JP2016011979A - フォーカルプレンシャッタ及びカメラ - Google Patents

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Yasuo Tanaka
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Abstract

【課題】フォーカルプレンシャッタにおいて、構造の簡素化、部品の集約化等を図る。
【解決手段】地板10の開口部を開閉する羽根部材20、羽根部材にシャッタ動作を行わせる向きに付勢された主駆動部材31、主駆動部材をシャッタ動作前のセット位置に向けてセットし得るセット部材40、羽根部材に連結されセット位置に向けてセットされる主駆動部材に追従する共にシャッタ動作時に主駆動部材に押され一緒に移動する従駆動部材32、従駆動部材を解除可能に係止する係止機構50を含み、係止機構は、セット部材の動作に応じて、羽根部材をシャッタ動作完了時の閉鎖状態に保持するべく従駆動部材の係止、従駆動部材の係止の解除、従駆動部材がセット位置に移動した際の逆向きの移動規制、及びシャッタ動作直前における移動規制の解除を行う一つの係止部材51を含む。これによれば、構造の簡素化、部品の集約化等を達し、羽根部材のバウンド等を防止できる。
【選択図】図3

Description

本発明は、露光用の開口部を開閉する羽根部材及び羽根部材を駆動する二つの駆動部材を有するフォーカルプレンシャッタ及びカメラに関し、特に、デジタル一眼カメラ、ミラーレスカメラ等のデジタルカメラにおいて、撮影後のセット動作の際に撮影情報を記憶部に転送するべく羽根部材を閉鎖した状態に保持し得るフォーカルプレンシャッタ及びカメラに関する。
従来のフォーカルプレンシャッタとしては、露光用の開口部を有する略矩形の地板、地板の開口部を開閉するべく地板に対して移動自在に支持された羽根部材、シャッタ動作前のセット位置にセットされる主駆動部材(第2駆動部材)、主駆動部材をシャッタ動作方向に回転付勢する駆動バネ、羽根部材に連結されると共にガタ寄せバネの付勢力によりシャッタ動作と逆向きに回転付勢されてセット位置に向けて移動する主駆動部材に追従すると共にシャッタ動作時に主駆動部材により押されて一緒に移動する従駆動部材(第1駆動部材)、主駆動部材を駆動バネの付勢力に抗してシャッタ動作前のセット位置にセットするセット部材、セット位置にセットされた主駆動部材を吸着保持する電磁石、シャッタ動作の終了時に主駆動部材の一部が当接する環状緩衝部材、シャッタ動作の終了時に従駆動部材の一部(駆動ピン)が当接するC状緩衝部材等を備え、シャッタ動作終了時において、先ず、主駆動部材の一部を環状緩衝部材に当接させ、続いて、従駆動部材の一部(駆動ピン)をC状緩衝部材に当接させるようにすると共に、主駆動部材が環状緩衝部材に当接してバウンドし(逆向きに移動し)再び環状緩衝部材に向けて移動する際に、主駆動部材の押動部で、後からC状緩衝部材に当接してバウンドする従駆動部材の被押動部を強制的に押し戻すことで、衝撃を緩和するようにしたものが知られている(例えば、特許文献1を参照)。
このフォーカルプレンシャッタにおいては、羽根部材がシャッタ動作を完了した際のバウンドによる衝撃を緩和することはできても、シャッタ動作完了の閉鎖位置に羽根部材を係止することはできず、それ故に、撮影後にセット動作を行いつつ撮影情報を記憶部に転送するべく羽根部材を閉鎖状態に保持するには、羽根部材を係止して開き移動を規制する係止機構が必要であり、仮に係止機構を設けたとしても、それだけでは羽根部材が開き位置に移動した際のバウンドを防止することができない。
また、他のフォーカルプレンシャッタとしては、露光用の開口部を有する略矩形の地板、地板の開口部を開閉するべく地板に対して移動自在に支持された羽根部材としての先羽根及び後羽根、シャッタ動作前のセット位置にセットされる先羽根用主駆動部材(先羽根用第2駆動部材)、先羽根用主駆動部材をシャッタ動作方向に回転付勢する先羽根用駆動バネ、先羽根に連結されると共にガタ寄せバネの付勢力によりシャッタ動作と逆向きに回転付勢されてセット位置に向けて移動する先羽根用主駆動部材に追従すると共にシャッタ動作時に先羽根用主駆動部材により押されて一緒に移動する先羽根用従駆動部材(先羽根用第1駆動部材)、シャッタ動作前のセット位置にセットされる後羽根用主駆動部材(後羽根用第2駆動部材)、後羽根用主駆動部材をシャッタ動作方向に回転付勢する後羽根用駆動バネ、後羽根に連結されると共にガタ寄せバネの付勢力によりシャッタ動作と逆向きに回転付勢されてセット位置に向けて移動する後羽根用主駆動部材に追従すると共にシャッタ動作時に後羽根用主駆動部材により押されて一緒に移動する後羽根用従駆動部材(後羽根用第1駆動部材)、先羽根用主駆動部材及び後羽根用主駆動部材をそれぞれの駆動バネの付勢力に抗してシャッタ動作前のセット位置にセットするセット部材、セット位置にセットされた先羽根用主駆動部材及び後羽根用主駆動部材をそれぞれ吸着保持する二つの電磁石、撮影後のセット動作時に後羽根を閉鎖位置に保持するべく後羽根用従駆動部材を係止する係止部材等を備え、撮影後のセット動作開始と共に撮影情報を記憶部に転送できるようしたものが知られている(例えば、特許文献2参照)。
しかしながら、このフォーカルプレンシャッタにおいては、セット部材に連動させて係止部材による係止を解除すると、後羽根及び後羽根用従駆動部材は、後羽根のガタ寄せバネが及ぼす付勢力によりセット位置に移動して衝撃によりバウンドを生じる虞があり、そのバウンドを防止することができない。そこで、係止部材とは別個にバウンドを防止する専用部材を設けると、部品点数の増加、コスト増加、構造の複雑化等を招き、又、専用部材を駆動する駆動源として専用の電磁アクチュエータ等を採用すると、消費電力の増加を招く。
