JP2919557B2 - 空調システムの制御装置 - Google Patents

空調システムの制御装置

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【発明の詳細な説明】 (イ)産業上の利用分野 本発明は室外ユニット及び室内ユニットを複数備えて
成る空調システムにおいて、夫々のユニットに対応する
アドレスなどのユニット固有の情報の設定に関するもの
である。
(ロ)従来の技術 一般に従来のアドレス設定方法としては、空気調和機
の設置工事(ユニットの取付、冷媒配管の工事、電気工
事など)の終了後に、夫々のユニットに設けられたアド
レス設定スイッチ(通常は制御装置の電子基盤上に設け
られている。)を操作して夫々の固有のアドレスを設定
するものであった。このようにしてアドレスを設定した
場合、アドレス設定スイッチは制御基板上にあり、極め
て操作(設定)しにくいものであった。特に周囲が暗い
場合、制御基板がユニットの奥くまった所にある場合、
ユニットが天井に取りつけられているような場合などで
はスイッチが操作しにくいものであった。またとくにこ
のような状況下でアドレスの設定操作を行った時にはア
ドレス設定に間違いが生じやすく、空調システムの誤動
作や故障につながるものであった。
このような問題点に対して、特開平2−4154号公報に
記載されたようなものがあった。この公報に記載された
ものは、アドレス設定時にまず仮アドレスを用いて通信
を開始し、この仮アドレスがまだ使用されていないアド
レスならばこの仮アドレスを自己のアドレスとして登録
させ、仮アドレスがすでに使用されているアドレスなら
ば別の仮アドレスを用いて再び通信を行ってこの仮アド
レスの使用未使用を確認して自己のアドレスを登録させ
るものであった。このようにしてアドレスを空調機器が
自動的に設定することができるものであった。
(ハ)発明が解決しようとする課題 このように構成された空気調和機の制御装置を用いて
各ユニットのアドレスを自動的に設定した場合、各ユニ
ットに主、副、例えば室外ユニットに対して室内ユニッ
トの様な関係がなければ正しいアドレスの設定がおこな
われない場合があった。すなわち室外ユニットが2台あ
るようなときにはどの室内ユニットがどちらの室外ユニ
ットに接続されているかの区別が付かなくなるものであ
った。また、アドレスが自動的に設定されるので夫々の
ユニットにはどのアドレスが付与されているかがわから
ないものであり、故障時の修理や点検時等においてユニ
ットの対応するアドレスが容易には判断できない問題点
があった。
このような問題点に対して本発明は、夫々のユニット
のアドレス等のユニット固有の情報を空調システムの設
置時に任意に指定することができると共に、この情報の
設定が容易に行えるようにした空調システムの制御装置
を提供するものである。
(ニ)課題を解決するための手段 本発明は1台若しくは複数の室外ユニットに対して1
台若しくは複数の室内ユニットが対応し、室温と室内ユ
ニットの制御部に設定された室温設定値とに基づいて室
外ユニットの運転を制御してなる分離型の空気調和機
で、リモートコントローラ、室内ユニット、室外ユニッ
ト間でデータをお互いに送受可能に接続し、リモートコ
ントローラから夫々固有のアドレスで区別されてなる室
内ユニットの制御部へ室温設定値などの運転データを送
信してなる空調システムにおいて、夫々のユニットの制
御部にはアドレスなどユニット固有の情報を記憶する記
憶素子と、前記固有の情報を記憶した情報記憶媒体また
は前記固有の情報を設定する情報設定器が接続されるコ
ネクタを有しこのコネクタから入力される前記情報を記
憶素子に転送し記憶させる情報転送手段とを備え、室外
ユニットのアドレス設定時に接続される室内ユニットの
台数情報を当該室外ユニットの情報転送手段に与えるこ
とを特徴とする。
(ホ)作用 このように構成した空気調和機の制御装置では、夫々
のユニット固有の情報は空気調和機のアドレス設定時
に、コネクタに接続された情報記憶媒体または情報設定
器から情報転送手段にて記憶素子に転送し記憶させる。
また、室外ユニットのアドレス設定時にはアドレス情報
