JP2938754B2 - セラミックスヒータの製造方法 - Google Patents

セラミックスヒータの製造方法

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JP2938754B2
JP2938754B2 JP6104486A JP10448694A JP2938754B2 JP 2938754 B2 JP2938754 B2 JP 2938754B2 JP 6104486 A JP6104486 A JP 6104486A JP 10448694 A JP10448694 A JP 10448694A JP 2938754 B2 JP2938754 B2 JP 2938754B2
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武夫 嶋田
清 松下
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    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05BELECTRIC HEATING; ELECTRIC LIGHT SOURCES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; CIRCUIT ARRANGEMENTS FOR ELECTRIC LIGHT SOURCES, IN GENERAL
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    • H05B3/40Heating elements having the shape of rods or tubes
    • H05B3/42Heating elements having the shape of rods or tubes non-flexible
    • H05B3/46Heating elements having the shape of rods or tubes non-flexible heating conductor mounted on insulating base
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B35/00Shaped ceramic products characterised by their composition; Ceramics compositions; Processing powders of inorganic compounds preparatory to the manufacturing of ceramic products
    • C04B35/622Forming processes; Processing powders of inorganic compounds preparatory to the manufacturing of ceramic products
    • C04B35/64Burning or sintering processes

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば排気ガス中の酸
素濃度を検出するためのヒータ付き酸素センサ等に好適
に用いられるセラミックスヒータの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、ターボチャージャ等を搭載した
自動車用エンジンでは、空燃比をリッチ傾向にしてエン
ジンを作動させており、その排気ガスの温度は280℃
程度となっている。しかし、酸素センサは通常350℃
程度の温度下で正常に動作するから、ターボチャージャ
付の自動車用エンジン等ではヒータ付き酸素センサを用
い、該酸素センサの検出素子をセラミックスヒータによ
って加熱するようにしている。
【0003】そして、この種の従来技術によるヒータ付
き酸素センサに用いられるセラミックスヒータとして
は、例えばアルミナ等のセラミックス材料から押出し成
形された棒状体を、所要長さに切断して乾燥固化するこ
とによりロッド状のヒータコア(ヒータ本体)を形成
し、ヒータパターンを印刷したセラミックスシート(保
護層)をヒータコアに巻付けて積層化した状態で、これ
を焼成した後にこの上から導電性材料をメッキ処理し、
前記ヒータパターンに外部から通電を行うためのターミ
ナル部を形成するようにしたものが知られている(以
下、第1の従来技術という)。
【0004】また、第2の従来技術として、例えばアル
ミナ等のセラミックス材料から押出し成形された棒状体
を、所要長さに切断して乾燥固化することによりロッド
状のヒータコア(ヒータ本体)を形成し、該ヒータコア
の外周面にヒータパターンを印刷した後に、これをアル
ミナ等の泥漿セラミック中に浸漬し、前記ヒータパター
ン上に保護層を泥漿鋳込み成形等の手段で形成した状態
で、これを焼成した後に前記保護層から露出したヒータ
コアの外周面上に導電性材料をメッキ処理し、前記ヒー
タパターンに外部から通電を行うためのターミナル部を
形成するようにしたものが、例えば特開昭63−146
381公報等によって知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した第
1の従来技術では、ヒータパターンを保護層となるセラ
ミックスシートに印刷した後に、このセラミックシート
をヒータコアに巻付けて積層化するようにしているか
ら、この巻付け作業が複雑な作業となる上に、ヒータコ
