JP4800221B2 - トルクセンサー - Google Patents

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Description

本発明は、トルク測定の分野に関する。特に本発明は、本発明の1つの典型的な実施形態による製造方法に従って製造されたトルクセンサーに関し、1つのトルクセンサーと、トルクセンサーのためのセンサー素子を磁気的にエンコード化する方法と、金属物体を磁化する方法と、磁気センサーのためのシャフトと、トルクセンサーのためのシャフトと、そしてトルクセンサーのためのセンサー素子に電流サージを加えるための電極システムに関する。
特許文献1は、シャフトを含むトルクセンサー配置を開示する。該シャフトは、縦軸上でシャフトを回転させるように作用するトルクが、その一端部に加えられるように、適切に取り付けられる。そして、該シャフトは変換素子(トランスデューサエレメント)を持ち、当該素子は、シャフトの縦軸回りに加えられるトルクの関数である外部磁束を発生するように磁化されたシャフトの内部を含む。この変換素子は、反対極性の磁気パルスを定義する、軸方向に間隔を置いた端部を持ち、それらの端部の間において、外部磁束が両端部の中間で基本的に軸方向成分を持つように発生する。センサー配置については、一次側及び二次側センサーからなり、それらが前記した両端部の中間で変換素子の近くに配置されて、発生した磁束の軸方向成分に応答する。一次側及び二次側センサーは、縦軸方向に長い部分の半径方向において当該部分を挟んで反対側の付近に配置され、そして、縦軸回りのトルクを表わす出力信号を生成するように、信号処理手段に対して一次側及び二次側センサーが加法的に接続される。
特許文献2は、縦方向に磁化される変換素子を開示する。シャフト領域は、螺旋状コイル内にそれを設置して、そして軸回りにシャフトを回転することによって、永久又は蓄えられた縦方向磁化が与えられる。直流電流のパルスを螺旋状コイルに加えて、少なくともシャフトの環状部分を磁化する場合に、反対極性の連続するパルスを使用することが望ましく、より大きな振幅の最初のパルスがシャフトをより深くまで飽和させ、小さい振幅の第二パルスがシャフトのあまり深くないところを飽和させる。このことは、外側と内側とで反対極性の磁化をもつ環帯を提供する。コイルには交流電流を通じてもよく、その際、シャフトの磁気的な清浄、つまり、シャフトを消磁する予備磁化手続きにおいて、シャフトはコイルを通して軸方向に動かされる。コイルには、望ましい磁化パターンを消滅させる事後の磁化場を伴わない予備磁化に比して、低い振幅及び/又はより高い周波数の交流電流を用いた磁化に続いて電圧が印加される。
特許文献3は、トルク及び力センサーのための磁化配置を開示する。シャフトのトルクを検出するための磁石又は弾性変換器素子は、シャフトにおいて磁化できる枢要な部分を円周方向に磁化することによって形成される。磁束依存のトルクの発生を助けるために、シャフトの変換器素子部分は、更に各々の側に、円周方向に磁化される部分を持つことができる。これらの部分は、変換器素子とは反対極性で磁化される。変換器によって発生する外部磁束はトルクの関数であり、よって磁場センサーによって検出可能である。同じ目的のための別の手段は、シャフトの一部に変換器素子を設けることであり、当該部分は、シャフトの隣接部分を越えて突出する、高くなった側面に一体化された環状部を有する。シャフトには、円周方向において交互に極性が変わるように磁化された一連の部分が設けられる。全体が磁化され又はその枢要部分が磁化されたシャフトはまた、測定される力によってシャフトに生じる曲げモーメントに対して感度をもつ力トランスデューサを設けるために使用される。
米国特許第6,581,480号明細書 国際公開第02/063262号パンフレット 国際公開第99/56099号パンフレット
本発明は、トルク又は力のセンサーと、これらのセンサーのための個々の素子と、本発明の1つの典型的な実施形態による製造方法に従って製造されるトルクセンサーと、トルクセンサーのためのシャフトと、トルクセンサーのためのセンサー素子を磁気的にエンコード化する方法と、そして、トルクセンサーのためのセンサー素子に電流サージを加えるための電極システムに関する。
本発明の1つの典型的な実施形態によると、トルクセンサーのセンサー素子は、電流パルスを該センサー素子に加える方法で製造される。この電流パルスは、磁気的に磁化される領域がセンサー素子に生成されるように加えられる。電流パルスは、基本的にセンサー素子の長手方向の軸に沿う方向に電流が流れるように加えられる。
本発明の別の典型的な実施形態によると、第一方向に第一電流を流すように第一電流パルスをセンサー素子に加えた後に、第二電流が第一電流と反対方向の第二電流パルスによって引き起こされる。第一及び第二電流パルスを加えることによって、磁気流分布として、センサー素子の表面に垂直な方向において、最初に第一方向の流れが生じ、そして、それから第二に、該第一方向とは反対の第二方向の流れが生じるように、該分布がセンサー素子内に実現されることになる。
本発明にかかる以上の態様及び他の態様、典型的な実施形態、特長及び利点については、以下の記載及び添付された請求項、構造図(同様の部分又は要素は、同じ参照番号によって示される)から明らかとなる。
本発明は、シャフトのようなセンサー素子を持つセンサーに関し、該センサー素子が次の製造ステップに従って製造される。
・第一電流パルスをセンサー素子に加えるとともに、
・第一電流パルスは、センサー素子の長手方向の軸に沿った方向に第一電流が流れるように加えられ、
・第一電流パルスは、当該電流パルスを加えることによってセンサー素子において磁気的にエンコードされた領域を生成するようになっている。
本発明の別の典型的な実施形態によると、更に第二電流パルスがセンサー素子に加えられる。第二電流パルスは、第二電流がセンサー素子の長手方向の軸に沿った方向に流れるように加えられる。
本発明の別の典型的な実施形態によると、第一及び第二電流パルスの方向は互いに反対である。また、本発明のさらなる典型的な実施形態によると、第一及び第二パルスの各々は立ち上がりエッジ及び立ち下がりエッジを持つ。望ましくは、立ち上がりエッジが立ち下がりエッジよりも急勾配である。
本発明の1つの典型的な実施形態によると、電流パルスを加えることによってセンサー素子に磁場構造が生じ、センサー素子の断面図において、第一方向を持つ第一環状磁気流と、そして第二方向を持つ第二磁気流が存在する。第一磁気流の半径は、第二磁気流の半径より大きい。円形でない横断面を持つシャフトにおいては、磁気流は必ずしも円形でなく、基本的に各々のセンサー素子の横断面に対応し、そしてこれに適合する形状を有する。
本発明の典型的な実施形態に従ってエンコードされたセンサー素子にトルクを加えない場合には、磁場がないか、又は基本的に外部で検出できる磁場が存在しないと考えられる。トルク又は力がセンサー素子にかかる時に、適切なコイルによって検出できるセンサー素子から発生する磁場が存在する。このことについて以下で更に詳述する。
本発明の1つの典型的な実施形態によるトルクセンサーは、センサー素子のコア領域を取り囲む円周表面を持つ。第一電流パルスは、センサー素子のコア領域の第一方向に第一電流が流れるように円周表面の第一位置でセンサー素子に導入される。第一電流パルスは円周表面の第二位置でセンサー素子から放出される。この第二位置は、第一方向において第一位置から離れている。本発明の1つの典型的な実施形態によると、第二電流パルスは、円周表面の第二位置又は第二位置の近傍でセンサー素子に導入され、それによって二次側センサー素子のコア領域又はコア領域の近傍で第二方向に第二電流が流れる。第二電流パルスは、円周表面の第一位置又は第一位置の近傍でセンサー素子から放出される。
既述のように、本発明の1つの典型的な実施形態によると、センサー素子はシャフトでもよい。そのようなシャフトのコア領域については、該コア領域がシャフトの中心を取り囲むように、その長手方向に延びてシャフト内部に亘ってもよい。シャフトの円周表面はシャフトの外表面である。第一及び第二位置はそれぞれ、シャフトの外側の円周領域にある。それらの領域を構成する限定された数の接触部分があってもよい。望ましくは、実際の接触領域が、例えば、電極としての、真鍮リングでできた電極領域を設けることによって与えられる。また、導体のコアについては、絶縁なしのケーブルのような導体とシャフトとの間の良好な電気接触を与えるようにシャフトの周りでループ状にされてもよい。
本発明の1つの典型的な実施形態によると、第一電流パルス、そして望ましくは第二電流パルスが、センサー素子の一端面でセンサー素子に加えられない。第一電流パルスは、40から1400アンペア、又は60から800アンペア、又は75から600アンペア、又は80から500アンペアの間に最大値を持つことができる。電流パルスは、適切なエンコーディングがセンサー素子になされるように最大値を持ってもよい。但し、各種の使用材料及びセンサー素子の各種形状及びセンサー素子の様々な大きさのために、電流パルスの最大値はこれらのパラメータに従って調節される。第二電流パルスは、同様の最大値を持ってもよいし、又は第一最大値より約10、20、30、40、又は50%だけ小さい最大値を持ってもよい。しかしながら、第二電流パルスはまた、第一最大値より約10、20、40、50、60、又は80%高くされた、高めの最大値を持ってもよい。
これらのパルスの持続時間は同じであってもよい。しかしながら、第一パルスが第二パルスより充分に長い持続時間を持つことは可能である。あるいは、第二パルスが第一パルスより長い持続時間を持つこともまた可能である。
第一及び/又は第二電流パルスは、パルスの開始から最大値までの第一持続時間を持ち、そして最大値から基本的にパルスの終了までの第二持続時間を持つ。本発明の1つの典型的な実施形態によると、第一持続時間は第二持続時間よりも十分に長い。例えば、第一持続時間は300msより短くてもよく、第二持続時間は300msより長くてもよい。しかしながら、第一持続時間が200msより短く、一方、第二持続時間が400msより長いこともまた可能である。更にまた、本発明の別の典型的な実施形態による第一持続時間が20msから150msの間にあってもよく、その場合、第二持続時間は180msから700msの間にあってもよい。
既述のように、複数の第一電流パルスのみでなく複数の第二電流パルスを加えることも可能である。センサー素子は鋼鉄で作ってもよく、その鋼鉄がニッケルを含んでもよい。一次側センサー、つまりセンサー素子に使用するセンサー材料は、DIN1.2721、又は1.4313、又は1.4542、又は1.2787、又は1.4034、又は1.4021、又は1.5752、又は1.6928に記載の、50NiCr13、又はX4CrNi13−4、又はX5CrNiCuNb16−4、又はX20CrNi17−4、又はX46Cr13、又はX20Cr13、又は14NiCr14、又はS155であってもよい。
第一電流パルスは、少なくとも第一電極及び第二電極を持つ電極システムによって加えられる。第一電極は第一位置か又は第一位置の近傍に配置され、そして第二電極は第二位置か又は第二位置の近傍に配置される。
本発明の1つの典型的な実施形態によると、第一及び第二電極の各々は複数の電極ピンを有する。第一及び第二電極の各々において複数の電極ピンは、センサー素子の周りに円周方向に配置され、センサー素子が、第一及び第二位置でシャフトの外部円周表面における複数の接触点で第一及び第二電極の電極ピンによって接触される。
上記のように、電極ピンの代わりに、層状又は2次元電極表面を用いてもよい。望ましくは、電極表面は、電極とシャフト材料の間の良好な接触を保証するように、シャフトの表面に適用される。
本発明の別の典型的な実施形態によると、少なくとも第一電流パルスの1つ及び少なくとも第二電流パルスの1つをセンサー素子に加えてもよく、それによってセンサー素子が磁気的にエンコードされた領域を持ち、センサー素子の表面に対して基本的に垂直な方向において、センサー素子の磁気的にエンコードされた領域は、第一磁気流が第一方向で、第二磁気流が第二方向とされるように磁場構造を持つことになる。本発明の別の典型的な実施形態によると、第一方向が第二方向とは反対とされる。
本発明の更に別の典型的な実施形態によると、センサー素子の断面図において、第一方向及び第一半径を持つ第一円形磁気流が生じ、そして第二方向及び第二半径を持つ第二円形磁気流が生じる。第一半径は第二半径より大きくてもよい。
更に、本発明の別の典型的な実施形態によると、センサー素子は、第一位置の近傍に第一ピン止めゾーンを持ち、そして第二位置の近傍に第二ピン止めゾーンを持ってもよい。
ピン止めゾーンは、本発明の1つの典型的な実施形態による次の方法に従って形成できる。この方法によると、第一位置又は第一位置の近傍に第一ピン止めゾーンを形成するためには、第二方向に第三電流が流れるように、第三電流パルスをセンサー素子の円周表面に加える。この第三電流は、第二方向において第一位置から離れた第三位置でセンサー素子から放出される。
また、本発明の別の典型的な実施形態によると、第二位置又は第二位置の近傍に第二ピン止めゾーンを形成するためには、第一方向に第四電流が流れるように、第四電流パルスを円周表面でセンサー素子に加える。この第四電流は、第一方向において第二位置から離れた第四位置で放出される。