と室内ユニットの台数情報とが情報転送手段に与えら
れ、記憶素子に記憶される。
(へ)実施例 以下本発明の実施例を図面を用いて説明する。第1図
は1台の室外ユニットと1台の室内ユニットとからなる
空気調和機を複数台用いた空調システムの接続状態を示
す概略図である。この図において、1は室内ユニット1
号機の制御基板であり、室外ユニットの制御基板2とは
2本の信号線3によって接続されている。この室内ユニ
ットと室外ユニットとからなる空気調和機は、圧縮機、
凝縮器、減圧装置、蒸発器からなる冷凍サイクルを有
し、室外ユニットに設けられた圧縮機を駆動して室内ユ
ニットに設けられた室内側熱交換器を凝縮器または蒸発
器として作用させ被調和室の空調を行うものである。室
内ユニットの制御基板1は被調和室の室温と制御基板1
に設定された室温設定値とに基づいて圧縮機の運転や送
風機の送風量を制御する。圧縮機の運転信号(または能
力設定信号)などは信号線3を介して室内ユニットの制
御基板1から室外ユニットの制御基板2へ送信される。
室外ユニットの制御基板2からは異常信号や運転状態を
示す信号などが信号線3を介して返送される。
4は室内ユニット2号機の制御基板であり上記と同様
に室外ユニットの制御基板5に接続されている。6は室
内ユニット3号機の制御基板、7は室外ユニットの制御
基板……8は室内ユニット16号機の制御基板、9は室外
ユニットの制御基板である。これらの室内ユニットは全
て同じ被調和室に設置されていてもよいし、また全て異
なる被調和室に設置されていてもよいし、さらにはいく
つかを同じ部屋に設置し、いくつを異なる部屋に設置し
てもよい。また室内ユニットと室外ユニットとのセット
の数は16セットに限るものではない。
10はリモートコントローラであり、室内ユニット1号
機の制御基板1の端子1〜3に接続されている。11は信
号線であり全ての室内ユニットの制御基板の端子1と端
子2とを並列に接続している。従って全ての制御基板は
端子1と端子2とを介してリモートコントローラ10の端
子1と端子2とに接続されている。リモートコントロー
ラは端子2を介して電力が供給されているので、このリ
モートコントローラはいずれの室内ユニットの制御基板
に接続されてもよいものである。尚、12は副リモートコ
ントローラであり、リモートコントローラ10の機能の中
から運転/停止の信号や送風量や風向の変更信号など一
部の機能の信号を出力できるものである。
このように1つのリモートコントローラ10を共通して
用いるような場合には夫々の制御基板(夫々の室内ユニ
ット)にアドレスを付記して区別を行いリモートコント
ローラ10はアドレスによって区別された制御基板に向け
て運転/停止、室温設定値、送風量、風向、タイマー運
転、冷房/暖房などの信号を出力するものである。
第2図は制御基板(いずれの制御基板でもよい)の斜
視図である。この図において、13〜15は基板上に装着さ
れた電子部品、16はROMカード19などの情報記録媒体を
接続するコネクタ、17は切換えスイッチである。ROMカ
ード19にはこの制御基板が搭載されている室内ユニット
に設定すべきアドレス情報が記憶されている。従って、
このユニットを室内ユニット1号機に設定したいときに
は1号機用のアドレス情報が記憶されているROMカード
を接続し、またこのユニットを室内ユニット2号機に設
定したいときには2号機用のアドレス情報が記憶されて
いるROMカードを接続する。このように設定しないアド
レス情報が記憶されているROMカードを任意に選択して
コネクタに接続する。尚、アドレス情報の転送が済み、
ROMカードをコネクタから外すときにはリリースボタン1
8を押せばよい。17は室内ユニットの熱交換器の能力
(大きさに相当)を設定するスイッチであり、このスイ
ッチは工場出荷時に設定されている。このようにアドレ
ス情報毎にROMカードを設けた場合、ROMカードはアドレ
スの設定可能な数だけ必要になる問題点が生じる。この
ため実際にROMカードを作る際には数種類(例えば1号
機用〜10号機用の10種類位)用意すればよい。この数は
実際の空調システムの設置時の状態を設定して用意すれ
