JP2914526B2 - 円形の磁極化された非接触式トルク検出装置及びそれを使用してトルクを測定する方法 - Google Patents

円形の磁極化された非接触式トルク検出装置及びそれを使用してトルクを測定する方法

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Description

【発明の詳細な説明】 発明の分野 本発明は、トルク検出装置に関し、特にシャフトに加
えられるトルクを測定するための非接触磁気弾性トルク
変換器に関するものである。
発明の背景 回転する駆動シャフトを有する機構の制御において
は、基本的にトルクと回転速度とが重要なパラメータで
ある。従って、正確で信頼性があり、廉価な方法でトル
クの検出及び測定を行うことが、数十年来、当業者の主
要な目的である。比較的最近には、車両のハンドル操作
に応じて駆動される電動モータがそこへ供給される電流
を制御することにより発生トルクを制御する、原型とし
てのパワーステアリングシステムが開発されたが、これ
に関しては、ステアリングシャフトから発生したトルク
を正確に検出し得るトルク検出装置の要望が高まってい
る。トルク検出装置は、長足の進歩を遂げたが、厳しい
環境や操作状況にもかかわらず、長期間に渡って連続し
てトルクの測定能力を有する廉価なトルク検出装置が強
く要望されている。
従来、トルクの測定は、シャフトに直接取り付けられ
た接触式のセンサを使って行われていた。その種のセン
サとしては、ひずみゲージ式トルク検出装置がある。こ
の装置は、1個以上のひずみゲージがシャフトの外周面
に直接取り付けられており、ひずみにより生じる抵抗の
変化をブリッジ回路や既知の手段により測定するように
なっている。ところが、接触式センサは、回転シャフト
に直接接触しているため、相対的に不安定であり、信頼
性に欠ける。また、非常に高価であるため、車両のステ
アリングシステムに使用するには、実用的ではない。
さらに最近では、回転シャフトと共に使用される磁気
ひずみ式の非接触トルクセンサが開発されている。例え
ば、Garshelisの米国特許4,896,544号に開示されたセン
サは、適切な強磁性と磁気ひずみ性とを有する表面と、
それぞれ左右対称で、螺旋状に方向付けられた残留応力
及び誘導された磁気異方性が付与される2本の別個の周
方向の帯体とを備えるトルク伝達部材を有しており、ま
た、トルクを受ける上記部材に接触せずに、同じ軸方向
の磁力に対する上記2本の帯体の反応の相違を検出する
磁気弁別装置を有している。最も典型的には、磁化及び
検出は、上記帯体を覆って取り囲む一対の励磁コイル又
は磁性コイルを備えることにより行われており、上記コ
イルは、直列に接続され、交流電流により作動されるよ
うになっている。トルクは、一対の互いに逆方向に接続
された検出コイルを用いて検出され、この検出コイル
は、2本の帯体の磁束から発生する異なる信号を測定す
るようになっている。
しかしながら、上記センサが使用される装置上及び装
置回りに、上記必要な励磁コイル及び検出コイルにとっ
て十分なスペースを設けることは、スペースが割り増し
されたことで、実用面で様々な問題を発生させる。ま
た、その種のセンサは、車両のステアリングシステム等
の価格競合性の高い装置に使用するには、非実用的なほ
ど高価である。
従来の非接触式磁気弾性トルク変換器の出力信号は、
トルクによって相関的に機械的な応力を受けるように設
置されている部材の磁気特性の変化の結果として発生す
る。従来、この種の全ての装置では、効果的に検出され
る磁気特性は、一種類以上の透磁率μである。このこと
は、これら装置の出力信号が、B=μHにより励磁磁界
Hに応じて生じる磁束の磁束密度から得られるという事
実から分かる。μは、応力すなわち伝達されたトルクに
より明らかに変化するが、そのいかなる応力の実数値
も、温度に依存すると同様に、上記部材を形成する磁気
弾性的に活性な材料に固有の特質及び構造的な特質に大
いに依存している。さらに、μは、Hに対して線形的で
も単調でもなく強く依存している。実際上の磁界H自体
は、通常、その関係する磁気回路のパーミアンスの分布
と同様に電流の振幅及び周波数から発生し、これらに敏
感である。コイルの抵抗に対する温度の影響、エアギャ
ップの程度、ヨーク及び磁気回路の他の付随部分の透磁
率に関連する漏れ磁束、巻線と他の導電要素との間の寄
生キャパシタンスの誘電率等の要因は、全てトルクの変
動とは関係なく、Bの検出値に重大な影響を及ぼす。こ
のような磁気弾性トルク変換器に対する従来技術の取組
み方の欠点は、Bに関して検出された変化がトルクの変
化を正確に示さないという望ましくない結果により、検
出量すなわちBが、多くの変数に大きくかつ複雑に依存
しているのに比べて、ねじり応力にはあまり依存してい
ないと判断される点である。
従来技術において、上記問題を克服する試みでは、2
種類の別々のBに属する信号、すなわち、等しい静止値
を有するがトルクには互いに逆に反応する信号を供給す
る構成を使用しており、また、上記2種類の信号を区別
して組み合わせる手段も備えている。この手段の思想
は、トルクに関連する変化に対する感度を増幅させなが
ら、Bにおける共通モードの変化を除去するということ
である。発生トルクが0である場合に0の出力信号を要
求することは、2個のBセンサに正確な対称を確保する
と共に、検知される部材の2つの区域における静止値μ
と励磁磁界とにおけるμの正確な一様性を確保するとい
う多分な配慮が必要になる。励磁電流及び信号条件を補
正するような温度を必要とする関連の電気回路と同様
に、センサ部材自体においても、上記構造を実現するの
に必要な複雑性は、変換器全体の費用とサイズとを増加
させると共に、その融通性、メインテナンス性及び信頼
性を低下させる。
発明の概要 そこで、本発明は、測定されるトルクが0のとき本質
的に0である量を検出するよう作動すると共に、測定さ
れるトルクに応じてその方向と大きさとを変える磁気弾
性トルク変換器を提供することを目的とする。
また、トルクが0の状態の検出量の数値0が温度と、
回転トルク部材の角度位置と、回転速度と、トルク部材
及びそのトルク量検出手段の間の径方向又は長さ方向の
エアギャップとによって実質的に影響されない磁気弾性
トルク変換器を提供することを目的とする。
さらに、励磁磁界を必要としない磁気弾性トルク変換
器を提供することを目的とする。
さらにまた、励磁電流もコイルも必要としない磁気弾
性トルク変換器を提供することを目的とする。
また、ほぼ軸線として円周方向を有する事実上の1軸
磁気異方性が付与されており、実質的に円周方向に磁極
化されている磁気弾性的に活性な部分を備えている磁気
弾性トルク変換器を提供することを目的とする。
さらに、励磁電流もコイルも必要とせず、検出量がソ
リッドステート装置で電気出力信号に変換される磁気弾
性トルク変換器を提供することを目的とする。
さらにまた、励磁電流もコイルも必要とせず、集積回
路装置が温度変化により生じる伝達関数の変数を補正す
る手段を有している磁気弾性トルク変換器を提供するこ
とを目的とする。
また、励磁電流もコイルも必要とせず、集積回路装置
が、出力の線形的領域を拡張する補償作用を備えている
磁気弾性トルク変換器を提供することを目的とする。
さらに、励磁電流もコイルも必要とせず、簡単で、低
コストで製造可能で、極めて信頼性を必要とする適用
法、例えば、自動車のステアリングシステムに入力され
るトルクを検出する場合に適した磁気弾性トルク変換器
を提供することを目的とする。
さらにまた、事実上の1軸磁気異方性が付与されかつ
円周方向に磁極化されると共に、応力に応じて変化する
磁界を発生する環状の変換器を回転トルク部材に取り付
けた後、回転トルク部材上のトルクを表示するためにそ
の変換器の磁界出力成分を測定する非接触式のトルク測
定方法を提供することを目的とする。
また、周辺の磁界に起因する検出磁界変化を避けるた
めのシールド構造の必要性を最小化又は排除する磁気弾
性トルク変換器を提供することを目的とする。
さらに、例えば周辺磁界のような外部磁界源は実質的
に検出されない磁気弾性トルク変換器を提供することを
目的とする。
さらにまた、互いに反応に磁極化された軸方向に別個
で磁気的に隣設する2以上の円周領域を有する磁気弾性
的に活性な部分を備えている磁気弾性トルク変換器を提
供することを目的とする。
また、互いに反対に磁極化された軸方向に別個で磁気
的に隣設する2以上の円周領域を有する磁気弾性活性変
換器を製造する方法を提供することを目的とする。
上記諸目的を達成するため、本発明のトルク検出装置
は、磁気弾性活性要素と、磁気弾性的に活性な部分の磁
界に反応するホール効果センサ等の磁気センサとを備え
る。好ましくは、磁気弾性活性部分は、例えば円周方向
をほぼ軸線とするような事実上の1軸磁気異方性が付与
され、実質的に円周方向に磁極化された材料のリングか
らなる。このリングは、例えば回転シャフトのようなト
ルク部材に取り付けられ、そのシャフトに加えられるト
ルクはそのリングに伝達される。そのリング上のトルク
は、リングの円周方向の磁気方向性を偏向させ、円周方
向及び軸方向の両成分を有する螺旋状の磁気方向性を発
生させる。そのリングと対向する所定の位置には、磁界
ベクトルセンサが設けられており、リング内の磁気の軸
方向の成分から発生する磁界に対応するように方向付け
られている。この磁界ベクトルセンサが磁束収束器に設
けられた場合、センサの出力は、シャフトに加えられて
リングに伝達されたトルクにより発生するリング内の磁
気方向性の変化に比例するようになっている。
本発明の他の形態では、磁気弾性的に活性な部分が、
円周方向に互いに反対に磁極化された軸方向に別個で磁
気的に隣設する2以上の円周領域からなるトルクセンサ
によって上記諸目的が達成される。その各領域は物理的
に別個のリングで構成されていてもよく、1つのリング
に複数の領域が形成されていてもよい。
図面の簡単な説明 図1は、本発明の検出装置を示す組立図である。
図2は、本発明で使用されるホール効果センサの線形
変換作用を示すグラフである。
図3a〜図3gは、磁束収束ヨークを組込んだ本発明の種
々の形態を示す図である。
図4は、本発明の検出装置に取り付けられた新たな磁
石を示す組立図である。
図5a及び図5bは、本発明の変換器内の残留磁気の磁界
増大効果を示すグラフである。
図6は、磁石の磁界内での回転による本発明の変換器
の磁極化を示す図である。
図7は、環状コイル状に巻かれた導線に電流を流すこ
とによる本発明の変換器の磁極化を示す図である。
図8は、変換器の外側に沿って磁石を並進させること
による本発明の変換器の磁極化を示す図である。
図9は、本発明の変換器と機械シャフトとの間に取り
付けられた低透磁性のスペーサを示す断面図である。
図10は、機械シャフトの切断部を覆うように設けられ
た接続スリーブと、その後に装着された変換器とを示す
断面図である。
図11は、シャフト上の同様の構造と噛合させるため、
軸方向に形成された溝を内周面に有する変換器を示す斜
視図である。
図12は、シャフトと噛合するように端面に形成された
溝を有する変換器を示す平面図である。
図13は、変換器とシャフトとを結合させる接着剤を受
け入れる周面上の貫通孔を有する変換器の平面図であ
る。
図14は、マンドレルを使用して変換器をシャフト内部
から膨脹ばめさせる状態を示す断面図である。
図15は、図14のシャフト膨脹後の組立状態を示す。
図16は、変換器の軸方向中心部の膨脹を減少させるた
めにこの中心部が切削された図14の膨脹工程に最適なシ
ャフト構造を示す。
図17は、変換器リングに軸方向圧縮力を付加するため
の一実施例を示す断面図である。
図18は、変換リングに軸方向圧縮力を付加するための
他の実施例を示す断面図である。
図19は、変換器リングに径方向圧縮力を付加するため
の一実施例を示す断面図である。
図20a〜図20eは、端効果問題を避けるための種々の変
換器リング及びシャフトを示す。
図21は、トルクを増大させて伝達するための変換器リ
ングをシャフトに取り付ける1つの方法を示す。
図22は、トルク伝達及びフープ応力を達成するための
組立前の変換器リング及びシャフトの典型構造を示す。
