JP2926486B2 - ハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法 - Google Patents

ハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法

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JP2926486B2 JP32772697A JP32772697A JP2926486B2 JP 2926486 B2 JP2926486 B2 JP 2926486B2 JP 32772697 A JP32772697 A JP 32772697A JP 32772697 A JP32772697 A JP 32772697A JP 2926486 B2 JP2926486 B2 JP 2926486B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はハロゲン化銀カラー
写真感光材料の処理方法に関し、さらに詳しくは漂白カ
ブリが改良され処理安定性に優れ、かつ迅速処理が可能
なハロゲン化銀カラー写真感光剤料の処理方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】感光材料の処理は基本的には発色現像と
脱銀の2工程からなり、脱銀は漂白と定着工程又は漂白
定着工程からなっている。この他に付加的な処理工程と
してリンス処理、安定処理等が加えられる。
【0003】ハロゲン化銀カラー写真感光材料の脱銀工
程に用いられる漂白能を有する処理液には、画像銀を漂
白するための酸化剤として、赤血塩、重クロム酸塩等の
無機の酸化剤が広く用いられていた。
【0004】しかし、これらの無機の酸化剤を含有する
漂白能を有する処理液には、いくつかの重大な欠点が指
摘されている。例えば赤血塩及び重クロム酸塩は画像銀
の漂白力という点では比較的すぐれているが、光により
分解して人体に有害なシアンイオンや六価クロムイオン
を生成する恐れがあり、公害防止上好ましくない性質を
有している。さらにこれらの無機の酸化剤を含む処理液
は、処理後の廃液を捨てることなく再生使用することが
困難であるという欠点を有している。
【0005】これに対し、公害上の問題も少なく、処理
の迅速化、簡素化、および廃液の再生使用可能等の要請
にかなうものとして、アミノポリカルボン酸金属錯塩等
の有機酸の金属錯塩を酸化防止剤として処理液が使用さ
れるようになってきた。しかし、有機酸の金属錯塩を使
用した処理液は、酸化力が緩慢なために、現像工程で形
成された画像銀(金属銀)の漂白速度(酸化速度)が遅
いという欠点を有している。例えば、アミノポリカルボ
ン酸金属錯塩の中で漂白力が強いと考えられているエチ
レンジアミン四酢酸鉄(III)錯塩は、一部で漂白液お
よび漂白定着液として実用化されているが、臭化銀、沃
臭化銀乳剤を主体とする高感度ハロゲン化銀カラー写真
感光剤料、特にハロゲン化銀としてヨウ化銀を含有し、
高銀量の撮影用のカラーペーパー及び撮影用のカラーネ
ガティブフィルム、カラーリバーサルフィルムでは、漂
白力が不足し、漂白工程に長時間を要するという欠点を
有している。
【0006】また、多量のハロゲン化銀写真感光材料を
自動現像機等により連続処理する現像処理方法において
は、成分濃度の変化による漂白液の性能の悪化を避ける
ために、処理液の成分を一定濃度の範囲に保つための手
段が必要である。かかる手段として近年では経済上およ
び公害上の観点から、これらの補充液を濃厚化し少量補
充する所謂濃厚低補充方式や、又別にはオーバーフロー
液に再生剤を加え再び補充液として用いる方法も提案さ
れてきている。特に漂白液においては、現像銀を漂白す
ることによって生じた有機酸第一鉄錯塩、たとえばエチ
レンジアミン四酢酸鉄(II)錯塩をエアレーションによ
ってエチレンジアミン四酢酸鉄(III)錯塩、すなわち
有機酸第二鉄錯塩に酸化して戻し、さらに不足成分を補
うための再生剤を加えて再び補充液として使用する方法
が実用化されている。
【0007】しかしながら近年、ハロゲン化銀カラー写
真感光材料の短時間処理化、集配コストの低減のために
いわゆるコンパクトラボ(別名、ミニラボ)が台頭して
来ており、このようなラボにおいては、処理の簡易化及
び現像機の設置面積の減少のニーズが高く、煩雑な手間
と管理が必要で、処理スペースも必要とする再生処理は
好ましくない。
【0008】従って再生処理を行わず、低補充を行う濃
厚低補充方式が好ましいが、漂白液の補充量を極端に減
少させると漂白液中に持ち込まれる発色現像液成分の濃
度が上昇し、また蒸発による濃縮の影響も受け易くな
り、ますます発色現像液成分の蓄積が増加する。このよ
うに、漂白液中の発色現像液成分の濃度が上昇すると、
還元成分である発色現像主薬や亜硫酸塩等の混入比率が
高まり、漂白反応が抑制されたり、さらに重大な問題と
しては漂白カブリが発生しやすい欠点が生じる。
【0009】この漂白カブリは、近年の発色現像液の低
補充化において強調される。
【0010】しかるに、近年、低公害化、低コスト化等
の要請から、さらなる低補充化が望まれており、さらに
は受付から数時間でユーザーに返還するという短時間処
理サービス(1Hour Photo)さえも要求され
てきている。
【0011】かかる状況下では前記問題点は益々大きな
問題となってきている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明の第一の
目的は迅速で無かつ低補充処理が可能でありながら、漂
白カブリが改良されたハロゲン化銀カラー写真感光材料
の処理方法の提供にある。
【0013】さらに、第二の目的は、処理安定性に優れ
長期にわたり連続処理及び少量処理のいずれもが可能な
ハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法の提供にあ
る。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明者等は前記問題点
を解決すべく鋭意研究した結果、上記目的が以下の構成
により、達成されることを見いだした。
【0015】1.ハロゲン化銀カラー写真感光材料を像
様露光し、発色現像処理後、直ちに漂白処理を行い引き
続き定着能を有する処理浴で処理を行うハロゲン化銀カ
ラー写真感光材料の処理方法において、前記漂白処理工
程と定着能を有する処理工程の合計処理時間が60秒〜
2分40秒であり、該工程の処理温度が20℃〜45℃
であって、さらに前記発色現像処理の処理液が下記一般
式〔2′〕で示される化合物を含有し、かつ、該処理液
の現像主薬濃度が2.5×10 -2 モル/L〜2.0.×
10 -1 /Lであることを特徴とするハロゲン化銀カラー
写真感光材料の処理方法。
【0016】一般式〔2′〕 (R1)(R2)>N−OH (式中、R1及びR2はそれぞれアルキル基、アルケニル
基、アリール基又は水素原子を表す。但し、R1及びR2
の両方が同時に水素原子であることはない。また、R1
及びR2は環を形成してもよい。)2.ハロゲン化銀カ
ラー写真感光材料を像様露光し、発色現像処理後、直ち
に漂白処理を行い引き続き定着能を有する処理浴で処理
を行うハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法にお
いて、前記漂白処理工程と定着能を有する処理工程の合
計処理時間が60秒〜2分40秒であり、該工程の処理
温度が20℃〜45℃であって、さらに前記漂白処理の
処理液が1,3−プロピレンジアミンテトラ酢酸第二鉄
錯塩を含有し、かつ、該処理液の補充量がハロゲン化銀
カラー写真感光材料1m 2 当たり50〜250mlであ
ることを特徴とするハロゲン化銀カラー写真感光材料の
処理方法。
【0017】
【0018】
【0019】発明の具体的構成〕 本発明は、1.ハロゲン化銀カラー写真感光材料を像様
露光し、発色現像処理後、直ちに漂白処理を行い引き続
き定着能を有する処理浴で処理を行うハロゲン化銀カラ
ー写真感光材料の処理方法において、前記漂白処理工程
と定着能を有する処理工程の合計処理時間が60秒〜2
分40秒であり、該工程の処理温度が20℃〜45℃で
あって、さらに前記発色現像処理の処理液が前記一般式
〔2′〕で示される化合物を含有し、かつ、該処理液の
現像主薬濃度が2.5×10 -2 モル/L×2.0×10
-1 モル/Lである際に、2.ハロゲン化銀カラー写真感
光材料を像様露光し、発色現像処理後、直ちに漂白処理
を行い引き続き定着能を有する処理浴で処理を行うハロ
ゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法において、前記
漂白処理工程と定着能を有する処理工程の合計処理時間
60秒〜2分40秒以内であり、該工程の処理温度が
20℃〜45℃であって、さらに前記漂白処理の処理液
が1,3−プロピレンジアミンテトラ酢酸第二鉄錯塩を
含有し、かつ、該処理液の補充量がハロゲン化銀カラー
写真感光材料1m 2 当たり50〜250mlである際
めて本発明の目的の効果を奏するものである。
【0020】特開昭62−2255明細書にカラーネガ
フィルムを漂白処理(30秒、60℃)し、引きつづい
て定着処理(30秒、60℃)する処理が開示されてい
るが、該処理は漂白カブリが大きく、かつ連続処理適性
のない処理方法であり、実用には供し得ないものであっ
た。
【0021】本発明に係わる漂白液及び漂白定着液に
は、イミダゾール及びその誘導体又は下記一般式〔I〕
〜〔IX〕で示される化合物の少なくとも一種を含有する
際に、本発明の目的の効果をより良好に奏し、さらに、
漂白液中の銀に起因する沈殿も改善する別なる効果もあ
るため、本発明においては、より好ましく用いられる。
【0022】
【化3】
【0023】[式中、Qは含窒素ヘテロ環(5〜6員の
不飽和環が縮合しているものも含む)を形成するに必要
な原子群を表し、R1は水素原子、炭素原子数1〜6個
のアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、ヘテロ
環基(5〜6員の不飽和環が縮合しているものも含む)
またはアミノ基を表す。]
【0024】
【化4】
【0025】[式中、R2およびR3はそれぞれ水素原
子、炭素原子数1〜6のアルキル基、ヒドロキシ基、カ
ルボキシ基、アミノ基、炭素原子数1〜3のアシル基、
アリール基またはアルケニル基を表す。
【0026】Aは
【0027】
【化5】
【0028】又、n1価のヘテロ環残基(5〜6員の不
飽和環が縮合しているものも含む)を表し、Xは=S、
=Oまたは=NR″を表す。ここでRおよびR′はそれ
ぞれR2およびR3と同義、X′はXと同義、Zは水素原
子、アルカリ金属原子、アンモニウム基、アミノ基、含
窒素ヘテロ環残基、アルキル基、または
【0029】
【化6】
【0030】を表し、Mは2価の金属原子を表し、R″
は水素原子、炭素原子数1〜6のアルキル基、シクロア
ルキル基、アリール基、ヘテロ環残基(5〜6員の不飽
和環が縮合しているものも含む)またはアミノ基を表
し、n1〜n6およびm1〜m5はそれぞれ1〜6の整数を
表す。
【0031】Bは炭素原子数1〜6のアルキレン基を表
し、
【0032】
【化7】
【0033】を表し、R4およびR5はそれぞれR2およ
びR3と同義である。但し、R4およびR5はそれぞれ−
B−SZを表してもよく、またR2とR3、RとR′、R
4とR5はそれぞれ結合して環を形成してもよい。
【0034】なお、該式で表される化合物はエノール化
体およびその塩も含む。]
【0035】
【化8】
【0036】[式中、R6およびR7はそれぞれ水素原
子、炭素原子数1〜6のアルキル基、ヒドロキシ基、カ
ルボキシ基、アミノ基、炭素原子数1〜3のアシル基、
アリール基、アルケニル基または−B1−S−Z1を表
す。但しR6とR7は結合して環を形成してもよい。Y1
【0037】
【化9】
【0038】を表し、B1は炭素原子数1〜6のアルキ
レン基を表し、Z1は水素原子、アルカリ金属原子、ア
ンモニウム基、アミノ基、含窒素ヘテロ環残基または
【0039】
【化10】
【0040】を表す。
【0041】n7は1〜6の整数を表す。
【0042】
【化11】
【0043】〔式中、R8およびR9は、それぞれ
【0044】
【化12】
【0045】を表し、R10はアルキル基または−(CH
2)n8SO3 -を表す。(但し、R10が−(CH2)n8
3 -のとき、lは0を表しアルキル基のとき1を表
す。)G-はアニオンを表す。n8は1〜6の整数を表
す。〕
【0046】
【化13】
【0047】〔式中、Q1は含窒素ヘテロ環(5〜6員
の不飽和環または不飽和環または飽和環が縮合している
ものも含む)を形成するに必要な原子群を表し、R11
水素原子、アルカリ金属原子、
【0048】
【化14】
【0049】またはアルキル基を表す。但し、Q′はQ
1と同義である。〕
【0050】
【化15】
【0051】〔式中、D1、D2、D3およびD4は、それ
ぞれ単なる結合手、炭素原子数1〜8のアルキレン基ま
たはビニレン基を表し、q1,q2,q3およびq4は、そ
れぞれ0,1または2を表す。また、硫黄原子と共に形
成する環はさらに5〜6員飽和または不飽和の環と縮合
してもよい。〕
【0052】
【化16】
【0053】〔式中、X2は−COOM′,−OH,−
SO3M′,−CONH2,−SO2NH2,−NH2,−
SH,−CN,−CO216,−SO216,−OR16
−NR1617,−SR16,−SO316,−NHCOR
16,−NHSO216,−OCOR16または−SO216
を表し、Y2
【0054】
【化17】
【0055】または水素原子を表し、m9およびn9は、
それぞれ1〜10の整数を表す。R11,R12,R13,R
14,R15,R17およびR18は、それぞれ水素原子、低級
アルキル基、アシル基または
【0056】
【化18】
【0057】を表し、R16は低級のアルキル基を表し、
19は−NR2021,−OR22または−SR22を表し、
20およびR21は、それぞれ水素原子または低級アルキ
ル基を表し、R22はR18と結合して環を形成するのに必
要な原子群を表す。R20またはR11はR18と結合して環
を形成してもよい。M′は水素原子またはカチオンを表
す。〕
【0058】
【化19】
【0059】〔式中、Arは2価のアリール基またはア
リール基と酸素原子および/もしくはアルキレン基とを
組合わせた2価の有機基を表し、B2およびB3は、それ
ぞれ低級アルキレン基を表し、R23、R24、R25および
26は、ぞれぞれヒドロキシ置換低級アルキル基を表
し、xおよびyは、それぞれ0または1を表す。G′は
アニオンを表し、zは0、1または2を表す。〕
【0060】
【化20】
【0061】〔式中、R29およびR30は、それぞれ水素
原子、アルキル基、アリール基またはヘテロ環基を表
し、R31は水素原子またはアルキル基を表し、R32は水
素原子またはカルボキシ基を表す。〕 本発明に好ましく用いられる一般式〔I〕〜〔IX〕で表
される示される化合物は、一般に漂白促進剤として用い
られる化合物であり、以下、本発明の漂白促進剤とい
う。
【0062】前記一般式〔I〕ないし〔IX〕で示される
本発明の漂白促進剤の代表的具体例としては、例えば次
の如きのものを挙げることができるが、これに限定され
るものではない。
【0063】
【化21】
【0064】
【化22】
【0065】
【化23】
【0066】
【化24】
【0067】
【化25】
【0068】
【化26】
【0069】
【化27】
【0070】
【化28】
【0071】
【化29】
【0072】
【化30】
【0073】
【化31】
【0074】
【化32】
【0075】
【化33】
【0076】
【化34】
【0077】
【化35】
【0078】
【化36】
【0079】
【化37】
【0080】
【化38】
【0081】
【化39】
【0082】
【化40】
【0083】上記で例示した本発明の漂白促進剤の他、
特願昭60−263568号明細書の第51頁から第1
15頁に記載の例示化合物No.I−2、I−4〜7、
I−9〜13、I−16〜21、I−23、I−24、
I−26,27、I−30〜36、I−38、II−2〜
5、II−7〜10、II−12〜20、II−22〜25、
II−27、II−29〜33、II−35,36、II−38
〜41、II−43、II−45〜55、II−57〜60、
II−62〜64、II−67〜71、II−73〜79、II
−81〜84、II−86〜99、II−101,102、
II−104〜110、II−112〜119、II−121
〜124、II−126、II−128〜144、II−14
6、II−148〜155、II−157、III−4、III−
6〜8、III−10,11、III−13、III−15〜1
8、III−20、III−22、III−23、III−25、II
I−27、III−29〜32、III−35,36、IV−
3、IV−4、V−3〜6、V−8〜14、V−16〜3
8、V−40〜42、V−44〜46、V−48〜6
6、V−68〜70、V−72〜74、V−76〜7
9、V−81,82、V−84〜100、V−102〜
108、V−110、V−112,113、V−116
〜119、V−121〜123、V−125〜130、
V−132〜144、V−146〜162、V−164
〜174、V−176〜184、VI−4、VI−7、VI−
10、VI−12、VI−13、VI−16、VI−19、VI−
21、VI−22、VI−25、VI−27〜34、VI−3
6、VII−3、VII−6、VII−13、VII−19、VII−
20等の化合物も同様に用いることができる。
【0084】これらの漂白促進剤は単独でも用いてもよ
いし、2種以上を併用してもよく、添加量は一般に漂白
液または漂白定着液1l当り約0.01〜100gの範
囲で好結果が得られる。しかしながら、一般には添加量
が過小の時には漂白促進効果が小さく、また添加量が必
要以上に過大の時には沈殿を生じて処理するハロゲン化
銀カラー写真感光材料を汚染したりすることがあるの
で、無漂白液又は漂白定着液1l当り0.05〜50g
が好ましく、更に好ましくは0.05〜15gである。
【0085】漂白促進剤を添加する場合には、そのまま
添加溶解してもよいが、水、アルカリ、有機酸等に予め
溶解して添加するのが一般的であり、必要に応じてメタ
ノール、エタノール、アセトン等の有機溶媒を用いて溶
解して添加することもできる。
【0086】本発明の漂白液はpH0.2から8.0で
使用でき、好ましくは2.0以上7.0以下、より好ま
しくは4.0以上6.5以下で用いられる。処理の温度
は20℃〜45℃で使用されるが、望ましくは25℃〜
42℃である。
【0087】本発明の漂白液には、臭化アンモニウムの
如きハロゲン化銀を通常添加して用いる。
【0088】なお本発明の漂白液には、硼酸、硼砂、水
酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭
酸カリウム、重炭酸ナトリウム、重炭酸カリウム、酢
酸、酢酸ナトリウム、水酸化アンモニウム等の各種の塩
からなるpH緩衝剤を単独であるいは2種以上組合せて
含有せしめることができる。さらにまた、各種の蛍光増
白剤や消泡剤あるいは界面活性剤や防ばい剤を含有せし
めることもできる。
【0089】本発明に係わる漂白液及び漂白定着液に用
いられる漂白剤としては、アミノカルボン酸又はアミノ
ホスホン酸の第2鉄錯塩が好ましい。該アミノカルボン
酸及びアミノホスホン酸は、それぞれ少なくとも2個以
上のカルボン酸基を有するアミノ化合物及び少なくとも
2個以上のホスホン酸基を有するアミノ化合物を表し、
好ましくは下記一般式〔XII〕及び〔XIII〕で表される
化合物である。
【0090】
【化41】
【0091】式中、Eは置換または、未置換のアルキレ
ン基、シクロアルキレン基、フェニレン基、−R83OR
83OR83−,−R83ZR83−を表し、
【0092】
【化42】
【0093】は置換または未置換のアルキレン基を表
し、A2〜A6は水素原子、−OH,−COOM,−PO
32を表し、Mは水素原子、アルカリ金属原子を表す。
【0094】次に、これらの一般式〔XII〕及び〔XII
I〕で表される化合物の好ましい具体的例示化合物を以
下に挙げる。
【0095】[例示化合物] [XII−1]エチレンジアミンテトラ酢酸 [XII−2]ジエチレントリアミンペンタ酢酸 [XII−3]エチレンジアミン−N−(β−ヒドロキシ
エチル)−N,N′,N′−トリ酢酸 [XII−4]1,3−プロピレンジアミンテトラ酢酸 [XII−5]トリエチレンテトラミンヘキサ酢酸 [XII−6]シクロヘキサンジアミンテトラ酢酸 [XII−7]1,2−ジアミノプロパンテトラ酢酸 [XII−8]1,3−ジアミノプロパン−2−オールテ
トラ酢酸 [XII−9]エチルエーテルジアミンテトラ酢酸 [XII−10]グリコールエーテルジアミンテトラ酢酸 [XII−11]エチレンジアミンテトラプロピオン酸 [XII−12]フェニレンジアミンテトラ酢酸 [XII−13]エチレンジアミンテトラ酢酸ジナトリウ
ム塩 [XII−14]エチレンジアミンテトラ酢酸テトラ(ト
リメチルアンモニウム)塩 [XII−15]エチレンジアミンテトラ酢酸テトラナト
リウム塩 [XII−16]ジエチレントリアミンペンタ酢酸ペンタ
ナトリウム塩 [XII−17]エチレンジアミン−N−(β−ヒドロキ
シエチル)−N,N′,N′−トリ酢酸ナトリウム塩 [XII−18]プロピレンジアミンテトラ酢酸ナトリウ
ム塩 [XII−19]エチレンジアミンテトラメチレンホスホ
ン酸 [XII−20]シクロヘキサンジアミンテトラ酢酸ナト
リウム塩 [XII−21]ジエチレントリアミンペンメチレンホス
ホン酸 [XII−22]シクロヘキサンジアミンテトラメチレン
ホスホン酸 [XIII−1]ニトリロトリ酢酸 [XIII−2]メチルイミノジ酢酸 [XIII−3]ヒドロキシエチルイミノジ酢酸 [XIII−4]ニトリロトリプロピオン酸 [XIII−5]ニトリロトリメチレンホスホン酸 [XIII−6]イミノジメチレンホスホン酸 [XIII−7]ヒドロキシエチルイミノジメチレンホスホ
ン酸 [XIII−8]ニトリロトリ酢酸トリナトリウム塩 これらのアミノカルボン酸及びアミノホスホン酸の中で
本発明の目的の効果の点から特に好ましく用いられる化
合物としては(XII−1),(XII−2),(XII−
4),(XII−6),(XII−7),(XII−10),(X