ばよい。すなわち通常の1フロワー単位の事務所、また
は店舗では多くとも室内ユニットの数は10台程度であ
る。これ以上のアドレス状態を設定する時は第3図に示
すような情報設定器を用いる。この図において、29は接
続部でありコネクタ16に嵌まるようにROMカード19と同
様な形状とピン配置とを備えている。30は本体であり接
続部とは信号線31を介して接続されており、本体で設定
した情報を接続部29、コネクタ16を介して制御部へ送信
できるようになっている。32は表示部であり現在のアド
レス情報の設定状態を示している。33〜35はアドレス情
報の設定値であり、夫々グループアドレス(0〜15)、
ユニットアドレス(0〜15)、親子アドレス(A〜D)
を表している。36〜38は夫々のアドレスの設定値を変え
るスイッチである。39は出力スイッチでありこれら設定
されたアドレス情報を接続部29へ供給するスイッチであ
りこのスイッチを押している間アドレス情報が供給され
る。40は室内ユニットのユニット固有の情報設定と室外
ユニット固有の情報の設定とを切り換えるスイッチであ
る。第3図に示す状態は室内ユニット固有の情報を設定
するときの状態である。尚、グループアドレス、親子ア
ドレスについては後記する。第1図に示した空調システ
ムではグループアドレスは1であり、親子アドレスはA
に固定される。従って室内ユニット1号機にはアドレス
情報が“1,1,A"設定され、室内ユニット2号機にはアド
レス情報“1,2,A"が設定され、室内ユニット3号機には
アドレス情報“1,3,A"が設定され、……室内ユニット15
号機にはアドレス情報“1,15,A"が設定され、室内ユニ
ット16号機にはアドレス情報“1,0,A"が設定される。
第4図は制御部がROMカード19または接続部29からユ
ニット固有のアドレス情報を入力する動作を示したフロ
ーチャートである。ステップS1にてまず制御基板に電源
の供給が開始され、マイクロプロセッサなどの制御にリ
セットがかかけられて制御が開始される。次にステップ
S2をまず実行してマイクロプロセッサ自信のイニシャラ
イズ(初期化)を行ってアドレスデータを記憶する記憶
部以外の記憶値を初期値に設定する。次にステップS3で
アドレスデータを記憶する記憶部に有効なデータがある
か否かを判断する。このアドレスデータを記憶する記憶
部は十分にバックUPされているRAM、または書き変えが
可能なROMなどの記憶素子からなっており、この記憶部
はマイクロプロセッサ内部の記憶部またはマイクロプロ
セッサの周辺に設けられた記憶素子でもよい。またこの
アドレスデータを記憶するエリアの割り付けは第5図に
示すようになっている。この図のデータは“FFF11A"で
あり、最初の3文字がFはであれば以後に有効なデータ
があると判断する。記憶されるアドレスデータは後ろ3
つ数字である。なお16進法で記憶しているので11〜15で
表せられるデータはA〜Fが対応している。すなわち第
4図のステップS3ではデータの始め3文字が“FFF"か否
かを判断する。データが一致していないときにはステッ
プS4〜ステップS6に示すアドレスデータの設定動作を行
う。まずステップS4では第2図に示す制御基板のコネク
タ16にROMカード19(または第3図に示す接続部29)が
接続されているか否かを判断し、ROMカード19が接続さ
れるまでこのまま待機する。ROMカード19が接続される
とステップS5へ進みROMカード19からアドレス情報を入
力する。次いでこの入力した情報を記憶部に転送して記
憶させる。この時このアドレス情報の前にFFFのデータ
が付記される。従って次回にステップS3を実行するとき
には最初の3文字がFとなっている。このアドレス設定
を行った後にステップS7の通常運転を行うものである。
尚、ステップS8はアドレスの設定後にアドレスの再設定
が必要になった時に割り込む位置であり、この割り込み
はステップS7の通常運転を行っている間に制御基板上の
スイッチを操作して行われるようになっている。
室外ユニットの制御基板へのユニット固有の情報の設
定は第1図に示したような接続を行っているときは省略
できる。この情報としては搭載している圧縮機の能力を