図23は、変換器リングをシャフト上に取り付けた図22
の造を示す。
図24は、変換器リングをその端部で固着した図23の構
造を示す。
図25は、互いに反対方向に磁極化された2つの変換器
リングを利用した本発明の検出装置を示す組立図であ
る。
図26は、1個のシングル幅リング、1個のダブル幅リ
ング及び2個のシングル幅リングにおけるリングに沿う
軸方向位置の関数としての径方向の検出磁界強度を示す
グラフである。
図27は、互いに反対に磁極化された軸方向に別個の2
つの円周領域を有する1つの変換器リングを利用した本
発明の検出装置を示す組立図である。
図28は、非磁極化円周端面領域とその領域間の互いに
反対に磁極化された軸方向に別個の2つの円周領域とを
有する1つの変換器リングを利用した本発明の検出装置
を示す。
図29は、非磁極化円周端面領域と互いに反対に磁極化
された軸方向に別個の2つの円周領域とがシャフトの表
面部に形成された本発明の検出装置を示す。
図30(a)は、3つの磁極化された領域を有する本発
明の検出装置を示し、図30(b)は、このような検出装
置での軸方向位置に対する検出される磁界の強さを示す
グラフである。
図31(a)は、4つの磁極化された領域を有する本発
明の検出装置を示し、図31(b)は、このような検出装
置での軸方向位置に関する検出磁界の強さを示すグラフ
である。
図32は、1つのリングに互いに反対に磁極化された軸
方向に別個で隣設する複数の円周領域を形成するための
装置及びその方法の最初のステップを示す。
図33は、図32の方法の次のステップを示す。
図34は、図32の方法のさらに次のステップを示す。
図35は、図32の方法の最後のステップを示す。
図36は、図32〜図35の方法によって製造されたリング
を示す。
図37は、図33の方法及び装置で閉じた電流とリングに
沿った位置との関係を示すグラフである。
図38は、変換器リング上に複数の領域を同時に磁極化
するための方法及び装置を示す。
図39は、変換器リング上に複数の領域を同時に磁極化
するための他の方法及び装置を示す。
図40は、変換器リング上に複数の領域を同時に磁極化
するためのさらに他の方法及び装置を示す。
実施形態の詳細な説明 まず、図1において、2は本発明に係るトルク検出装
置を示す。このトルク検出装置センサ2は、変換器4と
磁界ベクトルセンサ6とを備えている。トルク検出装置
2は、機械(図示せず)の一部であって長さ方向の中心
軸10回りに回転するシャフト8上に取り付けられてい
る。トルク12は、シャフト8の一部に加えられると、シ
ャフトの他の部分にも伝達され、そこではトルク12に起
因するシャフト8の動きが何らかの有用な動きをするよ
うになっている。トルク12は、図のシャフト8の一端側
で時計回り方向に示されているが、シャフト8を内蔵す
る機械の性質次第で時計回り及び反時計回りのいずれか
一方向にも両方向にもシャフト8を回転させるよう付与
され得ることは言うまでもない。
変換器4は、後に詳述する多くの方法のうちの一つに
よりシャフト8に固設されており、シャフト8上に軸方
向又は径方向に識別可能な磁気弾性的活性領域を備える
手段として作用する。実際には、変換器4は、通常、端
面18,20、内周面22及び外周面24を有する円筒状のスリ
ーブ又はリングの形状をなし、シャフト8のねじり応力
を受ける領域内の軸線10に沿った適宜の位置に適切に取
り付けられる。変換器4には、前処理により又はシャフ
ト8への取付手段に付随する効果として、円周方向をほ
ぼ軸線とする事実上の1軸磁気異方性が付与されてい
る。加えて、変換器4は、後にいくつか例示されている
何らかの効果的な方法により、一円周方向又は異なる円
周方向に磁極化されるようになっている。要するに、変
換器4は、トルク12が存在しない状態(静止状態)では
少なくとも軸線10の方向にも径方向にも正味の磁気成分
が全く存在しない程度まで、ほぼ純粋な円周方向14に磁
極化されている。これにより、本来的に逆円周方向の磁
気成分を有していた領域がほぼなくなる。円周方向の異
方性が適切に優位を占めている状態であるならば、領域
中のすべての磁気は、最大限±45゜の範囲内に存在し、
しかも、リングの十分に小さい範囲内に対称的に配分さ
れるので、補償されていない外部からのいかなる磁束も
磁界ベクトルセンサ6に確実に感知されなくなる。変換
器4の閉じた円筒形状により、完全な回路を準備するこ
とで変換器4の磁極化の安定度を高めることができる。
変換器4の構成及び処理により、シャフト8延いては
変換器4へねじり応力が付加されると、変換器4の磁極
化された磁気が再度方向付けされる。磁極化された磁気
は、ねじり応力が増大するにつれてますます螺旋の度合
いが強くなる。変換器4の磁気の螺旋度合いは伝達され
たトルク12の大きさに依存し、カイラリティは伝達され
たトルクの方向性と変換器4の磁気弾性特性とに依存す
る。変換器4のねじれに起因する螺旋状の磁気は、円周
方向14の成分と軸線10に沿う軸方向成分との両成分を有
している。特に重要なことは、軸方向成分の大きさが変
換器4のねじれに完全に依存していることである。
磁界ベクトルセンサ6は、変換器4に対して対向して
設置された磁界ベクトル検出装置であり、静止状態の円
周方向からより勾配の大きい又は小さい螺旋方向へ磁極
化された磁気が再度方向付けされる結果、変換器4回り
の空間に発生するその磁界の大きさ及び極性を検出する
ようになっている。磁界ベクトルセンサ6はトルク12の
大きさに応じた信号出力を発生する。好ましくは、磁界
ベクトルセンサ6は集積回路ホール効果センサである。
配線16は、磁界ベクトルセンサ6の直流電源に接続する
と共に、磁界ベクトルセンサ6の信号出力を、シャフト
8を内蔵する機械又はシステムの制御回路やモニター回
路等の受信装置(図示せず)に伝達するようになってい
る。
変換器4の領域が正確に円周方向に磁極化されていな
い場合の対称性のために、また他の領域における異なる
磁気配向による真円状の磁界のために、静止状態でトル
クが存在しない状態の変換器4の外部の空間には検出可
能な磁界はない。実際には、変換器4が実際に磁極化さ
れたことを認識する受動的な外部手段は存在しない。変
換器4の材料に固有の磁気弾性的相互作用を介したトル
クの伝達に伴う2軸の主応力の作用により、各磁気領域
の均衡状態の方向付けに対して異方性の影響が与えられ
て、すべての領域の事実上のほぼ軸方向が直近の主応力
(正の磁気ひずみを有する材料内では引張応力、負の磁
気ひずみを有する材料内では圧縮応力)の方向に変更さ
れる。これにより、磁気の本来の対称性や真円性がトル
クの付与によって破壊され、変換器4内の磁気に正味の
螺旋性が出現する。この螺旋性は、磁極化された唯一の
円周方向と結合し円周方向成分と軸方向成分との2つの
成分に分解可能な磁気となる。上記円周方向成分は、上
述の如く、変換器4の外部空間における検出可能な磁界
源ではないが、上記軸方向の成分は容易に検出可能であ
る。変換器4は、トルクを受けると、各領域の螺旋状に
配向された磁気の量的に平均化された軸方向成分と等し
い軸方向の磁気を有する管状の棒磁石の磁界と外部から
は区別のつかない磁界を発生する。このようにして、付
加トルクの方向は、(変換器4の材料の有効な磁気ひず
みの正負と共に)同等物である棒磁石の極性を決定し、
トルクの大きさは同等物としての棒磁石の磁気強度を決
定する。
図3a〜図3gに示すように、好ましい実施の形態では、
磁性的に弱い(低保磁力、高透磁率の)材料からなるヨ
ーク26が、1つ又は複数の磁気センサ6と共に設けられ
ている。ヨーク26は、磁気ベクトルセンサ6を通過する
磁束経路のパーミアンスを増大させる手段であり、磁界
ベクトルセンサ6から離れた変換器4の円周部から磁束
を集める手段でもある。ヨーク26は、特に、ホール効果
集積回路と共に使用される。この装置は、周波数の低下
と共に上昇する比較的高いノズルレベルを有する傾向が
あるからである。従って、S/N(信号/ノイズ)比を高
めるためには、低い磁界強度よりはむしろ高い磁界強度
を使用する上記装置を操作することが好ましい。
図3aに示すように、磁界ベクトルセンサ6は、変換器
4の端面18(又は端面20)の近くに位置している。これ
は、変換器4からの磁界の方向付けにより、変換器4に
近接する他の領域よりも、変換器4の端面18,20の近傍
においてより大きな磁界強度が存在するようになってい
るからである。本実施の形態では、ヨーク26は、変換器
4及びシャフト8の一方の側に設けられた通常の棒状磁
束集束器である。ヨーク26は、変換器4の両端面18,20
に近い両端に突出部28,30を有している。磁界ベクトル
センサ6は、ヨーク26と変換器4との間の突出部30に取
り付けられている。
図3bは、2つのセグメント32,34からなるヨーク26を
示し、両セグメント32,34はそれぞれ変換器4に向かっ
て延びる突出部28,30を備えている。磁界ベクトルセン
サ6は、ヨークセグメント32とヨークセグメント34との
間の(シャフト8の)軸方向に設置されており、変換器
4の一方の端面18からエアギャップ36、ヨークセグメン
ト32、磁界ベクトルセンサ6、ヨークセグメント34及び
エアギャップ38を経て変換器4の他方の端面20へ至る磁
気路を形成させている。
図3cは、ヨーク26の別を実施の形態を示し、ほぼ図3b
の実施の形態と同様の構成であるが、この実施の形態で
は、磁界ベクトルセンサ6は、両ヨークセグメント32,3
4間の径方向に設置されており、磁気経路は、ヨークセ
グメント32からシャフト8の径方向に沿って外側へ向か
い、磁界ベクトルセンサ6を通ってさらに径方向の外側
へ向かい、ヨークセグメント34へ至っている。
図3dは、ヨーク26のさらに別の実施の形態を示す上面
図である。この実施の形態は、図3cの実施の形態とほぼ
同様の構成であるが、ヨークセグメント32,34がそれぞ
れ棒状に形成されていると共に、変換器4の外周面24の
近くにおいて、それぞれシャフト8の軸線10と平行で互
いに異なる中心軸に沿って配設されている。磁界ベクト
ルセンサ6は、両ヨークセグメント32,34の端部間に設
置されている。従って、ヨークセグメント32から磁界ベ
クトルセンサ6を通過してヨークセグメント34に至る磁
気経路は、変換器4及びシャフト8回りに円周状であ
り、ヨークセグメント32,34の両中心軸を横切るように
なっている。
図3eは、本発明のさらにまた別の実施の形態を示し、
2個の磁気センサ6が使用されている。上記両磁気セン
サ6は、それぞれ変換器4の端面18,20の近くで、変換
器4の相対する端部に配設されており、1本の棒状のヨ
ーク26により連結されている。複数のセンサの使用は装
置のコストを上昇させることになるが、上記磁気センサ
6は、温度変化、電圧変化及び周辺の磁界の信号に対し
て共通モードを排除するために別々に接続可能である点
で、複数のセンサの使用は望ましい。或いは、周辺の磁
界の影響を少なくするため、磁気センサ6を、極めて低
い透磁率を有する材料からなるシールド39によって覆う
ように構成してもよい。上記シールド39は、変換器4か
ら磁束を受ける方向以外のすべての方向で磁気センサ6
を取り囲んでいる。
当然ながら、より多数の磁気センサ6が使用されても
よい。図3fに示す実施の形態では、4個の磁気センサ6
が使用されており、2個の磁気センサが、他の2個に対
して変換器4を挟んで径方向に正反対の位置に配設され
ている。
図3gは、本発明のトルク検出装置2のさらに別の実施
の形態を示し、この実施の形態では、ヨーク26は、2個
の直角に曲げられた棒状セグメント40,42から形成され
ている。棒状セグメント40,42の脚部44は、変換器4の
端面18,20の領域においてシャフト8の近くまで達して
いる。上記脚部44は、その末端部にヨーク26の湾曲部41
を接合させている。湾曲部41は、シャフト8の全周又は
一部を取り囲んでおり、変換器4の円周領域からの磁束
を集めるようになっている。上記磁束は、一方の脚部44
からテーパー状の小さなエアギャップ46に導かれ、この
エアギャップ46では、周辺部の磁束が磁界ベクトルセン
サ6を経て他方の棒状セグメント40,42へ向けられるよ
うになっている。エアギャップ46は、その最も狭い地点