II−19),(XIII−1),(XIII−5)が挙げられ
る。これらの中でも本発明の目的の効果の点からとりわ
け特にこのましいものは(XII−4)である。
【0096】本発明に係わる前記有機酸の第2鉄錯塩
は、フリーの酸(水素基)、ナトリウム塩、カリウム
塩、リチウム塩等のアルカリ金属塩、もしくはアンモニ
ウム塩、または水溶性アミン塩、例えばトリエタノール
アミン塩等として使われるが、好ましくはカリウム塩、
ナトリウム塩及びアンモニウム塩が使われる。これらの
第2鉄錯塩は少なくとも1種用いればよいが、2種以上
を併用することもできる。その使用量は任意に選ぶこと
ができ、処理する感光材料の銀量及びハロゲン化銀組成
等によって選択する必要があるが、例えば、漂白液又は
漂白定着液1l当り0.01モル以上で使用でき、好ま
しくは0.05〜1.0モルで使用される。なお、補充
液においては濃厚低補充化のために溶解度いっぱいに濃
厚化して使用することが望ましい。
【0097】本発明に係る漂白液の好ましい補充量はハ
ロゲン化銀カラー写真感光材料1m2当り20mlない
し500mlであり、特に好ましくは350mlであ
り、さらに特に好ましくは40mlないし300mlで
あり、最も好ましくは50mlないし250mlであ
る。
【0098】本発明に係る定着液及び漂白定着液には、
いわゆる定着剤が必須である。
【0099】定着剤としては、ハロゲン化銀と反応して
水溶液の錯塩を形成する化合物、例えばチオ硫酸カリウ
ム、チオ硫酸ナトリウム、チオ硫酸アンモニウムの如き
チオ硫酸塩、チオシアン酸カリウム、チオシアン酸ナト
リウム、チオシアン酸アンモニウムの如きチオシアン酸
塩、あるいはチオ尿素、チオエーテル等が挙げられる。
【0100】これら定着剤の他に更に定着液及び漂白定
着液には、亜硫酸アンモニウム、亜硫酸カリウム、重亜
硫酸アンモニウム、重亜硫酸カリウム、重亜硫酸ナトリ
ウム、メタ重亜硫酸アンモニウム、メタ重亜硫酸カリウ
ム、メタ重亜硫酸ナトリウム等の亜硫酸塩や硼酸、硼
砂、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウ
ム、炭酸カリウム、重炭酸ナトリウム、重炭酸カリウ
ム、酢酸、酢酸ナトリウム、水酸化アンモニウム等の各
種の塩から成るpH緩衝剤を単独あるいは2種以上含む
ことができる。
【0101】更にアルカリハライドまたはアンモニウム
ハライド、例えば臭化カリウム、臭化ナトリウム、塩化
ナトリウム、臭化アンモニウム等の再ハロゲン化剤を多
量に含有させることが望ましい。また硼酸塩、蓚酸塩、
酢酸塩、炭酸塩、燐酸塩等のpH緩衝剤、アルキルアミ
ン類、ポリエチレンオキサイド類等の通常定着液及び漂
白定着液に添加することが知られているものを適宜添加
することができる。
【0102】前記定着剤は処理液1l当り0.1モル以
上で用いられ、本発明の目的の効果の点から好ましくは
0.6モル〜4モルの範囲、特に好ましくは0.9モル
〜3.0モルの範囲とりわけ特に好ましくは1.1モル
〜2.0モルの範囲で用いられる。
【0103】本発明においては漂白液又は漂白定着液の
活性度を高める為に処理浴中及び処理補充液貯蔵タンク
内で所望により空気の吹き込み、又は酸素の吹き込みを
行ってよく、あるいは適当な酸化剤、例えば過酸化水
素、臭素酸塩、過硫酸塩等を適宜添加してもよい。
【0104】本発明の方法を実施する際には、定着液又
は漂白定着液から公知の方法で銀回収してもよい。例え
ば電気分解法(仏国特許2,299,667号明細書記
載)、沈殿法(特開昭52−73037号公報記載、独
国特許2,331,220号明細書記載)、イオン交換
法(特開昭51−17114号公報記載、独国特許2,
548,237号明細書記載)及び金属置換法(英国特
許1,353,805号明細書記載)等が有効に利用で
きる。
【0105】これら銀回収はタンク液中からインライン
で銀回収すると、迅速処理適性がさらに良好となるた
め、特に好ましいが、オーバーフロー廃液から銀回収
し、再生使用してもよい。
【0106】本発明に係わる定着液及び漂白定着液はそ
の補充量が感光材料1m2当り800ml以下の際に、
本発明の目的の効果をより良好に奏する。とりわけ感光
材料1m2あたり20ml〜650ml、とりわけ特に
30ml〜400mlの際に良好な結果を得る。
【0107】また、本発明に係わる定着液及び漂白定着
液中に、沃化物(沃化アンモニウム、沃化カリウム、沃
化ナトリウム、沃化リチウム等)を0.1g/l〜10
g/l含有する際には本発明の効果をより助長する。
【0108】特に0.3g/l〜5g/l、とりわけ特
に0.5g/l〜3g/l、最も好ましくは0.8g/
l〜2g/lの際に良好な結果を得る。
【0109】本発明に係わる定着能を有する処理液(定
着液又は漂白定着液)には下記一般式〔FA〕で示され
る化合物又は下記化合物群〔FB〕の化合物を添加して
使用する際に本発明の目的の効果をより良好に奏するば
かりでなく、定着液又は漂白定着液を用いて、少量感材
を長期間にわたって処理する際に発生するスラッジが極
めて少ないという別なる効果も付加されるため、本発明
においてはより好ましく用いられる。
【0110】
【化43】
【0111】〔式中、R′及びR″は、それぞれ水素原
子、アルキル基、アリール基、アラルキル基又は含窒素
複素環を示す。n′は2又は3を表す。〕 一般式〔FA〕で示される具体的例示化合物を以下に示
す。
【0112】
【化44】
【0113】
【化45】
【0114】これら、一般式〔FA〕で示される化合物
は米国特許3,335,161号明細書及び米国特許
3,260,718号明細書に記載されているが如き一
般的な方法で合成できる。
【0115】化合物群〔FB〕 FB−1 チオ尿素 FB−2 沃化アンモニウム FB−3 沃化カリウム FB−4 チオシアン酸アンモニウム FB−5 チオシアン酸カリウム FB−6 チオシアン酸ナトリウム FB−7 チオシアノカテコール これら、前記一般式〔FA〕で示される化合物及び化合
物群〔FB〕の化合物は、それぞれ単独で用いてもよ
く、また2種以上組合せて用いてもよい。例えば、チオ
尿素とチオシアン酸アンモニウムと沃化アンモニウム、
チオ尿素とチオシアン酸アンモニウム、(FA−12)
とチオ尿素、(FA−12)とチオシアン酸アンモニウ
ム(FA−12)と沃化アンモニウム、(FA−12)
と(FA−32)、(FA−12)と(FA−38)等
が好ましい例として挙げられる。
【0116】また、これら一般式〔FA〕で示される化
合物及び化合物群〔FB〕の化合物の添加量は処理液1
l当り0.1g〜200gの範囲に好結果が得られる。
とりわけ0.2〜100gの範囲が好ましく、0.5〜
50gの範囲が特に好ましい。
【0117】本発明に係る定着液及び漂白定着液には、
本発明の目的の効果の点から、亜硫酸付加物が好ましく
用いられる。
【0118】前記亜硫酸イオンと安定な亜硫酸付加物を
形成するような化合物としては例えば、アルデヒド基を
有する化合物、環状ヘミアセタールを含有するような化
合物、α−ジカルボニル基を有する化合物、ニトリル基
を有する化合物などが上げられるが、好ましくは一般式
(A−I)〜(A−II)で示される化合物が特に好まし
く用いられる。
【0119】以下に一般式(A−I)〜(A−II)で示
される化合物以外の好ましい具体例を示す。
【0120】
【化46】
【0121】A2,A3,A4,A5は水素原子、炭素数1
〜6のアルキル基、ホルミル基、アシル基またはアルケ
ニル基を表す。炭素数1〜6のアルキル基としては、直
鎖あるいは分岐のものを含み、例えばメチル基、エチル
基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル
基、n−バレル基、iso−バレル基、ヘキサン基、イ
ソヘキサン基等が挙げられ、又置換されていてもよく、
具体的にはホルミル基(例えばホルミルメチル、2−ホ
ルミルエチル等の各基)、アミノ基(例えばアミノメチ
ル、アミノエチル等の各基)、ヒドロキシル基(例えば
ヒドロキシメチル、2−ヒドロキシエチル、2−ヒドロ
キシプロピル等の各基)、アルコキシ基(例えばメトキ
シ、エトキシ等の各基)、ハロゲン原子(例えばクロロ
メチル、トリクロロメチル、ジブロモメチル等の各基)
等の置換基が挙げられる。
【0122】アルケニル基としては、置換、未置換の基
があり、未置換の基としてはビニル、2−プロペニル等
の各基があり、置換されたものとしては例えば1,2−
ジクロロ−2−カルボキシビニル、2−フェニルビニル
等の基が挙げられる。
【0123】以下に上記一般式で示される化合物の具体
的な例を記載するが、本発明がこれによって限定される
わけではない。
【0124】
【化47】
【0125】AO−11 ホルムアルデヒド重亜硫酸ナ
トリウム AO−12 アセトアルデヒド重亜硫酸ナトリウム AO−13 プロピオンアルデヒド重亜硫酸ナトリウム AO−14 ブチルアルデヒド重亜硫酸ナトリウム AO−21 コハク酸アルデヒド重亜硫酸ナトリウム AO−22 グルタルアルデヒドビス重亜硫酸ナトリウ
ム AO−23 β−メチルグルタルアルデヒドビス重亜硫
酸ナトリウム AO−24 マレイン酸ジアルデヒドビス重亜硫酸ナト
リウム これら、亜硫酸付加化合物は、処理液1lあたり、0.
1g〜80gの範囲で好ましく用いられ、より好ましく
は0.5g〜40gの範囲である。
【0126】本発明に係わる漂白液及び定着能を有する
処理液(定着液又は漂白定着液)の処理時間は合計3分
45秒以下であることが必要であるが、合計時間は好ま
しくは20秒〜3分20秒以下、特に好ましくは40秒
〜3分、とりわけ特に好ましくは60秒〜2分40秒の
範囲である際に本発明の目的の効果を良好に奏する。
【0127】また、漂白時間は上記合計時間の範囲で任
意に選択できるが、本発明の目的の効果の点からとりわ
け1分30秒以下が好ましく、特に10秒〜70秒、と
りわけ特に20秒〜55秒が好ましい。定着能を有する
処理液の処理時間は、上記合計の範囲で任意に選択でき
るが、本発明の目的の効果の点から好ましくは3分10
秒以下であり、特に好ましくは、10秒〜2分40秒の
範囲であり、とりわけ特に好ましくは20秒〜2分10
秒の範囲である。
【0128】本発明の処理方法においては、漂白液、定
着液及び漂白定着液に強制的液撹拌を付与することが好
ましい。この理由は本発明の目的の効果をより良好に奏
するのみならず、迅速処理適性の観点からである。
【0129】ここに強制的液撹拌とは、通常の液の拡散
移動ではなく、撹拌手段を付加して強制的に撹拌するこ
とを意味する。
【0130】強制的撹拌手段としては、以下の方法が挙
げられる。
【0131】1.高圧スプレー処理法又は吹きつけ撹拌
法 2.エアーバブリング法 3.超音波発振処理法 4.バイブレーション処理法 高圧スプレー処理法とは、吐出圧力0.1kg/cm2
以上の圧力をかけてスプレーノズルから処理液を直接処
理液中で感光材料に吹きつけて処理を行う方式を指し、
吹きつけ撹拌法とは、ノズルから吐出圧力0.1kg/
cm2以上の圧力をかけて処理液を直接処理液中で、感
光材料に吹きつけて処理を行う方式を指し、圧力源とし
ては一般に圧力ポンプや送液ポンプが用いられる。圧力
ポンプには、プラントジャーペンプ、ギヤーポンプ、マ
グネットポンプ、カスケードポンプがあり、例えば丸山
製作所製の15−LPM型、10−BFM型、20−B
FM型、25−BFM型等がその一例として知られてい
る。
【0132】また送液ポンプとしては例えば、イワキ社
製のMD−30型、MO−56型、MDH−25型、M
DK−32型がある。
【0133】一方ノズル及びスプレーノズルには、直進
型、扇型、円型、全面型、円環型等があって、衝撃力が
強く、処理される感光材料に微振動を与えるほど効果が
ある。スプレーの衝撃力は主として流量(l/min)
sスプレー圧力(kg/cm2)によって決定される。
従って、効果を充分に発揮するようスプレーノズルの数
に比例して圧力が調製できる加圧装置が必要とされる。
最も好ましい圧力は0.3〜10kg/cm2で、これ
より小さいと効果が得られず、大き過ぎると感光材料に
傷をつけたり破損したりすることがある。
【0134】次に、エアーバブリング処理法とは、処理
液槽の下部搬送ローラの底部にスパージャーを設置し、
スパージャーに空気又は不活性ガスを送り、その口から
吐出された気泡によって感光材料を振動させ、さらに感
光材料の表面、裏面、サイド面に処理液を効果的に接触
させる方法である。
【0135】スパージャーの材質としては、硬質塩ビ、
ポリエチレンでコートしたステンレス、焼結金属等の如
き耐腐蝕性のものが適し、また穿孔直径は吐出された気
泡が2ミリから30ミリになるように穿孔し、これを5
ミリから15ミリになるようにすれば更によい効果が得
られる。空気を送る方法としてはエアーコンプレッサ
ー、例えば日立製作所社製ベビコン(0.4KW,BU
7TL)や、エアーポンプ、例えばイワキ製エアーポン
プ(Ap220型)等が挙げられる。空気量としては、
自動現像機の搬送1ラック当り2l/minから30l
/minが必要であり、5l/minから20l/mi
nでは更に好ましい結果が得られる。そして処理液槽の
大きさ、感光材料の量によって空気又は不活性ガスの量
を調整しなければならないが、気泡による感光材料の振
動幅が0.2mmから20mmになるように空気又は不
活性ガスの量を送ることが好ましい。
【0136】次に超音波発振処理法とは、自動現像機の
処理液槽内の底部または側壁の空間に超音波発振機を設
置して感光材料に超音波を照射して現像促進効率を高め
る方法である。超音波発振機としては、例えば超音波工
業社製の磁歪型ニッケル振動子(ホーン型)、磁歪型チ
タン酸バリウム振動子(ホルダ型)等が用いられる。
【0137】超音波発振機の振動子周波数としては、5
〜1000KHzのものが用いられるが、特に10〜5
0KHzのものが、本発明の目的の効果及び自動現像機
の機材の損傷の点でも好ましい。超音波の感光材料への
照射方法としては、感光材料に直接照射させても反射板
を設けて間接的に照射させてもよいが、照射距離に比例
して超音波が減衰するので、直接照射させる方が好まし
い。照射時間は少なくとも1秒以上がよい。部分的に照
射させる場合は、処理工程の初期段階、中期段階、後期
段階いずれでもよい。
【0138】さらにバイブレーション処理法とは、自動
現像機処理液槽中の上部ローラと下部ローラの中間で、
感光材料に振動を与えて効果的に浸漬処理を行う方法で
ある。振動源のバイブレーターとしては、例えば神鋼電
機社製のV−2B、V−4B型が一般に使用される。バ
イブレーターの設置方法は自動現像機の浸漬処理槽の上
部にバイブレーターを固定し、振動子を感光材料の裏面
からあてるように設置する。振動子の振動数は100〜
10000回/minが好ましい。最も好ましい範囲は
500〜6000回/minである。処理される感光材
料の振幅は0.2mm〜30mm、好ましくは1mm〜
20mmである。これ以上低いと効果がなく、また大き
過ぎると感光材料に傷がついたりする。振動子の設置数
は自動現像機の大きさによって異なるが、処理槽が多槽
からなる場合には、最低処理槽の一槽毎に1ケ所以上設
置すれば好ましい効果が得られる。
【0139】本発明に係わる処理方法の好ましい具体的
処理工程を以下に示す。
【0140】(1)発色現像−漂白−定着−水洗 (2)発色現像−漂白−定着−水洗−安定 (3)発色現像−漂白−定着−安定 (4)発色現像−漂白−定着−第1安定−第2安定 (5)発色現像−漂白−漂白定着−水洗 (6)発色現像−漂白−漂白定着−水洗−安定 (7)発色現像−漂白−漂白定着−安定 (8)発色現像−漂白−漂白定着−第1安定−第2安定 これらの工程の中でもとりわけ(3),(4),
(7),(8)が好ましく、とりわけ特に(3),
(4)が好ましい。
【0141】本発明の処理方法における別なる好ましい
態様の一つとして本発明に係わる発色現像液のオーバー
フロー液の一部または全部を、つづく工程である漂白液
に流入させる方法が挙げられる。これは、漂白液に本発
明に係わる発色現像液を一定量流入させると、漂白液中
のスラッジの発生が改良されるためである。
【0142】さらに、上記方式に加えて後工程の安定液
のオーバーフロー液の一部又は全部を漂白定着液ないし
定着液に流し込む際に、銀回収効率が改良される効果を
良好に奏する。
【0143】これらの具体的な態様としては例えば図1
に示すが如きものが挙げられる。
【0144】本発明においては、該発色現像液で上記ハ
ロゲン化銀カラー写真感光材料を処理する時間は180
秒以下が好ましく、更に好ましくは150秒以下、更に
好ましくは20〜150秒、更に好ましくは30〜12
0秒、更に好ましくは40〜100秒の範囲である。
【0145】本発明では、上記のハロゲン化銀カラー写
真感光材料を上記の短時間で処理することにより、驚く
べきことに、本発明の効果を奏するばかりでなく得られ
る色素画像の粒状性をも改良できる。
【0146】更に本発明のハロゲン化銀カラー写真感光
材料の処理方法において、発色現像液は、芳香族第1級
アミン系発色現像液主薬を該処理液1l当たり好ましく
は1.5×10-2モル以上含む発色現像液である。更に
好ましくは2.0×10-2モル以上であり更に好ましく
は2.5×10-2から2×10-1モルの上記現像主薬を
含有する発色現像液がよい。
【0147】最も好ましくは3×10-2〜1×10-1
ルの範囲の含有である。
【0148】このような発色現像主薬を高濃度にして上
記写真感光材料を活性化すると、上述の如き短時間処理
によって鮮鋭性に優れ、粒状性の向上した画像を得るこ
とができる。特にマゼンタ色素画像において顕著であ
る。
【0149】以下、本発明において好ましく用いること
ができる発色現像液の発色現像主薬について説明する。
上記好ましい発色現像液に用いられる芳香族第1級アミ
ン系発色現像主薬は、種々のカラー写真プロセスにおい
て広範囲に使用されている公知のものが含有される。こ
れらの現像剤にアミノフェノール系および、p−フェニ
レンジアミン系誘導体が含まれる。これらの化合物は遊
離状態より安定のため一般的に塩の形、例えば塩酸塩ま
たは硫酸塩の形で使用される。
【0150】アミノフェノール系現像剤としては例え
ば、o−アミンフェノール、p−アミノフェノール、5
−アミノ−2−オキシ−トルエン、2−アミノ−3−オ
キシ−トルエン、2−オキキシ−3−アミノ−1,4−
ジメチル−ベンゼン等が含まれる。
【0151】本発明においては、目的の効果をより良好
に奏し、かつ自動現像機の発色現像層内壁への結晶析出
性が改良されるため本発明において、特に有用な芳香族
第1級アミン発色現像剤は少なくとも1つの水溶性基を
有するアミノ基を有した芳香族第1級アミン発色現像剤
であり、特に好ましくは下記一般式〔E〕で示される化
合物である。
【0152】
【化48】
【0153】式中、R1は水素原子、ハロゲン原子また
はアルキル基を表し、該アルキル基は直鎖または分岐の
炭素数1〜5のアルキル基を表し、置換基を有していて
もよい。
【0154】R2およびR3は水素原子またはアルキル基
またはアリール基を表すが、これらの基は置換基を有し
ていてもよい。そしてR2およびR3の少なくとも1つは
水酸基、カルボン酸基、スルホン酸基、アミノ基、スル
ホンアミド基等の水溶性基が置換したアルキル基または
−[(CH2q−O]p−R4である。このアルキル基は
更に置換基を有していてもよい。
【0155】尚R4は水素原子またはアルキル基を表
し、アルキル基としては直鎖または分岐の炭素数1〜5
のアルキル基を表し、pおよびqは1〜5の整数を表
す。
【0156】次に上記一般式〔E〕で示される化合物を
挙げるが、これらに限定されるものではない。
【0157】
【化49】
【0158】
【化50】
【0159】
【化51】
【0160】
【化52】
【0161】これら一般式〔II〕で示されるp−フェニ
レンジアミン誘導体は有機酸および無機酸の塩として用
いることができ、例えば塩酸塩、硫酸塩、燐酸塩、p−
トルエンスルホン酸塩、亜硫酸塩、シュウ酸塩、ベンゼ
ンジスルホン酸塩等を用いることができる。
【0162】本発明においては、上記一般式〔E〕で示
されるp−フェニレンジアミン誘導体の中でもR2およ
び/またはR3が−〔(CH2q−O〕p−R4(p,q
およびR4は前記と同義)で示されるものである際に、
とりわけ本発明の効果を良好に奏する。
【0163】本発明に用いる発色現像液に使用して好ま
しい化合物としては亜硫酸塩、ヒドロキシルアミン、現
像抑制剤がある。上記亜硫酸塩としては亜硫酸ナトリウ
ム、亜硫酸水素ナトリウム、亜硫酸カリウム、亜硫酸水
素カリウム等があり、0.1〜40g/lの範囲で使用
することが好ましく、更に好ましくは0.5〜10g/
lの範囲で使用することである。
【0164】上記ヒドロキシルアミンは塩酸塩、硫酸塩
等に対塩として用いられ、0.1〜40g/lの範囲で
使用することが好ましく、更に好ましくは0.5〜10
g/lの範囲で使用する。更に上記発色現像液に好まし
く用いられる現像抑制剤としては臭化ナトリウム、臭化
カリウム、沃化ナトリウム、沃化カリウム等のハロゲン
化物の他、有機抑制剤があり、それらの添加量は0.0
05〜20g/lの範囲で使用することが好ましく、更
に好ましくは0.01〜5g/lの範囲である。
【0165】本発明の実施の際に好ましく用いられる上
記有機抑制剤としては、含窒素複素環化合物、メルカプ
ト基を含有する化合物、芳香族化合物、オニウム化合物
及び置換基に沃素原子を有する化合物等を挙げることが
でき、これらを具体的に示したものが下記例示化合物で
ある。
【0166】但し、使用できる化合物は、下記化合物に
限定されるものではない。
【0167】
【化53】
【0168】
【化54】
【0169】
【化55】
【0170】更に本発明を実施する際には、特願昭61
−12781号明細書第96頁〜第100頁に記載され
た一般式〔R−I〕〜〔R−XIII〕で表す有機抑制剤を
用いることができ、該有機抑制剤を本発明における上記
有機抑制剤と併用することによって、本発明の効果が一
層有効に奏し得られる。
【0171】また、本発明における有機抑制剤は上記の
如くであるが、更に具体的なものとしては、上記特願昭
61−12781号明細書中第101頁〜第113頁の
(Z−1)〜(Z−3),(Z−6),(Z−8)〜
(Z−13),(Z−15)〜(Z−17),(Z−1
9),(Z−22)〜(Z−25),(Z−29),
(Z−31)〜(Z−38),(Z−40),(Z−4
1),(Z−43)〜(Z−64)及び(Z−66)〜
