JP3816692B2 - 商品販売データ処理装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、電子式キャッシュレジスタまたはPOS(販売時点情報管理)ターミナルと称される商品販売データ処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
商品の購入者が自身で商品を持帰る場合に、販売価格の値引サービスを行う商店がある。
【0003】
このような商店では、持ち帰り値引の対象となる商品が予め決められていて、それを会計係いわゆるキャッシャが記憶し、商品の登録をする際にその登録商品が持ち帰り値引の対象かどうかをキャッシャが判断し、持ち帰り値引の対象であれば値引を考慮した割引価格の売上登録を行い、持ち帰り値引の対象でなければ値引のない通常価格の売上登録を行うシステムとなっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような持ち帰り値引のサービスを行う商店では、持ち帰り値引の対象となる商品をキャッシャが十分に把握していなかったり、忘れてしまうことがある。お客さんが多くて忙しい状況では、値引するのを忘れて通常価格を売上登録してしまうこともある。購入客にとっては、せっかくのサービスを受けられない事態となる。
【0005】
この発明は上記の事情を考慮したもので、その目的とするところは、商品の売上登録に際してその商品が通常価格のほかに例えば割引価格や割増価格など複数の価格を持つかどうかを的確に知らせることができ、これにより購入者に迷惑をかけることなく、キャッシャに負担をかけることもなく、常に適正な売上登録が可能な信頼性にすぐれた商品販売データ処理装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明の商品販売データ処理装置は、商品情報の入力に基づいてその商品の価格を加算して売上登録するものであって;上記商品情報ごとに通常価格が記録され且つ割引または割増の有無が記録されたテーブルと、上記入力される商品情報に対応する商品が通常価格のほかに割引価格または割増価格を持つか否かを上記テーブルの参照により判定する判定手段と;この判定手段の判定結果が肯定の場合にその旨を報知する報知手段と;上記報知手段の報知後、上記入力される商品情報に対応する商品の持ち帰りまたは配送を指定するためのキーと、このキーが操作されて持ち帰りまたは配送が指定された場合に上記入力される商品情報に対応する商品の割引価格または割増価格を前記テーブルの参照により呼出す手段と、上記キーが操作されないまま他の操作がなされた場合に上記入力される商品情報に対応する商品の通常価格を前記テーブルの参照により呼出す手段と、これら呼出される価格を用いて上記売上登録を実行する実行手段と;を備える。
【0009】
【発明の実施の形態】
[1]以下、この発明の第1実施例について図面を参照して説明する。
図1はこの発明の商品販売データ処理装置たとえばPOS(Point Of Sales:販売時点情報管理)ターミナルの外観図である。
【0010】
POSターミナル1は、現金等を収容するためのドロワ2の上に載置されており、このドロワ2の引出し2aの開閉を制御する。POSターミナル1には、正面側にキーボード3とモードスイッチ4とが設けられているとともにオペレータ用ディスプレイ5が取り付けられており、背面側に客用ディスプレイ6が取り付けられている。また、レシート及びジャーナルを印字するR/Jプリンタ7が内蔵されており、このプリンタ7によって印字されたレシートがPOSターミナル1の正面側に形成されたレシート発行口8から発行されるようになっている。またPOSターミナル1には、商品登録手段として前記商品ラベルに印刷された2次元コードを読取るための2次元コードスキャナ9が接続されている。
【0011】
前記キーボード3は、預かり金額などを置数するための置数キー、1商取引として販売登録された商品の合計出力を指示する小計キー、1商取引の代金を現金決済することを宣言する登録締め手段としての預/現計キー、置数データのクリアを指示するクリアキー等を配設したPOSターミナル専用のキーボードであり、とくに割引価格の売上登録に際して操作するための持ち帰りキー31を備える。
【0012】
