JP2915527B2 - 給油装置 - Google Patents

給油装置

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JP2915527B2 JP23746590A JP23746590A JP2915527B2 JP 2915527 B2 JP2915527 B2 JP 2915527B2 JP 23746590 A JP23746590 A JP 23746590A JP 23746590 A JP23746590 A JP 23746590A JP 2915527 B2 JP2915527 B2 JP 2915527B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、自動車燃料タンクの油種を自動的に判別し
て、油種が適合する場合にだけ給油を許可する給油装置
に関する。
(従来の技術) 自動車には、その燃料としてガソリンを使用するもの
と、軽油を使用するものの二種類があり、異なった燃料
を使用した場合には、エンジンが重大な障害を受けるこ
とになる。
このため、給油に先立って自動車の燃料タンク内のベ
ーパをガスセンサに吸引してベーパの濃度を測定し、こ
の結果に基づいて燃料タンク内の油種を判定し、給油ノ
ズルの油種と一致する場合にだけ給油を可能ならしめる
ようにした給油装置が提案されている(特開平1-199900
号公報)。
このような装置にあっては、給油ステーションに設備
されているエア源から配管により給油装置までエアを導
き、給油装置本体内に備えた真空エジェクタや切替え弁
によりベーパ吸引用の負圧の発生や、ベーパ排気用の圧
縮空気を得るようになっている。また、ベーパの濃度に
基づいて油種を判定する場合には、通常、ベーパの吸引
を開始した時点から一定時間後におけるベーパの濃度か
ら油種を判断しているため、ベーパ吸引開始時点を検出
するための圧力スイッチを備えている。
(発明が解決しようとする課題) このため、エア源と給油装置間を結ぶ配管工事を必要
とするばかりでなく、圧力スイッチがダイヤフラムの変
形により接点の接離を行わせるような構造となっている
ため、故障を起こしやすいという問題がある。
本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであっ
て、その目的とするところは、エア源と給油装置の間の
配管と、サンプリング開始時点検出用の圧力スイッチを
不要とすることができる油種判定機能付きの給油装置を
提供することにある。
(課題を解決するための手段) このような問題を解消するために本発明の給油装置に
おいては、給油ノズルのノズル筒先部にエアチューブを
介して接続された吸排気手段と、前記エアチューブの途
中に接続されたガス検出手段と、前記ガス検出手段の信
号に基づいて油種を判別する油種判別手段と、該油種判
別手段により油種の一致が判断されたときに給油状態と
なる給油装置において、前記給油ノズルの主弁を開閉す
るレバーに連動して開閉する切換弁を前記エアチューブ
に接続し、また前記吸排気手段を駆動するモータの給電
路に負荷電流を検出する電流検出手段を設け、さらに前
記油種判別手段が、前記切換弁の開弁による前記負荷電
流の変化を検出した後に前記ガス検出手段の信号を取り
込むように構成されている。
(発明の作用) ノズル掛けからノズルが外されてノズルスイッチがON
になると、容積式ポンプのモータが作動する。この段階
では未だエアチューブの止弁が閉止されているので、ポ
ンプに大きな負荷が掛り、モータには大きな負荷電流が
流れる。ノズルを自動車の燃料タンクに挿入してノズル
レバーを引上げると、止弁が開放されて燃料タンク内の
ベーパがエアチューブに流れ込む。これによりポンプの
負荷が軽くなって負荷電流が減少する。この負荷電流の
減少したことをもってサンプリング開始時点と判断し
て、油種判定工程に入る。
(実施例) そこで、以下に本発明の詳細を図示した実施例に基づ
いて説明する。
第1図は本発明の一実施例を示すものであって、図中
符号1は給油ポンプで、吐出口に流量計2が接続され、
ホース3を介して給油ノズル4に連通させられている。
流量計2には流量パルス発信器5が設けられていて、こ
れからの流量パルスを制御装置6で給油量に変換して表
示器7に表示するようになっている。
10は、ピストン式ポンプやダイヤフラム式ポンプ等の
容積式ポンプで、モータ11により駆動されるようになっ
ている。モータ11は、制御装置6によりON-OFFされるス
イッチ12と、電流検出器13を介して図示しない電源に接
読されている。
容積式ポンプ10の吸気管10a、排気管10bは、切換弁15
