JP2918208B2 - 洗剤個装体 - Google Patents

洗剤個装体

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JP2918208B2 JP17566290A JP17566290A JP2918208B2 JP 2918208 B2 JP2918208 B2 JP 2918208B2 JP 17566290 A JP17566290 A JP 17566290A JP 17566290 A JP17566290 A JP 17566290A JP 2918208 B2 JP2918208 B2 JP 2918208B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、水解性シートにより単位包装された洗剤固
装体に関する。
従来の技術 現在市販されている衣料用粒状洗剤の多くは、500g〜
5kgのカートンまたはビニール袋に詰めて販売されてお
り、その使用にあたっては、1回づつカップやスプーン
によって計量するか、あるいは適当量を任意に洗濯浴中
に投入するのが一般的である。この時、適正な洗剤量を
測り取らないと、十分な洗浄効果が得られなかったり、
洗剤を無駄に使い過ぎてしまうといった不都合が生じ
る。また、洗剤の計量時に洗剤を付近にこぼしたり、洗
剤の微粉が舞って、むせたり、手に付いて手がぬるつく
などの不都合の起こることがあった。
1回分の使用量を個別に包装した洗剤も市販されてい
る。この洗剤は、包装材料としてポリプロピレン等の高
分子フィルムを使用しているため、使用に際しては、そ
のたびに袋を破って取り出さなければならず、面倒であ
り、また、前述の微粉の舞い上がりの問題も解決されな
いので、使用性を面で不満が残る。
また、近年、新形態として、袋に入れたまま洗剤を洗
濯浴中に投入できるものも市販されている。これは粒状
洗剤を不織布で1回分づつ個別包装して製品としたもの
であるが、不織布は水に溶けないため、洗浄終了後に袋
が残り、洗い上がった衣類の中から不織布を捜し出して
捨てなければならず、面倒である。
さらに、包装材料としてポリビニルアルコールを用
い、上記問題点を解決する試みも古くからなされてき
た。しかし、ポリビニルアルコールは水溶性であるもの
の高分子であり、生分解できる微生物の分布が限られて
いるため、一般には生分解性が低く、地球環境保護の見
地からは問題を残している。
発明が解決しようとする課題 本発明は、衣料用粒状洗剤が単位包装され、水中に投
入されると包装体が速やかに溶解して洗剤が放出される
洗剤固装体を提供するものである。
発明の構成 本発明の洗剤固装体は、カルボキシメチルセルロース
(以下、CMCと呼ぶ)またはカルボキシエチルセルロー
ス(以下、CECと呼ぶ)を基材とし、水不溶性ないし水
難溶性無機粉体が内添された水解性シートにより、衣料
用粒状洗剤を単位包装したことを特徴とする。
以下、本発明についてさらに詳細に説明する。
本発明では、衣料用の粒状洗剤を包装体として、CMC
またはCECを基材とする水解性シートが用いられ、特にC
MCまたはCEC基材に水不溶性ないし水難溶性無機粉体が
混合された水解性シートが好ましい。これらシートは、
溶解速度が大きく、また、CMCまたはCECを主成分とする
ため、内包する粒状洗剤単独で用いた場合と比較して、
洗浄時の汚れの再汚染防止効果が高まることが判明し
た。さらに、このシートにより包装された洗剤固装体
は、長期保存によってもシートの変質、洗剤のケーキン
グが生じることなく、シート、洗剤ともに溶解性が良好
である。なお、本発明で「水解性」という表現は、シー
ト中に水不溶性ないし水難溶性無機粉体が含まれ、この
無機粉体が水に溶解しないため使用しているだけであ
り、CMCまたはCECが水に溶解し、内包していた洗剤が放
