JP2922525B2 - 感熱転写用受像紙 - Google Patents

感熱転写用受像紙

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JP2922525B2
JP2922525B2 JP1045390A JP4539089A JP2922525B2 JP 2922525 B2 JP2922525 B2 JP 2922525B2 JP 1045390 A JP1045390 A JP 1045390A JP 4539089 A JP4539089 A JP 4539089A JP 2922525 B2 JP2922525 B2 JP 2922525B2
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敏雄 藤井
泉 細田
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、昇華性又は気化性等の熱移行性染料を含有
する転写層を有する転写シートとの組合せで使用され、
その転写シートの加熱により昇華又は気化した染料が染
着する染着層を持つた熱転写用受像紙に関する。
〔従来の技術〕 ビデオカメラ、スチームビデオカメラ、テレビ、ビデ
オデイスク、写真電送装置などから得られる電気的画像
信号から写真のごときハードコピーの形で画像を再生す
る方法が盛んに研究されている。その一つの有力な方法
として、現在、熱転写画像記録法が注目されている。
熱転写画像記録というのは1mm当り4〜16ドツトの電
気発熱体が一列に並んだサーマルヘツドに画像情報を含
む電気信号を流し、同時に熱移行性染料を含有する転写
層を有する転写シートと、受像シートとを重ね合せた状
態で転写シートとサーマルヘツドで加熱して、転写層に
含まれる染料を移行させて受像シートに染着させ、受像
シート上に染料画像を形成させる方法が知られている。
この方法は、サーマルヘツドの熱エネルギー量に対応
して該染料の移行量が決まるために、容易に中間色調が
得られるという利点がある。
〔発明が解決しようとする課題〕
従来の受像シートは、支持体例えば紙、合成紙、白色
充てん剤をコーテイングしたプラスチツクフイルム等の
上に単に染料染着層を設けたものである。したがつて紙
を用いた場合等では支持体の表面凹凸が染着層の凹凸と
なり、転写シートと受像シートの密着が悪くなる。また
記録時に転写シートと受像シートとの間に微妙なゴミ、
異物、またサーマルヘツド表面の凹凸があつた場合も密
着が悪くなる。そのため記録画像の濃度が不均一にな
る(ムラの発生)、ドツト状の白抜けが発生する、
画像濃度が全体に薄くなる、など画質不良の欠点があつ
た。
また、プラスチツクフイルム単体は表面平滑である
が、白度、隠ぺい性、剛性の点で紙、合成紙に劣り、腰
もない。
更に、これらの受像シートではサーマルヘツドで発生
した熱が受像シートを通して逃げやすく、与えた電気エ
ネルギー変化に対して染料の昇華量が追従せず色濃度が
安定せず、感度が悪い。
サーマルヘツドによる加熱はサーマルヘツド温度約30
0℃で加熱時間数ミリ秒〜数10ミリ秒である。特に数ミ
リ秒なる低エネルギー付加した時の熱ロスの防止が重要
となり、断熱効果が実質的に必要なのは極く表面に限ら
れた、表面より約20μm位の部分である。
また、市販の「ユポ」(王子油化)及び「トヨパー
ル」(東洋紡)等のようなポリプロピレンの延伸形成に
よるミクロボイド層では、受像紙としての充分な白度が
得られない。
更に、従来の特許に見られるような紙製基材の片側の
みに合成樹脂層を形成する場合では、紙製基材の吸湿で
生じるカールを抑制できない。更にまた、合成樹脂層と
紙製基材の接着時及びこの構成による受像紙の転写時に
良好なカールバランスが得られない。
したがつて、現状では画質(白抜け、色ムラ)、感
度、白度、受像紙としての腰の強さ、及びカールバラン
