JP2913351B2 - 架線式集材用油圧式掘削機 - Google Patents

架線式集材用油圧式掘削機

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JP2913351B2
JP2913351B2 JP2581192A JP2581192A JP2913351B2 JP 2913351 B2 JP2913351 B2 JP 2913351B2 JP 2581192 A JP2581192 A JP 2581192A JP 2581192 A JP2581192 A JP 2581192A JP 2913351 B2 JP2913351 B2 JP 2913351B2
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昭宏 豊村
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、林業分野における架線
式集材用油圧式掘削機に関する。
【0002】
【従来の技術】最近、林業分野における作業効率向上の
ために、作業性、機動性に富んだ油圧式掘削機が導入さ
れ始めたが、集材作業の分野だけは未だ適用されていな
い。即ち、図8に示すように、油圧式掘削機30にエン
ドレスドラムを持たないウインチを搭載した機種では、
メインドラムはジョークラッチ(図示せず)を介して
油圧モータにより駆動される。また、油圧式掘削機30
は下部走行体31上に上部旋回体32を旋回自在に有
し、上部旋回体32上にブーム33やアーム34等の作
業腕を起伏自在に有し、これら作業腕33,34の先端
にバケット等の作業具35を動作自在に有する。また、
上部旋回体32上にはウインチ11が固定される。油圧
式掘削機30により集材作業を行うには、メインドラム
メインワイヤ5aの一方端を巻き回し、ガイド滑車
43aを介して他方端を木材に固定して油圧モータ
(図示せず)及びジョークラッチを操作することにより
実施している。
【0003】また、図9に示すようにホイール式トラ
ック37に集材ウインチ11を搭載した機種では、アウ
トリガ38によりトラック37を安定させると共に、別
置したウインチで控え索39a,39bを引張ることに
より架線式集材用のタワー40を固定して集材作業を行
っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、図8に示すよ
うなエンドレスドラムを持たない機種では、単にメイン
ドラムを使用したメインワイヤ5aによる集材作業で
あり、この機種は架線式集材作業が不可能であるため集
材作業の作業効率を大幅に向上できない。
【0005】また、図9に示すようなホイール式トラッ
クでは、控え索39a,39b及びアウトリガ38を併
する必要があるため停車スペースを広く必要とする。
このため、作業現場を簡単に移動することができないと
共に、このためにエンドレスワイヤを使用する場合は、
エンドレスワイヤの張り力を調節することが面倒であっ
た。また、車両に搭載された架線式集材用のタワー40
を固定するためのウインチが特別に必要となり、装置が
複雑になると共に、林道の建設やトラック37の停車ス
ペースを造成するための油圧式掘削機が必要となる欠
点があった。
【0006】
【課題を解決するための手段、作用及び効果】本発明は
従来の技術における課題を解決するためになされたもの
で、第1発明に係る架線式集材用油圧式掘削機は、一方
の集材基地にエンドレスドラムとメインドラムとを有す
ると共に他方の集材基地に定滑車を有し、メインドラム
から張出し自在としたメインワイヤの先端に動滑車を設
け、かつエンドレスワイヤを動滑車を介してエンドレス
ドラムと定滑車との間に巻き回し、メインドラムの回転
駆動によってメインワイヤを巻込み巻出してエンドレス
ワイヤの張力を調整自在としつつ、エンドレスワイヤに
木材を吊るしてエンドレスドラムの回転駆動によってエ