特開2013−97032号公報 特開2012−177765号公報
本発明は、上記の事情に鑑みて成されたものであり、その目的とするところは、構造の簡素化、部品の削減、装置の小型化、消費電力の抑制等を図りつつ、シャッタ動作完了時及びシャッタ動作前のセット位置移動時の羽根部材のバウンド防止及びそれぞれの位置での羽根部材の係止及び係止の解除等を簡単な構造で行うことができ、セット動作時に撮影情報の転送記憶が行え、高速での連続撮影が可能なデジタル一眼カメラ、ミラーレスカメラ等のデジタルカメラに好適なフォーカルプレンシャッタ及びそれを用いたカメラを提供することにある。
本発明のフォーカルプレンシャッタは、開口部を有する地板と、開口部を開閉する羽根部材と、羽根部材にシャッタ動作を行わせる向きに付勢された主駆動部材と、主駆動部材を付勢力に抗してシャッタ動作前のセット位置に向けてセットし得るセット部材と、羽根部材に連結されセット位置に向けてセットされる主駆動部材に追従するべく付勢されると共にシャッタ動作時に主駆動部材に押されて一緒に移動する従駆動部材と、従駆動部材を解除可能に係止する係止機構と、を含むフォーカルプレンシャッタであって、上記係止機構は、セット部材の動作に応じて、羽根部材をシャッタ動作完了時の閉鎖状態に保持するべく従駆動部材の係止、従駆動部材の係止の解除、従駆動部材がセット位置に移動した際の逆向きの移動規制、及びシャッタ動作直前における移動規制の解除を行う一つの係止部材を含む、ことを特徴としている。
この構成によれば、羽根部材が開口部を閉鎖したシャッタ動作完了(露光動作完了)の状態から、セット部材のセット動作により主駆動部材がセット位置に向けて移動し、又、セット部材の動作(位置)に応じて、所望のタイミングで係止部材による従駆動部材の係止が解除されて、従駆動部材及び羽根部材が(ガタ寄せバネ等の付勢力により)セット位置に移動すると共に係止部材によりセット位置から逆向きの移動(バウンド)が規制され、さらに、係止部材による移動規制が解除され、その後、主駆動部材(及び従駆動部材)が付勢力により移動して、羽根部材によるシャッタ動作(開口部を閉鎖する動作)が行われる(すなわち、羽根部材(単幕)によるシャッタ動作が行われる)。また、係止機構によりシャッタ動作完了から所定の期間に亘って開口部を閉鎖状態に保持することで、セット動作に並行して撮影情報を記憶部に転送記憶することができ、高速での連続撮影が可能になる。
ここでは、特に、係止機構として、セット部材の動作に応じて(又は連動して)、従駆動部材の係止、係止の解除、移動規制、移動規制の解除を行う、すなわち、係止部材による係止でシャッタ動作完了時における(従駆動部材を介した)羽根部材のバウンドを防止できると共に羽根部材をシャッタ動作完了時の閉鎖状態に保持することができ、係止部材による移動規制でセット位置に移動した際の(従駆動部材を介した)羽根部材のバウンドを防止でき、係止部材による移動規制の解除で主駆動部材(及び従駆動部材)と一緒に羽根部材を走行させてシャッタ動作を行わせることができる、一つの係止部材を採用したことにより、構造の簡素化、部品の削減、装置の小型化、消費電力の抑制等を達成しつつ、シャッタ動作完了時及びシャッタ動作前のセット位置移動時の羽根部材のバウンド防止及びそれぞれの位置での羽根部材の係止及び係止の解除等を行うことができ、セット動作時に撮影情報の転送記憶が行え、高速での連続撮影等を可能にすることができる。
上記構成において、従駆動部材は、係止部材が離脱可能に係合し得る第1被係合部及び第2被係合部を含み、係止部材は、閉鎖状態において第1被係合部に係合し得る第1係合部、セット位置において第2被係合部に係合し得る第2係合部を含む、構成を採用することができる。
この構成によれば、係止部材の第1係合部が従駆動部材の第1被係合部に係合することにより、シャッタ動作完了の際の羽根部材のバウンドを防止できると共に、セット部材により主駆動部材のセット動作が行われる際に羽根部材を閉鎖状態に保持することができるためセット動作に並行して撮影情報を記憶部に転送記憶することができ、又、係止部材の第2係合部が従駆動部材の第2被係合部に係合することにより、羽根部材がセット位置に移動した際のバウンドを防止できると共にその位置に位置決めできる。
上記構成において、従駆動部材は、第2係合部が第2被係合部から離脱した後に主駆動部材に押されて一緒に移動する際に、係止部材の一部が摺動して第1係合部を第1被係合部に導く摺動部を含む、構成を採用することができる。
この構成によれば、従駆動部材と係止部材との摺動部を介した相対的な摺動により、移動規制の解除動作→従駆動部材及び主駆動部材の一体的な移動による羽根部材のシャッタ動作→シャッタ動作完了後の係止動作を円滑に行わせることができる。
上記構成において、係止機構は、従駆動部材の係止、従駆動部材の係止の解除、従駆動部材がセット位置に移動した際の逆向きの移動規制、及びシャッタ動作直前における移動規制の解除を行わせるべく、セット部材と一体的に移動すると共に係止部材に対してカム作用を及ぼすカム部材を含む、構成を採用することができる。
この構成によれば、係止部材を作動させるためにセット部材と一体的に移動するカム部材を採用したことにより、専用の駆動源が不要であり、部品の集約化、構造の簡素化、小型化等を達成することができる。
上記構成において、係止機構は、係止部材を従駆動部材に係合する向きに付勢する付勢バネを含む、構成を採用することができる。
この構成によれば、係止部材を従駆動部材に係合する向きに付勢する付勢バネを採用したことにより、係止部材を従駆動部材から離脱させる向きに作用する部材(例えば、離脱させる向きにカム作用を及ぼすカム部材)を採用することができ、部材(カム部材)を簡素化できる。