では、数千万の1インチ以下の寸法であるので、その領
域に強い磁界を提供するようになっている。このエアギ
ャップは、軸方向に形成されているが、変換器4の径方
向又は円周方向に向かうように形成されていてもよい。
図3a〜図3gに示すヨーク26は、いくつかの機能を実行
するようになっている。より広い範囲から集められた磁
束を集中させる機能及び磁界ベクトルセンサ6へ向かわ
せ又は通過させる機能以外に、ヨーク26は、変換器4の
回りのそれぞれ異なる円周位置に存在する軸方向の磁気
モーメントの不均衡性の影響を削減するようになってい
る。このような不均衡性やシャフト8の径方向への偏り
(偏心)が甚だしい場合には、変換器4を完全に取り囲
むヨーク26を設けるように構成してもよい。このような
ヨークは、変換器4の各端部の近くに、変換器4から径
方向に離すようにして、弱い酸性材料からなる同軸のリ
ングで構成してもよい。この場合、ヨーク26の磁束集束
片は、集められた磁束を磁界ベクトルセンサ6へ導くよ
うに形成された他方の磁束集束片に(最小限の相互対面
間のエアギャップを有して)固設される。
本発明による磁極化された変換器4に関する実験は、
その磁気特性が、時間、温度超過、振動(様々なモード
での応力)及び連続的なトルクサイクルに対して安定し
ていることを示している。特に、閉じた環状を有する磁
極化された変換器4は、最低限動作可能な活性状態にあ
り、それ故、最も安定した状態である。消磁化された状
態では、非コヒーレントの自発的な磁気ひずみを有する
領域の非順応性による局部の応力や、局所の磁気が方向
を変えるその領域の近くの微視的な磁界におけるのと同
様に、領域壁部においても潜在的な活性能力を有してい
る。
変換器4により発生した磁界の長期間の安定性に問題
が生じる場合には、図4に示すように、固定された新た
な磁石47を、回転する変換器4の近くの機械又はシステ
ムに設けることができる。この磁石要素の追加により、
変換器4の望ましい極性を維持しようとする低レベルの
連続的な磁力を変換器4上に付与することができる。磁
石47は、変換器4全体を実際に磁極化する程の強い磁力
を持つ必要がないので、比較的弱い磁力で構成され得る
が、磁界内の装置の長期に亘る作動の間に広がった不安
定な領域を補正し得る程度でなければならない。上記磁
石47として、軸線10に沿う変換器4の長さにほぼ等しい
長さを有し、その厚み方向に(一方の面にN極を他方の
面にS極をそれぞれ有するように)磁極化された小型の
積層型フェライト磁石47が使用されてもよい。
磁気センサ構造 磁界ベクトルセンサ6は、ホール効果センサ、磁気抵
抗センサ、磁気トランジスタ(「マグニスタ」)セン
サ、磁気ダイオードセンサ、MAGFET(磁界効果トランジ
スタセンサ)等の1以上のソリッドステートセンサ装置
を備えている。これら以外のセンサとしては、Hと共に
変化する磁気特性を有する非線形コア、磁力計、フラッ
クスゲート磁力計及び(環状にも近接位置にも設けら
れ、磁束を遮り、dφ/dtに比例する誘電起電力を有す
る)コイルがある。
ソリッドステートセンサは、小型で低コストであり、
集積されたパッケージ内で、温度補正、信号調整、電圧
調整等の操作機能にとって望ましい電子工学技術を合体
させることができるので、使用に適している。ホール効
果センサは、図2に示すように、線形であって極性に敏
感でもある理想的な伝達特性を有しているので、特に適
用に好ましい。磁界ベクトルセンサ6としての使用に適
切な集積回路ホール効果センサには、Texas Instrument
s社製のModel TL173C、Analog Devices社製のModel No.
AD22150、Allegro MicroSystems社製のModel UGN3505U
やModel UGN3503UA等がある。同様に、潜在的に適用可
能な装置には、MicroSwitch社、Siemens社及びWolff Co
ntrols社で製造されたものがある。
磁界ベクトルセンサ6は、トルクの伝達と共に生じる
外部の磁界に対して最大限の反応をするように配置され
かつ方向付けされている。トルクを受けた変換器4の等
価物及び軸方向に磁極化された棒磁石によれば、最も強
い磁界は、磁極の近傍、すなわち、変換器4の両端面1
8,20の近くに見出される。磁界ベクトルセンサ6は、シ
ャフト8の近くに固設され、回転しないようになってい
る。トルク変換器に最大のトルクを付与する場合はシャ
フト8等のトルク部材の回転を伴うので、磁界ベクトル
センサ6は、回転時におけるシャフト8と物理的な接触
を避けるために、シャフト8から径方向に離される必要
がある。磁界ベクトルセンサ6の正しい位置及び方向
は、変換器4の幾何学的磁気的特性(コーナー部分の鋭
さ、径方向の厚み、軸方向の長さ、直径等)や必要な径
方向の空間と同様、その特殊な操作原理、パッケージの
大きさ、磁気の活性領域及びその他構造上の詳細部分に
依存しているが、磁界ベクトルセンサ6のほぼ最適の設
定位置は、通常、径方向の磁束を検出するために方向付
けられた、端面18,20の一方から径方向外側の位置に見
出だされる。
磁界ベクトルは変換器4の回りの空間内でその方向を
変化させる。センサ6、例えばホール効果装置が1軸の
検出軸を有していることが認識できれば、その検出装置
をシャフト軸に対して有利に方向付けることが可能にな
る。センサ6が有利に方向付けられると、変換器4から
距離が離れるにつれて減衰する磁界強度(H)を、磁界
ベクトルの方向が検出軸の方向により近づく程磁界ベク
トルに対する磁界センサ6の感度が上昇することによっ
て補償することができる。言い換えれば、Θがセンサ6
の唯一の検出軸と磁界ベクトルとの間の角度であり、セ
ンサ6の出力がHcosΘに比例するならば、変換器の端部
から離れるにつれてHが減少するのと同様にΘも減少す
る(検出軸と磁界ベクトルの方向とが一致するようにな
る)としても、cosΘはHの減少を相殺するように増加
する。従って、変換器4とセンサ6との間の径方向のギ
ャップを正確に制御する必要が軽減される。
本発明の大きな長所は、変換器4に生じる円周方向の
不均衡性が、例えば局所にセンサを用いた従来のトルク
変換器における不均衡性と比べて、かなり小さい点であ
る。上記従来のセンサは、シャフト上の小さな局部領域
(1点)のみを検出するに過ぎないが、本発明の磁界ベ
クトルセンサ6は、変換器4の軸方向全長に亘る領域か
ら軸方向の磁界を検出する。従って、磁界ベクトルセン
サ6は、線上のただ1点を検出するよりはむしろ1線に
沿う多くの領域から発生する複数の局所モーメントを平
均化するようになっている。
本発明の検出において、もう一つの重要な長所は、磁
界ベクトルセンサ6により検出される磁界が、伝達され
るトルクの方向と大きさによってのみ調節されるという
点である。一様なトルクの状態では、磁界の瞬間的な変
動はないので、検出された磁束が、変化する極性、高い
周波数起磁力によって循環的に作用する従来の大多数の
トルク変換器とは異なり、変換器からのトルクの情報
は、瞬間的な磁束密度に完全に依存しており、周期的搬
送波又はその変化の時間比率に依存していない。このこ
とは、リリッドステート磁気センサ6がμ(透磁率)=
1であるエアギャップに位置することにより、B(磁束
密度)又はH(磁束強度)に比例する電気出力を提供す
るような上記センサ6の使用を可能にしている。
上述したように、コイルを必要としないことが本発明
の長所であるが、コイルを用いる磁気センサ6が、適切
に変換器4と共に用いられてもよい。特に一般的に入手
可能なソリッドステートセンサ装置には環境条件が厳し
すぎる場合等に、小型で、フラックスゲート(可飽和鉄
心)型又は同型の磁界センサを使用してもよい。鎖交磁
束型の磁界センサも使用可能であるが、これらは、dφ
/dtの信号をφに変換する積分回路を必要とするので、
望ましくない。
変換器構造 本発明にかかる効果的な変換器4の構造は、変換器4
の適切なサイズ化、適確な材料選択、及び適確な磁気方
向付けを必要とする。
まず、変換器4の典型的なサイズ化について説明す
る。図示の好適な例では、直径2分の1インチのシャフ
トに対して、変換器4は18%ニッケルマルエージング鋼
(T−250)からなり、中心軸に沿って2分の1インチ
の長さを有する。また、シャフト8にはプレスばめする
ために0.499〜0.498インチの中心孔を有し、0.030〜0.0
50インチの範囲の壁厚を有する。しかしながら、変換器
4のサイズは、以下の一般的な原則に従って特定の適用
により変化する。
変換器4は、壁厚が比較的薄いほうがよい。変換器4
の応力は、その中央部(変換器4が固い筒体であれば)
では、0から線形的に変化し、内周面22では幾らか大き
な数値に変化し、外周面24で最大値になる。変換器4を
固い筒体に形成することは可能であり、それにより、シ
ャフト8の裂け目に嵌まりこませることができる。しか
し、固い筒体形状の変換器4は、機械的にも磁気的にも
非効果的な材料になる。その材料では、中央部分であま
りトルクが伝達されないばかりか、表面上で最も高い値
を示す軸方向の磁気成分のグラジエントは、表面の磁束
が内側の材料をより軸方向に磁化しようとするように転
換されてしまい、磁界ベクトルセンサ6による測定に使
用可能な磁束量を減少させるということを意味する。
別の極端な例では、変換器4が薄すぎると、外部の磁
界に寄与するような材料の体積な不十分になる。磁界
は、これを発生させる磁気モーメントに比例し、その磁
気モーメントは、MVで表現される。ここで、Mは、軸方
向の磁気成分であり、Vは磁化された材料の体積であ
る。
変換器4の軸方向の長さは、シャフトの厚みに一部依
存している。直径に対して不均衡に小さい軸方向の長さ
を有する筒体は、シャフト8に組み付けたり、シャフト
8に取り付けたりすることが難しい。例えば、変換器4
が締まりばめでシャフト8に保持される場合、そのはめ
合いは、変換器4が厚く長いほど堅く締まるようになっ
ている。
変換器4の軸方向の長さが短すぎると、軸方向の磁気
成分に起因する磁界が不均一になり検出が困難になる。
上述の如く、ねじり応力を受けた変換器4は、各端部に
磁極を有する棒磁石の磁界と等価の磁界を発生する。上
記両磁極間が互いに近付くほど、磁石内部の磁界の消磁
化が甚だしくなる。変換器4の磁気配向に影響する3つ
のエネルギー条件がある。それは、(1)材料の異方性
が磁気を円周方向に保持する傾向を有している点、
(2)磁気弾性力が磁気を45゜の螺旋状に調整する傾向
がある点、(3)消磁磁界が磁界の軸方向成分を減衰さ
せる傾向がある点である。
消磁磁界は、磁気の軸方向成分と共に増大する。従っ
て、消磁磁界は、磁気弾性力が異方性の力に優るほど大
きくなる。消磁率(一般に0と4*PIとの間の値)は、
軸方向の長さが小さくなるにつれて大きくなり、また、
厚みが増すにつれて(急激にではなく)大きくなる。さ
らに別の極端な例では、変換器4が長すぎると、極めて
大きな磁石の外部構造は、局所の磁界センサを通して磁
気回路を接続することが必要になる。小さなシャフトに
とっては、シャフトの径にほぼ等しい幅をを有すること
が設計上好ましい出発点になる。
変換器4を作るに当たり、材料の選択は重要である。
材料は、採用し得る材料の特性を変換器の性能要求に合
わせると共に、シャフト8の材料選択とも関連して選択
される。最適の実施の形態では、変換器4は、18%ニッ
ケルマルエージング鋼等のニッケルマルエージング鋼か
ら構成されている。
選択される材料は、磁気領域の存在を確保するために
強磁性を有している必要があり、磁気の方位が、付与さ
れるトルクに伴う応力により変更されるように、磁気ひ
ずみ性を有している必要がある。
ニッケルマルエージング鋼以外の材料も、適用物の特
性次第で変換器に適用させることができる。材料は、以
下の一般的な基準を考慮して選択される。
変換器適用において、トルクと共に生じる磁界は、活
性領域の両端部で磁気の軸方向成分の非連続性に起因す
る。これら両端部は、実際上、棒磁石の磁極になる。磁
界は、活性材料の飽和磁気Msと共に増大する。Msが大き
くなるほど、非連続性も大きくなる。数式で表現すれ
ば、divH=−divM=(極限で)−0.7071divMsである。