ンドレスワイヤを回転させて両集材基地間で木材を搬送
自在としてなる架 線式集材機構において、下部走行体上
に上部旋回体を旋回自在に有し、上部旋回体上に作業腕
を起伏自在に有し、作業腕の先端にバケット等の作業具
を動作自在に有すると共に、前記エンドレスドラムと前
記メインドラムとを有して一方の集材基地に配置される
油圧式掘削機であって、さらにエンドレスワイヤの巻出
し巻込み側のそれぞれを巻き回してなる第1ガイド滑車
及び第2ガイド滑車と、メインワイヤを巻き回してなる
第3ガイド滑車とを作業腕上部に有すると共に、エンド
レスドラムとメインドラムとを共通の駆動軸で回転可能
とし、かつ少なくともメインドラム側にクラッチとブレ
ーキとを有してメインドラムを回転調整自在としたこと
を特徴とする。
【0007】第2発明に係る架線式集材用油圧式掘削機
は、一方の集材基地にエンドレスドラムとメインドラム
とを有すると共に他方の集材基地に定滑車を有し、エン
ドレスドラムと定滑車との間に吊具を有するエンドレス
ワイヤを巻き回すと共に、吊具は、一方の集材基地側と
他方の集材基地側との間に張渡した突張りワイヤ上を転
動自在とされたローラと、メインドラムから巻出し巻込
み自在とされると共に先端に木材を吊るしたメインワイ
ヤが巻き回された吊り滑車とを有し、メインワイヤの先
端に木材を吊るしつつ、エンドレスドラムとメインドラ
ムとを回転駆動させ、もって木材を昇降自在に両集材基
地間で搬送自在としてなる架線式集材機構において、下
部走行体上に上部旋回体を旋回自在に有し、上部旋回体
上に作業腕を起伏自在に有し、作業腕の先端にバケット
等の作業具を動作自在に有すると共に、前記エンドレス
ドラムと前記メインドラムとを有して一方の集材基地に
配置される油圧式掘削機であって、さらにエンドレスワ
イヤの巻出し巻込み側のそれぞれを巻き回してなる第1
ガイド滑車及び第2ガイド滑車と、メインワイヤを巻き
回してなる第3ガイド滑車とを作業腕上部に有すると共
に、作業腕上部に前記突張りワイヤを固着してなること
を特徴とする。
【0008】第1発明によれば、一方の集材基地に停車
させた油圧式掘削機は、クラッチを接続するとメインド
ラムが駆動軸により回転してメインワイヤを巻き込む。
するとメインワイヤの先端に接続された動滑車が移動し
てエンドレスワイヤの弛みが 張られる。そのため作業腕
上部に有する第1ガイド滑車及び第2ガイド滑車にその
巻出し巻込み側のそれぞれを巻き回してなるエンドレス
ワイヤの所定箇所に吊持された木材が吊上げられる。そ
の状態でクラッチを遮断してブレーキでメインドラムの
回転を固定すると木材が吊上げられた状態に維持されつ
つ、エンドレスドラムで回転されるエンドレスワイヤの
移動方向に木材が搬送される。いずれかの集材基地まで
木材が搬送されるとクラッチを切り、ブレーキを弛めて
木材の重みでエンドレスワイヤを弛ませて木材を地面ま
で下す。また、木材の搬送作業中に木材が岩等に衝突し
そうになったときは、上部旋回体を旋回させて木材を横
方向に移動させて岩等との衝突を回避したり、また、メ
インワイヤを巻き込んだり、上部旋回体上の作業腕を起
伏させて、エンドレスワイヤを張ることにより木材を上
昇させて岩等との衝突を回避する。又、一方の集材基地
が急な斜面に設置されているために搬送された木材を下
ろすスペースを確保し難い場合には、上部旋回体を旋回
させてエンドレスワイヤに吊下げた木材を等高部分の確
保し易いスペースに下ろす。
【0009】第1発明によれば次のような顕著な効果を
奏する。 (1)油圧式掘削機は、作業腕を一方の集材基地のタワ
ーとして使用すると共に、一方の集材基地及びそこに至
るまでの林道の建設も可能であるため経済的である。 (2)油圧式掘削機は作業腕上部の第1ガイド滑車、第
2ガイド滑車及び第3ガイド滑車にエンドレスワイヤの
巻出し巻込み側及びメインワイヤを巻き回したため、一
方の集材基地近傍にこれらの滑車を取付ける立木や別に
