JPH0816922A - 商品販売登録データ処理装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 買上商品の代金支払い方法として金券が使用
された場合には釣銭分を再び金券として発行する。 【構成】 代金支払い方法が金券であることを宣言する
金券キーを設け、この金券キーの操作入力に応じて置数
キーにより入力された支払い金額と合計金額メモリ内の
合計金額との差額を演算し、この算出された差額に基づ
いて支払い金額が合計金額より大きいか否かを判別し、
支払い金額が合計金額より大きいことが判別されると算
出された差額を額面金額とする金券をプリンタにより印
字発行する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、現金の代りに金券を用
いて買上商品の代金支払いが可能な店で使用される電子
式キャッシュレジスタ，ＰＯＳ（販売時点情報管理）端
末等の商品販売登録データ処理装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】一般に、買物客は商品を買上げた際に現
金やクレジットカード等を用いて代金を支払うが、店に
よっては現金と同等の価値をもつ券、いわゆる金券を用
いての代金支払いを可能にしているところもある。例え
ば、多くの百貨店では商品券と称される金券を取扱って
おり、書店では図書券と称される金券を取り扱ってい
る。

【０００３】また、店によっては得意先の客に割引券等
の名目で独自の金券を発券し、この金券で買上商品の代
金支払いの可能にしたサービスを行っているところもあ
る。ただし、このようなサービスでは、支払い金額より
も額面金額が大きい金券を用いても釣銭は支払われず、
無効となっていた。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】上述したように、買上
商品の代金が金券によって支払われた場合には釣銭が発
生しても支払われなかったので、買物客にとっては損を
した感じが残り、効果的なサービスでなかった。しか
し、釣銭をそのまま現金で支払うようにすると、顧客に
よっては小額の買物を高額の金券で支払うことにより釣
銭として多額の現金を得ることも可能で不公平であり、
実施は困難である。

【０００５】そこで本発明は、買上商品の代金支払い方
法として金券が使用された場合には釣銭分を再び金券と
して自動発行することができ、金券によるサービスを効
果的にかつ公平に実施することができる商品販売登録デ
ータ処理装置を提供しようとするものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明は、登録業務によ
り販売登録された１買物客の買上商品の合計金額を記憶
する合計金額メモリを有するとともに、その買物客によ
る商品代金の支払い金額を入力する置数キーを備え、置
数キーの操作入力により合計金額メモリ内の合計金額以
上の支払い金額が入力されると、１買物客による買上商
品の登録終了を判断してプリンタによりその買物客が買
上げた商品の買上明細等が印字されたレシートを発行す
る商品販売登録データ処理装置において、代金支払い方
法が金券であることを宣言する金券キーと、この金券キ
ーの操作入力に応じて置数キーにより入力された支払い
金額と合計金額メモリ内の合計金額との差額を演算する
差額演算手段と、この差額演算手段により算出された差
額に基づいて支払い金額が合計金額より大きいか否かを
判別する金額判別手段と、この判別手段により支払い金
額が合計金額より大きいことが判別されると差額演算手
段により算出された差額を額面金額とする金券をプリン
タにより印字発行する金券発行手段とを備えたものであ
る。

【０００７】

【作用】このような構成の本発明であれば、客買上商品
の販売登録後、その客が代金を金券で支払うとすると、
その金券の額面金額を置数キーにて置数するとともに金
券キーを操作入力する。そうすると、置数キーにより入
力された金額、いわゆる支払金額と合計金額メモリ内の
合計金額との差額が算出され、この差額に基づいて支払
金額が合計金額より大きいか否かが判別される。その結
果、支払金額が合計金額よりも大きい場合には、その差
額を額面金額とする金券がプリンタによりレシートとと
もに発行される。

【０００８】

【実施例】以下、本発明をＰＯＳ端末に適用した一実施
例について図面を参照しながら説明する。

【０００９】図１はこの実施例におけるＰＯＳ端末１の
外観を示す斜視図である。このＰＯＳ端末１は、筐体上
面の前方側にキーボード１１を備え、後方側に表示器１
２を備えている。また、レシート用紙及びジャーナル用
紙にデータ印字するためのプリンタ１３を内蔵してい
る。さらに、バーコードを光学的に読取るスキャナ１
４、現金等を収容するためのドロワ１５、「登録」，
「点検」，「精算」，「設定」等の各種業務モードを選
択するためのモードスイッチ１６を備えている。