を接続されており、切換弁15はエアフィルタ16を介して
エア取入口17と、ノズル収容凹部58に開口59された導管
18と、途中にベーパ濃度を検出するガスセンサ21が設け
られた導管22とに接続され、導管22は、ノズルホース3
に沿わせて設けられているエアチューブ23を介してノズ
ル4に接続されている。エアチューブ23の先端は、第2
図に示したようにノズルレバー30に連動する切換弁31に
接続され、ここからベーパ吸引管32を介してノズル筒先
部33の先端部のベーパ吸排気口34に接続されている。
第3図は、前述したサンプリング流路の具体例を示す
ものであって、図中符号10は、ダイヤフラムポンプによ
り構成された容積式ポンプで、ポンプケース41をダイヤ
フラム42により第1、及び第2のポンプ室43、44に分割
し、伸縮自在のシール部材45を介して作動杆46により往
復動モータ11によりダイヤフラム42を往復動させるよう
になっている。第1、第2のポンプ室43、44には、吸気
弁48、49、及び排気弁50、51が設けられていて、吸気弁
48、49同士、また排気弁50、51同士が結ばれて切換弁15
に接続されている。また、吸気弁49と排気弁51の間には
弁の機構が故障した場合に圧力を逃すためのリリーフ弁
53が接続されている。
切換弁15は、常時a位置に、また付勢された場合には
b位置に移動し、b位置においてはポンプ10の吸気管10
aにフィルタ16を介してエア取入口17を接続させ、排気
管10bをベーパ導管22のサンプリング流路に接続し、ま
たa位置においてはポンプ10の吸気管10aをベーパ導管2
2に接続させ、排気管10bを導管18を介してノズル収容凹
部58の開口59に接続するようになっている。
ベーパ導管22は、途中にガスサンサ21が設けられてい
て、エアチューブ23を介してノズル4の切換弁31に接続
されている。このエアチューブ23は、ノズルレバー30が
引下げられた状態ではa位置の逆止弁に接続してベーパ
吸排気口34との流路を断ち、またノズルレバー30が引上
げられた状態ではb位置に移動してベーパ吸排気口34と
エアチューブ23を連通させるようになっている。
次に、このように構成した装置の動作を第4図、5図
及び第6図に示したフローチャート、波形図、及び電流
線図に基づいて説明する。
ノズル掛けからノズル4を外すと、これに連動するノ
ズルスイッチ62がONとなり(ステップ イ)、制御装置
6は表示器7を帰零させるとともに、スイッチ12をONに
して容積式ポンプ10のモータ11を高速駆動させる(T0
ステップ ロ)。この時点ではノズルレバー30が引下げ
られたままになっているので、ノズル4に設けられてい
る切換弁31がa位置の状態にあってベーパ導管22が閉止
されていて、ポンプ10には大きな負荷が掛るので、モー
タ11に大きな電流が流れることになる。
この状態で、給油ノズル4の筒先部33を自動車の燃料
タンクに挿入して、レバー30を引くと、主弁63が開放さ
れ、同時に切換弁31がレバー30によりb位置に移動させ
られてベーパ導管22が開放される。
ノズル先端のベーパ吸排気口34から自動車燃料タンク
内のベーパがエアチューブ3、ベーパ導管22に流れ込
み、これにより容積式ポンプ10の負荷が軽くなって
(T1)、モータ11の負荷電流がΔI(第6図)だけ減少
する(ステップ ハ)。制御装置6は、電流検出器13か
らの減少信号によりサンプリングが開始されたことを検
知し、時間のカウントを開始する。
自動車燃料タンク内のベーパは、容積式ポンプ10に吸
引されてガスセンサ21に流れ込み、ガスセンサ21からの
出力が、時間とともに上昇する。所定時間ΔT1が経過し
た時点で(ステップ ニ)、制御装置6は、ガスセンサ
21からの信号を取込んで(ステップ ホ)、予め定めら
れている燃料油毎の濃度データと比較する。
すなわち、燃料油がガソリンの場合には、燃料タンク
内の有機ガス成分の濃度が高いから、ガスセンサからは
高い濃度を示す信号が出力し(第5図I)、また軽油は
ガソリンよりも沸点が高いため、燃料タンク内の有機ガ
ス成分の濃度が低く、ガスセンサからは低い濃度を示す
信号が出力する(同図II)。
この比較の結果、ガソリン、もしくは軽油と明確に判
定され(ステップ ヘ)、かつこの給油ノズルに登録さ
れている油種と一致した場合には(ステップ ト)、切
換弁15を作動させて容積式ポンプ10の排気管10bをベー
パ導管22等のサンプリング流路に、また吸気管10aをエ
ア取入れ口17に接続し、さらにモータ11の運転速度を落
とさせて、サンプリング流路に微小正圧を供給して給油
ボンプ1を作動させ、かつモータMを作動させて給油ポ
ンプ1を駆動して給油を開始する(T2 ステップ