上記構成において、主駆動部材及び従駆動部材は、共通の第1軸線回りに回動自在に形成され、セット部材は、第1軸線から外れた第2軸線回りに回動自在に形成され、係止部材は、第1軸線及び第2軸線から外れた第3軸線回りに回動自在に形成され、カム部材は、セット部材と一体的に第2軸線回りに回動自在に形成されている、構成を採用することができる。
この構成によれば、係止部材が駆動部材(主駆動部材及び従駆動部材)及びセット部材の近傍に回動自在に配置されかつカム部材がセット部材と同軸に配置された構成を採用することにより、構造の簡素化、部品の集約化、装置の小型化等を達成することができる。
上記構成において、羽根部材は、シャッタ動作時に、開口部を開放する先羽根部材及び開口部を閉鎖する後羽根部材を含み、係止機構は、後羽根部材に対して設けられている、構成を採用することができる。
この構成によれば、先羽根部材(先幕)及び後羽根部材(後幕)によりシャッタ動作を行う構成、すなわち、ノーマルクローズのモードにおいて、後羽根部材に対して上記の係止機構を採用したことにより、構造の簡素化、部品の削減、装置の小型化、消費電力の抑制等を達成しつつ、シャッタ動作完了時及びシャッタ動作前のセット位置移動時の後羽根部材のバウンド防止及びそれぞれの位置での後羽根部材の係止及び係止の解除等を行うことができ、セット動作時に撮影情報の転送記憶が行え、高速での連続撮影等を可能にすることができる。
上記構成において、主駆動部材は、先羽根部材及び後羽根部材に対してそれぞれ設けられ、従駆動部材は、先羽根部材及び後羽根部材に対してそれぞれ設けられ、先羽根部材をシャッタ動作完了時の開放状態に保持するべく先羽根部材の従駆動部材を解除可能に係止する第2の係止機構をさらに含む、構成を採用することができる。
この構成によれば、第2の係止機構により先羽根部材を開放状態に保持することで、電子ファインダ等を用いて、撮影前の被写体像を観察し得るノーマルオープンのモードを設定することができる。
本発明のカメラは、上記に記載のいずれかの構成をなすフォーカルプレンシャッタと、フォーカルプレンシャッタの後方に配置された撮像素子を含む、ことを特徴としている。
この構成によれば、構造の簡素化、部品の集約化、装置の小型化等を達成しつつ、セット動作時に撮影情報の転送記憶が行え、高速での連続撮影が可能なデジタル一眼カメラ、ミラーレスカメラ等のカメラを得ることができる。
上記構成をなすフォーカルプレンシャッタによれば、構造の簡素化、部品の削減、装置の小型化、消費電力の抑制等を達成しつつ、シャッタ動作完了時及びシャッタ動作前のセット位置移動時の羽根部材のバウンド防止及びそれぞれの位置での羽根部材の係止及び係止の解除等を簡単な構造で行うことができ、セット動作時に撮影情報の転送記憶が行え、高速での連続撮影が可能なデジタル一眼カメラ、ミラーレスカメラ等のカメラに好適なフォーカルプレンシャッタを得ることができる。
本発明に係るフォーカルプレンシャッタの一実施形態を示す平面図である。 図1に示すフォーカルプレンシャッタを部分的に示す部分斜視図である。 図1に示すフォーカルプレンシャッタにおいて、羽根部材がシャッタ動作(露光動作)を完了した状態(バウンドを防止するべく係止可能な状態)を示す部分平面図である。 図3に示すフォーカルプレンシャッタにおいて、セット部材がセット動作(時計回りの回転)を開始して、従駆動部材が係止部材に係止されて羽根部材が閉鎖状態に保持されつつ、主駆動部材がセット位置に向けてセットされた状態を示す部分平面図である。 図4に示すフォーカルプレンシャッタにおいて、セット部材の動作に応じて(セット部材のさらなる時計回りの回転によるカム部材のカム作用により)、係止部材による従駆動部材の係止が解除された直後の状態を示す部分平面図である。 図5に示すフォーカルプレンシャッタにおいて、従駆動部材及び羽根部材が(ガタ寄せバネ等の付勢力により)セット位置に移動する際に、セット部材の動作に応じて(セット部材のさらなる時計回りの回転によるカム部材のカム作用により)、係止部材(の第2係合部)が従駆動部材の逆向きの移動規制を行うべく(第2被係合部に)対向して係合し得る状態を示す部分平面図である。 図6に示すフォーカルプレンシャッタにおいて、セット部材の動作に応じて(セット部材のさらなる時計回りの回転によるカム部材のカム作用により)、係止部材による移動規制が解除された状態を示す部分平面図である。 図7に示すフォーカルプレンシャッタにおいて、セット部材がさらに時計回りに回転して主駆動部材から離脱すると共に主駆動部材が僅かに時計回りに回転して押圧部が被押圧部に当接し、主駆動部材が(電磁石により)吸着保持されたシャッタ動作開始前(露光動作開始前)の状態を示す部分平面図である。 図8に示すフォーカルプレンシャッタにおいて、羽根部材を駆動する主駆動部材の電磁石による吸着保持が解除されて、主駆動部材が(駆動バネの)付勢力により従駆動部材を押しつつ時計回りに回転すると共に係止部材が従駆動部材の摺動部を摺動し、羽根部材がシャッタ動作を開始して開口部を部分的に閉鎖した状態を示す部分平面図である。 本発明のフォーカルプレンシャッタの一部をなす主駆動部材及び従駆動部材、セット部材及びカム部材、係止部材の関係を示すものであり、(a)は図3に示すフォーカルプレンシャッタの状態における部分拡大図、(b)は図4に示すフォーカルプレンシャッタの状態における部分拡大図である。 本発明のフォーカルプレンシャッタの一部をなす主駆動部材及び従駆動部材、セット部材及びカム部材、係止部材の関係を示すものであり、(a)は図5に示すフォーカルプレンシャッタの状態における部分拡大図、(b)は図6に示すフォーカルプレンシャッタの状態における部分拡大図である。 本発明のフォーカルプレンシャッタの一部をなす主駆動部材及び従駆動部材、セット部材及びカム部材、係止部材の関係を示すものであり、(a)は図7に示すフォーカルプレンシャッタの状態における部分拡大図、(b)は図8に示すフォーカルプレンシャッタの状態における部分拡大図である。 本発明のフォーカルプレンシャッタの一部をなす主駆動部材及び従駆動部材、セット部材及びカム部材、係止部材の関係を示すものであり、図9に示すフォーカルプレンシャッタの状態における部分拡大図である。