アとセラミックスシートとの熱収縮率に僅かでも差があ
ると、焼成条件を厳しく管理しない限り、剥離やクラッ
ク等が発生してしまうという問題がある。
【0006】さらに、第2の従来技術では、ヒータパタ
ーンを印刷したヒータコア上に保護層を泥漿鋳込み成形
するときに、この保護層を均一な膜厚に形成するのが難
しくなるばかりか、アルミナ等の泥漿セラミックに厳し
い温度や湿度の管理が要求されるという問題がある。
【0007】そこで、上記問題を解決すべく本発明者等
は先に、特願平5−40573号において、ロッド状の
ヒータ本体(ヒータコア)をセラミックス材料から射出
成形し、この射出成形したヒータ本体を回転させつつ、
該ヒータ本体の外周面にヒータパターンを曲面印刷する
と共に、該ヒータパターンを径方向外側から覆うように
前記ヒータ本体の外周側に保護層を厚膜印刷した後に、
該保護層をヒータ本体と共に焼成するようにしたセラミ
ックスヒータの製造方法(以下、先行技術という)を提
案した。
【0008】そして、この先行技術では、ヒータ本体を
射出成形することにより、ヒータ本体を予め印刷に必要
な硬度をもって形成でき、ヒータパターンを簡単に曲面
印刷できる上に、該ヒータパターンを径方向外側から覆
うようにヒータ本体の外周側に保護層を厚膜印刷でき、
セラミックスヒータの製造工程全体を効率化し得るとい
う利点がある。
【0009】しかし、この先行技術では、バインダーを
含むセラミックス材料からヒータ本体をロッド状に射出
成形し、パターン印刷工程と保護層形成工程とを実行し
た後に、保護層と共に前記ヒータ本体を比較的低温での
脱バインダー後に焼成するようにしているから、焼成工
程でヒータ本体を加熱したときに、前記セラミックス材
料の残留バインダーから分解ガスが発生し、この分解ガ
スが保護層を通過して該保護層にピンホールを生じさせ
ることがあり、保護層によるヒータパターンの保護が不
十分となって、ヒータパターンの断線原因になるという
未解決な問題がある。
【0010】また、上記先行技術では、保護層を印刷に
よって形成しているから、該保護層を200μm以上の
膜厚に確保するためには少なくとも3〜6回以上の保護
層印刷を繰り返す必要が生じ、印刷回数が増えて必ずし
も作業性を向上できないという未解決な問題がある。
【0011】本発明は上述した先行技術の問題に鑑みな
されたもので、本発明は保護層にピンホールが生じるの
を確実に防止でき、ヒータの耐久性を大幅に向上させる
ことができるようにしたセラミックスヒータの製造方法
を提供することを目的としている。 また、本発明の他の
目的は、所望の膜厚をもった保護層を一回の塗布作業に
より簡単に形成でき、製造時の作業性を効果的に高める
ことができるようにしたセラミックスヒータの製造方法
を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、請求項1に記載の発明では、バインダーを含む
セラミックス材料からヒータ本体をロッド状に成形する
成形工程と、ロッド状に成形した該ヒータ本体を仮焼成
し、前記セラミックス材料のバインダーを除去する仮焼
成工程と、仮焼成した前記ヒータ本体の外周面にヒータ
パターンを曲面印刷するパターン印刷工程と、該ヒータ
パターンを径方向外側から覆うように前記ヒータ本体の
外周側に保護層を形成する保護層形成工程と、該保護層
と共に前記ヒータ本体を焼成する焼成工程とを有してい
る。
【0013】この場合、請求項2に記載の発明のよう
に、前記仮焼成工程はヒータ本体を大気中で800〜1
400℃に加熱することにより行い、前記焼成工程で
は、前記ヒータ本体を保護層と共に1400〜1700
℃に加熱して焼結させるのが好ましい。
【0014】また、請求項3に記載の発明の如く、前記
保護層形成工程では、前記ヒータパターンを径方向外側
から覆うように前記ヒータ本体の外周側に、ディスペン
サーからの保護層ペーストをシート状に塗布するように
すればよい。
【0015】さらに、請求項4に記載の発明では、セラ
ミックス材料からロッド状に形成されたヒータ本体の外
周面にヒータパターンを曲面印刷するパターン印刷工程
と、該ヒータパターンを径方向外側から覆うように前記
ヒータ本体の外周側に、ディスペンサーからの保護層ペ
ーストをシート状に塗布し保護層を形成する保護層形成
工程と、該保護層と共に前記ヒータ本体を焼成する焼成
工程とを有している。
【0016】
【作用】上記構成により、請求項1に記載の発明では、
ヒータ本体の成形工程とパターン印刷工程との間で前記
ヒータ本体を仮焼成するようにしたから、該ヒータ本体
を構成するセラミックス材料のバインダーから発生する
分解ガスを、仮焼成時に外部に放散させて、前記セラミ
ックス材料のバインダーをほぼ完全に除去することがで
き、保護層を形成した後に行う焼成工程においてヒータ
本体から分解ガス等が発生するのを防止できる。
【0017】この場合、請求項2に記載の発明では、前
記ヒータ本体を大気中で800〜1400℃に加熱する
ことにより仮焼成を行うようにしたから、セラミックス
材料のバインダーから発生する分解ガスを大気中に放散
させつつ、仮焼成を実行することができ、セラミックス
材料のバインダーをより確実に除去できる。そして、保
護層形成工程の後に行う焼成工程では、前記ヒータ本体
を保護層と共に1400〜1700℃に加熱して焼結さ
せることができ、このときに発生するガス量等を確実に
減少させ、歩留りを向上できる。
【0018】また、請求項3に記載の発明では、ヒータ
パターンを径方向外側から覆うように前記ヒータ本体の
外周側に、ディスペンサーからの保護層ペーストをシー