(Z−73)が挙げられる。
【0172】本発明において用いられる発色現像液に
は、更に通常添加されている種々の成分、例えば水酸化
ナトリウム、炭酸ナトリウム等のアルカリ剤、アルカリ
金属チオシアン酸塩、アルカリ金属ハロゲン化物、ベン
ジルアルコール、水軟化剤及び濃厚化剤及び現像促進剤
等を任意に含有させることもできる。
【0173】上記発色現像剤に添加される上記以外の添
加剤としては、ステイン防止剤、スラッジ防止剤、保恒
剤、重層効果促進剤、キレート剤等がある。
【0174】本発明の発色現像液は、pH9以上、特に
pH9〜13で用いられることが好ましい。
【0175】また発色現像液の処理温度としては、本発
明の目的にかなった効果をより良好に奏するために、3
8℃以上が好ましく、特に40℃〜70℃の範囲が好ま
しく、最も好ましいのは43℃〜60℃の範囲である。
【0176】上記の他、本発明の写真感光材料の処理方
法については特に制限はなく、あらゆる処理方法が適用
できる。
【0177】本発明における発色現像処理時間は発色々
素が十分な濃度になる時間であればよく、特に制限はな
いが、迅速性や迅速処理による粒状性の改良及び本発明
の効果がより顕著となる発色現像処理時間として3分以
下が好ましい。
【0178】更に好ましくは20秒から150秒更に好
ましくは30秒〜120秒の範囲である。
【0179】発色現像温度は20℃〜50℃好ましくは
発色現像液の安定性、迅速処理性という点から30℃〜
45℃が好ましい。
【0180】本発明において発色現像液中に、下記一般
式〔I″〕〜〔V″〕で示されるキレート剤を用いる際
には本発明の目的の効果をより良好に奏する。
【0181】
【化56】
【0182】(一般式〔II″〕および〔III″〕中、L
はアルキレン基、シクロアルキレン基、フェニレン基、
−L8−O−L8−O−L8または−L9−Z−L9−を表
す。ここでZは)
【0183】
【化57】
【0184】L1〜L13はそれぞれアルキレン基を表
す。R3〜R13はそれぞれ水素原子、水酸基、カルボン
酸基(その塩を含む)またはホスホン酸基(その塩を含
む)を表す。但し、R3〜R6のうちの少なくとも2つは
カルボン酸基(その塩を含む)またはホスホン酸基(そ
の塩を含む)であり、またR7〜R9のうち少なくとも2
つはカルボン酸基(その塩を含む)またはホスホン酸基
(その塩を含む)である。)
【0185】
【化58】
【0186】(上記一般式〔IV〕及び〔V〕中、R1
2,R3およびR4はそれぞれ水素原子、ハロゲン原
子、スルホン酸基、炭素原子数1〜7のアルキル基、
【0187】
【化59】
【0188】又は、フェニル基を表す。
【0189】また、R5,R6,R7およびR8は、それぞ
れ水素原子又は炭素原子数1〜18のアルキル基を表
す。ただし、R2が−OHまた水素原子を表す場合、R1
はハロゲン原子、スルホン酸基、炭素原子数1〜7のア
ルキル基、
【0190】
【化60】
【0191】又は、フェニル基を表す。
【0192】ただしnは1〜3の整数である。
【0193】上記一般式〔I″〕で示される化合物とし
ては、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−二ホスホン
酸、1−ヒドロキシプロピリデン−1,1−二ホスホン
酸、1−ヒドロキシ−1,1−ジホスホノメタン等が挙
げられ、特に好ましくは1−ヒドロキシエチリデン−
1,1−二ホスホン酸が挙げられ、該化合物はアルカリ
金属塩、アンモニウム塩などとしても使用できる。
【0194】上記化合物の添加量は、好ましくは発色現
像液1l当たり1×10-4モル〜0.5モルの範囲であ
り、特に好ましくは4×10-4モルから0.1モルの範
囲である。
【0195】一般式〔II″〕及び〔III″〕において、
Lで表されるアルキレン基、シクロアルキレン基及びフ
ェニレン基、並びにL1〜L13で表されるアルキレン基
は置換基を有するものも含む。
【0196】次に、これら一般式〔II″〕及び〔II
I″〕で表される化合物の好ましい具体的例示化合物を
以下に挙げる。
【0197】[例示化合物] [II″−1]エチレンジアミンテトラ酢酸 [II″−2]ジエチレントリアミンペンタ酢酸 [II″−3]エチレンジアミン−N−(β−ヒドロキシ
エチル)−N,N′,N′−トリ酢酸 [II″−4]プロピレンジアミンテトラ酢酸 [II″−5]トリエチレンテトラミンヘキサ酢酸 [II″−6]シクロヘキサンジアミンテトラ酢酸 [II″−7]1,2−ジアミノプロパンテトラ酢酸 [II″−8]1,3−ジアミノプロパン−2−オール−
テトラ酢酸 [II″−9]エチルエーテルジアミンテトラ酢酸 [II″−10]グリコールエーテルジアミンテトラ酢酸 [II″−11]エチレンジアミンテトラプロピオン酸 [II″−12]フェニレンジアミンテトラ酢酸 [II″−13]エチレンジアミンテトラ酢酸ジナトリウ
ム塩 [II″−14]エチレンジアミンテトラ酢酸テトラ(ト
リメチルアンモニウム)塩 [II″−15]エチレンジアミンテトラ酢酸テトラナト
リウム塩 [II″−16]ジエチレントリアミンペンタ酢酸ペンタ
ナトリウム塩 [II″−17]エチレンジアミン−N−(β−ヒドロキ
シエチル)−N,N′, N′−トリ酢酸ナトリウム塩 [II″−18]プロピレンジアミンテトラ酢酸ナトリウ
ム塩 [II″−19]エチレンジアミンテトラメチレンホスホ
ン酸 [II″−20]シクロヘキサンジアミンテトラ酢酸ナト
リウム塩 [II″−21]ジエチレントリアミンペンタメチレンホ
スホン酸 [II″−22]シクロヘキサンジアミンテトラメチレン
ホスホン酸 [III″−1]ニトリロトリ酢酸 [III−2]イミノジ酢酸 [III−3]ニトリロトリプロピオン酸 [III−4]ニトリロトリメチレンホスホン酸 [III−5]イミノジメチレンホスホン酸 [III−6]ニトリロトリ酢酸トリナトリウム塩 これら本発明のキレート剤の中で、本発明の目的の効果
の点から特に好ましく用いられる化合物としては〔II″
−1〕、〔II″−2〕、〔II″−5〕、〔II″−8〕、
〔II″−19〕、〔III″−1〕、〔III″−4〕が挙げ
られる。特に〔II−2〕が経時による沈澱物の発生が少
なく好ましく用いられる。
【0198】これらの本発明のキレート剤の添加量は、
発色現像液1l当り、0.1〜20gの範囲で好ましく
使用され、とりわけ本発明の目的の点から0.3〜5g
の範囲が特に好ましく用いられる。
【0199】上記一般式[IV″]および[V″]式中、
1,R2,R3およびR4は、それぞれ水素原子、ハロゲ
ン原子、スルホン酸基、炭素原子数1〜7のアルキル
基、
【0200】
【化61】
【0201】又は、フェニル基を表す。また、R5
6,R7およびR8は、それぞれ水素原子又は、炭素原
子数1〜18のアルキル基を表す。ただし、R2が−O
Hてまたは水素原子を表す場合、R1はハロゲン原子、
スルホン酸基、炭素原子数1〜7のアルキル基
【0202】
【化62】
【0203】又は、フェニル基を表す。
【0204】前記R1,R2,R3およびR4が表すアルキ
ル基としては、例えばメチル基、エチル基、iso−プ
ロピル基、n−プロピル基、t−ブチル基、n−ブチル
基、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基、メチル
カルボン酸基、ベンジル基等が挙げられ、またR5
6,R7およびR8が表すアルキル基としては前記と同
義であり、更にオクチル基等が挙げることができる。
【0205】またR1,R2,R3およびR4が表すフェニ
ル基としてはフェニル基、2−ヒドロキシフェニル基、
4−アミノフェニル基等が挙げられる。
【0206】前記一般式[IV″]又は[V″]で示され
る化合物の代表的具体例を以下に挙げるが、これらに限
定されるものではない。
【0207】(IV″−1)4−イソプロピル−1,2−
ジヒドロキシベンゼン (IV″−2)1,2−ジヒドロキシベンゼン−3,5−
ジスルホン酸 (IV″−3)1,2,3−トリヒドロキシベンゼン−5
−カルボン酸 (IV″−4)1,2,3−トリヒドロキシベンゼン−5
−カルボキシメチルエステル (IV″−5)1,2,3−トリヒドロキシベンゼン−5
−カルボキシ−n−ブチルエステル (IV″−6)5−t−ブチル−1,2,3−トリヒドロ
キシベンゼン (IV″−7)1,2−ジヒドロキシベンゼン−3,5,
6−トリスルホン酸 (IV″−8)1,2−ジヒドロキシベンゼン−3,4,
6−トリスルホン酸 (V″−1)2,3−ジヒドロキシナフタレン−6−ス
ルホン酸 (V″−2)2,3,8−トリヒドロキシナフタレン−
6−スルホン酸 (V″−3)2,3−ジヒドロキシナフタレン−6−カ
ルボン酸 (V″−4)2,3−ジヒドロキシ−8−イソプロピル
−ナフタレン (V″−5)2,3−ジヒドロキシ−8−クロロ−ナフ
タレン−6−スルホン酸上記化合物中、本発明において
特に好ましく用いられる化合物としては、1,2−ジヒ
ドロキシベンゼン−3,5−ジスルホン酸があげられ、
ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩などとし
ても使用出来る。
【0208】本発明において、前記化合物は現像液1l
当り5mg〜20gの範囲で使用することができ、好ま
しくは10mg〜10g、さらに好ましくは20mg〜
3g加えることによって良好な結果が得られる。
【0209】前記本発明の化合物は単独で用いられて
も、また組合わされて用いても良い。例えばアミノポリ
カルボン酸、有機ホスホン酸等の組合せが良い。
【0210】本発明の発色現像液中には下記一般式
〔2′〕で示される化合物を含有する際に本発明の目的
の効果をより良好に奏することができるため、本発明の
発色現像液に用いることが好ましい。
【0211】
【化63】
【0212】式中、R1及びR2はそれぞれアルキル基、
アルケニル基、アリール基又は水素原子を表す。
【0213】但しR1及びR2の両方が同時に水素原子で
あることはない。またR1及びR2は環を形成してもよ
い。
【0214】一般式〔2′〕において、R1及びR2は同
時に水素原子ではないそれぞれ置換、無置換のアルキル
基、アリール基または水素原子を表すが、R1及びR2
表されるアルキル基、アリケニル基は、同一でも異なっ
ていてもよい。R1及びR2のアルキル基、アルケニル
基、アリール基は置換基を有するものも含み、また、R
1およびR2が結合して構成する環としては、例えばピペ
リジンホリルの如複素環が挙げられる。
【0215】一般式〔2′〕で示されるヒドロキシルア
ミン系化合物の具体的化合物は、米国特許3,287,
125号、同第3,293,034号、同第3,28
7,124号等に記載されているが、以下に特に好まし
い具体的例示化合物を示す。
【0216】
【化64】
【0217】R1,R2の置換基としてはヒドロキシ基、
アルコキシ基、アルキル基又はアリールスルホン基、ア
ミド基、カルボキシ基、シアノ基、スルホ基、ニトロ基
及びアミノ基である。
【0218】
【化65】
【0219】
【化66】
【0220】
【化67】
【0221】これらのヒドロキシアミン系化合物は、通
常、塩酸塩、硫酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、シュ
ウ酸塩、リン酸塩、酢酸塩及び塩がつかないもの等のか
たちで用いられる。
【0222】発色現像液中の本発明の一般式〔2′〕で
示される化合物の濃度は、通常0.2〜50g/lであ
る。
【0223】また、これら一般式〔2′〕で示される化
合物は単独で用いても、また2種以上組合せて用いても
よい。
【0224】本発明の安定化液(以下安定液ともい
う。)には、アルデヒド誘導体が好ましく用いられる。
【0225】該アルデヒド誘導体は、下記一般式〔I
V′〕〜〔VI′〕で表わされる化合物である。
【0226】
【化68】
【0227】式中、R16は水素原子、炭素数1〜5のア
ルキル基、ホスミル基、アセチル基、アセトニル基およ
びヒドロキシ基またはアルコキシ基、ホルミル基、アミ
ノ基、ヒドロキシイミノ基、ハロゲン原子等で置換され
てもよい炭素数1〜5のアルキル基を表す。R17は水素
原子または炭素数1〜5のアルキル基、R18は置換され
ていても良い炭素数1〜5のアルキル基、Mはアルカリ
金属、R19,R20は水素原子または置換されても良い炭
素数1〜5のアルキル基、nは0〜4の整数を表す。
【0228】以下に上記一般式で示される化合物の具体
的な例を記載するが、本発明がこれによって限定される
わけではない。
【0229】[例示化合物] IV−1 ホルムアルデヒド IV−2 アセトアルデヒド IV−3 プロピオンアルデヒド IV−4 イソブチルアルデヒド IV−5 n−ブチルアルデヒド IV−6 n−バレルアルデヒド IV−7 イソバレルアルデヒド IV−8 メチルエチルアセトアルデヒド IV−9 トリメチルアセトアルデヒド IV−10 n−ヘキサアルデヒド IV−11 メチル−n−プロピルアセトアルデヒド IV−12 イソヘキサアルデヒド IV−13 グリオキザール IV−14 マロンアルデヒド IV−15 コハク酸アルデヒド IV−16 グルタルアルデヒド IV−17 アジプアルデヒド IV−18 メチルグリオキザール IV−19 アセト酢酸アルデヒド IV−20 グリコールアルデヒド IV−21 エトキシアセトアルデヒド IV−22 アミノアセトアルデヒド IV−23 ベタインアルデヒド IV−24 クロラール IV−25 クロルアセトアルデヒド IV−26 ジクロルアセトアルデヒド IV−27 ブロマール IV−28 ジブロムアセトアルデヒド IV−29 ヨードアセトアルデヒド IV−30 α−クロルプロピオンアセトアルデヒド IV−31 α−ブロムプロピオンアセトアルデヒド IV−32 ムコロール酸 V−1 ホルムアルデヒド重亜硫酸ナトリウム V−2 アセトアルデヒド重亜硫酸ナトリウム V−3 プロピオンアルデヒド重亜硫酸ナトリウム V−4 ブチルアルデヒド重亜硫酸ナトリウム VI−1 コハク酸アルデヒド重亜硫酸ナトリウム VI−2 グルタルアルデヒドビス重亜硫酸ナトリウム VI−3 β−メチルグルタルアルデヒドビス重亜硫酸ナ
トリウム VI−4 マレイン酸ジアルデヒドビス重亜硫酸ナトリウ
ム 上記アルデヒド誘導体は安定化液1l当り一般式(I
V′)で示される化合物は2.0×10-5〜2.0×1
-2モルの範囲で使用するのが好ましく、一般式
(V),(VI)で示される化合物は2.0×10-5
8.0×10-2モルである。又上記アルデヒド誘導体の
中でも一般式[V′]で表される化合物が低公害化及び
硫化の防止という点で有利に用いられる。次に本発明に
おいても色素画像の安定性、特にイエローステイン防止
の為に安定化中にヘキサメチレンテトラミン系化合物が
好ましく用いられる。
【0230】本発明におけるヘキサメチレンテトラミン
系化合物とはヘキサメチレンテトラミンおよびその誘導
体である。ヘキサメチレンテトラミン誘導体としては、
例えばヘキサメチレンテトラミンのハロゲン付加物、無
機酸付加物、金属塩付加物、フェノール誘導体付加物、
アルキルスルホン酸付加物、アリールスルホン酸付加
物、アルキル硫酸エステル付加物、アルキルカルボン酸
付加物、アリールカルボン酸付加物、アルキルハライド
付加物などが挙げられる。
【0231】本発明のヘキサメチレンテトラミンおよび
その誘導体は、具体的には、バイルシュタインズ・ハイ
ドブッヒ・デア・オルガニッシェン・ヘミー(Beil
steins Handbuch der Organ
ischen Chimie)の第II増補編の26巻、
p200〜p212に記載の化合物を挙げることができ
る。それらのうち、本発明では、水に可溶なものが好ま
しい。
【0232】以下に本発明のヘキサメチレンテトラミン
系化合物(以下、本発明の化合物と称する。)の代表例
を挙げるが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。
【0233】
【化69】
【0234】
【化70】
【0235】
【化71】
【0236】
【化72】
【0237】
【化73】
【0238】
【化74】
【0239】本発明の化合物は市販品として容易に入手
できるか、もしくは上記文献に記載の方法を用いて容易
に合成を行なうことができる。
【0240】本発明の化合物は単独で用いても2種以上
併用してもよい。その添加量は、本発明の化合物を含有
する安定化液1l当り0.05g以上であることが好ま
しく、より好ましくは0.3〜20gである。
【0241】本発明の安定液は表面張力が8〜60dy
ne/cm(20℃)を与えることによって色素画像の
安定化が向上する。とりわけ下記一般式〔I′〕、一般
式〔II′〕および水溶性有機シロキサン系化合物から選
ばれる少なくとも1種の化合物が本発明の目的に対する
効果の点から特に好ましく用いられる。
【0242】本発明の処理に用いられる安定液の表面張
力は、「界面活性剤の分析と試験法」(北原文雄、早野
茂雄、原一郎共著、1982年3月1日発行、(株)講
談社発行)等に記載されてある一般的な測定方法で測定
され、本発明では20℃における通常の一般的な測定方
法による表面張力の値である。
【0243】次に本発明に用いられる一般式[I′]、
一般式[II′]および水溶性有機シロキサン系化合物に
ついて説明すると、
【0244】
【化75】
【0245】(式中、R1は一価の有機基、例えば炭素
原子数が6〜20、好ましくは6〜12のアルキル基で
あり、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシ
ル、ウンデシル、トリル、キシニル、ビフェニル又はド
デシル等を表す。又は炭素原子数が3〜20のアルキル
基で置換されたアリール基であり、置換基として好まし
くは炭素原子数が3〜12のアルキル基であり、プロピ
ル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチ
ル、ノニル、デシル、ウンデシル又はドデシル等を表
す。アリール基としてはフェニル、トリル、キシニル、
ビフェニル又はナフチル等であり、好ましくはフェニル
又はトリルである。アリール基にアルキル基が結合する
位置としては、オルト、メタ、パラ位いずれでも良い。
2はエチレン基またはプロピレン基を表し、mは4〜
50の整数を表す。
【0246】X1は水素原子、−SO3M又は−PO32
を示し、Mは水素原子、アルカリ金属(Na,K又はL
i等)又は−NH4を表す。
【0247】
【化76】
【0248】式中、R3,R4,R5及びR6はそれぞれ水
素原子、アルキル基又はフェニル基を示すが、R3
4,R5及びR6の炭素原子数の合計が3〜50であ
る。
【0249】X2はハロゲン原子、水酸基、硫酸基、炭
酸基、硝酸基、酢酸基またはp-トルエンスルホン酸基
アニオンを示す。
【0250】次に本発明の一般式[I′],[II′]で
表わされる化合物及び水溶性有機シロキサン系化合物の
具体的代表例を挙げるが本発明に係る化合物はこれらに
限定されるものではない。
【0251】
【化77】
【0252】
【化78】
【0253】
【化79】
【0254】
【化80】
【0255】これら、前記一般式[I′],[II′]で
表される化合物及び水溶性有機シロキサン系化合物は、
単独で用いられても、また組合されて用いられてもよ
い。更に、その添加量は、安定液1l当り0.01〜2
0gの範囲で使用する際に良好な効果を奏する。
【0256】0.01g以下では感材表面の汚れが目立
ち、20g以上では有機シロキサン系化合物が感材表面
に大量に付着し、汚れとなる。
【0257】又、前記一般式[I′],[II′]で表さ
れる化合物及び水溶性有機シロキサン系化合物の中で本
発明に好ましく用いられる化合物は前記一般式[I′]
で表される化合物であり、硫化銀発生防止に対しても効
果が大きい。
【0258】本発明の水溶性有機シロキサン系化合物
は、例えば、特開昭47−18333号、特公昭55−
51172号、特公昭51−37538号、特開昭49
−62128号明細書及び米国特許3,545,970
号等に記載されてあるが如き一般的な水溶性の有機シロ
キサン系化合物を意味する。
【0259】前記水溶性有機シロキサン系化合物の中で
もとりわけ下記一般式[III′]で示される化合物が好
ましく用いられる。
【0260】
【化81】
【0261】R9,R10及びR11はそれぞれ低級アルキ
ル基(好ましくは炭素原子数が1〜3のアルキル基であ
りメチル、エチル、プロピル等である。)を表し、前記
9,R10及びR11はそれぞれ同一でも異なっていても
よい。lは1〜4の整数を表し、p及びqは1〜15の
整数を表す。
【0262】以下に一般式[III′]で示される化合物
の具体例を示す。
【0263】
【化82】
【0264】
【化83】
【0265】
【化84】
【0266】本発明に係わる安定液の補充量は処理する
撮影用カラー写真材料の単位面積当り前浴からの持ち込
み量の1〜80倍であり、2〜60倍であることが必要
であるが、本発明においては安定液中の前浴成分(漂白
定着液又は定着液)の濃度が安定液槽の最終槽で1/5
00以下、好ましくは1/1000以下であるが低公害
及び液の保存性の面から1/500〜1/10000
0、好ましくは1/2000〜1/50000になるよ
うに安定化槽の処理槽を構成することが必要である。
【0267】安定化処理槽は複数の槽より構成され、該
複数の槽は、2槽以上6槽以下にすることが好ましい。
【0268】安定化処理槽を2槽以上6層以下の場合で
あり、しかもカウンターカレント方式(後浴に供給して
前浴からオーバーフローさせる方式)にすることが本発
明の効果、特に低公害及び画像保存の向上の上からも好
ましい。特に好ましくは2〜3槽、更に好ましくは2槽
が好ましい。
【0269】持ち込み量は感光材料の種類、自動現像機
の搬送速度、搬送方式、感光材料表面のスクイズ方式等
により異なるが、撮影用カラー感材の場合通常カラーフ
ィルム(ロールフィルム)の場合、通常持ち込み量は5
0ml/m2〜150ml/m2であり、この持ち込み量
に対する本発明の効果がより顕著である補充量は50m
l/m2〜4.0ml/m2の範囲にあり、特に効果が顕
著な補充量は200ml/m2〜1500ml/m2の範
囲にある。
【0270】安定液による処理の処理温度は15〜60
℃、好ましくは20〜45℃の範囲が良い。
【0271】また、本発明に係わる安定液中には、下記
一般式[VII′]〜[IX′]で示されるキレート剤を未
露光部の白地改良及び保存後の色素画像のイエローステ