設置するタワーを必要としない。このため集材作業が容
易となり集材作業コストが低減する。 (3)一方の集材基地が急な斜面に設置されているため
に搬送された木材を下ろすスペースを確保し難い場合に
は、上部旋回体を旋回させてエンドレスワイヤに吊下げ
た木材を等高部分の確保し易いスペースに下ろせるため
作業能率が向上する。 (4)ブームやアームの上げ、下げを利用してエンドレ
スワイヤの張りを調節したり、木材の上げ、下げ操作が
可能である。また、油圧式掘削機の走行とメイン ドラム
を同時操作してエンドレスワイヤの張りを一定に保って
簡単に移動できるため集材作業効率が向上する。 (5)エンドレスドラムとメインドラムとを共通の駆動
軸で回転可能とし、かつメインドラム側のクラッチとブ
レーキとによりメインドラムを回転調整自在としたの
で、エンドレスドラムとメインドラムとを別に駆動する
2軸式の場合に比べて構成が簡素化される。
【0010】第2発明によれば、先ず、先端に木材を吊
るしたメインワイヤを吊り滑車と第3ガイド滑車とに巻
き回して、メインドラムにより巻込んで木材を所定高さ
まで上昇させる。このとき、エンドレスドラムから第1
ガイド滑車及び第2ガイド滑車を介して定滑車に巻き回
したエンドレスワイヤにより木材の重量が支持される。
又、メインワイヤにより木材を吊るした吊具には、一方
の集材基地側と他方の集材基地側との間に張渡した突張
りワイヤ上を転動するローラが設けてあるため、木材の
重量はローラを介して突張りワイヤでも支持する。次に
エンドレスドラムによりエンドレスワイヤを回転してエ
ンドレスワイヤの回転方向に吊具を移動させつつ、メイ
ンドラムの回転によりメインワイヤに吊るした木材の高
さを維持しながら両集材基地間で木材を搬送する。木材
の搬送作業中に木材が岩等に衝突しそうになったとき
は、メインワイヤを巻き込んで木材を上昇させて岩等と
の衝突を回避する。いずれかの集材基地まで木材が搬送
されるとメインドラムを回転させてメインワイヤを巻出
すと木材の重みで木材が地面まで降される。
【0011】第2発明によれば次のような顕著な効果を
奏する。 (1)油圧式掘削機一台で、作業腕を一方の集材基地の
タワーとして使用すると共に、一方の集材基地及びそこ
に至るまでの林道の建設が可能であるため経済的であ
る。 (2)油圧式掘削機は作業腕上部の第1ガイド滑車、第
2ガイド滑車及び第3ガイド滑車にエンドレスワイヤの
巻出し巻込み側及びメインワイヤを巻き回したため、一
方の集材基地近傍にこれらの滑車を取付ける立木や別に
設置するタワーを必要としない。このため集材作業が容
易となり集材作業コストが低減する。 (3)一方の集材基地側と他方の集材基地側との間に張
渡した突張りワイヤを、油圧式掘削機の作業腕上部に固
着したため油圧式掘削機の安定性が向上する。また、突
張りワイヤと作業腕の固着部が平面上で移動しないよう
に、油圧式掘削機を移動しながら作業腕を起こして突張
りワイヤを張ると、油圧式掘削機の接地圧が増大して油
圧式掘削機の安定性がさらに向上する。
【0012】
【実施例】本発明の実施例を添付図面により詳述する。
図1は第1実施例の基本架線を示し、メインドラムとエ
ンドレスドラムを同一軸上に軸支した所謂「1軸2ド
ラム方式」に係り、Sは一方の集材基地、Sは他方
の集材基地である。一方の集材基地Sには同軸上に軸
支されたメインドラム1とエンドレスドラム2が軸支
されており、エンドレスワイヤ3がエンドレスドラム2
に巻き回されたうえ、他方の集材基地Sまで伸張さ
れ、この集材基地Sに架設手段8によって取設された
第1定滑車6a及び第2定滑車6bに巻き回されて、一
方の集材基地Sに戻るようにUターンした端部が動滑
車4に巻き回されている。そして、この動滑車4に基端
部がメインドラム1に巻き回されたメインワイヤ5の先
端部が結着された構成となっており、木材9は吊具10
によってエンドレスワイヤ3に吊下されている。そして