本発明の別の典型的な実施形態によると、トルクセンサーは、磁気的にエンコードされた領域を持つ第一センサー素子を含んで提供され、この第一センサー素子は1つの表面を持つ。本発明によると、第一センサー素子の表面に対して基本的に垂直な方向において、第一センサー素子の磁気的にエンコードされた領域は、第一磁気流が第一方向とされ、そして第二磁気流が第二方向とされるように磁場構造を持つ。第一及び第二方向は互いに反対方向とされる。
本発明の1つの典型的な実施形態によると、トルクセンサーは更に、1つ以上の磁場検出器を用いた第二センサー素子を含んでもよい。この第二センサー素子は、磁気的にエンコードされた領域における変動(変化量)を検出するように構成される。より正確には、第二センサー素子は、第一センサー素子の磁気的にエンコードされた領域から出る磁場の変動を検出するように構成される。
本発明の別の典型的な実施形態によると、磁気的にエンコードされた領域は、第一センサー素子の一部に沿って長手方向に延びるが、第一センサー素子の一端面から当該第一センサー素子の他端面にまで広がってはいない。換言すると、磁気的にエンコードされた領域は、第一センサー素子の全てに沿って延びるものではなく、その一部分に沿ってのみ延びている。
本発明の別の典型的な実施形態によると、第一センサー素子は、第一センサー素子の材料における変化を持ち、これは、磁気的にエンコードされた領域を変えるために、又は磁気的にエンコードされた領域を生成するために、第一センサー素子に加えられる、少なくとも1つの電流パルス又はサージ電流によって引き起こされる。そのような材料の変化は、例えば、電流パルスを加える電極システムと各センサー素子の表面との間の異なる接触抵抗によって引き起こされる場合がある。また、そのような変化は、例えば、焦げ跡、色の違い、又は焼きなまし痕などである。
本発明の別の典型的な実施形態によると、上記の変化はセンサー素子の外表面にあり、第一センサー素子の端面にはないが、それは、電流パルスがセンサー素子の外表面に印加され、その端面には印加されないからである。
本発明の1つの典型的な実施形態によると、磁気センサーのためのシャフトは、その横断面において反対方向に走る少なくとも2つの円形磁気ループをもって提供される。本発明の別の典型的な実施形態によると、そのようなシャフトは、上述の製造方法に従って製造される。
更に、シャフトは、同心円状に配置された少なくとも2つの円形磁気ループを持つように提供される。
本発明の別の典型的な実施形態によると、トルクセンサーのためのシャフトは、以下の製造ステップに従って製造されて提供され、先ず、第一電流パルスがシャフトに印加される。この第一電流パルスは、シャフトの長手方向の軸に沿った第一方向に第一電流が流れるようにシャフトに印加される。第一電流パルスは、該電流パルスを加えることにより、シャフト内に磁気的にエンコードされた領域が生成されるように加えられる。これは、上述の電極システムを使用することによって、そして上述の電流パルスを加えることで行われる。
本発明の別の典型的な実施形態によると、電極システムは、トルクセンサーのためのセンサー素子に電流サージを加えるために提供されてもよく、電極システムは少なくとも第一電極及び第二電極を持ち、第一電極はセンサー素子の外表面の第一位置に設置される。第二電極はセンサー素子の外表面の第二位置に設置される。第一及び第二電極は、第一及び第二位置において少なくとも1つの電流パルスを印加し、そして放出するように構成され、それにより、センサー素子のコア領域内に電流が流れる。少なくとも1つの電流パルスによって、磁気的にエンコードされた領域がセンサー素子の一部分に作られる。
本発明の1つの典型的な実施形態によると、電極システムは、少なくとも2つのグループの電極を含み、その各々が複数の電極ピンを含む。各電極の電極ピンは、1つの円上に配置され、センサー素子は、該センサー素子の外表面における複数の接触点で該電極の電極ピンと接触する。
尚、センサー素子の外表面はセンサー素子の端面を含まない。
図1は、本発明によるトルクセンサーの1つの典型的な実施形態を示す。トルクセンサーは、長方形の横断面を持つ第一センサー素子、つまりシャフト2を含む。第一センサー素子2は、基本的にXで示された方向に沿って延びる。第一センサー素子2の中央部には、エンコードされた領域4が存在する。第一位置は参照番号10で示され、エンコードされた領域の一端部を示し、そして第二位置は参照番号12で示され、エンコード領域、つまり磁気的にエンコードすべき領域4の他端部を示す。矢印14及び16は、電流パルスを加えることを示している。
図1に示すように、第一電流パルスは第一位置10の隣又は近くの外部領域で第一センサー素子2に加えられる。望ましくは、後で詳述するように、第一位置に近く、そして望ましくは第一位置10に沿って第一センサー素子2の外部表面を囲む複数の点又は領域で、電流が第一センサー素子2に導入される。矢印16で示すように、電流パルスは、例えばエンコードされるべき領域4の端部に沿った複数の場所で第二位置12の近く又は隣、又はその場で第一センサー素子2から放出される。既述のように、複数の電流パルスを、位置10から位置12へ、又は位置12から位置10へと交互に変わる方向をもって順次に加えてもよい。
参照番号6は、第二センサー素子を示しており、これは、例えば制御回路8に接続されたコイルである。この制御回路8は、第二センサー素子6による信号出力を処理するように構成され、出力信号は、第一センサー素子2に加えられるトルクに対応して制御回路から出力される。制御回路8はアナログ又はデジタル回路でもよい。第二センサー素子6は、第一センサー素子2のエンコードされた領域4から出る磁場を検出するように構成される。
既述のように、第一センサー素子2に加えられる応力又は力が存在しないならば、第二センサー素子6によって検出される磁場は基本的に存在しない。しかしながら、応力又は力が第一センサー素子2に加えられる場合、エンコードされた領域から出る磁場に変化があり、ほとんど磁場が存在しない状態からの磁場の増加が第二センサー素子6によって検出されるようになる。
本発明の他の典型的な実施形態によると、たとえ第一センサー素子に加えられる応力が存在しない場合でも、第一センサー素子2のエンコードされた領域4の外部又は近傍で検出可能な磁場が存在し得ることに注意を要する。しかしながら、第一センサー素子2に加えられる応力が、エンコードされた領域4から出る磁場の変化を引き起こすことに注意すべきである。
次に、図2a、2b、3a、3b、及び4を参照して、本発明の1つの典型的な実施形態によるトルクセンサーの製造方法を記述する。特に、その方法は第一センサー素子2の磁気的にエンコードされた領域4の磁化に関する。
図2aから分るように、電流Iが磁気的にエンコードされる領域4の一端部に加えられる。既述したこの端部は参照番号10で示され、そして第一センサー素子2の外表面の円周部であってもよい。電流Iは、磁気的にエンコードされた領域(つまり、磁気的にエンコードされるべき領域)の別の端部で第一センサー素子2から放出され、その端部は参照番号12によって示され、これは第二位置と呼ばれる。電流は、第一センサー素子からその外表面で、好ましくは、位置12の近くか又は近傍の領域において円周方向に第一センサー素子から取り出される。位置10及び12の間の破線で示すように、位置10又は位置10に沿って第一センサー素子に導入された電流Iは、コア領域を通して又はコア領域に平行して位置12に流れる。換言すると、電流Iは第一センサー素子2内のエンコードされるべき領域4を通って流れる。
図2bは、AA’に沿った断面図を示す。図2bの概略的表現として、電流は×印で図2bの平面内に示される。ここで、電流は、第一センサー素子2の横断面の中心部に示される。上述の又は以下に記述される形状を持ち、そして上述の又は以下に記述される最大値を持つ電流パルスの導入によって、断面図における1つの方向、ここでは時計回り方向に磁気流方向を持つ磁気流構造20が生じる。図2bに示す磁気流構造20は、基本的に円形で描かれている。しかしながら、磁気流構造20は、第一センサー素子2の実際の断面に適合し、例えば、より楕円的であってもよい。
図3a及び3bは、本発明の1つの典型的な実施形態による方法のステップを示し、これは図2a及び2bに示したステップの後に適用できる。図3aは、第二電流パルスを加える本発明の1つの典型的な実施形態に従った第一センサー素子を示し、そして図3bは、第一センサー素子2のBB’に沿った断面図を示す。
図3aから分るように、図2aに比較して、図3aにおいて矢印16で示された電流Iは、位置12又はその近傍でセンサー素子2に導入され、そして位置10又はその近傍でセンサー素子2から放出され、つまり取り出される。換言すると、電流は図3aにおいて、図2aで導入された場所で放出され、その逆もまた成立する。従って、図3aにおける第一センサー素子2への電流Iの導入及び放出によって、図2aにおける各電流とは反対に、磁気的にエンコードされるべき領域4を通る電流が生じる。
電流は、図3bにおいてセンサー素子2のコア領域に示されている。図2bと図3bとの比較から分るように、磁気流構造22は、図2bにおける磁気流構造20とは反対の方向をもつ。
以前に示したように、図2a、2b、3a、及び3bに描かれたステップを、個別に適用し、又は互いに継続的に適用してもよい。最初に図2b及び2bに描かれたステップが行われ、次に図3a及び3bに描かれたステップが行われる時、図4に描かれたエンコードされた領域4を通して断面図に描かれた磁気流構造が作られる。図4から分るように、2つの磁気流構造20及び22はともに、エンコード領域内にエンコードされる。従って、第一センサー素子2の表面に対して基本的に垂直な方向において、センサー素子2のコアに向かう方向に、第一磁気流が第一方向を持ち、そしてその下層で第二磁気流が第二方向を持つことになる。図4に示すように、磁気流の方向は互いに反対とされる。
従って、第一トルクセンサー素子2にトルクが加わらない場合には、2つの磁気流構造20及び22が相殺し、エンコードされた領域の外部では基本的に磁場が存在しない。しかしながら、応力又は力が第一センサー素子2に加わる場合に、磁気流構造20及び22は相殺を止め、エンコードされた領域の外部に磁場が生じ、これが第二センサー素子6によって検出される。このことについて、以下に詳述する。
図5は、本発明の1つの典型的な実施形態による第一センサー素子2の別の典型例を示すが、これは、本発明の1つの典型的な実施形態に従った製造方法によって製造される1つの典型的な実施形態によるトルクセンサーに使用してもよい。図5から分るように、第一センサー素子2は、望ましくは図2a、2b、3a、3b、及び4に描かれたステップ及び配置に従ってエンコードされるエンコ−ド領域4を持つ。
位置10及び12の近傍に、ピン止めゾーン42及び44を配置する。これらのゾーン42及び44は、エンコ−ド領域4の不安定性を回避するために設けられる。換言すれば、ピン止めゾーン42及び44によって、エンコ−ド領域4の開始位置と終了位置が、より明確になる。
要するに、第一ピン止めゾーン42は、例えば、図2aを参照して記述されたのと同じ方法で、第一位置10の近く又は近傍で電流38を第一センサー素子2に導入することによって形成される。しかしながら、電流Iは、位置10の近く、つまり、そこでエンコードされる領域の端部から離れた第一位置30において第一センサー素子2から放出される。この追加の場所は参照番号30によって示される。この追加の電流パルスIの導入は、矢印38で示され、そしてその放出については矢印40で示す。電流パルスは、上述したのと同じ形状で最大値を有するものとされる。
第二ピン止めゾーン44を形成するために、電流は、位置12の近く、つまりその近傍でエンコードされる領域4の端部から離れた位置32で第一センサー素子2に導入される。それから、電流は、位置12又はその近くで第一センサー素子2から放出される。電流パルスIの導入については、矢印34及び36で示す。
ピン止めゾーン42及び44について好ましくは、これらのピン止めゾーン42及び44の磁気流構造が、近接したエンコード領域4において、それぞれに近接する磁気流構造とは反対の方向とされる。図5から分るように、ピン止めゾーンについては、エンコード領域4のコーディング又は完全なコーディングの後で、第一センサー素子2にコード化される。
図6は、本発明の別の典型的な実施形態を示すが、そこではエンコード領域4が存在しない。換言すれば、本発明の1つの典型的な実施形態によると、ピン止めゾーンについては、磁気的にエンコードされる領域4を実際にエンコーディングする前に、第一センサー素子2にコード化される。
図7は、本発明の1つの典型的な実施形態によるトルクセンサーのための第一センサー素子2を製造する方法についての、単純化したフローチャートを示す。
ステップS1での開始後、方法はステップS2に続き、図2a及び2bを参照して記述したように、第一パルスが加えられる。それから、ステップS2の後に、方法はステップS3に続き、図3a及び3bを参照して記述したように、第二パルスが加えられる。
それから、方法はステップS4に続き、ピン止めゾーンが第一センサー素子2にコードされるべきか否かが決定される。ステップS4においてピン止めゾーンがないと決定される場合に、方法はステップS7に続き、そこで終了する。