以下、本発明の実施形態について、添付図面を参照しつつ説明する。
この実施形態に係るフォーカルプレンシャッタは、図1、図2、図3、図10(a)に示すように、略矩形形状をなす地板10、地板10に移動自在に設けられた羽根部材20、羽根部材20を駆動する羽根駆動機構30(主駆動部材31、従駆動部材32、駆動バネ33)、主駆動部材31を付勢力に抗しつつシャッタ動作前のセット位置にセットし得るセット部材40、従駆動部材32を解除可能に係止する係止機構50(係止部材51、付勢バネ52、カム部材53)、セット位置において主駆動部材31(の被吸着部31c)を磁気的に吸着保持する電磁石60等を備えている。
尚、地板10には、羽根駆動機構30、セット部材40、係止機構50等が配置される正面側と反対側(裏側)において、羽根部材20を収容する羽根室を画定する裏板11が所定の間隔をおいて配置され、又、地板10の正面側に所定間隔をおいて補助板12が配置されている。
地板10は、図1に示すように、例えば樹脂材料等を用いて略矩形の平板状に形成されており、露光用の矩形をなす開口部10a、円弧状の長孔10b、羽根部材20を回動自在に支持するべく羽根室側(裏側)に立設された支軸10c,10d、主駆動部材31及び従駆動部材32を回動自在に支持するべく正面側(羽根室側と反対側)に立設された支軸10e、セット部材40を回動自在に支持するべく正面側に立設された支軸10f、係止部材51を回動自在に支持するべく正面側に設けられた支軸10g、付勢バネ52の端部を掛止するべく正面側に立設された掛止ピン10h、補助板12を取り付けるべく正面側に立設された柱状の取付け部10i等を備えている。
支軸10eは、図2に示すように、第1軸線S1を画定して、主駆動部材31及び従駆動部材32を回動自在にするように形成されている。
支軸10fは、図2に示すように、第1軸線S1から外れた第2軸線S2を画定して、セット部材40及びカム部材53を一体的に回動自在にするように形成されている。
支軸10gは、図2に示すように、第1軸線S1及び第2軸線S2から外れた第3軸線S3を画定して、係止部材51を回動自在にするように形成されている。
裏板11は、図1に示すように、略矩形形状に形成され、地板10の開口部10aに対向する位置において、同様に矩形をなす開口部11aを備えている。
補助板12は、地板10の正面側(左側寄り)において取付け部10iにネジにより締結されると共に、支軸10e,10fの先端部及び電磁石60を固定するように形成され、又、駆動バネ33を保持するラチェット筒12aを係止するラチェット爪12b等を備えている。
羽根部材20は、地板10(及び裏板11)の内側面に沿って移動するものであり、図1に示すように、3枚の羽根本体21,22,23、羽根本体21,22,23を連結する2つのアーム24,25により構成されている。
アーム24は、図3に示すように、支軸10cにより回動自在に支持されると共に、その一部が従駆動部材32の駆動ピン32aに連結されている。
アーム25は、図3に示すように、支軸10dにより回動自在に支持されている。
そして、羽根部材20は、(アーム24又は25と地板10との間に設けられた)捩りコイルバネ又は引っ張りバネ等のガタ寄せバネ(不図示)により反時計回り(開口部10aを開放する向き)に回転付勢されており、アーム24が、図1及び図6ないし図8に示すように、主駆動部材31及び従駆動部材32により上方に向けて(反時計回りに)駆動されることにより3枚の羽根本体21,22,23が重なり合って開口部10aを開放し、一方、図3に示すように、主駆動部材31及び従駆動部材32により下方に向けて(時計回りに)駆動されることにより3枚の羽根本体21,22,23が展開して開口部10aを閉鎖するようになっている。
羽根駆動機構30は、図2、図3、図10(a)に示すように、主駆動部材31、従駆動部材32、駆動バネ33等により構成されている。
主駆動部材31は、図2、図3、図10(a)に示すように、支軸10e回りに回動自在に支持され、従駆動部材32の被押圧部32bに離脱可能に係合し得る押圧部31a、セット部材40が係合して反時計回りに回転力が及ぼされる係合部31b、電磁石60により吸着される被吸着部31c等を備えている。
すなわち、主駆動部材31は、地板10に対して第1軸線S1を画定する支軸10e回りに回動自在に支持されると共に駆動バネ33により時計回りに回転付勢され、セット部材40により係合部31bが押されて反時計回りに回転してセット位置に向けてセットされると、電磁石60により吸着保持され、吸着保持が解除された後に駆動バネ33の回転付勢力により、押圧部31aを介して従駆動部材32を押しつつ時計回りに回転するようになっている。
従駆動部材32は、図2、図3、図10(a)に示すように、長孔10bに挿入されてアーム24に連結される駆動ピン32a、主駆動部材31の押圧部31aと離脱可能に係合し得る被押圧部32b、係止部材51の第1係合部51bに離脱可能に係合し得る第1被係合部32c、係止部材51の第2係合部51cに離脱可能に係合し得る第2被係合部32d、第1被係合部32cと第2被係合部32dの間に連続して凸湾曲状に形成された摺動部32e等を備えている。
第1被係合部32cは、図3及び図10(a)に示すように、羽根部材20がシャッタ動作を完了したときに係止部材51の第1係合部51bが所定隙間をおいて対向し、従駆動部材32の反時計回りのバウンドが防止され得るように、かつ、図4及び図10(b)に示すように、セット部材40のセット動作開始により、主駆動部材31が反時計回りに回転すると、羽根部材20のガタ寄せバネが及ぼす付勢力により従駆動部材32が反時計回りに僅かに回転し、係止部材51の第1係合部51bが係合して従駆動部材32が係止され、羽根部材20が閉鎖状態に保持されるように形成されている。