イン防止のために含有させることが好ましい。
【0272】
【化85】
【0273】(式中、Eはアルキレン基、シクロアルキ
レン基、フェニレン基、−R5−O−R5−、−R5−O
−R5−O−R5−又は−R5−Z−R5−を表す。
【0274】
【化86】
【0275】R1〜R6はそれぞれアルキレン基を表す。
【0276】A1〜A3はそれぞれ−COOMまたは−P
32を表し、A4及びA5はそれぞれ水素原子、水酸
基、−COOMまたは−PO32を表す。Mは水素原子
またはアルカリ金属原子を表す。)
【0277】
【化87】
【0278】(式中、R7はアルキル基、アリール基ま
たは含窒素6員環基を表す。Mは水素原子またはアルカ
リ金属原子を表す。)
【0279】
【化88】
【0280】(式中、R8,R9およびR10はそれぞれ水
素原子、水酸基、−COOM,−PO32またはアルキ
ル基を表し、B1,B2およびB3はそれぞれ水素原子、
【0281】
【化89】
【0282】Jは水素原子、アルキル基、−C24OH
または−PO32を表す。Mは水素原子またはアルカリ
金属原子を表し、nおよびmはそれぞれ0または1を表
す。
【0283】以下に一般式[VII′],[VIII′],[I
X′]で表したキレート剤の具体例の一部を示す。本発
明に用いられるキレート剤は下記具体例に限定されるも
のではない。
【0284】
【化90】
【0285】
【化91】
【0286】
【化92】
【0287】
【化93】
【0288】
【化94】
【0289】上記安定液に好ましく用いられるキレート
剤は、安定液1l当たり、0.01〜100gで用いら
れることが好ましく、より好ましくは0.05〜50g
であり、特に好ましくは0.1〜20gである。
【0290】また、本発明で好ましく用いられる安定液
のpH値としては、本発明の効果の他、画像保存性を向
上させる目的でpH4.0〜9.0の範囲が好ましく、
より好ましくは4.5〜9.0の範囲であり、特に好ま
しくは5.0〜8.5の範囲である。
【0291】本発明で好ましく用いられる安定液に含有
することができるpH調整剤は、一般に知られているア
ルカリ剤または酸剤のいかなるものも使用できる。
【0292】本発明で好ましく用いられる安定液には、
有機酸塩(クエン酸、酢酸、コハク酸、シュウ酸、安息
香酸等)、pH調整剤(リン酸塩、ホウ酸塩、塩酸、硫
酸塩等)、界面活性剤、防腐剤、Bi、Mg、Zn、N
i、Al、Sn、Ti、Zr等の金属塩などを添加する
ことができる。これら化合物の添加量は本発明による安
定浴のpHを維持するに必要でかつカラー写真画像の保
存時の安定性と沈殿の発生に対し悪影響を及ぼさない範
囲の量をどのような組合せで使用したもさしつかえな
い。
【0293】本発明の各安定液に好ましく用いられる防
黴剤は、ヒドロキシ安息香酸エステル化合物、フェノー
ル系化合物、チアゾール系化合物、ピリジン系化合物、
グアニジン系化合物、カーバメイト系化合物、モルホリ
ン系化合物、四級ホスホニウム系化合物、アンモニウム
系化合物、尿素系化合物、イソキサゾール系化合物、プ
ロパーノールアミン系化合物、テルファミド系化合物、
アミノ酸系化合物、活性ハロゲン放出化合物及びベンツ
トリアゾール系化合物である。
【0294】前記ヒドロキシ安息香酸エステル化合物
は、ヒドロキシ安息香酸のメチルエステル、エチルエス
テル、プロピルエステル、ブチルエステル等があるが、
好ましくはヒドロキシ安息香酸のn−ブチルエステル、
イソブチルエステル、プロピルエステルであり、より好
ましくは前記ヒドロキシ安息香酸エステル3種の混合物
である。
【0295】本発明の防黴剤として好ましく用いられる
フェノール系化合物はアルキル基、ハロゲン基、ニトロ
基、水酸基、カルボン酸基、アミノ基、フェニル基等を
置換基として有してもよい化合物であり、好ましくはオ
ルトフェニルフェノール、オルトシクロヘキシフェノー
ル、フェノール、ニトロフェノール、クロロフェノー
ル、クレゾール、グァヤコール、アミノフェノールであ
る。
【0296】特に好ましくはオルトフェニルフェノール
が本発明のアルデヒド誘導体の重亜硫酸塩付加物との組
合せにおいて顕著な防バイ性を示す。
【0297】チアゾール系化合物は、5員環に窒素原子
及びイオウ原子を持つ化合物であり、好ましくは1,2
−ベンツイソチアゾリン3−オン、2−メチル−4−イ
ソチアゾリン3−オン、2−オクチル−4−イソチアゾ
リン3−オン、5−クロロ−2−メチル−4−イソチア
ゾリン3−オン、2−クロロ−4−チアゾリル−ベンツ
イミダゾールである。
【0298】ピリジン系化合物は具体的には2,6−ジ
メチルピリジン、2,4,6−トリメチルピリジン、ソ
ジウム−2−ピリジンチオール−1−オキサイド等があ
るが、好ましくはソジウム−2−ピリジンチオール−1
−オキサイドである。
【0299】グアニジン系化合物は具体的にはシクロヘ
キシジン、ポリヘキサメチレン、ビグアニジン塩酸塩、
ドデシルグアニジン塩酸塩があり、好ましくは、ドデシ
ルグアニジン及びその塩である。
【0300】カーバメイト系化合物は具体的にはメチル
−1−(ブチルカーバモイル)−2−ベンズイミダゾー
ルカーバメイト、メチルイミダゾールカーバメイト等が
ある。
【0301】モルホリン系化合物は具体的には4−(2
−ニトロブチル)モルホリン、4−(3−ニトロブチ
ル)モルホリン等がある。
【0302】四級ホスホニウム系化合物はテトラアルキ
ルホスホニウム塩、テトラアルコキシホスホニウム塩等
があるが、好ましくはテトラアルキルホスホニウム塩で
あり、更に具体的な好ましい化合物はトリ−n−ブチル
−テトラデシルホスホニウムクロライド、トリ−フェニ
ル・ニトロフェニルホスホニウムクロライドがある。
【0303】四級アンモニウム化合物は具体的にはベン
ザルコニウム塩、ベンゼトニウム塩、テトラアルキルア
ンモニウム塩、アルキルピリジニウム塩があり、具体的
にはドデシルジメチルベンジルアンモニウムクロライ
ド、ジデシルジメチルアンモニウムクロライド、ラウリ
ルピリジニウムクロライド等がある。
【0304】尿素系化合物は具体的にはN−(3,4ジ
クロロフェニル)−N′−(4−クロロフェニル)尿
素、N−(3−トリフルオロメチル−4−クロロフェニ
ル)−N′−(4−クロロフェニル)尿素等がある。
【0305】イソキサゾール系化合物は具体的には3−
ヒドロキシ−5−メチル−イソキサゾール等がある。
【0306】プロパノールアミン系化合物は、n−プロ
パノール類とイソプロパノール類があり、具体的はDL
−2−ベンジルアミノ−1−プロパノール、3−ジエチ
ルアミノ−1−プロパノール、2−ジメチルアミノ−2
−メチル−1−プロパノール、3−アミノ−1−プロパ
ノール、イソプロパノールアミン、ジイソプロパノール
アミン、N,N−ジメチル−イソプロパノールアミン等
がある。
【0307】スルファミド系化合物としてはo−ニトロ
ベンゼンスルファミド、p−アミノベンゼンスルファミ
ド、4−クロロ−3,5−ジニトロベンゼンスルファミ
ド、α−アミノ−p−トルエンスルファミド等がある。
【0308】アミノ酸系化合物は具体的にはN−ラウリ
ル−β−アラニンがある。
【0309】活性ハロゲン放出化合物としては次亜塩素
酸ナトリウム、ジクロロイソシアヌール酸ナトリウム、
トリクロロイソシアヌール酸クロラミンT、クロラミン
B、ジクロロジメチルヒダントイン及びクロロブロモジ
メチルヒダントインが挙げられるが、次亜塩酸ナトリウ
ムジクロロイソシアヌール酸ナトリウム、トリクロロイ
ソシアヌール酸が好ましい。
【0310】ベンツトリアゾール系化合物は具体的には
下記のものが挙げられる。
【0311】
【化95】
【0312】なお上記防黴剤のなかで本発明において好
ましく用いられる化合物はフェノール系化合物、チアゾ
ール系化合物、ピリジン系化合物、グアニジン系化合
物、四級アンモニウム系化合物、活性ハロゲン放出化合
物、ベンツトリアゾール系化合物である。更に、好まし
くは液保存性の上からフェノール系化合物、チアゾール
系化合物活性ハロゲン放出化合物及びベンツトリアゾー
ル系化合物である。
【0313】安定液への防黴剤の添加量は、水洗代替安
定液1リットル当たり0.001g以下では本発明の目
的の効果を奏さず、また50g以上では、コスト的に好
ましくなく、更に色素画像の保存安定性が逆に劣化する
ため、0.001g〜50gの範囲で用いられ、好まし
くは、0.005〜10gの範囲で使用される。
【0314】本発明の処理においては安定液はもちろん
定着液および漂白定着液等の可溶性銀塩を含有する処理
液から各種の方法で銀回収してもよい。例えば、電気分
解法(仏国特許2,299,667号明細書記載)、沈
殿法(特開昭52−73037号公報記載、西独国特許
2,331,220号明細書記載)、イオン交換法(特
開昭51−17114号公報記載、独国特許2,54
8,237号明細書記載)、および金属置換法(英国特
許1,353,805号明細書記載)等が有効に利用で
きる。
【0315】更に銀回収に際し、前記可溶性銀塩を処理
液のオーバーフロー液を回収し前記方法で銀回収し、残
液は廃液として処分してもよいし、再生剤を添加し、補
充液又は槽処理液として使用してもよい。安定液を定着
液又は漂白定着液と混合してから銀回収することは特に
好ましい。
【0316】また、本発明の安定液をイオン交換樹脂と
接触させる処理、電気透析処理(特願昭59−9635
2号参照)や逆浸透処理(特願昭59−96352号参
照)等を用いることもできる。
【0317】又本発明の安定液に使用する水を予め脱イ
オン処理したものを使用すると安定液の防バイ性や安定
液の安定性及び画像保存性向上がはかれるので好ましく
用いられる。脱イオン処理の手段としては、処理後の水
洗水の導電率を50μs/cm以下又はCa,Mgイオ
ンを5ppm以下にするものであればいかなるものでも
よいが、例えばイオン交換樹脂や逆浸透膜により処理を
単独或いは併用することが好ましい。イオン交換樹脂や
逆浸透膜については公開技報87−1984号に詳細に
記載されているが、好ましくは、強酸性H型カチオン交
換樹脂と強塩基性OH型アニオン交換樹脂を用いるのが
好ましい。
【0318】本発明において安定液中の塩濃度が100
0ppm以下好ましくは800ppm以下であることが
水洗効果を高め、白地の改良や防バイ性に良好である。
【0319】本発明における安定液の処理時間は本発明
の効果、特に処理安定液に対する効果を奏する上で2分
以下好ましくは1分30秒以下、特に好ましくは1分以
下である。
【0320】本発明に関わる感光材料は、カプラーが感
光材料中に含まれている内式現像方式(米国特許2,3
76,679号、同2,801,171号参照)のほ
か、カプラーが現像液中に含まれている外式現像方式
(米国特許2,252,718号、同2,592,24
3号、同2,590,970号参照)のものであっても
よい。またカプラーは当業界で一般に知られている任意
のものが使用できる。例えばシアンカプラーとしては本
発明外のものが併用されてもよく、該併用されるシアン
カプラーはナフトール或はフェノール構造を基本とし、
カップリングによりインドアニリン色素を形成するもの
が挙げられ、マゼンタカプラーとしては活性メチレン基
を有する5−ピラゾロン環を骨格構造として有するもの
及びピラゾルアゾール系のもの、イエローカプラーとし
ては活性メチレン環を有するベンゾイルアセトアニリ
ド、ピバリルアセトアニリド、アシルアセトアニライド
構造のものなどでカップリング位置に置換基を有するも
の、有しないもののいずれも使用できる。このようにカ
プラーとしては、所謂2当量型カプラー及び4当量型カ
プラーのいずれをも適用できる。
【0321】以下、本発明に好ましく用いられるカプラ
ーについて詳細に説明すると、シアンカプラーとしては
下記の一般式〔C−A〕,〔C−B〕及び〔C−C〕が
挙げられる。
【0322】
【化96】
【0323】式中、R1はアルキル基、アルケニル基、
シクロアルキル基、アリール基またはヘテロ環基を表
し、Yは
【0324】
【化97】
【0325】−CONHCOR2または−CONHSO2
2で表される基であり(但しR2はアルキル基、アルケ
ニル基、シクロアルキル基、アリール基またはヘテロ環
基を表し、R3は水素原子もしくはR2で表される基を表
す。R2とR3は同じでも異なっていてもよく、互いに結
合して5〜6員のヘテロ環を形成してもよい。)、Zは
水素原子又は芳香族第1級アミン系発色現像主薬の酸化
体とのカプリング反応により離脱しうる基を表す。
【0326】
【化98】
【0327】R11は−CONR1415,−NHCO
14,−NHCOOR16,−NHSO216,−NHC
ONR1415又は−NHSO2NR1415,R12は1価
基、R13は置換基、Xは水素原子又は芳香族第1級ア
ミン現像主薬酸化体との反応により離脱する基、lは0
又は1,mは0〜3,R14,R15は水素原子、芳香族
基、脂肪族基又はヘテロ環基、R16は芳香族基、脂肪族
基又はヘテロ環基を各々表し、mが2又は3のとき各R
13は同一でも異なってもよく、互いに結合して環を形成
してもよく、又R14とR15,R12とR13,R12とXは結
合して環を形成してもよい。但し、lが0のときmは
0、R11は−CONHR17であり、R17は芳香族基を表
す。
【0328】先ず、前記一般式〔C−A〕及び一般式
〔C−B〕について説明する。該式において、Yは、
【0329】
【化99】
【0330】−CONHCOR2または−CONHSO2
2で表される基である。ここでR1及びR2は各々アル
キル基、好ましくは炭素数1〜20のアルキル基(例え
ばメチル、エチル、t−ブチル、ドデシルの各基等)、
アルケニル基好ましくは炭素数2〜20のアルケニル基
(アリル基、ヘプタデセニル基等)、シクロアルキル
基、好ましくは5〜7員環のもの(例えばシクロヘキシ
ル等)、アリール基(例えばフェニル基、トリル基、ナ
フチル基等)、ヘテロ環基、好ましくは窒素原子、酸素
原子もしくはイオウ原子を1〜4個含む5員〜6員環基
(例えばフリル基、チエニル基、ベンゾチアゾリル基
等)を表す。R3は水素原子もしくはR2で表される基を
表す。R2とR3と互いに結合して5〜6員のヘテロ環を
形成してもよい。なお、R1及びR2には任意の置換基を
導入することができ、例えば炭素数1〜10のアルキル
基(例えばメチル、i−プロピル、i−ブチル、t−ブ
チル、t−オクチル等)、アリール基(例えばフェニ
ル、ナフチル等)、ハロゲン原子(フッ素、塩素、臭素
等)、シアノ、ニトロ、スルホンアミド基(例えばメタ
ンスルホンアミド、ブタンスルホンアミド、p−トルエ
ンスルホンアミド等)スルファモイル基(メチルスルフ
ァモイル、フェニルスルファモイル等)、スルホニル基
(例えばメタンスルホニル、p−トルエンスルホニル
等)、フルオロスルホニル基、カルバモイル基(例えば
ジメチルカルバモイル、フェニルカルバモイル等)、オ
キシカルボニル基(例えばエトキシカルバモイル、フェ
ノキシカルボニル等)、アシル基(例えばアセチル、ベ
ンゾイル等)、ヘテロ環(例えばピリジル基、ピラゾリ
ル基等)、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシルオ
キシ基等を挙げることができる。
【0331】一般式〔C−A〕及び一般式〔C−B〕に
おいて、R1は一般式〔C−A〕及び一般式〔C−B〕
で表されるシアンカプラー及び該シアンカプラーから形
成されるシアン色素に耐拡散性を付与するのに必要なバ
ラスト基を表す。好ましくは炭素数4〜30のアルキル
基、アリール基、アルケニル基、シクロアルキル基また
はヘテロ環基である。例えば直鎖又は分岐のアルキル基
(例えばt−ブチル、n−オクチル、t−オクチル、n
−ドデシル等)、5員もしくは6員環ヘテロ環基等が挙
げられる。
【0332】一般式〔C−A〕及び一般式〔C−B〕に
おいて、Zは水素原子又は発色現像主薬の酸化体とのカ
プリング反応時に離脱可能な基を表す。例えば、ハロゲ
ン原子(例えば塩素、臭素、フッ素等)、置換又は未置
換のアルコキシ基、アリールオキシ基、ヘテロ環オキシ
基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、スルホニ
ルオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ
環チオ基、スルホンアミド基等が挙げられ、更に具体的
な例としては米国特許3,741,563号、特開昭4
7−37425号、特公昭48−36894号、特開昭
50−10135号、同50−117422号、同50
−130441号、同51−108841号、同50−
120343号、同52−18315号、同53−10
5226号、同54−14736号、同54−4823
7号、同55−32071号、同55−65957号、
同56−1938号、同56−12643号、同56−
27147号、同59−146050号、同59−16
6956号、同60−24547号、同60−3573
1号、同60−37557号等に記載されているものを
挙げることができる。
【0333】本発明においては一般式〔C−D〕で表さ
れるシアンカプラーが好ましい。
【0334】
【化100】
【0335】一般式〔C−D〕において、R4は置換、
未置換のアリール基(特に好ましくはフェニル基)であ
る。該アリール基が置換基を有する場合の置換基として
は、SO25、ハロゲン原子(フッ素、塩素、臭素
等)、−CF3,−NO2,−CN,−COR5,−CO
OR5
【0336】
【化101】
【0337】から選ばれる少なくとも1つの置換基が包
含される。
【0338】ここで、R5はアルキル基、好ましくは炭
素数1〜20のアルキル基(例えばメチル、エチル、t
−ブチル、ドデシルの各基等)、アルケニル基好ましく
は炭素数2〜20のアルケニル基(アリル基、ヘプタデ
セニル基等)、シクロアルキル基、好ましくは5〜7員
環のもの(例えばシクロヘキシル等)、アリール基(例
えばフェニル基、トリル基、ナフチル基等)を表し、R
6は水素原子もしくはR5で表される基である。
【0339】一般式〔C−D〕で表される本発明のシア
ンカプラーの好適な化合物は、R4が置換ないし未置換
のフェニル基であり、フェニル基への置換基としてシア
ノ、ニトロ、−SO27(R7はアルキル基)、ハロゲ
ン原子、トリフルオロメチルであるような化合物であ
る。
【0340】一般式〔C−D〕においてZ及びR1は各
々一般式〔C−A〕及び〔C−B〕と同様の意味を有し
ている。R1で表されるバラスト基の好ましい例は、下
記一般式〔C−E〕で表される基である。
【0341】
【化102】
【0342】式中、Jは酸素原子、硫黄原子又はスルホ
ニル基を表し、Kは0〜4の整数を表し、lは0又は1
を示し、Kが2以上の場合2つ以上存在するR9は同一
でも異なっていてもよく、R8は炭素数1〜20の直鎖
又は分岐及びアリール基等の置換したアルキレン基を表
し、R9は一価の基を表し、好ましくは水素原子、ハロ
ゲン原子(例えばクロム、ブロム)、アルキル基、好ま
しくは直鎖又は分岐の炭素数1〜20のアルキル基(例
えばメチル、t−ブチル、t−ペンチル、t−オクチ
ル、ドデシル、ペンタデシル、ベンジル、フェネチル等
の各基)、アリール基(例えばフェニル基)、複素環基
(例えば含有チッ素複素環基)アルコキシ基、好ましく
は直鎖又は分岐の炭素数1〜20のアルコキシ基(例え
ばメトキシ、エトキシ、t−ブチルオキシ、オクチルオ
キシ、デシルオキシ、ドデシルオキシ等の各基)、アリ
ールオキシ基(例えばフェノキシ基)、ヒドロキシ基、
アシルオキシ基、好ましくはアルキルカルボニルオキシ
基、アリールカルボニルオキシ基(例えばアセトオキシ
基、ベンゾイルオキシ基)、カルボキシ、アルキルオキ
シカルボニル基、好ましくは炭素数1〜20の直鎖又は
分岐のアルキルカルボニル基、好ましくはフェノキシカ
ルボニル基、アルキルチオ基、好ましくは炭素数1〜2
0のアシル基、好ましくは炭素数1〜20の直鎖又は分
岐のアルキルカルボニル基、アシルアミノ基、好ましく
は炭素数1〜20の直鎖又は分岐のアルキルカルボアミ
ド基、ベンゼンカルボアミド基、スルホンアミド基、好
ましくは炭素数1〜20の直鎖又は分岐のアルキルスル
ホンアミド基又はベンゼンスルホンアミド基、カルバモ
イル基、好ましくは炭素数1〜20の直鎖又は分岐のア
ルキルアミノカルボニル基又はフェニルアミノカルボニ
ル基、スルファモイル基、好ましくは炭素数1〜20の
直鎖又は分岐アルキルアミノスルホニル基又はフェニル
アミノスルホニル基等を表す。
【0343】次に一般式〔C−A〕又は〔C−B〕で表
される本発明のシアンカプラーの具体的な化合物例を示
すが、これらに限定されない。
【0344】
【化103】
【0345】
【化104】
【0346】
【化105】
【0347】
【化106】
【0348】
【化107】
【0349】
【化108】
【0350】
【化109】
【0351】
【化110】
【0352】
【化111】
【0353】
【化112】
【0354】次に、前記一般式〔C−C〕について説明
する。
【0355】一般式〔C−C〕におけるR12〜R17で表
される各基は置換基を有するものを含む。
【0356】R16としては炭素数1〜30の脂肪族基、
炭素数6〜30の芳香族基、炭素数1〜30のヘテロ環
基が好ましく、R14,R15としては水素原子及びR16
して好ましいものとして挙げられたものが好ましい。
【0357】R12としては直接又はNH,COもしくは
SO2を介してNHに結合する水素原子、炭素数1〜3
0の脂肪族基、炭素数6〜30の芳香族基、炭素数1〜
30のヘテロ環基、−OR18,−COR18
【0358】
【化113】
【0359】または−SO2OR20(R18,R19及びR
20はそれぞれ前記のR14,R15及びR16において定義さ
れたものと同じであり、R18とR19は結合してヘテロ環
基を形成してもよい。)が好ましい。
【0360】R17は好ましくは、炭素数6〜30の芳香
族基であり、R17の置換基の代表例としてはハロゲン原
子、ヒドロキシ基、アミノ基、カルボキシル基、スルホ
ン酸基、シアノ基、芳香族基、ヘテロ環基、カルボンア
ミド基、スルホンアミド基、カルバモイル基、スルファ
モイル基、ウレイド基、アシル基、アシルオキシ基、脂
肪族オキシ基、芳香族オキシ基、脂肪族チオ基、芳香族
チオ基、脂肪族スルホニル基、芳香族スルホニル基、ス
ルファモイルアミノ基、ニトロ基、イミド基、脂肪族
基、脂肪族オキシカルボニル基等を挙げることができ
る。複数の置換基で置換されている場合、複数の置換基
が互いに結合して環を形成してもよく、例としてジオキ