ス等すべてを満足するものはない。
本発明の目的は、高画質、高感度、白度良好で、腰が
あり、かつカールバランスの良好な受像紙を提供するこ
とにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明を概説すれば、本発明は感熱転写用受像紙に関
する発明であつて、紙製基材の上方にポリエチレンテレ
フタレートを主成分とする樹脂の延伸によつて形成され
たミクロボイド層が形成され、該紙製基材の反対側には
裏面層が形成されており、該ミクロボイド層に染着剤が
塗布されている感熱転写用受像紙であつて、該ミクロボ
イド層の厚さが10μm以上であることを特徴とする。
本発明の特長は以下に説明する通りである。
ポリエチレンテレフタレートの延伸によるミクロボ
イド層は、微細な空隙が出来ており、表面平滑にしてか
つクツシヨン性がある。
したがつて、受像紙に転写シートを重ねサーマルヘツ
ドで加熱したとき、受像紙のミクロボイド層がクツシヨ
ンの役を果たし、サーマルヘツド、転写シート及び受像
紙間の密着性を著しく向上させる。このため画像の色ム
ラ、白抜けのない高画質が得られる。
ミクロボイド層は断熱効果に優れているため、サー
マルヘツドで発生した熱のロスが少なくなり、染料の昇
華量がサーマルヘツドの温度変化に良く追従し、感度が
向上する。
ミクロボイド層が、ポリエチレンテレフタレート、
これに非相溶性な樹脂及び助剤の適度な配合により形成
され、かつ微細な空隙を有するために、良好な白度が得
られる。
ミクロボイド層単体では強度、裂け、剛性及び白
度、隠ペイ性、耐熱性の点で受像紙として充分でないが
紙を支持体として複合化することにより、それぞれの欠
点をカバーし優れた受像紙となる。
ミクロボイド層に対して紙製基材の反対側に裏面層
を形成することにより、紙製基材の吸湿で生じるカール
が抑制され、かつミクロボイド層と紙製基材の接着時及
びこの構成による受像紙の転写時及び保存時に良好なカ
ールバランスが得られる。
ミクロボイド層を製造する方法の一例を説明する。
延伸可能なポリエチレンテレフタレートをベースにし
て該ベース樹脂に、該ベース樹脂と実質的に非相溶性の
樹脂、特に、ポリプロピレン樹脂を微細均一分散させた
後成膜してフイルムを得、該フイルムを延伸し、ベース
樹脂と非相溶樹脂との界面ではく離を起こさせ、ミクロ
ボイドを発生させる方法が好ましい。この分散時に後記
する添加剤を添加しても良い。
ベースとなる延伸可能なポリエチレンテレフタレート
は以下のようなものが使用出来る。
該ポリエチレンテレフタレートを主成分とする樹脂の
例としては、テレフタル酸及びエチレングリコールから
なるホモポリマー及びテレフタル酸、エチレングリコー
ルに更に第三成分を共重合させたコポリマーの両者が挙
げられる。このようなコポリマーは公知であり、第三成
分としては通常、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン
酸などの芳香族ジカルボン酸、p−ヒドロキシ安息香酸
などのオキシカルボン酸、プロピレングリコール、テト
ラメチレングリコール、ネオペンチルグリコールなどの
アルキレングリコール、ポリエチレングリコールなどの
ポリアルキレングリコール等が用いられる。コポリマー
中の第三成分の比率は通常、15モル%以下である。
非相溶性樹脂は前記ベース樹脂と溶融混合したとき微
細かつ均一に分散できるが本質的に相溶しないものであ
る。特に以下に示すようなポリプロピレン樹脂は、前記
の通りに形成されたミクロボイド層を有する感熱転写用
受像紙の性能が良好であるため、非常に好ましい。
該ポリプロピレン樹脂としてはメルトフロレートイン
デツクス(以下MFiと称す)が通常50g/10分以下、好ま
しくは0.1〜50g/10分、更に好ましくは5〜20g/10分の
範囲である。
該ポリプロピレン樹脂の例としては、プロピレンの単
