JP2915751B2 - 商品販売データ処理装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、商品の販売情報の処理
を行なう商品販売データ処理装置に係り、特に、領収額
が印字された領収書を印字発行する商品販売データ処理
装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】商品販売データ処理装置の一つである電
子レジスタには、領収書発行機能を有するものがある。
この領収書発行機能を有する電子レジスタでは、入力さ
れた商品データに基づいて算出された客の支払額を領収
額として印字した領収書や領収書発行の目的で入力され
た金額を直接領収額として印字した領収書を、プリンタ
で印字発行することが行なわれている。前記プリンタに
は、レシートを印字するレシートプリンタや、領収書を
印字するために設けられた専用のプリンタ等が用いられ
ている。レシートプリンタを適用した場合には、領収額
のみならず領収書の体裁がそのレシートプリンタでレシ
ート用紙に印字され、専用のプリンタを設けた場合に
は、定形の領収書が挿入されて領収額だけがその領収書
に印字されることが一般的である。

【０００３】ここで、領収書には、そこに印字する領収
額が定められた額を超えるときには、その領収額に応じ
た額の収入印紙を貼付けることが決められている。

【０００４】そこで、上述の領収額のみならず領収書の
体裁を印字する機種では、領収書に収入印紙貼付位置を
示す収入印紙の輪郭とほぼ同一形状の貼付領域図形の印
字を行なう機種もある。このような機種では、領収書に
印字する領収額に関わらず、貼付領域図形の印字を行な
っている。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】上述のように領収書に
は、そこに印字する領収額が定められた額を超えるとき
には、その領収額に応じた額の収入印紙を貼付けなけれ
ばならない。従って、領収書を発行したとき、キャッシ
ャは、その領収書に印字した領収額が収入印紙を貼付け
なければいけない額か、貼付けなくても良い額かを調べ
なければならない。このため、領収書の発行は、手間が
掛り作業能率の良いものではない。また、収入印紙貼付
位置を示す貼付領域図形を印字する機種では、領収書に
印字する領収額に関わらず、貼付領域図形が印字されて
しまうので、収入印紙を貼付ける必要のない領収額が印
字されている領収書に、収入印紙を貼付けなければいけ
ないとの誤解を、キャッシャや客等に与えてしまう恐れ
がある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明は、締めキーの操
作に伴って一客に買上げられた商品に対応して客が支払
う税金を含む支払金額を算出して表示器に表示するとと
もにこの支払金額や取引データがプリンタで印字された
レシートを発行し、領収書発行が宣言されると前記支払
金額を領収額として前記プリンタで印字して領収書を発
行する商品販売データ処理装置において、前記領収書発
行が宣言されると算出された直前の取引の前記支払金額
から税金を含まない合計額を求める合計額算出手段と、
この合計額算出手段によって求められた合計額に基いて
領収書に収入印紙を貼付ける必要があるか否かを判断す
る判断手段と、この判断手段により領収書に収入印紙を
貼付ける必要があると判断されると収入印紙貼付位置を
示す貼付領域図形を前記領収書に印字しかつ前記判断手
段により領収書に収入印紙を貼付ける必要がないと判断
されると前記貼付領域図形を前記領収書に印字しない貼
付領域図形印字手段とを設けた。

【０００７】

【０００８】

【作用】したがって、領収書発行が宣言されると、合計
金額算出手段によって直前の取引の支払金額から税金を
含まない合計額が求められ、求められた合計額に基いて
領収書に収入印紙を貼付ける必要があるか否かが判断手
段によって判断される。そして、貼付領域図形印字手段
によって、収入印紙を貼付ける必要があると判断された
場合にのみ、収入印紙の貼付け位置を示す貼付領域図形
が領収書に印字される。