シメチレン基等を挙げることができる。
【0361】R13の代表例としてはハロゲン原子、ヒド
ロキシ基、アミノ基、カルボキシル基、スルホン酸基、
シアノ基、芳香族基、ヘテロ環基、カルボンアミド基、
スルホンアミド基、カルバモイル基、スルファモイル
基、ウレイド基、アシル基、アシルオキシ基、脂肪族オ
キシ基、芳香族オキシ基、脂肪族チオ基、芳香族チオ
基、脂肪族スルホニル基、芳香族スルホニル基、スルフ
ァモイルアミノ基、ニトロ基、イミド基等を挙げること
ができ、このR13に含まれる炭素数は0〜30が好まし
い。m=2のとき環状のR13の例としては、ジオキシメ
チレン基等がある。
【0362】lが1のとき、R11は−CONR1415
特に好ましく、mは0が好ましく、R12は直接NHに結
合する−COR18,−COOR20,−SO220,−C
ONR1819,−SO2NR1819が特に好ましく、更
に好ましいのは、直接NHに結合する−COOR20,−
COR18,−SO220であり、中でも−COOR20
最も好ましい。
【0363】又R11〜R13、Xを介して、2量体以上の
多量体を形成するものも本発明に含まれる。
【0364】一般式〔C−C〕の中でもl=0の場合が
好ましい。
【0365】一般式〔C−C〕で表されるカプラーの具
体例は特開昭60−237448号、同61−1536
40号、同61−145557号、同62−85242
号、同48−15524号、同50−117422号、
同52−18315号、同52−90932号、同53
−52423号、同54−48237号、同54−66
129号、同55−32071号、同55−65957
号、同55−105226号、同56−1938号、同
56−12643号、同56−27147号、同56−
126832号、同58−95346号及び米国特許
3,488,193号等に記載されており、これらに記
載の方法により合成できる。
【0366】カプラーを感光材料中に添加するには、カ
プラーの物性(例えば溶解性)に応じて、水不溶性高沸
点有機溶媒を用いる水中油滴型乳化分散法、アルカリ性
溶液として添加するアルカリ分散法、ラテックス分散
法、微細な固体として直接添加する固体分散法等、種々
の方法を用いることができる。
【0367】カプラーの添加量は通常ハロゲン化銀1モ
ル当り1.0×10-3モル〜1.0モル、好ましくは
5.0×10-3モル〜8.0×10-1モルの範囲であ
る。
【0368】次に一般式〔C−C〕で表されるカプラー
の代表的具体例を示すが、本発明がこれらにより限定さ
れるものではない。
【0369】
【化114】
【0370】
【化115】
【0371】
【化116】
【0372】
【化117】
【0373】
【化118】
【0374】
【化119】
【0375】
【化120】
【0376】
【化121】
【0377】
【化122】
【0378】
【化123】
【0379】
【化124】
【0380】
【化125】
【0381】
【化126】
【0382】
【化127】
【0383】
【化128】
【0384】
【化129】
【0385】
【化130】
【0386】
【化131】
【0387】次に本発明に好ましく用いられるマゼンタ
カプラーは下記一般式〔M−I〕で表される。
【0388】
【化132】
【0389】一般式〔M−I〕において、Zmは含窒素
複素環を形成するに必要な非金属原子群を表し、該Zm
により形成される環は置換基を有してもよい。
【0390】Xmは水素原子又は発色現像主薬の酸化体
との反応により離脱しうる基を表す。
【0391】またRmの表す置換基としては特に制限は
ないが、代表的には、アルキル、アリール、アニリノ、
アシルアミノ、スルホンアミド、アルキルチオ、アリー
ルチオ、アルケニル、シクロアルキル等の各基が挙げら
れるが、この他にハロゲン原子及びシクロアルケニル、
アルキニル、複素環、スルホニル、スルフィニル、ホス
ホニル、アシル、カルバモイル、スルファモイル、シア
ノ、アルコキシ、アリールオキシ、複素環オキシ、シロ
キシ、アシルオキシ、カルバモイルオキシ、アミノ、ア
ルキルアミノ、イミド、ウレイド、スルファモイルアミ
ノ、アルコキシカルボニルアミノ、アリールオキシカル
ボニルアミノ、アルコキシカルボニル、アリールオキシ
カルボニル、複素環チオの各基、ならびにスピロ化合物
残基、有橋炭化水素化合物残基等が挙げられる。
【0392】Rmで表されるアルキル基としては、炭素
数1〜32のものが好ましく、直鎖でも分岐でもよい。
【0393】Rmで表されるアリール基としては、フェ
ニル基が好ましい。
【0394】Rmで表されるアシルアミノ基としては、
アルキルカルボニルアミノ基、アリールカルボニルアミ
ノ基等が挙げられる。
【0395】Rmで表されるスルホンアミド基として
は、例えばアルキルスルホニルアミノ基、アリールスル
ホニルアミノ基等が挙げられる。
【0396】Rmで表されるアルキルチオ基、アリール
チオ基におけるアルキル成分、アリール成分としてはい
ずれも、上記Rmで表されるアルキル基、アリール基が
挙げられる。
【0397】Rmで表されるアルケニル基としては、炭
素数2〜32のもの、シクロアルキル基としては炭素数
3〜12、特に5〜7のものが好ましく、アルケニル基
は直鎖でも分岐でもよい。
【0398】Rmで表されるシクロアルケニル基として
は、炭素数3〜12、特に5〜7のものが好ましい。
【0399】Rmで表されるスルホニル基としては、ア
ルキルスルホニル基、アリールスルホニル基等;スルフ
ィニル基としては、例えばアルキルスルフィニル基、ア
リールスルフィニル基等;ホスホニル基としては、例え
ばアルキルホスホニル基、アルコキシホスホニル基、ア
リールオキシホスホニル基、アリールホスホニル基等;
アシル基としては、例えばアルキルカルボニル基、アリ
ールカルボニル基等;カルバモイル基としては、例えば
アルキルカルバモイル基、アリールカルバモイル基等;
スルファモイル基としては、例えばアルキルスルファモ
イル基、アリールスルファモイル基等;アシルオキシ基
としては、例えばアルキルカルボニルオキシ基、アリー
ルカルボニルオキシ基等;カルバモイルオキシ基として
は、例えばアルキルカルバモイルオキシ基、アリールカ
ルバモイルオキシ基等;ウレイド基としては、例えばア
ルキルウレイド基、アリールウレイド基等;スルファモ
イルアミノ基としては、例えばアルキルスルファモイル
アミノ基、アリールスルファモイルアミノ基等;複素環
基としては5〜7員のものが好ましく、具体的には2−
フリル基、2−チエニル基、2−ピリミジニル基、2−
ベンゾチアゾリル基等;複素環オキシ基としては5〜7
員の複素環を有するものが好ましく、具体的には3,
4,5,6−テトラヒドロピラニル−2−オキシ基、1
−フェニルテトラゾール−5−オキシ基等;複素環チオ
基としては、例えば5〜7員の複素環チオ基が好まし
く、例えば2−ピリジルチオ基、2−ベンゾチアゾリル
チオ基、2,4−ジフェノキシ−1−,3.5−トリア
ゾール−6−チオ基等;シロキシ基としてはトリメチル
シロキシ基、トリエチルシロキシ基、ジメチルブチルシ
ロキシ基等;イミド基としてはコハク酸イミド基、3−
ヘプライマーコハク酸イミド基、フタルイミド基、グル
タルイミド基等;スピロ化合物残基としてはスピロ
[3,3]ヘプライマ−1−イル等;有橋炭化水素化合
物残基としてはビシクロ[2.2.1]へプタン−1−
イル、トリシクロ[3.3.1.137]デカン−1−
イル、7,7−ジメチル−ビシクロ[2.2.1]へプ
タン−1−イル等が挙げられる。
【0400】Xmの表す発色現像主薬の炭化体との反応
により離脱しうる基としては、例えばハロゲン原子(塩
素原子、臭素原子、弗素原子等)及びアルコキシ、アリ
ールオキシ、複素環オキシ、アシルオキシ、スルホニル
オキシ、アルコキシカルボニルオキシ、アリールオキシ
カルボニル、アルキルオキザリルオキシ、アルコキシオ
キザリルオキシ、アルキルチオ、アリールチオ、複素環
チオ、アルキルオキシチオカルボニルチオ、アシルアミ
ノ、スルホンアミド、N原子で結合した含窒素複素環、
アルキルオキシカルボニルアミノ、アリールオキシカル
ボニルアミノ、カルボキシル、
【0401】
【化133】
【0402】(Rm1′は前記Rmと同義であり、Z′
は前記Zと同義であり、Rm2′及びRm3′は水素原
子、アリール基、アルキル基又は複素環基を表す。)等
の各基が挙げられるが、好ましくはハロゲン原子、特に
塩素原子である。
【0403】またZm又はZ′により形成される含窒素
複素環としては、ピラゾール環、イミダゾール環、トリ
アゾール環又はテトラゾール環等が挙げられ、前記環が
有してもよい置換基としては前記Rmについて述べたも
のが挙げられる。
【0404】一般式〔M−I〕で表されるものは更に具
体的には例えば下記一般式〔M−II〕〜〔M−VII〕に
より表される。
【0405】
【化134】
【0406】上記一般式〔M−II〕〜〔M−VII〕にお
いてRm1〜Rm8及びXmは前記Rm及びXmと同義で
ある。
【0407】又、一般式〔M−I〕の中でも好ましいの
は、下記一般式〔M−VIII〕で表されるものである。
【0408】
【化135】
【0409】式中、Rm1,Xm及びZm1は一般式〔M
−I〕におけるRm1,Xm及びZmはと同義である。
【0410】前記一般式〔M−II〕〜〔M−VII〕で表
されるマゼンタカプラーの中で特に好ましいものは一般
式〔M−II〕で表されるマゼンタカプラーである。
【0411】一般式〔M−I〕におけるZmにより形成
される環及び一般式〔M−VIII〕におけるZm1により
形成される環が有していてもよい置換基、並びに一般式
〔M−II〕〜〔M−VI〕におけるRm2〜Rm8としては
下記一般式〔M−IX〕で表されるものが好ましい。
【0412】
【化136】
【0413】式中Rm1はアルキレン基、Rm2はアルキル
基、シクロアルキル基またはアリール基を表す。
【0414】上記Rm1で表されるアルキレン基は、好ま
しくは直鎖部分の炭素数が2以上、より好ましくは3な
いし6であり、直鎖、分岐を問わない。
【0415】上記Rm2で表されるシクロアルキル基とし
ては5〜6員のものが好ましい。
【0416】また、陽画像形成に用いる場合、上記複素
環上の置換基Rm及びRm1として最も好ましいのは、
下記一般式〔M−X〕により表されるものである。
【0417】
【化137】
【0418】式中Rm9,Rm10及びRm11はそれぞれ
前記Rmと同義である。
【0419】又、上記Rm9,Rm10及びRm11の中の
2つ例えばRm9とRm10は結合して飽和又は不飽和の
環(例えばシクロアルカン、シクロアルケン、複素環)
を形成したものを含み、更に該環にRm11が結合して有
橋炭化水素化合物残基を構成してもよい。
【0420】一般式〔M−X〕の中でも好ましいのは、
(i)Rm9〜Rm11の中の少なくとも2つがアルキル
基の場合、(ii)Rm9〜Rm11の中の1つ、例えばR
11が水素原子であって、他の2つRm9とRm10が結
合して根元炭素原子と共にシクロアルキルを形成する場
合、である。
【0421】更に(i)の中でも好ましいのは、Rm9
及びRm11の中の2つがアルキル基であって、他の1つ
が水素原子又はアルキル基の場合である。
【0422】また、陰画像形成に用いる場合、上記複素
環上の置換基Rm及びRm1として最も好ましいのは、
下記一般式〔M−XI〕により表されるものである。
【0423】一般式〔XI〕 Rm12−CH2− 式中、Rm12は上記Rmと同義である。
【0424】Rm12として好ましいのは、水素原子また
はアルキル基である。
【0425】以下に一般式〔M−I〕の化合物の代表的
具体例を示す。
【0426】
【化138】
【0427】
【化139】
【0428】
【化140】
【0429】
【化141】
【0430】
【化142】
【0431】
【化143】
【0432】
【化144】
【0433】
【化145】
【0434】
【化146】
【0435】
【化147】
【0436】
【化148】
【0437】
【化149】
【0438】
【化150】
【0439】
【化151】
【0440】
【化152】
【0441】
【化153】
【0442】
【化154】
【0443】
【化155】
【0444】
【化156】
【0445】
【化157】
【0446】
【化158】
【0447】以上の代表的具体例の他に、一般式〔M−
I〕で表される化合物の具体例としては、特願昭61−
9791号明細書の第66頁〜122頁に記載されてい
る化合物の中で、No.1〜4,8〜17,14〜2
4,26〜43,45〜59,61〜104,106〜
121,123〜162,164〜223で示される化
合物を挙げることができる。
【0448】また、上記カプラーはジャーナル・オブ・
ザ・ケミカル・ソサイアティ(Journal of
the Chemical Society),パーキ
ン(Perkin)I(1977),2047〜205
2、米国特許3,725,067号、特開昭59−99
437号、同59−42045号、同59−16254
8号、同59−171956号、同60−33552
号、同60−43659号、同60−172982号及
び同60−43659号等を参照にして合成することが
できる。
【0449】一般式〔M−I〕で表されるマゼンタカプ
ラーは、通常ハロゲン化銀1モル当たり1×10-3モル
〜1モル、好ましくは1×10-2モル〜8×10-8モル
の範囲で用いることが好ましい。
【0450】又一般式〔M−I〕で表されカプラーは、
他の種類のマゼンタカプラーと併用することができる。
【0451】又本発明においてポリマーカプラーを用い
ることも好ましい態様である。ポリマーカプラーとして
は特開昭59−95611号記載のP−2,P−5,P
−13,P−14,P−17,P−22及びP−23が
好ましく用いられ、更に下記ポリマーカプラーも本発明
の効果を奏する上で有用である。
【0452】
【化159】
【0453】
【化160】
【0454】
【化161】
【0455】本発明に用いるハロゲン化銀カラー写真感
光材料は、ハロゲン化銀乳剤層の少なくとも1層に発色
現像主薬の酸化体と反応して漂白促進剤を放出する化合
物(以下BAR化合物と称する)を含有する。本発明で
用いられるBAR化合物は、下記一般式〔BAR−A〕
または〔BAR−B〕で示されるものである。
【0456】
【化162】
【0457】式中、Cpは発色現像主薬の酸化体とのカ
ップリング反応し得るカプラー残基を表し、*はカプラ
ーのカップリング位を表し、TIMEはタイミング基を
表し、m及びlはそれぞれ0または1を表し、R1は結
合基(好ましくは炭素数1〜8のアルキレン基)を表
し、R2は水素原子、シアノ基、
【0458】
【化163】
【0459】ヘテロ環基(R3はアルキル基、アリール
基を表し、R4、R5及びR6は水素原子、アルキル基、
アリール基を表す。)のいずれかを表す。
【0460】Rb1は炭素原子数1〜8の2価の脂肪族
基、または
【0461】
【化164】
【0462】(式中、Lは炭素原子数1〜8の2価の脂
肪族基またはフェニレン基を表す)を表し、Rb2は水
可溶性基またはその前駆体を表す。
【0463】上記式において、Cpで表されるカプラー
残基としては、一般にイエロー、マゼンタまたはシアン
色素を生成する残基と、実質的に無色の生成物を生成す
る残基とがある。
【0464】Cpで表されるカプラー残基においてイエ
ローカプラー残基として代表的なものとしては、例えば
米国特許2,298,443号、同2,407,210
号、同2,875,057号、同3,048,194
号、同3,265,506号、同3,447,928号
及びファルブクプラーアイネ リテラトウルヴェルジッ
ヒト アグファ ミッタイルング(バンドII)″{Fa
rbkupp−lereine Literaturu
versiecht Agfa Mitteilung
(BandeII)}112〜126頁(1961年)等
に記載されているものがある。これらのうちアシルアセ
トアニリド類、例えば、ベンゾイルアセトアニリドやピ
バノイルアセトアニリド類が好ましい。
【0465】マゼンタカプラー残基として代表的なもの
としては、例えば米国特許2,369,489号、同
2,343,703号、同2,311,182号、同
2,600,788号、同2,908,573号、同
3,062,653号、同3,152,896号、同
3,519,429号、同3,725,067号、同
4,540,654号、特開昭59−162548号及
び上記Agfa Mitteilung(BandII)
126〜156頁(1961年)等に記載されたものが
ある。これらのうち、ピラゾロンあるいはピラゾロアゾ
ール(例えば、ピラゾロイミダゾール、ピラゾロトリア
ゾールなど)類が好ましい。
【0466】シアンカプラー残基として代表的なものと
しては、例えば米国特許2,367,531号、同2,
423,730号、同2,472,293号、同2,7
72,162号、同2,395,826号、同3,00
2,836号、同3,034,892号、同3,04
1,236号、同4,669,999号及び前記のAg
fa Mitteilung(BandII)156〜1
75頁(1961年)等に記載されているものがある。
これらのうちフェノール類あるいはナフトール類が好ま
しい。
【0467】実質的に無色の生成物を形成するカプラー
残基として代表的なものとしては、例えば米国特許86
1,138号明細書、米国特許3,632,345号、
同3,928,041号、同3,958,993号及び
同3,961,959号明細書などに記載されたものが
ある。これらのうち、環式カルボニル化合物が好まし
い。
【0468】TIMEで表されるタイミング基は、漂白
促進剤基
【0469】
【化165】
【0470】Cpから時間調節して放出することを可能
にする基であり、この基には、Cpと発色現像主薬の酸
化体との反応速度、Cpから放出された
【0471】
【化166】
【0472】−TIME−S−Rb1−Rb2の拡散速
度、及び該漂白促進剤基の放出速度をコントロールし得
る基を含んでいてもよい。代表的なタイミング基として
は、米国特許4,248,962号、特開昭57−56
837号明細書に開示されている分子内求核値換反応に
よって漂白促進剤基を放出するものや、特開昭56−1
14946号、特開昭57−154234号公報等に開
示されている共役鎖にそった電子移動反応によって漂白
促進剤基を放出するもの等が挙げられる。その他、特開
昭57−188035号、同58−98728号、同5
9−206834号、同60−7429号、同60−2
14358号、同50−225844号、同60−22
9030号、同60−233649号、同60−237
446号、同60−237447号公報に開示されたタ
イミング基が挙げられる。
【0473】漂白促進剤基の1つである−S−Rb1
Rb2−において、Rb1は炭素原子数1〜8の2価脂肪
族基、または
【0474】
【化167】
【0475】(式中、Lは炭素原子数1〜8の2価の脂
肪族基またはフェニレン基を表す)を表すが、より好ま
しくは次式で表される。
【0476】
【化168】
【0477】式中、R3′及びR4′は、それぞれ水素原
子または炭素原子数1〜4のアルキル基を表し、nbは
1〜8を表す。nbが2以上のときはそれぞれのR3
及びR4′は同一であっても異なってもよい。R3′及び
4′で表されるアルキル基は、直鎖であっても分岐鎖
であってもよく、例えば、メチル基、エチル基、n−プ
ロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、及びt
er−ブチル基などである。
【0478】一般式〔A〕におけるR1の好ましい基と
して、上記Rb1の好ましい基として示した
【0479】
【化169】
【0480】と同義の基が挙げられる。
【0481】Rb1として好ましいものを以下に記す。
【0482】
【化170】
【0483】Rb2で表される水可溶化基、または前駆
体として好ましいものを以下に挙げる。
【0484】
【化171】
【0485】(式中、R5′及びR6′はそれぞれ水素原
子、または炭素原子数1〜4のアルキル基を表す。) −S−Rb1−Rb2で表される漂白促進剤基として特に
好ましいものは、
【0486】
【化172】
【0487】である。
【0488】一般式〔BAR−A〕及び〔BAR−B〕
においてCpで示されるイエローカプラー残基として
は、次の一般式〔II〕及び〔III〕で表されるものが好
ましい。
【0489】
【化173】
【0490】上記一般式〔II〕及び〔III〕において、
7,R8はアルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテ
ロ環またはハロゲン原子を表し、上記アルキル、シクロ
アルキル、アリール、ヘテロ環は、酸素原子、窒素原
子、硫黄原子を介して結合することがある。更に上記ア
ルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロ環は以下に
掲げる結合基を介して結合することがある。即ち、アシ
ルアミノ、カルバモイル、スルホンアミド、スルファモ
イル、スルファモイルカルボニル、カルボニルオキシ、
オキシカルボニル、ウレイド、チオウレイド、チオアミ
ド、スルホン、スルホニルオキシ等を介して結合するこ
とがある。また上記アルキル、シクロアルキル、アリー
ル、ヘテロ環には更に以下に述べる置換基を有するもの
が含まれる。即ち、該置換基としては、例えばハロゲン
原子、ニトロ、シアノ、アルキル、アルケニル、シクロ
アルキル、アリール、アルコキシ、アリールオキシ、ア
ルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、カル
ボキシ、スルホ、スルファモイル、カルバモイル、アシ
ルアミノ、ウレイド、ウレタン、スルホンアミド、ヘテ
ロ環、アリールスルホニル、アルキルスルホニル、アリ
ールチオ、アルキルチオ、アルキルアミノ、アニリノ、
ヒドロキシ、イミド、アシル等が挙げられる。R7及び
8がそれぞれ2つ以上ある場合、それらが同一のも
の、異なったもの双方を含む。
【0491】一般式〔BAR−A〕及び〔BAR−B〕
において、Cpで示されるマゼンタカプラー残基として
は、次の一般式〔IV〕,〔V〕,〔VI〕,〔VII〕で表
されるものが好ましい。
【0492】
【化174】
【0493】上記一般式〔VI〕〜〔VII〕においてR7
8は一般式〔II〕,〔III〕のR7,R8と同義である。
【0494】一般式〔I〕においてCpで示されるシア
