JP2943316B2 - 電気掃除機 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、掃除機の操作状態に応じて電動送風機の入
力を自動的に制御するようにした電気掃除機に関するも
のである。

従来の技術 従来の電気掃除機にあっては、電動送風機の入力を掃
除条件に応じて手動制御するものとか、あるいは、床面
の違いをセンサーで検知し、各床面に適合した電動送風
機の入力に自動設定するものがあった。しかし、同一掃
除条件、床面のもとでは電動送風機の入力は一定であっ
た。

発明が解決しようとする課題 周知のごとく、掃除機の実使用にあたっては、床ノズ
ルを前、後往復運動させるのが一般的である。そして、
前進時には、操作力が床ノズルの被掃除面に押しつける
ように作用し、床ノズルの呼気に伴う被掃除面への吸着
力が増大する。また後退時には引く力、すなわち、操作
力が床ノズルを被掃除面より浮き上がるように作用す
る。したがって、上記のように、同一掃除条件、床面の
もとで電動送風機の入力が一定であると、床ノズルの往
復運動に際して操作力がアンバランスとなって使い勝手
が悪かった。

本発明は、このような従来の課題を解消したもので、
操作性および省エネルギーの向上を図った電気掃除機の
提供することを目的とする。

課題を解決するための手段 上記目的を達成するために本発明の第１の手段は、電
動送風機および塵埃捕集部などを内部に有する掃除機本
体と、この掃除機本体の吸引側に吸塵用通路を介して接
続された床ノズルと、上記床ノズルの前進、後退を検知
する検知回路と、この検知回路の出力に応じて前記電動
送風機の入力に変化させる制御回路を具備する。そして
検知回路で床ノズルの前進を検知したとき、制御回路で
電動送風機の入力を低下させるようにしている。また、
上記床ノズルの前進、後退を検知する検知回路として
は、吸塵用通路に対して床ノズルを俯仰自在に接続し、
被掃除面に対する吸塵用通路の角度を検知するするもの
とか、動作的遊びにおいて床ノズルに吸塵用通路を接続
し、これら床ノズルと吸塵用通路との相対的位置関係を
検知するように構成する。

作 用 本発明の第１の手段において、被掃除面に対する吸塵
用通路の角度を検知回路が検知するするものでは、前進
時に角度が小さくなってゆく。この角度の減少を電気的
に検知し、その出力信号を受け制御回路が電動送風機の
入力を減少する。

また動作的遊びをおいて床ノズルに吸塵用通路を接続
したものでは、前進時に上記動作的遊びが少なくなる。
これを電気的に検知し、その出力信号を受け制御回路が
電動送風機の入力を減少する。

実施例 以下の本発明の実施例を添付図面を参照にして説明す
る。

第１図〜第４図において、電動送風機１および塵埃捕
集部２などを内設した掃除機本体３の吸引側には、ホー
ス４およびパイプ５よりなる吸塵用通路６を介して床ノ
ズル７が俯仰自在に接続してある。

上記床ノズル７は、アジテータ８とその駆動用電動機
９を有し、それらはベルト10で連係されている。また俯
仰自在とするために、この床ノズル７の後部にはパイプ
５に接続される上下方向回転自在なる継手11が設けてあ
る。そして上記継手11の回転角度を電気的に検知する検
知回路12が内設してある。上記吸塵用通路６を構成する
ホース４およびパイプ５には、掃除機本体３から床ノズ
ル７の駆動電動機９へ給電するための給電導線と、検知
回路12より導出した出力信号線とが埋設してある。13は
掃除機本体１に内設した制御部で、その具体構成は第１
の通りである。

すなわち、14は電動送風機１に直列接続した電流制御
手段で、これは上記検知回路12の検知結果を受けて動作
する制御回路15の出力によって電動送風機１へ流れる電
流を増減する。

上記検知回路12として一つの具体的なものは、反射形
のフォトカプラーを用いたものが考えられる。すなわ
ち、継手11における側面所定の角度範囲に反射部を設け
ておき、これにフォトプラーを対設したものである。

さらに述べると、床ノズル７を前進させる場合には、
パイプ５と床ノズル７とがなす角度、換言すれば、被掃
除面に対するパイプ５の角度が次第に小さくなり、これ
に伴って、継手11も第３図時計方向に回転する。継手11
が所定角度回転したところで、反射部にフォトカプラー
が対面し、フォトトランジスターがオンとなる。

上記の構成において、掃除機作業時、床ノズル７を前
進させる場合、作業者は腕を伸ばしパイプ５を押す。そ
してこの押す力の分力が床ノズル７を前進させるもので
ある。上記床ノズル７の前進に伴い、被掃除面に対する
パイプ５のなす角度が小さくなる。同時に、継手11も第
３図時計方向に回転する。継手11が所定角度回転したと
ころで、反射部にフォトカプラーが対面し、フォトトラ
ンジスターがオンとなる。

したがって、検知回路12からは床ノズル前進の信号が
発せられ、この信号を受けて制御回路15は電流制御手段
14を介して電動送風機１への電流を少なくする。

このように、電動送風機１に入力が絞られて吸引力が
規制されるため、被掃除面に対する床ノズル７の吸着力
よ小さくなり、パイプ５を介して床ノズル７が被掃除面
に押しつけられていても、操作力が著しく増大すること
はない。もちろん、電動送風機１の入力低減は、掃除性
能に実質的に影響を与えない範囲に設定されている。

次に、床ノズル７を後退させる場合は、パイプ５に引
く力が働いて、引掃除面に対する床ノズル７の押付け力
がなくなる。この場合、被掃除面に対するパイプ５のな
す角度は大きくなり、継手11も第３図反時計方向に回転
する。継手11が所定角度回転したところで、反射部とフ
ォトカプラーの対面関係が解消され、フォトトランジス
ターがオフとなる。

したがって、検知回路12からの信号がなくなるため、
制御回路15は電流制御手段14を介して電動送風機１への
電流を元の値まで戻す。

これにより、床ノズル７の後退時には、電動送風機１
の入力が実質的に増大されるものである。

上記の実施例では、検知回路12として反射形のフォト
カプラーを用いたものを述べたが、他に、動作的遊びを
おいて床ノズル７に継手11を回転自在に接続し、これら
床ノズル７と継手11との相対的位置関係を検知回路12が
検知するように構成することも考えられ、さらには、小
型の発電機を用いることも可能である。

発明の効果 以上のように本発明によれば、床ノズルの往復移動に
伴って吸引力を制御していることから、特に、従来問題
であった前進時操作力低減が図られ、使い勝手を大いに
向上できるものである。また、後退時には所定の吸引力
が働くため、総合的に掃除の性能の低下もない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例を示す電気回路図、第２図は掃
除機の全体側面図、第３図は床ノズルの縦断面図、第４
図は同横断面図である。 １……電動送風機、２……塵埃捕集部、３……掃除機本
体、６……吸塵用通路、７……床ノズル、12……検知回
路、15……制御回路、13……入力変動検知回路、14……
回転切替制御回路。

Claims (2)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】電動送風機および塵埃捕集部など内部にを
   有する掃除機本体と、この掃除機本体の吸引側に吸塵用
   通路を介して接続された床ノズルと、上記床ノズルの前
   進、後退を検知する検知回路とを備え、前記検知回路で
   床ノズルの前進を検知したとき、上記電動送風機の入力
   を低下させるようにした電気掃除機。
2. 【請求項２】吸塵用通路に対して床ノズルを俯仰自在に
   接続し、被掃除面に対する吸塵用通路の角度を検知回路
   が検知する請求項１記載の電気掃除機。