独重合体並びにプロピレンとエチレン及び/又は炭素数
が多くとも12個の他のα−オレフインとのランダム又は
ブロツク共重合体(エチレン及び他のα−オレフインの
共重合割合は多くとも20重量%)が挙げられる。
また、後記の樹脂の1種以上をポリプロピレン樹脂に
混合使用しても良いし、ポリプロピレン樹脂以外の1種
又は2種以上を混合使用しても良い。
該非相溶性樹脂としては以下に示すものが挙げられ
る。
エチレン、ブテン等のモノオレフイン重合体及び共重
合体を主成分とするオレフイン系樹脂。例えば、高密度
ポリエチレン、中密度ポリエチレン、線状低密度ポリエ
チレン、低密度ポリエチレン、ポリブテン、ポリ−3−
メチルブテン−1、ポリ−4−メチルペンテン−1、エ
チレン−酢酸ビニル共重合体等が挙げられる。
ポリスチレン、アクリロニトリル−スチレン共重合
体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン三元共重
合体等のスチレン系樹脂。
その他、シリコーン樹脂及びその共重合体、熱可塑性
エラストマー等。
本発明で使用されるポリエチレンテレフタレートは、
溶融混合性、延伸性の点からベースポリマーとして好ま
しいものである。
組成はベースポリマー100重量部に対して非相溶性樹
脂が少ないとミクロボイドの発生が少なく、多すぎると
延伸時破断が起るので5〜150重量部、好ましくは10〜8
0重量部がよい。
表面平滑性でかつ断熱効果を同時にもたせるためには
ミクロボイドの孔径が出来るだけ小さくかつ空隙率が高
いものがよい。
そのためにはベースポリマーに対して非相溶性樹脂の
分散が出来るだけ微細な方がよい。
また、ベースポリマーと非相溶性樹脂の混合時に、適
量の無機充てん剤を添加しても良い。
適量の無機充てん剤の添加はミクロボイドの発生を助
ける。しかし、無機充てん剤が多すぎると無機充てん剤
の熱伝導性が良いため、及びボイドが連続的につながる
ため、断熱効果を阻害する。また、延伸性も悪化する。
したがつて熱可塑性樹脂(ベース+非相溶性樹脂)10
0重量部に対して150重量部以下となり好ましくは10〜10
0重量部以下の添加が望ましい。
無機充てん剤としては例えば次のものが挙げられる。
無機充てん剤とは、粉末状の無機物であり、例えば、炭
酸カルシウム、塩基性炭酸マグネシウム、アルミノケイ
酸ナトリウム、アルミノケイ酸カリウム、アルミノケイ
酸リチウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウ
ム、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、シリカ、アル
ミナ、酸化チタン、クレー、タルク、ポラストナイト、
硫酸バリウム、硫酸カルシウム等のポリオレフインに分
散可能な無機物質の粉末であり、これらは単独若しくは
2種以上の混合物であつても良い。また、充てん剤の分
散性を良くするために分散剤を使用してもよい。
本発明においては、かかる無機粉末の平均粒径は0.01
〜30μmの範囲が好ましく、更に好ましくは0.05〜20μ
mの範囲にある。平均粒径が30μmを超えると、本発明
における延伸加工物を製造する場合の成形加工性が悪く
なる。
ベースポリマーと非相溶性樹脂又はそれらと充てん剤
を溶融混合する場合、微細かつ均一混合するために押出
機(1軸又は2軸押出機)、ロール、バンバリー等であ
らかじめ混練し造粒(ペレツト化)しておくのがよい。
得られたペレツトを通常の方法、インフレーシヨン又
はTダイ成形機でフイルム化する。
このフイルムを1軸延伸の場合例えばロール延伸機更
に2軸延伸の場合はロール延伸の後テンターで延伸しミ
クロボイドを多数含んだフイルムを得る。なおテンター
による1軸延伸、テンター法同時2軸延伸及びチユーブ
ラー法2軸延伸でも差支えない。
延伸温度はポリエチレンテレフタレートの融点より5
