JP2938767B2 - 電着画像の製造方法 - Google Patents

電着画像の製造方法

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JP2938767B2 JP24819294A JP24819294A JP2938767B2 JP 2938767 B2 JP2938767 B2 JP 2938767B2 JP 24819294 A JP24819294 A JP 24819294A JP 24819294 A JP24819294 A JP 24819294A JP 2938767 B2 JP2938767 B2 JP 2938767B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、例えば時計用バラ文字や
装飾部品等の画像を電着法によって形成し、この画像
(電着画像)をフィルム等の支持体に転写した後、時計
用表示板等の被着物に貼着する電着画像の製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】近時、例えば、時計用のバラ文字や装飾
部品等の微細で複雑な形状を有する物品にあっては、金
属板の表面にこれらの画像形成部以外の部分にレジスト
膜を形成することによって、金属板の表面にこれらの画
像の形状に沿った導電部を形成し、この導電部の上に電
着法により金属を析出させて電着画像を形成し、この電
着画像を接着剤を介して一旦フィルム等の支持基材に転
写して保持した後、この電着画像を支持基材から剥離し
つつ、接着剤を介して時計用表示板等の被着物に再度転
写することが広く行われている。
【0003】たとえば特開昭59−16989号公報
(特公昭63−18674号公報)には、「金属板にレ
ジストを施し、それに電鋳を施し、弱い接着剤のついた
テープ等で電鋳物をレジストと金属板より離し、その剥
離した面に接着剤を塗布する電鋳によるバラ文字の製造
方法において、文字等の外周端の過剰電着を防止するた
めに設けた捨て電着物を文字に接着剤を塗るためのマス
クとして用いた後に捨て去ることを特徴とする電鋳によ
るバラ文字の製造方法。」が開示されている。
【0004】しかしながら、この方法では、マスクとし
ての捨て電着物を大面積にわたって形成しなければなら
ないため、電着材料費、電力費等のコスト増を招き、ま
た電着に長時間を要するなどの問題があった。
【0005】また特開平3−107496号公報(特公
平4−43988号公報)には、金属板表面に電着画像
と、該電着画像を囲む線状電着とを形成し、弱い粘着剤
を塗布してあるシートの粘着剤の面を金属板に貼着して
はがすことにより前記電着画像および前記線状電着を金
属板より剥離し、線状電着をシートから除去し、電着画
像よりもやゝ大きな開口部を備えたマスクをもつて前記
シート上の電着画像以外の部分を覆い、接着剤を電着画
像に塗布する電着画像の製造方法が教示されている。
【0006】しかしながら、この方法では、線状電着を
除去してから、固着用接着剤を塗布しているため、電着
画像周辺に多量の接着剤が塗布され、電着画像の剥離が
困難になったり、あるいは被着物に貼付後、接着剤が電
着画像からはみ出して見苦しくなる等の問題があった。
また、この方法では、フォトレジストにピンホールが存
在すると、この部分に微小な電着物が形成されることが
あり、この微小電着物により被着物の外観が損なわれて
しまうことがあった。
【0007】
【発明の目的】本発明は、電着画像を廉価に形成できる
電着画像の製造方法を提供することを目的としている。
【0008】また本発明は、電着画像を被着体に貼付す
る際に、電着画像を支持基材から容易に剥離することが
でき、また被着物に貼付後の接着剤のはみ出しを防止で
きるような電着画像の製造方法を提供することを目的と