ト状に塗布することによって保護層を形成しているか
ら、例えば200〜500μm程度の膜厚をもった保護
層を一回の塗布作業で簡単に形成できる。
【0019】さらに、請求項4に記載の発明でも、所望
の膜厚をもった保護層を一回の塗布作業で簡単に形成で
き、先行技術で述べた如く、ヒータパターンを径方向外
側から覆うようにヒータ本体の外周側に保護層を多数回
に亘って印刷する必要がなくなる。
【0020】
【実施例】以下、本発明の実施例を図1ないし図9に基
づき、ヒータ付き酸素センサに用るセラミックスヒータ
およびその製造方法を例に挙げて説明する。
【0021】図1ないし図8に本発明の第1の実施例を
示す。
【0022】図において、1は酸素センサの本体を構成
するセンサ本体を示し、該センサ本体1は、先端部外周
側に取付部としてのおねじ部2Aが形成された段付筒状
のホルダ2と、該ホルダ2の基端側に一体的に固着され
た有底筒状のキャップ3とからなり、これらはステンレ
ス鋼等の金属材料によって形成されている。そして、該
センサ本体1は後述の検出素子6を自動車用エンジンの
排気管(図示せず)内に突出させるべく、ホルダ2のお
ねじ部2Aが排気管に螺着されるようになっている。
【0023】4はセンサ本体1内に配設された絶縁筒体
を示し、該絶縁筒体4はアルミナ等のセラミックス材料
によって段付筒状に形成され、その先端側はホルダ2内
へと延び、基端側は後述の絶縁カバー5に嵌合する嵌合
段部4Aとなっている。
【0024】5は該絶縁筒体4と共にセンサ本体1内に
配設された絶縁カバーを示し、該絶縁カバー5は絶縁筒
体4と同様にアルミナ等のセラミックス材料によって段
付の有底筒状に形成され、その先端側は開口部5Aとな
って絶縁筒体4の嵌合段部4Aに嵌合している。また、
該絶縁カバー5の基端側は底部5Bとなってキャップ3
の底部側に挿通され、該底部5Bの外周側には後述のデ
ィスクスプリング15に係合する環状段部5Cが形成さ
れている。そして、該底部5Bの中央部には後述のセラ
ミックスヒータ7を軸方向に位置決めすべく、セラミッ
クスヒータ7の基端側端面に向けて突出したストッパ突
起5Dが一体形成されている。
【0025】6は基端側がホルダ2内にリング状のワッ
シャ等を介して取付けられ、先端側がホルダ2外へと突
出した酸素濃度検出素子を示し、該検出素子6は酸化ジ
ルコニウム等のセラミックス材料によって有底筒状のジ
ルコニアチューブとして形成されている。ここで、該検
出素子6の内、外面には内側電極と外側電極(いずれも
図示せず)が設けられ、内側電極は後述する導電性筒体
12の先端側に接続され、外側電極は前記ワッシャを介
してホルダ2等によりアースされている。そして、該検
出素子6は外側の排気ガスと内側の大気との間で酸素濃
度に差が生じると、この酸素濃度差に基づき前記内側電
極、外側電極間に起電力を発生させ、この起電力を検出
信号として出力する。
【0026】7は導電性筒体12によって絶縁筒体4内
に位置決めされ、先端側が検出素子6内を軸方向に延び
たセラミックスヒータを示し、該セラミックスヒータ7
は図2ないし図5に示す如く、例えばアルミナ等のセラ
ミックス材料により小径のロッド状に形成されたヒータ
本体としてのヒータコア8と、該ヒータコア8の基端側
に位置して該ヒータコア8の各平坦面部8A上に形成さ
れたターミナル部9,9と、該各ターミナル部9の位置
からヒータコア8の先端側に亘ってヒータコア8の外周
面に曲面印刷等の手段で形成されたヒータパターン10
(図5および図6参照)と、該ヒータパターン10を径
方向外側から保護する保護層11とから大略構成されて
いる。
【0027】ここで、ヒータコア8はアルミナ等のセラ
ミックス材料を射出成形することにより、例えば外形寸
法3.8mm、長さ寸法57mm前,後の円柱状ロッドとし
て形成され、その基端側外周には図2、図3に示す如く
6mm前,後の長さ寸法、1.5mm前,後の幅寸法を有す
る平坦面部8A,8Aが、例えば120度程度の角度間
隔をもって形成されている。
【0028】また、該ヒータコア8には両端側端面に開
口し軸方向に延びる空洞部8B,8Cが形成され、基端
側の空洞部8Bは3mm前,後の長さ寸法を有し、先端側
の空洞部8Cは15mm前,後の長さ寸法を有している。
そして、該空洞部8B,8Cはヒータコア8の容積を減
少させることによって、ヒータコア8の熱容量を小さく
する熱容量低減穴を構成している。
【0029】さらに、該空洞部8B,8Cは、図7に示
すヒータコア8の回転中心O−O上に位置し、例えば保
護層11の素材となる後述のアルミナペースト30をヒ
ータコア8の外周面に塗布するとき等に、チャック等の
支持軸(図示せず)を空洞部8B,8Cに係合させてヒ
ータコア8を適宜に回転させる回転用の位置決め穴を構
成するものである。
【0030】また、各ターミナル部9はヒータコア8の
各平坦面部8Aにヒータパターン10の各端部10Aを
印刷した状態で、この上から例えば金、銀、銅またはニ
ッケル等の導電性材料をメッキ処理することにより形成
される。そして、外部からヒータパターン10に通電を
行うときには、該ヒータパターン10がヒータコア8と
共に500〜700℃前,後の温度で発熱する。さら
に、セラミックスヒータ7はヒータコア8の先端側が検
出素子6内へと伸長し、該検出素子6を内部から加熱す
ることにより、例えば350℃程度の温度まで検出素子
6を昇温させて活性化させる。
【0031】12は検出素子6からの検出信号を外部に
導出すべく、該検出素子6の基端側端面と絶縁筒体4と
の間に配設された導電性筒体を示し、該導電性筒体12
は導電性の金属材料によって環状部12Aを有するテー
