JP2906018B2 - ゴム補強用スチールコードおよびその製造法 - Google Patents

ゴム補強用スチールコードおよびその製造法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は自動車タイヤやベルトな
どゴム成品の補強に用いられるスチールコードとその製
造法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般にスチールコードは複数本の素線
(フィラメント)を撚り合わせた構造を持ち、ゴム材によ
り被覆されタイヤやベルト等のゴム製品の補強材として
使用されている。このスチールコードには種々のタイプ
があるが、複数本の素線を同一撚り方向、同一撚りピッ
チに撚り合わせたいわゆる1×nのバンチドコードがコ
スト面などの利点からから多く使用される傾向にある。
【0003】ところで、このようなスチールコードが補
強材としての役割を十分に果たすためには、ゴムとの完
全な複合体となっていなければならない。たとえば自動
車用タイヤにおいては、スチールコードとゴムとの接着
状態が完全でないと、走行時にスチールコードとゴムと
の剥離現象を起す。また、外部から浸入した水分により
スチールコードに錆を発生させ、スチールコードの著し
い切断荷重の低下やゴムとの剥離を早め、タイヤの機能
を著しく阻害する原因となる。このような問題に対応す
るためには、ゴムをスチールコードの中心部まで浸透さ
せるともに、素線の外周にゴムがよく付着するようにす
る必要があるが、通常のバンチドコードでは、特殊なプ
レフォームを行わない限り、各素線が交差せずに平行に
並んだコンパクトな形態のものとなる。このため、ゴム
浸透性とゴム付着性が不十分となりやすい問題がある。
この対策として、従来、複数本の素線をルーズに撚り合
わせたもの、芯の素線を増径して側の素線と素線間に微
少な隙間を形成したもの、側の素線の本数を減らして大
きな隙間を形成したものなどが提案されている。
【0004】しかしながら、こうした先行技術は、理論
的にはともかくとして、実際にスチールコードを作成し
てみると、或る素線が他の素線と一点しか接触しない状
態が多く存在して撚りが不安定になったり、各素線間の
隙間が一定せず、一方に偏った状態が発生して素線集合
体としての機械的特性が低下したり、あるいはまたゴム
の浸入の悪い個所が多く存在したりするなど、補強材と
しての効率に問題があることがわかった。さらに、先行
技術ではコード軸方向に圧縮力が作用した場合に、圧縮
力に対して素線相互の拘束力を期待できないため、複数
本の素線が四方、八方に開くいわゆるバードケージ状を
呈しやすく、座屈特性が悪いという問題があった。ま
た、カーカス層、ベルト層、チェーハー層などを成形す
るためのカレンダー工程などにおいて、スチールコード
を必要長さに切断すると素線がばらけやすく、取扱いに
難渋したり、ゴム層中に埋設されていたコードの素線が
断線したときに断線端末がゴム層を破って突き出す危険
があるなどの問題があった。
【0005】なお、素線数が9本以上のスチールコード
は通常の場合芯ストランドを撚り、これを中心として外
層の素線を撚り合わせる2工程撚り方式で作られるが、
特公平4−13473号公報には2層(3+9構造)や3
層(3+9+15構造)などの多層スチールコードについ
てバンチドコード化したものが提案されている。この先
行技術は、芯すなわち中心層の素線の抜けを防止する目
的で、個々の素線によって形成されるコイル径をコード
中心線に沿って変化させ、素線が中心層にあったり中間
層ないし外層にあったりするようにしたものである。
【0006】しかし、この先行技術はなるほど中心層の
引抜き抵抗を増加させることは可能であるが、コード長
手方向と直角の断面においてすべての素線が隣接しあっ
て多角形状になったいわゆる閉輪郭型であり、コードが
外方に開いていないためゴム浸透性が悪くなるという問
題があった。また、多層構造であるため、中心層と外層
の素線長がかなり異なり、このため引っ張り荷重が作用
したときに中心層の素線に負担が大きく加わり、疲労性
が低下するという問題があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は前記のような
問題点を解消するために創案されたもので、その目的と
するところは、コード中心部へのゴム浸透性とゴムとの
付着性が良好であるとともに、コード軸方向の圧縮圧力
に強く、また耐疲労性も良好な単層タイプのゴム補強用
スチールコードを提供することにある。また、本発明の
他の目的は、上記特性のスチールコードを簡単かつ能率
よく経済的に製造することができる方法を提供すること
にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明のゴム補強用スチールコードは、3本以上の素線
を同一撚り方向と同一撚りピッチで撚り合わせた1×n
構造のスチールコードにおいて、素線同士が交差するこ
となく並んだ平行状部分と素線同士が交差した交差部分
とがコード長手方向で混在しており、素線同士の交差に
よって口開きが創成されてコードの長手方向と直角の断
面形状が逐次変化し随所で開輪郭となっていることを特
徴としている。
【0009】本発明によるスチールコードの交差部分
は、素線がコード外周側からコード中心側に落ち込み再
びコード外周側に移動したり、コード中心側からコード
外周側に移動し再びコード中心側に落ち込んだり、ある
いは外周側の隣接する素線同士が入れ替わったりする態
様を有し、互いに交差している部分が所定頻度で存在し
ている。そうした素線の交差頻度Fは、好ましくは、あ
るコード長さLと撚りピッチPとの関係において、素線
数nが3≦n≦6の場合、0.5≦(F×P)/L≦4.