設定する情報、接続されている室内ユニットの台数情報
などがあるが、圧縮機の能力を示す情報は工場出荷時に
設定され、室内ユニットの接続台数情報は工場出荷時に
1台を表す情報が初期値として設定されている。
尚、このようにしてアドレスを設定した後にこの記憶
させたアドレス情報を表すシール等を貼っておくと空調
機の点検時等においてユニットのアドレスを容易に確認
することができる。
第6図は1台の室外ユニットに4台の室内ユニットを
接続した他の実施例を示す概略図である。この図におい
て、61は室外ユニットの制御基板、62〜65は室内ユニッ
トの制御基板であり、室外ユニットの制御基板61は第1
図に示した制御基板2,5,7,9と同じ(室内ユニットの接
続台数や搭載している圧縮機の能力の設定値は異なる)
であり、室内ユニットの制御基板62〜65も第1図に示し
た制御基板1,4,6,8と同じ(ユニット固有の情報は異な
るものもある)である。制御基板62〜65は夫々は室内ユ
ニットA号機〜室内ユニットD号機に対応している。同
一の室外ユニットに対して室内ユニットA号機が親とし
て対応し、室内ユニットB号機〜室内ユニットD号機ま
では室内ユニットA号機に対する子として対応してい
る。親と子との違いはグループ制御する際のユニット指
定が対応できるものが親である。グループ制御に関して
は後記する。66,67はリモートコントローラ、副リモー
トコントローラであり、第1図に示したリモートコント
ローラ10、副リモートコントローラ12とおなじである。
室内ユニットA号機の制御基板62への接続も同様に信号
線68を介して3P端子の1〜3の端子に接続されている。
夫々の制御基板61〜65は2P端子の端子1,2が信号線69で
並列に接続されている。室外ユニットの制御基板61の3P
端子R,S,Tには3相200Vの交流電力が供給され、室内ユ
ニットの制御基板62〜65の3P端子R,Sには単相200Vの交
流電力が供給されている。(第1図では交流電力の供給
端子は省略している) このように構成された空調システムで、夫々の制御基
板にユニット固有のアドレスを設定する際は、第2図に
示した制御基板にアドレスデータを設定する場合と同様
である。この場合、室外ユニットと室内ユニットとの関
係が第1図に示したものと異なるためユニット固有の情
報の設定も異なるものである。室内ユニットA号機〜室
内ユニットD号機の制御基板に設定するアドレスデータ
は夫々“1,1,A",“1,2,B",“1,3,C",“1,4,D"である。
すなわちグループアドレスとユニットアドレスはいずれ
も“1"であり、これらの室内ユニットは同一のユニット
アドレスの系列にあることを示している。また室外ユニ
ットの制御基板には室内ユニットがA〜Dまでの4台が
接続されていることを示す情報“*,*,A"を情報設定
機30を用いて設定する。*はいずれのデータであっても
よい。
このように空調システムを設置したときにはアドレス
情報が“1,1,A",“1,2,B",“1,3,C",“1,4,D"の4種類
のROMカードを用意すれば、前記実施例と同様に容易に
アドレス情報の設定が行えるものである。
このように情報を設定することによって室外ユニット
1台に対して室内ユニット4台を接続することができる
ものである。この空調システムはリモートコントローラ
からの信号によって空調運転が行われるものである。
第7図は第1図に示したシステムと第6図に示したシ
ステムとを組み合わせて同一のシステムとした実施例で
ある。この図において71〜76は空調システムの中でグル
ープを構成する単位である。これらのグループは被調和
室毎に変えてもよいし、フロワー毎に変えてもよく、グ
ループの構成は任意に設計できるものである。77はこの
空調システム全体を制御する集中コントローラである。
まずグループ71においてC1,C2は夫々室外ユニットであ
り、室外ユニットC1には室内ユニットK1〜K4、室外ユニ
ットC2には室内ユニットK5〜K7が第6図に示すような関
係で接続されている。リモートコントローラR1は第1図
に示すように3P端子によって室内ユニットK1〜K7に並列