ンカプラー残基としては、、次の一般式〔VIII〕,〔I
X〕,〔X〕で表されるのが好ましい。
【0495】
【化175】
【0496】上記〔VIII〕〜〔X〕においてR7,R8
一般式〔II〕,〔III〕のR7,R8と同義である。
【0497】一般式〔BAR−A〕及び〔BAR−B〕
において、Cpで表される実質的に無色の生成物を形成
するカプラー残基としては、一般式〔XI〕〜〔XIV〕で
表されるものが好ましい。
【0498】
【化176】
【0499】式中、R9は水素原子、アルキル基、アリ
ール基、ハロゲン原子、アルコキシ基、アシルオキシ
基、またはヘテロ環基を、Xは酸素原子または=N−R
10を表す。R10はアルキル基、アリール基、ドロキシ
基、アルコキシ基またはスルホニル基を表す。Zは5〜
7員の炭素環(例えばインダノン、シクロペンタノン、
シクロヘキサノンなど)またはヘテロ環(例えばピペリ
ドン、ピロリドン、ヒドロカルボスチリルなど)を形成
するに必要な非金属原子群を表す。
【0500】
【化177】
【0501】式中、R9並びにXは一般式〔XI〕におけ
るR9並びにXと同義であり、R11はアルキル基、アリ
ール基、ヘテロ環基、シアノ基、ヒドロキシ基、アルコ
キシ基、アリールオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アルキ
ルアミノ基、ジアルキルアミノ基またはアニリノ基を表
す。
【0502】
【化178】
【0503】式中、R12及びR13は同じもの、異なった
もの双方を含み、アルコキシカルボニル基、カルバモイ
ル基、アシル基、シアノ基、ホルミル基、スルよホニル
基、スルフィニル基、スルファモイル基、アンモニウム
ミル基または
【0504】
【化179】
【0505】を表す。Aは窒素原子とともに5〜7員の
ヘテロ環(例えばフタルイミド、トリアゾール、テトラ
ゾール等)を形成するに必要な非金属原子群を表す。
【0506】
【化180】
【0507】式中、R14は、例えばアルキル基、アリー
ル基、アニリノ基、アルキルアミノ基またはアルコキシ
基を、Bは酸素原子、硫黄原子または窒素原子を表す。
【0508】本発明を実施する際に有用なTIMEとし
ては次の一般式〔XV〕,〔XVI〕,〔XVII〕で示される
ものを包含するが、これらに限定されるものではない。
【0509】
【化181】
【0510】式中、Xは置換基があってもよいベンゼン
環またはナフタレン環を完成するのに必要な原子群を表
す。Yは
【0511】
【化182】
【0512】を表し、一般式〔BAR−A〕及び〔BA
R−B〕においてCpで表されるカプラー残基のカップ
リング位に結合しており、R15,R16及びR17は水素原
子、アルキル基またはアリール基を表す。また、
【0513】
【化183】
【0514】基はYに対し、オルト位またはパラ位に置
換されており、漂白促進剤基の酸素原子に結合してい
る。
【0515】
【化184】
【0516】式中、Y,R15,R16は各々一般式〔XV〕
と同義である。R18は例えば水素原子、アルキル基、ア
リール基、アシル基、スルホニル基、アルコキシカルボ
ニル基、複素環残基であり、R19は水素原子、アルキル
基、アリール基、複素環残基、アルコキシ基、アミノ
基、酸アミド基、スルホンアミド基、カルボキシ、アル
コキシカルボニル基、カルバモイル基、シアノ基を示
す。また、このタイミング基は、一般式〔XV〕と同義に
Yでもって一般式〔BAR−A〕及び〔BAR−B〕に
おいてCpで表されるカプラー残基のカップリング位
に、
【0517】
【化185】
【0518】基でもって漂白促進剤基の酸素原子に結合
する。
【0519】次に分子内求核置換反応により漂白促進剤
基を放出するタイミング基の例を一般式〔XVII〕で示
す。
【0520】
【化186】
【0521】式中、Nuは電子の豊富な酸素、硫黄また
は窒素原子を有している求核基であり、一般式〔BAR
−A〕及び〔BAR−B〕においてCpで表されるカプ
ラー残基のカップリング位に結合している。
【0522】Eは、電子の不十分なカルボニル基、チオ
カルボニル基、ホスフィニル基またはチオホスフィニル
基を有している求電子基であり、漂白促進剤基への酸素
原子と結合している。
【0523】XはNu及びEを立体的に関係づけてい
て、一般式〔BAR−A〕及び〔BAR−B〕において
Cpで表されるカプラー残基からNuが放出せしめられ
た後、3員環ないし7員環の形成を伴う分子内求核反応
を被り、かつそれによって漂白促進剤を放出することの
できる結合基である。
【0524】タイミング基の代表的具体例としては、以
下のものを挙げることができる。
【0525】
【化187】
【0526】以下本発明に用いることができるBAR化
合物の具体例を挙げるが、これらの例示に限定されるも
のではない。
【0527】
【化188】
【0528】
【化189】
【0529】
【化190】
【0530】
【化191】
【0531】
【化192】
【0532】
【化193】
【0533】
【化194】
【0534】
【化195】
【0535】
【化196】
【0536】
【化197】
【0537】
【化198】
【0538】
【化199】
【0539】
【化200】
【0540】
【化201】
【0541】
【化202】
【0542】
【化203】
【0543】
【化204】
【0544】
【化205】
【0545】
【化206】
【0546】
【化207】
【0547】
【化208】
【0548】
【化209】
【0549】
【化210】
【0550】
【化211】
【0551】
【化212】
【0552】
【化213】
【0553】次に本発明に係るBAR化合物の合成法に
ついて具体的に説明する。
【0554】合成例1 BRA化合物(44)の合成 1,4−ジヒドロキシ−2−ナフトエ酸20gに2−ブ
ロモエタノール100mlを加え、90℃に加熱した。
これに塩化水素ガスを5時間通じた。n−ヘキサンを加
え析出した固体を濾過して1−ヒドロキシ−4−(2−
ブロモエトキシ)−2−ナフトエ酸17.4gを55%
の収率で得た。
【0555】次に1−ヒドロキシ−4−(2−ブロモエ
トキシ)−2−ナフトエ酸15.6と4−(2,4−ジ
−t−アミルフェノキシ)−ブチルアミン15.3gを
ジオキサン150mlに溶解し、これにジシクロヘキシ
ルカルボジイミド10.4gを加え2時間撹拌した。析
出したウレアを濾別し、濾液を減圧下濃縮した。
【0556】残渣を酢酸エチル−ヘキサン混合溶媒より
再結晶することにより、1−ヒドロキシ−4−(2−ブ
ロモエトキシ)−N−{4−(2,4−ジ−t−アミル
フェノキシ)−ブチル}−2−ナフトアミド22.7g
を76%の収率で得た。
【0557】次に1−ヒドロキシ−4−(2−ブロモエ
トキシ)−N−{4−(2,4−ジ−t−アミルフェノ
キシ)−ブチル}−2−ナフトアミド18gとチオ尿素
2.3gを95%エタノール50mlに溶解し、5時間
加熱還流した。反応液を減圧下濃縮し、残渣を酢酸エチ
ル−ヘキサン混合溶媒より再結晶して、化合物(44)
の12.8gを63%の収率で得た。
【0558】 元素分析 C% H% N% S% 計 算 値 60.52 7.17 6.23 4.75 測 定 値 60.68 7.28 6.13 4.70 その他NMRスペクトル、FDマススペクトルにより固
定した。
【0559】合成例2 化合物(68)の合成 α−ピバロイル−α−クロル−2−クロル−5−{γ−
(2,5−ジ−t−アミルフェノキシ)−ブタンアミ
ド}−アセトアニリド18.2gとHOCOCH2CN
HCH2CH2N(CH32(このものは、特開昭55−
26506号に記載の方法により合成した)13.4g
をアセトニトリル100mlに溶解し、4時間加熱還流
した。反応液に酢酸エチルと水を加え、酢酸エチル層を
抽出した後、減圧下濃縮した。残渣を含水メタノールよ
り再結晶して化合物(25)の13.8gを58%の収
率で得た。
【0560】 元素分析 C% H% N% S% 計 算 値 60.70 7.51 7.08 8.10 測 定 値 60.76 7.68 7.03 8.11 その他NMRスペクトル、FDマススペクトルにより同
定した。
【0561】本発明に係るBAR化合物は写真材料中、
任意の層、例えばハロゲン化銀乳剤層及び/または非感
光性親水性コロイド層に含有させることができるが、好
ましくはハロゲン化銀乳剤層に使用するのがよい。更
に、好ましくは赤感光性ハロゲン化銀乳剤層及び/また
は緑感光性ハロゲン化銀乳剤層に使用する場合である。
【0562】本発明のBAR化合物をカラー感光材料の
親水性コロイド層に含有せしめるためには、例えばブチ
ルフタレート、トリクレジルホスフェート、ジノニルフ
ェノール等の如き高沸点溶媒と酢酸ブチル、プロピオン
酸等の如き低沸点溶媒との混合液に本発明に係るBAR
化合物をそれぞれ単独で、あるいは併用して溶解せしめ
た後、界面活性剤を含むゼラチン水溶液と混合し次いで
高速度回転ミキサーまたはコロイドミルもしくは超音波
分散機を用いて乳化分散させた後、乳剤中に直接添加す
るか、または上記乳化分散液をセットした後、細断し水
洗した後、これを乳剤に添加してもよい。
【0563】本発明に係るBAR化合物の使用量は、ハ
ロゲン化銀1モル当たり0.0005モル〜5.0モル
が好ましく、より好ましくは0.005モル〜1.0モ
ルの範囲である。
【0564】本発明に係るBAR化合物は1種で使用し
ても、または2種以上併用してもよい。
【0565】本発明のハロゲン化銀カラー写真感光材料
の処理方法において、用いられるハロゲン化銀乳剤とし
て沃化銀含有率の異なる2相以上の相から構成されてい
るハロゲン化銀粒子であって、該平均沃化銀含有率が該
粒子の外縁相の沃化銀含有率よりも高いハロゲン化銀粒
子を含有するハロゲン化銀乳剤であることが好ましい。
【0566】本発明のハロゲン化銀カラー写真感光材料
の処理方法において粒子の平均沃化銀含有率が粒子の外
縁相の沃化銀含有率よりも高いことは以下の方法によっ
て測定できる。
【0567】本発明のハロゲン化銀乳剤が、粒径/粒子
の厚さの平均値が5未満であるハロゲン化銀粒子を含む
乳剤の場合、蛍光X線分析法によって求めた平均沃化銀
含有率(J1)とX線光電子分光法で求めた粒子表面の
沃化銀含有率(J2)を比べたときJ1>J2なる関係を
満足するものである。
【0568】ここで言う粒径は粒子の投影面積が最大と
なる面の外接円の直径である。
【0569】X線光電子分光法について説明する。
【0570】X線光電子分光法による測定に先立って、
乳剤を以下のように前処理する。まず、乳剤にプロナー
ゼ溶液を加え、40℃で1時間撹拌してゼラチン分解を
行う。次に遠心分離して乳剤粒子を沈降させ、上澄み液
を除去した後、プロナーゼ水溶液を加え、上記の条件で
再度ゼラチン分解を行う。この試料を再び遠心分離し、
上澄み液を除去した後、蒸留水を加え乳剤粒子を蒸留水
中に再分散させ、遠心分離し、上澄み液を除去する。こ
の水洗操作を3回繰返した後、乳剤粒子をエタノール中
に再分散させる。これを鏡面研磨したシリコンウェハ上
に薄く塗布して測定試料とする。
【0571】X線光電子分光法による即手には、装置と
してPHI社製ESCA/SAM560型を使用し、励
起用X線にMg−Kα線、X線源電圧15KV、X線源
電流40mA、パスエネルギー50eVの条件で行う。
【0572】表面ハライド組成を求めるためにAg3
d,Br3d,I3d3/2電子を検出する。
【0573】組成比の算出は各ピークの積分強度を用い
て、相対感度係数法により行う。Ag3d,Br3d,
I3d3/2相対感度係数としてそれぞれ5.10,
0.81,4.592を使用することにより、組成比を
原子パーセントを単位として与えられる。
【0574】本発明において用いられるハロゲン化銀乳
剤が粒径/粒子の厚さの平均値が5未満である粒子を含
む場合には粒子サイズ分布が単分散性であることが好ま
しい。単分散性ハロゲン化銀乳剤とは、
【0575】
【外1】
【0576】を中心に±20%の粒径範囲内に含まれる
ハロゲン化銀重量がハロゲン化銀粒子重量の60%以上
であるものを言い、好ましくは70%以上、更に好まし
くは80%以上である。
【0577】ここに、
【0578】
【外2】
【0579】粒径γiを有する粒子の頻度niとγi3
との積ni×γi3が最大となるときの粒径γiと定義
する(有効数字3桁、最小桁数字は4捨5入する)。
【0580】ここで言う粒径とは、球状のハロゲン化銀
粒子の場合は、その直後、また球状以外の粒子の場合
は、その投影像を同面積の円像に換算した時の直径であ
る。
【0581】粒径は例えば該粒子を電子顕微鏡で1万倍
から5万倍に拡大して撮影し、そのプリント上の粒子直
径又は投影時の面積を実測することによって得られるこ
とができる(測定粒子個数は無差別に1000個以上あ
る事とする。) 本発明の特に好ましい高度の単分散乳剤は
【0582】
【数1】
【0583】によって定義した分布の広さが20%以下
のものであり、更に好ましくは15%以下のものであ
る。
【0584】ここに平均粒径及び粒径標準偏差は前記定
義のγiから求めるものとする。
【0585】本発明に用いられるハロゲン化銀乳剤が粒
径/粒子の厚さの平均値か5以上である平板状ハロゲン
化銀乳剤の場合、前述の蛍光X線分析法によって求めた
平均沃化銀含有率(J1)とX線マイクロアナリシス法
を用いハロゲン化銀粒子の粒径方向に対して中心部より
80%以上離れたハロゲン化銀結晶上で測定した沃化銀
含有率の測定値の平均値(J3)を比べたときJ1>J3
なる関係を満足するものである。
【0586】X線マイクロアナリシス法について説明す
る。エネルギー分散型X線分析装置を電子顕微鏡に装置
した電子顕微鏡観察用グリッドにハロゲン化銀粒子を分
散し、液体窒素冷却にてI粒子がCRT視野に入るよう
に倍率を設定し、一定時間AgLα,ILα線の強度を
積算する。ILα/AgLαの強度比とあらかじめ作成
しておいて検量線を用いて沃化銀含有率を算出すること
ができる。
【0587】粒径/粒子の厚さの平均値が5以上である
平板状ハロゲン化銀乳剤において粒径/粒子の厚さの平
均値は6以上100以下がより好ましく7以上50以下
が特に好ましい。
【0588】粒径/粒子の厚さの平均値が5未満である
本発明のハロゲン化銀乳剤におけるX線光電子分光法に
よる粒子表面の沃化銀含有率(J2)は6乃至0モルで
あることが好ましく、より好ましくは5乃至0モル%で
あり、特に好ましくは4乃至0.01モル%である。
【0589】粒径/粒子の厚さの平均値が5以上である
本発明の平板状ハロゲン化銀乳剤におけるX線マイクロ
アナリシス法によるハロゲン化銀粒子の粒径方向に対し
て中心部より80%以上離れたハロゲン化銀結晶上で測
定した沃化銀含有率の測定値の平均値(J3)は6ない
し0モル%であることが好ましく、より好ましくは5乃
至0モル%であり、特に好ましくは4乃至0.01モル
%である。平板状ハロゲン化銀粒子の平均厚さは0.5
〜0.01μmが好ましく、特に好ましくは0.3〜
0.05μmである。平板状ハロゲン化銀乳剤に含まれ
るハロゲン化銀粒子の平均粒径は0.5〜30μmが好
ましく、より好ましくは1.0〜20μmである。
【0590】本発明に好ましく用いられる前述の粒径/
粒子の厚さの平均値が5未満であるハロゲン化銀乳剤は
単分散性であることが好ましく、コア/シェル型である
ことが好ましい。本発明に好ましく用いられる前述の粒
径/粒子の厚さの平均値が5以上である平板状ハロゲン
化銀乳剤は沃化銀が粒子中心部に局在したものであるこ
とが好ましい。
【0591】粒径/粒子の厚さの平均値が5未満である
コア/シェル型ハロゲン化銀乳剤は、沃化銀含有率の異
なる2相以上の相から構成されている粒子構造からな
り、沃化銀の含有率が最高である相(コアと称する)が
最表面層(シェルと称する)以外であるハロゲン化銀粒
子から成るものである。
【0592】最高の沃化銀含有率を有する内部相(コ
ア)沃化銀含有率は6〜40モル%のものを好ましく用
い得るが、より好ましくは8〜30モル%、特に好まし
くは10〜20モル%である。最表面相の沃化銀含有率
は6モル%未満が好ましく、さらに好ましくは0〜4.
0モル%である。
【0593】コア/シェル型ハロゲン化銀粒子のシェル
部が占める割合は体積で10〜80%が好ましく、より
好ましくは15〜70%、特に好ましくは20〜60%
である。
【0594】またコア部の占める割合は体積で粒子全体
の10〜80%とするのが好ましく、20〜50%が更
に好ましい。
【0595】本発明において、ハロゲン化銀粒子の沃化
銀含有率の高いコア部と含有率の低いシェル部との含有
率差は、シャープな境界を有するものでもよく、また境
界の必ずしも明白でない連続して変化するものであって
もよい。またコア部とシェル部の中間の沃化銀含有率を
有する中間相をコアとシェルの間にもつものも好ましく
用いられる。
【0596】前記中心層を有するコア/シェル型ハロゲ
ン化銀粒子からなる場合、中間層の体積は粒子全体の5
〜60%更には20〜55%がよい。シェルと中間層、
中間層とコアの沃化銀含有率差はそれぞれ3モル%以上
あることが好ましく、シェルとコアの沃化銀含有率差は
6モル%以上であることが好ましい。
【0597】コア/シェル型ハロゲン化銀乳剤は沃臭化
銀であることが好ましく、その平均沃化銀含有率は4〜
20モル%が好ましく、より好ましくは5〜15モル%
である。また本発明の効果を損なわない範囲で塩化銀を
含有してもよい。
【0598】コア/シェル型ハロゲン化銀乳剤は特開昭
59−177535、同60−138538、同59−
52238、同60−143331、同60−3572
6及び同60−258536号等に開示された公知の方
法によって製造することができる。
【0599】特開昭60−138538号実施例記載の
方法のようにコア/シェル型ハロゲン化銀乳剤を種粒子
から出発して成長させる場合、粒子中心部にコアとは異
なるハロゲン組成領域をもつことがありうる。
【0600】このような場合種粒子のハロゲン組成は臭
化銀、沃臭化銀、塩沃臭化銀、塩臭化銀、塩化銀等の任
意の組成のものを用いうるが、沃化銀含有率が10モル
%以下の沃臭化銀又は沃化銀が好ましい。
【0601】また種粒子の全ハロゲン化銀に占める割合
は体積で50%以下が好ましく10%以下が特に好まし
い。
【0602】上記コア/シェル型ハロゲン化銀粒子にお
ける沃化銀の分布状態は、各種の物理的測定法によって
検知することができ、例えば日本写真学会、昭和56年
度年次大会講演要旨集に記載されているような、低温で
のルミネッセンスの測定やX線回折法によって調べるこ
とができる。
【0603】コア/シェル型ハロゲン化銀粒子は、立方
体、14面体、8面体のような正常晶でもよく、双晶か
ら成っていてもよく、またこれらの混合物であってもよ
いが正常晶であることが好ましい。
【0604】粒径/粒子の厚さの平均値が5以上であっ
て沃化銀が粒子中心部に局在している平板状ハロゲン化
銀乳剤において、中心部の高沃度含有相は粒子の全体積
の80%以下が好ましく、特に60%〜10%が好まし
い。中心部の沃化銀含有率は5〜40モル%が好まし
く、特に10〜30モル%が好ましい。中心部の高沃度
含有相をとりまく低沃度含有相(周辺部)は沃化銀の含
有率が0〜10モル%、より好ましくは0.1〜6.0
モル%である沃臭化銀から成ることが好ましい。
【0605】沃化銀が中心部に局在している平板状ハロ
ゲン化銀乳剤は特開昭59−99433号等に開示され
た公知の方法によって得ることができる。本発明のハロ
ゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法において、ハロ
ゲン化銀写真感光材料中の全ハロゲン化銀乳剤の平均の
沃化銀含有率は0.1乃至15モル%であることが好ま
しく、より好ましくは0.5乃至12モル%であり特に
好ましくは1乃至6モル%である。
【0606】本発明のハロゲン化銀カラー写真感光材料
の処理方法において、ハロゲン化銀カラー感光材料中の
全ハロゲン化銀乳剤の平均粒径は2.0μm以下が好ま
しく、より好ましくは0.1乃至1.0μm以下、特に
好ましくは0.2乃至0.6μmである。
【0607】本発明のハロゲン化銀カラー写真感光材料
の処理方法において、ハロゲン化銀カラー写真感光材料
の全親水性コロイド層の乾燥膜厚の総和(以下乳剤面の
膜厚と記す)の下限は、含まれるハロゲン化銀乳剤、カ
プラー、油剤、添加剤などにより限界があり、好ましい
乳剤面の膜厚は5μm〜18μmであり、更に好ましく
は10μm〜16μmである。又、乳剤面の最表面から
支持体に最も近い乳剤層の下端までは14μm以下が好
ましく、該乳剤層と感色性が異なり該乳剤層の次に支持
体に近い乳剤層の下端までは10μm以下が好ましい。
【0608】本発明のカラー感光材料の薄層化の方法と
しては、バインダーである親水性コロイドを減量する方
法がある。ハロゲン化銀や高沸点溶剤中に溶解されてい
るカプラー微小油滴等を保持し、また機械的なストレス
によるカブリ上昇を防ぐ、また層間の現像主薬酸化体の
拡散による色濁りを防ぐ等の目的で親水性コロイドが添
加されているため、それらの目的を損なわない範囲で減
量する事が出来る。
【0609】薄層化の他の方法として、高発色性のカプ
ラーを使用する方法がある。
【0610】本発明に有利に用いられる高発色性カプラ
ーとして、2当量カプラーが挙げられる。例えば特開昭
52−115219号、同54−12338号に記載さ
れた2当量イエローカプラー、特開昭53−12312
9号、同55−118034号に記載されている2当量
マゼンタカプラー、特開昭53−105226号、同5
4−14736号に記載されている2当量シアンカプラ
ー等が使用される。また本発明に有利に用いられる高発
色性のカプラーとして、ポリマーカプラーが挙げられ
る。
【0611】例えば、特公昭46−22513号、米国
特許3,767,412号、米国特許3,926,43
6号、特開昭58−28745号等に記載されているポ
リマーカプラーが使用される。薄層化の他の方法とし
て、高沸点溶剤を減量する方法、異なる感色性を有する
層間の中間層に現像主薬酸化体のスカベンジャーを添加
する事により中間層を薄層化する方法等が挙げられる。
【0612】本発明のハロゲン化銀カラー写真感光材料
の処理方法において、ハロゲン化銀カラー写真感光材料
の全乳剤層中に含まれる感光性ハロゲン化銀乳剤に含有
されるハロゲン化銀の総和は6.5g/m2以下が好ま
しく、より好ましくは2.5〜6.0g/m2、より好
ましくは3.0〜5.5g/m2、特に好ましくは3.