パ状の筒体として形成され、絶縁筒体4内でセラミック
スヒータ7を径方向に位置決めしている。また、該導電
性筒体12の環状部12Aは検出素子6の基端側端面と
絶縁筒体4の先端側端面との間に挟持され、検出素子6
の内側電極に接続されている。そして、該導電性筒体1
2は絶縁筒体4内で後述のコンタクトプレート14に接
続され、検出素子6からの検出信号を外部に出力させ
る。
【0032】13,13は絶縁カバー5内に底部5B側
を介して挿通された一対のコンタクトスプリング(一方
のみ図示)を示し、該各コンタクトスプリング13は一
端側がコンタクトプレート14と共に絶縁カバー5の底
部5B内に、例えば120度程度の角度間隔をもって配
設され、その先端は後述のシール筒17内へと突出して
いる。また、該各コンタクトスプリング13の他端側は
絶縁カバー5内で略V字状に折曲げられた平板状の折曲
げ部13Aとなり、該各折曲げ部13Aはセラミックス
ヒータ7の各ターミナル部9に比較的大きな接触面積を
もって平坦に当接している。そして、該各コンタクトス
プリング13は折曲げ部13Aを介してセラミックスヒ
ータ7のヒータパターン10に外部から通電を行い、セ
ラミックスヒータ7を検出素子6内で発熱させるように
なっている。
【0033】14は絶縁筒体4および絶縁カバー5内に
挿通されたコンタクトプレートを示し、該コンタクトプ
レート14は一端側が絶縁カバー5の底部5Bからシー
ル筒17内へと突出し、他端側が導電性筒体12に接続
されている。また、該コンタクトプレート14の長さ方
向中間部は略く字状の屈曲部14Aとなり、該屈曲部1
4Aは各コンタクトスプリング13の折曲げ部13Aと
共に120度程度の角度間隔をもってセラミックスヒー
タ7を径方向から挟持している。そして、該コンタクト
プレート14は検出素子6からの検出信号を導電性筒体
12を介して後述のリード線19側から外部に出力させ
る。
【0034】15はキャップ3の底部側と絶縁カバー5
の環状段部5Cとの間に配設されたディスクスプリング
を示し、該ディスクスプリング15は絶縁カバー5を介
して絶縁筒体4を軸方向に押圧することによって、導電
性筒体12の環状部12Aを検出素子6の内側電極に強
く接触させると共に、センサ本体1内で絶縁筒体4、絶
縁カバー5および検出素子6等を位置決めしている。
【0035】16はキャップ3の底部側にカシメ固定さ
れたアウタキャップ、17は該アウタキャップ16内に
配設されたシール筒を示し、該シール筒17はポリテト
ラフルオロエチレン等のフッ素系樹脂材料により段付筒
状に形成され、例えば120度程度の角度間隔をもって
3個のリード線挿通穴17A,17A,…が穿設されて
いる。そして、該シール筒17は一端側がアウタキャッ
プ16から軸方向に突出し、他端側は絶縁カバー5の底
部5B外周側に嵌合してキャップ3の底面に当接してい
る。
【0036】18A,18Bはセラミックスヒータ7に
外部から給電を行うプラス側、マイナス側の給電用リー
ド線(全体としてリード線18という)を示し、該各リ
ード線18はシール筒17の各リード線挿通穴17A内
に挿入され、その先端側は各コンタクトスプリング13
の一端側にカシメ等の手段を用いて接続されている。1
9は検出素子6からの検出信号を外部に導出する出力用
リード線を示し、該リード線19はその先端側がリード
線挿通穴17A内でコンタクトプレート14の一端側に
カシメ等の手段を用いて接続され、基端側はシール筒1
7から外部に取出されて他のリード線18と共にハーネ
ス20として束ねられている。
【0037】21,21,…はシール筒17の各リード
線挿通穴17A内に設けられたシール部材を示し、該各
シール部材21は各リード線18,19とシール筒17
との間をシールし、Oリング22と共に外部の雨水等が
センサ本体1内に浸入するのを防止している。
【0038】さらに、23はホルダ2から突出する検出
素子6の先端部分を保護すべくホルダ2に取付けられた
有蓋筒状のプロテクタを示し、該プロテクタ23には長
孔状の窓部23A,23A,…が形成され、該各窓部2
3Aは排気管内を流れる排気ガスを検出素子6の周囲に
導くようになっている。
【0039】本実施例によるヒータ付き酸素センサは上
述の如き構成を有するもので、次にセラミックスヒータ
7の製造方法について図5ないし図8を参照して説明す
る。
【0040】まず、アルミナ等のセラミックス材料から
なる粉体を、有機材料からなるバインダー等と共に加熱
混練した後、これを冷却してペレット状または粉末状の
コア素材(図示せず)を調製する。
【0041】そして、ヒータ本体となるヒータコア8の
成形工程では、前記コア素材を射出成形機(図示せず)
に入れて加熱し、バインダーの有機材料等を溶融可塑化
した状態で金型(図示せず)内に充填することにより、
例えば外形寸法3.8mm、長さ寸法57mm程度の円柱状
ロッドとしてヒータコア8を射出成形する。また、この
ときに該ヒータコア8の基端側外周に図2、図3に示す
如く6mm前,後の長さ寸法、1.5mm前,後の幅寸法を
有する平坦面部8A,8Aを、例えば120度程度の角
度間隔をもって一体形成すると共に、該ヒータコア8の
両端側には軸方向に延びて端面に開口する空洞部8B,
8Cを一体形成する。
【0042】この場合、基端側の空洞部8Bは3mm前,
後の長さ寸法をもって形成し、先端側の空洞部8Cはホ
ルダ2からの検出素子6の突出寸法に対応させて、例え
ば15mm前,後の長さ寸法をもって形成するのがよい。
そして、射出成形手段を用いることにより、ヒータコア
8に各平坦面部8Aおよび空洞部8B,8Cを容易に一
体形成することが可能となる。
