JP2931083B2 - 皮膚化粧料 - Google Patents

皮膚化粧料

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、グリコサミノグリカンと線維芽細胞成長因
子とを配合した皮膚化粧料に関し、詳しくはゲリコサミ
ノグリカンと線維芽細胞成長因子とを併用することによ
り皮膚細胞を賦活し、皮膚状態の改善をはかる皮膚用基
礎化粧料を提供せんとするものである。
〔背景技術〕
グリコサミノグリカンを含む酸性ムコ多糖類は、皮膚
表面の保湿効果を有するものであり、化粧料に配合され
(例えば、特開昭61−183204号公報参照)、また、上皮
成長因子を皮膚化粧料基剤中に単独で配合されている例
がみられる(例えば、特開昭62−18511号公報参照)。
更に、これまでにヒアルロン酸−蛋白質複合体を化粧料
に配合することが提案されている(例えば、特開昭60−
252405号公報参照)。
本発明者らは、皮膚を構成する細胞に対して、細胞増
殖効果を有し、優れた皮膚状態の改善効果を有する、安
全で弊害のない皮膚化粧料を提供することを目的とし
て、鋭意研究を重ねた結果、グリコサミノグリカンと線
維芽細胞成長因子とを併用して肌あれ状態を呈するヘア
レスマウスの皮膚に塗布することにより、肌あれ状態が
改善されることを見出した。更に、これらを皮膚化粧料
に配合し、使用テストを行なった結果、皮膚表面を保湿
し、その状態を改善することが確認された。
〔発明の開示〕
本発明は、グリコサミノグリカンと線維芽細胞成長因
子とを配合することを特徴とする皮膚用基礎化粧料を提
供するものである。以下に、本発明を詳細に説明する。
本発明に用いられるグリコサミノグリカンの例として
は、ヘパリン、ヘパラン硫酸およびコンドロイチン硫酸
があげられ、いずれも市販品として入手することができ
る。また、線維芽細胞成長因子としては塩基性線維芽細
胞成長因子(以下、b−FGFと略記する)および酸性線
維芽細胞成長因子(以下、a−FGFと略記する)があ
り、これらはヘパリン結合性成長因子類として分類され
るものであるが、これらも市販品として入手することが
できる。
上記、皮膚化粧料に配合されるグリコサミノグリカン
は、ヘパリン、ヘパラン硫酸またはコンドロイチン硫酸
として、またはそれらの有機塩基との塩もしくはナトリ
ウム、カルシウム等の塩として用いられる。また、これ
らグリコサミノグリカンの皮膚化粧料への配合量は、0.
0001重量%から2重量%の範囲で用いられるが、細胞に
対する作用、皮膚に対する感触等を考慮すると0.001重
量%から0.5重量%の範囲で配合することが望ましい。
この配合量が0.0001重量%以下では細胞賦活効果に劣
り、2重量%以上になると化粧品としての感触の点で好
ましくない。また、線維芽細胞成長因子の配合量は、10
-8重量%から10-13重量%の範囲が好ましい。この配合
量以下あるいはこの配合量以上では細胞に対する作用の
点からみて、好ましくないものとなる。このグリコサミ
ノグリカンと線維芽細胞成長因子の組合せおよび配合の
割合は、上記の範囲内であればいずれの組合せおよび配
合割合でもよい。
本発明に係る皮膚用基礎化粧料で使用されるその他の
配合成分としては、通常、皮膚化粧料に適用される炭化
水素類、ロウ類、油脂類、エステル類、高級脂肪酸、高
級アルコール、界面活性剤、香料、色素、防腐剤、抗酸
化剤、紫外線防御剤、アルコール類、pH調整剤、および
本発明の目的に適合する他の薬効成分など適宜選択し、
使用することができる。
本発明に係る皮膚用基礎化粧料の製剤形態としては、
種種の形態、たとえばクリーム、乳液、化粧水などいず
れも適応されるが、上記グリコサミノグリカンと繊維芽
細胞成長因子の配合にあたっては、これらの安定性の面
から調製にあたっての周囲温度が45℃を越えないように
配慮することが望ましい。
つぎに、本発明に係る皮膚用基礎化粧料に配合される
グリコサミノグリカンと線維芽細胞成長因子との配合に
よる細胞増殖効果をヒト線維芽細胞、ヒト表皮ケラチノ
サイトを用いた培養系で検討した結果について述べる。
〔細胞増殖試験法〕
細胞培養培地には最小必須培地(MEM)にウシ胎児血
清(FBS)を8容量%添加したものを用いたが、表皮ケ
ラチノサイトの培養培地のカルシウム濃度は0.3mM前後
に調節した。
細胞を培養する基質は通常市販されている組織培養皿
を用い、ヒト表皮ケラチノサイトを培養する基質には組
織培養皿にIV型コラーゲンを塗布したものを用いた。そ
れぞれの細胞を60mmφの組織培養皿に50万個植え込み、
37℃、5%炭酸ガス、95%空気の培養条件で培養を開始
し、24時間後に培地を交換する時点からグリコサミノグ
リカンと線維芽細胞成長因子とを含有する培地に変更し
た。その後、培養を120時間行ない、増殖した細胞をト
リプシンにより剥離して血球計算盤にて計測した。以下
に示す検体に対してそれぞれ三枚のシャーレに細胞をま
いて検討した。結果はこの平均値を示してあり、表−
1、表−2に示す。
これらの結果から明らかなように、グリコサミノグリ
カンおよび線維芽細胞成長因子をそれぞれ単独で作用さ
せるよりも両者を配合して作用させたときの方が細胞増
殖促進効果がさらに増強されることが示された。
次にヘアレスマウスを用いて本発明に係る皮膚用基礎
化粧料に配合されるグリコサミノグリカンと線維芽細胞
成長因子とを配合した生理食塩水により皮膚状態の改善
に及ぼす影響を観察した。以下その方法と結果を記述す