木材9を搬送するに当たってはメインドラム1を回転さ
せてメインワイヤ5を巻き込むことによって動滑車4を
介して、それまで弛んでいたエンドレスワイヤ3を緊張
させ、これによりエンドレスワイヤ3とエンドレスドラ
ム2との間に摩擦力が発生し、エンドレスドラム2の所
要方向、例えばメインドラム1側から見て時計方向に回
転するとエンドレスワイヤ3は矢印方向に回転して吊下
している木材9を他方の集材基地S側に搬送する。搬
送木材9の上下動は弛み等はメインワイヤ5の巻込
み、巻戻しにより調整される。
【0013】上記集材作業に用いるウインチ11の例を
図2に示す。代表符号11で示すウインチは油圧モータ
12で回転駆動される主軸13、この主軸13に一体動
するようにエンドレスドラムが軸支されていると共
に、主軸13にはメインドラムが回転自在に遊嵌され
ていて所謂「1軸2ドラム方式」構造になっている。そ
して、このメインドラムの側部には内拡クラッチ14
バンドブレーキ15が取設されていて、主軸13の回
転に対するクラッチ14の入り切りとバンドブレーキ1
5による固定ができるようになっている。即ち、油圧
モータ12の回転時はエンドレスドラム2は回転する
が、メインドラムは、このクラッチ14の入り切りで
回転、停止はフリフォール、バンドブレーキ15によ
る固定等を行うことができ、次の如きエンドレスワイヤ
3及びメインワイヤ5の操作が可能である。 作動1:内拡クラッチ14入り、バンドブレーキ15
りにより、油圧モータ12の回転駆動によりメインドラ
ム1、エンドレスドラム2が共に回転して各ワイヤ3,
5の巻込み、巻戻しが可能となる。 作動2:内拡クラッチ14、バンドブレーキ15を共に
切りにして油圧モータ12を回転駆動すると、エンドレ
スドラム14は回転しエンドレスワイヤ3を巻込み、巻
戻して所要方向に回動可能となり、メインドラムはフ
リフォール状態となる。 作動3:内拡クラッチ14を切り、バンドブレーキ15
を入りにして油圧モータ12を回転駆動するとエンドレ
スドラムは回転してエンドレスワイヤ3を巻込み、巻
戻し、メインドラム1は固定状態となる。
【0014】また、図3は上記ウインチに対する別の実
施例を示したもので、代表符号11で示すウインチも
「1軸2ドラム方式」であって、油圧モータ12、該油
圧モータ12で回転駆動される主軸13、そしてこの
主軸13にエンドレスドラム14及びメインドラム15
が同軸上に回転自由に遊嵌されており、これら両ドラム
14,15にはそれぞれ内拡クラッチ14,16及びバ
ンドブレーキ15,17が取設されており、これらクラ
ッチ14,16、バンドブレーキ15,17の入り切り
作動によって両ドラム1,2は単独は同時に回転、フ
リフォール及び固定等を行うことができ、次の如きエン
ドレスワイヤ3及びメインワイヤ5の操作が可能であ
る。
【0015】 作動1:メインドラム用内拡クラッチ14入り、同バン
ドブレーキ15切りにすると共に、エンドレスドラム用
内拡クラッチ16切り、同バンドブレーキ17入り作動
すると、エンドレスドラムは固定され、メインドラム
単独に回転してメインワイヤ5を巻込み、巻戻しする
ことになり、エンドレスワイヤ3を固定した状態で張り
調整を行うことができる。 作動2:逆にメインドラム用内拡クラッチ14切り、同
バンドブレーキ15入りにすると共に、エンドレスドラ
ム用内拡クラッチ16入り、同バンドブレーキ17切り
作動すると、メインワイヤ5が固定されてエンドレスド
ラムが単独回転してエンドレスワイヤ3の巻込み、巻
戻しにより回動されて木材9の搬送を行うことができ
る。 作動3:また、両ドラム1,2の内拡クラッチ14,1
を共に入り、同バンドブレーキ15,17を切り作動
すると、これら両ドラム1,2は同時回転してエンドレ
スワイヤ3を回動させながら張り具合を調整しは吊下
した木材9の上下動操作を行うことができる。 作動4:更に両ドラム1,2の両方又は一方の内拡クラ