出される。
本発明において用いられるCMCまたはCECは、セルロー
スの水酸基の一部をカルボキシメチル基またはカルボキ
シエチル基で置換した構造をとるものであり、グルコー
ス単位当たりの置換度(DS)が、0.1〜1.0の範囲のもの
が好適である。DSが0.1未満では、抄造しやすいが、溶
解性が悪くなる。一方、DSが1.0を超えると、繊維の膨
潤が著しく、抄造し難くなり、またコスト面からも不利
である。好ましくはDSが0.2〜0.8の範囲であり、より好
ましくは0.4〜0.7の範囲が最適である。
本発明における水不溶性ないし水難溶性無機粉体とし
ては、非金属無機物、金属、水不(難)溶性塩などが用
いられる。これらの具体例としては、酸化アルミニウ
ム、酸化チタン等の金属酸化物;炭化ケイ素、炭化ホウ
素等の炭化物;四窒化三ケイ素、窒化ホウ素などの窒化
物;水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムなどの金
属水酸化物;雲母、長石族、シリカ鉱物族、粘土鉱物、
合成ゼオライト、天然ゼオライト等の珪酸塩鉱物;チタ
ン酸カリウム、チタン酸バリウム等のチタン酸塩化合
物;炭酸カルシウム、炭酸バリウム、炭酸マグネシウ
ム、炭酸亜鉛等の炭酸塩化合物;硫酸バリウム、硫酸カ
ルシウム、硫酸ストロンチウム等の硫酸塩化合物;珪酸
亜鉛、珪酸マグネシウム、珪酸カルシウム、珪酸バリウ
ムなどの珪酸塩化合物;リン酸亜鉛などのリン酸塩化合
物等が挙げられ、単独で、あるいは2種以上併用して用
いられる。
上記無機粉体の中でも、特に好ましくはゼオライト、
カオリン、タルク、活性白土、酸性白土、炭酸カルシウ
ムである。ゼオライトとしては、A型、X型、Y型など
が用いられる。
水溶性ないし水難溶性無機粉体の粒径は、30μm以下
が好ましく、さらに好ましくは0.01〜10μmの範囲であ
る。粒径が大きすぎるとCMCまたはCECとの分散性が十分
でなく、また、粒径が小さすぎると無機粉体の歩留りが
十分でなく抄紙時の水性が悪くなり、いずれも場合も
十分なシートを抄紙することができない。
無機粉体は、(a)無機粉体と(b)CMCまたはCECと
の重量比が、好ましくは(a)/(b)=90/10〜5/9
5、より好ましくは60/40〜10/90、さらに好ましくは40/
60〜15/85となるように混抄される。この比率が90/10を
超え無機粉体が多くなると、抄紙は困難になり、強度が
弱くシート状体として使用することが難しくなる。一
方、上記の重量比が5/95未満となると、無機粉体の添加
効果が十分に発揮されず、抄紙時にワイヤーとの剥離が
若干困難となり、得られるシート状体が若干固くなる。
本発明の水解性シートは、適宜の方法で製造される。
例えば、水解性シートは、水不溶性ないし水難溶性状態
の繊維状CMCまたはCECとともに無機粉体を水中に分散し
て抄紙原料とし、これを抄紙してシート状の湿紙とし、
次に必要に応じて湿紙を脱水した後、湿紙を水溶性化処
理することにより製造される。このとき、無機粉体とと
もに凝集剤を添加することが好ましい。また、上記湿紙
を乾燥した後、水溶化処理することによっても製造され
る。
水不(難)溶性状態の繊維状CMCまたはCECとしては、
遊離酸の状態のCMC−H、CEC−H、その他種々の塩、例
えば、カルシウム塩、アルミニウム塩、バリウム塩、亜
鉛塩、スズ塩、マンガン塩など水不(難)溶性状態のCM
CまたはCEC塩を用いることができ、これらは単独で、あ
るいは2種以上併用して用いられる。これらの中でも、
酸型、カルシウム塩型、あるいはカルシウム塩を含む混
合塩型なものが好適である。
CMC−H等の水不溶性状態の繊維状CMCまたはCECを、
あるいはさらに無機粉体を必要に応じて凝集剤等のその
他の添加剤とともに水中に分散させて、抄紙原料とす
る。
