JP2908735B2 - 鋼管柱列土留壁におけるア−スアンカの施工方法 - Google Patents
鋼管柱列土留壁におけるア−スアンカの施工方法Info
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Description
杭、特に鋼管杭の継手部にアンカ孔を設けてアースアン
カを施工する場合における、削孔部の止水処理を確実に
行うようにした、アースアンカ施工方法に関するもので
ある。
杭を柱列状に連結、打設する土留壁が用いられている。
この土留壁は、鋼管の両側に長手方向に沿って継手を設
けた鋼管杭を、互いに継手を介して連結して柱列壁状に
形成され、奥の地盤にアンカーを打設して土圧に対抗さ
せるようにしている。
けた貫通孔を通して行っていたため、鋼管の断面欠損を
補うための補強板の取付け等の手間を要すること、及
び、土留施工においてアンカーの打設位置の変更ができ
ない、ということから、それを改善するため、特開平5
−195526号公報に記載されているような、鋼管杭の継手
部分を通してアンカーを打設する方法が提案されてい
る。
にアンカ打設孔を設けてアースアンカを施工する場合に
は、アンカ打設孔の口元部分に急結セメント等の止水材
を施工したり、止水ボックスを設けることなどで止水性
が保たれていたが、上記公報記載のように、継手部にア
ンカ打設孔を設ける場合には、削孔面となる継手断面が
水の供給口となって、著しく止水性を損なわせることに
なるという問題があり、その点の解決が大きな技術的課
題となっている。
されたもので、鋼管杭継手部のアンカ打設孔とこれに挿
入した口元管との間にセメントミルクを充填することに
より、鋼管柱列土留壁のアンカ削孔面における止水処理
が確実に行われるようにしようとするものである。
発明の構成について、実施例に対応する図面を参照して
説明すると、請求項1のア−スアンカ施工方法は、鋼管
柱列土留壁Aにおける、鋼管杭1,1どうしを連結した
継手部5を貫通して削孔部8aを形成するとともに、そ
れより奥にアンカ打設孔8bを削成する。他方、上記削
孔部8aより小径とした短尺の口元管13を形成し、その
基端部に、上記継手部5の外面に接合する止水板14を固
着するとともに、止水板14には口元管13の外周と接する
位置に空気の排出口15を設ける。そして、上記口元管13
を、継手部5の削孔部8a内周と間隙を存して挿入し、
その止水板14を継手部5の外側面に水密に接合して取付
けた後、ア−スアンカ9とセメントミルク20の注入管18
を貫挿した栓体17を口元管13に嵌着し、セメントミルク
20を注入して、アンカ打設孔8b及び削孔部8aと口元
管13との間隙にセメントミルク20を充填し、アースアン
カ9を打設することを特徴とするものである。
は、請求項1において、継手部5の削孔部8a内周に対
向する口元管13の外周に水膨潤性ゴム層22を形成し、該
ゴム層22と上記削孔部8a内周との間隙19にセメントミ
ルク20を充填することを特徴とするものである。
部8aに挿入され、削孔部8a及びアンカ打設孔8bの
内周と間隙19を存した状態で止水板14を継手部5の外側
面に接合して取付けられる。口元管13よりアンカ打設孔
8bにア−スアンカ9を挿入し、口元管13の基端部内に
は注入管18を設けた栓体17を嵌着してセメントミルク20
を注入する。注入されたセメントミルクは、その一部が
口元管13の先端部から間隙19内に流入し、充填され、削
孔部8aの内面を閉塞する。それによって継手部5より
の漏水が防止される。
層22は、継手部5内または土留壁背面側からの侵入水に
よって膨潤し、削孔部8aとの間隙19に充填されたセメ
ントミルク20とに密に接合することになり、水膨潤ゴム
層22とセメントミルク20の2重層により、止水がより効
果的になされる。
て説明する。図1は本発明により施工された鋼管柱列土
留壁の一実施例を示した平断面図、図2は同要部の拡大
側面図である。これらの図において、1は鋼管柱列土留
壁に用いられる鋼管杭で、鋼管2の対向する両外側面
に、鋼管杭1,1どうしを連結する雄継手3と雌継手4
とが、鋼管2の長手方向に沿って固着されており、それ
ら両継手3,4が嵌合して継手部5が形成される。
6を連続形成させてソイルセメント7を充填し、その中
に上記継手3,4の嵌合により多数連結しながら沈設さ
れ、鋼管柱列土留壁Aが形成されることになる。その後
は、建造物構築側となる片側の地盤を掘り下げて露出さ
せ、継手部5を貫通してアンカの打設孔8を削成し、そ
の中にアースアンカ9を挿入、固定する。そして、アー
スアンカ9の基端部は鋼管杭1,1に接して配置した腹
起し材10,10に係止した取付座12に通して緊締される。
手部5を貫通して打設する。その施工例について図3〜
図5を参照して説明する。まず、鋼管杭1,1の継手部
5の所要個所に斜め下向きの削孔部8aを形成し、それ
より地盤Bの奥までアンカ打設孔8bを削成する(図3
参照)。他方、それら削孔部8b、アンカ打設孔8bよ
り小径とした短尺の口元管13を形成し、その基端部の外
側に、継手部5の外側面に接合する止水板14を固着す
る。止水板14には口元管13と接する位置に排出管16を接
続したセメントミルク充填確認用の排出口15が設けられ
ている。
すように、継手部5の削孔部8aより挿入され、図4、