に接続されている。このグループ内では夫々のアドレス
情報は“1,1,A",“1,2,B",“1,3,C",“1,4,D",“1,5,
A",“1,6,B",“1,7,C"である。グループアドレスは同じ
グループ71に所属するので全て“1"であり、ユニットア
ドレスは同一グループ内で1から順に7まで付してい
る。親子アドレスは夫々室外ユニットC1,C2に対して付
されている。このグループ71内ではリモートコントロー
ラR1を制御することによって室内ユニットK1〜K7の運転
を制御することができる。またアドレス情報“1,1,A"の
設定された先頭室内ユニットK1には集中コントローラ77
からの信号線が接続されており、集中コントローラから
この室内ユニットに与えられた空気調和機の運転情報が
同一グループ内の全ての室内ユニットに転送されるの
で、集中コントローラからはこのグループ内の空調機の
運転を同時に制御できるものである。
グループ72は室外ユニットC3,C4、室内ユニットK8〜K
14、リモートコントローラR2から構成されており、室内
ユニットK8〜K14のアドレスは“2,1,A",“2,2,B",“2,
3,C",“2,4,A,“2,5,B",“2,6,C",“2,7,D"が設定され
ている。グループ73〜75は1台の室外ユニットC5に接続
される室内ユニットK15〜K17を夫々1台ずつ備えた場合
である。この場合それぞれの室内ユニットに対してリモ
ートコントローラR3〜R5が接続されている。室内ユニッ
トのアドレス情報は“3,1,A",“4,1,B",“5,1,C"に設定
されている。この場合グループアドレスが異なるが室外
ユニットが同じなので親子アドレスはAから順にCまで
付されている。グループ76は1台の室外ユニットC6と1
台の室外ユニットK18とリモートコントローラR6とから
なっている。アドレスは“6,1,A"である。これらの室内
ユニットK1〜K18にアドレス情報を設定する際には情報
設定器を用いて夫々の制御基板の記憶素子にユニット固
有の情報を設定すればよい。
このようにユニット固有の情報を設定することによっ
て、グループアドレス、ユニットアドレス、親子アドレ
スなど複数のアドレス情報を同時に設定しなければなら
ないようなときにも、ROMカードや接続部を制御基板の
コネクタに接続するだけで容易に設定でき、制御基板が
ユニット内の奥まった所や、操作しにくいような状態の
ところにあっても容易に設定できるものである。またこ
の情報は制御基板の記憶素子に記憶されておるので、基
板上のスイッチ操作によってこの情報が変えられること
がなく、点検時の操作まちがい振動などの外的要因で設
定情報が変わることがなくなる。
(ト)発明の効果 以上のように構成された空調システムの制御装置で
は、ユニットの制御部に夫々のユニット固有の情報を記
憶させる記憶素子を設け、この記憶素子には制御部が入
力したユニット固有の情報が情報転送手段によって転送
されかつ記憶させられるので、予め設定したユニット固
有の情報を情報転送手段に供給すればユニットへの情報
の設定ができるものである。すなわち、制御部がユニッ
トの奥や狭い所など設定操作がしにくい所にあっても、
この情報設定が容易に行えるものである。また制御部に
はこのユニット固有の情報を直接設定するスイッチがな
いため、誤った操作や振動などによって前記情報が変わ
ることがなくなるものである。さらに、室外ユニットの
制御部に室内ユニットの台数情報の設定をアドレス設定
と同時に行え、設定作業が容易になる。
【図面の簡単な説明】
第1図は1台の室外ユニットと1台の室内ユニットとか
らなる空気調和機を複数台用いた空調システムの実施例
を示す概略図、第2図は第1図に示した室内ユニットに
用いられる制御基板の斜視図、第3図は情報設定器の正
面図、第4図は制御部の記憶素子にユニット固有のアド
レス情報を記憶させる動作を示したフローチャート、第
5図はユニット固有の情報の記憶状態を示す説明図、第
6図は1台の室外ユニットに4台の室内ユニットを接続
した他の実施例を示す概略図、第7図は第1図に示した
システムと第6図に示したシステムとを組み合わせて単