ステップS4においてピン止めゾーンが第一センサー素子2にコードされると決定された場合に、方法はステップS5へと続き、第三パルスが矢印38及び40で示されている方向でピン止めゾーン42に加えられ、そして矢印34及び36で示されている方向でピン止めゾーン44に加えられる。それから、方法はステップS6へと続き、第四パルスがそれぞれのピン止めゾーン42及び44に加えられる。ピン止めゾーン42に対して、第四パルスは、矢印38及び40で示した方向と反対の方向で加えられる。また、ピン止めゾーン44に対して、第四パルスが、矢印34及び36と反対の方向を持つピン止めゾーンに加えられる。それから、方法はステップS7に続き、そこで終了する。
換言すると、望ましくは2つのパルスが磁気的にエンコードされる領域4をエンコード化するために加えられる。これらの電流パルスは、例えば反対の方向を持つ。更に、それぞれ対応する方向を持つ2つのパルスは、ピン止めゾーン42に加えられ、そしてピン止めゾーン44に加えられる。
図8は、磁気的にエンコードされる領域4及びピン止めゾーンに加えられるパルスの電流対時間図形を示す。図8のy軸の正方向が、x方向への電流を示し、そして図8のy軸の負方向が、y方向への電流を示している。
図8から分るように、磁気的にエンコードされる領域4のコーディングのために、最初にx方向への電流パルスを加える。図8から分るように、パルスの立ち上がりエッジが非常に鋭いのに対して、その立ち下りエッジは、立ち上がりエッジの傾向に比較して比較的長い傾向を持つ。図8に示すように、パルスは約75アンペアの最大値を持ってもよい。他の応用では、パルスは図8に示すほど鋭くなくてもよい。しかしながら、立ち上がりエッジは、立ち下がりエッジよりも更に急傾斜であるか、又は短い持続時間を持つべきである。
それから、第二パルスは反対の方向をもって、エンコード領域4に加えられる。該パルスは、第一パルスと同じ形状を持ってもよい。しかしながら、第二パルスの最大値はまた、第一パルスの最大値と異なってもよい。パルスの周辺の形状は異なっていてもよい。
それから、ピン止めゾーンのコーディングのために、第一及び第二パルスに類似したパルスが、図5及び6に関連して記述されたように、ピン止めゾーンに加えられる。そのようなパルスが、ピン止めゾーンに同時に加えられてもよいし、また、各々のピン止めゾーンに連続して加えられてもよい。図8に描かれているように、パルスは第一及び第二パルスと基本的に同じ形状を持ってもよい。但し、その最大値はもっと小さくてもよい。
図9は、本発明の1つの典型的な実施形態によるトルクセンサーの第一センサー素子について別の典型的な実施形態を示しており、磁気的にエンコードされる領域4をコード化するために、電流パルスを加える電極配置を示す。図9から分るように、絶縁されていない導線は第一センサー素子2の周りにループ状にされてもよく、その場合、この第一センサー素子2は、図9から分るように円形の横断面を持つ円形シャフトとされる。導線が第一センサー素子2の外表面に密着することを保証するためには、導線を矢印64で示すようにクランプしてもよい。
図10aは、本発明の1つの典型的な実施形態による第一センサー素子の別の典型的な実施形態を示す。更に、図10aは、本発明の1つの典型的な実施形態による電極システムの別の典型的な実施形態を示す。図10aに描かれた電極システム80及び82は、第一センサー素子2に接触し、該素子は、2つの接触点を持つ三角形の横断面を有している。これらの接触点は、領域4、即ち、磁気的なエンコード領域としてエンコードされるべき領域の各側面において、三角形状の第一センサー素子の各面に付設される。よって、全体として、領域4の側面には6つの接触点がある。個々の接触点は互いに接続されてから1つの個々の接触点に接続される。
電極システムと第一センサー素子2との間の接触点が限定された数のみであって、そして印加する電流パルスが非常に高い場合には、電極システムの接点と第一センサー素子2との間の異なる接触抵抗によって、電極システムの接触点で第一センサー素子2に焦げ跡をもたらす場合がある。これらの焦げ跡90は、変色であったり、溶接斑点であったり、焼きなまし箇所であったり、又は単なる焦げ跡である。本発明の1つの典型的な実施形態では、接触点の数を増やすか、又はそのような焦げ跡90を回避するような接触表面が設けられる。
図11は、本発明の1つの典型的な実施形態による円形横断面を持つシャフトである第一センサー素子2の別の典型的な実施形態を示す。図11から分るように、磁気的にエンコードされる領域4は、第一センサー素子2の一端寄りの領域にある。本発明の1つの典型的な実施形態によると、磁気的にエンコードされる領域4は、第一センサー素子2の全長に及んではいない。図11から分るように、それはその一端に設置してもよい。但し、本発明の1つの典型的な実施形態によると、電流パルスは第一センサー素子2の外部円周表面から加えられるが、第一センサー素子2の端面100から印加されないことに注意を要する。
次に、所謂PCME(「Pulse−Current−Modulated−Encoding」パルス電流変調エンコーディング)センシング技術について詳述する。それは、本発明の1つの好ましい実施形態によると、本発明によって部分的に消磁される、磁化可能な物体を磁化するために提供できる。そして、PCME技術は、部分的にトルク検出との関連で記述される。しかしながら、この概念は位置検出との関連でも同様に提供される。
この記述では、多数の頭字語が使用されるが、そうでないと多くの説明及び記述が読みにくくなるからである。「ASIC」、「IC」、及び「PCB」の頭字語が既に市場標準の定義である一方で、特に磁気歪に基づいたNCTセンシング技術に関係する多くの用語がある。この記述で、NCT技術、又はPCMEへの言及がある場合に、それは本発明の典型的な実施形態に参照されることに注意を要する。
表1は、PCME技術の以下の記述において使用する略語のリストを示す。
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磁気の法則に基づく機械的応力のセンシング技術によって、強磁性材料が使用される場合に応用できる広範囲の「物理パラメータセンサー」(力センシング、トルクセンシング、及び材料診断解析のような)を設計して、生産することができる。「磁気の法則に基づいた」センサーを構築するために用いる最も一般的な技術は、誘導微分変位測定(捩じれシャフトを必要とする)、材料透磁率の変化の測定、そして磁気歪効果の測定である。
過去20年以上、多数の様々な会社が、磁気的原理に基づくトルクセンサーをどのように設計し、そしてどのように生産するかに関して彼等自身の、そして非常に特殊な解決方法を開発してきた(即ち、ABB、FAST、Frauenhofer Institute、FT、Kubota、MDI、NCTE、RM、Siemens、その他)。これらの技術は、それぞれに開発段階にあり、そして「どのように働くか」、達成できる性能、システムの信頼性、そして製造及びシステム価格において異なっている。
これらの技術のあるものは、トルクが測定されるべきシャフトに対して、機械的な変化が加えるか(シェブロン)、又は機械的な捩じれ効果(トルクで捩じれる長いシャフトを必要とする)に依存するか、又は何かがシャフト自身に付着すること(シャフト表面へのある特性を持つリングの圧入)、又は、特殊な物質でシャフト表面をコーティングすることを要求する。これまで誰も、厳しい性能許容値を達成して、(殆ど)どのシャフトサイズにも応用でき、そして既存の技術特許に基づかないところの大量生産工程を達成し得なかった。
次に、磁気歪原理に基づく非接触トルク(NCT)センシング技術について記述する。これは以前に利用不可能であった非常に膨大な新しい特長及び改良された性能をユーザーに提供する。この技術は、充分に統合された(小さい空間で)、実時間(高い信号バンド幅)でのトルク測定を可能にし、それは信頼性があり、そして望まれる量が如何なる量であっても、手ごろな値段で生産できる。この技術は、PCME(Pulse−Current−Modulated Encoding、パルス電流変調エンコーディング)、又は磁気歪横方向トルクセンサーと呼ばれる。
PCME技術は、シャフトに機械的変化を与えずに、又はシャフトに何も付着しないでシャフトに応用できる。最も重要なことは、PCME技術が、任意のシャフト直径に応用でき(殆ど全ての他の技術はこの点で限界を持つ)、そしてエンコーディング工程の間、シャフトを回転させ又はスピンさせる必要がなく(非常に簡単で低価格な製造工程)、これによって、この技術は大量生産の用途で大いに応用可能である。
次に、磁場構造(センサー原理)について記述する。
センサーの寿命は、「閉ループ」磁場設計に依存する。PCME技術は、互いの上に蓄えられ、反対方向に走っている2つの磁場構造に基づく。トルク応力又は運動応力がシャフト(別名センサーホスト、又はSH)に加わらない時、SHは磁気的に中性に振舞う(SHの外部で磁場は全く検出されない)。
図12は、2つの磁場がシャフト内に生じ、閉じた円内を走っていることを示す。外側の磁場は1つの方向に走るとともに、その一方で内側の磁場はその反対方向に走る。
図13は、PCMEセンシング技術が、互いに接近してできる2つの逆方向円形磁場ループを使用することを図示している(ピギーバックモード)。
機械的応力(往復運動又はトルクのような)が、PCMEで磁化されたSH(センサーホスト又はシャフト)の両端に加えられる場合に、両方の磁気構造の磁束線(つまり、ループ)は、加えられたトルクに比例して傾く。
図14に示すように、機械的応力がSHに加わらない時、磁束線はその最初の経路内で走る。機械的応力が加えられると、磁束線は加えられた応力(直線運動又はトルクのような)に比例して傾く。
加えられたトルクの方向に依存して(SHに関して、時計回り又は反時計回り)、磁束線は、右に傾くか又は左に傾く。磁束線が磁気的にエンコードされた領域の境界に到達すると、上層からの磁束線が下層からの磁束線と繋がり、その逆もまた同様である。そして、これは、完全に制御されたトロイダル形状を形成する。
そのような磁気構造の利点は、以下の通りである。
・機械的応力がSHに加えられる場合の、減少した(殆ど排除された)寄生磁場構造(これは、良好なRSU性能をもたらす)。
・より高いセンサー出力信号勾配。これは、機械的な応力に関係する信号を発生するときに、互いに補足し合う2つの「アクティブな」層があることによる。
説明:単層センサー設計を用いる場合、エンコーディング領域境界に存在する「傾いた」磁束線は、1つの境界側から他の側へ「帰り道」を作らなければならない。この労力は、どれだけの信号が二次側センサーユニットを持つSHの外部でセンシングされ、そして測定されるために使用できるかに影響する。
・PCME技術が応用される場合、SH(シャフト)の大きさには殆ど制限がない。2層磁場構造は、如何なる中実の又は中空のシャフトの大きさにも応用できる。
・物理的な大きさ及びセンサー性能を非常に広範にプログラム化でき、従って目標の応用に合わせられる。
・このセンサー設計によって、シャフトに加えられる直線方向の力(負荷セルとして応用可能)を含む、全ての3次元軸から生じる機械的応力の測定が可能となる。
説明:初期の磁気歪センサー設計(例えば、FASTテクノロジーのもの)は、2次元軸のみに感度をもつように制限されており、直線上の力を測定できなかった。
図15を参照すると、トルクがSHに加わる時、2つの逆方向の円形磁気ループの磁束線はセンサー領域の境界で互いに接続している。
機械的トルク応力がSHに加わる時、磁場はもはや円の中で回らず、加えられたトルク応力に比例して幾分傾く。これは1つの層の磁場線を他の層の磁場線に接続させ、そしてこれによってトロイダル形状を形成する。
図16を参照すると、これは、高レベルのトルクがSHに加わる場合、如何にして磁束線が角度を持ったトロイダル構造を形成するかについて誇張した表現で示している。
次に、PCMエンコーディング(PCME)工程の特長及び利点について記述する。
本発明によるNCTEからの磁気歪NCTセンシング技術は、以下に示す高性能センシング特性を提供する。
・センサーホストには、如何なる機械的な変化も要求されない(既存のシャフトをそのままで使用できる)。
・センサーホストに何も付着する必要がない(従って、シャフトの寿命の間、何も外れ落ちることがなく、変化することがない。即ち、高いMTBFである。)。
・測定中、SHは、あらゆる所望の速度で回転でき、往復運動ができ、又は動くことができる(rpmに制限なし)。
・非常に良好なRSU(Rotational Signal Uniformity回転信号一様性)性能。
・卓越した測定の線形性(FSの0.01%まで)。
・高い測定再現性。
・非常に高い信号分解能(14ビットより良い)。
・非常に高い信号バンド幅(10kHzより良い)。
選択された磁気歪センシング技術のタイプ及び選択された物理的なセンサー設計に応じて、機械的パワー伝達シャフト(別名「センサーホスト」又はこれを短くした「SH」)は、それに如何なる機械的な変更をも加えることなく、また、シャフトに何ものをも付着せずに「そのままで」使用できる。これは、「真の」非接触トルク測定原理と呼ばれ、これによって、シャフトが自由に、任意の所望の速度をもって両方向において回転できる。
本発明の1つの典型的な実施形態によってここで記述されるPCMエンコーディング(PCME)製造工程は、如何なる他の磁気歪技術も提供できない追加的な特長を提供する(本技術のユニーク性)。