前記モードスッチ4は、「登録」,「点検」,「精算」,「設定」などの各種業務モードを選択するためのスイッチで、鍵にて操作される。因みに、「登録」とは、商品登録手段により販売登録された商品の売上データを記憶部に登録処理し、また登録締め手段により商品販売登録の終了が宣言された1取引の代金精算を処理してレシートを発行する業務のモードである。「点検」とは、記憶部に登録処理された各商品の売上データを集計しレポート出力する業務のモードである。「精算」とは、「点検」と同様に記憶部に登録処理された各商品の売上データを集計しレポート出力した後、記憶部の売上データをクリアする業務のモードである。「設定」とは、各種業務を実行する上で必要なデータを予め記憶部に設定するための業務である。
【0013】
前記オペレータ用ディスプレイ5及び客用ディスプレイ6は、商品登録手段により販売登録された商品の品名,価格や、登録締め手段により商品販売登録の終了が宣言された1取引の合計金額,釣銭額などを表示する。
【0014】
図2はPOSターミナル1の制御回路の要部を示すブロック図である。
このPOSターミナル1は、主制御部としてCPU(Central Processing Unit)10を搭載している。また、このCPU10が実行するプログラムなどの固定的データを記憶したROM(Read Only Memory)11、販売登録商品の売上データを登録処理する記憶部などが形成されるRAM(Random Access Memory)12、 現在の日時を計時する時計回路13、LAN(Local Area Network)などの通信回線を通じて接続されるホスト装置(不図示)とのデータ通信を制御する通信インタフェース14、前記モードスイッチ4からのモード選択信号を入力するとともに前記ドロワ2の引出し2aを自動開放させるドロワ開放装置2bに駆動信号を出力し且つアラーム発生器32に駆動信号を出力するI/O(Input/Output)ポート15、前記キーボード3から操作キーに対応したキー信号を取込みCPU10に通知するキーボードコントローラ16、前記オペレータ用ディスプレイ5及び客用ディスプレイ6の表示部17の駆動を制御しCPU10から与えられる表示データに対応した文字等をカラー表示させる表示コントローラ18、前記R/Jプリンタ7の駆動を制御しCPU10から与えられる印字データをもとにレシート印字及びジャーナル印字を行わせるプリンタコントローラ19、前記2次元コードスキャナ9で読取られた2次元コード信号を取込みCPU10に知らせるスキャナコントローラ20などを搭載している。
【0015】
そして、前記CPU10と、ROM11,RAM12,時計部13,通信インタフェース14,I/Oポート15及び各入出力機器のコントローラ16〜20とは、アドレスバス,データバスなどのバスライン21で接続されている。
【0016】
RAM12には、図3に示す商品テーブルおよび図4に示す割引価格テーブルが記憶されている。商品テーブルは“商品コード”“名称”“単価(=通常価格)”“持ち帰り値引”の項目から成り、“持ち帰り値引”の項目には値引の有無および金額を表わす数値コードが記録される。数値コード“0”は値引無しを表わし、数値コード“1”〜“9”は値引有りを表わしている。割引価格テーブルには、数値コード“1”〜“9”と、これら数値コードに対応する割引価格(通常価格から値引額を予め減算した価格)とが記録される。
【0017】
一方、CPU10は、主要な機能として次の(1)〜(4)の手段を備える。
【0018】
(1)商品情報の入力に基づいてその商品が複数の価格たとえば通常価格と割引価格を持つか否かを上記商品テーブルの参照により判定する判定手段。
【0019】
(2)上記判定手段の判定結果が肯定の場合にその旨を表示部17によるガイダンス表示およびアラーム発生器32によるアラーム音(警報音)発生にて報知する報知手段。
【0020】
(3)上記判定手段の判定結果が肯定の場合に上記複数の価格(通常価格、割引価格)のいずれかをキーボード3の操作に応じて選択する選択手段。
【0021】
(4)上記選択手段で選択された価格を用いて売上登録を実行する実行手段。
【0022】
つぎに、上記の構成の作用を図5のフローチャートを参照して説明する。
【0023】