この抄紙原料(紙料)を長網抄紙機、円網抄紙機等の
抄紙機のワイヤパート(長網部、円網部)に供給して湿
紙を形成する。この湿紙は、ついで、プレスパート(圧
搾部)、ドライパート(乾燥部)に順次移送されて、脱
水、乾燥され、シート状体とされる。
但し、上記湿紙をそのままシート状体に成形したので
は、得られたシート状体は十分な水溶性ないし水解性を
示さない。そこで、湿紙に適当な段階で、噴霧、塗工等
によりアルカリ剤を添加するなどして、水溶性化ないし
水解性化する。
アルカリ剤としては、例えば、水酸化ナトリウム、水
酸化カリウム等の水酸化物、炭酸ナトリウム、炭酸カリ
ウム等の炭酸塩、硼砂等の硼酸塩、第二燐酸ナトリウム
等のリン酸塩、珪酸ナトリウム等の珪酸塩、およびこれ
らの混合物などが用いられる。これらのアルカリ剤は、
湿紙の損壊を防ぐために、メタノール、アセトン等の有
機溶媒を含む水溶液の形で添加されることが好ましい
が、添加方法、アルカリ剤の種類によっては、単に水溶
液の形で添加してもよい。
アルカリ剤の添加量は、湿紙がCMC−HまたはCEC−H
を主体として構成されている場合には、湿紙中に含有さ
れているCMC−HまたはCEC−Hの中和当量以上、好まし
くは、水溶性または水解性シートの経時変化による劣化
を考慮して中和当量の1〜2倍量が適当である。また、
CMC−Ca等の金属塩を主体として構成されている場合に
は、湿紙を乾燥した後の紙のpHが8〜12、好ましくは8
〜10の範囲になるように調節することが望ましい。アル
カリ処理の後乾燥することにより、湿紙がCMC−Hまた
はCEC−Hを主体として構成されている場合はCMC−Hま
たはCEC−Hがアルカリ塩に変化し、CMC−Ca等の金属塩
を主体として構成されている場合は、アルカリ剤が表面
および繊維間に付着して、水解性を示すシート状体が得
られる。
上記の水解性シートで袋状等の容器を作成し、この中
に粒状洗剤を充填し、あるいは2枚のシート間に粒状洗
剤を充填し、開口部を接着剤等でシールするなどして、
シートで粒状洗剤を包装することにより、本発明の洗剤
固装体が得られる。水解性シートの厚さは80〜300μm
程度が適当であり、好ましくは100〜150μmである。
また、上記の水解性シート上にヒートシール性の水溶
性高分子層を形成して、積層型の水解性シートとし、こ
のシートを用いることによっても、本発明の洗剤固装体
を得ることができる。これらの積層型のシートは、シー
ト自体がヒートシール性を有しているので、容器(包装
体)の作成、粒状洗剤の充填・封入に際して、ヒートシ
ール剤などの接着剤を別途使用することが不要となり、
作業性が向上する。
第1図は、本発明の積層型水解性シート11の構成例を
示す断面図であり、CMCまたはCECを基材とする上述の水
解性シート13の片面上にヒートシール性の水溶性高分子
層15が形成されている。
水溶性高分子層15は、ヒートシール性を有する水溶性
高分子、例えば、ポリビニルアルコール、ポリエチレン
オキサイド樹脂、ポリビニルエーテル、ポリビニルピロ
リドンなどから形成される。
水溶性高分子層15は、ヒートシール性の水溶性高分子
を、キャスト法、溶融成形法等でフィルム上に成形し、
これをドライラミネーション法あるいはエクストルージ
ョンラミネーション法等で、CMCまたはCECを基材とする
水解性シート13上に積層一体化してもよく、また、水溶
液流延法等により、この水解性シート13上でフィルム化
し積層一体化してもよい。さらに、水溶性高分子を溶融
状態で、あるいは適当な溶媒に溶解して水解性シート13
上に塗布または噴霧してもよい。このように、水溶性高
分子層15は、フィルム状の連続層であることは必ずしも
必要でなく、積層型水解性シート11にヒートシール性を
付与するに足る量で水溶性高分子が付着して形成されて
いればよい。なお、水溶性高分子層15をフィルム状の連
