JP2911809B2 - 仕分けトランサ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、結束された新聞束
や、梱包された物品等を搬送中に仕分けするために用い
られる仕分けトランサに関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、搬送コンベヤ上の物品を前記搬送
コンベヤに交差する別のコンベヤやシュート等に仕分け
する装置としては、例えば実公平７−４１７００号公報
に記載されているように、仕分けする物品を搬送するコ
ンベヤの幅方向に配列された左右に回動可能な複数の方
向転換ホイールが、前記コンベヤの搬送面から特定の方
向を向いた状態で突出して、前記方向転換ホイール上を
通過する物品を特定の仕分け方向に仕分ける構造のもの
が知られている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】前記実公平７−４１７
００号公報に記載されている装置は、物品の仕分けを行
う際に、コンベヤの幅方向に配列されている複数の方向
転換ホイールを物品を一斉にコンベヤの搬送面上方へ上
昇させると同時に向きを回動させる機構を用いており、
また、それぞれの昇降する方向転換ホイールへは伸縮性
の丸ベルトを用いて回転力を伝達しているため、構造が
複雑になる問題がある。

【０００４】また、繰り返される方向転換ホイールの昇
降動作によって、丸ベルトが早期に伸びを生じるため、
個々の方向転換ホイールの駆動力にばらつきが生じて仕
分け動作に支障をきたす恐れがあり、しかも、方向転換
ホイールはコンベヤの幅方向に一列しか配列されていな
いので、仕分け時に物品の動きが不安定になる問題があ
る。

【０００５】そこで、前記の問題点を解消するために、
本出願人は、特願平８−１１７７３号の仕分けトランサ
を既に出願した。前記出願に係る仕分けトランサは、前
記方向転換ホイールに相当する複数の仕分けローラが、
物品搬送路の搬送方向及び幅方向に配列され、各仕分け
ローラは、垂直軸線廻りに回動自在なローラ支持枠に支
持されて同時に向きが変更されるように構成されてお
り、前記物品搬送路の幅方向に並んだ各列の仕分けロー
ラの外周面下部を駆動源によって回転駆動されるライン
シャフトに当接して、これらの仕分けローラを一斉に摩
擦駆動するようにしている。

【０００６】前記仕分けトランサは、構造が簡単で、迅
速且つ確実な仕分け動作を行うことができるものである
が、仕分け時に仕分けローラの回転軸線とラインシャフ
トの回転軸線とが斜めになった状態で駆動力が伝達され
る構造であるため、仕分けローラとラインシャフトとの
間に滑りが発生して両者の間に無理な荷重が加わり、仕
分けローラに摩耗が発生するとともに、駆動源となるモ
ータに駆動力の大きなもの必要とする問題があった。

【０００７】そこで、本発明は、前述したような従来技
術における諸問題を解決し、仕分けローラの摩耗や動力
ロスが少なく、効率的な仕分け作業を行うことができる
仕分けトランサを提供することを目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】前記目的のため、本発明
の仕分けトランサは、物品搬送路の搬送方向及び幅方向
に複数配列された球形仕分けローラと、前記それぞれの
球形仕分けローラを水平軸線回りに回転自在に個別に支
持するとともに、球形仕分けローラの中心を通過する垂
直軸線まわりに定位置で回動自在に設けられた複数のロ
ーラ支持枠と、前記複数のローラ支持枠を仕分けローラ
の向きを揃えて前記垂直軸線まわりに一斉に回動させる
回動機構と、前記物品搬送路の幅方向に並んだ球形仕分
けローラの各列の側方に並行して配置され、前記各球形
仕分けローラのそれぞれの球面状外周面と当接してこれ
らの仕分けローラを一斉に摩擦駆動する複数のラインシ
ャフトと、前記複数のラインシャフトを一斉に同期回転
させる駆動源とを備えたものである。

【０００９】前記仕分けトランサにおいては、それぞれ
独立して操作可能な複数の回動機構によって個別に回動
される複数の球形仕分けローラ群が、物品搬送路の搬送
方向に直列して配置されていることが望ましい。