【００１０】因みに、「登録」モードとは販売登録され
た商品の販売データを記憶部に売上登録処理する業務の
モード、「点検」モードとは登録業務により記憶部に売
上登録処理された商品の売上合計データを点検レポート
として出力する業務のモード、「精算」モードとは点検
業務と同様に記憶部に売上登録処理された販売商品の売
上合計データを精算レポートとして出力した後、記憶部
の内容をクリアする業務のモード、「設定」モードとは
各種業務を実行する上で必要なデータを記憶部に予め設
定しておく業務のモードである。

【００１１】前記キーボード１１は、図２に示すように
部門コードや商品金額や代金支払い金額等の数値データ
を入力するための置数キーＫ１、置数データが部門コー
ドであることを指示する部門キーＫ２、置数データが商
品金額であることを指示する金額キーＫ３、小計金額の
出力を指示する小計キーＫ４等の他、支払方法宣言キー
として金券キーＫ５及び預／現計キーＫ６を配設したも
のである。

【００１２】ここで、金券キーＫ５は販売登録商品の代
金支払い方法が金券であることを宣言するキーであり、
預／現計キーＫ６は現金であることを宣言するキーであ
る。

【００１３】前記表示器１２は、正面にオペレータ用の
表示画面１２ａを配置し、背面に顧客用の表示画面１２
ｂを配置したもので、販売登録された商品の品名及び販
売金額や、１買物客が買上げた商品の合計金額，釣銭額
等を両画面１２ａ，１２ｂに表示する。

【００１４】前記プリンタ１３は、販売登録された商品
の品名，単価，販売金額等の商品明細情報や、１買物客
が買上げた商品の合計金額，支払い金額，釣銭額等の取
引明細情報等をレシート用紙及びジャーナル用紙に印字
するもので、印字済みのレシート用紙はレシート発行口
１３ａから排出され、買物客毎に切断されてレシートと
して発行されるようになっている。また、ジャーナル用
紙は内部にて巻取られ、取引履歴情報の記録媒体として
管理される。なお、レシート発行口１３ａの近傍には、
レシート用紙及びジャーナル用紙の有無やジャーナル用
紙への印字内容を確認するための記録紙監視窓１３ｂが
設けられている。

【００１５】図３は前記ＰＯＳ端末１における制御部の
要部構成を示すブロック図であって、このＰＯＳ端末１
は、制御部本体としてＣＰＵ（中央処理装置）２１を搭
載している。また、このＣＰＵ２１によって制御される
主記憶部としてプログラムデータ等が予め設定されたＲ
ＯＭ（リード・オンリ・メモリ）２２と、商品販売デー
タを登録処理するための記憶部等が形成されるＲＡＭ
（ランダム・アクセス・メモリ）２３とを搭載してい
る。

【００１６】また、このＰＯＳ端末１は、日時を計時す
る時計回路２４、上位機種であるホストコンピュータと
の間で伝送路を通じて行われるデータの送受信を司る通
信インタフェース２５、前記モードスイッチ１６からの
信号が入力されるとともに前記ドロワ１５を開放動作さ
せるドロワ開放装置１５ａに開放指令信号を出力するＩ
／Ｏポート２６、前記キーボード１１からのキー信号を
取込むキーボードコントローラ２７、前記表示器１２に
表示データを転送して画面表示を制御する表示コントロ
ーラ２８、前記プリンタ１３に印字データを転送してレ
シート印字及びジャーナル印字を制御するプリンタコン
トローラ２９、前記スキャナ１４にて読み取られたバー
コードデータを取込むスキャナコントローラ３０等を搭
載している。

【００１７】そして、前記ＣＰＵ２１と、ＲＯＭ２２、
ＲＡＭ２３、時計回路２４、ホストインタフェース２
５、Ｉ／Ｏポート２６及び各コントローラ２７〜３０と
は、バスライン３１で電気的に接続されている。

【００１８】前記ＲＡＭ２３には、特に登録業務により
販売登録された１買物客の買上商品の合計金額Ｍを記憶
する合計金額メモリ３２と、１買物客が買上げる商品の
販売登録中に“１”にセットされる登録中フラグＦのフ
ラグメモリ３３が形成されている。

【００１９】しかして、このＰＯＳ端末１は、登録業務
において金券キーＫ５の操作入力により代金支払い方法
として金券が使用されたことが宣言されると、前記ＣＰ
Ｕ２１が図４に示す金券キー処理を実行するようにプロ
グラム構成されている。

【００２０】すなわち、ＣＰＵ２１は、キーボードコン
トローラ２７を介して入力されたキー信号により金券キ
ーＫ５の入力を検知すると、図４に示す処理を開始し、
先ずＳＴ（ステップ）１としてモードスイッチ１６によ
り選択されている業務を判別する。ここで、登録業務が
選択されている場合には、ＳＴ２としてフラグメモリ３
３に登録中フラグＦがセットされているか調べる。