第2被係合部32dは、図6及び図11(b)に示すように、従駆動部材32が反時計回りに回転してセット位置に至る直前に(駆動ピン32aが長孔10bの端部に当接する直前に)、係止部材51の第2係合部51cが対向して係合し得る状態となり、従駆動部材32の逆向きの移動(バウンド)が規制される、すなわち移動規制が行われると共に位置決めされるように形成されている。
摺動部32eは、図9及び図13に示すように、第2被係合部32dから第2係合部51cが離脱した後に従駆動部材32が主駆動部材31に押されて一緒に時計回りに回転する際に、係止部材51の一部(摺動部51d)を摺動させて係合部材51を反時計回りに回転させてフォロワ部51aをカム部材53から離脱させると共に、係止部材51の第1係合部51bを第1被係合部32cに円滑に導くように形成されている。
このように、摺動部32eを設けたことにより、移動規制の解除動作→従駆動部材32及び主駆動部材31の一体的な移動による羽根部材20のシャッタ動作→シャッタ動作完了後の係止動作を円滑に行わせることができる。
すなわち、従駆動部材32は、地板10に対して第1軸線S1を画定する支軸10e回りに回動自在に支持されると共に羽根部材20をガタ寄せするガタ寄せバネにより反時計回りに回転付勢され、セット部材40によるセット動作の所定期間に亘って係止部材51により係止されて反時計回りの回転が規制され、係止の解除によりガタ寄せバネの付勢力により反時計回りに回転してセット位置に向けて移動し、セット位置に移動した際に逆向きの移動が規制され、シャッタ動作前において移動規制が解除されて、主駆動部材31に追従して時計回りに回転し羽根部材20にシャッタ動作を行わせ、シャッタ完了時に係止部材51により係止され得る状態にあり、逆向きのバウンドが防止されるようになっている。
尚、従駆動部材32は、駆動ピン32aが長孔10bの端部に設けられた緩衝部材(不図示)に当接して停止するようになっている。
駆動バネ33は、捩りコイル型のバネであり、図2及び図3に示すように、支軸10eの周りに配置されており、一端側が支軸10e回りに回転可能に配置されて補助板12のラチェット爪12bにより位置決めされるラチェット筒12aに掛止され(すなわち、一端側が地板10に対して不動に掛止され)、他端側が主駆動部材31の一部に掛止され、主駆動部材31を図3中の時計回りに回転付勢する付勢力(羽根部材20を反時計回りに回転付勢するガタ寄せバネの付勢力に打ち勝つ付勢力)を及ぼすようになっている。
セット部材40は、図1ないし図9に示すように、主駆動部材31の係合部31bに離脱可能に係合し得る略半円状の係合部41、駆動機構(不図示)により回転駆動力が及ぼされる歯車42等を備えており、地板10の支軸10fにより回動自在に支持されると共に、時計回りの一方向に回転してセット動作及びその解除動作を行うように形成されている。
すなわち、セット部材40は、地板10に対して第2軸線S2を画定する支軸10f回りに回動自在に支持されると共に、駆動機構(不図示)が及ぼす駆動力により、図3に示すシャッタ動作完了(露光動作完了)の状態から時計回りに回転すると、図4ないし図7に示すように係合部41が係合部31bに回転力を及ぼして、主駆動部材31を駆動バネ33の回転付勢力に抗しつつ反時計回りに回転させてシャッタ動作前のセット位置に向けて移動させるセット動作を行い、主駆動部材31(の被吸着部31c)が電磁石60により吸着保持された状態で、図8及び図9に示すように、さらに時計回りに回転すると、係合部41が係合部31bから離脱して、主駆動部材31の時計回りの回転を許容する状態となる。
係止機構50は、従駆動部材32を解除可能に係止するものであり、図2、図3、図10(a)に示すように、地板10の支軸10g回りに回動自在に支持された係止部材51、係止部材51を従駆動部材32に係合する向きに(時計回りに)回転付勢する付勢バネ52、セット部材40と同軸(第2軸線S2を画定する支軸10f)にて一体的に回動するように形成されると共に係止部材51(のフォロワ部51a)に対してカム作用を及ぼすカム部材53等を備えている。
係止部材51は、図2、図3、図10(a)に示すように、カム部材53に離脱可能に係合してカム作用を受けるフォロワ部51a、従駆動部材32の第1被係合部32cに離脱可能に係合し得る第1係合部51b、従駆動部材32の第2被係合部32dに離脱可能に係合し得る第2係合部51c、従駆動部材32の摺動部32eに離脱可能に係合して摺動する摺動部51d等を備えている。
第1係合部51bは、図3及び図10(a)に示すように、羽根部材20がシャッタ動作を完了したときに従駆動部材32の第1被係合部31cと所定隙間をおいて対向して従駆動部材32の反時計回りのバウンドを防止し得るように、かつ、図4及び図10(b)に示すように、セット部材40のセット動作開始により主駆動部材31が反時計回りに回転して、羽根部材20のガタ寄せバネが及ぼす付勢力により従駆動部材32が反時計回りに僅かに回転すると、第1被係合部31cと係合して従駆動部材32を係止し、羽根部材20を閉鎖状態に保持するように形成されている。
第2係合部51cは、図6及び図11(b)に示すように、従駆動部材32が反時計回りに回転してセット位置に至る直前に(駆動ピン32aが長孔10bの端部に当接する直前に)、従駆動部材32の第2被係合部32dと対向して係合し得る状態となり、従駆動部材32の逆向きの移動(バウンド)を防止するように形成されている。