商品がキャッシャのところに持ち込まれることにより、キャッシャによって商品情報たとえば商品コードが入力される(ステップ101のYES)。この入力に基づき、対象の商品が通常価格のほかに持ち帰り値引を考慮した割引価格を持つか否かがRAM12内の商品テーブルの参照により判定される(ステップ102)。
【0024】
判定結果が否定、つまり商品が割引価格を持たない場合は(値引=0;ステップ102のYES)、RAM12内の商品テーブルから通常価格が呼出され(ステップ103)、その通常価格を用いた登録処理が実行される(ステップ104)。
【0025】
登録処理の後、締めキー(預/現計キー)の押下が確認される(ステップ105)。押下がなければ(ステップ105のNO)、次の商品コードの入力待ちとなる(ステップ101)。
【0026】
次の商品コードが入力され(ステップ101のYES)、かつ対象の商品が通常価格のほかに割引価格を持っていれば(ステップ102のNO)、持ち帰り値引ガイダンスが表示部17で表示されるとともに、アラーム音が発せられる(ステップ107)。
【0027】
キャッシャは、値引ガイダンスの表示を見て、あるいはアラーム音を聞くことで、2番目の商品が割引価格を持っていることを察知し、購入者に商品を持ち帰るかどうかを口頭で確認する。
【0028】
購入者が商品の持ち帰りを希望すると、キャッシャは持ち帰りキー31を押下する(ステップ108のYES)。この押下により、対象商品の割引価格つまり持ち帰り価格がRAM12内の割引価格テーブルから呼出され(ステップ109)、その持ち帰り価格を用いた登録処理が実行される(ステップ104)。
【0029】
持ち帰りキー31の操作がないまま他の操作がなされると(ステップ108のNO)、RAM12内の商品テーブルから通常価格が呼出され(ステップ103)、その通常価格を用いた登録処理が実行される(ステップ104)。
【0030】
登録処理の後、締めキーの押下が確認される(ステップ105)。押下があれば(ステップ105のYES)、締め処理が実行される(ステップ106)。
【0031】
以上のように、商品の登録に際してその登録商品が通常価格のほかに割引価格を持つかどうかを判定し、割引価格を持つ場合はその旨をガイダンス表示とアラーム音で報知するようにしたので、キャッシャおよび購入客は登録商品に割引価格の設定があることを的確に知ることができる。
【0032】
しかも、報知後、持ち帰りキー31の押下があれば割引価格を選択して登録を行うので、持ち帰り値引の対象となる商品をキャッシャが十分に把握していない場合でも、あるいはお客さんが多くて忙しい状況でも、値引を忘れることなく常に適正な売上登録を行うことができる。
【0033】
購入客にとっては、せっかくの値引サービスを確実に受けることができる。キャッシャにとっては、報知に従って適宜な操作を行うだけでよく、値引に関わる処理の負担が大幅に軽減される。
【0034】
[2]この発明の第2実施例について説明する。
商品テーブルとして、図3の“持ち帰り値引”の項目を有するものに代わり、図9に示すように“持ち帰り値引額”の項目を有するものが採用される。“持ち帰り値引額”の項目には、値引の有無および金額が直接的に記録される。
この図9の商品テーブルの採用に伴い、図4の割引価格テーブルが不要となる。
他の構成は第1実施例と同じである。
【0035】
つぎに、図6のフローチャートを参照しながら作用を説明する。
商品がキャッシャのところに持ち込まれることにより、キャッシャによって商品情報たとえばコードが入力される(ステップ111のYES)。この入力に基づき、対象商品の通常価格がRAM12内の商品テーブルから呼出されるとともに(ステップ112)、対象商品が通常価格のほかに持ち帰り値引を考慮した割引価格を持つか否かがRAM12内の商品テーブルの参照により判定される(ステップ113)。
【0036】
判定結果が否定、つまり商品が割引価格を持たない場合は(値引=0;ステップ113のYES)、上記呼出されている通常価格を用いた登録処理が実行される(ステップ114)。
【0037】
登録処理の後、締めキーの押下が確認される(ステップ115)。押下がなければ(ステップ115のNO)、次の商品コードの入力待ちとなる(ステップ111)。
【0038】