【００２１】そして、セットされていることを確認する
と、１買物客による買上商品の販売登録後、その買上商
品の代金が金券により支払われたことが宣言されたの
で、ＳＴ３として金券キーＫ５の入力直前に置数キーＫ
１により金券による支払金額が置数されたか調べる。そ
して、支払金額が置数されていることを確認すると、Ｓ
Ｔ４としてその置数データＮを金券による支払い金額デ
ータとしてプリンタ１３に転送してレシート用紙及びジ
ャーナル用紙に印字させる。

【００２２】また、ＳＴ５として置数データＮから合計
金額メモリ３２内の合計金額データＭを差引くことによ
り、支払い金額Ｎと合計金額Ｍとの差額Ａを算出する。
そして、ＳＴ６として差額Ａが０以上か否かを判断す
る。

【００２３】ここで、差額Ａが負の値をとる場合には、
金券による支払い金額Ｎが合計金額Ｍに満たないので、
ＳＴ７として合計金額メモリ３２内の合計金額Ｍから金
券による支払い金額Ｎを差引くことにより支払い金額の
残金を算出し、合計金額メモリ３２のデータを算出され
た残金に更新する。また、ＳＴ８として合計金額メモリ
３２内のデータＭ、つまり残金を表示器１２の両画面１
２ａ，１２ｂに表示させたならば、この処理を終了す
る。

【００２４】これに対し、ＳＴ６にて差額Ａが０以上の
場合には、金券による支払い金額Ｎが合計金額Ｍ以上で
あり、１買物客による買上商品の登録終了を判断する。
そして、ＳＴ９として差額Ａを釣銭として表示器１２の
両画面１２ａ，１２ｂに表示させるとともにプリンタ１
３によりレシート用紙及びジャーナル用紙に印字出力す
る。

【００２５】次に、ＳＴ１０として差額Ａが０かそれよ
り大きいかを判断する。そして、差額Ａが０より大きい
場合には、ＳＴ１１として上記差額Ａを額面金額とする
金券の印字データを編集する。

【００２６】具体的には、予めＲＯＭ２２またはＲＡＭ
２３に金券の印字フォーマットデータが設定されてお
り、この印字フォーマットデータの額面金額データを上
記差額Ａの金額データに変更するべく編集する。しかる
後、この印字データをプリンタ１３に転送してレシート
用紙に印字させる。

【００２７】ＳＴ１０にて差額Ａが０の場合には、上記
ＳＴ１１の処理を行わない。その後、ＳＴ１２としてレ
シートの発行を行い、ＳＴ１３として合計金額メモリ３
２のデータＭを“０”にクリアするとともに、フラグメ
モリ３３の登録中フラグＦを“０”にリセットしたなら
ば、この処理を終了する。

【００２８】ここに、差額演算手段は、ＣＰＵ２１の金
券キー処理におけるＳＴ５の処理によって構成される。
また金額判別手段は、同金券キー処理のＳＴ６及びＳＴ
９の処理によって構成される。さらに金券発行手段は、
同金券キー処理のＳＴ１１及びＳＴ１２の処理によって
構成される。

【００２９】このように構成された本実施例のＰＯＳ端
末１を操作する店員は、買物客が買上商品の代金支払い
を申し出ると、その買物客が買上げる商品のデータをス
キャナ１４あるいはキーボード１１を操作して入力する
ことにより販売登録する。

【００３０】そして、販売登録後、小計キーＫ４を操作
すると、表示器１２の両画面に合計金額メモリ３２内の
合計金額Ｍが表示されるので、店員は買物客の代金の支
払いを求める。

【００３１】ここで、買物客が金券による代金支払いを
申し出ると、店員はその金券の額面金額を置数キーＫ１
により置数した後、金券キーＫ５を操作する。そうする
と、金券の額面金額が合計金額より小さい場合には、合
計金額から額面金額を差し引いた残金が不足額として表
示器１２の両画面１２ａ，１２ｂに表示されるので、不
足分の支払いを例えば現金によって求める。

【００３２】一方、金券の額面金額が合計金額と等しい
かそれより大きい場合には、レシートが発行される。こ
のとき、金券の額面金額が合計金額より大きい場合に
は、金券の額面金額と合計金額との差額Ａを額面金額と
する金券の印字データが編集され、プリンタ１３により
レシート用紙に印字されて、上記レシートとともに発行
される。この差額Ａは金券によって代金を支払った際の
釣銭額に相当し、つまりは釣銭分が再び金券として発行
されることになる。