【０００９】

【００１０】

【実施例】本発明の一実施例を図面に基づいて説明す
る。本実施例は、商品販売データ処理装置の一つである
電子レジスタに適用したものである。この電子レジスタ
は、図２に示すように、本体ハウジング１の底部にドロ
ワ２が一体的に形成されており、その本体ハウジング１
の上面には、キーボード３やモードキー４及び大型のキ
ャッシャ側ディスプレイ５等が一体に設けられると共に
タッチスキャナ６やハンドセット７が保持され、さら
に、商品の単価及び数量等の取引データが印字されたレ
シートが発行されるレシート発行口８及び取引履歴が印
字されたジャーナルを確認するジャーナル確認窓９が設
けられている。また、前記本体ハウジング１の背面には
客側ディスプレイ１０が設けられている。

【００１１】前記キーボード３上には、テンキーと共
に、小計キー、現計キー、領収書発行キー、客層キー等
が設けられている。前記小計キーは一人の客が持ち寄っ
た商品の商品データの入力が全て終了したことを宣言す
る宣言キーであり、前記現計キーはテンキーと共に預か
り金額の入力を行なうキーであり、前記領収書発行キー
は領収書の発行を宣言する宣言キーである。

【００１２】つぎに、図３はこの電子レジスタの電気的
構成を示すもので、各種情報処理を行なうＣＰＵ１１
に、各種情報を固定的に予め記憶したＲＯＭ１２、各種
情報を可変自在に記憶するＲＡＭ１３、各種情報を入力
する前記キーボード３、動作モードを切り替え自在に設
定する前記モードキー４、各種情報をカナ、漢字、数
字、英文字等により表示する前記キャッシャ側ディスプ
レイ５、前記ドロワ２、通信インタフェース１４、バー
コードで表現されている各種情報を読取入力する前記タ
ッチスキャナ６、レシートやジャーナルの印字を行なう
レシートジャーナルプリンタ１４、前記ハンドセット７
に接続された電話回路１５、前記客側ディスプレイ１０
等を接続した構造となっている。

【００１３】このような構成において、この電子レジス
タは、例えば、客が持ち寄った商品の商品データの一つ
であるバーコードデータが商品に付されているバーコー
ドからタッチスキャナ６で読取入力されると、その都度
読取入力されたバーコードデータに基づいて商品ファイ
ルからその商品の単価等の商品データを選出すると共に
その商品データを所定のファイルに登録し、さらに、そ
の商品の単価等をディスプレイ５，１０に表示する。そ
して、その客が持ち寄った商品の読取入力が全て終了し
て小計キーが入力されると、商品の合計金額をディスプ
レイ５，１０に表示するので客はそれを視認しながら支
払を行ない、キャッシャは預かった金額をテンキーと現
計キーとで入力する。そして、預かり金額が入力される
と、取引の確定と判断されるので、取引データが印字さ
れたレシートを印字発行すると共にディスプレイ５，１
０に釣銭を表示する。そして、キャッシャはそれを視認
しながら釣銭を返す。さらに、レシートの印字発行を行
なう際に、ジャーナルにも取引の履歴を同時に印字す
る。

【００１４】より詳細には、読取入力されたバーコード
データに基づいて商品ファイルから選出した単価等の商
品データを、販売情報を蓄積するために販売情報ファイ
ルに登録すると共に一時ファイルに登録する。この一時
ファイルに登録する商品データは、具体的には、各商品
ごとに商品コード、数量、単価、内税外税の税区分等で
あり、ほぼ前記販売情報ファイルに登録する商品データ
と同じである。なお、一時ファイルは客ごとに更新され
るものである。

【００１５】つぎに、この電子レジスタは、領収書の発
行を行なうことができるもので、キーボード３上の領収
書発行キーが入力されると、図４に示す領収書発行画面
をキャッシャ側ディスプレイ５に表示する。キャッシャ
はこの画面上に示されている処理の何れかを選択するこ
とにより目的に応じた領収書を発行することができる。
本実施例では、入力された商品データに基づいて算出さ
れた客の支払額を領収額として印字した領収書を発行す
る処理と（“直前の取引”と表示されている）、領収書
発行の目的で入力された金額を直接領収額として印字し
た領収書を発行する処理（“金額入力”と表示されてい
る）とが選択枝として用意されている。キャッシャは、
選択する処理にカーソルを移動し客層キーを入力するこ
とで処理を選択することができる。なお、本実施例の電
子レジスタは、レシートジャーナルプリンタ１４を用い
てレシート用紙に領収書を印字して発行するタイプの機
種であり、領収額のみならず、領収書の体裁も印字す
る。