ッチ14,16、バンドブレーキ15,17を切り作動
すると、これら両ドラム1,2両方ともは一方をフリ
フォール状態にしてエンドレスワイヤ3を張り状態で回
動を停止させたり、急速に吊下した木材9を降下させる
など作業状態に応じた操作をすることができる。
【0016】このようなワイヤの架設、ウインチを備え
た集材作業、殊に第1実施例なる油圧式掘削機を利用し
た集材作業要領を図4,図5により説明する。図におい
てSは傾斜地に造成された一方の集材基地、Sは他
方の集材基地であって、この一方の集材基地Sには油
圧式掘削機30が配置され、この油圧式掘削機30には
ウインチ11が装備され、ウインチ11にはエンドレス
ドラムとメインドラムが取設され、これら両ドラム
1,2は図2,図3で示した「1軸2ドラム方式」によ
り同軸上に軸支されたものとなっている。そしてエンド
レスドラムにはエンドレスワイヤが、このエンドレ
スドラムに巻き回されたうえ、他方の集材基地S
立木を利用した架設手段により取設された定滑車
介して動滑車に巻き回され、再び定滑車に巻き回さ
れて一方の集材基地S側にUターンするようにエンド
レスドラム、各滑車6a,6bに巻架されている。ま
たメインドラムにはメインワイヤが巻着されたう
え、先端がエンドレスワイヤを巻き回している動滑車
に結着されている。そして、これら両ワイヤ3,5
掘削機30の作業腕であるブームやアーム等に取設
された第1、第2、第3ガイド滑車41,42,43
よってガイドされるようになっており、油圧式掘削機
の旋回、ブーム33の上下動によってワイヤ3,5
張り調整が可能となっている。なお、図示の実施例では
各ガイド滑車41〜43はブーム33に取設しているが
勿論アーム34に取設してもよい。またエンドレスワイ
には吊具10を介して木材9が吊下される。
【0017】次いで上記油圧式掘削機30を利用した集
材作業について述べると、図2に示したウインチ1を
用いる場合においてはメインドラム1をフリフォール状
態にしてエンドレスワイヤ3を弛めて搬送木材9を吊下
する。勿論この状態でエンドレスドラム2を回転させて
もエンドレスワイヤ3の弛みにより空転するだけで回動
することはない。次いで内拡クラッチ14を入り作動す
ることによりメインドラム1は回転してメインワイヤ5
を巻込み、動滑車4を介してエンドレスワイヤ3を引張
り緊張させてエンドレスドラム3間に摩擦力を発生させ
て回動させて吊下した木材9を所定方向に搬送する。そ
して作業中必要に応じメインワイヤ5を巻込み、巻戻し
てエンドレスワイヤ3の張り具合を調整しながら木材9
を所定位置まで搬送するとメインワイヤを巻戻しはフ
リフォール状態にして降下させて集材する。
【0018】また図3に示す両ドラム1,2に内拡クラ
ッチ14,16及びバンドブレーキ15,17を取設し
たウインチ11を用いる場合においては先ずエンドレス
ドラム2用内拡クラッチ16及びバンドブレーキ17
共に切り作動してフリフォール状態にする。勿論フリフ
ォール状態にしなくてもエンドレスワイヤは弛んでい
るために回動することはないが空転させておく必要はな
く、かえて完全に張設しない状態での空転によるエンド
レスワイヤとの摩擦熱などの発生を防止することから
もこの時点ではフリフォール状態が適切である。次いで
メインドラム1用内拡クラッチ14を入り、バンドブレ
ーキ15切り作動してメインドラムを回転させメイン
ワイヤを巻込んで引張りエンドレスワイヤを動滑車
を介して緊張したうえ、エンドレスドラムをフリフ
ォール状態から該内拡クラッチ16入り、バンドブレー
17切りにして回転させてエンドレスワイヤを所要
方向に回動して木材を搬送する。作業中エンドレスワ
イヤが弛みは吊下木材を上下動させる場合はエン
ドレスワイヤを回動させながら、又は停止させてメイ
ンワイヤを巻込み、巻戻して張り調整するなど両ドラ
1,2の回転、固定、フリフォールを単独或いは同時
操作しながら集材作業状況に対応して行われる。