【0043】次に、仮焼成工程では、前述のように射出
成形され冷却固化した状態のヒータコア8を脱脂炉(図
示せず)で脱バインダー後、加熱炉(図示せず)内に入
れ、このヒータコア8を大気中で、例えば800〜14
00℃、好ましくは1000〜1200℃程度に加熱す
ることにより仮焼成を行う。もちろん、この温度条件以
外にも、使用する材料に応じて適切な温度範囲が選ばれ
る。そして、この仮焼成によってヒータコア8のコア素
材中に含有されたバインダー(有機材料)を熱分解さ
せ、このときにバインダーから発生する分解ガスをヒー
タコア8内から外部に放散させてバインダーを除去す
る。この結果、ヒータコア8は脱脂等がこの仮焼成でほ
ぼ完全に行われるようになり、その後にヒータコア8を
空気中で冷却することによって該ヒータコア8は1〜2
パーセント程度縮み、強度的にも印刷に耐え得る強度に
なる。
【0044】次に、パターン印刷工程では、図6に示す
ように一対の回転ローラ24,24上にヒータコア8を
載置しつつ、スクリーン印刷機25を用いてヒータパタ
ーン10をヒータコア8の外周面に曲面印刷する。この
場合、チャック等の支持軸をヒータコア8の空洞部8
B,8Cに係合させ、これを中心にしてヒータコア8を
回転させつつ、例えばタングステン(W)等の発熱性導
体材料からなる導体ペースト26をヒータコア8の外周
面に曲面印刷することによってヒータパターン10を形
成してもよい。
【0045】ここで、スクリーン印刷機25は、四角形
状をなすマスク枠27に保持されたメッシュ状のマスク
28と、先端側が該マスク28に接触するように該マス
ク28上に配設されたスキージ29とから構成され、マ
スク28には乳剤等によってヒータパターン10に対応
する印刷パターンが予め形成されている。そして、印刷
時にはマスク28をマスク枠27と共に図6中の矢示A
方向に移動させ、マスク28上に供給された導体ペース
ト26をスキージ29で掻き込むようにして、ヒータコ
ア8の外周面にヒータパターン10を曲面印刷する。
【0046】このとき、各回転ローラ24とマスク28
との間に配置されたヒータコア8はマスク28が矢示A
方向に移動するに応じて矢示B方向に回転し、スキージ
29で掻き込まれた導体ペースト26の一部がマスク2
8を介してヒータコア8の外周面に全周に亘って転写さ
れる。そして、ヒータパターン10は図2に示す各平坦
面部8Aの位置からヒータコア8の先端側に亘ってヒー
タコア8の外周面に均一の膜厚で形成され、各平坦面部
8A上にはヒータパターン10の各端部10Aが形成さ
れる。
【0047】次に、保護層形成工程では、例えばアルミ
ナ等のセラミックス材料にエチルセルロース樹脂等のバ
インダーと溶剤を加えた保護層ペーストとしてのアルミ
ナペースト30を、図7に示すディスペンサー31を用
いてヒータコア8の外周面にシート状に塗布することに
より、該ヒータコア8の外周側にヒータパターン10を
径方向外側から覆うように保護層11を形成する。この
場合、チャック等の支持軸をヒータコア8の空洞部8
B,8Cに係合させ、該ヒータコア8を図7に示す矢示
C方向に回転中心O−Oを中心にして1秒間に1回転
前,後の速度で回転させつつ、ヒータコア8の外周側に
アルミナペースト30を例えば400〜500μm程度
の膜厚をもって一回で塗布する。なお、保護層11の膜
厚は塗布後の乾燥工程とその後の焼成によって200μ
m程度まで減少する。
【0048】ここで、ディスペンサー31はヒータコア
8の軸方向に延びる平ノズル31Aを下端側に有し、該
平ノズル31Aは図8に示すように、例えば400〜5
00μm程度の隙間Sを介してヒータコア8の外周側に
配設される。そして、ディスペンサー31は供給口31
Bから供給されたアルミナペースト30を平ノズル31
Aから吐出させることにより、矢示C方向に回転してい
るヒータコア8の外周側にアルミナペースト30をシー
ト状に塗布し保護層11を形成する。なお、ディスペン
サー31内に供給されるアルミナペースト30は100
Pa・s(パスカル秒)以上の高粘度に調製され、ディス
ペンサー31の平ノズル31Aから吐出されるアルミナ
ペースト30の吐出量とヒータコア8の回転速度とを同
調させることにより、ヒータコア8の1回転で塗布作業
を終了させる。
【0049】そして、次なる焼成工程では、例えば水素
を含むアルゴンガスまたは窒素ガス等の還元性ガス雰囲
気中で前記保護層11をヒータコア8等と共に、例えば
1400〜1700℃、好ましくは1500〜1650
℃前,後の温度をもって2時間程度に亘り焼成し、保護
層11をヒータコア8の外周に焼結させ一体化する。も
ちろん、この温度条件以外にも、使用する材料に応じて
適切な温度範囲が選ばれる。また、焼成工程を還元性ガ
スの雰囲気中で行うことによって、ヒータパターン10
のが焼成工程で酸化されるのを防止する。
【0050】次に、メッキ処理工程では、例えば金、
銀、銅またはニッケル等の導電性材料をヒータコア8の
各平坦面部8Aにヒータパターン10の各端部10A上
でメッキ処理することにより、ヒータコア8の各平坦面
部8A上に各ターミナル部9を形成し、該各ターミナル
部9の表面を図3に示す如く平坦面とする。
【0051】かくして、セラミックスヒータ7を製造し
た後、該セラミックスヒータ7を酸素センサのセンサ本
体1および検出素子6内に図1に示す如く収納し、各タ
ーミナル部9に各コンタクトスプリング13の折曲げ部
13Aをばね性をもって当接させることによりヒータ付
酸素センサを完成させる。
【0052】次に、当該ヒータ付き酸素センサを車両に
実装した場合の酸素濃度検出動作について説明する。