・他の選択肢の磁気歪エンコーディング工程(FASTの「RS」工程のような)と比較して3倍より大きい信号強度。
・容易で、簡単なシャフト装填工程(高い製造処理量)。
・磁気エンコーディング工程中に動く構成部品がないこと(複雑でない製造装置、即ち高いMTBF及び低価格)。
・1パーセント以下の目標精度を達成するために、NCTセンサーの「微調整」を可能にする工程。
・同一の工程サイクルにおいて、シャフトの「前処理」及び「後処理」を可能にする製造工程(高い製造処理量)。
・センシング技術及び製造工程はレシオメトリックであり、したがって全てのシャフト径やチューブ直径に応用可能である。
・PCMエンコーディング工程は、SHが既に組み立てられている間に応用できる(接近可能性に依存する)(保守し易さ)。
・軸シャフトの運動に敏感でない最終センサー(実際に許容される軸シャフトの運動は磁気的にエンコードされた領域の物理的な「長さ」に依存する)。
・磁気的にエンコードされたSHは、中性のままであり、力(トルクのような)がSHに加えられないときには、ほとんど無磁場である。
・全ての3次元軸において機械力に敏感である。
次に、SHにおける磁束分布について記述する。
PCME処理技術は、強磁性材料の望ましい、永久的な磁気エンコーディングを達成するために、SH(センサーホスト又はシャフト)を通して流れる電流を使用することに基づいている。望ましいセンサー性能及び特性を得るためには、非常に特殊で良く制御された電流が必要である。DC電流を使用した初期の実験は、どのようにして少量のDC電流と大量のDC電流が導体を流れるかについての理解に欠けていたために失敗した(この場合、「導体」は機械的パワーの伝達シャフトであり、別名センサーホスト又は短くして「SH」と呼ばれる。)。
図17に、導体内の仮定された電流密度を示す。
導体内の電流密度は、電流(DC)が導体を流れる時、導体の全横断面に亘って一様に分布すると一般に仮定される。
図18に、導体内で電流経路を束ねる磁場を形成する小さな電流を示す。
少量の電流(DC)が導体を流れる時、電流密度は導体の中心で最高であると言うのが我々の経験である。このことに対する2つの主な原因は、導体を流れる電流が、導体の中心で電流路を一緒に束ねている磁場を発生させること、そしてインピーダンスが導体の中心で最低であることによる。
図19に、導体内の小さい電流の1つの典型的な流れを図示する。
しかしながら、実際には電流は1つの接続極から他へと、「直」線で流れなくてもよい(天空の電気稲妻の形状のように)。
あるレベルの電流では、発生した磁場が強磁性シャフト材料の永久磁化を引き起こすほど充分に大きい。電流がSHの中心の近く又はそこを流れるとき、永久にもたらされる磁場が同じ場所、即ちSHの中心の近く又は中心に存在する。今、シャフトに対して振動又は往復運動のために機械的なトルク又は線形力を加える時、内部に磁場をもったシャフトは、加えられた機械力に従ってその磁束経路を傾けることによって応答する。永久にもたらされる磁場がシャフト表面の下深くにあるとき、測定可能な効果は非常に小さく、一様でなく、従って信頼できるNCTセンサーシステムを作るには十分でない。
図20には、飽和レベルでの導体内における一様な電流密度を示す。
飽和レベルでのみ、電流密度(DCを用いる時)は導体全体の横断面に一様に分布する。この飽和レベルを達成する電流量は非常に多く、そして使用される導体の横断面及び伝導率(インピーダンス)に主に影響される。
図21には、導体の表面下又は表面を流れる電流を示す(表皮効果)。
また、導体内を交流(ラジオ周波数信号のような)が流れる時、信号が導体の表皮層を流れること、即ち、表皮効果と呼ばれることは一般に広く仮定される。交流の選択された周波数が、表皮効果の「場所/位置」及び「深さ」を規定する。高周波数において、電流は導体の表面を又は表面の近くを流れ(A)、他方、低周波数(20mm直径のSHの場合、5〜10Hzの領域)において、交流電流はシャフト横断面のもっと中心(E)を通過する。また、相対電流密度については、非常に低いAC周波数におけるシャフト中心付近の相対電流密度に比較して、より高いAC周波数において電流が占めている部分の方が高くなる(これは、低いAC周波数において、電流が流れるために利用可能な、より大きな面積があることによる)。
図22には、異なる周波数をもって、交流を導体に流す場合における導体の電流密度(電流に対して90度の横断面)を示す。
PCMEセンサー技術の望ましい磁場設計図は、2つの円形磁場構造であって、互いに近接する2つの層にもたらされ(「ピギーバック」)、そして互いに反対の方向に走っている(Counter−Circular:逆環状)の構造である。
再び図13を参照すると、これは望ましい磁場センサー構造を示しており、つまり、互いに近接して位置し、互いに反対方向に走る、2つの閉じた磁気ループ、即ち、逆環状の「ピギーバック」磁場設計とされる。
磁場設計を、SH(シャフト)に加えられる機械的な応力に対して高感度にするため、そして最も大きなセンサー信号を可能にするために、望ましい磁場構造は、シャフト表面に最も近いところに置かなければならない。円形磁場をSHの中心近くに置くことは、ユーザーに利用可能なセンサー出力信号の勾配を減少させ(センサー信号の多くは、強磁性のシャフト材料を通して伝わり、これは該材料が空気に比して一層高い透磁率を持つためである)、そして、センサー信号の不均一性を増加させる(二次側センサーに関連するシャフト回転及びシャフトの軸運動に関して)。
図23には、シャフト表面の近くにできる磁場構造と、シャフトの中心付近にできる磁場構造を示す。
AC(交流)を使用する場合に、SHの望ましい永久的な磁気エンコーディングを達成することは困難であり、これは、作られた磁場の極性が絶えず変化し、それ故にむしろ消磁システムとして働くことによる。
PCME技術では、強電流(望ましい磁場構造の消失を防ぐために、「単極性」又はDC)がシャフト表面直下を流れることを要求する(センサー信号がシャフトの外側において一様であって、且つ測定可能であることを保証するため)。また、逆環状のピギーバック磁場構造を形成する必要がある。
シャフトに2つの逆環状磁場構造を置くことは、該シャフトにそれらを交互に備えることによって可能である。最初、内側の層がSHにもたらされ、そして、その後に外側の層がより弱い磁気力(内側の層が偶然に中性化されて消去されることを防止する)を使用することによって生じる。これを達成するためには、FASTテクノロジーの特許に記述されているように、既知の「永久」磁石エンコーディング技術を適用することができ、又は、電流エンコーディングと「永久」磁石エンコーディングとの組み合わせを使用することによって行われる。
もっと単純で速いエンコーディング工程は、電流のみを用いて、望ましい逆環状の「ピギーバック」磁場構造を実現することである。ここで最も挑戦的な部分は、逆環状の磁場を作ることにある。
一様な電流は、電流方向(A)に関して、90度の角度において導電体の周りを走る一様な磁場を生成する。2つの導体を並べて置くと(B)、その時、2つの導体の間において磁場は互いの効果を打ち消し合うようになる(C)。尚、存在してはいるが、近接しておかれた2つ導体間に検出可能な(又は測定可能な)磁場はない。多数の導電体を並べて置く時(D)、「測定可能な」磁場は、「平らな」形状をした導体表面の外側を周回するようになる。
図24には、一様な電流が流れる導体を横断面で見た時の磁気効果を示す。
上記の「平らな」又は長方形の形状の導体を、「U」字型に曲げるものとする。「U」字型導体を通って電流を流すとその時、「U」字型の外形に沿った電流は、「U」字の内半部における測定可能な効果を打ち消している。
図25を参照すると、「U」字型導体内の領域は、電流が導体を流れている時、磁気的に「中性」に見える。
機械的応力が「U」字型導体の横断面に加えられない時、「U」字の内部(F)に磁場は存在しないように見える。しかし、「U」字型導体を曲げたり、又は捻ったりすると磁場はもはやその初めの経路(電流に対して90度の角度)に従わなくなる。加えられる機械力に依存して、磁場は幾分その経路を変え始める。その時点で、機械的な応力によってもたらされる磁場ベクトルは、導体の表面で、「U」字型の内部及び外部において感知され、そして測定される。この現象は非常に特別な電流レベルでのみ適用されることに注意すべきである。
同じことが「O」型導体の設計にも当てはまる。「O」型導体(チューブ)を通して一様な電流を流すと、「O」型導体(チューブ)の内部で測定可能な磁場効果が互いに打ち消されてしまう(G)。
図26を参照すると、「O」型導体内部の領域は、電流が導体を流れる時、磁気的に「中性」に見える。
しかしながら、機械的な応力が「O」型導体(チューブ)に加えられる時、「O」型導体の内側に存在する磁場があったことが明白になる。内部の逆方向の磁場(外部磁場も同様)は、加えられるトルク応力に関連して傾き始める。この傾きの磁場が明瞭に感知され、そしてこれを測定できる。
次に、エンコーディングパルス設計について記述する。
SHの内部に望ましい磁場構造(逆環状のピギーバック磁場設計)を実現するために、本発明の方法における1つの典型的な実施形態によると、単極性の電流パルスがシャフト(又はSH)を通過する。「パルス」を使用することによって、望ましい「表皮効果」が得られる。「単極性」の電流方向(その電流の方向が変化しない)を使用することによって、生じる磁場効果が偶然に打ち消されることはなくなる。
使用する電流パルスの形状は、望ましいPCMEセンサー設計を達成するために最も重要である。各々のパラメータは正確に且つ再現可能に制御されなければならず、該パラメータには、電流の立ち上がり時間、一定電流のオンタイム、最大電流振幅、そして電流の立ち下がり時間がある。また、電流が全シャフト表面に亘って非常に一様に出入りすることが非常に重要である。
次に、長方形の電流パルス形状について記述する。
図27に、長方形をした電流パルスを図示する。
長方形をした電流パルスは、速い立ち上がり正エッジ及び速い立ち下り電流エッジを持つ。SHを通して長方形をした電流パルスを流す時、立ち上がりエッジはPCMEセンサーの目標磁場構造の形成に関与するのに対して、長方形をした電流パルスの平らな「オン」タイム及び立ち下がりエッジは逆効果を生じる。
図28に、長方形をした電流エンコーディングパルス幅(定電流オンタイム)とセンサー出力信号勾配との間の関係を示す。
次の例では、長方形状の電流パルスを用いて、直径15mmの14CrNi14シャフト内に逆環状の「ピギーバック」場が生成されて蓄えられた。パルス電流は、約270アンペアで最大値を持つ。また、パルスの「オンタイム」は、電子回路で制御された。エンコーディングパルスの立ち上がり及び立ち下がりエッジにおける高周波成分のために、この実験は、真のDCエンコーディングSHの効果を精確には示すことができない。したがって、1000msの定電流オンタイムパルスを流す時、センサー出力信号勾配曲線は20mV/Nmよりも上で最終的に平坦となる。
速い立ち上がり電流パルスエッジを使用しない場合に(制御された一定のランプ勾配を使用するように)、センサー出力信号勾配は非常に悪化してしまう(10mV/Nm未満)。尚、この実験(14CrNi14を使用)では、信号のヒステリシスがFS信号の約0.95%であった(FS=75Nmのトルク)。
図29に、いくつかの長方形の電流パルスを連続して使用することによるセンサー出力信号勾配の増加を示す。
センサー出力信号勾配は、いくつかの長方形の電流エンコーディングパルスを連続して使用する場合に改善できる。他のエンコーディングパルス形状に比較すると、長方形の電流パルスにおける、速い立ち下がりの電流パルス信号勾配は、センサー出力信号勾配が最適な性能レベルに到達することを妨げる。少数(2から10)の電流パルスがSH(又はシャフト)に加えられた後では、センサー出力信号勾配がそれ以上大きくならないことを意味する。
次に、放電電流パルス形状について記述する。
放電電流パルスは定電流オンタイムを持たないし、そして速い立ち下がりエッジを持たない。したがって、SHの磁気エンコーディングにおける主要で切実な作用は、この電流パルス型の速い立ち上がりエッジである。
図30に示すように、PCMEセンサーを作るとき、急峻な立ち上がり電流エッジ及び典型的な放電曲線が最良の結果を与える。
図31に、適正なパルス電流を特定することによるPCMEセンサー出力信号勾配の最適化を示す。
パルス電流スケールの非常に低い端部(15mm直径のシャフトで、14CrNi14シャフト材料の場合、0〜75アンペア)において、放電電流パルス型は、強磁性シャフト内で持続する磁場を作り出すのに必要とされる磁場のしきい値を超えるほどには強力でない。パルス電流振幅を増加すると、2重の円形磁場構造がシャフト表面下に形成され始める。パルス電流振幅を増加すると、二次側センサーシステムの達成出来るトルクセンサー出力信号振幅も増加する。約400A〜425Aにおいて最適のPCMEセンサー設計が達成された(2つの逆方向を向いた磁場領域が、最良のセンサー性能に対する、互いの最適距離及び正しい磁束密度に達した。)。
図32に、エンコーディングパルスの間の最適なPCME電流密度及び位置を持つセンサーホスト(SH)の横断面を示す。
更にパルス電流振幅を増加する時、トルク力に関するセンサー信号振幅の絶対値は更に、しばらくの間増加する(図31の曲線2)が、一方で典型的なPCMEの全般的なセンサー性能は減退する(曲線1)。900Aのパルス電流振幅を過ぎると(15mm直径のシャフトの場合)、トルク力に関するセンサー信号振幅の絶対値が同様に降下し(曲線2)、PCMEセンサー性能は、その際、非常に悪くなる(曲線1)。