している。
【0009】また、本発明は、ピンホール状の微小電着
物の形成を防止することを目的としている。
【0010】
【発明の概要】上記目的を達成するため、本発明に係る
電着画像の製造方法は、導電性基材表面に、電着画像
と、該電着画像を囲む線状電着と、該線状電着に囲まれ
且つ該電着画像以外の部分に、該線状電着と連結してな
る島状電着とを形成し、感圧接着剤層を設けた支持基材
の該感圧接着剤層に、前記電着画像、前記線状電着およ
び前記島状電着を前記導電性基材から剥離転写し、前記
電着画像、前記線状電着および前記島状電着の保持側全
面に固着用接着剤層を形成し、前記線状電着および前記
島状電着を除去し、前記支持基材から前記電着画像を剥
離しつつ、前記固着用接着剤層を介して前記電着画像を
被着物の表面に貼付けることを特徴としている。
【0011】ここで、前記導電性基材は、金属板と、そ
の上に形成された導電性薄膜とからなる多層基材である
ことが好ましい。また前記感圧接着剤層は、紫外線硬化
型感圧接着剤からなることが好ましい。
【0012】上記のように構成した本発明によれば、島
状電着を形成しているため、ピンホール状の微小電着物
の形成を防止できる。また電着画像に固着用接着剤層を
設けるに際して、電着画像とその近傍を囲む線状電着お
よび島状電着に接着剤層を形成し、その後、線状電着と
島状電着を除去しているため、電着画像の近傍には接着
剤が残存しない。したがって、電着画像を支持基材から
容易に剥離することができ、また被着物に貼付後の接着
剤のはみ出しを防止できる。
【0013】
【発明の具体的説明】以下、本発明の実施例を図面を参
照して、さらに具体的に説明する。この実施例では、時
計用のバラ文字を電着画像として、これを時計用表示板
(被着物)の表面に被着するようにした例を示すが、本
発明は時計用バラ文字に限らず、種々の装飾文字、記号
等の製造に適用することができる。
【0014】まず、図1に示すように、導電性基材1表
面に、時計用バラ文字の3,6,9及び12を構成する
電着画像2と、該電着画像2を囲む線状電着3と、線状
電着3に囲まれた部分であって、且つ電着画像2以外の
部分を覆い、線状電着3と連結する島状電着4と、これ
らの周囲を囲撓し、ガイド孔5が設けられたガイド用電
着6を形成する。
【0015】導電性基材1としては、ステンレス鋼等の
金属板、あるいはこのような金属板1a表面に導電性被
膜1bを設けた積層体(以下、多層基材1と呼ぶことも
ある)が用いられる(図2参照)。本発明においては、
特に金属板1a表面に導電性被膜1bを設けた多層基材
を導電性基材1として用いることが好ましい。このよう
な多層基材1を用いることにより、電着画像を支持基材
に転写する際に、電着画像が飛散することを防止するこ
とができる。以下の実施例では、この多層基材1を用い
た場合を例にとって説明する。
【0016】多層基材1の導電性被膜1bは、導電性を
有する可撓性の薄膜である。このような導電性被膜1b
としては、電解メッキ(電着)または無電解メッキによ
って形成される導電性金属薄膜、導電性塗料被膜、導電
性高分子薄膜等が用いられ、好ましくは電着による導電
性金属薄膜が用いられる。導電性被膜1bの膜厚は特に
限定はされないが、通常は10〜50μm、好ましくは
20〜30μm程度である。
【0017】導電性被膜1bは、後の工程において、金
属板1aの表面から剥離される。したがって、導電性被
膜1bの剥離を容易にするために、導電性被膜1bの形
成に先立って、金属板1aの表面に離型処理を施してお
くことが好ましい。離型処理は、たとえば陽極電解によ
る表面酸化、界面活性剤等で金属板1aの表面を処理す
ることにより行なわれる。
【0018】次いで導電性被膜1bの表面に電着画像2
と、該電着画像2を囲む線状電着3と、線状電着3に囲