【0053】まず、当該ヒータ付き酸素センサのセンサ
本体1はホルダ2のおねじ部2Aを介して車両の排気管
等に螺着され、検出素子6の先端側を排気管内へと突出
させた状態で固定される。そして、エンジンの駆動時に
排気管内を排気ガスが流れ検出素子6の周囲に導入され
ると、この排気ガスの酸素濃度は検出素子6内の大気と
の間に大きな濃度差が生じるから、該検出素子6には起
電力が発生し、この起電力は検出信号として、導電性筒
体12、コンタクトプレート14およびリード線19を
介して外部のコントロールユニット(図示せず)に出力
され、空燃比をフィードバック制御するのに用いられ
る。
【0054】また、セラミックスヒータ7は各リード線
18、各コンタクトスプリング13等を介して外部から
通電されることにより、ヒータコア8がヒータパターン
10と共に発熱源となって検出素子6を内側から加熱
し、該検出素子6を例えば350℃程度の温度まで昇温
させて活性化させ、正規の検出信号が検出素子6から出
力されるのを補償する。
【0055】而して、本実施例によれば、セラミックス
ヒータ7のヒータコア8をセラミックス材料によりロッ
ド状に射出成形し、該ヒータコア8の基端側外周には各
平坦面部8Aを形成すると共に、軸方向両端側には空洞
部8B,8Cを形成した状態で、例えば1000〜12
00℃前,後の温度をもってヒータコア8を大気中にて
仮焼成するようにしたから、この仮焼成によってヒータ
コア8のコア素材中に含有されたバインダー(有機材
料)を熱分解でき、このときにバインダーから発生する
分解ガスをヒータコア8内から外部に放散させてバイン
ダーをほぼ完全に除去することができる。
【0056】この結果、仮焼成工程に続いてパターン印
刷工程と保護層形成工程とを実行した後に、焼成工程で
保護層11と共にヒータコア8を還元性ガスの雰囲気中
で1500〜1650℃前,後の温度をもって焼成する
ときに、前記先行技術で述べたように、バインダーから
発生する分解ガスが保護層11を通過して該保護層11
にピンホールを生じさせる等の問題を解消でき、保護層
11によってヒータパターン10を確実に保護すること
ができると共に、タングステン等の材料からなるヒータ
パターン10に断線が生じることもなくなり、セラミッ
クスヒータ7の耐久性を大幅に向上できる。
【0057】特に、還元性ガスの雰囲気中で焼成作業を
行う場合には、一般にバインダーの分解が高温域にずれ
込み、セラミックスの焼結を阻害することがあるため
に、バインダーには低温域でも十分な分解特性を有した
高価な材料が求められる。しかし、本実施例では、予め
仮焼成を行うことによってバインダーの分解ガスをヒー
タコア8内から外部にほぼ完全に放散させた後に、焼成
工程で保護層11と共にヒータコア8を還元性ガスの雰
囲気中で焼成しているから、低温域での分解特性を有し
た高価なバインダーを用いる必要がなくなり、安価なバ
インダーを使用することが可能となる。
【0058】さらに、本実施例では、パターン印刷工程
で図6に示すように一対の回転ローラ24,24上にヒ
ータコア8を載置しつつ、スクリーン印刷機25を用い
てヒータパターン10をヒータコア8の外周面に曲面印
刷し、その後の保護層形成工程では、ヒータコア8の空
洞部8B,8Cを回転中心O−Oとしてヒータコア8を
回転させつつ、ディスペンサー31の平ノズル31Aか
らアルミナペースト30をシート状に吐出させてヒータ
コア8に塗布し、ヒータパターン10を径方向外側から
覆うようにヒータコア8の外周側に保護層11を形成す
る共に、還元性ガス雰囲気中での焼成後に導電性材料か
らなる各ターミナル部9を各平坦面部8Aにメッキ処理
により形成する構成としたから、下記のような作用効果
を得ることができる。
【0059】まず、ヒータコア8の外周面にヒータパタ
ーン10を曲面印刷するときには、スクリーン印刷機2
5のマスク28を図6中の矢示A方向に移動させるのに
応じて各回転ローラ24上でヒータコア8を矢示B方向
に回転させつつ、マスク28上に供給された導体ペース
ト26をスキージ29で掻き込むことによって、ヒータ
コア8の外周面にヒータパターン10を簡単に曲面印刷
でき、印刷時の作業性を確実に向上できる。
【0060】そして、保護層11をこの上から形成する
ときには、ヒータコア8の空洞部8B,8Cを回転中心
O−Oとしてヒータコア8を回転させつつ、ディスペン
サー31の平ノズル31Aからアルミナペースト30を
シート状に吐出させることにより、ヒータコア8の外周
側にアルミナペースト30を400〜500μm程度の
膜厚をもって一回で塗布することができるから、先行技
術のように印刷によって保護層を形成する場合に比較
し、保護層11を短時間で効率的に形成でき、作業性を
大幅に向上させることができる。また、その後に保護層
11を焼成したときでも該保護層11の膜厚を200μ
m以上に確保することができる。
【0061】さらに、焼成工程後のメッキ処理工程で
は、前記ヒータパターン10に外部から通電を行うため
の各ターミナル部9を、ヒータコア8の各平坦面部8A
にヒータパターン10の各端部10Aを介して導電性材
料をメッキ処理することにより形成しているから、この
ターミナル部9を平坦に形成でき、該ターミナル部9を
相手方の接続端子となるコンタクトスプリング13と接
続するときに、該コンタクトスプリング13の折曲げ部
13Aとターミナル部9との接触面積を確実に大きくで
き、接触不良等の問題が発生するのを効果的に防止でき
る。
【0062】さらにまた、、ヒータコア8には両端側に
空洞部8B,8Cを形成し、熱容量を小さくするように