【００１０】また、球形仕分けローラ間の隙間がそれぞ
れの球形仕分けローラに対応した位置に形成されている
円形のローラ突出孔を有するカバーによって遮蔽され、
それぞれのローラ突出孔から球形仕分けローラの一部の
みが前記カバー上方に突出していることも望ましい。

【００１１】

【作用】物品搬送路の上流側から仕分けする物品が球形
仕分けローラ群の手前に搬送されてくると、前記回動機
構によって、各々の球形仕分けローラを支持しているロ
ーラ支持枠が仕分け方向へ回動される。この際、それぞ
れの球形仕分けローラは、側方に配置されているライン
シャフトに摩擦接触して回転駆動されている。そして、
仕分け方向へ向いた球形仕分けローラ群の上へ物品が進
入すると、前記物品は進路を仕分け方向へ曲げられ、指
定された仕分け位置へ搬送路上から送り出される。

【００１２】この際、球形仕分けローラが仕分け方向に
向きを変えると、球形仕分けローラとラインシャフトと
の接触点と、前記球形仕分けローラ支軸中心線との間の
距離が減少して球形ローラの回転が増速され、仕分け方
向に斜めに進路を変えることによる物品の移動速度の物
品搬送路方向の速度成分の減少分が相殺され、仕分けさ
れる物品の移動速度の物品搬送路方向の成分は、進路が
変更される前と後とで変化がなく、仕分け中の物品と後
続の物品との搬送間隔が一定に維持される。

【００１３】

【実施例】以下、図面に基づいて本発明の実施例を説明
する。図１は本発明の仕分けトランサの第１実施例を示
す側面図、図２はその平面図であって、仕分けトランサ
１は、フレーム２の上部に仕分けする物品Ｗを搬送する
物品搬送路３が形成されており、前記物品搬送路３の搬
送面には、その搬送方向及び幅方向に球形仕分けローラ
４が多数配列されている。

【００１４】これらの球形仕分けローラ４間の隙間は、
フレーム２の上部に取り付けられているカバー５によっ
て遮蔽され、それぞれの球形仕分けローラ４に対応した
位置に形成されている多数の円形のローラ突出孔５Ａか
ら球形仕分けローラ４の一部のみが上方に突出して物品
Ｗを支持する構造になっている。また、物品Ｗの底面が
均等に支持されるように、球形仕分けローラ４が物品搬
送路３の幅方向に４つ並んでいる列と、３つ並んでいる
列とが物品搬送路３の搬送方向に交互に配列されてい
る。

【００１５】図３は、図１のＡ−Ａ線位置における矢印
方向に見た仕分けトランサ１の断面図であって、同図に
示すように物品搬送路３の幅方向に配列されている各球
形仕分けローラ４は、フレーム２の幅方向両側で軸受６
に回転自在に支持されているラインシャフト７によっ
て、一斉に摩擦駆動されるように構成されている。

【００１６】前記ラインシャフト７は、図１に示すよう
にフレーム２の搬送方向に一定の間隔で複数配列され、
それぞれのラインシャフト７の一側の端部に取り付けら
れている従動プーリ８と、駆動源としてフレーム２の下
部に設置されている、モータ９の駆動プーリ１０との間
に、アイドルプーリ１１とテンションプーリ１２を通過
してベルト１３が掛け渡されており、前記モータ９によ
って全てのラインシャフト７が一斉に同方向に駆動され
るようになっている。図１に示すように、前記テンショ
ンプーリ１２はフレーム２に位置調整自在に一対取り付
けられていて、これらの対向間隔を加減することによっ
て、ベルト１３の張力を調整できるようになっている。

【００１７】図３及び図４に示すように、それぞれの球
形仕分けローラ４は、ローラ支持枠１４にローラ支軸１
５によって水平軸線回りに回転自在に取り付けられ、ま
た、前記ローラ支持枠１４は、フレーム２側の軸受筒１
６に垂直軸線回りに回動自在に支持されているローラ旋
回軸１７の上端に固定されている。なお、球形仕分けロ
ーラ４は、その中心を前記ローラ旋回軸１７の回転軸線
が通過する位置でローラ支持枠１４に支持されている。