一のシステムとした状態を示す概略図である。 1,4,6,8…室内ユニット、2,5,7,9…室外ユニット、10…
リモートコントローラ、16…コネクタ、19…ROMカー
ド、29…接続部、30…情報設定器。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F24F 11/02

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】1台の室外ユニットに対して複数台の室内
    ユニットを有し、かつ室温と室内ユニットの制御部に設
    定された室温設定値とに基づいて室外ユニットの運転を
    制御してなる分離型の空気調和機を複数セット有し、リ
    モートコントローラと前記全ての室内ユニットとを同一
    の信号線にデータがお互いに送受可能に接続し、リモー
    トコントローラから夫々室内ユニットの固有のアドレス
    で区別されてなる制御部へ室温設定値などの運転データ
    を送信してなる空調システムにおいて、夫々のユニット
    の制御部にはアドレス情報を含むユニット固有の情報を
    記憶する記憶素子と、前記固有の情報を記憶した情報記
    憶媒体または前記固有の情報を設定する情報設定器が接
    続されるコネクタを有しこのコネクタから入力される前
    記固有の情報を前記記憶素子に転送し記憶させる情報転
    送手段とを備え、室外ユニットのアドレス設定時に当該
    室外ユニットに接続される室内ユニットの台数情報を当
    該室外ユニットの情報転送手段に与えることを特徴とす
    る空調システムの制御装置。
  2. 【請求項2】1台の室外ユニットの制御部と複数台の室
    内ユニットの制御部とを同一の信号線にデータが送受可
    能に接続し、室外ユニット及び夫々の室内ユニットを固
    有のアドレスで区別してデータの送受を行うように成
    し、室温と夫々の室内ユニットに設定された室温設定値
    とに基づいて夫々の室内ユニットが室外ユニットへ運転
    のデータを送信して空調運転が行われる空調システムに
    おいて、室外ユニットの制御部及び夫々の室内ユニット
    の制御部にはアドレス情報を含むユニット固有の情報を
    記憶する記憶素子と、前記固有の情報を記憶した情報記
    憶媒体または前記固有の情報を設定する情報設定器が接
    続されるコネクタを有しこのコネクタから入力される前
    記固有の情報を記憶素子に転送し記憶させる情報転送手
    段とを備え、室外ユニットのアドレス設定時に接続され
    る室内ユニットの台数情報を当該室外ユニットの情報転
    送手段に与えることを特徴とする空調システムの制御装
    置。
  3. 【請求項3】1台の室外ユニットに対して複数台の室内
    ユニットが対応し、室温と室内ユニットの制御部に設定
    された室温設定値とに基づいて夫々の室内ユニットの制
    御部から室外ユニットの制御部へ運転信号を出力してな
    るマルチ型の空気調和機を複数セット備え、室外ユニッ
    トとこの室外ユニットに対応する室内ユニットとをお互
    いに固有のアドレスで区別してデータの送受ができるよ
    うに同一の信号線を接続し、リモートコントローラと全
    ての室内ユニットとがデータの送受ができるように前記
    信号線と異なる信号線に接続してなる空調システムにお
    いて、夫々のユニットの制御部にはアドレス情報を含む
    ユニット固有の情報を記憶する記憶素子と、前記固有の
    情報を記憶した情報記憶媒体または前記固有の情報を設
    定する情報設定器が接続されるコネクタを有しこのコネ
    クタから入力される前記固有の情報を前記記憶素子に転
    送し記憶させる情報転送手段とを備え、室外ユニットの
    アドレス設定時に当該室外ユニットに接続される室内ユ
    ニットの台数情報を当該室外ユニットの情報転送手段に
    与えることを特徴とする空調システムの制御装置。
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