【００３３】図５は金券付レシートの発行例を示してお
り、買物客が買上商品の代金（税込み）８２４０円を額
面金額が１万円の金券で支払った場合の例である。この
例では、金券による支払金額と合計金額との差額１７６
０円を額面金額とする金券５１がレシート５０に続いて
発行されている。また、レシート５０には釣銭が金券と
して支払われることを示すデータ５２と、再発行される
金券の注意書きを示すメッセージデータ５３とが印字さ
れている。

【００３４】このように、本実施例によれば、買上商品
の代金が金券によって支払われ、釣銭が発生した場合に
は、その釣銭額を額面金額とする金券をレシート用紙を
用いて印字発行することにより釣銭を現金に変えて金券
で支払うようにしたので、釣銭として受取った金券は再
びその店で買上商品の代金支払いに利用することがで
き、金券を用いるサービスが効果的に実施されるように
なる。

【００３５】この場合において、ＰＯＳ端末１を操作す
る店員は、金券を発行するための格別な操作を必要とし
ないので、店員の負担増加は生じ得ない。また、釣銭が
貰えないことによる客とのトラブルも発生し得ないの
で、この点からも店員の負担軽減が図られる。

【００３６】また、釣銭分は金券として支払われるの
で、小額の買物を高額の金券で支払うことにより、買物
客が不当に現金を得られるようなことはなく、各買物客
に対して公平なサービスを実施できる。

【００３７】なお、本発明は前記実施例に限定されるも
のではない。例えば、前記実施例では図５に示すように
レシート５０と釣銭分の金券５１とを一体的に発行した
が、プリンタ１３のレシート用紙カッタによりレシート
５０と金券５１とを切断して発行するようにしてもよ
い。

【００３８】また、本発明はＰＯＳ端末に限定されるも
のではなく、単体の電子式キャッシュレジスタにも適用
できるのはいうまでもないことである。この他、本発明
の要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施可能であるのは
勿論である。

【００３９】

【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、代
金支払い方法が金券であることを宣言する金券キーを設
け、この金券キーの操作入力に応じて置数キーにより入
力された支払い金額と合計金額メモリ内の合計金額との
差額を演算し、この算出された差額に基づいて支払い金
額が合計金額より大きいか否かを判別し、支払い金額が
合計金額より大きいことが判別されると算出された差額
を額面金額とする金券をプリンタにより印字発行するよ
うにしたので、買上商品の代金支払い方法として金券が
使用された場合には釣銭分を再び金券として自動発行す
ることができ、店員の負担増加を生じることなく金券に
よるサービスを効果的にかつ公平に実施することができ
る商品販売登録データ処理装置を提供できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例であるＰＯＳ端末の外観斜視
図。

【図２】同実施例のＰＯＳ端末におけるキーボードを示
す平面図。

【図３】同実施例のＰＯＳ端末における制御部の要部構
成を示すブロック図。

【図４】同実施例におけるＰＯＳ端末のＣＰＵが実行す
る金券キー処理を示す流れ図。

【図５】同実施例においてＰＯＳ端末から発行される金
券付レシートの一発行例を示す平面図。

【符号の説明】

１…ＰＯＳ端末 １１…キーボード Ｋ１…置数キー Ｋ５…金券キー １２…表示器 １３…プリンタ ２１…ＣＰＵ ３２…合計金額メモリ ５０…レシート ５１…金券

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 登録業務により販売登録された１買物客
   の買上商品の合計金額を記憶する合計金額メモリを有す
   るとともに、その買物客による商品代金の支払い金額を
   入力する置数キーを備え、前記置数キーの操作入力によ
   り前記合計金額メモリ内の合計金額以上の支払い金額が
   入力されると、１買物客による買上商品の登録終了を判
   断してプリンタによりその買物客が買上げた商品の買上
   明細等が印字されたレシートを発行する商品販売登録デ
   ータ処理装置において、 代金支払い方法が金券であることを宣言する金券キー
   と、この金券キーの操作入力に応じて前記置数キーによ
   り入力された支払い金額と前記合計金額メモリ内の合計
   金額との差額を演算する差額演算手段と、この差額演算
   手段により算出された差額に基づいて前記支払い金額が
   前記合計金額より大きいか否かを判別する金額判別手段
   と、この判別手段により支払い金額が合計金額より大き
   いことが判別されると前記差額演算手段により算出され
   た差額を額面金額とする金券を前記プリンタにより印字
   発行する金券発行手段とを具備したことを特徴とする商
   品販売登録データ処理装置。