【００１８】前記軸受筒１６は、フレーム２の水平部材
２Ａに形成されている透孔２Ｂを上下に貫通して配置さ
れ、前記透孔２Ｂの両側縁部に立設された２つの軸受片
１８に支持されている揺動軸１９を介して、フレーム２
の前後方向、すなわち、物品搬送路３の搬送方向に垂直
面内で揺動自在に保持されている。また、前記軸受筒１
６の水平部材２Ａの下方に突出している部分の側面に
は、ばね取付片２０が突設されるとともに、前記水平部
材２Ａ下面には前記ばね取付片２０と対向してばね取付
片２１が突設されており、これらのばね取付片２０，２
１間には、引っ張りコイルばね２２が張設され、前記コ
イルばね２２によって、球形仕分けローラ４の外周面が
その側方に配置されているラインシャフト７の外周面に
常時押し付けられるように軸受筒１６が付勢されてい
る。

【００１９】また、前記ローラ旋回軸１７の軸受筒１６
の下端から下方に突出している部分には、旋回レバー２
３が固定されている。そして、フレーム２の幅方向に配
置されている各球形仕分けローラ４に対応して設けられ
ている旋回レバー２３の揺動端どうしは、連動リンク２
４，２５によって枢動自在に連結されており、各旋回レ
バー２３が全て向きを揃えて回動するように構成されて
いる。

【００２０】前記連動リンク２４，２５のうち、連動リ
ンク２４の中間部には、長さを調整自在な連結ロッド２
６の一端部が枢動自在に連結され、また、その他端部に
はリンクシャフト２７に固定されているリンクアーム２
８の揺動端に枢動自在に連結されている。前記リンクシ
ャフト２７は、フレーム２の前後方向に間隔をあけて取
り付けられている一対の軸受間に回動自在に支持されて
いる。

【００２１】前記連結ロッド２６は、両端の連結部２６
Ａ，２６Ｂと中央の調整部２６Ｃとがねじ結合によって
連結されており、調整部２６Ｃを回転させることによっ
て、両方の連結部２６Ａ，２６Ｂ間の距離が変化し、球
形仕分けローラ４の向きを調整することができるように
なっている。

【００２２】図１及び図３に示すように、前記リンクシ
ャフト２７には駆動アーム２９が固定され、前記駆動ア
ーム２９の揺動端は、フレーム２の底部に取付軸３０Ａ
によって下端側が揺動自在に支持されているエアシリン
ダ３０の作動ロッド３０Ｂ先端部に枢着されている。そ
して、前記作動ロッド３０Ｂを伸縮することによってリ
ンクシャフト２７が揺動し、リンクアーム２８、連結ロ
ッド２６、連動リンク２４，２５、旋回レバー２３等を
介して、各球形仕分けローラ４の向きが一斉に回動する
ように構成されている。前記エアシリンダ３０から旋回
レバー２３に至る一連の機構によって、ローラ支持枠１
４の回動機構が構成されている。

【００２３】次に、図５は図２のＢ−Ｂ線位置における
矢印方向に見た断面図であって、同図に示すように、リ
ンクアーム２８はフレーム２幅方向に並んでいる球形仕
分けローラ４の列のうち、搬送方向上流側の３列に対応
してリンクシャフト２７の３箇所に固定されていて、前
記エアシリンダ３０を動作することにより、これらのリ
ンクアーム２８に連結されている各列の球形仕分けロー
ラ４の向きが一斉に変えられるようになっている。

【００２４】フレーム２内の前記リンクシャフト２７の
後方には、これと同様な構造のリンクシャフト３１が、
フレーム２の前後方向に間隔をあけて取り付けられてい
る一対の軸受間に回動自在に支持されている。前記リン
クシャフト３１はリンクシャフト２７と同軸に配置さ
れ、前記駆動アーム２９と同様な構成の駆動アーム３２
が固定されており、前記駆動アーム３２の揺動端は図１
に示すように、前記エアシリンダ３０と同様にしてフレ
ーム２の底部に取り付けられているエアシリンダ３３の
作動ロッド先端に連結されている。