したから、ヒータパターン10に通電を行って所要温度
まで発熱させるときの昇温時間を短くでき、例えば35
0℃程度の温度まで検出素子6を早期に昇温させて活性
化することができる。
【0063】従って、本実施例よれば、セラミックスヒ
ータ7の昇温時間を確実に短くすることができ、各ター
ミナル部9で接触不良等の問題が発生するのを効果的に
防止し、信頼性を大幅に向上させることができる。
【0064】また、ヒータコア8を射出成形し脱バイン
ダーした後に仮焼成を行い、ヒータコア8のコア素材中
に含有されたバインダー(有機材料)をほぼ完全に除去
して、パターン印刷工程と保護層形成工程とを実行した
後に、保護層11と共にヒータコア8を焼成するように
したから、焼成時のガス制御が容易となり、保護層11
にピンホールが生じる等の問題を解消でき、歩留りを向
上させることができると共に、ヒータパターン10に断
線が生じることもなくなり、セラミックスヒータ7の耐
久性を大幅に延ばすことができる。
【0065】さらに、保護層形成工程では、ディスペン
サー31の平ノズル31Aからアルミナペースト30を
シート状に吐出させることにより、ヒータコア8の外周
側にアルミナペースト30を大きな膜厚をもって一回で
塗布することができるから、先行技術のように印刷によ
って保護層を形成する場合に比較して保護層11を短時
間で形成でき、製造時の作業性を大幅に向上させること
ができる等、種々の効果を奏する。
【0066】次に、図9は本発明の第2の実施例を示
し、本実施例では前記第1の実施例と同一の構成要素に
同一の符号を付し、その説明を省略するものとするに、
本実施例の特徴は、ヒータ本体を構成するヒータコア4
1を予め押出し成形等の手段を用いて形成した後に、そ
の後にパターン印刷工程、保護層形成工程、焼成工程お
よびメッキ処理工程を順次行うようにしたことにある。
【0067】ここで、ヒータコア41は押出し成形によ
って棒状に形成された後、所望長さに切断される。そし
て、ヒータコア41は十分に乾燥固化された状態で、そ
の外周面にヒータパターン42が曲面印刷される。この
場合、該ヒータパターン42は前記第1の実施例で述べ
たヒータパターン10と同様に形成され、各端部42A
がヒータコア41の各平坦面部の位置まで延びている。
【0068】次に、保護層形成工程では、前記第1の実
施例で述べた保護層11と同様に保護層43が図7、図
8に例示したディスペンサー31等を用いてアルミナペ
ースト30をシート状に塗布することにより形成され
る。そして、焼成工程では前記第1の実施例と同様に保
護層43をヒータコア41と共に、例えば還元性ガスの
雰囲気中で焼成し、その後のメッキ処理工程では、ヒー
タパターン42に外部から通電を行うための各ターミナ
ル部9を、ヒータコア41の各平坦面部にヒータパター
ン42の各端部42Aを介して導電性材料をメッキ処理
する。
【0069】かくして、このように構成される本実施例
でも、前記第1の実施例とほぼ同様の作用効果を得るこ
とができ、押出し成形等の手段でヒータコア41を形成
した場合でも、該ヒータコア41の外周側にアルミナペ
ースト30を400〜500μm程度の膜厚をもって一
回で塗布することができる。従って、印刷によって保護
層を形成する場合に比較し、保護層43を短時間で効率
的に形成でき、作業性を大幅に向上させることができ
る。
【0070】なお、前記第1の実施例では、ヒータ本体
を構成するヒータコア8に軸方向両端側に位置して空洞
部8B,8Cを形成するものとして述べたが、これに替
えて、例えばヒータコアの軸方向全長に亘って貫通穴を
形成し、この貫通穴によって空洞部を構成するようにし
てもよい。そしてこの場合には、前記貫通穴によってヒ
ータコアの熱容量をさらに減少でき、各ターミナル部9
からヒータパターン10に通電を行ってセラミックスヒ
ータ7を所要温度まで発熱させるときの昇温時間を効果
的に短くできる。
【0071】また、前記各実施例では、ヒータパターン
10(42)をタングステン(W)等の発熱性導体材料
によって形成するものとして述べたが、これに替えて、
例えば白金(Pt )またはモリブデン(Mo )等の材料
でヒータパターン10を形成してもよく、白金の場合に
は、大気雰囲気中で焼成工程を行う。
【0072】さらに、ターミナル部9は必ずしもメッキ
処理により形成する必要はなく、例えば蒸着等の手段を
用いてターミナル部9を平坦面部8A上に形成してもよ
い。また、例えば白金等でヒータパターン10を形成す
る場合には、平坦面部8A上に形成したヒータパターン
10の部分をターミナル部としてそのまま使用でき、こ
の場合には前記実施例のように、ターミナル部を別工程
でさらに形成する必要はない。
【0073】一方、前記第2の実施例では、ヒータ本体
を構成するヒータコア41を押出し成形等の手段で形成
するものとして述べたが、これに替えて、前記第1の実
施例と同様に射出成形等の手段を用いてヒータコアを形
成してもよいものである。
【0074】
【発明の効果】以上詳述した通り、請求項1に記載の発
明によれば、ヒータ本体の成形工程とパターン印刷工程
との間で前記ヒータ本体を仮焼成するようにしたから、
該ヒータ本体を構成するセラミックス材料のバインダー
から発生する分解ガスを、仮焼成時に外部に放散させ
て、前記セラミックス材料のバインダーをほぼ完全に除
去することができ、保護層を形成した後に行う焼成工程
においてヒータ本体から分解ガス等が発生するのを防止
できる。また、ヒータ本体の外周面にはヒータパターン
を曲面印刷により直接形成でき、セラミックスヒータの
製造工程全体を効率化し、作業性を向上できる。従っ