℃以下の温度で延伸する。延伸温度が低い程ミクロボイ
ドが発生しやすいが、延伸応力が大きくなりすぎフイル
ムの破断を起す。延伸倍率が高い程空隙率が大きくなる
が倍率が大きくなりすぎると延伸切れを起す。したがつ
て延伸倍率は通常面積倍率で1.5〜20倍である。
ミクロボイド層は、クツシヨン性、断熱性から見掛け
比重が小さい方が良いが、見掛け比重が小さすぎると層
間はく離が起りやすく強度が弱くなるので、見掛け比重
は0.6〜1.2が好ましく、更に好ましくは0.8〜1.0が良
い。また、ミクロボイド層中の空隙が連続的につながつ
ていない方が断熱効果は良く、ガーレー通気度で1000se
c/100cc以上が好ましい。
ミクロボイド層の厚さはクツシヨン性の点より10μm
以上必要であり、好ましくは20μm以上が良い。
延伸後寸法安定性をよくするために通常の方法で熱処
理するのが望ましい。熱処理温度は延伸温度より高く融
点より低い温度がよく、定長又は収縮許容下に熱処理す
るのが好ましい。
市販の「ユポ」(王子油化)又は「トヨパール」(東
洋紡)は、ベースポリマーとしてポリプロピレンを使用
し、非相溶性樹脂を0又は2種(ポリエチレン、ポリス
チレン)、無機充てん剤(炭酸カルシウム)を混合、分
散、成膜、延伸してミクロボイド層を形成しているため
に、充分な白度が得られない。
一方、本発明においては、ベースポリマーとしてポリ
エチレンテレフタレートを、非相溶性樹脂としてポリプ
ロピレンを使用し、その他助剤を添加して混合、分散、
成膜、延伸して適度に微細な空隙を有するミクロボイド
層を形成しているために、この層は充分な白度が得られ
る。
下記の紙製基材の中で適度な白度を有するものを使用
するならば、該ミクロボイド層の厚さが少なくとも10μ
m、好ましくは20μm以上あれば、受像紙としての充分
な白度が得られる。
支持体(基材)である紙は剛性のある普通紙でもよい
が、表面平滑、白度、隠ペイ性の点から上質紙、コート
紙、アート紙、キヤストコート紙等平滑度(JISP−811
9)が100秒以上、好ましくは200秒以上のものが良い。
また、常法により、アンダーコート層を設けてもよ
い。
支持体(又はアンダーコート層)とミクロボイド層の
接着は公知の方法で出来る。通常、溶剤タイプのドライ
ラミネート法、又は押出ラミネート法で接着出来るが熱
によりミクロボイド層が収縮し、カール現象が起るため
接着は出来るだけ低温が好ましい。
また、従来の特許に見られるような紙製基材の片側の
みに合成樹脂層を形成する場合では、紙製基材の吸湿で
生じるカールを抑制できない。更に、合成樹脂層と紙製
基材(又はアンダーコート層)との接着時及びこの構成
による受像紙の転写時に良好なカールバランスが得られ
ない。そこで、良好なカールバランスを得るために、裏
面層が必要となる。この裏面層は、通常熱可塑性合成樹
脂層、例えば、シート、ミクロボイド層又はフイルムで
よく、そして、裏面層/ミクロボイド層の厚み比は、通
常0.2〜5で、0.5〜3が好ましい。
該熱可塑性樹脂としては以下のようなものが使用でき
る。
a) オレフイン系樹脂 ポリオレフイン系樹脂の例としては、エチレン、プロ
ピレン、ブテン等のモノオレフイン重合体及び共重合体
を主成分とするものが挙げられる。例えば、高密度ポリ
エチレン、中密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレ
ン、低密度ポリエチレン、結晶性ポリプロピレン、結晶
性エチレン−プロピレン・ブロツク共重合体、ポリブテ
ン、ポリ−3−メチルブテン−1、ポリ−4−メチルペ
ンテン−1、エチレン−酢酸ビニル共重合体等がある。
b) 塩化ビニル系樹脂 塩化ビニル系樹脂の例としてはポリ塩化ビニル、ポリ
塩化ビニリデン、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体等及