まれた部分であって、且つ電着画像2以外の部分を覆
い、線状電着3と連結する島状電着4を形成する。この
具体的手法は、特開平3−107496号公報に記載さ
れている。何ら限定されるものではないが、以下に電着
画像2、線状電着3および島状電着4の一般的な形成方
法について説明する。
【0019】この例は、時計用のバラ文字を電着画像と
して、これを時計用表示板(被着物)の表面に被着する
ようにしたもので、先ず、図3に示すように、必要とす
るネガまたはポジの電着画像用フォトマスクフィルム7
を写真や印刷等によって作成する。
【0020】同図に示すものは、ポジフィルムであり、
このフィルム7には、時計用バラ文字の3,6,9及び
12を構成する目標画像図8と、この目標画像図8の周
囲を囲撓する線状画像図9と、該線状画像図9に囲まれ
た部分であって、且つ目標画像図8以外の部分を覆う島
状画像図10と、これらの周囲を囲撓する矩形枠状のガ
イド用画像図11とが黒インク等で描かれているととも
に、このガイド用画像図11の内部の所定の位置にガイ
ドマーク12が白抜きで描かれている。線状画像図9の
幅は、目標画像図8の形状、大きさにもよるが、通常は
0.5〜5mm程度である。また、目標画像図8と線状画
像図9との距離は、通常は0.3〜0.5mm程度であ
る。島状画像図10は、線状画像9の連結してなり、線
状画像9に囲まれ、かつ目標画像図8以外の部分に形成
されている。すなわち、島状画像図10は、線状画像図
9に囲まれた部分であって、且つ目標画像図8以外の部
分に形成されている(以下、この部分の「空白部」と呼
ぶことがある)。好ましくは島状画像図10は、空白部
の中心に形成され、空白部の全面積に対して、40〜7
0%、好ましくは50〜60%程度の面積比で形成され
ることが望ましい。
【0021】一方、図4に示すように、多層基材1の導
電性被膜1bの上面に、液レジスト、ドライフィルムレ
ジストまたは印刷用レジストインク等のフォトレジスト
13を塗布し、焼き付けを行ったものを用意しておく。
【0022】そして、図5に示すように、前記導電性被
膜1bの上にフォトレジスト13を挟んで前記フィルム
7を乗せ、この状態で露光機等による露光を行う(な
お、同図において、フィルム7中の斜線で示す部分は、
前記目標画像図8、線状画像図9、島状画像図10及び
ガイド用画像図11に相当して光を遮断する部分であ
る)。
【0023】この露光後に現像を行って、露光されなか
ったフォトレジスト13a(図5参照)を除去し、これ
によって、図6に示すように、導電性被膜1bの表面に
前記目標画像図8、線状画像図9、島状画像10及びガ
イド用画像図11の形状に沿った形状の導電部14(電
着画像対応面とも言う)を形成する。次いで、必要に応
じて導電部14の表面(電着画像対応面)に離型処理を
施す。離型処理を施しておくと、後に形成される電着画
像2、線状電着3および島状電着4を、導電性被膜1b
から容易に剥離できるようになる。この離型処理は前記
と同様の手法によって行なわれる。
【0024】次に、図7に示すように、前記導電部14
の上に電着法(電着画像法)によって金属を析出させ
て、前記目標画像図8の形状に沿った形状の電着画像2
と、線状画像図9の形状に沿った形状の線状電着3と、
島状画像図10の形状に沿った島状電着4と、ガイド用
画像図11の形状に沿ったガイド用電着6とを形成す
る。このように、電着画像2の周囲に線状電着3を形成
すると、目標画像図8に対応する部分に析出しようとす
る金属を、線状画像図9に対応する部分に分散できるた
め、目標画像図8に対する過剰な電着が防止される。目
標画像図8が先鋭な形状であると、通常は、先鋭な部分
に電着物が過剰に析出するため、電着画像が丸みを帯び
る等の欠点があったが、本発明によれば線状電着3を形
成することによって電着画像2に対する過剰な電着を防