摺動部51dは、図9及び図13に示すように、第2係合部51cが第2被係合部32dから離脱した後に従駆動部材32が主駆動部材31に押されて一緒に時計回りに回転する際に、従駆動部材32の摺動部32eを摺動させて係合部材51を反時計回りに回転させてフォロワ部51aをカム部材53から離脱させるように形成されている。
このように、摺動部51dを設けたことにより、移動規制の解除動作→従駆動部材32及び主駆動部材31の一体的な移動による羽根部材20のシャッタ動作→シャッタ動作完了後の係止動作を円滑に行わせることができる。
すなわち、係止部材51は、図3ないし図9及び図10ないし図13に示すように、地板10に対して第3軸線S3を画定する支軸10g回りに回動自在に支持されると共に、セット部材40の動作に応じて、羽根部材20をシャッタ動作完了時の閉鎖状態に保持するべく従駆動部材32の係止、従駆動部材32の係止の解除、従駆動部材32がセット位置に移動した際の逆向きの移動規制、及びシャッタ動作直前における移動規制の解除を行うように形成されている。
付勢バネ52は、図3ないし図9に示すように、地板10の支軸10g周りに配置された捩りコイルバネであり、その一端部が地板10から突出する掛止ピン10hに掛止され、その他端部が係止部材51の一部に掛止されて、係止部材51(の第1係合部51b、第2係合部51c)を従駆動部材32(の第1被係合部32c、第2被係合部32d)に係合させる向きに(時計回りに)回転付勢するように形成されている。
このように、係止部材51を従駆動部材32に係合する向きに付勢する付勢バネ52を採用したことにより、係止部材51を従駆動部材32から離脱させる向きに作用する部材(例えば、離脱させる向きにカム作用を及ぼすカム部材53)を採用することができ、部材(カム部材)を簡素化できる。
カム部材53は、図3ないし図9及び図10ないし図13に示すように、地板10の支軸10f回りにおいて、セット部材40と一体的に回動自在に形成されると共に、セット部材40の動作(時計回りの回転)に応じて、従駆動部材32の係止、従駆動部材32の係止の解除、従駆動部材32がセット位置に移動した際の逆向きの移動規制、及びシャッタ動作直前における移動規制の解除を行わせるべく、係止部材51(のフォロワ部51a)に対してカム作用を及ぼすように形成されている。
すなわち、カム部材53は、図3、図4及び図10(a),(b)に示す状態において第1係合部51bが従駆動部材32の第1被係合部32cに係合可能な対向位置に係止部材51を位置付け、図5及び図11(a)に示す状態において第1係合部51bが従駆動部材32の第1被係合部32cから離脱する位置に係止部材51を位置付け、図6及び図11(b)に示す状態において第2係合部51cが従駆動部材32の第2被係合部32dに係合可能な位置に係止部材51を位置付け、図7、図8及び図12(a),(b)に示す状態において第2係合部51cが従駆動部材32の第2被係合部32dから離脱する位置に係止部材51を位置付けるように形成されている。
このように、係止部材51を作動させるためにセット部材40と一体的に移動するカム部材53を採用したことにより、専用の駆動源が不要であり、部品の集約化、構造の簡素化、小型化等を達成することができる。
上記構成をなす係止機構50によれば、セット部材40の動作に応じて(時計回りに回転に連動して)、従駆動部材32の係止、係止の解除、移動規制、移動規制の解除を行う、すなわち、係止部材51による係止でシャッタ動作完了時における(従駆動部材32を介した)羽根部材20のバウンドを防止できると共に羽根部材20をシャッタ動作完了時の閉鎖状態に保持することができ、係止部材51による移動規制でセット位置に移動した際の(従駆動部材32を介した)羽根部材20のバウンドを防止でき、係止部材51による移動規制の解除で主駆動部材31(及び従駆動部材32)と一緒に羽根部材20を走行させてシャッタ動作を行わせることができる、一つの係止部材51を採用したことにより、構造の簡素化、部品の削減、装置の小型化、消費電力の抑制等を達成しつつ、シャッタ動作完了時及びシャッタ動作前のセット位置移動時の羽根部材20のバウンド防止及びそれぞれの位置での羽根部材20の係止及び係止の解除等を行うことができ、セット動作時に撮影情報の転送記憶が行え、高速での連続撮影等を可能にすることができる。
また、主駆動部材31及び従駆動部材32が共通の第1軸線S1回りに回動自在に形成され、セット部材40が第1軸線S1から外れた第2軸線S2回りに回動自在に形成され、係止部材51が第1軸線S1及び第2軸線S2から外れた第3軸線S3回りに回動自在に形成され、カム部材53がセット部材40と一体的に第2軸線S2回りに回動自在に形成されているため、構造の簡素化、部品の集約化、装置の小型化等を達成することができる。
電磁石60は、地板10に平行に配置された補助板12に保持されており、図1及び図3に示すように、所定の長さの鉄芯部材61、鉄芯部材61の周りおいてボビンに巻回された励磁用のコイル62等により構成されている。
そして、コイル62への通電により、鉄芯部材61を通る磁力線を発生させて、図8に示すように、セット位置に向けて移動させられた主駆動部材31の被吸着部31cに鉄芯部材61が対向して磁気的吸引力を及ぼして、主駆動部材31を駆動バネ33の回転付勢力に抗してセット位置に保持し、一方、コイル62への通電を断つことにより、主駆動部材31が駆動バネ33の回転付勢力により時計回りに回転するのを許容するようになっている。
次に、このフォーカルプレンシャッタの動作について、図3ないし図9及び図10ないし図13を参照しつつ説明する。
先ず、シャッタ動作完了後(露光動作完了後)の閉鎖状態においては、図3及び図10(a)に示すように、セット部材40は主駆動部材31の係合部31bから離脱し、主駆動部材31及び従駆動部材32は駆動バネ33の回転付勢力により時計回りに回転して停止し、羽根部材20は開口部10aを閉鎖した位置に位置し、係止部材51はその第1係合部51bが従駆動部材32の第1被係合部32cに対向してバウンドを規制し得る位置に位置している。