びそれらの混合物等が挙げられる。
c) エステル系樹脂 エステル系樹脂の例としては、ポリエチレンテレフタ
レート、ポリブチレンテレフタレート等が挙げられる。
d) アミド系樹脂 ナイロン6、ナイロン6−6、ナイロン6−10、ナイ
ロン11、ナイロン12等が例挙される。
e) スチレン系樹脂 ポリスチレン、アクリロニトリル−スチレン共重合
体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン三元共重
合体等が例挙される。
また、以上の樹脂は、ミクロボイド層を形成する時の
ベースポリマーとなる。このミクロボイド層の形成方法
は、前述した通りであり、非相溶性樹脂としては下記の
ものを1種又は2種以上混合使用しても良い。そして、
この混合時に前記の無機充てん剤を添加しても良い。
a) エチレン系樹脂をベースとした場合 ポリプロピレン、ポリ−3−メチルブテン−1、ポリ
−4−メチルペンテン−1、スチレン系樹脂、塩化ビニ
ル系樹脂、エステル系樹脂、アミド系樹脂、ポリアクリ
ル、ポリ酢酸ビニル、シリコーン樹脂及びその共重合
体、熱可塑性エラストマー等。
b) プロピレン系樹脂をベースとした場合 ポリエチレン、ポリ−3−メチルブテン−1、ポリ−
4−メチルペンテン−1、スチレン系樹脂、塩化ビニル
系樹脂、エステル系樹脂、アミド系樹脂、アクリル系樹
脂、ポリ酢酸ビニル、シリコーン樹脂及びその共重合
体、熱可塑性エラストマー等。
c) 塩化ビニル系樹脂をベースとした場合 オレフイン系樹脂、スチレン系樹脂、シリコーン樹脂
及びその共重合体等。
d) エステル系樹脂をベースとした場合 オレフイン系樹脂、スチレン系樹脂、シリコーン樹脂
及びその共重合体、熱可塑性エラストマー等。
e) アミド系樹脂をベースとした場合 オレフイン系樹脂、スチレン系樹脂、シリコーン樹脂
及びその共重合体、熱可塑性エラストマー等。
f) スチレン系樹脂をベースとした場合 オレフイン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、シリコーン樹
脂及びその共重合体、熱可塑性エラストマー等。
これらの裏面層の形成は、下記の公知の方法で出来
る。
合成樹脂、好ましくは熱可塑性樹脂からなるシート、
ミクロボイド層又はフイルム等の接着には、溶剤タイプ
のドライラミネート法又は押出ラミネート法等の積層型
形成方法を使用し、熱可塑性樹脂の被覆には、ブレード
コーター、エアーナイフコーター、ロールコーター、バ
ーコーター、グラビアコーター等の通常の塗工機、又は
スプレー塗工機を用いる塗布被膜型形成方法を使用す
る。
本発明における裏面層として、以下のものが好まし
い。
ドライラミネート法で接着する、表面層と同様の方法
による、若しくは従来公知の気泡形成方法によるポリエ
チレンテレフタレートベーのミクロボイド層、市販のポ
リプロピレンベースのミクロボイド層である「ユポ」
(王子油化)、「トヨパール」(東洋紡績(株)製〕、
及び押出ラミネート法で形成するポリエチレン又はポリ
プロピレン又はその混練生成物のフイルム。
このようにして作られたミクロボイド層と紙(又はア
ンダーコート)及び裏面層からなる複合化された基材に
熱移行性染料の染着剤を塗布して受像紙が出来上がる。
熱移行性染料の染着剤は以下公知の方法で塗布する。
画像受容層、すなわち染料の染着剤塗布層(染着層)
は、昇華性又は気化性染料に対して可染性を示す樹脂、
ゴム、ワツクス又はこれらと有機系及び/又は無機系フ
イラーとの混合物が用いられる。またはく離を容易にす
るため離型剤を含んでもよい。
樹脂、ゴム、ワツクス等は、水に分散させて用いても
よいし、有機溶剤に溶解して用いても良い。
樹脂、ゴム、ワツクスの例としては、例えば、アミノ
アルキツド樹脂、ポリアミド、ポリウレタン、ポリ塩化
ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエステル、アクリル系樹
脂、アセタール樹脂、ポリビニルアルコール、オリ塩化
ビニリデン、ポリビニルアセタール、ポリスチレン、ポ
リカーボネート、エポキシ樹脂、スチレン−ブタジエン
ゴム(SBR)、ニトリルゴム(NBR)などのゴム系、エチ
ルセルロース、石油樹脂などの非水溶性の高分子からな
る接着剤単独、あるいはカルナバワツクス、木ロウなど
の植物性ワツクス、密ロウ、セラツカロウなどの動物性
ワツクス、マイクロクリスタリンワツクス、パラフイン
ワツクスなどの石油系ワツクス、酸化ワツクス、エステ
ルワツクスなどの合成ワツクスなどの固形ワツクスとを
併用してなる。
無機系フイラーとしては、平均粒径0.5μm以下のホ
ワイトカーボンなどの合成シリカ、クレー、タルク、硫
酸アルミニウム、二酸化チタン、酸化亜鉛などの無機顔
料が利用でき、好ましくは平均粒径0.1μm以下のホワ
イトカーボンなどの合成シリカ、軟質又は重質の炭酸カ
ルシウムなどの無機顔料が利用できる。
有機系フイラーとしては、種々の高分子微粒子が採用
されるが、その粒子直径は10μm以下にするのがよい。
有機系フイラーを構成する高分子としては、例えば、メ
チルセルロース、エチルセルロース、ポリスチレン、ポ
リウレタン、炭素/ホルマリン樹脂、メラミン樹脂、フ
エノール樹脂、イソ(又はジイソ)ブチレン/無水マレ
イン酸共重合体、スチレン/無水マレイン酸共重合体、
ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル/酢酸ビ
ニル共重合体、ポリエステル、ポリアクリル酸エステ
ル、ポリメタクリル酸エステル、スチレン/ブタジエン
/アクリル系共重合体等が挙げられる。
塗工には、ブレードコータ、エアーナイフコータ、ロ
ールコータ、バーコータなどの通常の塗工機、あるいは
サイズプレス、ゲートロール装置などを用いる。
染着層の肉厚は通常0.5〜20μm、好ましくは3〜15
μmである。
〔実施例〕 以下、本発明を実施例により更に具体的に説明する
が、本発明はこれら実施例に限定されない。
実施例1 ポリエチレンテレフタレート(極限粘度0.60)90重量
%、ポリプロピレン〔三菱化学(株)製、三菱ポリプロ
4800J、MFR:25(230℃測定)、密度:0.90g/cm3〕10重量
%からなる樹脂組成物を混練後Tダイ成型機で厚さ300
μmの未延伸フイルムに成形した。
この未延伸フイルムを80℃で縦方向に3.5倍ロール延
伸し、90℃で3.5倍テンターで横延伸し、見掛け比重0.9
g/cm3、厚さ40μmのミクロボイド層を形成した。
このミクロボイド層と厚さ100μmでヘツク平滑度150
秒のキヤストコート紙からなる支持体とをウレタン系接
着剤を使用してドライラミネートで接着し、更に裏面側
にも上記と同様のミクロボイド層を接着し、受像紙の基
材を得た。
この基材に染着層を設けるため下記の染着剤塗布液を
約20g/m2バーコーターで塗布し乾燥した。
その結果、約7μmの染着層を有する昇華型感熱転写
受像紙が得られた。
染着剤塗布液組成 ポリエステル樹脂〔製品名:TP−220,日本合成化学工
業(株)製品〕 10重量部 アミノ変性シリコーン〔製品名:KF−393,信越化学工
業(株)製品〕 0.5重量部 メチルエチルケトン 15重量部 キシレン 15重量部 得られた受像紙にポリエステルフイルムに昇華性染料
がコートされた転写シートを重ね、8ドツト/mmの薄膜
ライン型サーマルヘツド〔(株)リコー製、タイプRH−
A 48−01〕で下記条件で8ライン/mmの線密度でカラー
プリントした所画質、転写濃度共非常に良好であつた。
この評価結果を、他の例と共に後記表−1に示す。
表−1に示すように、受像紙としての白度、剛性、画
質、感度を充分満足するものであつた。