【0019】なお、図6に示すように、上記第1実施例
に示したメインドラム、メインワイヤ、及び動滑車
を無くして簡素化した架線方式としてもよい。即ち、
第1実施例におけるメインワイヤによるエンドレスワ
イヤ3の緊張、調整を、このエンドレスワイヤ3の第
1、第2ガイド滑車41,42を取設した油圧式掘削機
30のブーム33の揺動によって代行させるようにした
ものである。従って油圧式掘削機30に装備されるウイ
ンチ11にはエンドレスドラム2だけが設置される。
【0020】図6に示す集材作業は影線の如く油圧式
削機30のブーム33を下げてエンドレスワイヤを弛
めて木材を吊下し、次いで実線の如くブーム33を持
上げてエンドレスワイヤを緊張させエンドレスドラム
間に摩擦力を発生させたうえ、エンドレスドラム
所要方向に回転させて巻込み、巻戻しを行って吊下木材
を搬送し、作業中、エンドレスワイヤの張りをブー
33の上下動によって調整するようにしたものであっ
て油圧式掘削機30を利用した簡素な集材作業に好適で
ある。
【0021】図7は本発明に係る第実施例を示し、殊
にメインドラムとエンドレスドラムをそれぞれ独立した
駆動装置を備えた別個のウインチが油圧式掘削機に装備
されたものとして構成されている。図において、30
一方の集材基地Sに配置された油圧式掘削機であっ
て、この油圧式掘削機30の各ウインチ11a,11b
にはメインドラム及びエンドレスドラムがそれぞれ
装備されている。エンドレスドラムにはエンドレスワ
イヤが一端をエンドレスドラムに巻き回され、他端
を他方の集材基地Sの立木を利用した架設手段によ
って取設された定滑車に巻き回され吊具45に両端を
固定して張設されている。またメインドラムにはメイ
ンワイヤ5aが一端を吊具45に取設された吊り滑車
を巻き回して降下してフック47を介して木材を吊
下げており、基端メインドラムに巻着されている。
そして、これら両ワイヤ3,5aは掘削機30のブーム
33に取設された第1、第2、第3ガイド滑車41,4
2,43によってガイドされるようになっている。更に
一方の集材基地Sの立木48とアーム34との間及び
アーム34と他方の集材基地Sの立木49との間に、
それぞれ架線タワーとしてのブーム33が倒れないよう
に支持するための突張りワイヤ50,51が張設されて
おり、特に一方の突張りワイヤ51には吊具45に取設
されたローラ52が係合されていて、この突張りワイヤ
51の張力でメインワイヤ5aに吊下げられた木材9
支えている。
【0022】しかして本実施例による集材作業はエンド
レスワイヤをブーム33を持上げて緊張させ、この緊
張状態を支持するために両方の突張りワイヤ50,51
を張って固定したうえ、次いでメインドラムを回転さ
せて木材を吊下しているメインワイヤ5aを巻込ん
で、木材を所定高さまで持上げながらエンドレスワイ
を回動することによって搬送を行う。
【0023】以上詳述したように本発明によるときは次
の効果を得ることができる。 (1)油圧式掘削機により林道作り、及び山林の傾斜地
を水平に造成して集材基地を自由に作ることができるた
め、集材基地の選択が容易である。 (2)油圧式掘削機は作業腕上部の第1ガイド滑車、第
2ガイド滑車及び第3ガイド滑車にエンドレスワイヤの
巻出し巻込み側及びメインワイヤを巻き回して、作業腕
を架線式集材作業のタワーとして兼用することができ
る。従って、装置が安価になると共に、一方の集材基地
近傍にこれらの滑車を取付ける立木や別にタ ワーを設置
する必要がないため集材作業が容易となり、集材作業コ
ストが低減する。 (3)油圧式掘削機の油圧を使用できるため、特別な動
力源を必要としないだけでなく、油圧式のため操作レバ
ー1本で容易に操作できるため、操作性に優れている。)エンドレスワイヤの張り調整及び木材の上げ、下
げはメインドラムの巻込み、巻出し、又は油圧式掘削機
のブームやアームを上げ下げすることによって容易に可