図33に、各種の増加するパルス電流レベルについて、センサーホスト(SH)の横断面及び電気パルス電流密度を示す。
電流がSHにおいて、より大きな横断面を占めるようになると、内部の円形部分と、外部の(シャフト表面の近くで)円形部分との間隔がより大きくなる。
図34を参照すると、より良いPCMEセンサー性能が、逆環状の「ピギーバック」場の設計で間隔が狭い場合(A)に達成される。
望ましい2重で逆向きの環状磁場構造は、二次側センサーの信号振幅をもたらすトルク力の下で閉ループ構造を作り難くなる。
図35を参照すると、放電曲線を平らにすることはまた、センサー出力の信号勾配を増加させる。
電流パルス放電時間を長くする(電流パルスを幅広くする)(B)と、センサー出力信号勾配が増加する。しかしながら、電流パルスの立ち下がりエッジを減少させるために必要な電流量は非常に多い。最高の実現可能なセンサー出力信号勾配を達成するためには、大きな電流振幅(最適の値で)と、可能な限り遅い放電時間とを組み合わせて使用することが、より実用的である。
次に、一次側センサー処理に関連する電気接続装置について記述する。
PCME技術(「PCME」技術という用語は、本発明の典型的な実施形態に関して使用されることに注意しなければならない)は、一次側センサーが生産される場所でシャフトを通して非常に大量のパルス変調電流を流すことに依存する。シャフトの表面が非常にきれいで、しかも導電性が高い場合に、多点の銅又は金の接続は、望ましいセンサー信号の一様性を達成するために充分である。重要なことはインピーダンスがシャフト表面への各々の接続点で同一であるということである。尚、このことは、ケーブルが主要な電流接続点(I)に接続する前に、ケーブル長(L)が同一であることを保証できる場合に、最良に達成出来る。
図36には、シャフト表面への単純な電気的多点接続を示す。
但し、多くの場合、信頼性があって再現性のある多点電気接続は、各々の接続点でインピーダンスが同一で、一定であることを保証することによってのみ達成できる。押圧されたバネを用いて、先鋭なコネクターが、シャフトの表面で可能な酸化又は絶縁層(多分、指紋によって作られた)を突き通す。
図37に、バネ仕掛けの接触点を持つ多チャンネルの電気接続具を図示する。
シャフトを処理する時、出来るだけ一様な方法で電流をシャフトに注入し、そして取り出すことが最も重要である。上の図は、シャフトの周りに取り付け具によって固定されている互いに絶縁された幾つかのコネクターを示す。この工具はシャフト処理保持クランプ(又は、SPHC)と呼ばれる。SPHCに必要とされる電気コネクターの数は、シャフトの外径に依存する。外径が大きいほど多くのコネクターが必要である。導電体同士の間隔は、1つの接続点から次の接続点まで同じでなければならない。この方法は対称「スポット」接触と呼ばれる。
図38に、電気接続点の数を増やすことによって、パルス変調電流の出入りの取り組みを支援することが図示されている。それは、要求される電子回路の制御システムの複雑さを増すことにもなる。
図39に、容易なシャフト取り付けのためにSPHCの開け方について1つの例を示す。
次に、一次側センサー処理に関するエンコーディングの概要について記述する。
主要シャフトのエンコーディングは、回転シャフトに適用される永久磁石を使用するか、又はシャフトの望ましい部分を通して流れる電流を使用することによって行われる。永久磁石を使用するときには、非常に複雑で連続する工程が、シャフト内で互いに接近した2層の閉ループ磁場を作るために必要となる。PCME手順を使用する時は、望ましい性能を達成するために可能な最も対称的な方法で、電流がシャフトに入り、そしてシャフトから出なければならない。
図40を参照すると、2つのSPHC(Shaft Processing Holding Clamps:シャフト処理保持クランプ)が、計画されたセンシングエンコーディング領域の境界に位置される。1つのSPHCを通してパルス電流(I)がシャフトに入るが、一方で第二SPHCにおいてパルス電流(I)がシャフトを出る。2つのSPHC間の領域がそのとき一次側センサーに変わる。
この特別なセンサー工程は、単一磁場(SF)エンコード領域を作る。この設計の1つの利点(以下に記述されるものに比較して)は、この設計が二次検出装置の場所に関してあらゆる軸シャフト運動に対して敏感でないことである。この設計の不利な点は、軸(つまり一列に)に置かれたMFSコイルを使用する時、漂遊磁場(地球磁場のような)に対して敏感になることである。
図41を参照すると、2重磁場(DF)エンコード領域(並んで反対の極性を持つ2つの独立に機能するセンサー領域を意味する)によって、軸(つまり線上に)に置かれたMFSコイルを使用する場合に、一様な漂遊磁界の効果が消去可能となる。しかしながら、この一次側センサー設計はまた、軸方向における(MFSコイルの場所に関係して)シャフトの運動の許容範囲を狭くする。PCME技術で2重磁場(DF)エンコード領域を作り出す2つの方法がある。それらは、磁気エンコード部分が1つからまた次へと作り出されるところの連続工程と、そして磁気エンコード部分が同時に作り出されるところの並行工程である。
連続的な2重磁場設計の第一工程段階は、1つのセンサー部分を磁気的にエンコード化することであり(単一磁場工程と同一に)、それによって2つのSPHCの間隔が、一次側センサー領域の所望の最終長の半分でなければならない。この工程の説明を単純化するため、最終的な一次側センサー領域の中央に置かれるSPHCを中央SPHC(C−SPHC)と呼び、そして中央SPHCの左側に置かれるSPHCをL−SPHCと呼ぶことにする。
図42を参照すると、連続的な2重磁場エンコーディングの第二工程段階は、一次側センサー領域の中央に置かれるSPHCと(C−SPHCと呼ばれる)、そして中央SPHCの他の側(右側)に置かれる第二SPHC、R−SPHCと呼ばれるものを使用する。重要なことは、中央SPHC(C−SPHC)における電流方向が両方の工程段階で同一であることである。
図43を参照すると、最終的な一次側センサー領域の性能は、2つのエンコード領域を相互の関連において如何に近くに置くことができるかに依存する。そしてこれは、使用される中央SPHCの設計に依存する。C−SPHCの軸方向における接触幅が狭いほど、2重磁場PCMEセンサーの性能が良くなる。
図44は、本発明の別の典型的な実施形態によるパルスの加え方を示す。上の図から分るように、パルスは、シャフトの3箇所で加えられる。電流Iがシャフトに入る場所の中央電極の両側への電流分布のために、横方向の電極でシャフトを去る電流は、中央電極に入る電流の半分だけ、即ち、I/2である。電極はリングで描かれ、その大きさはシャフトの外表面の大きさに適合される。しかしながら、この本文において後述する複数のピン電極を含む電極のように、他の電極が使用される場合もあることに注意されたい。
図45には、シャフトにトルク又は直線運動応力が加えられない時の2重磁場PCMEセンサー設計における2つのセンサー部分の磁束方向を示す。互いに逆方向の磁束ループ同士は相互作用しない。
図46を参照すると、トルク力又は線形応力が1つの特別な方向に加えられる時、磁束ループは、シャフト内部において、増加する傾斜角度で走り始める。傾斜した磁束がPCME部分の境界に到達する時、図示のように磁束線は逆流方向の磁束線と相互作用する。
図47を参照すると、加えられたトルクの方向が(例えば、時計回り方向から反時計回り方向へと)変化している時、PCMエンコードシャフト内部における逆流の磁束構造についての傾斜角度も変化する。
次に、シャフト処理のための多チャンネル電流駆動部について記述する。
シャフト表面への電流路についての、完全に同一のインピーダンスを保証できない場合には、電流制御駆動ステージがこの問題を克服するために使用される。
図48に、小直径センサーホスト(SH)のための6チャンネル同期パルス電流駆動システムを示す。シャフト直径が大きくなると、電流駆動チャンネルの数が多くなる。
次に、真鍮リング接触と対称「スポット」接触について記述する。
シャフト直径が比較的に小さく、所望の検出領域においてシャフト表面がきれいで、そしていかなる酸化もない場合には、簡単な「真鍮」リング(又は銅リング)接触法を、一次側センサーの処理に選択することができる。
図49では、シャフト表面に対して、しっかりと取り付けられた真鍮リング(又は銅リング)が、電線のはんだ接続とともに使用される。2つの真鍮リング(銅リング)の間の領域がエンコードされる領域である。
しかしながら、達成できるRSU性能については、対称「スポット」接触法を使用する場合よりも、はるかに低くなってしまう。
次に、ホット・スポットの概念について記述する。
標準の単一磁場(SF)PCMEセンサーは、ホット・スポット性能において非常に劣る。SF PCMEセンサー部分の外部磁束プロファイル(トルクが加えられたとき)は、近傍の環境における可能な変化(強磁性材料に関して)に非常に敏感である。SFエンコードセンサー部分の磁気境界が明瞭でないので(「ピン止め(pinned down)」されない)、それらは強磁性材料がPCME検出領域の近くに置かれる方向に向かって「拡がる(extend)」ことができる。
図50を参照すると、PCME工程の磁化された検出領域は、検出領域の境界に接近する強磁性材料に非常に敏感である。
ホット・スポットセンサー感度を減少するために、PCMEセンサー部分の境界は、それらをピン止めすることによって、明確に規定されることを要する(それらはもう移動できない)。
図51に、2つのピン止め磁場領域を持つPCME処理された検出領域を示すが、その1つが検出領域の各側にある。
ピン止め領域を検出領域の両側の近くに置くことによって、検出領域の境界は非常に特定な場所に束縛される。強磁性材料が検出領域に近づいて来る時、それはピン止め領域の外部境界に影響を与えるが、しかしそれは検出領域の境界において非常に限定的な影響を持つ。
本発明の典型的な実施形態によると、SH(センサーホスト)が、どのように単一磁場(SF)検出領域及び2つのピン止め領域を、検出領域の各々の側に1つずつ、得るように処理できるかについて多数の異なる方法がある。各領域が互いの後に処理されるか(順次処理)、あるいは2つ又は3つの領域が同時に処理される(並行処理)。並行処理では、より一様なセンサーを供給する(低減された寄生磁場)が、目標のセンサー信号勾配に達するために更により高いレベルの電流を必要とする。
図52には、ホット・スポットを減少させる(又は更に除去する)ために、主要検出領域の各々の側にピン止め領域を持つ単一磁場(SF)PCMEセンサーに対する並行処理を例示する。
2重磁場PCMEセンサーは、センサーの中央領域が既にピン止めされているのでホット・スポットの効果に対してあまり敏感でない。しかしながら、残留するホット・スポット感度は更に、2重センサー領域の両側にピン止め領域を置くことによって減少できる。
図53には、両側にピン止め領域を持つ2重磁場(DF)PCMEセンサーを示す。
ピン止め領域が許容されないか又は可能でない時(例えば、限られた軸方向の間隔のみ利用できる場合)、検出領域は外部の強磁性材料の影響から磁気的に遮蔽されることを要する。
次に、回転信号一様性(RSU)について説明する。
現段階の理解によると、RSUセンサー性能は主に、電流が如何に周縁部で一様にSH表面に入って出るか、そして、電流が入る点と出る点との間の物理的な間隔に依存する。電流が入る点と出る点との間隔が大きいほど、RSU性能が良い。
図54を参照すると、シャフト直径に対して、個々の円周面上に置かれた電流の流入点間の間隔が比較的に大きい時(そして、円周上に置かれた電流の出口点間の間隔が同じように大きい)、RSU性能が非常に劣ることになる。そのような場合に、PCMエンコーディング部分の長さは、出来るだけ大きくなければならない。そうでないと、生じた磁場が円周上で一様ではなくなる。
図55を参照すると、PCMエンコーディング部分を拡げることによって、円周上での磁場分布は、電流が入る点と電流が出る点との間の半分の距離のところで、より一様になる(そしていつかはほぼ完全に)。したがって、PCMEセンサーのRSU性能は、電流入口点と電流出口点の半分の中間地点で最良である。
次に、NCTセンサーシステムの基本的な設計問題について記述する。
PCMエンコーディング技術の詳細に立ち入ることなく、このセンシング技術のエンドユーザーは、その適用において、該センシング概念を利用し及び使用することを可能にするための、いくつかの設計上の詳細を知る必要がある。次に続くページでは、磁気歪に基づいたNCTセンサーの基本要素(一次側センサー、二次側センサー、そしてSCSP電子機器のような)と、個々のコンポーネントがどのようなものであるか、そしてこの技術を既存の製品に組み込む時にどのような選択を行う必要があるかについて記述する。
原則として、PCMEセンシング技術は、スタンドアローンセンサー製品を製造するために使用できる。しかしながら、既存の工業上の応用において「スタンドアローン」製品のために利用できるものが殆どないか全く無い。PCME技術は、最終の製品を再設計する必要なしに既存の製品に応用できる。
スタンドアローンのトルク検出装置又は位置検出装置がモーター伝動システムに応用される場合、全システムは、大幅な設計変更を被ることを要求される。