次の商品コードが入力されると(ステップ111のYES)、その対象商品の通常価格がRAM12内の商品テーブルから呼出される(ステップ112)。そして、対象商品が通常価格のほかに割引価格を持っていれば(ステップ113のNO)、持ち帰り値引ガイダンスが表示部17で表示されるとともに、アラーム音が発せられる(ステップ117)。
【0039】
この表示の様子を図7に示している。すなわち、1番目に登録される電池については通常価格のみが表示され、2番目に登録されるラジカセについては通常価格の横に“持ち帰り値引”という文字の値引ガイダンスが表示される。
【0040】
キャッシャは、値引ガイダンスの表示を見て、あるいはアラーム音を聞くことで、2番目の商品が割引価格を持っていることを察知し、購入者に商品を持ち帰るかどうかを口頭で確認する。
【0041】
購入者が商品の持ち帰りを希望すると、キャッシャは持ち帰りキー31を押下する(ステップ118のYES)。この押下により、対象商品の値引額がRAM12内の商品テーブルから呼出され(ステップ119)、それが図7に示すように通常価格の下に表示されるとともに、同値引額を上記呼出されている通常価格から差し引く処理が実行される(ステップ120)。この処理によって割引価格つまり持ち帰り価格が求められ、その持ち帰り価格を用いた登録処理が実行される(ステップ114)。
【0042】
この登録処理の後、締めキーの押下が確認される(ステップ115)。押下があれば(ステップ115のYES)、締め処理が実行され(ステップ116)、図8に示すレシートが発行される。
【0043】
持ち帰りキー31の操作がないまま他の操作がなされた場合は(ステップ118のNO)、通常価格を用いた登録処理が実行される(ステップ114)。
【0044】
この第2実施例においても、第1実施例と同様の効果が得られる。
【0045】
[3]この発明の第3実施例について説明する。
キーボード3において、持ち帰りキー31が配送キーとして使用される。
【0046】
さらに、商品テーブルとして、図3の“持ち帰り値引”の項目を有するものに代わり、図10に示すように“配送加算”の項目を有するものが採用される。“配送加算”の項目には、加算の有無および金額を表わす数値コードが記録される。数値コード“0”は加算無しを表わし、数値コード“1”〜“9”は加算有りを表わしている。
【0047】
また、図4の割引価格テーブルに換わり、図11に示す割増価格テーブルが採用される。割増価格テーブルには、数値コード“1”〜“9”と、これら数値コードに対応する割増価格(通常価格に配送加算額を予め加えた価格)とが記録される。
【0048】
一方、CPU10は、主要な機能として次の(11)〜(14)の手段を備える。
【0049】
(11)商品情報の入力に基づいてその商品が複数の価格たとえば通常価格と割増価格を持つか否かを上記商品テーブルの参照により判定する判定手段。
【0050】
(12)上記判定手段の判定結果が肯定の場合にその旨を表示部17によるガイダンス表示およびアラーム発生器32によるアラーム音(警報音)発生にて報知する報知手段。
【0051】
(13)上記判定手段の判定結果が肯定の場合に上記複数の価格(通常価格、割増価格)のいずれかをキーボード3の操作に応じて選択する選択手段。
【0052】
(14)上記選択手段で選択された価格を用いて売上登録を実行する実行手段。
【0053】
他の構成は第1実施例と同じである。
【0054】
つぎに、上記の構成の作用を図12のフローチャートを参照して説明する。
【0055】
商品がキャッシャのところに持ち込まれることにより、キャッシャによって商品情報たとえば商品コードが入力される(ステップ201のYES)。この入力に基づき、対象の商品が通常価格のほかに配送加算を考慮した割増価格を持つか否かがRAM12内の商品テーブルの参照により判定される(ステップ202)。
【0056】
判定結果が否定、つまり商品が割増価格を持たない場合は(配送加算=0;ステップ202のYES)、RAM12内の商品テーブルから通常価格が呼出され(ステップ203)、その通常価格を用いた登録処理が実行される(ステップ204)。
【0057】
登録処理の後、締めキーの押下が確認される(ステップ205)。押下がなければ(ステップ205のNO)、次の商品コードの入力待ちとなる(ステップ201)。
【0058】