ここで、0.7071はsin45゜である。
極性は、静止異方性Kuにより乱れる磁界に抗して維持
される。従って、Kuが大きいほど好ましい。しかし、磁
気は、λs/Kuが大きい場合、より容易に(トルクをあま
り要求しない)応力によって再び方向付けられる。ここ
で、λsは飽和磁気ひずみである。従って、高い感度が
要求される時は、λsはKuに比べて大きい必要がある。
大きなダイナミックレンジが要求される場合は、λs/Ku
は3λsΣ/Kuが最高必要トルク時の線形レンジ内でと
どまるのに十分に小さい値である必要がある。
上記の基準をほぼ満たし、それ故変換器4の構成に使
用可能な他の材料は以下の通りである。
他のニッケルマルエージング鋼。
二元合金及び鋼の双方を含む他のニッケル−鉄合金。
二元合金は、鋼が9−4−20又はAISI 9310を含むのに
対し、(40%〜50%の)より高い割合のニッケル合金を
含む必要がある。
代表的なものとしてAlfer(13%Al−Bal Fe)等の13
%アルミニウムを含むアルミニウムマルエージング鋼。
ニッケルマルエージング鋼ほど高価ではないという利
点を有するマンガンマルエージング鋼。
非常に高い磁気ひずみを有する49Co、49Fe 2V等のパ
ーメンジュールタイプの合金。バナジウムは、材料を扱
いやすくすると共にその強度を高めるために加えられ
る。より少量のコバルトを含有する同様の合金も使用可
能である。
410,416又は440型等の純粋クロムを含むマルテンサイ
ト系ステンレス鋼。
AISI 430等のフェライトステンレス鋼。
15−5PHあるいは17−4PH等の降水硬化鋼。
アモルファス材料及びナノ結晶材料。
変換器4は、適切な材料製作工程により、選択された
材料から基本的な形状に製造される。変換器4は製作に
続いて、変換器4の材料に所望の円周方向の磁界方向付
けを行うために、2つのステップが実行される。まず、
変換器4は、前処理により又はシャフト8への取付に付
随する効果として、円周方向をほぼ軸線とする事実上1
軸の異方性が付与される。次に、変換器4は、一方の又
は他方の円周方向に極性が付与される。
必要な磁界方向付けを設定する第1のステップは、変
換器4の構造に円周方向の静止磁気異方性を付与するも
のである。すべての磁気領域、すなわち変換器4の全体
を有効に使用するためには、各領域の静止異方性が円周
方向から45度以上離れていない必要がある。全ての磁気
領域が等しい効果で時計回り、反時計回りの両トルクに
対称に作用するためには、静止異方性は全て真円状、正
確には円周方向でなければならない。しかしながら、こ
の点に関して絶対的に完全であることは良い作用結果を
得るためには必要ではなく、各領域の磁界方向付けは理
想の45度の範囲内であればよい。
磁気異方性は、交換器4の材料の物理的加工によって
生成される。磁気異方性のいかなる物理的な発生源も、
静止領域に対して所望の配分で磁気方向付けを行うため
に、すなわち、異方性が±45゜の範囲内の円周方向であ
るように、単独で又は組合せにより使用される。磁気異
方性の一つの発生源として、磁気結晶体、すなわち結晶
を利用した異方性がある。これは、結晶構造を決定する
軸と相互に関係する様々な方向の原子(強磁性原子)の
磁気モーメント(スピン)の好適な方向付けに関連して
いる。磁気異方性の第2の発生源として、方向上の配列
がある。これは、原子部分の配列、結晶格子欠陥、含有
物(除外物)又は1方向(若しくは2方向以上だが全方
向ではない)に見い出される他の化学的又は構造的特徴
に関連している。磁気異方性の第3の発生源は磁気弾性
であり、これは、自発性磁気モーメント(強磁性磁気ひ
ずみ)と互いに関連する自発性磁気ひずみを有する材料
中の応力の方向性に関連している。磁気異方性の第4の
発生源は材料形状であり、これは、材料境界におけるM
(軸方向の磁気成分)の発散に関連している。特に、消
磁磁界は、磁化された本体の磁極から生じ、磁極関の間
隔が近い場合に、より甚だしくなる。球形以外の形状
は、他よりも磁気的に緩やかな複数の軸を本来的に有し
ている。
上記異方性の物理的な発生源のうちのいずれか又はそ
の全てが、変換器4を構成する際に使用され得る。一例
として、結晶構造は、機械的作業及び熱処理の様々な組
み合わせにより生じる。結晶は異方性の強度と堅固さを
有するので、圧延等の機械的作業により結晶を整える傾
向がある。これにより、所望の磁気異方性は、変換器4
の中心軸に平行な複数の軸回りに回転しかつ間隔を置い
て近接する2個の作動ローラ間で変換器4を冷間圧延す
ることにより導入される。必要な異方性を実現する別の
方法では、変換器4の材料の連続する細長いストリップ
を機械を用いて長さ方向に圧延し、そのストリップを接
着剤を用いてシャフト8回りに螺旋状に包んで定位置に
保持することにより変換器4を構成する。上記圧延され
た材料に対して、引き続いて熱処理を行うと、その材料
は圧延方向に応じた方向で結晶を成長させながら再結晶
化する。その結果、所望の磁気異方性が高められる。別
の例としては、変換器4の外周面24が、(応力異方性を
有し、又は有さずに)形状異方性を発揮するために、一
連の円周方向の隆起部及び窪み部(円周方向の凹凸)を
持つように圧延されている(又は機械製作されてい
る)。
上記方法は、特にある種の適用に有効であるが、本発
明の好適な実施の形態では、変換器4が、プレスばめ、
焼ばめ又はその他の締まりばめによってシャフトに組み
付けられている。そこでは、変換器4の内径は、接触面
でシャフト外径よりも小さく形成されている。この構成
により、変換器4は円周方向の引張力(「フープ応力」
と称する)を受ける。変換器4が正の磁気ひずみを有す
る材料からなっていれば、この引張応力は、本来、所望
の円状の異方性を備えている。この方法は、磁気異方性
を機械結合の本来の機能として発生させ、変換器4に磁
気異方性を確保させるための前処理ステップの必要を省
くので、特に有利である。
特に好適な処理では、変換器4の内径及び/又はシャ
フト8の外径は、変換器4及び/又はシャフト8に適切
な材料が選択される限り、フープ応力状態を得るための
組み付けの後に、調整される。もし、変換器4がマルエ
ージング鋼からなっていれば、そればエージング処理の
間に収縮する。同様に、シャフト8に上昇された温度か
ら急冷することによりマルテンサイト転化処理がなされ
るならば、シャフト8は膨脹する。もし、マルテンサイ
トが適度に焼戻しされていないならば、磁気を通しにく
いままであるので、シャフト8として低い透磁率を必要
とする。この変換器4のシャフト8への焼ばめは、正の
磁気ひずみと共に所望の磁気異方性を提供する変換器4
に、円周方向のフープ応力を本来的に発生させる。
変換器のリングを、応力を受けた状態で維持すること
に基づいて得られる円周方向異方性は、円周方向引張力
(すなわちフープ応力)だけでなく軸方向又は径方向の
圧縮力によっても得ることができる。フープ応力は明確
な円周方向の軸を発生させるが、直交方向の圧縮力だけ
では同じことが当てはまらない。従って、軸方向圧縮力
に関しては、好ましい磁気配向がシャフトの軸から90゜
であり、径方向及び円周方向のどちらの磁気とも適切に
出会う配向である。それは、軸方向の圧縮応力異方性と
径方向の磁気配向よりも円形成に好都合な薄いリングに
よる形状異方性との組合せである。径方向の圧縮力に関
しては、形状異方性のみでは、特に適切な大きさの軸方
向の磁界が存在する場合において磁気が軸方向の配向と
なることを防止する十分な効果をもたらさない。径方向
の圧縮力に加えていくらかの軸方向圧縮力及び/又は周
方向引張威力が存在する場合に、円周方向の磁気方向付
けを安定化させるのに有利になる。
軸方向の圧縮力は、様々な螺刻面構造や、楔の設置、
又は変換器のリングに一時的に外部から圧縮力を付加
し、シャフトにカラー等の部材をピン止めしたりはめ込
んだりして外部から加えられる力が取り除かれた後も変
換器リングを圧縮状態に維持することにより容易に確保
されかつ維持される。いずれの場合においても、圧縮応
力は磁気弾性的活性領域(組立品の接触部分内での弾性
応力による変換器リング)内に保持される。リングを軸
方向圧縮力の状態下に維持するいくつかの簡単な方法を
図17及び図18に示す。
図17では、変換器リング4が、その一端をシャフト肩
部200に突き合わせ、他端をシャフト8の雄ねじ部202に
隣設する位置まで達するようにして、シャフト8上に取
り付けられている。シャフトの雄ねじ部202に螺着され
た雌ねじナット204が、リング4に向かって螺進されリ
ング4に対してワッシャ206を押圧することによりリン
グ4を軸方向圧縮力状態に置くように使用されている。
図18では、変換器リング4が両シャフト片8a,8bの肩
部210,212間に取り付けられている。シャフト片8aはシ
ャフト片8bの雄ねじスタッド216を受け入れるよう設け
られた雌ねじ穴214を有している。スタッド216がねじ穴
214内に螺着されると、変換器リング4は両シャフト片
の肩部210,212間で軸方向に圧縮される。
変換器リング4を軸方向に圧縮する別の構造として、
両先端に左巻きの雄ねじと右巻きの雄ねじをそれぞれ有
する別々のスタッド片が上記両シャフト片のそれぞれに
形成された対応する雌ねじ穴と螺合するターンバックル
構造を採用してもよい。リング内の圧縮応力はその螺合
するねじ部材を締結することにより発生する。
変換器リング4は、様々な外部クランプ手段、例え
ば、密着スリーブ等の中空部材を変換器リング上に嵌め
て変換器リングを径方向内側に押圧することにより径方
向の圧縮状態に置くこともできる。焼ばね部材が使用さ
れてもよい。スリーブをリングに焼ばめする特に興味深
い方法として、冶金学上の位相変化、例えばニティノー
ル(Nitinol)等の形状記憶合金のマルテンサイト転化
処理に伴う寸法変化を利用する方法がある。図19はその
方法を示しており、焼ばめスリーブ220が、シャフト8
上の変換器リング4を覆って径方向内側に圧縮すること
によりリング4を径方向圧縮状態に置いている。
変換器4への磁気異方性の導入に続いて、変換器4
は、変換器4の円周の時計回り又は反時計回りのどちら
か所望の方向に磁極化される。変換器4(又はより包括
的には、活性要素)への磁極化は、所望の円周方向の十
分に広い磁界に対して全ての部分をさらすことを必要と
する。磁極化用の磁界に必要な大きさは、実際には飽和
効果により制限される。より大きい磁界を使用すること
によって、適切に磁極化された装置の動作が顕著に変化
することはない。変換器4は、必要な磁界の磁極化効果
を起こすため、また渦電流を抑止するため、さらに磁界
が長期間維持された場合でも何事も起こらないようにす
るために、十分な期間、磁界にさらされる。図5aは、A
点からB点、C点、D点まで磁極化用磁界が増大する効
果と、その結果としてのA点からB点、C点、D点まで
の残留磁気MRの増加を示す。図5bに示すように、あるレ
ベルH=HSATでは、MRは事実上飽和状態になり、さらに
Hが増加しても、MRはさらに増大することはない。
変換器4を磁極化する好適な方法を図6に示す。この
方法では、変換器4は、例えば馬蹄形磁石50が設けられ
たとき、2つの相反する磁極48,49の近くの磁界で、変
換器4は回転させられることで磁極化される。変換器4
の回転中、磁石50は、変換器4に対して径方向の内側へ
接近移動し(変換器4は、磁石50の接近中、連続して回
転している)、磁石50は、その効果を安定させるため、
変換器4が数回転させられた後、変換器4の磁化に影響
を及ぼさない程離れた位置へゆっくりと移動させられ
る。この方法において磁石50により与えられた極性は、
磁石50の両極の向きに依存し、変換器4の回転方向には
依存しない。
円周方向に磁界を発生させる別の方法は、変換器4の
近くに軸方向の電流を供給することである。例えば、適
当な大きさの1方向の電流を、変換器4が組み付けられ
たシャフト8を通じて直接に変換器4に導入すればよ
い。或いは、上記のような電流を、変換器4のシャフト
8への組み付けよりも以前に、変換器4の中心孔に挿通
された同軸の導体を通じて導入してもよい。さらに、図
7に示すように、1方向のみの電流54を通過させる導線
52が変換器4の内側と外側の回りに螺旋状に巻回され、