続層とすることにより、積層型水解性シートの引張強度
を改善することができる。
また、水溶性高分子層15は多層構造とすることもで
き、例えば、ポリビニルアルコール系フィルムとポリエ
チレンオキサイド樹脂フィルムを積層させた水溶性多層
フィルムから形成してもよい。
水溶性高分子のうち、ポリビニルアルコールとして
は、平均重合度200〜2000、ケン化度80〜95モル%のも
のが好適である。ポリビニルアルコールは、ケン化度が
高くなりすぎると冷水不溶性となる性質を有している。
一方、ケン化度が低下すると、疎水性が強くなって曇点
が低下して温水不溶性となり、さらにケン化度が下がる
と水不溶性となる。また、ポリビニルアルコールに各種
変性基を導入して改質することもでき、例えば、カルボ
ン酸基等を導入したアニオン変性ポリビニルアルコー
ル、オレフィン等で変性したノニオン変性ポリビニルア
ルコール、カチオン変性ポリビニルアルコール等の変性
ポリビニルアルコールが用いられる。
また、ポリエチレンオキサイド樹脂は、通常の製法で
製造されるエチレンオキサイドの付加重合物であり、重
量平均分子量10,000以上のものが好適である。
本発明で用いられる水溶性高分子中には、可塑剤、充
填剤、補強材、着色剤等の添加剤を配合することができ
る。例えば用途によって水解性シートに柔軟性が強く要
望される場合は、グリセレン、エチレングリコールまた
はその重合体などを添加することが適当であり、防湿性
が必要な場合にはペンタエリスリトール等の多価アルコ
ール等を配合すればよい。また、無機粉体であるクレ
ー、タルク、酸化チタン、炭酸カルシウム等の顔料や、
色素、界面活性剤、スリーブ性付与剤等を配合すること
もできる。
水解性高分子の付着量は、(A)水解性シート13と
(B)水溶性高分子層15との重量比で(A)/(B)=
99.5/0.5〜10/90が好適であり、より好ましくは99/1〜5
0/50、さらに好ましくは、90/10〜60/40である。
本発明の積層型水解性シート11の厚さは、特に限定さ
れず、目的や用途によって自由に変えることができる
が、一般に80〜300μm程度が適当であり、90〜200μm
が好適である。また、水溶性高分子層15として高分子フ
ィルムを積層する場合は、5〜150μm程度が適当であ
り、好ましくは10〜60μmである。高分子フィルムに
は、エンボス加工、プラズマ処理、密着防止加工等の表
面処理を施すこともできる。
第2図は積層型水解性シート11を用いた場合の本発明
の洗剤固装体の構成例を示す一部省略断面図である。
水溶性高分子層15が内側にくるように積層型水解性シ
ート11を折り重ね、側端部11bをヒートシールして筒状
体とし、この筒状体の一端部をヒートシールして、袋状
の洗剤固装体21を構成している。粒状洗剤23が収納、充
填されたのち、袋の開口部がヒートシールされて密封さ
れる。水溶性高分子層15が内側に位置し、直接大気に曝
されることがないので、ポリビニルアルコールのように
長期保存により、硬化し、冷水に対する溶解性が低下し
やすい素材を用いても、この低下が防止される。また、
伸び等の機械的性質は外側の水解性シート13により規制
されるので、ポリビニルアルコールのように伸度が大き
い材料を用いても、包装作業性が悪くなることもない。
また、上記の構成例では、1枚の水解性シートまたは
積層型水解性シートを折り重ねて袋状の包装体を形成す
る場合を示したが、2枚のシートを重ねて3辺をヒート
シールして袋状の包装体としてもよく、さらには本発明
の水解性シートと他のシート等とを重ね合わせてもよ
い。また、包装体の形状も袋状に限定されず、箱型など
いずれでもよい。
本発明に用いる粒状洗剤には、必要により種々の成分
を配合することができる。これら成分としては、アニオ
ン界面活性剤、ノニオン界面活性剤、カチオン界面活性
