JP2922065B2 - 交通情報受信装置 - Google Patents

交通情報受信装置

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JP2922065B2
JP2922065B2 JP26143492A JP26143492A JP2922065B2 JP 2922065 B2 JP2922065 B2 JP 2922065B2 JP 26143492 A JP26143492 A JP 26143492A JP 26143492 A JP26143492 A JP 26143492A JP 2922065 B2 JP2922065 B2 JP 2922065B2
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栄志 平田
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は交通情報を受信する交通
情報受信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】交通情報受信装置として、AM放送用の
チューナと、FM放送用のチューナとを用いて交通情報
を受信し、交通情報が受信されたときは他の放送に優先
して交通情報を再生する優先回路を備えたものが特開昭
59−40729号に開示されている。
【0003】また複数のチューナを用いる電波受信方式
として、ダイバーシチ方式が知られており、この方式で
は、電波のフェージングが空間の場所により異なること
を利用するもので、複数のアンテナを設置して、おのお
ののアンテナ出力を切り換え、あるいは合成してフェー
ジングを軽減するようになっている。
【0004】
【解決しようとする課題】しかし、上記特開昭59−4
0729号に開示された装置では、交通情報を受信した
ときには、他の放送を中断せざるを得なくなる。しか
も、この場合、既に運転者が知っている内容が再生され
る可能性もあり、必ずしも効率よく交通情報を受信する
ことはできない。
【0005】本発明はこのような事情に鑑みて構成され
たもので、比較的簡単な構成で有効かつ多くの交通情報
を利用することができる交通情報受信装置を提供するこ
とを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明は以下のように構成される。本発明に係る交通
情報受信装置は複数のチューナと、各チューナにそれぞ
れ接続され副放送の電波を処理するためのデコーダと、
異なる放送源からの副放送を受信し該副放送からの情報
を重複しないように選択する選択手段とを備えたことを
特徴とする。
【0007】好ましい態様では、上記デコータは、多重
デコータであって主放送と同一搬送電波上の交通情報を
取り出すようになっている。前記複数のチューナは好ま
しくは、車両の異なる位置に設けられたアンテナに接続
されている。
【0008】
【作用】本発明によれば、電波を受信して同調するため
の複数のチューナが設けられ、これによって、複数の電
波処理経路が確立される。本発明の1つの態様に従う装
置において、通常の状態では、各チューナはテレビまた
はラジオの普通の番組用の電波すなわち主放送の電波を
受信している。そして、電波の電界強さに応じてダイバ
ーシチ方式によってフェージングを軽減するように作用
している。この場合、ダイバーシチ方式においては、電
界強さの強い電波を受信するアンテナに接続されたチュ
ーナが主放送用に使用される。それ以外のチューナは、
副放送すなわち、交通情報受信用に使用される。
【0009】この場合、副放送を受信しているチューナ
は、そのチューナを介して受信される交通情報が記憶さ
れると、次の副放送受信可能周波数まで掃引される。こ
の周波数での交通情報の取り込みが終了するとさらに別
の周波数まで掃引される。この操作を繰り返すとによっ
て、放送を受信可能な全範囲にわたる掃引が完了して再
び、主放送を受信しているチューナと同じ周波数になっ
たときに、電界強度を比較してチューナを切り換える。
【0010】この場合、1つの周波数での交通情報の記
憶が完了した時点で、副放送を受信しているチューナの
周波数を一旦主放送を受信しているチューナの周波数と
同じにして電界強度を測定し、その結果によってチュー
ナを切り換えるようにしてもよい。この場合には、副放
送用チューナの掃引は、上記交通情報の記憶が完了した
周波数よりもわずかに異なる周波数から再開される。
【0011】このようにすると、電界強度の変化に迅速