能である。このためハイリード式集材(木材の木口だけ
を浮かせて引き寄せる)において、木材を引き寄せてい
る時、地面の凹凸や木株等があってもその障害物に木材
の木口が当たらないようにブームやアームの上げ、下げ
を同時操作して木口を上げ下げして、地面から木口の高
さを一定に保ち、安定して効率的に集材ができる。さら
にある張設した状態から油圧式掘削機の旋回及び走行
と、メインドラムを同時操作することによりエンドレス
ワイヤを一定の張り力に保って集材場所を移動すること
が容易に可能である。よって集材場所を移動しながらの
移動集材が簡単にできる。 ()グラップルソーのような油圧式掘削機のアタッチ
メントを併用すれば、集材→玉切→積込作業が一台の油
圧式掘削機で可能となる。 ()第1発明では、一方の集材基地が急な斜面に設置
されているために搬送された木材を下ろすスペースを確
保し難い場合には、上部旋回体を旋回させてエンドレス
ワイヤに吊下げた木材を等高部分の確保し易いスペース
に下ろせるため作業能率が向上する。(7)第1発明では、エンドレスドラムとメインドラム
とを共通の駆動軸で回転可能とし、かつメインドラム側
のクラッチとブレーキとによりメインドラムを回転調整
自在としたので、エンドレスドラムとメインドラムとを
別に駆動する2軸式の場合に比べて構成が簡素化され
る。 (8)第2発明では、一方の集材基地側と他方の集材基
地側との間に張渡した突張りワイヤを、油圧式掘削機の
作業腕上部に固着したため油圧式掘削機の安定性が向上
する。このため一度に大量の木材を搬送することができ
る。又、突張りワイヤと作業腕の固着部が平面上で移動
しないように、油圧式掘削機を移動しなが ら作業腕を起
こして突張りワイヤを張ると、油圧式掘削機の接地圧が
増大して油圧式掘削機の安定性がさらに向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を用いた基本架線方式の原
理図である。
【図2】本発明の各実施例に用いるウインチの一例を示
す断面図である。
【図3】本発明の各実施例に用いるウインチの他の例を
示す断面図である。
【図4】本発明の第1実施例を用いた集材作業要領図で
ある。
【図5】図4の架線説明図である。
【図6】図4に示す集材作業の略式集材作業要領図であ
る。
【図7】本発明の第2実施例を示す集材作業要領図であ
る。
【図8】従来の集材作業に係る一例を示す説明図であ
る。
【図9】従来の集材作業に係る他の例を示す説明図であ
る。
【符号の説明】
;一方の集材基地、S;他方の集材基地、1;メ
インドラム、2;エンドレスドラム、 3;エンドレス
ワイヤ、4;動滑車、5,5a;メインワイヤ、6;定
滑車、6第1定滑車、6b;第2定滑車、9;木
材、11;ウインチ、12;油圧モータ、13;主軸、
14,16;内拡クラッチ、15,17;バンドブレー
キ、30;油圧式掘削機、31;下部走行体、32;上
部旋回体、33;ブーム(作業腕)、34;アーム(作
業腕)、41;第1ガイド滑車、42;第2ガイド滑
車、43;第3ガイド滑車、45;吊具、46;吊り滑
車、 7;フック、48,49;立木、50,51;突
張りワイヤ、52;ローラ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭56−77432(JP,A) 越中貞雄「改訂 集材機索張り図集」 社団法人林業機械化協会,p.4,50, 94−114(S41.2.20) 「小型林内作業用機械とその作業」社 団法人林業機械化協会,p.120−127 (S58.12) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) E02F 3/32 B61B 12/02 E02F 3/36

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一方の集材基地にエンドレスドラムとメ