【００２５】図５に示すように、前記リンクシャフト３
１には、フレーム２の幅方向に並んでいる球形仕分けロ
ーラ４の列のうち、搬送方向下流側の４列の向きを変え
るために、リンクアーム２８と同様な構成のリンクアー
ム３４が４箇所に固定されている。そして、前記エアシ
リンダ３３を動作することによって、前記下流側の４列
の球形仕分けローラ４の向きが一斉に変えられるように
なっており、これらの一連の部材により、前記ローラ支
持枠の回動機構とは独立して操作可能な、もう一つの回
動機構が構成されている。

【００２６】次に、前述したように構成されている仕分
けトランサ１による仕分け動作について図６に基づいて
説明する。仕分けトランサ１上の物品搬送路３は、同図
には図示していないローラコンベヤやベルトコンベヤ等
の搬送装置によって構成されている物品搬送路の一部と
して構成されており、仕分けトランサ１の側方には、こ
れも図示しないが、前記仕分けトランサ１によって仕分
けされる物品を受け取るためのシュートやローラコンベ
ヤ等が配置されている。

【００２７】同図（ａ）は、物品搬送路３上を２つの物
品Ｗ１，Ｗ２が仕分けトランサ１の位置に搬送されてき
た状態を示している。ここで、先行する物品Ｗ１は、仕
分けトランサ１によって、物品搬送路３の右側方へ仕分
け、後続の物品Ｗ２は、物品搬送路３の下流側にそのま
ま搬送するように予め指定されているものとする。

【００２８】先行する物品Ｗ１が仕分けトランサ１に到
達する前に、仕分けトランサ１の全ての球形仕分けロー
ラ４は、図１に示す２つのエアシリンダ３０，３３の両
方を動作することによって、物品搬送路３の幅方向に並
んでいる球形仕分けローラ４の列の上流側の３列Ｘと下
流側の４列Ｙが、仕分け方向に同時に向きが変更され、
先行する物品Ｗ１が球形仕分けローラ４上に移動する
と、前記物品Ｗ１は物品搬送路３の斜め右前方へ向けて
進路が変更される。

【００２９】次いで、同図（ｂ）に示すように、物品搬
送路３上を直進するように指定されている後続の物品Ｗ
２が仕分けトランサ１の上流端に到達する前に、前記上
流側の３列Ｘが図１に示すエアシリンダ３０を復帰動作
させることによって、直進方向に向きが戻される。

【００３０】この時点では、球形仕分けローラ４の列の
下流側の４列Ｙは仕分け方向に向いたままの姿勢が継続
されており、先行する物品Ｗ１は、前記下流側の４列の
球形仕分けローラ４によって物品搬送路３上から確実に
送り出される。そして、先行する物品Ｗ１の仕分けが完
了すると、図１に示すエアシリンダ３３が直ちに復帰動
作を行い、同図（ｃ）に示すように下流側の４列Ｙの球
形仕分けローラ４は、直進方向に向きが戻され、球形仕
分けローラ４の列の上流側の３列Ｘの上に進入した後続
の物品Ｗ２は、そのまま下流側の４列Ｙに受け渡されて
物品搬送路３の下流側に搬送される。

【００３１】次に、図７は本発明の仕分けトランサの第
２実施例を示す側面図、図８は本実施例における、ライ
ンシャフトと球形仕分けローラとの接触状態を示す図で
あって、この実施例では一本のラインシャフトに両側か
ら球形仕分けローラを押し付けて回転駆動するように構
成されており、前述した第１実施例のものと比較してラ
インシャフトの本数を少なくしている。

【００３２】すなわち、図７に示すように、ラインシャ
フト７は仕分けトランサ１のフレーム２上部の前後方向
に４箇所配置されており、前記ラインシャフト７に固定
されている従動プーリ８とモータ９の駆動プーリ１０と
の間に、２つのアイドルプーリ１１と２つのテンション
プーリ１２とを通過して、ベルト１３が掛け渡され、前
記モータ９によって全てのラインシャフト７が一斉に駆
動されるようになっている。