に対応することができる。
【0012】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例につき
説明する。図1を参照すると、本例に係る交通情報受信
装置の概略構成が示されている。本例の交通情報受信装
置1は、チューナT1及びT2を備えている。そして、
これらのチューナT1及びT2にそれぞれ接続されたア
ンテナ2、3を有する。またチューナT1及びT2は、
それぞれ、好ましくは、マイクロコンピュータを含んで
構成されるちコントロールユニット4に接続されてい
る。コントロールユニット4は、チューナT1及びT2
の切り換え信号を発生する切り換え信号発生部5と該切
り換え信号を入力してチューナT1及びT2の切り換え
を行う切り換え制御部6とを有する。切り換え制御部6
は、主放送用切り換え部7と、副放送用切り換え部8と
を有する。主放送切り換え部6はコントロールユニット
4に設けられるアンプ9に接続され、さらにアンプ9は
スピーカ10に接続される。副放送切り換え部8は、メ
モリ11に接続されたメモリ制御部12を介してディス
プレー装置13に接続されている。
【0013】チューナT1及びT2は一方において、主
放送切り換え部7に直接接続され、他方において、多重
デコータD1及びD2を介して副放送用切り換え部8に
接続されている。これにより、主放送用及び副放送用回
路がそれぞれ確立される。また、また、チューナT1及
びT2は切り換え信号制御部にも接続され、アンテナ
2、3を介してチューナT1及びT2に受信されチュー
ナ内の中間周波数段から出力される受信電波電界強度レ
ベルを示すSメータ信号を切り換え信号発生部に入力す
るようになっている。
【0014】また、本例の交通情報受信装置1は、チュ
ーナT1及びT2を掃引する掃引部4a、4bを備え、
これらの掃引部はコントロールユニット4から命令信号
に応じて、チューナT1及びT2を掃引するようになっ
ている。図2に示すように切り換え信号発生部5は、チ
ューナT1及びT2からそれぞれ出力されるSメータ信
号を入力するダイバ回路14とこのダイバ回路14を制
御するダイバコントローラ15とを有する。ダイバコン
トローラ15には、メモリ信号が入力され、掃引信号を
それぞれチューナT1及びT2に発生するとともに、ダ
イバ回路14に対し、切り換え信号の発生を許可するイ
ネーブル信号を出力する。ダイバ回路14はSメータ信
号を入力して、チューナT1及びT2に受信される電界
強度を比較し、電界強度の強いチューナを主放送用に選
択するための切り換え信号を発生する。この切り換え信
号は、イネーブル信号が入力されていない場合には、出
力されない。イネーブル信号は、メモリに対して副放送
の内容が一通り記憶されるまで発生されない。
【0015】図3を参照すると、メモリ制御部12の構
成が示されている。メモリ制御部12はメモリ11との
間でデータを授受するデータ制御用CPU16と、該デ
ータのヘッダを一時的に保持するヘッダ用バッファ17
と、データを一時的に保持するデータ用バッファ18
と、ディスプレー装置13を制御するためのディスプレ
ードライバ19とを備えている。
【0016】データ制御用CPU16は、ヘッダ用バッ
ファ17とデータ用バッファ18にあるヘッダ、データ
を整理し、所定のタイミングでヘッダごとにデータをメ
モリ11に格納する。データ制御用CPU16は一連の
交通情報を入力するとメモリ終了信号を発生するように
なっている。以上の構成の装置の動作を説明する。
【0017】図4を参照すると、本例の交通情報受信装
置の制御のフロチャートが示されている。先ず、コント
ロールユニット4はチューナT1及びT2の同調周波数
f1及びf2が一致しているかどうかを判断する(ステ
ップS1)。一致している場合にはコントロールユニッ
ト4はSメータ信号によって、チューナT1及びT2の
電界強度E1及びE2を検出する(ステップS2)。つ
ぎに、コントロールユニットは受信したチューナT1及
びT2の電界強度E1とE2を比較する(ステップS
3)。そして、電界強度の大きいチューナを主放送受信
用として選択し、小さい方を副放送受信用に選択する
(ステップS4、5)。つぎに、コントロールユニット
は、副放送受信用に選択したチューナについて副放送が
受信可能であるかどうかを判定する(ステップS6)。
受信可能な場合には、さらに交通情報のデータの種別が
新たなものかどうかを判定する。種別とはたとえば、新
たな地点の交通情報か、あるいは新たな種類の交通情報