ここで、露光動作前のセット動作の指令により、シャッタ動作の準備指令が発せられると、図4及び図10(b)に示すように、セット部材40が時計回りに回転してセット動作を開始し、主駆動部材31が駆動バネ33の付勢力に抗しつつセット位置に向けて反時計回りに回転し、一方、係止部材51の第1係合部51bが従駆動部材32の第1被係合部32cに係合して従駆動部材32を係止し、羽根部材20が開口部10aを閉鎖した状態に保持される。ここでは、セット動作に並行して撮影情報を記憶部に転送記憶することができる。
そして、図5及び図11(a)に示すように、セット部材40及びカム部材53が時計回りにさらに回転すると、主駆動部材31はセット部材40によりセット位置から僅かに過移動した位置に保持されたまま、カム部材53のカム作用により係止部材51が反時計回りに回転して、第1係合部51bが第1被係合部32cから離脱して従駆動部材32の係止を解除し、従駆動部材32及び羽根部材20は、ガタ寄せバネの付勢力により反時計回りに回転可能な状態となる。
続いて、上記係止の解除により、従駆動部材32及び羽根部材20は、ガタ寄せバネの付勢力により反時計回りに回転してセット位置に向けて移動すると共に、図6及び図11(b)に示すように、セット部材40及びカム部材53が時計回りにさらに回転すると、係止部材51が付勢バネ52の付勢力により時計回りに回転して、第2係合部51cが第2被係合部32dに係合し得るように対向し、従駆動部材32がセット位置に移動した際の逆向き(時計回り)の移動を規制し得る状態となり、従駆動部材32を介した羽根部材20のバウンドが規制される。
続いて、図7及び図12(a)に示すように、セット部材40及びカム部材53が時計回りにさらに回転すると、主駆動部材31はセット部材40によりセット位置から僅かに過移動した位置に保持されたまま、カム部材53のカム作用により係止部材51が反時計回りに回転して、第2係合部51cが第2被係合部32dから離脱して従駆動部材32の移動規制が解除される。
続いて、図8及び図12(b)に示すように、電磁石60が通電されて、主駆動部材31(の被吸着部31c)が吸着保持され、セット部材40及びカム部材53が時計回りにさらに回転すると、係止部材51が移動規制を解除した状態に保持されたまま、主駆動部材31の係合部31bがセット部材40から離脱して、主駆動部材31が僅かに時計回りに回転して押圧部31aが被押圧部32bに当接しシャッタ動作直前のセット位置に至ると共に、主駆動部材31(及び従駆動部材32)の時計回りの回転が許容された状態となる。
その後、電磁石60の通電が断たれると、図9及び図13に示すように、駆動バネ33の付勢力により主駆動部材31が従駆動部材32を押圧しつつ時計回りに回転し、羽根部材20が開口部10aを閉鎖してシャッタ動作(露光動作)が行われ、図3に示すシャッタ動作完了の状態に至る。
このシャッタ動作の際に、係止部材51は、摺動部51dが従駆動部材32の摺動部32e上を相対的に摺動しつつ反時計回りに回転させられ、図3及び図10(a)に示すように、第1係合部51bが第1被係合部32cに対向して従駆動部材32の逆向き(反時計回り)の移動(バウンド)が規制される。
上記のように、本発明のフォーカルプレンシャッタによれば、一つの係止部材51により、セット部材40の動作に応じて(又は連動して)、従駆動部材32の係止、係止の解除、移動規制、移動規制の解除を行うことができ、すなわち、係止部材51による係止でシャッタ動作完了時における(従駆動部材32を介した)羽根部材20のバウンドを防止できると共に羽根部材20をシャッタ動作完了時の閉鎖状態に保持することができ、係止部材51による移動規制でセット位置に移動した際の(従駆動部材32を介した)羽根部材20のバウンドを防止でき、係止部材5による移動規制の解除で主駆動部材31(及び従駆動部材32)と一緒に羽根部材20を走行させてシャッタ動作を行わせることができ、構造の簡素化、部品の削減、装置の小型化、消費電力の抑制等を達成しつつ、シャッタ動作完了時及びシャッタ動作前のセット位置移動時の羽根部材20のバウンド防止及びそれぞれの位置での羽根部材20の係止及び係止の解除等を行うことができ、セット動作時に撮影情報の転送記憶が行え、高速での連続撮影等を可能にすることができる。
また、上記構成をなすフォーカルプレンシャッタは、その後方に配置された撮像素子を含むカメラとして適用される。
これによれば、構造の簡素化、部品の集約化、装置の小型化等を達成しつつ、セット動作時に撮影情報の転送記憶が行え、高速での連続撮影が可能なデジタル一眼カメラ、ミラーレスカメラ等のカメラを得ることができる。
上記実施形態においては、羽根部材として、一つの羽根部材20を含む構成において、本発明に係る係止機構50を採用した場合を示したが、これに限定されるものではなく、例えば、羽根部材として、シャッタ動作時に、開口部10aを開放する先羽根部材及び開口部10aを閉鎖する後羽根部材を含み、係止機構50が後羽根部材に対して設けられた構成を採用することができる。
これによれば、先羽根部材(先幕)及び後羽根部材(後幕)によりシャッタ動作を行う構成、すなわち、ノーマルクローズのモードにおいて、後羽根部材に対して上記の係止機構50を採用したことにより、構造の簡素化、部品の削減、装置の小型化、消費電力の抑制等を達成しつつ、シャッタ動作完了時及びシャッタ動作前のセット位置移動時の後羽根部材のバウンド防止及びそれぞれの位置での後羽根部材の係止及び係止の解除等を行うことができ、セット動作時に撮影情報の転送記憶が行え、高速での連続撮影等を可能にすることができる。