図5に示すように、その止水板14を継手部5の外側面に
接合させるとともに、削孔部8a及びアンカ打設孔8b
の内周と間隙19を存した状態で、継手部5の外側面に止
水板14を溶接により、或は接着剤を用いて水密に取付け
る。口元管13の取付け後は、アースアンカ9とセメント
ミルクの注入管18を貫挿した栓体17を口元管13の基端部
内に嵌着する。この場合、アースアンカ9はその先端部
がアンカ打設孔8bの奥部に達するようにするととも
に、その基端部は腹起し材11,11より外方に突出される
ようにする。
セメントミルク20を圧送、注入する。注入されたセメン
トミルク20は、アンカ打設孔8内に充満されるととも
に、その一部は、注入圧力によって削孔部8a及びアン
カ打設8bの内壁と口元管13との間隙19に流入、充填さ
れることになり、それによって、口元管13と削孔部8a
を設けた継手部5内とは相互に水密に遮断されることに
なる。このセメントミルク20の注入にあたって、アンカ
打設孔8b内の空気は排出管16より孔外に排出される。
また、間隙19へのセメントミルク20の充填は、排出管16
よりセメントミルク20が排出されることで確認される。
なお、上記口元管13には多孔管を用いることができる。
その場合、間隙19へのセメントミルク20の充填はより円
滑、確実に行われるようになる。注入したセメントミル
ク20が固結した後は、アールアンカ9の基部に取付座12
を挿通し、ナット21を螺着して緊締し、施工が終了する
ことになる。
の実施例では、口元管13の継手部5の削孔部8aに位置
する部分の外周に、水膨潤性ゴム製の管を嵌着するなど
により、水膨潤性ゴム層22を形成する。この場合、注入
されたセメントミルク20は、上記ゴム層22と継手部5の
削孔部8aとの間隙19に充填され、この充填されたセメ
ントミルク20と水膨潤性ゴム層22とで2重に水密、遮断
がなされることになり、一層止水性が向上される。
鋼管柱列土留壁の継手部に設けたアースアンカ打設用の
削孔部が、削孔内面と口元管との間隙に充填されたセメ
ントミルクと、継手部の外側面に接合した止水板とによ
り密閉され、止水処理が確実、容易に行えることにな
る。しかも、上記間隙へのセメントミルクの充填は、ア
ンカ打設孔へセメントミルクを注入するという、アース
アンカ施工の通常の流れの中で自然に行われるので、ア
ースアンカの施工工程を妨げることなく実施できる。
部が、水膨潤性ゴム層と間隙に充填されたセメントミル
クとの2重層により止水されることになり、一層の止水
効果が発揮される。
平断面図である。
る。
Claims (2)
- 【請求項1】 鋼管柱列土留壁における、鋼管杭どうし
を連結した継手部を貫通して削孔部を形成するととも
に、それより奥にアンカ打設孔を削成する。他方、上記
削孔部より小径とした短尺の口元管を形成し、その基端
部に、上記継手部の外面に接合する止水板を固着すると
ともに、止水板には口元管の外周と接する位置に空気の
排出口を設ける。そして、上記口元管を、継手部の削孔
部内周と間隙を存して挿入し、その止水板を継手部の外
側面に水密に接合して取付けた後、ア−スアンカとセメ
ントミルクの注入管を貫挿した栓体を口元管に嵌着し、
セメントミルクを注入して、アンカ打設孔及び削孔部内
周と口元管との間隙にセメントミルクを充填し、アース
アンカを打設することを特徴とする、鋼管柱列土留壁に
おけるアースアンカの施工方法。 - 【請求項2】継手部の削孔部内周に対向する口元管の外
周に水膨潤性ゴム層を形成し、該ゴム層と上記削孔部内
周との間隙にセメントミルクを充填することを特徴とす
る、請求項1記載の鋼管柱列留壁におけるアースアンカ
の施工方法。
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JP27666395A JP2908735B2 (ja) | 1995-09-29 | 1995-09-29 | 鋼管柱列土留壁におけるア−スアンカの施工方法 |
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Publications (2)
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JPH0995943A JPH0995943A (ja) | 1997-04-08 |
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KR100493927B1 (ko) * | 2001-07-10 | 2005-06-10 | 주식회사 도담이앤씨 | 이동식 발포우레탄 패커 및 이를 이용한 압력식쏘일네일링 공법 |
JP4893391B2 (ja) * | 2007-03-14 | 2012-03-07 | 株式会社大林組 | 鋼管矢板の腹起こし材、腹起こし、腹起こしを用いた鋼管矢板及びその施工方法 |
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- 1995-09-29 JP JP27666395A patent/JP2908735B2/ja not_active Expired - Fee Related
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