    インドラムとを有すると共に他方の集材基地に定滑車を
    有し、メインドラムから張出し自在としたメインワイヤ
    の先端に動滑車を設け、かつエンドレスワイヤを動滑車
    を介してエンドレスドラムと定滑車との間に巻き回し、
    メインドラムの回転駆動によってメインワイヤを巻込み
    巻出してエンドレスワイヤの張力を調整自在としつつ、
    エンドレスワイヤに木材を吊るしてエンドレスドラムの
    回転駆動によってエンドレスワイヤを回転させて両集材
    基地間で木材を搬送自在としてなる架線式集材機構にお
    いて、 下部走行体(31)上に上部旋回体(32)を旋回自在
    に有し、上部旋回体(32)上に作業腕(33,34)
    を起伏自在に有し、作業腕(33,34)の先端にバケ
    ット等の作業具(35)を動作自在に有すると共に、前
    記エンドレスドラム(2)と前記メインドラム(1)と
    を有して一方の集材基地(S1)に配置される油圧式掘
    削機であって、さらにエンドレスワイヤ(3)の巻出し
    巻込み側のそれぞれを巻き回してなる第1ガイド滑車
    (41)及び第2ガイド滑車(42)と、メインワイヤ
    (5)を巻き回してなる第3ガイド滑車(43)とを作
    業腕(33,34)上部に有すると共に、エンドレスド
    ラム(2)とメインドラム(1)とを共通の駆動軸(1
    3)で回転可能とし、かつ少なくともメインドラム側に
    クラッチ(14)とブレーキ(15)とを有してメイン
    ドラム(1)を回転調整自在としたことを特徴とする架
    線式集材用油圧式掘削機。
  2. 【請求項2】 一方の集材基地にエンドレスドラムとメ
    インドラムとを有すると共に他方の集材基地に定滑車を
    有し、エンドレスドラムと定滑車との間に吊具を有する
    エンドレスワイヤを巻き回すと共に、吊具は、一方の集
    材基地側と他方の集材基地側との間に張渡した突張りワ
    イヤ上を転動自在とされたローラと、メインドラムから
    巻出し巻込み自在とされると共に先端に木材を吊るした
    メインワイヤが巻き回された吊り滑車とを有し、メイン
    ワイヤの先端に木材を吊るしつつ、エンドレスドラムと
    メインドラムとを回転駆動させ、もって木材を昇降自在
    に両集材基地間で搬送自在としてなる架線式集材機構に
    おいて、 下部走行体(31)上に上部旋回体(32)を旋回自在
    に有し、上部旋回体(32)上に作業腕(33,34)
    を起伏自在に有し、作業腕(33,34)の先端にバケ
    ット等の作業具(35)を動作自在に有すると共に、前
    記エンドレスドラム(2)と前記メインドラム(1)と
    を有して一方の集材基地(S1)に配置される油圧式掘
    削機であって、さらにエンドレスワイヤ(3)の巻出し
    巻込み側のそれぞれを巻き回してなる第1ガイド滑車
    (41)及び第2ガイド滑車(42)と、メインワイヤ
    (5a)を巻き回してなる第3ガイド滑車(43)とを
    作業腕(33,34)上部に有すると共に、作業腕(3
    3,34)上部に前記突張りワイヤ(50,51)を固
    着してなることを特徴とする架線式集材用油圧式掘削
    機。
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JP4678628B2 (ja) * 2008-10-31 2011-04-27 ▲高▼尾 義人 坂道運送車の牽引機構
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「小型林内作業用機械とその作業」社団法人林業機械化協会,p.120−127(S58.12)
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