かどうか、たとえば事故情報あるいは、渋滞情報、工事
情報等に関し新たなものかどうかを判定する(ステップ
S7)。同じ種別の情報である場合には、さらにデータ
の日時が記憶されているデータと同じかどうかを判定す
る(ステップS8)。この判定(ステップS7、8)に
おいて、メモリ11に記憶されていない新たなデータを
記憶する(ステップS9)。一連の交通情報がメモリに
記憶されると、コントロールユニットは副放送用のチュ
ーナの同調周波数を所定量Δfだけ増加させる(ステッ
プS10)。そして、ステップS1から同様の手順で受
信可能な周波数において副放送を受信してメモリ11に
記憶させる。
【0018】このようにして全周波数領域にわたって掃
引し、新たな交通情報を順次記憶する。そして、再びチ
ューナT1及びT2の同調周波数f1、f2が一致した
とき電界強度E1及びE2を比較し、強い方の電波を受
信するチューナを主放送用として選択する。以上の手続
きから明らかなように新たな交通情報の記憶のために副
放送用チューナの掃引が行われている場合には、チュー
ナT1及びT2の切り換えは行われないので、主放送が
突然中断するといった問題は生じない。
【0019】また、別の実施例では、ステップS8また
はS9の間に以下のステップを更に加える。特定の副放
送チューナの交通情報のメモリへの記憶処理が終わる
か、データが記憶内容と同じである場合には、一旦副放
送用チューナの同調周波数を、主放送用チューナの周波
数に一致させ、電界強度E1及びE2を比較する。そし
て、この比較により、もし主放送用チューナの方の電界
強度が副放送用チューナの電界強度よりも弱くなってい
た場合には、主放送用チューナと副放送チューナとを切
り換える信号を発生させ、切り換え制御部を動作させ
る。
【0020】そして、新たな副放送用チューナに対し掃
引を再開させる。この場合に掃引再開周波数は、チュー
ナの切り換えが行われる直前に副放送の受信が可能と判
断された周波数またはこれより僅かに高い周波数に設定
される。このようにすることによって、副放送を利用し
て交通情報を記憶させている間にチューナT1及びT2
の受信電波の電界強度が逆転した場合にも対応すること
ができ、主放送のレベル低下を極力少なくすることがで
きる。
【0021】以上のような手順でメモリに記憶された交
通情報は、ディスプレー装置によって適宜、表示され
る。本例によれば、新たな交通情報のみを記憶させるよ
うにしたので、メモリ容量を少なくすることができる。
また、受信可能の周波数領域を全範囲にわたって掃引す
るようにしたので、有効な交通情報を多量に収集するこ
とができ、的確な走行計画を立てることができる。
【0022】
【効果】本発明によれば、既存のダイバーシチ方式のシ
ステムを利用する簡単な構成で主放送の音量、音質を低
下させることなく、多くの有効な交通情報を得ることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施例に係る交通情報受信装置のブ
ロック図、
【図2】切り換え信号発生部の概略構成図、
【図3】メモリ制御部の概略構成図、
【図4】本発明の1実施例に係る制御のフロチャートで
ある。
【符号の説明】
1 交通情報受信装置、T1、T2 チューナ、D1、
D2 多重デコータ、2、3 アンテナ、4 コントロ
ールユニット、5 切り換え信号発生部、6切り換え制
御部、12 メモリ制御部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−40729(JP,A) 特開 平2−165715(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H04B 1/16

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のチューナと、各チューナにそれぞ
    れ接続され副放送の電波を処理するためのデコーダと、
    異なる放送源からの交通情報にかかる副放送を受信し該
    副放送からの情報を重複しないように選択する選択手段
    とを備え、 前記受信した交通情報は、交通情報の種別と日時のデー
    タとを含み、 前記選択手段は、異なる種別の交通情報のデータを選択
    するとともに、該交通情報のデータの種別が同じである
    場合には、日時の異なる交通情報のデータを選択するよ
    うになった、 ことを特徴とする交通情報受信装置。
  2. 【請求項2】 複数の交通情報発信源からの交通情報を
    受信する受信手段と、受信した交通情報を記憶する記憶