剤等の界面活性剤;ゼオライト、水溶性無リンカルシウ
ム捕捉キレートビルダー;炭酸塩、珪酸塩等のアルカリ
ビルダー;プロテアーゼ、リパーゼ、セルラーゼ、アミ
ラーゼ、ケラチナーゼ等の酵素;過炭酸ナトリウム、過
ホウ酸ナトリウム等の漂白剤;亜硫酸塩等の還元剤;カ
ルボカシメチルセメロース、ポリエチレングリコール等
の再汚染防止剤、石けん、蛍光増白剤、ベントナイトな
どを必要に応じて使用することができる。
アニオン界面活性剤としては、例えば以下のものが例
示できる。
1) 平均炭素数8〜16のアルキル基を有する直鎖アル
キルベンゼンスルホン酸塩、 2) 平均炭素数10〜20α−オレフィンスルホン酸塩、 3) 下記一般式で表される脂肪酸低級アルキルエステ
ルのスルホン酸塩または脂肪酸スルホン化物のジ塩 (R:炭素数10〜20のアルキル基またはアルケニル基 Y:炭素数1〜3のアルキル基または対イオン Z:対イオン) 4) 平均炭素数10〜20のアルキル硫酸塩、 5) 平均炭素数10〜20の直鎖または分岐鎖のアルキル
基もしくはアルケニル基を有し、平均0.5〜8モルのエ
チレンオキサイドを付加したアルキルエーテル硫酸塩ま
たはアルケニルエーテル硫酸塩、 6) 平均炭素数10〜22の飽和または不飽和脂肪酸塩。
アニオン界面活性剤は、粒状洗剤中に好適には10〜50
重量%、さらに好ましくは20〜40重量%の範囲で配合さ
れる。
ノニオン界面活性剤としては、次のものが例示され
る。
(1)炭素数8〜18の1級または2級アルコールにエチ
レンオキサイド(EO)を平均10〜30モル(EO=10〜3
0)付加させたEO−付加型ノニオン界面活性剤。
(2)炭素数8〜18の1級または2級アルコールにエチ
レンオキサイド(EO)を平均7〜20モル(EO=7〜2
0)、プロピレンオキサイド(PO)を平均3〜15モル(P
O=3〜15)付加させたEO−PO付加型ノニオン界面活
性剤。
ゼオライトとしては下記の一般式(II)で表される結
晶性または無定形アルミノ珪酸塩、あるいはこれらの混
合物が好適である。
x(M2OまたはM′O)・Al2O3・y(SiO2)・w(H
2O) …(II) (式中のMはアルカリ金属原子、M′はカルシウムと交
換可能なアルカリ土類金属原子、x,yおよびzは各成分
のそれぞれのモル数を表わし、一般的にはxは0.7〜1.
5、yは1〜3、wは任意の数である。) ゼオライトの平均粒径は、洗浄力の面より5μm以
下、好ましくは1μm以下にすることが望ましい。
水溶性無リン系カルシウムイオン捕捉ビルダーとして
は、例えば、ニトリロ三酢酸塩、エチレンジアミン四酢
酸塩、ジエチレントリアミン五酢酸塩などのアミノポリ
酢酸塩;クエン酸塩などの多価カルボン酸塩;ポリアク
リル酸塩、ヒドロキシポリアクリル酸塩、ポリイタコン
酸塩、ポリアセタールカルボキシレート、アクリル酸と
無水マレイン酸との共重合体の塩、無水マレイン酸とメ
チルビニルエーテルとの共重合体の塩、無水マレイン酸
とオレフィンとの共重合体の塩、アクリル酸とメタクリ
ル酸との共重合体の塩のような高分子電解質などが挙げ
られる。
上記のキレートビルダーは、それぞれ単独で用いても
よいし、2種以上組合せてて使用してもよい。
本発明の洗剤組成物は、種々の形態を取ることがで
き、例えば従来からの噴霧乾燥洗剤のように中空ビーズ
状の粒状洗剤とすることができる。また、特開昭60−96
698号公報等に示されているように、洗剤粒子内部まで
洗剤成分が詰まった高嵩密度粒状洗剤とすることもでき
る。
高嵩密度の洗剤組成物とする場合は、嵩密度0.5〜1.2
g/ccとすることが好適であり、このような組成物は、例
えば、特開昭60−96698号公報や同62597号公報に記載さ
れているように、各洗剤成分をニーダで捏和、混合した
のち、カッターミルタイプの解砕機で解砕、造粒し、つ