次に、図56に、エンジンのシャフトにおけるPCMEセンサーの可能な場所を図示する。
図56は、本発明の1つの典型的な実施形態による、例えば、モーターカーのギアボックスにおけるトルクセンサーのための可能な配置場所を示す。図56の上部には、本発明の1つの典型的な実施形態によるPCMEトルクセンサーの配置を示す。図56の下部には、本発明の典型的な実施形態の場合のように、ギアボックスの入力シャフトに一体化されていないスタンドアローン検出装置の配置を示す。
図56上部から分るように、本発明の1つの典型的な実施形態によるトルクセンサーは、ギアボックスの入力シャフトに一体化することができる。換言すると、一次側センサーが入力シャフトの一部である。すなわち、入力シャフトは、一次側センサー又はセンサー素子それ自身となるように磁気的にエンコードされてもよい。二次側センサー、即ちコイルは、例えば、入力シャフトのエンコード領域に近いベアリング部に収容されてもよい。これにより、動力源とギアボックスとの間にトルクセンサーを配置する場合に、入力シャフトを邪魔する必要がなく、図56の下部に示すように、モーターにつながるシャフトとギアボックスにつながる別のシャフトとの間に、別のトルクセンサーを配置する必要はない。
入力シャフトにエンコード領域が一体化されることで、例えば、車の場合、その入力シャフトに如何なる変更をも施すことなく、トルクセンサーを設けることができる。このことは、例えば、航空機の部品では非常に重要であり、というのも、各部品が航空機での使用を許可される前に、多数の検査を受けなければならないからである。本発明による、そのようなトルクセンサーは多分、当面のシャフトが変更されないので、航空機やタービン内のシャフトに実施される多数の検査なしで済ませることすら可能である。また、重大な影響がシャフトの材料に引き起こされることはない。
更には、図56から分るように、本発明の1つの典型的な実施形態に従うトルクセンサーによって、ギアボックスと動力源との間の距離を低減させることができる。これは、動力源から出るシャフトとギアボックスへの入力シャフトとの間に、別個のスタンドアローンのトルクセンサーを設けることが明白であることによる。
次に、センサーコンポーネントについて説明する。
図57に示すように、非接触磁気歪センサー(NCTセンサー)は、本発明の1つの典型的な実施形態によると、3つの主要な機能要素、つまり、一次側センサー、二次側センサー、並びに信号調整及び信号処理(SCSP)電子機器から構成される。
適用の種類(量及び品質の要請、目標製造コスト、製造工程の流れ)に応じて、顧客は、彼自身の管理下でセンサーシステムを製造するために個々のコンポーネントの購入を選択できるし、又は個々のモジュールの生産を下請けに外注することができる。
図58は、非接触式トルク検出装置のコンポーネントを概略的に示したものである。但し、これらのコンポーネントはまた、非接触式の位置検出装置にも用いることができる。
年間の生産目標が数千ユニットである場合に、「一次側センサーの磁気エンコーディング工程」を顧客の製造工程に統合することは、より効率的である。そのような場合に、顧客は、特定用途向けの「磁気エンコーディング装置」を購入する必要がある。
量産的な適用では、製造工程の価格及び統合化が重要であって、典型的には、NCTEが非接触センサーの作成に必要な個々の基本コンポーネント及び装置のみを供給する。
・IC(表面実装パッケージ、特定用途向け電子回路)
・MFSコイル(二次側センサーの部品として)
・センサーホストのエンコーディング装置(シャフト(=一次側センサー)に磁気エンコーディングを適用するための)。
要求量に応じて、MFSコイルは、フレーム上に既に組み立てられて提供することが可能で、そして、必要であれば、コネクターをもったワイヤハーネスに電気的に接続されて提供される。同様に、SCSP(信号調整及び信号処理)電子機器は、プリント回路基板に組み込まれたMFSコイルを持つか又は該コイルを持たないプリント回路基板構成で充分な機能をもって提供できる。
図59は、検出装置のコンポーネントを示す。
図60から分るように、要求されるMFSコイルの数は、物理的なセンサー設計上で予期されるセンサー性能及び機械的な許容誤差に依存する。完全なセンサーホスト(SH又は磁気的にコードされたシャフト)を有し、望ましくない寄生磁場からの干渉が最小限とされた、適切に設計されたセンサーシステムにおいて、2つのMFSコイルのみが必要である。しかしながら、SHが、二次側センサーの位置に関連して径方向又は軸方向に1ミリメートルの数分の1よりも大きく動いている場合に、望ましいセンサー性能を達成するため、そのときにはMFSコイルの数を増やす必要がある。
次に、制御及び/又は評価の回路構成について説明する。
本発明の1つの典型的な実施形態によると、SCSP電子機器は、NCTE専用IC、多数の外部の受動及び能動的電子回路、プリント回路基板(PCB)、及びSCSPハウジング又はケースから構成される。尚、SCSPユニットが使用される環境に応じて、ケースは適切に密封されることを要する。
特定用途の必要条件に応じて、NCTE(本発明の1つの典型的な実施形態によると)は、多数の異なる特定用途向け回路を提供する。
・基本回路。
・集積された電圧調節器を有する基本回路。
・高い信号バンド幅回路。
・オプションの高電圧及びショート保護装置。
・オプションの故障検出回路。
図61は、単一チャンネルとされる、低価格のセンサー電子機器の解を示す。
図61から分るように、例えば、コイルを含む二次側センサーユニットが提供される。これらのコイルは、例えば図60に示すように配置され、一次側センサーユニット、即ちセンサーシャフト又はセンサー素子から、トルクがそれに加えられるときに出る磁場の変化を検出する。二次側センサーユニットはSCST内の基本ICに接続される。基本ICは、電圧調節器を介して正電源電圧に繋がる。基本ICはまた接地される。基本ICは、SCSTの外部にアナログ出力を与えるように構成され、その出力がセンサー素子に加えられる応力によって引き起こされる磁場の変動に対応する。
図62は、一体化された故障検出を有する2チャンネルの、ショート保護システム設計を示す。本設計は5個のASICデバイスからなり、高度のシステム安全性を提供する。故障検出ICは、センサーシステムのどこかにワイヤの断線が起きた場合に、MFSコイルの故障、又は「基本IC」の電子的な駆動ステージの故障を識別する。
次に、二次側センサーユニットについて説明する。
図63に示された1つの実施形態によると、二次側センサーは、次の要素、つまり、1乃至8個のMFS(磁場センサー)コイル、位置決め及び接続用プレート、コネクターを有するワイヤハーネス、及び二次側センサーハウジングから構成される。
MFSコイルは、位置決めプレートに取り付けてもよい。位置決めプレートを使用することにより、通常、各MFSコイルの2つの接続ワイヤを適切な方法で、はんだ付けし、接続することができる。そして、ワイヤハーネスは位置決めプレートに接続される。該プレートは、MFSコイルとワイヤハーネスとともに完全に組み立てられて、それから二次側センサーのハウジングによって組み込まれるか又は保持される。
MFSコイルの主要な要素は、アモルファス(非晶質)のような材料で形成されることを要する心線である。
二次側センサーユニットが使用される場所の環境に応じて、組み立てられた位置決めプレートは保護材料で覆う必要がある。該材料は、周囲温度の変化時にMFSコイルに機械的な応力又は圧力を引き起こすものであってはならない。
動作温度が+110℃を超えない場所での適用において、顧客は二次側センサーユニット(SSU)の内部にSCSP電子機器(ASIC)を置くという選択肢を持つ。ASICデバイスが+125℃より高い温度で動作する場合、温度に関連した信号オフセット及び信号利得の変化を補償することが更に困難になる。
MFSコイルとSCSP電子機器との間の推奨される最大ケーブル長は2メートルである。適切な接続ケーブルを使用する場合に、10メートルまでの距離については達成可能である。多チャンネルの適用において(同一の一次側センサーの場所で動作している2つの独立なSSU=冗長なセンサー機能)、信号のクロストークを避けるためには、SSUとSCSP電子機器との間で特別に遮蔽されたケーブルを考慮すべきである。
二次側センサーユニット(SSU)の生産を計画する場合に、生産者は、SSUのどの部品又は複数の部品を下請けから購入すべきであり、そして、どの製造ステップを社内で行うのかを決定しなければならない。
次に、二次側センサーユニット製造の選択肢について記述する。
NCTセンサーを、特別注文のツール又は標準的な伝動システムに一体化する場合に、システムの生産者は、次の項目から選択する、いくつかの選択肢を持つ。
・カスタムメイドのSSU(ワイヤハーネス及びコネクターを含む)
・選択されたモジュール又はコンポーネント;最終のSSU組み立て及びシステム試験は顧客の管理でなされてもよい。
・重要なコンポーネントのみ(MFSコイル又はMFS心線、特定用途向けIC)、そしてSSUを自社で生産する。
図64は、二次側センサーユニット組み立ての1つの典型的な実施形態を示す。
次に、一次側センサー設計について説明する。
SSU(二次側センサーユニット)は、磁気的にエンコードされたSH(センサーホスト)の外側に置くことができ、また、SHが中空である場合にはSHの内側に置くこともできる。SSUが中空シャフトの内側に置かれる場合に、達成できるセンサー信号振幅は同じ強さであるが、一段と良い信号対ノイズ性能を持つ。
図65は、一次側センサー及び二次側センサーの幾何学的な配置について2つの形態を示す。
改善されたセンサー性能は、磁気的エンコーディング工程を、SH(シャフト)の真っ直ぐで平行な部分に適用する場合に達成される。15mm〜25mmの直径を持つシャフトでは、磁気的にエンコードされた領域の最適の最短長が25mmである。センサー性能は、その領域が45mmの長さで作成できる場合(ガード領域を加えて)、更に向上する。複雑で高度に統合された伝動(ギアボックス)システムでは、そのような間隔を見い出すのは困難である。更に理想的な状況では、磁気的にエンコードされた領域を14mmに短くすることができるが、これでは、所望のセンサー性能の全てを達成できない虞がある。
図66に示すように、SSU(二次側センサーユニット)とセンサーホスト表面との間隔については、本発明の1つの典型的な実施形態によると、実現し得る最良の信号品質を達成するために、できるだけ小さく抑えるべきである。
次に、一次側センサーエンコーディング装置について記述する。
図67に、その一例を示す。
どの磁気歪センシング技術を選択するかに応じて、センサーホスト(SH)は、それに従って加工され、且つ処理される必要がある。その技術は、互いに非常に多様で(ABB、FAST、FT、Kubota、MDI、NCTE、RM、Siemensなど)、そして必要な処理装置もまた同様である。使用できる磁気歪センシング技術のいくつかでは、SHになされる如何なる物理的変更も必要とせず、磁気的な処理のみに依る(MDI、FAST、NCTE)。
MDI技術は2段階工程であるが、FAST技術は3段階工程であり、そしてNCTE技術は1段階工程であって、PCMエンコーディングと呼ばれる。
磁気処理の後、センサーホスト(SH又はシャフト)は「精密測定」装置となり、そしてそれ相応に取り扱うべきであることに注意を要する。磁気処理は、処理されたSHがその最終場所に注意深く置かれる前の、まさに最終ステップとすべきである。
磁気処理は、次のような状況下において、顧客の製造工程(社内での磁気処理)の不可欠な部分であるべきものとされる。
・高生産量(何千の単位のように)
・重いSH又は取り扱いが困難なSH(例えば、高い輸送費)
・非常に特別な品質及び検査要求(例えば、国防用途)
全ての他の場合には、NCTEのような資格を持った公認の下請業者によって磁気的に処理されたSHを得ることは更にコスト効率が良い。というのも、「社内」の磁気処理のためには、専用の製造装置が要求されるからである。そのような装置は、完全に手動運転され、又は半自動的とされ、あるいは完全に自動化することもできる。複雑さ及び自動化のレベルに応じて、装置はEUR20kからEUR500kより上の価格とされる。
「備え(comprising)」という用語は、他の要素又はステップを除外しないし、そして「a」又は「an」は複数を除外しない。また、異なる実施形態に関連して記述された要素は結合されてもよい。
添付図、つまり、本発明の理解を更に助けるために含まれ、且つ明細書の1部を構成するところの添付図は、本発明の実施形態を示している。但し、これらの図面は、本発明の範囲を、図示した明白な実施形態に限定するために提供されるものではない。