【００３３】また、この実施例では図８に示すように、
球形仕分けローラ４をラインシャフト７に押し付けるた
めの引っ張りばね２２が、フレーム２の前後方向に対向
している軸受筒１６どうしの間に張設されていて、引っ
張りばね２２の数を前記第１実施例のものよりも少なく
している。なお、図７及び図８中、前述した第１実施例
を示す各図面中の番号と同一の番号で表示されている部
材は、第１実施例のものに用いられている部材と同一構
成である。

【００３４】前述した各実施例では、物品搬送路３の幅
方向に並んでいる球形仕分けローラ４の列のうち、上流
側の３列と下流側の４列とを２つのエアシリンダ３０，
３３によって独立して向きを変更できるように構成して
いるが、単一のエアシリンダを用いて全ての球形仕分け
ローラ４の向きが一斉に変更されるように構成してもよ
い。また、幅方向に並んでいる列の球形仕分けローラ４
の径や、数、及び、前記列の数は、仕分けする物品のサ
イズや重量等に応じて適宜選定することが可能である。

【００３５】さらに、球形仕分けローラを支持している
ローラ支持枠の向きを回動させる機構は、前述した各実
施例に記載されている構造に限定されるものではなく、
各球形仕分けローラの向きを揃えて一斉に回動できる構
造のものであればよい。

【００３６】また、前記各実施例においては、ラインシ
ャフトで球形仕分けローラを摩擦駆動するために、ロー
ラ支持枠を保持している軸受筒を揺動軸を支点としてフ
レームの側に揺動自在に支持し、前記軸受筒に引っ張り
ばねを連結して球形仕分けローラをラインシャフトに押
し付けるようにしているが、引っ張りばねに代えて圧縮
ばねを用いたり、軸受筒に錘等を付与してその重心位置
を偏倚させ、揺動軸回りに球形仕分けローラをラインシ
ャフトに押し付ける向きのモーメントを発生させるよう
にしてもよい。さらに、軸受筒の方をフレーム側に固定
するとともに、ラインシャフトをフレーム幅方向に配列
されている各球形仕分けローラに対して接近離間自在に
フレーム側に支持している軸受に保持し、前記軸受をば
ね等によって球形仕分けローラ側に付勢して、ラインシ
ャフトを球形仕分けローラに押し付けるようにしてもよ
い。

【００３７】また、前記各実施例では、ラインシャフト
の外周面に、各球形仕分けローラの外周面を直接接触さ
せて回転力を伝達しているが、ラインシャフトの外周面
の各球形仕分けローラと対向する部分のみに、ゴムのよ
うな摩擦係数の大きい弾性体のリングを嵌着し、その外
周面を球形仕分けローラと当接させるようにしてもよ
い。

【００３８】

【発明の効果】以上に説明したように、本発明の仕分け
トランサによれば、物品搬送路の幅方向に並んだ球形仕
分けローラの各列の側方にラインシャフトを並行して配
置し、前記各球形仕分けローラのそれぞれの球面状外周
面と当接させてこれらの仕分けローラを一斉に摩擦駆動
するようにしているため、球形仕分けローラの向きにか
かわらず、球形仕分けローラとラインシャフトとの接触
点で両者の間にすべりを生じることなく回転の伝達を行
うことができ、その結果、前記すべりに起因する球形仕
分けローラの摩耗や動力ロスを防止することができ、駆
動力の小さなモータを用いることができる。

【００３９】また、物品を仕分ける際に、球形仕分けロ
ーラが仕分け方向に向きを変えると、球形仕分けローラ
とラインシャフトとの接触点と、前記球形仕分けローラ
支軸中心線との間の距離が減少して球形ローラの回転が
増速され、仕分け方向に斜めに進路を変えることによる
物品移動速度の物品搬送路方向の速度成分の減少が相殺
されるため、仕分けされる物品の移動速度の物品搬送路
方向の成分が進路が変更される前と後とで変化すること
がない。そのため、仕分け中の物品と後続の物品との搬
送間隔が一定に維持されるので、仕分けされる物品と後
続の物品との搬送ピッチを短くすることができ、仕分け
作業の効率を向上させることができる。