止しているため、先鋭な形状の電着画像2を得ることが
できる。
【0025】ところで、従来法によれば、空白部(線状
画像図9に囲まれた部分であって、且つ目標画像図8以
外の部分)には、フォトレジストが形成されている。こ
のフォトレジストにピンホールが存在すると、このピン
ホールにも電着物が析出し、微小な電着物が形成されて
しまう。このような微小電着物が被着体に転写されてし
まうと、被着体の外観を著しく損なってしまう。これに
対して、本発明においては、空白部に島状画像図10を
設けてあり、この部分には島状電着4が形成される。こ
のため、空白部に微小電着物が形成されることを防止で
きる。また、島状電着4は、線状電着3と連結している
ので、後述する線状電着3の除去に際して線状電着3と
ともに容易に取り除くことができる。
【0026】なお、前記電着画像2は、平面から見ると
3,6,9または12の数字となっているが、図面で
は、これらの幅を持ったものとして描いている。また、
前記ガイド用電着6の内部には、前記ガイドマーク12
の形状に沿って貫通するガイド孔(図示せず)が形成さ
れる。
【0027】ここに、前記電着画像2、線状電着3、島
状電着4およびガイド用電着6を形成する金属として、
例えばニッケルを使用した場合には、ワット液として硫
酸ニッケル液を使用することにより、導電部14の上に
ニッケルを電着させるのであり、この時の電着条件とし
ては、例えば150mm×150mmの電着有効面積に
対して、3A/dm2 の電流を流すことにより、3時間
で100μm±10μmの電着画像を得ることができ
る。
【0028】なお、前記ニッケルの他に、金、銀、銅、
鉄または合金等の任意の金属を導電部14上に析出させ
て、電着画像を形成しても良いことは勿論であり、また
電着条件を変えることにより、例えば20〜300μm
位の範囲で、任意の肉厚の電着画像を得ることができ
る。
【0029】次に、図8に示すように、剥離液に浸漬さ
せて導電性被膜1b上のフォトレジスト13を除去し、
図1に示すように、導電性基材1表面に、時計用バラ文
字の3,6,9及び12を構成する電着画像2と、該電
着画像2を囲む線状電着3と、空白部を覆う島状電着4
と、これらの周囲を囲撓し、ガイド孔5が設けられたガ
イド用電着6を形成する。前記電着画像2の表面に、必
要に応じて、表面処理としての金属メッキや、電着塗
装、スプレー塗装、印刷、静電塗装或いは真空蒸着等の
装飾(着色)を施すことができる。
【0030】このようにして、電着法によって導電性基
材1の表面に電着画像2、線状電着3、島状電着4およ
びガイド用電着6を形成した後、図9に示すように、こ
れらの画像をフィルム等の支持基材15の感圧接着剤層
16上に転写する。多層基材1を用いた場合には、導電
性被膜1b上に電着画像が形成されるが、この場合には
電着画像を転写する際に、導電性被膜1bを同時に剥離
する。すなわち、導電性被膜1bと金属板1aとの界面
で剥離を行い、電着画像を、導電性被膜1bと支持基材
15とで挟み込みながら剥離する。この結果、電着画像
の散乱が防止されるため、電着画像を歩留り良く製造す
ることができる。また、電着画像および金属板を殆ど変
形することなく剥離することができるため、電着画像内
に応力が残留せず、被着物に貼付後も変形が起こること
はない。さらに金属板を繰り返し使用できるという利点
もある。また、導電性被膜1bとして表面平滑性の高い
膜、たとえば電解メッキ膜(電着膜)等を使用すると、
電着画像の裏面が平滑になり、被着物への貼付が確実に
行なえるようになる。しかも表面平滑性の高い導電性被
膜1bにはフォトレジストも密着するため、バリの発生
を防止することができ、良質の電着画像が得られる。
【0031】前記感圧接着剤層16は、例えば紫外線硬
化型、加熱硬化型、更には経時硬化型の感圧接着剤によ