5〜5.0g/m2である。
【0613】尚、ハロゲン化銀乳剤の量は蛍光X線法に
よって求めることができ、上記ハロゲン化銀量は銀に換
算した値で示したものである。
【0614】本発明のハロゲン化銀カラー写真感光材料
の処理方法において、ハロゲン化銀カラー写真感光材料
は相対湿度55%以下で保存されたものであることが好
ましい。
【0615】本発明において相対湿度55%以下の状態
で保存する方法としては密封包装することが好ましい。
【0616】本発明でいう密封包装とは、通常包装の分
野でよく知られている防湿性の包装を行うことである。
包装材料としては、アルミ板、ブリキ板、アルミ箔など
の金属及び金属箔、ガラス、あるいはポリエチレン、ポ
リ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリ塩化ビニリデン、ポ
リプロピレン、ポリカーボネート、ポリアミドなどの高
分子、各種ポリマーとセロハン、紙、アルミ箔等の素材
による複合積層材(包装用語でいうラミネート材料 )
などが用いられる。
【0617】密封の封緘方法としては各種接着剤を用い
た接着剤法、ヒートシールなどの熱融着法、その他当写
真業界では一般時なパトローネケースを用いた方法など
を用いることができる。
【0618】これら封緘方法の詳細は「食料包装技術便
覧」日本包装技術協会(編)P573〜P609などに
記載されている。
【0619】本発明における相対湿度55%以下に保存
されたハロゲン化銀感光材料とは25℃相対湿度55%
でハロゲン化銀感光材料を開封し30秒以内に測定した
重量W1 55と同一条件下に3日間保存した後測定した重
量W2 55との差ΔW55=W2 55−W1 55がゼロ以上である
ことと定義される。
【0620】本発明の好ましい条件は25℃相対湿度3
0%での重量変化ΔW30が負になることであり、さらに
好ましい条件は25℃相対湿度35%で重量変化ΔW35
が負になることである。
【0621】本発明では、ロール型の投影感光材料では
ポリエチレン、ポリプロピレンなどの高分子でできたパ
トローネケースが好ましく、シート型の撮影感光材料で
はポリエチレンなどをヒートシートしたものなどが好ま
しい。
【0622】これらの密封包装は二重に行われてもよ
い。相対湿度を本発明のように下げて包装する方法とし
ては、ハロゲン化銀写真感光材料を低温の部屋で包装し
てもよいし、該感光材料の乾燥時に通常より乾燥してお
く方法でもよく、また密封される中に例えばシリカゲル
などの乾燥剤を入れることにより低湿化してもよい。
【0623】本発明のハロゲン化銀カラー写真感光材料
の処理方法において、ハロゲン化銀カラー写真感光材料
の支持体上の乳剤層側に塗設された全親水性保護コロイ
ド層現像時の膨潤膜厚が乾燥時の膜厚の180%乃至3
50%であることが好ましく、特に好ましくは200%
〜300%である。
【0624】この膨潤膜厚を調節する技術は当業者では
よく知られており、例えば硬膜剤の量、種類を適宜選択
することにより、行うことができる。
【0625】硬膜剤としては、アルデヒド系、アジリジ
ン系(例えば、PBレポート、19,921、米国特許
2,950,197号、同2,964,404号、同
2,983,311号、同3,271,175号の各明
細書、特公昭46−40898号、特開昭50−913
15号の各公報に記載のもの)、イソオキサゾール系
(例えば、米国特許331,609号明細書に記載のも
の)、エポキシ系(例えば米国特許3,047,394
号、西独特許1,085,663号、英国特許1,03
3,518号の各明細書、特公昭48−35495号公
報に記載のもの)、ビニールスルホン系(例えば、PB
レポート19,920、西独特許1,100,942
号、同2,337,412、同2,545,722号、
同2,635,518号、同2,742,308号、同
2,749,260号、英国特許1,251,091
号、特願昭45−54236号、同48−110996
号、米国特許3,539,644号、同3,490,9
11号の各明細書に記載のもの)、アクリロイル系(例
えば、特願昭48−27949号、米国特許3,64
0,720号の各明細書に記載のもの)、カルボジイミ
ド系(例えば、米国特許2,938,892号、同4,
043,818号、同4,061,499号の各明細
書、特公昭46−38715号公報、特願昭49−15
095号明細書に記載のもの)、トリアジン系(例え
ば、西独特許2,410,973号、同2,553,9
15号、米国特許3,325,287号の各明細書、特
開昭52−12722号公報に記載のもの)、高分子型
(例えば、英国特許822,061号、米国特許3,6
23,878号、同3,396,029号、同3,22
6,234号明細書、特公昭47−18578号、同1
8579号、同47−48896号の各公報に記載のも
の)、その他マレイミド系、アセチレン系、メタンスル
ホン酸エステル系、(N−メチロール系;)の硬膜剤が
単独または組合せて使用できる。有用な組合せ技術とし
て、例えば西独特許2,447,587号、同2,50
5,746号、同2,514,245号、米国特許4,
047,957号、同3,832,181号、同3,8
40,370号の各明細書、特開昭48−43319
号、同50−63062号、同52−127329号、
特公昭48−32364号の各公報に記載の組合せが挙
げられる。
【0626】本発明において現像時の膨潤膜厚とは、3
8℃に保温された下記の溶液中に3分間浸漬した後の厚
さと定義される。
【0627】 [膨潤度測定用 溶液] 4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N− (β−ヒドロキシエチル)−アニリン・硫酸塩 4.75g 無水亜硫酸ナトリウム 4.25g ヒドロキシルアミン・1/2硫酸塩 2.0g 無水炭酸カリウム 37.5g 臭化ナトリウム 1.3g ニトリロトリ酢酸・3ナトリウム塩 (1水塩) 2.5g 水酸化カリウム 1.0g 水を加えて1lとする。
【0628】膨潤膜厚の測定は例えばエイ・グリーン・
アンド・ジー・アイ・ビー・レーベンソン,ジャーナル
・オブ・フォトグラフィック・サイエンス(J.Pho
togr.Sci.),20,205(1972)記載
の方法により測定できる。
【0629】本発明における乾燥膜厚とは、23℃、5
5%調湿下で測定した膜厚を意味する。また、各膜厚に
ついては、乾燥試料の断面を操作型電子顕微鏡で拡大撮
影し、各層の膜厚を測定する。
【0630】上述の全親水性保護コロイド層としては、
前記の少なくとも1層ずつある青感性、緑感性及び赤感
性のハロゲン化銀乳剤層がある他、必要に応じて塗設さ
れる保護層、ハレーション防止層、イエローフィルター
層、中間層などが含まれる。
【0631】本発明による効果を特に発揮しうるハロゲ
ン化銀カラー写真感光材料の層構成は支持体から順次コ
ロイド銀ハレーション防止層(中間層)赤感性層(中間
層)緑感性層(中間層)コロイド銀黄色フィルター層青
感性層(中間層)保護層を塗布したもの更には支持体か
ら順次コロイド銀ハレーション防止層(中間層)赤感性
層(中間層)緑感性層(中間層)青感性層(中間層)赤
感性層(中間層)緑感性層(コロイド銀黄色フィルター
層)青感性層(中間層)保護層を塗布した層構成であ
る。
【0632】なお、( )中の層は省略しても良い。上
記赤感性層、緑感性層及び青感性層の各層は低感度と高
感度の層に各々分割されていることが好ましい。また特
公昭49−15495号公報に記載されている様な赤感
性層は、緑感性層、青感性層の少なくとも1つを3つの
部分層の分けた層構成、特開昭51−49027号公報
に記載されている様な高感度乳剤層単位と低感度乳剤層
単位を分けた層構成並びに西独公開公報2,622,9
22号、同2,622,923号、同2,622,92
4号、同2,704,826号及び同2,704,79
7号に記載されている様な層構成等が挙げられる。
【0633】また本発明においては、特開昭57−17
7551号、同59−177552号、同59−180
555号の各公報記載の層構成を適用することも可能で
ある。
【0634】これらのハロゲン化銀乳剤は、活性ゼラチ
ン;硫黄増感剤、例えばアリルチオカルバミド、チオ尿
素、シスチン等の硫黄増感剤;セレン増感剤;還元増感
剤例えば第1スズ塩、二酸化チオ尿素、ポリアミン等;
貴金属増感剤、例えば金増感剤、具体的にはカリウムオ
ーリチオシアネート、カリウムクロロオーレート、2−
オーロチオ−3−メチルベンゾチアゾリウムクロライド
等あるいは例えばルテニウム、パラジウム、白金、ロジ
ウム、イリジウム等の水溶性基の増感剤、具体的にはア
ンモニウムクロロパラデート、カリウムクロロプラチネ
ート及びナトリウムクロロパラデート(これらの或る種
のものは量の大小によって増感剤あるいはカブリ抑制剤
等として作用する。)等により単独であるいは適宜併用
(例えば金増感剤と硫黄増感剤の併用、金増感剤とセレ
ン増感剤との併用等)して化学的に増感されてもよい。
【0635】本発明に係わるハロゲン化銀乳剤は、含硫
黄化合物を添加して化学熟成し、この化学熟成する前、
熟成中、または熟成後、少なくとも1種のヒドロキシテ
トラザインデン及びメルカプト基を有する含窒素ヘテロ
環化合物の少なくとも1種を含有せしめてもよい。
【0636】本発明に用いられるハロゲン化銀は、各々
所望の感光波長域に感光性を付与するために、適当な増
感色素をハロゲン化銀1モルに対して5×10-8〜3×
10-3モル添加して光学増感させてもよい。増感色素と
しては種々のものを用いることができ、また各々増感色
素を1種または2種以上組合せて用いることができる。
本発明において有利に使用される増感色素としては、例
えば次の如きものを挙げることができる。
【0637】即ち、青感性ハロゲン化銀乳剤に用いられ
る増感色素としては、例えば西独特許929,080
号、米国特許2,231,658号、同2,493,7
48号、同2,503,776号、同2,519,00
1号、同2,912,329,同3,656,959
号、同3,672,897号、同3,694,217
号、同4,025,349号、同4,046,572
号、英国特許1,242,588号、特公昭44−14
030号、同52−24844号等に記載されたものを
挙げることができる。また緑感性ハロゲン化銀乳剤に用
いられる増感色素としては、例えば米国特許1,93
9,201号、同2,072,908号、同2,73
9,149号、同2,945,763号、英国特許50
5,979号等に記載されている如きシアニン色素、メ
ロシアニン色素または複合シアニン色素をその代表的な
ものとして挙げることができる。更に、赤感性ハロゲン
化銀乳剤に用いられる増感色素としては、例えば米国特
許2,269,234号、同2,270,378号、同
2,442,710号、同2,454,629号、同
2,776,280号等に記載されている如きシアニン
色素、メロシアニン色素または複合シアニン色素をその
代表的なものとして挙げることができる。更にまた米国
特許2,213,995号、同2,493,748号、
同2,519,001号、西独特許929,080号等
に記載されている如きシアニン色素、メロシアニン色素
または複合シアニン色素を緑感性ハロゲン化銀乳剤また
は赤感性ハロゲン化銀乳剤に有利に用いることができ
る。
【0638】これらの増感色素は単独で用いてもよく、
またこれらを組合せて用いてもよい。
【0639】本発明の写真感光材料は必要に応じてシア
ニン或いはメロシアニン色素の単用または組合せによる
分光増感法にて所望の波長域に光学増感がなされていて
もよい。
【0640】特に好ましい分光増感法として代表的なも
のは例えば、ベンズイミダゾロカルボシアニンとベンゾ
オキサゾロカルボシアニンとの組合せに関する特公昭4
3−4936号、同43−22884号、同45−18
433号、同47−37443号、同48−28293
号、同49−6209号、同53−12375号、特開
昭52−23931号、同52−51932号、同54
−80118号、同58−153926号、同59−1
16646号、同59−116647号等に記載の方法
が挙げられる。
【0641】またベンズイミダゾール核を有したカルボ
シアニンと他のシアニン或いはメロシアニンとの組合せ
に関するものとしては例えば特公昭45−25831
号、同47−11114号、同47−25379号、同
48−38406号、同48−38407号、同54−
34535号、同55−1569号、特開昭50−33
220号、同50−38526号、同51−10712
7号、同51−115820号、同51−135528
号、同52−104916号、同52−104917号
等が挙げられる。
【0642】更にベンゾオキサゾロカルボシアニン(オ
キサ・カルボシアニン)と他のカルボシアニンとの組合
せに関するものとしては例えば特公昭44−32753
号、同41−11627号、特開昭57−1483号、
メロシアニンに関するものとしては例えば特公昭48−
38408号、同48−41204号、同50−406
62号、特開昭56−25728号、同58−1075
3号、同58−91445号、同59−116645
号、同50−33828号等が挙げられる。
【0643】また、チアカルボシアニンと他のカルボシ
アニンとの組合せに関するものとしては例えば特公昭4
3−4932号、同43−4933号、同45−264
70号、同46−18107号、同47−8741号、
特開昭59−114533号等があり、更にゼロメチン
またはジメチンメロシアニン、モノメチンまたはトリメ
チンシアニン及びスチリール染料を用いる特公昭49−
6207号に記載の方法を有利に用いることができる。
【0644】これらの増感色素を本発明に係るハロゲン
化銀乳剤に添加するには予め色素溶液として例えばメチ
ルアルコール、エチルアルコール、アセトン、ジメチル
フォルムアミド、或いは特公昭50−40659号記載
のフッ素化アルコール等の親水性有機溶媒に溶解して用
いられる。
【0645】添加の時期はハロゲン化銀乳剤の化学熟成
開始時、熟成中、熟成終了時の任意の時期でよく、場合
によっては乳剤塗布直前の工程に添加してもよい。
【0646】本発明のハロゲン化銀カラー写真感光材料
の写真構成層には、水溶性または発色現像液で脱色する
染料(AI染料)を添加することができ、該AI染料と
しては、オキソノール染料、ヘミオキソノール染料、メ
ロシアニン染料及びアゾ染料が包含される。中でもオキ
ソノール染料、ヘミオキソノール染料及びメロシアニン
染料等が有用である。用い得るAI染料の例としては、
英国特許584,609号、同1,277,429号、
特開昭48−85130号、同49−99620号、同
49−114420号、同49−129537号、同5
2−108115号、同59−25845号、同59−
111640号、同59−111641号、米国特許
2,274,782号、同2,533,472号、同
2,956,079号、同3,125,448号、同
3,148,187号、同3,177,078号、同
3,247,127号、同3,260,601号、同
3,540,887号、同3,575,704号、同
3,653,905号、同3,718,472号、同
4,070,352号に記載されているものを挙げるこ
とができる。
【0647】これらのAI染料は、一般に乳剤層中の銀
1モル当り2×10-3〜5×10-1モル用いることが好
ましい。
【0648】更にDIR化合物以外に、現像にともなっ
て現像抑制剤を放出する化合物も本発明に含まれ、例え
ば米国特許3,297,445号、同3,379,52
9号、西独特許出願(OLS)2,417,914号、
特開昭52−15271号、同53−9116号、同5
9−123838号、同59−127038号等に記載
のものが挙げられる。
【0649】本発明において用いられるDIR化合物は
発色現像主薬の酸化体と反応して現像抑制剤を放出する
ことができる化合物である。
【0650】このようなDIR化合物の代表的なものと
しては、活性点から離脱したときに現像抑制作用を有す
る化合物を形成し得る基をカプラーの活性点に導入せし
めたDIRカプラーがあり、例えば英国特許935,4
54号、米国特許3,227,554号、同4,09
5,984号、同4,149,886号等に記載されて
いる。
【0651】上記のDIRカプラーは、発色現像主薬の
酸化体とカップリング反応した際に、カプラー母核は色
素を形成し、一方、現像抑制剤を放出する性質を有す
る。また本発明では米国特許3,652,345号、同
3,928,041号、同3,958,993号、同
3,961,959号、同4,052,213号、特開
昭53−110529号、同54−13333号、同5
5−161237号等に記載されているような発色現像
主薬の酸化体とカップリング反応したときに、現像抑制
剤を放出するが、色素は形成しない化合物も含まれる。
【0652】更にまた、特開昭54−145135号、
同56−114946号及び同57−154234号に
記載のある如き発色現像主薬の酸化体と反応したとき
に、母核は色素あるいは無色の化合物を形成し、一方、
離脱したタイミング基が分子内求核置換反応あるいは脱
離反応によって現像抑制剤を放出する化合物である所謂
タイミングDIR化合物も本発明に含まれる。
【0653】また特開昭58−160954号、同58
−162949号に記載されている発色現像主薬の酸化
体と反応したときに、完全に拡散性の色素を生成するカ
プラー母核に上記の如きタイミング基が結合しているタ
イミングDIR化合物をも含むものである。
【0654】感光材料に含有されるDIR化合物の量
は、銀1モルに対して1×10-4モル〜10×10-1
ルの範囲が好ましく用いられる。
【0655】本発明に用いられるハロゲン化銀カラー写
真感光材料には他に各種の写真用添加剤を含有せしめる
ことができる。例えばリサーチ・ディスクロージャー誌
17643号に記載されているカブリ防止剤、安定剤、
紫外線吸収剤、色汚染防止剤、蛍光増白剤、色画像褪色
防止剤、帯電防止剤、硬膜剤、界面活性剤、可塑剤、湿
潤剤等を用いることができる。
【0656】本発明に用いられるハロゲン化銀カラー写
真感光材料において、乳剤を調製するために用いられる
親水性コロイドには、ゼラチン、誘導体ゼラチン、ゼラ
チンと他の高分子とのグラフトポリマー、アルブミン、
カゼイン等の蛋白質、ヒドロキシエチルセルロース誘導
体、カルボキシメチルセルロース等のセルロース誘導
体、澱粉誘導体、ポリビニルアルコール、ポリビニルイ
ミダゾール、ポリアクリルアミド等の単一あるいは共重
合体の合成親水性高分子等の任意のものが包含される。
【0657】本発明に用いられるハロゲン化銀カラー写
真感光材料の支持体としては、例えばバライタ紙、ポリ
エチレン被覆紙、ポリプロピレン合成紙、反射層を併設
した、または反射体を併用する透明支持体、例えばガラ
ス板、セルロースアセテート、セルロースナイトレート
または、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル
フィルム、ポリアミドフィルム、ポリカーボネートフィ
ルム、ポリスチレンフィルム等が挙げられ、その他通常
の透明支持体であってもよい。
【0658】これらの支持体は感光材料の使用目的に応
じて適宜選択される。
【0659】
【実施例】次に、本発明について、実施例をもって、更
に具体的に説明するが、本発明は、これに限定されるも
のではない。
【0660】実施例1 全ての実施例において、ハロゲン化銀写真感光材料中の
添加量は特に記載のない限り1m2当りのg数を示す。
また、ハロゲン化銀とコロイド銀は銀に換算して示し
た。
【0661】トリアセチルセルロースフィルム支持体上
に、下記に示す組成の各層を順次支持体側から形成し
て、多層カラー写真要素の試料1を作製した。
【0662】 試料−1(比較) 第1層:ハレーション防止層(HC−1) 黒色コロイド銀 0.20 紫外線吸収剤(UV−1) 0.20 カラードカプラー(CC−1) 0.05 カラードカプラー(CM−2) 0.05 高沸点溶媒(Oil−1) 0.20 ゼラチン 1.5 第2層:中間層(LL−1) 紫外線吸収剤(UV−1) 0.01 高沸点溶媒(Oil−1) 0.01 ゼラチン 1.5 第3層:低感度赤感性乳剤層(RL) 沃臭化銀乳剤(Em−1) 1.0 沃臭化銀乳剤(Em−2) 0.5 増感色素(S−1) 2.5×10-4(モル/銀1モル) 増感色素(S−2) 2.5×10-4(モル/銀1モル) 増感色素(S−3) 0.5×10-4(モル/銀1モル) シアンカプラー(C−4) 1.2 シアンカプラー(C−2) 0.06 カラードシアンカプラー(CC−1) 0.05 DIR化合物(D−1) 0.002 高沸点溶媒(Oil−1) 0.5 ゼラチン 1.5 第4層:高感度赤感性乳剤(RH) 沃臭化銀乳剤(Em−3) 2.0 増感色素(S−1) 2.0×10-4(モル/銀1モル) 増感色素(S−2) 2.0×10-4(モル/銀1モル) 増感色素(S−3) 0.1×10-4(モル/銀1モル) シアンカプラー(C−1) 0.15 シアンカプラー(C−2) 0.018 シアンカプラー(C−3) 1.15 カラードシアンカプラー(CC−1) 0.015 DIR化合物(D−1) 0.05 高沸点溶媒(Oil−1) 0.5 ゼラチン 1.5 第5層:中間層(LL−2) ゼラチン 0.5 第6層:低感度緑感性乳剤層(GL) 沃臭化銀乳剤(Em−1) 1.0 増感色素(S−4) 5×10-4(モル/銀1モル) 増感色素(S−5) 1×10-4(モル/銀1モル) マゼンタカプラー(M−1) 0.5 カラードマゼンタカプラー(CM−1) 0.05 DIR化合物(D−3) 0.015 DIR化合物(D−4) 0.020 高沸点溶媒(Oil−2) 0.5 ゼラチン 1.0 第7層:中間層(IL−3) ゼラチン 0.8 高沸点溶媒(Oil−1) 0.2 第8層:高感度緑感性乳剤層(GH) 沃臭化銀乳剤(Em−3) 1.3 増感色素(S−6) 1.5×10-4(モル/銀1モル) 増感色素(S−7) 2.5×10-4(モル/銀1モル) 増感色素(S−8) 0.5×10-4(モル/銀1モル) マゼンタカプラー(M−2) 0.06 マゼンタカプラー(M−3) 0.18 カラードマゼンタカプラー(CM−2) 0.05 DIR化合物(D−3) 0.01 高沸点溶媒(Oil−3) 0.5 ゼラチン 1.0 第9層:イエローフィルター層(YC) 黄色コロイド銀 0.1 色汚染防止剤(SC−1) 0.1 高沸点溶媒(Oil−3) 0.1 ゼラチン 0.8 第10層:低感度青感性乳剤(BL) 沃臭化銀乳剤(Em−1) 0.25 沃臭化銀乳剤(Em−2) 0.25 増感色素(S−10) 7×10-4(モル/銀1モル) イエローカプラー(Y−1) 0.6 イエローカプラー(Y−2) 0.12 DIR化合物(D−2) 0.01 高沸点溶媒(Oil−3) 0.15 ゼラチン 1.0 第11層:高感度青感性乳剤層(BH) 沃臭化銀乳剤(Em−4) 0.50 沃臭化銀乳剤(Em−1) 0.20 増感色素(S−9) 1×10-4(モル/銀1モル) 増感色素(S−10) 3×10-4(モル/銀1モル) イエローカプラー(Y−1) 0.36 イエローカプラー(Y−2) 0.06 高沸点溶媒(Oil−3) 0.07 ゼラチン 1.1 第12層:第1保護層(PRO−1) 微粒子沃臭化銀乳剤 0.4 (平均粒径0.08μ AgI 2モル%) 紫外線吸収剤(UV−1) 0.10 紫外線吸収剤(UV−2) 0.05 高沸点溶媒(Oil−1) 0.1 高沸点溶媒(Oil−4) 0.1 ホルマリンスカベンジャー(HS−1) 0.5 ホルマリンスカベンジャー(HS−2) 0.5 ゼラチン 1.0 第13層:第2保護層(PRO−2) 界面活性剤(Su−1) 0.005 アルカリで可溶性のマット化剤 0.10 (平均粒径2μm) シアン染料(AIC−1) 0.005 マゼンタ染料(AIM−1) 0.01 スベリ剤(WAX−1) 0.04 ゼラチン 0.6 尚、各層には上記組成物の他に、塗布助剤Su−2、分