変換器4の内周面22及び外周面24の各面に近接して1列
の導線を形成させるようにしてもよい。変換器4の内側
と外側とで相反する軸方向に流れる電流は、同じ円周方
向への磁界を作る。このように螺旋上に巻き、その後そ
れを取り除くことは、変換器4を磁極化するにはあまり
好ましくない。しかしながら、大きなリングの場合、図
7に示す導線52が2つの部分で構成された磁極化器具が
形成されてもよい。この実施の形態では、導線部分は、
変換器4の挿通を可能にするよう破線56の位置で変換器
4の中心軸に沿う移動により軸方向に分離可能になって
おり、上記挿通の後、螺旋状の回路を完成させるために
互いに近づく方向へ移動させられる。磁極化処理終了
後、導線部分は、変換器4から取り外すために変換器4
の中心軸に沿ってそれぞれ反対方向へ再び移動させられ
る。
上記1本の導線を使用する方法においては、比較的大
きな電流が必要であり、特に大径の変換器4の場合は、
電流Iアンペアを流す長く丸い導線の表面の磁界は、H
=2I/10r(Hはエルステッド、rはセンチメートル単位
の導線の半径)である。直径2cm(約0.8インチ)の変換
器4の場合、 H=2I/(10×1cm)=0.2I であり、200エルステッドの磁界を得るには、1000アン
ペアの電流を必要とする。この方法において導線52を使
って磁化する(磁極化する)便利な方法は、60ヘルツ交
流の2分の1波、すなわち、スイッチが閉じた後の最初
の2分の1波を通過させるワンショント回路を使って電
流54を制御することである。大きな電流パルスは、コン
デンサの電荷を放電することから、又はフリーホイール
発電機の慣性から、若しくはこの技術分野でよく知られ
た方法によっても得られる。
図8に示すように、連続的に変換器4を回転させる一
方で、変換器4よりも幅の広くない磁石53を使って経路
55に沿って変換器4と軸方向にすれ違うように給送する
ことにより、変換器4を磁化させることも可能である。
この方法は、特に、かなり大きな変換器4を磁極化する
ために有利である。
シャフト構造 シャフト8の構造は、シャフト8が検出装置2の作動
を妨げてはならないという点で重要である。トルクから
発生している可能なかぎり多くの軸方向の磁束を導いて
磁界ベクトルセンサ6に通すことは、センサの感度のた
めに有利である。シャフト8と変換器4とは、全ての平
行な経路のパーミアンスを最小限にする一方で、センサ
を通過する閉じた磁束経路のパーミアンスを最大限にす
るために、共に働くように設定されている。これによ
り、変換器4の両端面18,20に軸方向又は径方向に近接
して高透磁率の材料を設けることを避けることが重要で
ある。一般に、シャフト8の透磁性材料は、変換器4に
磁気経路を作り出させないようになっている。この制限
は、いくつかの方法で実現可能である。図1に示すよう
に、好ましい実施の形態では、シャフト8は、低透磁率
の(すなわち常磁性の)材料で構成されており、変換器
4は、シャフト8に直接に取り付けられている。別の実
施の形態では、図9に示すように、シャフト8は強磁性
であり、低透磁率のスペーサ60がシャフト8と変換器4
との間に設けられている。図10に示すさらに別の実施の
形態では、シャフト8は、変換器4の近傍位置にある領
域62が、実質的により小径に形成されており、又は(図
示の如く)シャフト8は、領域62内で完全に切りとられ
ている。このどちらの場合でも、低透磁率の材料からな
る接続スリーブ64がシャフト8の切り取りによって形成
された隙間を掛け渡すようにして設けられている。変換
器4は、接続スリーブ64上に取り付けられている。
図9及び図10の方法を用いて設けられた装置の適切な
作動は、その構成部品のいかなる部品境界面間において
もすべりがないことが必要である。各組立品は、定格ト
ルクの全てのレンジに亘って一体物として働かねばなら
ない。すなわち、変換器4は、その部品境界面の表面剪
断ひずみが、両境界面間で同じになるように、すなわ
ち、すべらない状態であるように、トルク部材に取り付
けられている。
変換器4を含むいかなる断面部分においてもシャフト
8内に非弾性ひずみが存在しないことは重要な要件であ
る。従って、トルクの伝達に伴う全てのひずみが、トル
クが収まったときには完全に回復可能でなければならな
い。原子レベル間でのすべり又は同様の状況によって塑
性ひずみが発生するので、上記要件は構成部品間のすべ
りに関するより明白な制限事項の拡張に過ぎない。たと
えいかなる規模であってもすべりが発生すれば、変換器
4内の応力はシャフトに加えられたトルクを表現しな
い。さらに、トルクが0に落ち着くと、断面部分全体に
亘って残留応力が分散した状態になり、変換器4やその
各部分が逆向きの応力状態になる。すべりは、変換器の
伝達機能における負のヒステリシスとして現れる。
これらの各構成は、変換器4を直下の構成部品に押圧
させたり圧縮させたりする。引張フープ応力により円周
方向に支配的な異方性が得られる場合には、上記特徴は
重要である。円周方向の引張以外の手段、例えば、磁界
内でエージング若しくは熱処理されることにより、又は
円周方向の引張状態若しくは軸方向の圧縮状態により変
換器4の異方性が得られる場合、又は上記支配的な異方
性が存在せずとも装置の作動が十分可能である場合に
は、他の構造も可能である。
低透磁率のシャフトが使用される場合には、(変換器
4に対する)熱膨脹率だけでなく強度特性についても注
意が必要である。一般のオーステナイト鋼(ステンレス
鋼)は、通常、マルテンサイト鋼よりも強度的に弱い。
さらに、上記オーステナイト鋼は単相材料であるので、
熱処理で強度を高めることはできない。降伏強度を高め
ることは、圧延、引抜き等の冷間加工によってのみ可能
である。広範囲にわたる冷間加工は、オーステナイトを
強磁性のマルテンサイトへ転化させる。
低透磁率のシャフトに好ましい材料は、ニトロニック
系であり、一般に、クロムと共に少量のニッケルを有す
るマンガンを含んでいる。
これらの鋼は、厳しい冷間加工の下でも完全にオース
テナイトを維持し、焼きなましされた状態でさえ一般の
オーステナイト鋼の2倍の降伏強度を有している。特に
好ましい材料は、Armco社製のニトロニック32(又は3
3)である。他に使用可能な好ましい材料としては、イ
ンコネル(International Nickel Co.)等の様々なニッ
ケル合金、ベリリウム銅、過時効マルエージング鋼であ
る。この鋼の過時効はオーステナイトへの再転化を引き
起こす。過時効マルエージング鋼の特に有利な点は、変
換器4内に使用される材料と化学的に同質であるという
点である。この同質性は、部品境界面の腐食を防ぐ傾向
がある。
全体が硬化された又は表面が硬化された炭素鋼シャフ
ト若しくは合金入り炭素鋼シャフトを使用してもよい。
このような機械的に硬化された鋼は、低透磁性も備えて
いる。
変換器のシャフトへの取付け 既に述べたように、変換器4と下方のシャフトとは、
一つの機械ユニットとして働くようになっている。変換
器4をシャフト8に直接又は間接に堅く取り付けること
は、変換器4の正確な作動にとって極めて重要である。
この要件を満たすため、原則的に、変換器4はその両端
部で取り付けられる必要がある。
取付方法は、シャフトに沿ったトルク伝達のための力
配分点に従って分類される。力配分点は、突出により配
分される(範囲毎に)か又は拡散により配分される。
突出による力配分は、変換器4の多角形状又は楕円形
状の孔と嵌合する非円形のシャフト等、相互に嵌め合う
形状を有する変換器4及びシャフト8に噛合表面を設け
ることにより達成される。図11に示すように、噛合する
内外周面のスプライン、ギザギザ面、又は歯66が、変換
器4の内周面22に刻設されており、シャフト8に刻設さ
れた同様の構造と噛合するようになっている。図12は、
別の実施の形態を示し、ここでは、歯68は、変換器4の
両端面18,20に刻設されている。シャフト8の2か所の
端部(1つのみ図示)にも噛合する歯70が刻設されてい
る。また、突出部72がシャフト8上に設けられて変換器
4の中心孔と嵌合するようになっている。変換器4がシ
ャフト8の上記2か所に組み付けられると、歯70は、歯
68と噛合してシャフト8及び変換器4を相対的に回転不
能にする。他の実施の形態では、キー、ピン、止めネジ
等が使用されるが、これらの締結方法は、堅固な構造を
要求する適用物にはあまり好ましくない。
力の配分による伝達は、シャフト8に対する変換器4
の摩擦又は接着結合により行われる。結合部は、伝達さ
れるのと同じ剪断応力を受ける。この結合は、最大測定
可能トルクを、シャフト8単独で又は変換器4単独で扱
われるよりは低い量に限定する。しかし、前に述べたよ
うな理由で利点がある。プレスばめ又は焼ばめが使用さ
れ、好ましい円形異方性を得ることができると共に、実
用上の問題として、シャフト8上の予想されるトルクに
よって壊れることのない充分に大きなグリップ力を備え
ることができる。クリーンでガスぬきされた(そして還
元された)表面を有しているので、有効な摩擦係数がい
つまでも発生し得ると共に、多少は溶接のように作用す
ることができる。嫌気性接着剤を使用することもでき
る。この接着剤は、硬化したときに微視的な隙間の中ま
で浸透することにより、堅い嵌合をさらに堅くすること
ができるようになっている。温度及び環境条件が接着剤
の使用を妨げない場合は、接着剤を、変換器4又はその
結合部のどちらかの断面積と比較しても接着面積が大き
くなるような変換器4の構成で使用することも可能であ
る。このことは、変換器4を上述のような層間接着剤を
使用して螺旋状に巻かれたストリップから製作すること
によって実現される。
図13は、その径を貫く複数の孔74を有する変換器4の
実施の形態を示し、その孔74は、接着剤で満たされ、変
換器4をシャフト8に接合させるようになっている。
変換器リングが締りばめに伴う摩擦によりシャフトに
取り付けられる場合には、リングの端縁まで均一な締結
状態をもたらすことは難しい。従って、内周面のC面取
りやR面取り、工具マーク、刻み目等が、シャフトから
変換器リングの端縁における円周上の全ての部分への均
一なトルク伝達を妨げている。上記幾何学上の不完全性
に伴う局部応力や局部応力の変動は、所定のトルクと全
くトルクが付加されていない真のゼロ磁界からの円周方
向への逸脱とによって生成された磁界の円周方向の変動
によって現れる。リング端部を幾何学的に完全にしよう
とするよりは、各リング端部に軸方向に小範囲の応力フ
リー区域を設けることによって上記「端効果」の問題を
回避するほうがより現実的である。これらの区域の軸方
向長さを、変換器リングのどちらの端部の面に関して
も、リング及びシャフト間の最初の安定接触点の円周方
向の位置変動に比べて大きくすることにより、上記非応
力区域が局部的な磁界の変化を平均化するのに役立つ。
このことを実現するいくつかの方法を図20に示す。図20
(a)では、リング端部との接触を避けるため、シャフ
トが削り取られている。図20(b)では、シャフトとの
接触を避けるため、リング自体の端部内面が削られてい
る。図20(c)では、リング端部のトルクに伴う応力を
減衰させるため、リング端部が外側に膨出されている。
図20(d)及び図20(e)では、高透磁率、低磁気ひず
みの(従って応力の影響がない)材料がリング端部に付
加されて端効果を均一化するようになっている。
さらに、図10の実施の形態の特殊な場合として、図14
に示すように、シャフト8が中空であれば、孔78にサイ
ズ超過のマンドレル76を押し込むことにより又は油圧や
ローリングにより、変換器4を内側から膨脹させること
ができる。その他の利用可能な適切な膨脹方法として
は、管状のシートにボイラー管を取り付けるという内容
で良く知られた方法がある。図15は、マンドレル76が孔
78に押し通された後の図14の組立品を示す。この取付け
方法は、変換器4を径方向の外側へ膨脹させ、変換器4
にフープ応力を生じさせるのに望ましい。フープ応力が
望ましくない場合には、図16に示すように、変換器4の
軸心回りの領域80が切り取られたシャフト8の構造を用
いることによって、変換器4の両端部にのみ緊密な膨張
ばめが付与される。