って形成することができる。ここに、紫外線硬化型の感
圧接着剤の代表例としては、不飽和結合を2以上有する
付加重合性化合物やエポキシ基を有するアルコキシシラ
ンの如き光重合性化合物と、カルボニル化合物や有機硫
黄化合物、過酸化物、アミン、オニウム塩系化合物の如
き光重合開始剤を配合したゴム系感圧接着剤や、アクリ
ル系感圧接着剤等が挙げられる(特開昭60−1969
56号公報参照)。光重合性化合物、光重合開始剤の配
合量は、それぞれベースポリマ100重量部当り10〜
500重量部、0.1〜20重量部が一般的である。
【0032】なお、アクリル系ポリマには、通例のもの
(特公昭57−54068号公報、特公昭58−339
09号公報等参照)の他、側鎖にラジカル反応性不飽和
基を有するもの(特公昭61−56264号公報参照)
や、分子中にエポキシ基を有するものも用いることがで
きる。
【0033】また、不飽和結合を2個以上有する付加重
合性化合物としては、例えばアクリル酸やメタクリル酸
の多価アルコール系エステルやオリゴエステル、エポキ
シ系やウレタン系化合物等が挙げられる。
【0034】更に、エチレングリコールジグリシジルエ
ーテルの如き分子中にエポキシ基を1個または2個以上
有するエポキシ基官能性架橋剤を追加配合して架橋効果
を上げることもできる。
【0035】紫外線硬化型の接着剤を用いて感圧接着剤
層14を形成した場合には、紫外線照射処理を可能とす
るために、支持基材15として透明なフィルム等を用い
る必要がある。
【0036】また、加熱硬化型の感圧接着剤の代表例と
しては、ポリイソシアネート、メラミン樹脂、アミン−
エポキシ樹脂、過酸化物、金属キレート化合物の如き架
橋剤や、必要に応じてジビニルベンゼン、エチレングリ
コールジアクリレート、トリメチロールプロパントリメ
タクリレートの如き多官能性化合物からなる架橋調節剤
等を配合したゴム系感圧接着剤やアクリル系感圧接着剤
等が挙げられる。
【0037】更に、経時硬化型の感圧接着剤としては、
配合した溶剤が経時的に蒸発することによって接着力が
低下するようにしたものが挙げられる。電着画像等
(2、3、4、6等)を導電性薄膜1bとともに、支持
基材15の感圧接着剤層16に転写した後、図10に示
すように、導電性薄膜1bを除去し、電着画像等を露出
させる(以下、この露出面を保持側全面と呼ぶことがあ
る)。なお、前記感圧接着剤層16を紫外線硬化型の感
圧接着剤で形成した場合には、導電性薄膜1bの除去に
先立ち、感圧接着剤層16に少量の紫外線を照射してお
き、感圧接着剤層16の接着力を低減しておくことが好
ましい。また金属板1aと導電性薄膜1bとの剥離(図
9参照)に先立ち、感圧接着剤層16の接着力を低減し
ておくこともできる。すなわち、紫外線硬化型接着剤の
接着力は、2400g/25mm幅と強力なため、ある程度
接着力を低減しておかないと、導電性薄膜1bを感圧接
着剤層16から剥離することが困難になるためである。
また紫外線硬化型接着剤層の接着力の低減を過度に行な
うと、導電性薄膜1bを除去する際に、電着画像等も一
緒に剥離するため、好ましくない。したがって、紫外線
照射後の接着力は、300〜600g/25mm幅程度、好
ましくは400〜500g/25mm幅程度とすることが望
ましい。
【0038】次に、図11に示すように、電着画像2、
線状電着3、島状電着4およびガイド用電着6の保持側
全面に固着用接着剤層17を形成する。固着用接着剤層
17は、前記感圧接着剤層16よりも強い接着力を有す
るものであることが好ましい。その後、固定用接着剤層
17上に離型紙18を貼付する(図12参照)。次い
で、この状態で感圧接着剤層16の接着力をさらに低減
する。
【0039】ここに、前記感圧接着剤層16を紫外線硬
化型の感圧接着剤で形成した場合には、離型紙18を貼