次の商品コードが入力され(ステップ201のYES)、かつ対象の商品が通常価格のほかに割増価格を持っていれば(ステップ202のNO)、配送加算ガイダンスが表示部17で表示されるとともに、アラーム音が発せられる(ステップ207)。
【0059】
キャッシャは、配送加算ガイダンスの表示を見て、あるいはアラーム音を聞くことで、2番目の商品が割増価格を持っていることを察知し、購入者に商品の配送を希望するかどうかを口頭で確認する。
【0060】
購入者が商品の配送を希望すると、キャッシャは配送キー31を押下する(ステップ208のYES)。この押下により、対象商品の割増価格つまり配送加算価格がRAM12内の割増価格テーブルから呼出され(ステップ209)、その配送加算価格を用いた登録処理が実行される(ステップ204)。
【0061】
配送キー31の操作がないまま他の操作がなされると(ステップ208のNO)、RAM12内の商品テーブルから通常価格が呼出され(ステップ203)、その通常価格を用いた登録処理が実行される(ステップ204)。
【0062】
登録処理の後、締めキーの押下が確認される(ステップ205)。押下があれば(ステップ205のYES)、締め処理が実行される(ステップ206)。
【0063】
以上のように、商品の登録に際してその登録商品が通常価格のほかに割増価格を持つかどうかを判定し、割増価格を持つ場合はその旨をガイダンス表示とアラーム音で報知するようにしたので、キャッシャおよび購入客は登録商品に割増価格の設定があることを的確に知ることができる。
【0064】
しかも、報知後、配送キー31の押下があれば割増価格を選択して登録を行うので、配送加算の対象となる商品をキャッシャが十分に把握していない場合でも、あるいはお客さんが多くて忙しい状況でも、加算を忘れることなく常に適正な売上登録を行うことができる。
【0065】
商店にとっては、配送にかかる費用を確実に徴収することができる。キャッシャにとっては、報知に従って適宜な操作を行うだけでよく、加算に関わる処理の負担が大幅に軽減される。
【0066】
[4]この発明の第4実施例について説明する。
商品テーブルとして、図10の“配送加算”の項目を有するものに代わり、図16に示すように“配送加算額”の項目を有するものが採用される。“配送加算額”の項目には、配送加算の有無および金額が直接的に記録される。
この図16の商品テーブルの採用に伴い、図11の加算額テーブルが不要となる。
他の構成は第3実施例と同じである。
【0067】
つぎに、図13のフローチャートを参照しながら作用を説明する。
商品がキャッシャのところに持ち込まれることにより、キャッシャによって商品情報たとえばコードが入力される(ステップ211のYES)。この入力に基づき、対象商品の通常価格がRAM12内の商品テーブルから呼出されるとともに(ステップ212)、対象商品が通常価格のほかに配送加算を考慮した割増価格を持つか否かがRAM12内の商品テーブルの参照により判定される(ステップ213)。
【0068】
判定結果が否定、つまり商品が割増価格を持たない場合は(配送加算=0;ステップ213のYES)、上記呼出されている通常価格を用いた登録処理が実行される(ステップ214)。
【0069】
登録処理の後、締めキーの押下が確認される(ステップ215)。押下がなければ(ステップ215のNO)、次の商品コードの入力待ちとなる(ステップ211)。
【0070】
次の商品コードが入力されると(ステップ211のYES)、その対象商品の通常価格がRAM12内の商品テーブルから呼出される(ステップ212)。そして、対象商品が通常価格のほかに割増価格を持っていれば(ステップ213のNO)、持ち帰り値引ガイダンスが表示部17で表示されるとともに、アラーム音が発せられる(ステップ217)。
【0071】
この表示の様子を図14に示している。すなわち、1番目に登録される電池については通常価格のみが表示され、2番目に登録されるラジカセについては通常価格の横に“配送加算”という文字の配送加算ガイダンスが表示される。
【0072】
キャッシャは、配送加算ガイダンスの表示を見て、あるいはアラーム音を聞くことで、2番目の商品が割増価格を持っていることを察知し、購入者に商品の配送を希望するかどうかを口頭で確認する。
【0073】