る。
〔皮膚状態改善試験法〕 8週齢のヘアレスマウスの背中に0.2%ジメチルスル
フォキシドを塗布し、人為的に肌あれの状態を作りだ
し、その後このマウスの背中にグリコサミノグリカンと
線維芽細胞成長因子とを配合した生理食塩水を塗布し続
け、4日後、8日後に肌あれの改善状態を肉眼観察およ
び皮膚水分蒸散量を測定した。肉眼観察の評価は、実験
開始時の状態を0点とし、荒れて皮膚の痂皮が消失した
状態を4点とし、その中間状態を1〜3点とした。それ
ぞれ10匹ずつにて行ない、10匹の平均点を算出した。結
果を表−3に示す。
この結果から、グリコサミノグリカンと線維芽細胞成
長因子とを配合したものは、荒れた皮膚状態を改善する
効果を増強することが認められた。
次に本発明の実施例を掲げ、さらに本発明を具体的に
説明するが、本発明はこれらの実施により限定されるも
のでない。なお、配合割合は重量部である。
実施例−1 化粧水 (処方) (製造法) 上記処方物Aを加温溶解し、他方、B処方の水溶液を
調製して撹拌しながら処方物Aに処方物Bを加え、最後
にCを加えて化粧水とする。
実施例−2 エモリエントクリーム (処方) (製造法) 上記処方物Aを加温して70℃としたものを、加温装置
付ホモミキサーに入れ、次いで、これに上記処方物Bの
水溶液を調製し加温して70℃としたものを加え均一に乳
化する。ついで冷却して常温とした後、あらかじめ調製
しておいた上記処方物CとDとを加えてエモリエントク
リームとする。
次に本発明に係る皮膚用基礎化粧料を用いて皮膚に与
える保湿効果、肌の改善効果を調べるためヒトに対する
長期の使用テストを行なった。
保湿効果に関しては実施例−1の化粧水を皮膚面に塗
布した後、4時間後の皮膚水分量をインピーダンス測定
を行なうことにより測定し、肌の改善効果については実
施例−2のクリームを連続30日間の使用テスト後、官能
評価を行ない、その使用効果を検定した。対照品として
は実施例−1の化粧水および実施例−2のクリームから
グリコサミノグリカンと線維芽細胞成長因子とを除去
し、それらの代りに精製水を使用したものを用いた。な
お、これらの試験は皮膚の乾燥状態を呈しやすい冬期に
実施した。
1) 皮膚保湿効果試験 手の荒れた状態となっている男女40名のパネラーを対
象とし、各パネラーの右手の甲全面に実施例−1の化粧
水を塗布し、他方左手の甲全面に対しては、実施例−1
の処方からヘパラン硫酸、コンドロイチン硫酸ナトリウ
ムおよび、b−FGFを除いてそれらの代りに精製水を用
い他の成分は実施例−1と同一処方となっている対照品
を塗布し、いずれも、4時間後に皮膚の水分状態をその
インピーダンスを測定することにより評価した。その結
果、同一個人内において左右の甲のインピーダンス値か
ら、スチューデンツのペアード t テスト(student's p
aired t test)により5%以下の有為差を以て保湿効果
が認められた。
2) 肌状態改善効果 上記パネラーに実施例−2の処方のエモリエントクリ
ームを右手の甲に塗布し、他方、対照品として実施例−
2のエモリエントクリームの処法からヘパリンおよびa
−FGFを除いたほかは同一処方のクリームを左手に塗布
することにより30日間の使用テストを行なった。その使
用方法としては一日3回手の甲にまんべんなく塗布する
方法によった。30日後、官能評価項目として肌のかさつ
きの改善度を以下の評点により評価し、40名の平均値を
算出した。結果を表−4に示す。
これらインピーダンスの測定および肌のかさつき改善
度評価の結果から本発明に係るエモリエントクリームに
はヒトの皮膚上にて保湿効果を有し、更にその肌状態を
改善する効果を有することが判明した。
実施例−3 乳液 (処方) (製造法) 上記処方物Aを加温して70℃としたものを加温装置付
きのホモミキサーに入れ、これに上記処方物Bの水溶液
を調製し、加温して70℃としたものを加えて均一に乳化
する。ついで冷却して常温にした後、あらかじめ調製し
ておいた上記処方物CとDとを加えて乳液とする。
実施例−4 エッセンスローション (処方) (製造法) 上記各処方物A及びB、Cをそれぞれ単独に調製し、
加温溶解した後、処方物Bと処方物Cを混合した後、処
方物Aに加えてエッセンスローションとする。
以上から明らかなように、本発明に係る皮膚用基礎化
粧料に配合されるグリコサミノグリカンと繊維芽細胞成
長因子とは、両者が併用されることにより、ヒト繊維芽
細胞、ヒト表皮ケラチノサイトに対して著しい細胞増殖
効果が認められ、更に、皮膚に対する保湿効果、肌状態
の改善効果が認められた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A61K 7/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】グリコサミノグリカンと線維芽細胞成長因
    子とを配合したことを特徴とする皮膚用基礎化粧料。
  2. 【請求項2】グリコサミノグリカンが、ヘパリン、ヘパ
    ラン硫酸またはコンドロイチン硫酸の一種または二種以
    上よりなる請求項1記載の皮膚用基礎化粧料。
  3. 【請求項3】線維芽細胞成長因子として、b−FGFまた
    はa−FAFを単独で用いるかあるいはそれらを併用する
    請求項1記載の皮膚用基礎化粧料。
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