付後、支持基材15に電着画像2の表面側から、即ち電
着画像2の保持側と反対側から、図13に示すように、
紫外線を照射することにより、感圧接着剤層16の接着
力を極めて弱い接着力に変化させる。
【0040】また、感圧接着剤層16を加熱硬化型の感
圧接着剤で形成した場合には、支持基材15に加熱を施
すことにより、更に経時硬化型の感圧接着剤に形成した
場合には、経時変化を与えることにより、感圧接着剤層
16の接着力を極めて弱い接着力に変化させる。
【0041】このような処理により、感圧接着剤層16
の接着力を、100g/25mm幅以下、好ましくは30〜
50g/25mm幅程度に低減することが望ましい。次い
で、離型紙18を除去する。その後、図14に示すよう
に、線状電着3および島状電着4を除去する。線状電着
3と島状電着4とは、図1に示したように、互いに連結
しており、連続的に剥離することが可能である。この結
果、電着画像2に近接する線状電着3と島状電着とが固
着用接着剤17とともに除去されるため、電着画像2の
近傍には殆ど固着用接着剤が残存しない。したがって、
電着画像2を支持基材15から容易に剥離することがで
き、また被着物に貼付後の接着剤のはみ出しを防止でき
る。なお、直ちに用いない場合には、図15に示すよう
に固着用接着剤層17側に離型紙18’を貼り付けてお
いて使用時、離型紙18’を剥がして用いる。
【0042】次に、図16に示すように、被着物19の
表面に、支持基材15の電着画像保持側に塗布した固着
用接着剤17を介して前記電着画像2を前記支持基材1
5から剥離しつつ貼付け固定する。
【0043】ここに、図16〜図17に示すように、被
着物19としての時計用表示板19’を保持している保
持板20にガイドピン21を突設しておき、このガイド
ピン21と前記ガイド用電着6に設けたガイド孔5とを
介して、電着画像2の時計用表示板19’に対する位置
決めを行うことができる。
【0044】この時、前述のように、前記感圧接着剤層
16の接着力が低下しているため、弱い接着剤で電着画
像2を保持しているのと同じ状態となり、支持基材15
の電着画像保持側に塗布した固着用接着剤17を介して
前記電着画像2を前記支持基材15から剥離しつつ時計
用表示板(被着物)19’の表面に貼付けることができ
る。
【0045】そして、この感圧接着剤層16と前記固着
用接着剤17との界面の接着力の方が、時計用表示板1
9’と固着用接着剤17との界面における接着力よりも
大きくなるように両接着剤16、17を選択することに
より、固着用接着剤17が時計用表示板19’に付着し
ないようにすることができる。
【0046】例えば、前記感圧接着剤層16を形成する
感圧接着剤として、光重合性化合物及び光重合開始剤を
配合したアクリル系感圧接着剤を使用した場合、固着用
接着剤17として、感圧接着剤層16を形成する感圧接
着剤と同種の接着剤、即ち光重合性化合物及び光重合開
始剤を配合していないベースポリマのみアクリル系感圧
接着剤を使用し、これを塗布した後、40℃の雰囲気で
9時間熟成させることにより、感圧接着剤層16と前記
固着用接着剤17との界面の接着力の方が、時計用表示
板19’と固着用接着剤17との界面における接合力よ
りも大きくなるようにすることができる。そして固着部
以外の接着剤を残さず剥離除去できる。このように、前
記接着力が低下した後の感圧接着剤層16と固着用接着
剤17との界面における接合力の方が、被着物19と固
着用接着剤17との界面における接合力よりも大きくな
るように両接着剤を選択することにより、支持基材15
の電着画像保持側の全面に固着用接着剤17を塗布する
ようにして、電着画像の裏面のみに接着剤を塗布すると
いった面倒な作業をなくして工程の簡素化を図ることも
できる。
【0047】なお、本発明においては、固着用接着剤層
17を形成する際に、電着画像2よりもやや大きめの開