図14〜図16における結合部のトルク伝達能力は、シャ
フト8が、その膨脹の間に、変換器4の内径に局部的に
切れ込むか又はこれを変形させるような軸方向の凸部
(ギザギザ面)を有している場合に、高められる。
拡散による力の配分は、溶接又はろう付けにより行わ
れる。溶接は、(図13に示すように)変換器4の両端部
に対して、又は貫通孔を通して行われる。スポット溶
接、連続ライン(シーム)溶接、又は変換器4領域の一
部若しくは全部に亘る溶接(鍛接)も使用され得る。変
換器4は、型内でシャフト回りに成形されてもよいし、
金属吹付け鋳造(溶融状態)されても良いし、爆圧溶
接、電気メッキ、イオン注入による接続、又はその他の
シャフト表面の表面変形等によっても成形可能であり、
それにより、変換器が直接若しくは間接にシャフト表面
の一部に取り付けられ、又はシャフト表面の一部を形成
する。これらの方法の組み合わせも可能であり、特定の
適用にのみ適合可能であってもよい。
いくつかの適用においては、例えば、パワーアシステ
ッドステアリング装置のトルクセンサとして適用される
場合には、リング及びシャフトが、変換器が測定可能と
される最大トルクの20倍以上のトルクにおいてさえ1つ
の機械ユニットとして作用することが重要である。単体
よりも大きな摩擦係数を得る手段が開発されるまでは、
キー、スプライン、溝又は多角形断面等の機械的相互締
結方法を使用することが必要であると思われる。しかし
ながら、それら全ての場合において、変換器リングに円
周方向異方性を設定することが未だ必要である。リング
が組み立て以前に処理される場合、例えば、応力を受け
た状態又は円周方向の磁界の中で焼きなましされる場合
等には、特別な組立方法は何ら必要ない。しかしなが
ら、円周方向の異方性を得るために経済的理由で非常に
望ましいフープ応力を利用する場合には、以下に記述す
る基本的な組付けの調整が必要である。
例えば、組立の一形態として、図21(a)に示すよう
に、丸い変換器リングがシャフトの溝形成部(又は軸方
向のギザギザ面やスプラインを有するもの)を覆うよう
に嵌め込まれている。リングは、スエージ加工、油圧、
磁気による形成又は同様の形成方法により、図21(b)
に示すようなシャフトの外形に強制的に沿わされる。そ
のような形成の後のリングの周部の範囲は円筒形状であ
った時点よりも拡大しているので、実際の応力は新たな
外形の突出部と谷部とで異なってはいるが、リングは明
らかにある程度の均一な円周方向引張状態下にある。従
って、この技術は摩擦によるトルク伝達の限界を回避す
るという点でトルク伝達にとって望ましい技術である
が、結果的に円周方向の不均一性をもたらすことにな
り、そのことはフープ応力を生成するための望ましい技
術としては質が低下したことになる。
上記方法で変換器リングを全長に亘って形成する必要
はないことがわかった。むしろ、付加トルクが最大の時
にリング及びシャフト間でスリップが発生するのを防ぐ
ために、リング及びシャフトの端部でリングをシャフト
にロックしさえすればよい。それと同時に、リング長の
大部分に亘って単純なフープ応力を得るために上記摩擦
技術を採用してもよい。
図22に示すように、変換器リング4はシャフト8の筒
部240の直径(Ds)より幾分小さい内径(Dr)を有して
いる。リング4は、少なくともシャフト8の筒部240と
溝条面を有する端部242,244を覆うように、シャフトに
嵌め込まれるのに十分な内径に拡がるまで加熱される
(図24参照)。低温時(リング及びシャフトが同じ温度
の時)には、シャフト筒部を覆っているリング部分は均
一なフープ応力を受けた状態にあり、それ故円周方向に
均一な異方性が発生する。その後、リング端部は強制的
に(例えば、上述のいずれかの処理により)シャフトの
溝条面を有する部分と噛み合わされる(図23参照)。こ
れにより、シャフトによって伝達されるトルクは、噛み
合っている円筒状表面間の摩擦とは無関係にリングと共
有される。
以上、回転するシャフト上のトルクを検出する新規な
改良方法について述べた。本発明に係る方法の好ましい
一実施の形態の第1ステップは、変換器4が組み立てら
れ、上述の方法の1つにより、機械シャフト8の周面に
取り付けられる。取り付け作業前か取り付け作業中に、
上述の如く、変換器4は、必要な異方性の磁気特性が付
与され、異方性の磁気特性付与前か付与後のいつでも磁
極化される。その後、シャフト8−変換器4のユニット
は、機械に装着される。本発明に係る磁界ベクトルセン
サ6は、変換器4に近接して設けられ、変換器4の応力
誘発磁界を受け入れるように方向決めされる。機械の作
動時には、磁界ベクトルセンサ6は、シャフト8上のト
ルクを線形に表示する信号を発し、その信号は、磁界ベ
クトルセンサ6に接続されたフィードバック制御回路や
他のモニター回路によってモニターされるようになって
いる。
上述したことからわかるように、円周方向に磁極化さ
れた磁気ひずみ材料の薄いリングにより生成された磁界
は、リング内のねじり応力のほぼ完全な線形類似物であ
る。そのようなリングが強固にシャフトに取り付けられ
た場合、シャフトにより伝達されるトルクを測定するた
めには、リングに近い空間の磁界を測定するだけでよ
い。低コストの磁気検出装置を簡単に入手できると共
に、装置外部に磁気発生源を必要としないので、工業用
のトルク変換器に対しても自動車用のトルク変換器に対
してもこの簡単な構成の適用を促進することができる。
にもかかわらず、適用によっては、例えば地磁気等の周
辺磁界内で変換器ユニットの向きを変更したり、電気モ
ータや磁化された機械部品に近づくように変更したりす
ることにより発生する検出磁界の変動は、トルク表示の
精度を損なう。従って、既に指摘したように、本発明の
変換器の実際の実施形態では、全体的にサイズが大きく
なるシールド構造か、大幅な複雑化を伴う積極的な補償
方法かのどちらかを採用する必要がある。本発明の第2
の実施の形態では、検出磁界に及ぼす外部磁気発生源の
影響を十分に削減するため、対称性のみに依存する上記
基本的な変換器構造の変形例を開示する。
図1は基本のトルク検出装置2の機能的部品の配置を
示す。好ましい実施の形態では、リング状又はスリーブ
状変換器4は、このリング変換器4の内径より幾分大き
な直径を有する非磁性(例えば、ステンレス鋼製の)シ
ャフト8上に押し嵌められる。その結果、リング及びシ
ャフトの界面の接触圧により、リング変換器4はシャフ
ト8により伝達されるトルク(T)に比例して摩擦によ
るねじり応力を受けることができる。また、この接触圧
は、正の磁気ひずみ(λ)を有するリング材料内に、円
周方向の1軸磁気異方性(Ku)を発生させるリング内の
円周方向引張(フープ)応力を維持する。一円周方向
(+)又は異なる円周方向(−)の飽和磁界にさらした
後、円周方向の異方性がリングの範囲内で安定した残留
磁気+Mr又は−Mrを維持する。すなわち、リングが磁極
化される。トルクがシャフトに付加されると、それに応
じて、直交する引張応力と圧縮応力によって特徴付けら
れるリング内剪断応力が、支配的な主応力を再度方向付
けし、角度Θを介してMrを傾斜させる。この傾きを伴
うMrの磁気成分はリングの端面では明らかに不連続であ
り、この磁気発散性はトルクの付加により発生する磁界
源である。
図3aの構成では、径方向の磁界を検出するよう方向決
めされた磁界センサ6が変換器4の一端の近くに配置さ
れているのがわかる。一般的な実用例では、第2の(同
一の)センサがリング他端の径方向反対側位置又は対称
的位置に配置される(図3e、図3f参照)。どちらの場合
においても、第2のセンサは第1のセンサ6と同じ平面
上に位置し同様に方向決めされているので、変換器リン
グ4により生成された磁束はこのセンサと第1のセンサ
6とを互いに逆方向に通過する。一方、周囲の磁界は、
通常、離れた位置の発生源から発生し、従って両磁界セ
ンサ位置間で同じ方向及びほぼ等しい強度を有するよう
十分に低いグラジエントを有している。さらに、外部発
生源からの径方向の磁界が異方性磁界に比べて小さい限
り、その径方向の磁界がリングの磁気の方向や配向を変
えることはない。従って、既に述べたように、この構成
の場合、2個のセンサ間の出力信号の差は、最大でも、
Mrの再配向を介してリング自体により生成された磁界の
みによるものである。
径方向の磁界を感知しない一方で、リング内の磁気の
配向は軸方向の磁界(Ha)の影響を受けやすい。付与さ
れた軸方向磁界に反応して生じる磁界は、+Mr又は−Mr
のどちらかの極性を有するリングと同じ極性(すなわち
Haの極性)を有することになる。検出される磁界は一般
に以下の式で表現される。
H=aT+bHa 上記式において、a及びbはどのような変換器構造に
も関係する定数である。したがって、Ha項を適切に減少
させるステップ(例えば、シールド化)がなされない限
り、上記実施の形態では曖昧なトルク表示しかなされな
いことになる。
トルクと軸方向の磁界とが検出磁界に及ぼす影響自体
は認識不可能であるが、それぞれが円形状の磁気の方向
に及ぼす影響が異なる依存性を示すことにより、それら
を分離する手段がもたらされることがわかった。図25は
検出磁界の軸方向磁界に対するいかなる依存性をも効果
的に除去するために2個の互いに反対に磁極化されたリ
ング104,105を利用したトルク検出装置構造100を示す。
この構造では、変換器リング104,105がシャフト108上に
取り付けられており、リング間の接触面110の上方及び
下方のリング表面に近接してそれぞれ磁界ベクトルセン
サ106が取り付けられている。リング104,105は突き合わ
せ状態で示されているが、物理的に接触している必要は
ない。リング104,105は個々に発生した磁界の径方向成
分が同じ磁界センサによって検出可能な程度に近接して
いればそれで十分である。このような構造であれば、リ
ングが磁気的に隣設していると言うことができる。トル
ク検出装置100の作用は、シャフト108がトルクを受ける
か軸方向の磁界に置かれた時に各リング104,105が検出
磁界に対して別々に寄与していることを考えれば容易に
理解されるであろう。
よく知られているように、付加トルクの効果は、+Mr
の極性を有するリングでは右方向に磁気を回転させ、−
Mrの極性を有するリングでは左方向に磁気を回転させる
ことである(図25の破線で示す磁気ベクトルを参照)。
従って、+Mrのリングの右端は−Mrのリングの左端と同
じ極性を発現することになる。+Mrのリングの右端と−
Mrのリングの左端とが互いに十分近接した位置に配置さ
れてそれらリングで個々に発生した磁界の径方向成分が
同じ磁界センサで検出可能であるならば、2つの因子を
有する検出磁界はどちらか一方のリングのみからの検出
磁界よりも大きくなる。
軸方向の磁界では、どちらかの円周磁気方向を有する
リング内の磁気が磁界の方向に向かって回転する。従っ
て、リングの右端はその極性が(+)であるか(−)で
あるかにかかわらず左端と反対の極性を発現する。すな
わち、一方のリングの右端が他方のリングの左端に近接
配置されると、それらの軸方向の磁界から個々に発生し
た磁界の径方向成分が磁界センサの位置では互いに逆方
向になる。同じトルクと同じ軸方向の磁界を受ける2個
の同一のリング(1と2)の場合、その総検出磁界は、
同一リングのためにa1=a2でありかつb1=b2であること
から、 H=a1T+a2T+b1Ha−b2Ha=2a1T となる。検出磁界は付加トルクに完全に依存し、Haに伴
う曖昧さはなくなる。
既に述べたように、2個の磁界センサを使用すること
により、径方向の磁界からの変換器の出力信号を独立さ
せることができる。外部磁気発生源からの任意の磁界は
径方向成分及び軸方向成分の両方を有していてもよいの
で、この新しい2個のリング構造により、全ての外部磁
界からほぼ独立した出力信号を発することができる。こ
の周辺磁界からの独立性は磁界センサの出力信号内の
「磁気ノイズ」を大幅に減少させ、このことで、大きく
て高価なシールドの必要性を減ずるか又はなくすことが
できる。2個のリング構造に伴うS/N比の増加は、信号
磁界が比較的弱い自動車のパワーステアリングへの適用
にとって大きな意味をもつ。磁気ノイズが十分に低けれ
ば、磁界センサの電気出力信号を電気的に増幅して所望