【００１６】図１は、キャッシャにより領収書発行キー
が入力されたときのＣＰＵ１１による領収書発行処理手
順を示している。まず、領収書発行キーが入力される
と、上述の領収書発行画面をキャッシャ側ディスプレイ
５に表示し（ステップ１）、キャッシャによる処理の選
択を待つ（ステップ２）。そして、キャッシャにより処
理が選択されると、選択された処理を判断し（ステップ
３）それぞれの処理を行なう。

【００１７】１：“金額入力”が選択された場合 “金額入力”が選択されると、まず、キャッシャにより
領収書に印字する領収額の入力が行われるまで待機す
る。領収額の入力はテンキーと現計キーとで行なわれる
ので、具体的には、テンキーと現計キーとの入力を判断
し、テンキーと現計キーとの入力が行われるまで待機す
る（ステップ４）。そして領収額が入力されると、その
領収額が予め定められている額を超えるか否かを判断し
（ステップ５、判断手段）、超えていなければ、図５に
示すように、その領収額１７が印字された領収書１８を
レシートジャーナルプリンタ１４で印字発行する（ステ
ップ６）。

【００１８】一方、入力された領収額が予め定められて
いる額を超えていれば、その領収額に応じた収入印紙額
を予め設けられている対応表から選出し（ステップ
７）、キャッシャに収入印紙貼付の必要性を知らせるた
めの表示と選出した収入印紙額とをディスプレイ５に表
示し（ステップ８、収入印紙貼付報知手段）、図６に示
すように、領収額１９と共に収入印紙を貼付ける貼付領
域図形２０とが印字され、かつ、その貼付領域図形２０
内に収入印紙額２１が印字された領収書２２をレシート
ジャーナルプリンタ１４で印字発行する（ステップ９、
貼付領域図形印字手段）。

【００１９】ここで、領収書に印字される領収額が消費
税等の税金を含んだ額である場合には、領収書に貼付け
る収入印紙の額は、その領収額から税金分を差し引いた
値に応じたものでよい。しかし、本実施例の“金額入
力”の処理では、領収額が消費税等の税金を含んだ額で
あっても、簡易的にその領収額で直接収入印紙の額を求
めるようにしている。

【００２０】２：“直前の取引”が選択された場合 “直前の取引”が選択されると、まず、一時ファイルに
記憶されている商品データから、直前に取引を行なった
客の支払額を求める（ステップ１０）。さらに、一時フ
ァイルに記憶されている税区分等の商品データから、支
払額から消費税分を除いた商品の合計額を求める（ステ
ップ１１、合計額算出手段）。そして、その合計額が予
め定められている額を超えるか否かを判断し（ステップ
１２、判断手段）、超えていなければ、図５に示すよう
に、前記支払額が領収額１７として印字された領収書１
８をレシートジャーナルプリンタ１４で印字発行する
（ステップ１３）。

【００２１】一方、前記合計額が予め定められている額
を超えていれば、その合計額に応じた収入印紙額を予め
設けられている対応表から選出し（ステップ１４）、キ
ャッシャに収入印紙貼付の必要性を知らせるための表示
と選出した収入印紙額とをディスプレイ５に表示し（ス
テップ１５、収入印紙貼付報知手段）、図６に示すよう
に、前記支払額が領収額１９として印字され、さらに、
収入印紙を貼付ける貼付領域図形２０が印字され、か
つ、その貼付領域図形２０内に収入印紙額２１が印字さ
れた領収書２２をレシートジャーナルプリンタ１４で印
字発行する（ステップ１６、貼付領域図形印字手段）。

【００２２】このように、本実施例の電子レジスタは、
領収書発行の際、領収書に収入印紙を貼付ける必要があ
るか否かを判断し、貼付ける必要がある場合にはディス
プレイ５にその旨の表示を行なうので、キャッシャは、
その表示を見て収入印紙貼付の判断を容易かつ迅速に行
なうことができる。このため、本実施例の電子レジスタ
は、領収書発行作業の作業効率の向上に寄与することで
きる。