【００４０】さらに、それぞれ独立して操作可能な複数
の回動機構によって個別に回動される複数の球形仕分け
ローラ群が、物品搬送路の搬送方向に直列して配置され
ている場合には、物品搬送路途中にある仕分け位置で仕
分けする物品と前記仕分け位置を通過させる物品との間
の搬送ピッチをさらに短くすることができるため、仕分
け作業の効率を一層向上させることができる。

【００４１】また、球形仕分けローラ間の隙間をカバー
で覆い、前記カバーに形成されている円形のローラ突出
孔から球形仕分けローラの一部のみをカバー上方に突出
させることによって、仕分け中の物品が球形仕分けロー
ラ間に挟まって物品や球形仕分けローラ等に損傷を生じ
ることが防止できるとともに、搬送路上方から落下した
塵や異物が仕分けトランサ内部へ侵入することを阻止で
きる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明の仕分けトランサの第１実施例を示す
側面図である。

【図２】 本発明の仕分けトランサの１実施例を示す平
面図である。

【図３】 図１のＡ−Ａ線位置における矢印方向に見た
断面図である。

【図４】 本発明の仕分けトランサの要部を示す斜視図
である。

【図５】 図２のＢ−Ｂ線位置における矢印方向に見た
断面図である。

【図６】 本発明の仕分けトランサの仕分け時における
球形仕分けローラの動作説明図である。

【図７】 本発明の仕分けトランサの第２実施例を示す
側面図である。

【図８】 本発明の仕分けトランサの第２実施例におけ
る球形仕分けローラとラインシャフトとの接触状態を示
す図である。

【符号の説明】

１ 仕分けトランサ ２
フレーム ３ 物品搬送路 ４
球形仕分けローラ ５ カバー ５Ａ
ローラ突出孔 ６ 軸受 ７
ラインシャフト ８ 従動プーリ ９
モータ １０ 駆動プーリ １１
アイドルプーリ １２ テンションプーリ １３
ベルト １４ ローラ支持枠 １５
ローラ支軸 １６ 軸受筒 １７
ローラ旋回軸 １８ 軸受片 １９
揺動軸 ２０，２１ ばね取付片 ２２
引っ張りばね ２３ 旋回レバー ２４，２５
連結リンク ２６ 連結ロッド ２７
リンクシャフト ２８ リンクアーム ２９
駆動アーム ３０ エアシリンダ ３０Ａ
取付軸 ３０Ｂ 作動ロッド

Claims (3)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 物品搬送路の搬送方向及び幅方向に複数
   配列された球形仕分けローラと、 前記それぞれの球形仕分けローラを水平軸線回りに回転
   自在に個別に支持するとともに、球形仕分けローラの中
   心を通過する垂直軸線まわりに定位置で回動自在に設け
   られた複数のローラ支持枠と、 前記複数のローラ支持枠を仕分けローラの向きを揃えて
   前記垂直軸線まわりに一斉に回動させる回動機構と、 前記物品搬送路の幅方向に並んだ球形仕分けローラの各
   列の側方に並行して配置され、前記各球形仕分けローラ
   のそれぞれの球面状外周面と当接してこれらの仕分けロ
   ーラを一斉に摩擦駆動する複数のラインシャフトと、 前記複数のラインシャフトを一斉に同期回転させる駆動
   源とを備えたことを特徴とする仕分けトランサ。
2. 【請求項２】 それぞれ独立して操作可能な複数の回動
   機構によって個別に回動される複数の球形仕分けローラ
   群が物品搬送路の搬送方向に直列して配置されているこ
   とを特徴とする請求項１記載の仕分けトランサ。
3. 【請求項３】 球形仕分けローラ間の隙間がそれぞれの
   球形仕分けローラに対応した位置に形成されている円形
   のローラ突出孔を有するカバーによって遮蔽され、それ
   ぞれのローラ突出孔から球形仕分けローラの一部のみが
   前記カバー上方に突出していることを特徴とする請求項
   １又は２記載の仕分けトランサ。