のいかなる有効感度をも実現することができる。これと
全く同じ効果が、両リングの磁気ひずみがそれぞれ逆の
極性を有している場合に両リングを同じ円周方向に磁極
化することで実現することができる。しかしながら、磁
気特性と機械特性との適切な組合せを有する材料が非常
に限られているので、上記可能性は商業的には実現の見
込みはない。
並行して比較するために、2個の実験上のトルクセン
サとして18%ニッケルマルエージング鋼からなるものを
使用し、一方に2個の反対方向に磁極化された10mm幅の
変換器リングを取り付け、他方に1個の20mm幅の変換器
リングを取り付けた。リングは所望のフープ応力が容易
に得られるよう内側にテーパーが付けられた。変換器リ
ングを、それぞれシャフトに押し嵌める前に、同軸方向
に流された600Aピークの半正弦波交流の8.3ms期間の磁
界により円周方向に磁化した。
各トルクセンサに10N−mのトルクを付加して発生し
た磁界の径方向成分を、調整済み(2.22mV/Oe)のホー
ル効果プローブを用いて測定した。(第2のリングの装
着前の)1個の10mm幅リングに沿った軸方向位置の関数
としての磁界の測定と、一対のリングに沿う軸方向位置
の関数としての磁界測定と、20mm幅のリングに沿う軸方
向位置の関数としての磁界測定とを、図26のグラフで示
す。
1個のリングの磁界強度は予想通り一端側近くの最大
値から軸方向中心部の0を経て他端側近傍の逆極性の最
大値まで変動がみられる。さらに、予想通り、2個のリ
ング変換器は、リング接触面で最大強度の磁界を示し、
2つの外側端部でそれより小さな逆極性のピーク値を示
した。第2のリングの装着後に第1の10mmリングの外側
端部のピーク磁界が減少したことは、第2のリングによ
り発生した磁界の消磁効果を反映したものである。2個
のリンクユニットの中心部の高いピーク強度は、各リン
グからの軸方向の磁界が他方のリング全体に亘って均一
でなく、その共通の境界部分で最大の強度を有すること
から、2つの端部の合計よりも低い。図26に示さない別
のテストでは、各リングの他方のリングに及ぼす消磁効
果が変換器のトルク感度を低減させないことを示し、上
記ピーク値は、1個の20mmのリングの場合に算出された
ピーク値の110%〜120%に達した。
2個の互いに反対に磁極化された磁気的に隣接するリ
ングにより、周辺の磁界が表示トルクに及ぼす影響が低
減され得るだけでなく、その成果を、物理的には別個で
あるが機能的には協調する円周方向のリングがいかなる
数設置されても達成することができる。加えて、2個の
分離したリングの代わりに、2つ以上の互いに反対に磁
極化された軸方向に別個の円周領域に区分され、それぞ
れ領域壁で分離されかつそれぞれねじり応力を受けて近
接空間で生成した磁界によって区別される、磁気的に隣
接する互いに反対に磁極化された一対の領域を有する1
個のリングを設けることができることもわかった。それ
ら領域は突き合わせられていてもよいし、両領域間に別
の非磁極化円周領域を置いて軸方向に分離してもよい。
両領域は分離的に異なる領域であってもそうでなくても
よく、また、そのそれぞれの軸方向配置や磁気の状態を
定めるために、ねじり応力以外の非破壊的方法が使用さ
れてもされなくてもよい。例えば、図27に示すように、
トルク検出装置120は、シャフト122上にプレスばめ又は
締まりばめされかつ軸方向に別個で互いに反対に磁極化
された円周領域124,126を有する1個の変換器リング又
はスリーブ121を備えている。
変換器リングが締まりばめによってシャフトに取り付
けられようと、摩擦係数に依存しない堅固な接続を得る
ためにリング両端をシャフトのギザギザ面上にスエージ
加工する等の既に述べた方法で取り付けられようと、
(ピン、キー等の)他の機械的取付手段を用いようと、
又は溶接により取り付けられようとも、問題なのは、リ
ングのねじり応力が取付領域で不均一になるという点で
ある。それ故、図27に示すようにリングの軸方向の全て
の範囲が磁極化された場合、「磁極」の強さは円周方向
で不均一になる。
このような厄介な影響は、磁極化されるべき領域を、
取り付けに伴う応力集中を感知しない程度に取付部から
離れた位置のリング部分に限定することで低減される。
例えば、図28に示すように、トルク検出装置130はシャ
フト132上に取り付けられた1個の変換器リング131を備
えており、この変換器リング131は、局部的に配置され
かつ軸方向に別個で互いに反対に磁極化された円周領域
134,136と、非磁極化端部円周領域138,140とを備えてい
る。図面では、リング131はその左端円周領域では溶接
により、右端円周領域ではピンによりシャフト132に取
り付けられるよう表現されている。
互いに反対に磁極化された円周領域は必ずしもシャフ
ト上に、例えば、変換器リングのシャフト表面への取り
付けによって、配置される必要はない。むしろ、互いに
反対に磁極化された円周領域はシャフト表面の一部とし
て構成することもできる。例えば、図29に示すように、
トルク検出装置150は管状のシャフト152を備え、このシ
ャフト152内には、プラグ154がプレスばめされてその部
分のシャフト表面領域をプラグ軸方向範囲内でフープ応
力状態に置いている。さらに、軸方向に別個で互いに反
対に磁極化された円周領域156,158は磁性を配すると共
に、非磁極化端部円周領域160,162を設定している。磁
極化領域156,158をプラグ154端部から十分離れた位置に
配置することにより、フープ応力とねじり応力の不変性
が確保される。シャフト全体が磁気弾性的であってもよ
い(必ずしもそうである必要はないが)にもかかわら
ず、トルク付加時に出現する「磁極」はフープ応力下の
シャフト部分の範囲内の磁極化領域156,158端部におい
てのみ磁気弾性的である。この局部磁極化の考えは、磁
極化領域を2つ設定することに限定されるものではな
く、2つより多い又は少ない(例えば、1つ、3つ、4
つの)磁極化領域を有するトルク検出装置を構成する場
合に利用されてもよい。同様に、この考えは、別個のも
のからなる複数のリングにも、多数の領域が形成される
1個のリングにも、シャフト表面上に又はその一部を形
成する磁気弾性活性領域を設けるための既述のいかなる
方法にも適用可能である。
この接続形態において、シャフト表面の「上」という
表現は、シャフトのいかなる表面をも含み、特に管状シ
ャフトの内径面をも含む。例えば、ニッケル、高ニッケ
ル合金、多くのフェライト等の負の磁気ひずみ性を有す
る変換器リングが、管状シャフトの開口内に挿入されて
シャフト内径面と締まりばめを形成し、それによりその
ような逆の構成から発生する圧縮「フープ」応力がリン
グに所望の円形異方性を実現するよう構成されてもよ
い。その場合、磁界センサは中空リング内で磁極が形成
されるどの場所でも突出するように取り付けられること
になる。このような構成はシャフト端部近傍に取り付け
られたプーリ(又はスプロケット若しくはギヤ)に対し
て又はそこから伝達されたトルクの測定を容易にし、例
えば、モータシャフトの端部で有用である。
図25に示すように、軸方向に別個で2つの磁気的に隣
接する互いに反対に磁極化された円周領域が設けられる
場合、磁界センサの好ましい設置個所は2つの互いに反
対に磁極化された領域間の領域壁か又は両領域の接触面
である。しかしながら、多くの場合、磁界センサを正確
に配置したり領域壁の正確は位置を特定することは困難
である。適用によっては、軸受けの隙間や熱膨張等によ
りシャフトが軸方向に移動して、細心の注意を払って位
置調整した磁界センサでさえだめにしてしまうことがあ
る。3つ以上の磁極化領域を使用すれば、シャフト/リ
ングユニット及びセンサユニットの位置調整に必要とさ
れる精度を低減させ得ることがわかった。
図30及び図31にそれぞれ示すように、図30(a)は3
つの磁極化領域を有するシャフト取付変換器リングであ
り、図31(a)は4つの磁極化領域を有する同じもので
ある。互いに反対に磁極化された領域若しくは非磁極化
領域の領域壁又は接触面がA,B,C,D及びEで示されてお
り、壁間又は接触面間距離(以下、2個の接触リングの
接触面に事実上の領域壁が存在することから、「壁間」
距離と称する)が「a」又はその倍数で示されている。
磁界センサFSは、それらの間の距離が領域壁間距離
「a」又はその倍数(2a,3a等)と等しくならないよう
意識的に位置決めされている。磁界強度を変換器リング
の軸方向位置の関数としてグラフ化した図30(b)及び
図31(b)からわかるように、磁界は領域壁の位置で最
も強い。最大強度の磁界を検出するためには領域壁の位
置に磁界センサを設置することが望ましいが、そうする
ことが必ずしも実用的であるとは言えない。磁界センサ
をa,2a,3a等よりも大きいか又は小さい距離、すなわち
それら以外の距離で離せば、両センサは最大強度の磁界
を同時に検出することはできない。各磁界センサの好ま
しい位置は領域壁の直上ではないが近接した位置であ
る。図30(b)及び図31(b)からわかるように、シャ
フトの軸方向への少しのずれ、例えば、磁界センサに本
来検出されるべき磁界より左側(破線で示す)へずれた
磁界を検出させるようなシャフトの軸方向右側へのずれ
により、一方のセンサ位置の磁界を増加させると共に、
他方のセンサ位置の磁界を減少させることになる。もし
トルク検出装置の出力信号が2つの磁界センサのそれぞ
れからの信号の絶対値の合計であるならば、この合計
は、たとえこのような軸方向の動きによって個々のセン
サの信号が変わったとしても、一定のままである。それ
故に、シャフト/リングユニットとセンサユニットとの
間の位置決めの精度は、シャフト/リングユニットの小
さい軸方向移動が容易に感知できるほど出力信号を変更
することはないので、さほど重要ではない。
別個で互いに反対に磁極化されかつ突き合わされたリ
ングが使われる場合、それらの接触面の位置を識別する
ことはそれほど困難ではない。しかしながら、多数の反
対に磁極化された軸方向に異なる円周領域を有する1個
のリングにおいては、それらの存在及び位置のいずれも
シャフトがトルクを受けるまで検出できないので、領域
壁の位置を正確に突き止めることは難しい。領域壁がど
こにあるかを随時判断しようと試みるよりは、その正確
な位置を前もって決定して望まない移動を防止するよう
その位置を固定するほうがはるかに簡単である。これを
最良に実現するには、領域壁が位置するよう定めたリン
グの選択個所に刻み目を付けたり、エッチングを行った
り、手書きしたり又は細幅の円周状の帯状物を用いたり
して物理的にマークを付すことによって達成される。或
いは、鋭利な道具、レーザー、ローラー等を使って行っ
てもよい。また、細幅で高透磁立のリング(ホモジナイ
ザー)を、領域壁が位置する個所上のシャフト回りに円
周方向に配置してもよい。領域壁の設定の結果として発
生する物理的な境界線、応力グラジエント、構成上のグ
ラジエント、質的なグラジエント等は、所定の正確な位
置に効率的に領域壁を固定する活力源となる。
種々の領域を磁極化する方法に話を戻せば、別々のリ
ングが各領域に使われる場合、各リングが、シャフト上
に組み付けられる前に磁極化されてもよいことがわか
る。この「前磁極化」は既に述べた方法のいずれを使っ
ても行うことができる。2つ以上の局所的な磁極化領域
が1個のリング(シャフト自体から独立していようと機
能的にそれと等しいシャフト自体の帯状部であろうと)
に導入される場合は、上記方法のすべてが実行可能であ
るとは限らない。磁極化方法の選択は多くの要因によっ
て決められる。例えば、それは、リングがシャフトに既
に組み付けられているかどうか、リング及びシャフトの
物理的なサイズ、1個のトルク変換器が作られるのか又
は多くの変換器が大量生産されるのか等である。方法の
具体的な選択が何であろうと、いかなる円周領域を磁極
化するにも2つの一般的な方法がある。すなわち、同時
に行うか順番に行うかである。
同時に円周部分全体を磁極化するには、シャフト自体
か又はリングに通された同軸の導線を通じて電流を流す
ことによって実現される。この方法により多数の反対に
磁極化された隣接する円周領域が、どのようにしてリン