【００２３】加えて、本実施例の電子レジスタは、収入
印紙貼付の必要がある場合には、収入印紙の貼付領域図
形を領収書に印字し、貼付の必要がないときには、印字
しないので、領収書を見ただけで、収入印紙貼付の必要
性を判断することができるようになり、しかも、収入印
紙を貼付ける必要のない領収額が印字されている領収書
に、収入印紙を貼付けなければいけないとの誤解を、キ
ャッシャや客等に与えてしまうこともない。

【００２４】さらに、本実施例では、貼付ける収入印紙
額をディスプレイ５に表示すると共に、領収書に印字す
るようにしたので、キャッシャは、その表示や印字を見
て収入印紙額を容易かつ迅速に知ることができることと
なり、より一層作業効率の向上に寄与することができ
る。

【００２５】なお、本実施例では、収入印紙の貼付の必
要性が生じたときには、ディスプレイ５にその旨を表示
するようにしたが、ブザーやランプ等で収入印紙貼付の
必要性を報知するようにしてもよい。さらに、本実施例
は、レシート用紙に領収書を印字する機種に適用した
が、定形の領収書に領収額を印字する機種にも適用して
も良い。

【００２６】

【発明の効果】本発明は、領収書発行が宣言されると算
出された直前の取引の支払金額から税金を含まない合計
額を求め（合計額算出手段）、求められた合計額に基い
て領収書に収入印紙を貼付ける必要があるか否かを判断
し（判断手段）、領収書に収入印紙を貼付ける必要があ
ると判断されると収入印紙貼付位置を示す貼付領域図形
を領収書に印字しかつ領収書に収入印紙を貼付ける必要
がないと判断されると貼付領域図形を領収書に印字しな
い（貼付領域図形印字手段）ようにしたので、発行され
た領収書を見ただけで収入印紙貼付の必要性を分からせ
ることができ、収入印紙を貼付る必要がない領収書に収
入印紙を貼り付けなければならないとの誤解をキャッシ
ャや顧客に与えるような不都合を防止することができ
る。また、領収書発行が宣言されると、算出された直前
の取引の支払金額から税金を含まない合計額を求め、こ
の合計額に基いて領収書に収入印紙を貼付ける必要があ
るか否かを判断するので、その判断の適正さを確保する
ことができる。

【００２７】

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例の領収書発行処理手順を示す
フローチャートである。

【図２】電子レジスタを示す外観斜視図である。

【図３】電子レジスタの電気的構成を示すブロック図で
ある。

【図４】領収書発行処理画面を示す説明図である。

【図５】領収書の一例を示す平面図である。

【図６】貼付領域領図形が印字された領収書を示す平面
図である。

【符号の説明】

１１ 判断手段、収入印紙貼付報知手段、貼付領域
図形印字手段 １４ プリンタ １７ 領収額 １８ 領収書 １９ 領収額 ２０ 貼付領域図形 ２２ 領収書

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 締めキーの操作に伴って一客に買上げら
   れた商品に対応して客が支払う税金を含む支払金額を算
   出して表示器に表示するとともにこの支払金額や取引デ
   ータがプリンタで印字されたレシートを発行し、領収書
   発行が宣言されると前記支払金額を領収額として前記プ
   リンタで印字して領収書を発行する商品販売データ処理
   装置において、前記領収書発行が宣言されると算出され
   た直前の取引の前記支払金額から税金を含まない合計額
   を求める合計額算出手段と、この合計額算出手段によっ
   て求められた合計額に基いて領収書に収入印紙を貼付け
   る必要があるか否かを判断する判断手段と、この判断手
   段により領収書に収入印紙を貼付ける必要があると判断
   されると収入印紙貼付位置を示す貼付領域図形を前記領
   収書に印字しかつ前記判断手段により領収書に収入印紙
   を貼付ける必要がないと判断されると前記貼付領域図形
   を前記領収書に印字しない貼付領域図形印字手段とを設
   けたことを特徴とする商品販売データ処理装置。