    手段と、 上記受信した交通情報のうち、上記記憶手段に記憶され
    ていない交通情報を選択して上記記憶手段に記憶させる
    選択手段とを備え、 上記受信した交通情報は、交通情報の種別と日時のデー
    タとを含み、 上記選択手段は、上記記憶手段に記憶されていない種別
    の交通情報のデータを選択するようになっているととも
    に、そのデータの種別が同じである場合には、日時が異
    なる交通情報のデータを選択して上記記憶手段に記憶さ
    せ、上記記憶手段に記憶されていると同じ交通情報のデ
    ータの種別であってかつ日時が同じ交通情報のデータは
    上記記憶手段には記憶させないようになったことを特徴
    とする交通情報受信装置。
  3. 【請求項3】 交通情報発信源からの交通情報を受信す
    る受信手段と、受信した交通情報を記憶する記憶手段
    と、 上記受信した交通情報が新たな交通情報かどうかを判定
    し、判定結果に基づき、受信した交通情報の中から新た
    な情報を選択して上記記憶手段に記憶させる選択手段と
    を備え、 前記受信した交通情報は、交通情報の種別と日時のデー
    タとを含み、 上記選択手段は、上記受信した交通情報のデータの種別
    または日時が新しいか否かを判定し、上記記憶手段に記
    憶されていない種別の交通情報のデータ及び種別が同じ
    であって日時が異なる交通情報のデータを選択して上記
    記憶手段に記憶させ、上記記憶手段に記憶されている種
    別と日時がともに同じ交通情報のデータは上記記憶手段
    に記憶させないようになっていることを特徴とする交通
    情報受信装置。
  4. 【請求項4】 請求項1において、前記選択手段は、特
    定の副放送チューナの交通情報の記憶手段への記憶処理
    が終わるか、データが記憶内容と同じである場合には、
    一旦副放送用チューナの同調周波数を、主放送用チュー
    ナの周波数に一致させ、電界強度及びを比較し、主放送
    用チューナの方の電界強度が副放送用チューナの電界強
    度よりも弱くなっていた場合には、主放送用チューナと
    副放送チューナとを切り換えるようになったことを特徴
    とする交通情報受信装置。
  5. 【請求項5】 請求項1において、選択手段は、一連の
    交通情報が前記記憶手段に記憶された場合、副放送用の
    チューナの同調周波数を所定量だけ増加させ、受信可能
    な周波数において副放送を受信して前記記憶手段に記憶
    させるようになったことを特徴とする交通情報受信装
    置。
  6. 【請求項6】 請求項1または4において、前記複数の
    チューナがそれぞれ異なるアンテナに接続されており、
    強い電界強度の信号を受信しているアンテナを主放送用
    チューナに接続することを特徴とする交通情報受信装
    置。
  7. 【請求項7】 複数のチューナと、該複数のチューナに
    接続される主放送用切り換え制御部及び副放送用制御部
    と、 前記複数のチューナぞれぞれ接続される複数のアンテナ
    と、交通情報を受信する受信手段と、受信した交通情報
    を記憶する記憶手段と、 異なる交通情報源かかる副放送を受信し該副放送からの
    データを種別と日時に関して重複しないように選択する
    選択手段と、 を備え、 上記選択手段は、上記受信した交通情報のデータの種別
    または日時が新しいか否かを判定し、上記記憶手段に記
    憶されていない種別の交通情報のデータ及び種別が同じ
    であって日時が異なる交通情報のデータを選択して上記
    記憶手段に記憶させ、上記記憶手段に記憶されている種
    別と日時がともに同じ交通情報のデータは上記記憶手段
    に記憶させないようになっており、 特定の副放送チューナの交通情報の記憶手段への記憶処
    理が終わるか、データが記憶内容と同じである場合に
    は、一旦副放送用チューナの同調周波数を、主放送用チ
    ューナの周波数に一致させ、電界強度及びを比較し、主
    放送用チューナの方の電界強度が副放送用チューナの電
    界強度よりも弱くなっていた場合には、主放送用チュー
    ナと副放送チューナとを切り換えるようになったことを
    特徴とする交通情報受信装置。
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