グに生成されるかの一例を図32、図33、図34及び図35に
示し、以下に説明する。図32に示すように、導電性容器
170が、その容器170中の導電液178、導線172及び直流電
源174を介して電気接続されている。導線172は、最初、
導電液176と接触しないように支持されたリング187を同
軸方向に通過している。直流電源174の極性が図示の通
りに配置されていれば、導線172を通過する電気の流れ
に基づいて、リングの軸方向全長が最初の方向(+で示
される)に磁極化される。図33で示される第2のステッ
プでは、リング178が円周位置Aまで導電液176に浸漬さ
れ、直流電源174の極性が反転され、電流パルスが導線1
72、導電液176及び178の導電液に浸漬されていない部分
を通って流れるようになっている。このようにして、リ
ング178の電流が流れている部分、すなわち、リング178
の導電液176に浸漬されなかった部分の極性が反転され
る(−で表示)。図34に示すように、第3のステップで
は、リング178が円周位置Bまでさらに導電液176に浸さ
れる。直流電源174の極性が再び反転させられ、再度電
流がリングの導電液に浸漬されなかった部分に流され、
非浸漬部分の極性を再度反転させる(+で表示)。図35
に示すように、最終ステップでは、リング178が円周位
置Cまでさらに導電液に浸漬される。直流電源174の極
性は再び反転され、再び電流がリングの非浸漬部分を通
って流れてそれら部分の極性を反転させる(−で表
示)。結果として生じる磁極化されたリング178は、図3
6に示すように、軸方向に別個で反対に磁極化された4
つの隣接円周領域を備え、それらは領域壁A,B,Cで分離
されている。
同様にして、所望の数の反対に磁極化された円周領域
をリング178に形成してもよい。いずれかの領域間に又
はリング端部に非磁極化帯域を設けることが望ましい場
合、これらは、リングの非浸漬部分を「非磁性化」する
ため、図32〜図35のいずれかと同様にリングを位置決め
して減衰された交流電流を導線172に通すことによって
形成可能である。
導電液は水銀、溶けたウッド合金等であってもよい
し、必ずしも実際の液体でなくてもよい。どちらかと言
うと、それは、例えば、銅、アルミニウム、黒鉛等の導
電性固体の細かく分けられた流体化層であってもよい。
シャフトが不都合に長くない場合は、シャフトにすでに
組み付けられたリングに多数の領域を作るために上記方
法を使用することができる。液体の代わりに、リングを
取り囲みリングのほぼ全周にわたって良好な電気接点を
形成するスプリングフィンガーを備えた導電性の管に
「浸漬」してもよい。この意図は、もちろん、流された
電流が、それ以上の磁極化が望ましくない部分でリング
内に(同軸方向に)流れるのを妨げることである。一度
電流が、リングの最外側の導体でない領域に入ると、電
流は径方向に広がり導電性の全区域に拡散する。リング
内のいかなる半径においても作用する磁界は、閉ざされ
た軸方向電流に直接比例している。(H=0.2I/r、ただ
し、Hはエルステッドを単位とする磁界、Iはアンペア
単位の閉ざされた電流、rはセンチメートル単位の半径
である。)図33に示す条件において閉じた電流とリング
に沿った位置との関係を示す図37のグラフについて考察
する。「A」よりも下側の短い距離での閉じた電流に起
因する磁界は、リング材料の強制的な力よりも小さくな
り、それによりリングの(浸漬された)部分の磁気を反
転させることは不可能である。
円周部分全体を順番に磁極化するにはリングの回転が
必要である一方、各領域(又はその一部)の磁極化は、
必要な極性を有する局所磁界に任せられる。領域の1
つ、若干数、又はすべてをこの方法で同時に磁極化する
ことが可能である。図38、図39及び図40に示すように、
電流又は永久磁石を局所磁界の発生源として使用するこ
とが可能である。
図38に示すように、リング180はシャフト182上に上述
のいかなる方法でも取り付けられる。導線184は、リン
グ領域BCに隣接した部分に対してリング領域AB,CDに隣
接した両部分で電流が逆方向に流れるように、リング18
0に隣接する任意のヨーク186内に配置される。このよう
にして、リング180及びシャフト182が1方向に回転させ
られると、リング領域BCとは逆極性の磁界がリング領域
AB,CDで発生する。数回の回転後、隣接した領域は互い
に反対に磁極化される。永久磁石190,192,194がリング
領域AB,BC,CDにそれぞれ隣接して配置された図39の構成
においても同じ結果が達成される。磁石190,194の極性
が同一で磁石192の極性と逆に設定されているので、リ
ング180及びシャフト182が1方向に回転させられかつ磁
石が同時に後退させられたとき(又は両磁極を横切って
保磁子が挿入されたとき)、リング領域AB,CDがリング
領域BCと逆極性になる。リング200がシャフト202上に取
り付けられた磁石204,206がリング領域AB,BCと隣接する
リング200の径方向対向面にそれぞれ配置された図40の
構成においても類似の結果が達成される。いかなる数の
領域もリングに沿って形成可能であるが、簡単に記述す
るために、2つの領域のみがリング200について表現さ
れている。磁石204,206の極性は同じに設定される。し
かしながら、それらがリング200の対向面上にそれぞれ
位置するため、リング200とシャフト202とが1方向に回
転させられて磁石が同時に後退させられる(又は両磁極
を横切る保磁子が挿入される)と、両リング領域AB,BC
が互いに逆極性になる。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭64−86030(JP,A) 特開 平5−203508(JP,A) 特開 平5−196517(JP,A) 特開 平2−136725(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01L 3/10

Claims (26)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】部材の軸方向に延びる軸の回りに加えられ
    るトルクを表示する出力信号を発生する磁気弾性トルク
    検出装置であって、 上記部材に加えられるトルクが比例して伝達されるよう
    に該部材の表面の一部に直接又は間接に取り付け又は形
    成されると共に、ほぼ軸線として円周方向を有する事実
    上の1軸磁気異方性が付与されかつ円周方向に互いに反
    対に磁極化された軸方向に別個で磁気的に隣設する2以
    上の円周領域からなり、トルクが上記部材に加えられた
    ときにそのトルクにより変化する磁界を発生する磁気弾
    性活性要素と、 上記磁気弾性活性要素の近接位置に対向して設けられ、
    上記磁界の大きさを検出しかつ上記磁界の大きさに応じ
    て出力信号を発生する磁界センサ手段とを備えているト
    ルク検出装置。
  2. 【請求項2】上記磁気弾性活性要素は、上記部材に加え
    られるトルクが存在しないときに、上記軸方向に正味の
    磁気成分が存在しない円周磁気方位を有する請求項1の
    トルク検出装置。
  3. 【請求項3】上記磁気弾性活性要素は、上記部材にトル
    クが加えられたときに、円周方向及び軸方向の両成分を
    備える螺旋状の磁気方位を有し、上記磁界センサ手段
    は、上記軸方向の磁気成分から発生する磁界を検出する
    ように配置されかつ方向付けられている請求項2のトル
    ク検出装置。
  4. 【請求項4】上記磁界センサ手段は、ソリッドステート
    センサからなる請求項1のトルク検出装置。
  5. 【請求項5】上記磁界センサ手段は、ホール効果センサ
    からなる請求項4のトルク検出装置。
  6. 【請求項6】上記磁界センサ手段は、磁気抵抗器からな
    る請求項4のトルク検出装置。
  7. 【請求項7】上記磁界センサ手段は、磁力計からなる請
    求項1のトルク検出装置。
  8. 【請求項8】上記磁気弾性活性要素は、強磁性磁気ひず
    み変換器手段からなる請求項1のトルク検出装置。
  9. 【請求項9】上記変換器手段は、上記部材の表面の強磁
    性磁気ひずみ変換層からなる請求項8のトルク検出装
    置。
  10. 【請求項10】上記変換器手段は、少なくとも1つのリ
    ングからなる請求項8のトルク検出装置。
  11. 【請求項11】上記リングは、両端面と該両端面間で軸
    方向に延びる円周部分を有する管状である請求項10のト
    ルク検出装置。
  12. 【請求項12】上記変換器手段は、軸方向に配列され磁
    気的に隣接して互いに反対に磁極化された2以上のリン
    グからなる請求項11のトルク検出装置。
  13. 【請求項13】上記変換器手段は、各円周領域毎のリン
    グからなる請求項12のトルク検出装置。
  14. 【請求項14】上記変換器手段は、上記円周領域を含み
    かつその各1対の隣接する領域が領域壁によって分割さ
    れている1つのリングからなる請求項11のトルク検出装
    置。
  15. 【請求項15】上記リングは、上記部材の表面に同軸に
    取り付けられている請求項11のトルク検出装置。
  16. 【請求項16】上記リングは、上記部材にリングの内径
    と部材の外径との締まりばめにより取り付けられている
    請求項15のトルク検出装置。
  17. 【請求項17】上記磁解センサ手段を通過する磁束経路
    のパーミアンスを増大させるパーミアンス増大手段をさ
    らに備えている請求項1のトルク検出装置。
  18. 【請求項18】上記磁気弾性活性要素及び磁界センサ手
    段に近接して固設され、磁気弾性活性要素からの磁束を
    集めてその磁束を磁界センサ手段に導くヨーク手段をさ
    らに備えている請求項1のトルク検出装置。
  19. 【請求項19】上記磁界センサ手段は、複数の磁界検出
    器からなる請求項1のトルク検出装置。
  20. 【請求項20】上記部材は、低透磁率の材料で形成され
    ている請求項1のトルク検出装置。
  21. 【請求項21】上記部材と磁気弾性活性要素との間隔を
    あける低透磁率スペース手段を備えている請求項1のト
    ルク検出装置。
  22. 【請求項22】軸方向に延びるトルク部材に加えられる
    トルクを検出する方法であって、 (a)ほぼ軸線として円周方向を有する事実上の1軸磁
    気異方性が付与されかつ円周方向に互いに反対に磁極化
    された軸方向に別個で磁気的に隣接する2以上の円周領
    域からなると共に、上記トルク部材に加えられるトルク
    が比例して伝達されるように該部材の表面の一部に直接
    又は間接に取り付け又は形成された磁気弾性活性要素を
    準備するステップと、 (b)上記部材に加えられるトルクに応じて磁界を発生
    させるステップと、 (c)上記部材に加えられるトルクの大きさを表示する
    ために、上記磁気弾性活性要素の近接位置で磁界の大き
    さを検出するステップ とを備えているトルク検出方法。
  23. 【請求項23】上記磁気弾性活性要素は、上記部材の円
    周面の回りに取り付けられている請求項22のトルク検出
    方法。
  24. 【請求項24】上記磁気弾性活性要素は、上記部材に締
    まりばめにより取り付けられている請求項23のトルク検
    出方法。
  25. 【請求項25】ステップ(c)は、磁界検出器を上記磁
    気弾性活性要素近傍に間隔をあけて配置することにより
    少なくとも部分的に成し遂げられる請求項22のトルク検
    出方法。
  26. 【請求項26】上記磁気弾性活性要素は、上記部材にト
    ルクを加えると円周方向及び軸方向の両成分を備える螺
    旋状の磁気方位を発生し、上記検出ステップは、上記軸
    方向の磁気成分から発生する磁界を検出するように構成
    する請求項22のトルク検出方法。
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