いで、水不溶性微粉体でコーティングすることにより製
造できる。洗剤成分の一部または全部を噴霧乾燥物の形
で供給し、捏和することもできる。
発明の効果 本発明によれば、特定の水解性シートを用いて、洗濯
1回分の使用量などを目安として、粒状洗剤の単位量を
個別に包装することにより、正確な使用量を容易に洗濯
浴中に投入することができる。これにより無駄なく洗剤
を使用できるだけでなく、微粉によるせきこみ、手のぬ
るつき等が起こならい洗剤製品を実現できる。さらに、
本発明の洗剤固装体は、固装体が洗濯浴中ですみやかに
溶解し、しかも、洗濯時における優れた再汚染防止性を
有する。
以下、実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明す
るが、これに先立って、実施例で用いた評価法を説明す
る。
(1)水解性シートの溶解性評価法 後記表−1に示した各種シート状体を2×2cmに切取
り、10℃の水1を入れた水槽内に投入し、静置状態で
1分間放置後、軽く撹拌することにより溶解させ、残存
物を肉眼で観察し、下記の基準に従って判定した。評価基準 判定 溶解性良好、残存物がほとんど存在しない ○ 溶解性やや良好、残存物が若干存在する △溶解性不良、残存物が存在する × (2)洗剤固装体の溶解性評価法 後記表−1に示した各種シートで包装した表−2〜4
の組成の粒状洗剤を用い、溶解性を評価した。
被洗布として黒色ナイロンスリップ、黒色アクリルセ
ータ、黒色木綿T−シャツを各3枚、およびチャージ布
として木綿肌シャツを使用し、洗濯機として噴流式家庭
用全自動洗濯機(松下電器産業(株)製、“愛妻号"F63
型を使用し、洗剤量35g(固装体1個分)、水温5℃、
水量38、浴比20:1の条件下で、弱水流で6分間洗浄し
た。
その後、脱水を1分間行ない、被洗布上に残留した洗
剤固装体の溶解残を、下記の基準に従って判定した。評価基準 判定 認められない〜ごくわずかに認められる ○ わずかに認められる △認められる〜著しく認められる × (3)洗剤固装体の再汚染防止性評価 後記表−1に示した各種シートで包装した表−2〜4
の組成の粒状洗剤を用い、再汚染防止性を評価した。
被洗布として木綿肌シャツを、判定布として20×20cm
の#60木綿ブロード地を3枚用いた。
さらに共存垢汚として、着用5日後の木綿衿布50枚、
および三方ケ原の焼成粘土を2g洗浄液中に加えた。
洗濯機としては、噴流式家庭用電気洗濯機(三菱電機
(株)製CW−225型)を使用し、洗剤量35g(固装体1個
分)、水温25℃、水量30、浴比20:1の条件下で、標準
水流で10分間洗浄した。
その後、脱水を1分間行なった後、ためすすぎを同条
件で3分間行ない、脱水を1回行なった後、判定布を風
乾した。
判定布を軽くアイロンがけした後、測色色差計(日本
電色(株)製Z−1001DP)にて反射率(Z値)を測定
し、洗浄前の反射率との差(低下)をΔRとして、再汚
染性の指標とした。ΔRの小さいものほど、再汚染して
いないことを表わすことになる。
実施例1 繊維状CMC−H(エーテル化度DS=0.65、ニチリン化
学製)60重量部およびゼオライト(A型、Na2O・2SiO2
・Al2O3・4.5H2O、平均粒径5μ、水沢化学製)40重量
部からなる混合抄紙原料を水に分散してスラリー溶液と
し、角型シートマシン(熊谷理機工業社製)により手抄
きシート(秤量約70g/m2)を作成した。抄紙ワイヤから
の剥離が容易で抄紙性が良好であった。
得られたシートを120℃のロール回転乾燥機でシート
状物に乾燥させた後、3重量%の水酸化ナトリウムを含
有する50%メチルアルコール溶液を含浸させた後、110
℃で乾燥し、表−1の試料No.1の水解性シートを調製し
た。
以下、使用する無機粉体を表−1にように変えて試料
No.2〜5の水解性シートを得た。
