチェット筒の掛止部と前記ラチェット爪の係合部は、前記羽根部材の往復動方向と略平行な方向に配列されており、
前記羽根部材は、前記開口部を閉鎖する向きに付勢された先羽根と、前記開口部を開放する向きに付勢された後羽根を含み、
前記駆動部材は、前記先羽根に連結された先羽根駆動部材と、前記後羽根に連結された後羽根駆動部材とを含み、
前記駆動バネは、前記先羽根を開放させる向きに前記先羽根駆動部材を付勢する先羽根駆動バネと、前記後羽根を閉鎖させる向きに前記後羽根駆動部材を付勢する後羽根駆動バネとを含む、
ことを特徴とするフォーカルプレンシャッタ。 - 前記チャージ機構は、チャージ動作時に前記可動端部に係合して前記駆動バネを巻上げると共に前記駆動部材が前記電磁石により吸着保持された後に前記可動端部から離脱するように移動するチャージ部材を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載のフォーカルプレンシャッタ。 - 前記チャージ部材は、チャージ動作時に前記先羽根駆動バネの可動端部に係合して巻上げると共に前記先羽根駆動部材が前記電磁石により吸着保持された後に前記可動端部から離脱する先羽根係合部と、チャージ動作時に前記後羽根駆動バネの可動端部に係合して巻上げると共に前記後羽根駆動部材が前記電磁石により吸着保持された後に前記可動端部から離脱する後羽根係合部を含む、
ことを特徴とする請求項2に記載のフォーカルプレンシャッタ。 - 請求項1ないし3いずれか一つに記載のフォーカルプレンシャッタを備えた、
ことを特徴とするカメラ。
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