チ)。
これにより給油中にベーパ吸排気口34から燃料油が流
れ込むのを防止するとともに、ベーパ導管22内を掃気し
てガスセンサ21が劣化するのを防止する。
一方、油種判定時に(ステップ ヘ)、ガソリンとも
軽油とも明確に判定できない場合には、報知器63を作動
させて油種の確認を促し、切替弁15を作動させてサンプ
リング流路を容積式ポンプ10の排気管10bに、吸引管10a
をエア取入れ口17に接続して容積式ポンプ10を低速運転
する(ステップ ワ)。
すなわち前回の給油で給油ノズル筒先部33内に残留し
ていた少量のガソリンが軽油車の燃料タンクに垂れた場
合には、燃料タンク内のベーパ濃度が軽油判定レベルL1
よりも大きく、またガソリン判定レベルL2よりは低い値
まで一時的に上昇するため、ガスセンサ21はガソリン車
と軽油車のガス濃度の中間のレベルの信号(第5図II
I)を出力することになる。このため、制御装置6はい
ずれの油種とも判定できなくなる。この油種判定不能の
報知によりノズル4がノズル掛けに戻されてノズルスイ
ッチ62がOFFになると(ステップ カ)、容積式ポンプ1
0を高速運転する(ステップ ヨ)。
給油量が所定量に到達した時点で、ノズルレバー30が
引下げられると、主弁63が閉止されて給油が停止し、ま
たノズルレバー30に連動する切換弁31もa位置に移動し
てサンプリング流路が閉止される(T3)。これにより容
積式ポンプ10の負荷が大きくなってモータ11の負荷電流
が増大する。なお、この状態においてもエアは、切換弁
31に接続されている逆止弁を通ってベーパ吸引口34から
外部に排出されて、サンプリング流路の掃気を続ける。
ノズル4がノズル掛けに戻されてノズルスイッチ62が
OFFになると(T4 ステップ リ)、制御装置6は給油
ポンプ1を停止させ、容積式ポンプ10を高速駆動し、ベ
ーパ導管22及びノズル収容部58のベーパが完全に掃気さ
れることになる。所定時間ΔT2が経過すると(T5 ステ
ップ ル)、制御装置6は容積ポンプ10を停止させ、さ
らに切換弁15を切替えて次の給油に備える。
(発明の効果) 以上、説明したように本発明にこおいては、給油ノズ
ルのノズル筒先部にエアチューブを介して接続された吸
排気手段と、エアチューブの途中に接続されたガス検出
手段と、ガス検出手段の信号に基づいて油種を判別する
油種判別手段と、油種判別手段により油種の一致が判断
されたときに給油状態となる給油装置において、給油ノ
ズルの主弁を開閉するレバーに連動して開閉する切換弁
を前記エアチューブに接続し、また吸排気手段を駆動す
るモータの給電路に負荷電流を検出する電流検出手段を
設け、さらに油種判別手段が、前記切換弁の開弁による
負荷電流の変化を検出した後にガス検出手段の信号を取
り込むようにしたので、給油ステーションのエア源と給
油装置との間を接続する配管工事や圧力スイッチを不要
とすることができ、機械的スイッチ機構の排除による信
頼性の向上と、コストを引下げを図ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示す装置の構成図、第2図
は給油ノズルの一実施例を示す要部断面図、第3図は同
上装置の要部を示す管路図、第4、5、6図はそれぞれ
同上装置の動作を示すフローチャートと、ガスセンサ出
力を示す線図と、モータ負荷電流を示す線図である。 1……給油ポンプ、2……流量計 3……ホース、4……給油ノズル 6……制御装置、7……表示器 10……容積式ポンプ、10a……吸引管 10b……排気管、11……モータ 12……スイッチ、13……電流検出器 15……切替弁、21……ガスセンサー 22……ベーパ導管、30……ノズルレバー 31……切替弁

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】給油ノズルのノズル筒先部にエアチューブ
    を介して接続された吸排気手段と、前記エアチューブの
    途中に接続されたガス検出手段と、前記ガス検出手段の
    信号に基づいて油種を判別する油種判別手段と、該油種
    判別手段により油種の一致が判断されたときに給油状態
    となる給油装置において、 前記給油ノズルの主弁を開閉するレバーに連動して開閉
    する切換弁を前記エアチューブに接続し、また前記吸排
    気手段を駆動するモータの給電路に負荷電流を検出する
    電流検出手段を設け、さらに前記油種判別手段が、前記
    切換弁の開弁による前記負荷電流の変化を検出した後に
    前記ガス検出手段の信号を取り込む給油装置。
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