口部を備えたマスクを介して接着剤を塗布またはスプレ
ーし、電着画像2の裏面のみに固着用接着剤層17を形
成することもできる。
【0048】
【発明の効果】本発明によれば、電着画像を廉価に製造
することができる。また、電着画像を被着物に貼付する
際に、電着画像を支持基材から容易に剥離することがで
き、また被着物に貼付後の接着剤のはみ出しを防止でき
る。また本発明によれば、ピンホール状の微小電着物の
形成を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】導電性基材上表面に、電着画像、線状電着、ガ
イド用電着および島状電着を形成した状態を示す平面
図。
【図2】導電性基材(多層基材)の一例を示す断面図。
【図3】電着画像用フォトマスクフィルムの一例を示す
平面図。
【図4】導電性基材表面にフォトレジストを積層した状
態の断面図。
【図5】露光時の状態を示す断面図。
【図6】露光後、現像した状態を示す断面図。
【図7】現像後、電着を施した状態を示す断面図。
【図8】電着後、フォトレジストを除去した状態を示す
断面図。
【図9】電着画像を導電性被膜とともに、支持基材に転
写保持した状態を示す断面図。
【図10】少量の紫外線を照射した後、導電性被膜を除
去している状態を示す断面図。
【図11】電着画像、線状電着、島状電着、ガイド用電
着の保持側全面に固着用接着剤層を形成した状態を示す
断面図。
【図12】固着用接着剤層に離型紙を貼付けた状態を示
す断面図。
【図13】紫外線照射により、感圧接着剤層の接着力を
低減している状態を示す断面図。
【図14】線状電着および島状電着を除去した状態を示
す断面図。
【図15】線状電着および島状電着を除去した後、固着
用接着剤層に離型紙を貼付けた状態を示す断面図。
【図16】支持基材を剥離しつつ、被着物に電着画像を
転写している状態を示す断面図。
【図17】電着画像を被着した被着物を示す斜視図。
【符号の説明】
1…導電性基材(多層基材:1a…金属板、1b…導電
性薄膜);2…電着画像; 3…線状電着; 4…島状
電着; 5…ガイド孔;6…ガイド用電着; 7…電着
画像用フォトマスク; 8…目標画像図;9…線状画像
図; 10…島状画像図; 11…ガイド用画像図;1
2…ガイドマーク; 13…フォトレジスト; 14…
導電部;15…支持基材; 16…感圧接着剤層; 1
7…固着用接着剤層;18…離型紙; 19(19’)
…被着物(時計用表示板);20…保持板; 21…ガ
イドピン

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】導電性基材表面に、電着画像と、該電着画
    像を囲む線状電着と、該線状電着に囲まれ且つ該電着画
    像以外の部分に、該線状電着と連結してなる島状電着と
    を形成し、 感圧接着剤層を設けた支持基材の該感圧接着剤層に、前
    記電着画像、前記線状電着および前記島状電着を前記導
    電性基材から剥離転写し、 前記電着画像、前記線状電着および前記島状電着の保持
    側全面に固着用接着剤層を形成し、 前記線状電着および前記島状電着を除去し、 前記支持基材から前記電着画像を剥離しつつ、前記固着
    用接着剤層を介して前記電着画像を被着物の表面に貼付
    けることを特徴とする電着画像の製造方法。
  2. 【請求項2】前記導電性基材が、金属板と、その上に形
    成された導電性薄膜とからなることを特徴とする請求項
    1に記載の電着画像の製造方法。
  3. 【請求項3】前記感圧接着剤層が、紫外線硬化型感圧接
    着からなることを特徴とする請求項1または2に記載の
    電着画像の製造方法。
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