購入者が商品の配送を希望すると、キャッシャは配送キー31を押下する(ステップ218のYES)。この押下により、対象商品の配送加算額がRAM12内の商品テーブルから呼出され(ステップ219)、それが図14に示すように通常価格の下に表示されるとともに、同配送加算額を上記呼出されている通常価格に加える処理が実行される(ステップ220)。この処理によって割増価格つまり配送加算価格が求められ、その配送加算価格を用いた登録処理が実行される(ステップ214)。
【0074】
この登録処理の後、締めキーの押下が確認される(ステップ215)。押下があれば(ステップ215のYES)、締め処理が実行され(ステップ216)、図15に示すレシートが発行される。
【0075】
配送キー31の操作がないまま他の操作がなされた場合は(ステップ218のNO)、通常価格を用いた登録処理が実行される(ステップ214)。
【0076】
この第4実施例においても、第3実施例と同様の効果が得られる。
【0077】
[5]なお、第1・第2実施例の持ち帰り値引きを考慮した割引価格の処理と、第3・第4実施例の配送加算を考慮した割増価格の処理とを組合せて実施する構成とすることももちろん可能である。
その他、この発明は上記各実施例に限定されるものではなく、要旨を変えない範囲で種々変形実施可能である。
【0078】
【発明の効果】
以上述べたようにこの発明によれば商品の売上げ登録に際してその商品が通常価格のほかに例えば割引価格や割増価格など複数の価格を持つかどうかを的確に知らせることができ、これにより購入者に迷惑をかけることなく、キャッシャに負担をかけることもなく、常に適正な売上登録が可能な信頼性にすぐれた商品販売データ処理装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】各実施例の外観斜視図。
【図2】各実施例の制御回路の要部を示すブロック図。
【図3】第1実施例における商品テーブルのフォーマットを示す図。
【図4】第1実施例における割引価格テーブルのフォーマットを示す図。
【図5】第1実施例の作用を説明するためのフローチャート。
【図6】第2実施例の作用を説明するためのフローチャート。
【図7】第2実施例における表示の一例を示す図。
【図8】第2実施例における発行レシートの一例を示す図。
【図9】第2実施例における商品テーブルのフォーマットを示す図。
【図10】第3実施例における商品テーブルのフォーマットを示す図。
【図11】第3実施例における割増価格テーブルのフォーマットを示す図。
【図12】第3実施例の作用を説明するためのフローチャート。
【図13】第4実施例の作用を説明するためのフローチャート。
【図14】第4実施例における表示の一例を示す図。
【図15】第4実施例における発行レシートの一例を示す図。
【図16】第4実施例における商品テーブルのフォーマットを示す図。
【符号の説明】
1…POSターミナル
2…ドロワ
3…キーボード
5…オペレータ用ディスプレイ
6…客用ディスプレイ
7…R/Jプリンタ
8…レシート発行口
9…2次元コードスキャナ
31…持ち帰りキー(または配送キー)
10…CPU
11…ROM
12…RAM

Claims (1)

  1. 商品情報の入力に基づいてその商品の価格を加算して売上登録する商品販売データ処理装置において、
    前記商品情報ごとに通常価格が記録され且つ割引または割増の有無が記録されたテーブルと、
    前記入力される商品情報に対応する商品が通常価格のほかに割引価格または割増価格を持つか否かを前記テーブルの参照により判定する判定手段と、
    この判定手段の判定結果が肯定の場合にその旨を報知する報知手段と、
    前記報知手段の報知後、前記入力される商品情報に対応する商品の持ち帰りまたは配送を指定するためのキーと、
    このキーが操作されて持ち帰りまたは配送が指定された場合に前記入力される商品情報に対応する商品の割引価格または割増価格を前記テーブルの参照により呼出す手段と、
    前記キーが操作されないまま他の操作がなされた場合に前記入力される商品情報に対応する商品の通常価格を前記テーブルの参照により呼出す手段と、
    前記呼出される価格を用いて前記売上登録を実行する実行手段と、
    を具備したことを特徴とする商品販売データ処理装置。
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