て、ヒータパターンに断線が生じたり、保護層にピンホ
ールが生じる等の問題を解消でき、製造時の作業性を高
めることができると共に、当該セラミックスヒータの耐
久性や信頼性を大幅に向上させることができる。
【0075】この場合、請求項2に記載の発明では、ヒ
ータ本体を大気中で800〜1400℃に加熱して仮焼
成を行うことにより、セラミックス材料のバインダーか
ら発生する分解ガスを大気中に放散させつつ、仮焼成を
実行することができ、セラミックス材料のバインダーを
より確実に除去することができる。そして、保護層形成
工程の後に行う焼成工程では、前記ヒータ本体を保護層
と共に1400〜1700℃に加熱して焼結でき、この
ときに発生するガス量等を確実に減少できると共に、歩
留りを向上させることができ、ヒータとしての耐久性を
効果的に高めることができる。
【0076】また、請求項3に記載の発明では、ヒータ
パターンを径方向外側から覆うように前記ヒータ本体の
外周側に、ディスペンサーからの保護層ペーストをシー
ト状に塗布することによって保護層を形成しているか
ら、例えば200〜500μm程度の膜厚をもった保護
層を一回の塗布作業で簡単に形成でき、製造時の作業性
を効果的に高めることができる。
【0077】さらに、請求項4に記載の発明でも、ヒー
タ本体の外周面にヒータパターンを曲面印刷により直接
形成でき、セラミックスヒータの製造工程全体を効率化
することができると共に、所望の膜厚をもった保護層を
一回の塗布作業で簡単に形成でき、先行技術で述べた如
く、ヒータパターンを径方向外側から覆うようにヒータ
本体の外周側に保護層を多数回に亘って印刷する必要が
なくなり、製造時の作業性を大幅に向上できる等、種々
の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例によるセラミックスヒー
タが設けられたヒータ付き酸素センサを示す縦断面図で
ある。
【図2】図1に示すセラミックスヒータの要部拡大図で
ある。
【図3】図2中の矢示 III−III 方向拡大断面図であ
る。
【図4】図2に示すセラミックスヒータの拡大右側面図
である。
【図5】図2に示すセラミックスヒータの製造工程図で
ある。
【図6】ヒータコアの外周面にヒータパターンを印刷す
るスクリーン印刷機等を示す縦断面図である。
【図7】ヒータコアの外周面に保護層を形成するための
ディスペンサー等を示す斜視図である。
【図8】図7中の矢示VIII−VIII方向拡大断面図であ
る。
【図9】第2の実施例によるセラミックスヒータの製造
工程図である。
【符号の説明】
1 センサ本体 4 絶縁筒体 5 絶縁カバー 6 検出素子 7 セラミックスヒータ 8,41 ヒータコア(ヒータ本体) 8A 平坦面部 8B,8C 空洞部 9 ターミナル部 10,42 ヒータパターン 11,43 保護層 12 導電性筒体 13 コンタクトスプリング 14 コンタクトプレート 17 シール筒 18,19 リード線 25 スクリーン印刷機 26 導体ペースト 30 アルミナペースト(保護層ペースト) 31 ディスペンサー
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−235716(JP,A) 特開 平3−263780(JP,A) 特開 平5−315055(JP,A) 特開 平4−249089(JP,A) 特開 平4−329291(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H05B 3/02 - 3/82

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 バインダーを含むセラミックス材料から
    ヒータ本体をロッド状に成形する成形工程と ッド状に成形した該ヒータ本体を仮焼成し、前記セラ
    ミックス材料のバインダーを除去する仮焼成工程と 焼成した前記ヒータ本体の外周面にヒータパターンを
    曲面印刷するパターン印刷工程と ヒータパターンを径方向外側から覆うように前記ヒー
    タ本体の外周側に保護層を形成する保護層形成工程と 保護層と共に前記ヒータ本体を焼成する焼成工程とを
    有してなるセラミックスヒータの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記仮焼成工程はヒータ本体を大気中で
    800〜1400℃に加熱することにより行い、前記焼
    成工程では前記ヒータ本体を保護層と共に1400〜1
    700℃に加熱し焼結させてなる請求項1に記載のセラ
    ミックスヒータの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記保護層形成工程では、前記ヒータパ
    ターンを径方向外側から覆うように前記ヒータ本体の
    外周側にディスペンサーからの保護層ペーストをシート
    状に塗布してなる請求項1または2に記載のセラミック
    スヒータの製造方法。
  4. 【請求項4】 セラミックス材料からロッド状に形成さ
    れたヒータ本体の外周面にヒータパターンを曲面印刷す
    るパターン印刷工程と ヒータパターンを径方向外側から覆うように前記ヒ
    ータ本体の外周側にディスペンサーからの保護層ペース
    トをシート状に塗布し保護層を形成する保護層形成工程
    保護層と共に前記ヒータ本体を焼成する焼成工程とを
    有してなるセラミックスヒータの製造方法。
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