また、試料No.4の水解性シートに、ポリビニルアルコ
ールフィルム(厚さ14μm)を積層して、試料No.6の水
解性シートを得た。
これらについて、溶解性を評価し、表−1に示した。
また、併せて、市販水溶性シート[ディゾルボ,三島製
紙製(CMC/パルプ)]についても性能を評価した。
表中で示した無機粉体の詳細は以下の通りである。
タルク:MgO・SiO2、日本ミストロン製 ベントナイト:ベントナイト利根、関東ベントナイト
鉱業製 活性白土:ガレオンアース、水沢化学製 カオリン:HI−WHITE、日成共益製 実施例2 後記表−2に示した洗剤組成から酵素を除いた各成分
を用いて固形分40%の洗剤スラリーを調製した。この洗
剤スラリーを、向流式噴霧乾燥塔を用い、熱風温度380
℃で、水分5%となるように乾燥して、噴霧乾燥品を得
た。
この噴霧乾燥品は、平均粒径350μm、嵩密度0.35g/c
c、安息角45度と流動性も良好であった。
これに酵素を粉体混合して粒状洗剤とした。
表−1に示した各種シートを用いて作成した縦10cm、
横13cmの袋の中に、この粒状洗剤を50gづつ充填したの
ち、ポリビニルアルコール(日本合成化学(株)製,ハ
イセロンS−400)を用いて袋の開口部をヒートシール
し、本発明の洗剤固装体とし、溶解性および再汚染防止
性を評価した。なお、試料No.9は、シートを使用せず、
洗剤を袋で包装することなく、そのまま評価した。ま
た、試料No.7は、ポリビニルアルコールフィルムを積層
したシートNo.6を使用し、そのままヒートシールして本
発明の洗剤固装体とした。
表−2中で使用した成分の詳細を下記に示した。
AOS−Na;C14〜18α−オレフィンスルホン酸ナトリウ
ム α−SF−Na;C12〜18α−スルホ脂肪酸メチルエステル
ナトリウム LAS−Na;アルキル基の炭素数が10〜14の直鎖アルキル
ベンゼンスルホン酸ナトリウム AS−Na;C14〜15アルキル硫酸ナトリウム 石けん;牛脂石けん PEG#6000;平均分子量6000のポリエチレングリコール ゼオライト;A型合成ゼオライト(平均粒径0.9μm) 珪酸−Na;Na2O:SiO2=1:2.2 炭酸−Na;Na2CO2(試薬品) 亜硫酸−Na;亜硫酸ナトリウム(試薬品) プロテアーゼ;サビナーゼ4.0T(ノボ社製) 芒硝;硫酸ナトリウム(試薬品) 実施例3 後記表−3に示した組成からノニオン界面活性剤、酵
素および粉体助剤としてゼオライトの一部を除いた各成
分を用いて固形分40%の洗剤スラリーを調製した。この
洗剤スラリーを、向流式噴霧乾燥塔を用い、熱風温度38
0℃で、水分5%となるように乾燥して、噴霧乾燥品を
得た。
この噴霧乾燥品は、平均粒径350μm、嵩密度0.35g/c
c、安息角45度と流動性も良好であった。
ついで、上記乾燥品、ノニオン界面活性剤および水を
バッチニーダ(入江商会,PNV−1型)を用いて、緻密で
均一な捏和物とした。
この捏和物を約1cm角に裁断した後、スピードミル
(岡田精工(株),ND−10型)で粉砕した。この時、同
時に粉砕助剤として平均一次粒径1μのゼオライト(水
分15%)を、捏和物100重量部に対して4重量部添加し
た。スピードミルのスクリーン穴径は1.5mmφであっ
た。
このようにして得た嵩密度0.8g/ccの洗剤粒子に、酵
素を粉体混合して、高嵩密度粒状洗剤を得た。
表−1に示した各種シートを用いて作成した縦9cm×
横11cmの袋の中に、この粒状洗剤を35gづつ充填したの
ち、ポリビニルアルコール(日本合成化学(株)製,ハ
イセロンS−400)を用いて袋の開口部をヒートシール
し、本発明の洗剤固装体とし、溶解性および再汚染防止
性を評価した。なお、試料No.3は、シートを使用せず、
粒状洗剤を包装することなくそのまま評価した。
表−3中で使用した成分の詳細を下記の通りであり、