また、上記構成において、主駆動部材が先羽根部材及び後羽根部材に対してそれぞれ設けられ、従駆動部材が先羽根部材及び後羽根部材に対してそれぞれ設けられ、先羽根部材をシャッタ動作完了時の開放状態に保持するべく先羽根部材の従駆動部材を解除可能に係止する第2の係止機構をさらに設けた構成を採用することができる。
これによれば、第2の係止機構により先羽根部材を開放状態に保持することで、電子ファインダ等を用いて、撮影前の被写体像を観察し得るノーマルオープンのモードを設定することができる。
上記実施形態においては、係止部材51を駆動する部材として、セット部材40と一体的に回転するカム部材53を採用した構成を示したが、これに限定されるものではなく、セット部材の動作に応じて係止部材を作動させるものであればその他の構成を採用してもよい。また、係止部材51を従駆動部材32に係合させるべく付勢力を及ぼす付勢バネ52を採用した構成を示したが、これに限定されるものではなく、その他の構成を採用してもよい。
以上述べたように、本発明のフォーカルプレンシャッタは、構造の簡素化、部品の削減、装置の小型化、消費電力の抑制等を達成しつつ、シャッタ動作完了時及びシャッタ動作前のセット位置移動時の羽根部材のバウンド防止及びそれぞれの位置での羽根部材の係止及び係止の解除等を簡単な構造で行うことができ、セット動作時に撮影情報の転送記憶が行え、高速での連続撮影が可能であるため、デジタル一眼カメラ、ミラーレスカメラ等のデジタルカメラに適用できるのは勿論のこと、その他の露光用の開口部を備えた光学機器に対しても有用である。
10 地板
10a 開口部
S1 第1軸線
S2 第2軸線
S3 第3軸線
20 羽根部材
30 羽根駆動機構
31 主駆動部材
32 従駆動部材
32c 第1被係合部
32d 第2被係合部
32e 摺動部
40 セット部材
50 係止機構
51 係止部材
51b 第1係合部
51c 第2係合部
51d 摺動部(係止部材の一部)
52 付勢バネ
53 カム部材
60 電磁石

Claims (9)

  1. 開口部を有する地板と、前記開口部を開閉する羽根部材と、前記羽根部材にシャッタ動作を行わせる向きに付勢された主駆動部材と、前記主駆動部材を付勢力に抗してシャッタ動作前のセット位置に向けてセットし得るセット部材と、前記羽根部材に連結され前記セット位置に向けてセットされる前記主駆動部材に追従するべく付勢されると共にシャッタ動作時に前記主駆動部材に押されて一緒に移動する従駆動部材と、前記従駆動部材を解除可能に係止する係止機構と、を含むフォーカルプレンシャッタであって、
    前記係止機構は、前記セット部材の動作に応じて、前記羽根部材をシャッタ動作完了時の閉鎖状態に保持するべく前記従駆動部材の係止、前記従駆動部材の係止の解除、前記従駆動部材がセット位置に移動した際の逆向きの移動規制、及びシャッタ動作直前における前記移動規制の解除を行う一つの係止部材を含む、
    ことを特徴とするフォーカルプレンシャッタ。
  2. 前記従駆動部材は、前記係止部材が離脱可能に係合し得る第1被係合部及び第2被係合部を含み、
    前記係止部材は、前記閉鎖状態において前記第1被係合部に係合し得る第1係合部、前記セット位置において前記第2被係合部に係合し得る第2係合部を含む、
    ことを特徴とする請求項1に記載のフォーカルプレンシャッタ。
  3. 前記従駆動部材は、前記第2係合部が前記第2被係合部から離脱した後に前記主駆動部材に押されて一緒に移動する際に、前記係止部材の一部が摺動して前記第1係合部を前記第1被係合部に導く摺動部を含む、
    ことを特徴とする請求項2に記載のフォーカルプレンシャッタ。
  4. 前記係止機構は、前記従駆動部材の係止、前記従駆動部材の係止の解除、前記従駆動部材がセット位置に移動した際の逆向きの移動規制、及びシャッタ動作直前における前記移動規制の解除を行わせるべく、前記セット部材と一体的に移動すると共に前記係止部材に対してカム作用を及ぼすカム部材を含む、
    ことを特徴とする請求項1ないし3いずれか一つに記載のフォーカルプレンシャッタ。
  5. 前記係止機構は、前記係止部材を前記従駆動部材に係合する向きに付勢する付勢バネを含む、
    ことを特徴とする請求項1ないし4いずれか一つに記載のフォーカルプレンシャッタ。
  6. 前記主駆動部材及び従駆動部材は、共通の第1軸線回りに回動自在に形成され、
    前記セット部材は、前記第1軸線から外れた第2軸線回りに回動自在に形成され、
    前記係止部材は、前記第1軸線及び第2軸線から外れた第3軸線回りに回動自在に形成され、
    前記カム部材は、前記セット部材と一体的に前記第2軸線回りに回動自在に形成されている、
    ことを特徴とする請求項1ないし5いずれか一つに記載のフォーカルプレンシャッタ。
  7. 前記羽根部材は、シャッタ動作時に、前記開口部を開放する先羽根部材及び前記開口部を閉鎖する後羽根部材を含み、
    前記係止機構は、前記後羽根部材に対して設けられている、
    ことを特徴とする請求項1ないし6いずれか一つに記載のフォーカルプレンシャッタ。
  8. 前記主駆動部材は、前記先羽根部材及び後羽根部材に対してそれぞれ設けられ、
    前記従駆動部材は、前記先羽根部材及び後羽根部材に対してそれぞれ設けられ、
    前記先羽根部材をシャッタ動作完了時の開放状態に保持するべく前記先羽根部材の従駆動部材を解除可能に係止する第2の係止機構をさらに含む、
    ことを特徴とする請求項7に記載のフォーカルプレンシャッタ。
  9. 請求項1ないし8いずれか一つに記載のフォーカルプレンシャッタと、前記フォーカルプレンシャッタの後方に配置された撮像素子を含む、
    ことを特徴とするカメラ。
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