本発明の1つの典型的な実施形態によるトルクセンサーを製造する方法を説明するために、本発明の1つの典型的な実施形態によるセンサー素子を持つトルクセンサーを示す図である。 本発明の原理及び本発明の製造方法における1つの典型的な実施形態を更に説明するために、本発明によるトルクセンサーのセンサー素子における1つの典型的な実施形態を示す図である。 図2aのAA’線に沿った断面図を示す。 本発明の原理及び本発明によるトルクセンサーの製造方法における1つの典型的な実施形態を更に説明するために、本発明によるトルクセンサーのセンサー素子の別の典型的な実施形態を示す図である。 図3aのBB’線に沿った横断面を示す図である。 本発明の1つの典型的な実施形態による方法に従って製造された図2a及び3aにおけるトルクセンサーのセンサー素子の横断面を示す図である。 本発明によるトルクセンサーを製造するための製造方法の典型的な実施形態を更に説明するために、本発明によるトルクセンサーのセンサー素子における別の典型的な実施形態を示す図である。 本発明によるトルクセンサーの製造方法の典型的な実施形態を更に説明するために、本発明によるトルクセンサーのセンサー素子における別の典型的な実施形態を示す図である。 本発明によるトルクセンサーを製造する方法の、ある典型的な実施形態を更に説明するためのフローチャートを示す図である。 本発明の1つの典型的な実施形態による方法を更に説明するための電流対時間を示すグラフ図である。 本発明の1つの典型的な実施形態による電極システムを持った、本発明によるトルクセンサーのセンサー素子における別の典型的な実施形態を示す図である。 本発明の1つの典型的な実施形態による電極システムを持った、本発明によるトルクセンサーの別の典型的な実施形態を示す図である。 図10aの電極による電流サージを加えた後の図10aのセンサー素子を示す図である。 本発明によるトルクセンサーのためのトルクセンサー素子における別の典型的な実施形態を示す図である。 2つの磁場がシャフトに生じて、閉じた円内を走っている様子を示す図であり、本発明の別の典型的な実施形態によるトルクセンサーのセンサー素子の概略図を示す。 本発明による製造方法に従って作られる2つの逆方向サイクル、つまり、磁場ループを使用するPCMEセンシング技術を図示するための別の概略図を示す。 機械的応力が本発明の1つの典型的な実施形態によるセンサー素子に加わらない時、磁束線がその初めの経路を走ることを図示するための別の概略図を示す。 本発明の1つの典型的な実施形態の原理を更に説明するための別の概略図を示す。 本発明の1つの典型的な実施形態の原理を更に説明するための別の概略図を示す。 本発明の1つの典型的な実施形態の原理を更に説明するための概略図である。 本発明の1つの典型的な実施形態の原理を更に説明するための概略図である。 本発明の1つの典型的な実施形態の原理を更に説明するための概略図である。 本発明の1つの典型的な実施形態の原理を更に説明するための概略図である。 本発明の1つの典型的な実施形態の原理を更に説明するための概略図である。 本発明の1つの典型的な実施形態の原理を更に説明するための概略図である。 本発明の1つの典型的な実施形態の原理を更に説明するための別の概略図を示す。 本発明の1つの典型的な実施形態の原理を更に説明するための概略図を示す。 本発明の1つの典型的な実施形態の原理を更に説明するための概略図を示す。 本発明の1つの典型的な実施形態の原理を更に説明するための概略図を示す。 本発明の1つの典型的な実施形態の製造方法によるセンサー素子に加えられる電流パルスを図示するための電流対時間図である。 本発明の1つの典型的な実施形態による出力信号対電流パルス長を示す図である。 本発明の方法によるセンサー素子に加えられる本発明の1つの典型的な実施形態による電流パルスとともに電流対時間を示す図である。 本発明の1つの典型的な実施形態の方法によるシャフトのようなセンサー素子に加えられる電流パルスについて、好ましい典型的な実施形態を示す別の電流対時間図である。 本発明の1つの典型的な実施形態に従う信号及び信号効率対電流図である。 本発明の1つの典型的な実施形態による望ましいPCME電流密度を持つセンサー素子の断面図を示す。 本発明の1つの典型的な実施形態による、各種の増加するパルス電流レベルでのセンサー素子及びパルス電流密度の断面図を示す。 本発明によるセンサー素子において、異なる電流パルスの磁気流によって達成される間隔を示す図である。 本発明の1つの典型的な実施形態によるセンサー素子に加えられる電流パルスの電流対時間図を示す。 本発明の1つの典型的な実施形態によるセンサー素子への電気的な多点接続を示す図である。 本発明の1つの典型的な実施形態によるセンサー素子に対して、電流パルスを加えるバネ装填の接触点を有する多チャンネルの電気接続具を示す図である。 本発明の1つの典型的な実施形態による増加された数の電気接続点を持つ電極システムを示す図である。 図37の電極システムにおける1つの典型的な実施形態を示す。 本発明の1つの典型的な実施形態による方法で使用するシャフト処理保持クランプを示す図である。 本発明によるセンサー素子の2重磁場エンコード領域を示す図である。 本発明の1つの典型的な実施形態による、順次の2重磁場エンコーディングの工程段階を示す図である。 本発明の別の典型的な実施形態による2重磁場エンコーディングの別の工程段階を示す図である。 本発明の別の典型的な実施形態に従って、電流パルスの印加の説明を含む、センサー素子における別の典型的な実施形態を示す図である。 応力が加えられない時の本発明によるセンサー素子内の磁束方向を記した概略図を示す。 応力が加えられた時に図45のセンサー素子内における磁束方向を示す図である。 加えられたトルクの方向が変化している時に図45のPCMエンコードされたシャフト内部の磁束を示す図である。 本発明の1つの典型的な実施形態による6チャンネル同期パルス電流駆動システムを示す図である。 本発明の別の典型的な実施形態による電極システムを簡略化して示す図である。 本発明の1つの典型的な実施形態によるセンサー素子を示す図である。 2つのピン止め磁場領域とともにPCME処理検出領域を有する、本発明によるセンサー素子の別の典型的な実施形態を示す図である。 1つのエンコードされた領域及びピン止め領域を持つセンサー素子の製造のために、本発明の1つの典型的な実施形態による製造方法を説明するための概略図である。 本発明の1つの典型的な実施形態による製造方法に従って本発明の1つの典型的な実施形態によるセンサー素子を示す別の概略図である。 本発明の1つの典型的な実施形態を更に説明するための簡略化された概略図である。 本発明の1つの典型的な実施形態を更に説明するための簡略化された別の概略図である。 モーターのギアボックスにおける本発明の1つの典型的な実施形態によるトルクセンサーの適用を示す図である。 本発明の1つの典型的な実施形態によるトルクセンサーを示す図である。 本発明の1つの典型的な実施形態による非接触トルク検出装置における構成要素の概略図である。 本発明の1つの典型的な実施形態による検出装置の構成要素を示す図である。 本発明の1つの典型的な実施形態によるセンサー素子のコイル配置を示す図である。 本発明の1つの典型的な実施形態による単一チャンネルセンサー機器を示す図である。 本発明の1つの典型的な実施形態による2チャンネルの短絡保護システムを示す図である。 本発明の別の典型的な実施形態によるセンサーを示す図である。 本発明の1つの典型的な実施形態による二次側センサーユニット組み立てについて、1つの典型的な実施形態を示す図である。 本発明の1つの典型的な実施形態による一次側センサー及び二次側センサーの幾何学的な配置の2形態を示す図である。 二次側センサーとセンサーホストとの間隔が出来るだけ小さい方が望ましいことを説明するための概略図である。 一次側センサーエンコーディング装置について実施形態を示す図である。

Claims (59)

  1. センサー素子を持つトルクセンサーであって、
    前記センサー素子は、該センサー素子のコア領域を取り巻く円周表面を備えると共に、前記円周表面における第一位置から導入され、前記センサー素子の長手方向の軸に沿った第一方向に流れ、前記円周表面における前記第一位置から離れた第二位置から放出される第一電流パルスと、前記第二位置から導入され、前記第一方向とは反対方向となる第二方向に流れ、前記第一位置から放出される第二電流パルスと、を順に前記センサー素子に供給することにより、前記センサー素子の内部に形成された磁気的にエンコードされた領域を備え、
    前記磁気的にエンコードされた領域には、前記センサー素子の断面において、第一方向及び第一半径を持つ第一円形磁気流と、そして第二方向及び第二半径を持つ第二円形磁気流とが存在し、
    前記第一半径が前記第二半径よりも大きい
    ことを特徴とするトルクセンサー。
  2. 請求項1に記載のトルクセンサーにおいて、
    前記第一及び第二電流パルスの各々が立ち上がりエッジ及び立ち下がりエッジを持ち、立ち上がりエッジが立ち下がりエッジより急勾配であることを特徴とするトルクセンサー。
  3. 請求項1又は2に記載のトルクセンサーにおいて、
    前記第一電流パルスは、前記コア領域において第一方向に第一電流が流れるように前記第一位置から導入される
    ことを特徴とするトルクセンサー。
  4. 請求項1乃至3のいずれか一項に記載のトルクセンサーにおいて、
    前記第二電流パルスは、前記コア領域において第二方向に第二電流が流れるように前記第二位置から導入される
    ことを特徴とするトルクセンサー。
  5. 請求項1乃至4のいずれか一項に記載のトルクセンサーにおいて、
    前記センサー素子がシャフトであり、
    前記コア領域は、該コア領域がシャフトの中心を取り巻くように、その長手方向に沿ってシャフト内部に延びるとともに、
    前記円周表面はシャフトの外表面であり、
    前記第一及び第二位置がシャフトの外部でそれぞれの円周領域にあることを特徴とするトルクセンサー。
  6. 請求項1乃至のいずれか一項に記載のトルクセンサーにおいて、
    前記第一電流パルスが前記センサー素子の端面では前記センサー素子に加えられないことを特徴とするトルクセンサー。
  7. 請求項1乃至のいずれか一項に記載のトルクセンサーにおいて、
    前記第一電流パルスは40アンペアと1400アンペアとの間に第一最大値を持つことを特徴とするトルクセンサー。
  8. 請求項1乃至のいずれか一項に記載のトルクセンサーにおいて、
    前記第一電流パルスは60アンペアと800アンペアとの間に第一最大値を持つことを特徴とするトルクセンサー。
  9. 請求項1乃至のいずれか一項に記載のトルクセンサーにおいて、
    前記第一電流パルスは75アンペアと600アンペアとの間に第一最大値を持つことを特徴とするトルクセンサー。
  10. 請求項1乃至のいずれか一項に記載のトルクセンサーにおいて、
    前記第一電流パルスは80アンペアと500アンペアとの間に第一最大値を持つことを特徴とするトルクセンサー。
  11. 請求項乃至10のいずれか一項に記載のトルクセンサーにおいて、
    前記第二電流パルスの第二最大値は、基本的に第一最大値に一致することを特徴とするトルクセンサー。
  12. 請求項に記載のトルクセンサーにおいて、
    前記第一電流パルスの第一持続時間は、前記第二電流パルスの第二持続時間よりも短いことを特徴とするトルクセンサー。
  13. 請求項12に記載のトルクセンサーにおいて、
    前記第一持続時間が300msより短く、
    前記第二持続時間が300msより長いことを特徴とするトルクセンサー。
  14. 請求項12又は13に記載のトルクセンサーにおいて、
    前記第一持続時間が200msより短く、
    前記第二持続時間が400msより長いことを特徴とするトルクセンサー。
  15. 請求項12乃至14のいずれか一項に記載のトルクセンサーにおいて、
    前記第一持続時間が20msと150msとの間にあり、
    前記第二持続時間が180msと700msとの間にあることを特徴とするトルクセンサー。
  16. 請求項1乃至15のいずれか一項に記載のトルクセンサーにおいて、
    複数の第一電流パルスが加えられることを特徴とするトルクセンサー。
  17. 請求項1乃至16のいずれか一項に記載のトルクセンサーにおいて、
    複数の第二電流パルスが加えられることを特徴とするトルクセンサー。
  18. 請求項1乃至17のいずれか一項に記載のトルクセンサーにおいて、
    前記センサー素子が鋼鉄で作られていることを特徴とするトルクセンサー。
  19. 請求項18に記載のトルクセンサーにおいて、
    前記鋼鉄がニッケルを含むことを特徴とするトルクセンサー。
  20. 請求項1乃至19のいずれか一項に記載のトルクセンサーにおいて、
    前記第一電流パルスが少なくとも第一電極及び第二電極を持つ電極システムを用いて加えられ、
    前記第一電極は前記第一位置に置かれ、そして前記第二電極は前記第二位置に置かれることを特徴とするトルクセンサー。
  21. 請求項20に記載のトルクセンサーにおいて、
    前記した第一及び第二電極の各々が複数の電極ピンを持ち、
    前記した第一及び第二電極の各々における複数の電極ピンは、前記センサー素子の周りで円周上に配置され、それによって前記センサー素子が前記第一及び第二位置でシャフトの外部円周表面にある複数の接触点で前記第一及び第二電極の電極ピンによって接触されることを特徴とするトルクセンサー。
  22. 請求項1乃至21のいずれか一項に記載のトルクセンサーにおいて、
    1つ以上の前記第一電流パルス及び1つ以上の前記第二電流パルスは、前記センサー素子が1つの磁気的にエンコードされた領域を持つように該センサー素子に加えられ、