特に記載のないものは実施例2と同じである。
AOS−K;C14〜18α−オレフィンスルホン酸カリウム LAS−K;アルキル基の炭素数が10〜14の直鎖アルキル
ベンゼンスルホン酸カリウム ノニオン界面活性剤A;C12〜131級アルコールのEO
=30モル付加物 ノニオン界面活性剤B;C12〜131級アルコールのEO
=20モル、PO=5モル付加物 炭酸−K;K2CO3(試薬品) リパーゼ;リポラーゼ100T(ノボ社製) 実施例4 後記表−4に示した組成の粒状洗剤を各々表中に示し
た製法で調製した。
前記表−1に示した各種シートを用いて作成した縦9c
m×横11cmの袋の中に、この粒状洗剤を35gづつ充填した
のち、ポリビニルアルコール(アイセロ(株)製、PH3
0)を用いて袋の開口部をヒートシールし、本発明の洗
剤固装体とし、溶解性を評価し、その結果を表−4に示
した。
表−4中で使用した成分の詳細は下記の通りであり、
特に記載のないものは実施例2または3と同じである。
ポリアクリル酸−Na;分子量5000 ノニオン界面活性剤;C12〜131級アルコールのEO=
20モル付加物 また、表−4に示した製造法の内容は以下の通りであ
る。
A 法 後記表−4に示した組成からノニオン界面活性剤、酵
素およびゼオライトの一部を除いた各成分を用いて固形
分40%の洗剤スラリーを調製した。この洗剤スラリー
を、向流式噴霧乾燥塔を用い、熱風温度380℃で、水分
5%となるように乾燥して、噴霧乾燥品を得た。
この噴霧乾燥品は、平均粒径350μm、嵩密度0.35g/c
c、安息角45度と流動性も良好であった。
ついで、この噴霧乾燥粒子を、粉末ゼオライト、ノニ
オン界面活性剤および水を共にハイスピードミキサー
(深江工業(株)製)に入れ解砕造粒した。
その後、少量の粉末ゼオライト(解砕造粒物100重量
部に対し、ゼオライト2重量部)を粉砕助剤として、ハ
イスピードミル(岡田精工(株)製,ND10型)で粉砕し
た。スクリーンの穴径は、1.5mmφを用いた。こうして
得られた洗剤粒子に酵素を粉体混合し、嵩密度0.8g/cc
の高嵩密度粒状洗剤を得た。
B 法 A法と同一の方法により得た噴霧乾燥品を、粉末ゼオ
ライト、ノニオン界面活性剤および水とともにレディー
ゲミキサー(Morton Machine(株),FMシリーズ)に入
れ、解砕造粒した。その後A法と同一の手法で粉砕し、
酵素をブレンドし嵩密度0.8g/ccの高嵩密度粒状洗剤を
得た。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の積層型水解性シートの構成例を示す
断面図である。 第2図は本発明の洗剤固装体の構成例を示す一部省略断
面図である。 11……積層型水解性シート 13……水解性シート 15……水溶性高分子層 21……洗剤固装体 23……粒状洗剤
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山本 昌彦 東京都墨田区本所1丁目3番7号 ライ オン株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−238100(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B65D 85/00 C11D 17/04

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】カルボキシメチルセルロースまたはカルボ
    キシエチルセルロースを基材とし水不溶性ないし水難溶
    性無機粉体が内添された水解性シートにより、衣料用粒
    状洗剤を単位包装したことを特徴とする洗剤固装体。
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