カラープリント条件 記録電力 :0.25W/ドツト ヘツドの加熱時間:1〜10ミリ秒 実施例2 紙製基材上に形成するポリエチレンテレフタレートを
ベースとしたミクロボイド層の密度を0.7g/cm3に変更し
た以外は、実施例1と同様の方法で受像紙を作成し、カ
ラープリントし、画質、転写感度を評価した。
実施例3 紙製基材上に形成するポリエチレンテレフタレートを
ベースとしたミクロボイド層の厚みを25μmに変更した
以外は、実施例1と同様の方法で受像紙を作成し、評価
した。
実施例4 裏面層を市販の「ユポ」60μm〔王子油化合成紙
(株)製、ポリプロピレンからなるミクロボイド層〕に
変更した以外は、実施例1と同様の方法で受像紙を作成
し評価した。
比較例1 裏面層を形成しない以外は実施例1と同様の方法で受
像紙を作成し、評価した。
比較例2 紙製基材上に形成するポリエチレンテレフタレートを
ベースとしたミクロボイド層を市販の「ユポ」60μm
〔王子油化合成紙(株)製、ポリプロピレンからなるミ
クロボイド層〕に変更した以外は実施例1と同様の方法
で受像紙を作成し、評価した。
比較例3 紙製基材上に形成するポリエチレンテレフタレートを
ベースとしたミクロボイド層を市販の「トヨパールSS」
〔東洋紡績(株)製、ポリプロピレンからなるミクロボ
イド層〕に変更した以外は実施例1と同様の方法で受像
紙を作成し、評価した。
カラープリント評価 画質 ヘツドの加熱時間を1ミリ秒〜10ミリ秒まで1ミリ秒
おきに10段階で記録し、各段階での記録物の記録の均一
性を目視により判定した。
○:各段階の記録物の均一性が良好 △:低濃度の記録物(ヘツドの加熱時間の短い場合の
記録物)において記録むらが少しある ×:低濃度の記録物において記録むらが大きい。
感度 ヘツドの加熱時間を1〜10ミリ秒まで記録したときの
記録物の色濃度を米国マクベス社製造デンシトメーター
TR−927で測定し、総合的に評価した。
○:各段階の感度が良好 △: 〃 やや良好 ×: 〃 不良 白度 作成した受像紙を標準光下で目視により判定した。
○:白度が良好 △: 〃 やや良好(やや黄味がある) ×: 〃 不良 カールバランス 該ミクロボイド層と紙製基材及び裏面層の接着時のカ
ール発生、作成した受像紙の保存時及び転写時のカール
発生等を総合的に評価した。
○:カールバランスが良好 △: 〃 やや良好 ×: 〃 不良 〔発明の効果〕 本発明の受像紙は、基材として紙を用いているので、
腰、剛性等に優れ、基材の表面に設けられたポリエチレ
ンテレフタレートをベースとしたミクロボイド層により
受像紙としての画質、感度、白度に優れ、基材の裏面に
設けられた裏面層によりカールバランスに優れる等、実
用上大変優れた受像紙である。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−168493(JP,A) 特開 平1−280586(JP,A) 特開 昭63−290790(JP,A) 特開 昭62−259848(JP,A) 特開 昭61−295085(JP,A) 特開 昭62−146693(JP,A) 特開 昭62−198497(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B41M 5/38 - 5/40

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】紙製基材の上方にポリエチレンテレフタレ
    ートを主成分とする樹脂の延伸によつて形成されたミク
    ロボイド層が形成され、該紙製基材の反対側には裏面層
    が形成されており、該ミクロボイド層に染着剤が塗布さ
    れている感熱転写用受像紙であつて、該ミクロボイド層
    の厚さが10μm以上であることを特徴とする感熱転写用
    受像紙。
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