    前記センサー素子の表面に対して基本的に垂直な方向において、該センサー素子の磁気的にエンコードされた領域は、第一方向に第一磁気流が存在し且つ第二方向に第二磁気流が存在するように磁場構造を持ち、
    前記第一方向が前記第二方向と反対であることを特徴とするトルクセンサー。
  23. 請求項1乃至22のいずれか一項に記載のトルクセンサーにおいて、
    前記センサー素子は、前記第一位置の近くに第一ピン止めゾーンを持ち、そして前記第二位置の近くに第二ピン止めゾーンを持つことを特徴とするトルクセンサー。
  24. 請求項23に記載のトルクセンサーにおいて、
    前記第一ピン止めゾーンを形成するために、前記第一位置又は第一位置の近傍で、第二方向に第三電流が流れるように第三電流パルスが前記センサー素子に対してその円周表面で加えられ、
    前記第三電流は、前記第二方向において前記第一位置から離れた第三位置で放出されることを特徴とするトルクセンサー。
  25. 請求項23又は24に記載のトルクセンサーにおいて、
    第二ピン止めゾーンを形成するために、前記第二位置又は第二位置の近傍で、第一方向に第四電流が流れるように第四電流パルスが前記センサー素子に対してその円周表面で加えられ、
    前記第四電流は、前記第一方向において前記第二位置から離れた第四位置で放出されることを特徴とするトルクセンサー。
  26. トルクセンサーにおいて、
    磁気的にエンコードされた領域を持つ第一センサー素子を含み、
    前記第一センサー素子は1つの表面を持ち、
    前記第一センサー素子の表面に対して基本的に垂直な方向において、前記第一センサー素子の磁気的にエンコードされた領域は、第一方向に第一磁気流が存在し、且つ、前記第一方向とは反対の方向となる第二方向に第二磁気流が存在するように磁場構造を持ち、
    前記第一センサー素子の断面において、第一方向及び第一半径を持つ第一円形磁気流、並びに第二方向及び第二半径を持つ第二円形磁気流が存在し、
    前記第一半径が前記第二半径より大きい
    ことを特徴とするトルクセンサー。
  27. 請求項26に記載のトルクセンサーにおいて、
    1つ以上の磁場検出器を持つ第二センサー素子を更に含み、
    前記第二センサー素子が磁気的にエンコードされた領域における変化を検出するように構成されたことを特徴とするトルクセンサー。
  28. 請求項26又は27に記載のトルクセンサーにおいて、
    磁気的にエンコードされた領域は、前記第一センサー素子の部分に沿って長手方向に延びるが、前記第一センサー素子の一端面から該第一センサー素子の他端面にまで延びてはいないことを特徴とするトルクセンサー。
  29. 請求項26乃至28のいずれか一項に記載のトルクセンサーにおいて、
    前記第一センサー素子は、前記磁気的にエンコードされた領域を変えるために第一センサー素子に加えられる少なくとも1つの電流パルス又はサージによって引き起こされる第一センサー素子の材料に変化を持つことを特徴とするトルクセンサー。
  30. 請求項29に記載のトルクセンサーにおいて、
    前記変化はセンサー素子の外表面にあり、該変化が第一センサー素子の端面にないことを特徴とするトルクセンサー。
  31. 請求項26乃至30のいずれか一項に記載のトルクセンサーにおいて、
    前記第一センサー素子が鋼鉄で作られていることを特徴とするトルクセンサー。
  32. 請求項31に記載のトルクセンサーにおいて、
    前記鋼鉄がニッケルを含むことを特徴とするトルクセンサー。
  33. 請求項26乃至32のいずれか一項に記載のトルクセンサーにおいて、
    前記第一センサー素子の磁気的にエンコードされた領域は、磁気的にエンコードされた領域の端部に隣接した第一ピン止め領域を持つことを特徴とするトルクセンサー。
  34. 請求項26乃至33のいずれか一項に記載のトルクセンサーにおいて、
    前記第一センサー素子がシャフトであることを特徴とするトルクセンサー。
  35. トルクセンサーのためのセンサー素子を磁気的にエンコードする方法において、
    前記センサー素子のコア領域を取り巻く円周表面における第一位置から第一電流パルスを導入し、前記センサー素子の長手方向の軸に沿った第一方向に第一電流を流し、前記円周表面における前記第一位置から離れた第二位置から前記第一電流パルスを放出するステップと、前記第二位置から第二電流パルスを導入し、前記第一方向とは反対方向となる第二方向に第二電流を流し、前記第一位置から前記第二電流パルスを放出するステップとを順に行うことにより、前記センサー素子において磁気的にエンコードされた領域を生成し、
    前記センサー素子の表面に対して基本的に垂直な方向において、センサー素子の磁気的にエンコードされた領域に、前記第一方向に第一磁気流が存在すると共に、前記第二方向に第二磁気流が存在するように磁場構造を持たせる
    ことを特徴とする方法。
  36. 請求項35に記載の方法において、
    第一及び第二電流パルスの各々が、立ち上がりエッジ及び立ち下がりエッジを持ち、立ち上がりエッジが立ち下がりエッジより急勾配であることを特徴とする方法。
  37. 請求項35又は36に記載の方法において、
    前記第一電流パルスは、前記コア領域において第一方向に第一電流が流れるように前記第一位置から導入される
    ことを特徴とする方法。
  38. 請求項35乃至37のいすれか一項に記載のトルクセンサーにおいて、
    前記第二電流パルスは、前記コア領域において第二方向に第二電流が流れるように前記第二位置から導入される
    ことを特徴とする方法。
  39. 請求項35乃至38のいずれか一項に記載の方法において、
    前記センサー素子がシャフトであり、
    前記コア領域は、該コア領域がシャフトの中心を取り巻くように長手方向に沿ってシャフト内部で延びており、
    前記円周表面はシャフトの外表面であり、
    前記第一及び第二位置はシャフトの外部でそれぞれの円周領域にあることを特徴とする方法。
  40. 請求項35乃至39のいずれか一項に記載の方法において、
    前記第一電流パルスは前記センサー素子の端面で該センサー素子に加えられないことを特徴とする方法。
  41. 請求項35乃至40のいずれか一項に記載の方法において、
    前記第一電流パルスは40アンペアと1400アンペアとの間に第一最大値を持つか、又は前記第一電流パルスは60アンペアと800アンペアとの間に第一最大値を持つか、又は前記第一電流パルスは75アンペアと600アンペアとの間に第一最大値を持つか、又は前記第一電流パルスは80アンペアと500アンペアの間に第一最大値を持つことを特徴とする方法。
  42. 請求項41に記載の方法において、
    前記第二パルスの第二最大値は、基本的に第一最大値に一致することを特徴とする方法。
  43. 請求項36に記載の方法において、
    前記第一電流パルスの第一持続時間は、前記第二電流パルスの第二持続時間よりも短いことを特徴とする方法。
  44. 請求項43に記載の方法において、
    前記第一持続時間が300msより短く且つ前記第二持続時間が300msより長いか、又は前記第一持続時間が200msより短く且つ前記第二持続時間が400msより長いか、又は前記第一持続時間が20msから150msまでの間にあり、且つ前記第二持続時間が180msから700msまでの間にあることを特徴とする方法。
  45. 請求項35乃至44のいずれか一項に記載の方法において、
    複数の第一電流パルスを加えることを特徴とする方法。
  46. 請求項35乃至45のいずれか一項に記載の方法において、
    前記第一電流パルスは、少なくとも第一電極及び第二電極を持つ電極システムを用いて加えられ、
    第一電極が前記第一位置に置かれ、そして前記第二電極が前記第二位置に置かれることを特徴とする方法。
  47. 請求項46に記載のトルクセンサーにおいて、
    前記第一電極の各々が複数の電極ピンを持ち、
    前記第一及び第二電極の各々における複数の電極ピンは、前記センサー素子の周りで円周上に配置され、それによって前記センサー素子が、前記第一及び第二位置でシャフトの外部円周表面における複数の接触点で前記第一及び第二電極の電極ピンによって接触されることを特徴とする方法。
  48. 請求項35乃至47のいずれか一項に記載の方法において、
    1つ以上の前記第一電流パルス及び1つ以上の前記第二電流パルスは、前記センサー素子が1つの磁気的にエンコードされた領域を持つように前記センサー素子に加えられことを特徴とする方法。
  49. 請求項35乃至48のいずれか一項に記載の方法において、
    前記第一位置の近傍に第一ピン止めゾーンを設けるとともに、前記第二位置の近傍に第二ピン止めゾーンを設けるステップを更に含むことを特徴とする方法。
  50. 請求項49に記載の方法において、更に、
    第二方向に第三電流が流れるように、前記第一位置又は該第一位置の近傍で前記センサー素子の円周表面に第三電流パルスを加えることによって前記第一ピン止めゾーンを形成するステップを含み、
    前記第三電流は前記第二方向において前記第一位置から離れた第三位置で放出されることを特徴とする方法。
  51. 請求項49又は50に記載の方法において、更に、
    前記第一方向に第四電流が流れるように、前記第二位置又は該第二位置の近傍で前記センサー素子の円周表面に第四電流パルスを加えることによって前記第二ピン止めゾーンを形成するステップを含み、
    前記第四電流は前記第一方向において前記第二位置から離れた第四位置で放出されることを特徴とする方法。
  52. 金属体要素を磁化する方法において、
    前記金属体要素に少なくとも2つの電流パルスを加えるステップを含み、それによって金属体要素の1つの表面に対して基本的に垂直な方向において、第一方向に第一磁気流層が存在し、且つ、前記第一方向とは反対方向となる第二方向に第二磁気流層が存在するように磁場構造が生成され、
    前記金属体要素の断面において、第一方向及び第一半径を持つ第一円形磁気流、並びに第二方向及び第二半径を持つ第二円形磁気流が存在し、前記第一半径が前記第二半径より大きい
    ことを特徴とする方法。
  53. 請求項52に記載の方法であって、
    時間対電流図において、少なくとも2つの電流パルスの各々は、基本的に垂直で速い立ち上がりエッジと、遅い立ち下がりエッジを持つことを特徴とする方法。
  54. 磁気センサーのためのシャフトであって、その横断面において反対方向に走る少なくとも2つの円形磁気ループを備え、少なくとも2つの円形磁気ループが同心円状に配置されたことを特徴とするシャフト。
  55. トルクセンサーのためのシャフトにおいて、
    前記シャフトは、コア領域を取り巻く円周表面を備えると共に、前記円周表面における第一位置から導入され、前記シャフトの長手方向の軸に沿った第一方向に流れ、前記円周表面における前記第一位置から離れた第二位置から放出される第一電流パルスと、前記第二位置から導入され、前記第一方向とは反対方向となる第二方向に流れ、前記第一位置から放出される第二電流パルスと、を順に前記シャフトに供給することにより内部に形成された磁気的にエンコードされた領域を備え、
    前記磁気的にエンコードされた領域には、前記シャフトの断面において、第一方向及び第一半径を持つ第一円形磁気流と、そして第二方向及び第二半径を持つ第二円形磁気流とが存在し、
    前記第一半径が前記第二半径よりも大きい
    ことを特徴とするシャフト。
  56. トルクセンサーのためのセンサー素子に電流サージを加える電極システムにおいて、
    少なくとも第一電極及び第二電極を含み、
    前記第一電極は、前記センサー素子の外表面における第一位置に設置されるように構成され、
    前記第二電極は、前記センサー素子の外表面における第二位置に設置されるように構成されており、
    前記第一及び第二電極は、前記センサー素子のコア領域内に電流が流れるように前記第一及び第二位置のそれぞれから電流パルスが順に加えられ、そして放出するように構成され、
    前記電流パルスによって、1つの磁気的にエンコードされた領域が前記センサー素子の一部分に生成されることを特徴とする電極システム。
  57. 請求項56に記載の電極システムにおいて、
    電極システムは、各々が複数の電極ピンを含む少なくとも2つのグループの電極を含み、
    各電極の電極ピンは、前記センサー素子が該センサー素子の外表面における複数の接触点で電極の電極ピンによって接触されるように1つの円上に配置されることを特徴とする電極システム。
  58. 請求項56又は57に記載の電極システムにおいて、
    前記の外表面は、前記センサー素子の端面を含まないことを特徴とする電極システム。
  59. 請求項56乃至58のいずれか一項に記載の電極システムにおいて、
    前記電流パルスが40アンペアと1400アンペアとの間に最大値を持つか、又は前記した少なくとも1つの電流パルスが60アンペアと800アンペアとの間に最大値を持つか、又は前記電流パルスが75アンペアと600アンペアとの間に最大値を持つか、又は前記電流パルスが80アンペアと500アンペアとの間に最大値を持つことを特徴とする電極システム。
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