散助剤Su−3、防腐剤DI−1、安定剤Stab−
1、カブリ防止剤AF−1、AF−2を添加した。
【0663】 Em−1 平均粒径0.46μm、平均沃化銀含有率 7.5モル% 単分散性の表面低沃化銀含有型乳剤 Em−2 平均粒径0.32μm、平均沃化銀含有率 2.0モル% 単分散性で均一組成の乳剤 Em−3 平均粒径0.78μm、平均沃化銀含有率 6.0モル% 単分散性の表面低沃化銀含有型乳剤 Em−4 平均粒径0.95μm、平均沃化銀含有率 8.0モル% 単分散性の表面低沃化銀含有型乳剤 Em−1,Em−3およびEm−4は特開昭60−13
8538号、同61−245151号の各公報を参照に
調整した多層構造を有し、主として8面体から成る沃臭
化銀乳剤である。またEm−1〜Em−4はいずれも、
粒径/粒子の厚さの平均値は1.0であり、粒子の分布
の広さはそれぞれ14,10,12および12%であっ
た。
【0664】
【化214】
【0665】
【化215】
【0666】
【化216】
【0667】
【化217】
【0668】
【化218】
【0669】
【化219】
【0670】
【化220】
【0671】
【化221】
【0672】
【化222】
【0673】
【化223】
【0674】
【化224】
【0675】このようにして作製した試料を、白色光を
用いてウェッジ露光したのち、下記現像処理を行った。
【0676】 <比較用処理> 処理工程 処理時間 処理温度 発色現像(1槽) 3分15秒 38℃ 漂 白(1槽) 6分30秒 38℃ 水 洗(1槽) 3分15秒 38℃ 定 着(1槽) 6分30秒 38℃ 水 洗(2槽カスケード) 3分15秒 38℃ 安 定 化(1槽) 1分30秒 38℃ 乾 燥(40℃〜80℃) 2分 <実験用処理> 処理工程 処理時間 処理温度 発色現像(1槽) 3分15秒 38℃ 漂 白(1槽) 表1に記載 表1に記載 定 着(1槽) 表1に記載 表1に記載 安 定 化(3槽カスケード) 1分 38℃ 乾 燥 (40℃〜80℃) 1分 使用した発色現像液の組成は次の通りである。 炭酸カリウム 30g 炭酸水素ナトリウム 2.5g 亜硫酸カリウム 5g 臭化ナトリウム 1.3g 沃化カリウム 2mg ヒドロキシルアミン硫酸塩 2.5g 塩化ナトリウム 0.6g 4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N−(β−ヒドロキシルエチル) アニリン硫酸塩 4.8g 水酸化カリウム 1.2g 水を加えて1lとし、水酸化カリウムまたは20%硫酸
を用いてpH10.06に調整する。
【0677】使用した漂白液の組成は、次の通りであ
る。
【0678】 エチレンジアミンテトラ酢酸鉄アンモニウム 150g エチレンジアモンテトラ酢酸2ナトリウム 10g 臭化アンモニウム 150g 氷酢酸 10ml 前記発色現像 200ml 水を加えて1lとし、アンモニア水または氷酢酸を用い
てpH5.8に調整する。
【0679】使用した定着液の組成は、次の通りであ
る。
【0680】 チオ硫酸アンモニウム 150g 無水重亜硫酸ナトリウム 12g メタ重亜硫酸ナトリウム 2.5g エチレンジアミンテトラ酢酸2ナトリウム 0.5g 炭酸ナトリウム 10g 前記漂白液 100ml 水を加えて1lとし、酢酸とアンモニア水を用いてpH
7.0に調整する。
【0681】使用した安定化液の組成は次の通りであ
る。
【0682】 ・ホルムアルデヒド(37%溶液) 2ml ・5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン 0.05g ・エマルゲン810 1ml ・ホルムアルデヒド重亜硫酸付加物ナトリウム 2g 水を加えて1lとし、アンモニア水及び50%硫酸にて
pH7.0に調整した。
【0683】下記表1に示す如く、漂白工程及び定着工
程の処理時間及び処理温度を変化させて現像処理を行な
い処理後のフィルム試料の未露光部のイエロー透過濃度
を測定した。比較処理とのイエロー透過濃度の差(イエ
ローステイン)を以下表1にまとめて示す。
【0684】
【表1】
【0685】上記表1より、漂白工程及び定着工程の合
計処理時間及び処理温度が、それぞれ3分45秒以内
で、20℃〜45℃の範囲内の場合のみイエロースティ
ンの発生が極めて良好であることが判る。
【0686】〔実施例2〕実施例1で作成したカラーネ
ガフィルム及び処理液を用い、かつ下記補充液を用いて
ランニング処理を行った。
【0687】 炭酸カリウム 40g 炭酸水素ナトリウム 3g 亜硫酸カリウム 7g 臭化ナトリウム 0.5g ヒドロキシルアミン硫酸塩 3.1g 4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N−(β−ヒドロキシエチル) アニリン硫酸塩 6.0g 水酸化カリウム 2g 水を加えて1lとし、水酸化カリウムまたは20%硫酸
を用いてpH10.12に調整する。
【0688】使用した漂白補充用液の組成は、次の通り
である。
【0689】 エチレンジアミンテトラ酢酸鉄 アンモニウム 200g エチレンジアミンテトラ酢酸2ナトリウム 2g 臭化アンモニウム 178g 氷酢酸 21ml 水を加えて1lとし、アンモニア水または氷酢酸を用い
てpH5.6に調整する。
【0690】使用した定着補充液の組成は、次の通りで
ある。
【0691】 チオ硫酸アンモニウム 200g 無水重亜硫酸ナトリウム 15g メタ重亜硫酸ナトリウム 3g エチレンジアミンテトラ酢酸2ナトリウム 0.8g 炭酸ナトリウム 14g 水を加えて1lとする。pHは6.5に調整した。
【0692】安定化補充液は、実施例1の安定化液を用
いた。
【0693】ランニング処理の処理工程、処理時間、処
理温度及び補充量は以下の如くにした。
【0694】 処理工程 処理時間 処理温度 補充量 発色現像 3分15秒 38℃ 775ml 漂 白 45秒 38℃ 155ml 定 着 1分45秒 38℃ 790ml 安 定 化 50秒 38℃ 775ml 乾 燥 1分 40〜70℃ − (補充量は感光材料1m2当りの値である。) ランニング処理は、漂白タンク槽の容量の2倍の量の漂
白補充液が補充されるまで行われた。ランニング処理終
了後の最高濃度部の残留銀量を測定した。
【0695】次いで、前記漂白液及び漂白補充液中のエ
チレンジアミンテトラ酢酸鉄アンモニウムを、下記表2
に示す同一モル数の有機酸鉄錯塩に代えて同様な実験を
行った。
【0696】結果をまとめて表2に示す。
【0697】
【表2】
【0698】表中、EDTA・Feはエチレンジアミン
テトラ酢酸鉄アンモニウム、PDTA・Feは1,3−
ジアミノプロパン四酢酸鉄アンモニウム、MEDA・F
eは1,2−ジアミノプロパン四酢酸鉄アンモニウム、
DTPA・Feはジエチレントリアミン五酢酸鉄アンモ
ニウム、CyDTA・Feはシクロヘキサンジアミン四
酢酸鉄アンモニウム、EDTMP・Feはエチレンジア
ミンテトラメチレンホスホン酸鉄アンモニウム、MID
・Feはメチルイミノジ酢酸鉄アンモニウム、NTMP
・Feはニトリロトリメチレンホスホン酸鉄アンモニウ
ムを表わす。
【0699】また表中のEDTA・Fe+PDTA・F
e(EDTA・Fe/PDTA・Fe=1/2)は、E
DTA・FeとPDTA・Feを1:2のモル比で混合
使用したことを意味する。
【0700】上記表2より、PDTA・Feを用いるこ
とにより本発明の効果は助長される事が判かる。
【0701】〔実施例3〕実施例2、実験No2−2の
漂白補充液に表3に示す漂白促進剤を1.5g/l添加
し他は、実施例2と同様にして実験を行なった。
【0702】結果をまとめて表3に示す。
【0703】
【表3】
【0704】上記表3より、特定の漂白促進剤を組合せ
て用いることにより、本発明の効果がより助長されるこ
とが判かる。
【0705】〔実施例4〕実施例2、実験No2−2の
漂白処理槽及び定着処理槽に直径0.5ミリに穿孔した
塩化ビニル製ノズルを設置し感光材料乳剤面にイワキマ
グネットポンプMD−15を用いて処理液を吹きつけな
がら、他は同様にして実験を行なった。その結果、イエ
ロースティンは0.01になり、残留銀量は1/2に減
少した。
【0706】〔実施例5〕実施例2、実験No2−1で
用いた定着液及び定着補充液にEDTA・Feを100
g/l添加し、pHをそれぞれ7.0に調整して同様な
実験を行なったところ、ほぼ同じ結果を得た。
【0707】〔実施例6〕実施例2、実験No2−2で用
いた定着液及び定着補充液に、下記表4に示す化合物を
40g/lwytし、同様な実験を行なった。結果を、
まとめて表4に示す。
【0708】
【表4】
【0709】上記表4より、本発明の処理方法に、前記
一般式〔FA〕で示される化合物又は化合物群〔FB〕
の化合物を組合せて使用する際に、本発明の目的の効果
をさらに助長することが判かる。
【0710】〔実施例7〕実施例2、実験No2−2で
用いた定着液及び定着補充液に、前記例示化合物(AO
−1)、(AO−7)、(AO−11)、(AO−2
2)、(AO−12)をそれぞれ10g/l添加し、同
様な実験を行ない、ランニング処理終了後の定着タンク
液を 38℃にて4週間保存した。保存後の処理液の外
観を観察し、その後現像処理を行なった。その結果、前
記例示化合物 (AO−1)、(AO−7)、(AO−
11)、(AO−22)、(AO−12)を添加したも
のは、何ら変化はなかったが未添加のものは、定着液表
面にイオウの析出が見られた。またイエロースティン
も、未添加のものは、添加したものとくらべ約0.02
高かった。
【0711】〔実施例8〕実施例1実験No.1−15
で用いた定着液に、沃化カリウムを下記表5に示す様に
添加し、他は実施例1と同様にして実験を行い、未露光
部マゼンタステインを測定した。
【0712】結果をまとめて表5に示す。
【0713】
【表5】
【0714】上記表5より沃化物の添加により、ステイ
ンが抑えられることが判かる。
【0715】上記表には記さなかったが、KIを5.0
g/l添加では、若干定着不良が発生し、また3.0g
/lでも、わずか発生していた。これらを考え合わせる
と、0.3〜5g/lの範囲が好ましく、特に0.5〜
3.0g/lの範囲、とりわけ特に0.8〜2.0g/
lの範囲が好ましいことが判かる。
【0716】〔実施例9〕実施例、1、実験NO、1−
8で用いた定着液のチオ硫酸アンモニウムの30モル
%,70モル%及び100モル%を、チオシアン酸アン
モニウムにそれぞれ変えて、同様の実験を行ったとこ
ろ、ほぼ同一の結果を得た。
【0717】さらに、チオ硫酸アンモニウムの20モル
%をチオシアン酸アンモニウム、10モル%をチオウレ
アに変更して、同様の実験を行なったところクリアング
タイムが、約20%短くなった。
【0718】〔実施例10〕実施例(2)で使用した発
色現像液及び補充液のヒドロキシルアシンの硫酸塩HA
Sに代え表6に示すヒドロキシルアミンの誘導体にか
え、実施例(2)と同様の処理ただし漂白処理は1分を
行い、漂白カブリについて評価した。
【0719】結果は表6に示す。
【0720】
【表6】
【0721】表6より明らかな様にヒドロキシルアミン
の硫酸塩(HAS)に代えHAS誘導体を用いると漂白
カブリが低下していることがわかる。
【0722】特にI−1,I−18,I−21の効果が
顕著である。
【0723】実施例(11) 実施例(2)で使用した発色現像液及び補充液に表7に
示すキレート剤をそれぞれ3g/l添加した以外は実施
例(2)と同様の処理(ただし漂白処理は1分)を行
い、漂白カブリ及び発色現像液中の沈澱物について評価
した。
【0724】発色現像液中の沈澱物は処理後の発色現像
液にCa濃度として150ppm(CaCl2を添加)
になるように調整し保存2週間後の沈澱物発生について
検討した。
【0725】結果は表7に示すただし沈澱については下
記の評価にて行った。
【0726】 ○ 全く発生なし △ 若干発生 × 発生
【0727】
【表7】
【0728】表7より明らかな様にキレート剤を添加す
ることでも漂白カブリに対して効果があることがわか
る。特にジエチレントリアミンペンタ酢酸、1,2−ジ
ヒドロキシベンゼン−3,5−ジスルホン酸及び1−ヒ
ドロキシエチリデン−1,1′−ジホスホン酸とジエチ
レントリアミンペンタ酢酸の併用が効果が顕著である。
【0729】実施例(12) 実施例(2)使用のシアンカプラC−2及びC−3に代
えC−2及びC−3と同一モルの表8記載のシアンカプ
ラーにかえた以外は実施例(2)と同様の処理(ただ
し、漂白処理は1分)及び評価を行った。
【0730】結果は表8に示す。
【0731】
【表8】
【0732】
【化225】
【0733】表8より明らかな様にシアンカプラーを本
発明に好しいシアンカプラーに変更することでシアンの
漂白カブリが改良されていることがわかる。
【0734】実施例(13) 実施例(2)使用のマゼンタカプラーM−2及びM−3
にかえ同一モルの表9記載のマゼンタカプラーにかえた
以外は実施例(2)同様の処理(ただし、漂白処理は1
分)及び評価を行った。
【0735】結果は表9に示す。
【0736】
【化226】
【0737】
【表9】
【0738】表9より明らかな様にマゼンタカプラーを
本発明に好ましいマゼンタカプラーに変更することでマ
ゼンタの漂白カブリが改良されていることがわかる。
【0739】実施例(14) 実施例(2)使用のシアンカプラー(C−1〜C−
4)、マゼンタカプラー(M−1〜M−3)及びイエロ
ーカプラー(Y−1〜Y−2)にかえ、同一モルの表1
0に記載した例示BARカプラーにかえ、実施例(2)
と同様の処理(ただし漂白処理は1分)、評価を行っ
た。
【0740】結果は表10に示す。
【0741】
【表10】
【0742】表10より、イエロー、マゼンタ及びシア
ンカプラーをBARカプラーにかえることで漂白カブリ
が有効に抑えられている。
【0743】実施例(15) 実施例(2)使用の発色現像液及び発色現像補充液中の
発色現像主薬濃度及び発色現像時間を表11のように
し、実施例(2)実験NO.2−1と同様の評価(ただ
し、漂白時間を1分とした)を行った。
【0744】ただし、発色現像時間を変化した場合の迅
速処理適性については試料NO.11−1の最大Blu
e濃度を100とした場合の相対値を示し、迅速性の評
価とした。
【0745】
【表11】
【0746】表11より明らかな様に発色現像時間が短
い方が漂白カブリが発生しにくく、又発色現像主薬濃度
(タンク液中)が高くなるに従い、発色現像時間による
漂白カブリの程度に差があり、本発明の効果がより顕著
に表われていることがわかる。
【0747】更に迅速性という点では主薬濃度を高める
ことで迅速性が達成されていることがわかる。
【0748】〔実施例16〕安定液に使用する水洗水を
三菱化成(株)製カチオン交換樹脂SK―1B(H型)
とアニオン交換樹脂SA―10A(OH型)とを体積比
1:1.5で混合したカラムで処理し、導電率を5μs
/cm以下(Caイオン0.5ppm,Mgイオン0.
2ppm)にした脱イオン水をつくった。 この脱イオ
ン水を用いて下記組成の安定液にし、実施例16と同様
の処理及び評価を行った。
【0749】結果は表12に示す。
【0750】 (安定液の組成) ホルムアルデヒド(37%溶液) 0.3ml ヘキサメチレンテトラミン 0.1g 防バイ剤(表13記載) 0.1g エマルゲン810 1ml 無水硫酸ナトリウム 0.1g ポリオキシエチレン−p−モノ−ノニルフェニルエーテル (平均重合度10) 0.3ml クエン酸ナトリウム 0.1g 1−ヒドロキシエチリデン−1,1′−ジホスホン酸(50%溶液) 0.2g 硫酸亜鉛7水塩 0.1g ホルムアルデヒドの重亜硫酸付加物ナトリウム 0.3g 硫酸又は水酸化カリウムにてpH6.5に調整し、1l
に仕上げた。
【0751】 ○;優(40℃ 3週間保存後の防バイ性、液保存
性) △;良(40℃ 3週間保存後の防バイ性、液保存
性) ×;劣(40℃ 3週間保存後の防バイ性、液保存
性)
【0752】
【表12】
【0753】表12にみられるように安定液に本発明に
好ましい防バイ剤を添加することで防バイ性、液保存性
及び画像保存性がよいことがわかる。特に13―1,1
3―2,13―7の効果が顕著である。
【0754】〔実施例17〕実施例1の試料において、
乳剤Em−3及びEm−4にかえ下記の乳剤Em−5お
よびEm−6を用いて試料2,3を作成した。
【0755】Em−5:平均粒径1.48μm,平均沃
化銀含有率6.0%,粒径1厚さの平均値10.0であ
り外縁相の沃化銀含有率が0.5%である。平板状ハロ
ゲン化銀粒子から成る。
【0756】Em−6:平均粒径2.10μm,平均沃
化銀含有率8.0%,粒径1厚さの平均値15.0であ
り外縁相の沃化銀含有率が0.1%である。平板状ハロ
ゲン化銀粒子から成る。
【0757】試料No.2,3を実施例2と同様の処理
を行ったところ、ほぼ同等の本発明の色カブリの改良効
果が認められた。
【0758】〔実施例18〕実施例1の試料1におい
て、全ハロゲン化銀乳剤の平均沃化銀含有率5.0およ
び3.0にかえた試料No.4〜5を作成した。
【0759】この試料No.4〜5を実施例2と同様の
処理を行ったところ、色カブリの改良効果は試料1に比
べさらに30%および35%の改良が認められた。
【0760】〔実施例19〕実施例1の試料1におい
て、全ハロゲン化銀乳剤の平均沃化銀含有率0.5μm
および0.4μmとした試料No.6〜7を作成した。
【0761】この試料No.6〜7を実施例2と同様の
処理を行ったところ、色カブリの改良効果は試料1に比
べさらに20%および25%の改良効果が認められた。
【0762】〔実施例20〕実施例1の試料No.1に
おいて、各層のゼラチン量を変化させることにより、乾
燥膜厚を15および13μmに低減した試料No.8〜
9を作成した。
【0763】この試料No.8〜9を実施例2と同様の
処理を行ったところ、色カブリの改良効果は試料No.
1に比べさらにそれぞれ28,32%改良されることが
分かった。
【0764】〔実施例21〕実施例1の試料No.1に
おいて、各層のハロゲン化銀乳剤の量を変化させ、全乳
剤層中の感光性ハロゲン化銀乳剤の量を4.5および
4.0g/m2に低減した試料No.10〜11を作成
した。
【0765】この試料No.10〜11を実施例2と同
様の処理を行ったところ、色カブリの改良効果は試料N
o.1に比べさらにそれぞれ42および48%改良され
ることが分かった。
【0766】〔実施例22〕実施例1の試料No.1に
おいて、包装時の相対湿度を50および40%とし3ケ
月保存した試料No.12〜13を作成した。
【0767】この試料No.12〜13を実施例2と同
様の処理を行ったところ、色カブリの改良効果は試料N
o.1に比べさらにそれぞれ18および22%改良され
ることが分かった。
【0768】〔実施例23〕実施例1の試料No.1に
おいて、使用する硬膜剤の量を変化させ現像膜厚の膨張
度を220および250%まで下げた試料No.14〜
15を作成した。
【0769】この試料No.14〜15を実施例2と同
様の処理を行ったところ、色カブリの改良効果は試料N
o.1に比べさらにそれぞれ26および22%改良され
ることが分かった。
【0770】〔実施例24〕支持体より順次以下の層を
塗設し、試料No.16を作成した。
【0771】第1層 ハレーション防止層 第2層 中間層 第3層 低感度赤感乳剤層 第4層 中間層 第5層 低感度緑感乳剤層 第6層 中間層 第7層 低感度青感乳剤層 第8層 中間層 第9層 高感度赤感乳剤層 第10層 中間層 第11層 高感度緑感乳剤層 第12層 中間層 第13層 高感度青感乳剤層 第14層 第1保護層 第15層 第2保護層 なお、各層には試料No.1と同様な添加剤を含有させ
た。この試料No.16を実施例2と同様の処理を行っ
たところ本発明の色カブリ改良効果は同様に発揮される
ことが分かった。
【0772】
【発明の効果】本発明によるハロゲン化銀カラー写真感
光材料の処理方法は、迅速で無かつ低補充処理が可能で
ありながら、漂白カブリが改良され優れた効果を有し、
さらに、処理安定性に優れ長期にわたり連続処理及び少
量処理のいずれもが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の処理方法を含む処理工程の例を示す概
要図である。
【符号の説明】
1:発色現像槽 2:漂白定着槽 3:漂白槽 4:定着槽 5:安定化槽
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−66555(JP,A) 特開 昭62−89964(JP,A) 特開 昭63−85546(JP,A) 特開 昭63−27841(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03C 7/407 G03C 7/413 G03C 7/42 G03C 7/44

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハロゲン化銀カラー写真感光材料を像様
    露光し、発色現像処理後、直ちに漂白処理を行い引き続
    き定着能を有する処理浴で処理を行うハロゲン化銀カラ
    ー写真感光材料の処理方法において、前記漂白処理工程
    と定着能を有する処理工程の合計処理時間が60秒〜2
    分40秒であり、該工程の処理温度が20℃〜45℃で
    あって、さらに前記発色現像処理の処理液が下記一般式
    〔2′〕で示される化合物を含有し、かつ、該処理液の
    現像主薬濃度が2.5×10 -2 モル/L〜2.0×10
    -1 モル/Lであることを特徴とするハロゲン化銀カラー
    写真感光材料の処理方法。 一般式〔2′〕 (R1)(R2)>N−OH (式中、R1及びR2はそれぞれアルキル基、アルケニル
    基、アリール基又は水素原子を表す。但し、R1及びR2
    の両方が同時に水素原子であることはない。また、R1
    及びR2は環を形成してもよい。)
  2. 【請求項2】 ハロゲン化銀カラー写真感光材料を像様
    露光し、発色現像処理後、直ちに漂白処理を行い引き続
    き定着能を有する処理浴で処理を行うハロゲン化銀カラ
    ー写真感光材料の処理方法において、前記漂白処理工程
    と定着能を有する処理工程の合計処理時間が60秒〜2
    分40秒であり、該工程の処理温度が20℃〜45℃で
    あって、さらに前記漂白処理の処理液が1,3−プロピ
    レンジアミンテトラ酢酸第二鉄錯塩を含有し、かつ、該
    処理液の補充量がハロゲン化銀カラー写真感光材料1m
    2 当たり50〜250mlであることを特徴とするハロ
    ゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法。
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