0の範囲にある。また、素線数nが7≦n≦19の場合
に、0.5≦(F×P)/L≦15.0の範囲にある。
【0010】また、本発明によるスチールコードの製造
法は、3本以上の素線を同一撚り方向と同一撚りピッチ
で撚り合わせた1×n構造を持ち、かつ素線同士が交差
することなく並んだ平行状部分と素線同士が交差した交
差部分とがコード長手方向に混在し、素線同士の交差に
よって口開きが創成されてコード長手方向と直角の断面
形状が逐次変化し、随所でコード中心部に通じる隙間を
持つように開いた開輪郭形状となっている単層スチール
コードを得るにあたり、撚線機に供給される各素線の張
力を撚り口域において周期的に変化させて隣接する1本
以上の素線を入れ替えさせ、この状態で一括撚りするこ
とを特徴としている。前記各素線の張力を周期的に変化
させる方法は、好適には、素線の供給長さを略一定に保
ちながら軸線に対し偏心させたロールを通し、ついで多
数の穴を同一円周上に配列した配線板を通すことであ
る。
【0011】本発明において、素線数は20本以上では
コード長手方向と直角の断面に開輪郭形状が形成されに
くくなり、ゴム浸透性が悪くなるため、3本以上19本
以下とすることが好ましい。本発明において、「開輪
郭」とは、コードの長手方向と直角の断面において、す
べての素線が隣接しあった形状を閉輪郭形状とした場合
に、これと異なる形状すなわち、隣接しない素線が存在
してコード中心部に通じる隙間を有するように開いてい
る形状を指す。
【0012】
【作用】本発明のスチールコードは、素線同士が交差し
ないで平行に並んだ平行状部分と素線同士が交差した交
差部分とがコード長手方向で交互に繰り返されるごとく
混在しており、平行状部分は隣接する素線が平行に並ん
でいるため、締まって安定した撚り状態にあり、隣接す
る素線間にはほとんど隙間は存在しない。しかし、素線
同士が交差する部分では、隣接する素線と素線の交差に
よって大きな隙間が形成される。しかし、交差した素線
は互いに拘束しあって次の平行撚り部分へと移行してい
るため、前記隙間の大きさと位置はしっかりと固定さ
れ、外力がかかっても偏ったりしない。したがって、ス
チールコードをゴム層中に埋め込んだときに、大きな隙
間を通してコード中心部にゴムがスムーズに侵入し、隙
間なく充填されるとともに、各素線の表面を確実に覆う
ことができる。
【0013】そして、素線同士が交差している部分で素
線同士は離間し、かつこうした交差がコード長手方向で
素線同士の組合せを変えて反復されるため、コード長手
方向と直角の断面が特定の形を形成せずに開輪郭状を呈
し、これがコード長手方向で随所に成形される。このた
め、コードの表面積が実質的に大きくなり、ゴムとの付
着力が向上し、ゴムと一体化される。従って、剥離現象
や侵入水分による発錆が防止され、耐久性が向上する。
【0014】また、素線の交差した部分では、素線が互
いに拘束しあっているため、コード軸方向に圧縮力が作
用したときにも拡開せず、座屈性能を向上することがで
きる。また、コード内の素線が断線を起しても、交差部
分の前記拘束作用で断線素線の遊離が防止されるため、
ゴム層の突き抜けが生じず、カレンダー工程に先立つコ
ード定尺切断時もコードがばらけず、取扱いが容易とな
る。しかも、本発明のコードは各素線がほぼ同一長さを
有するため、引っ張り荷重を各素線が均等に受持ち、従
って疲労性も向上する。
【0015】さらに、素線の交差部頻度Fを、長さLと
撚りピッチPとの関係において、素線数nが3≦n≦6
の場合、0.5≦(F×P)/L≦4.0の範囲とし、素
線数nが7≦n≦19の場合に、0.5≦(F×P)/L
≦15.0の範囲としたときには、ゴム浸透性、フレッ
ティング、座屈性能、疲労などの特性をバランスよく達
成することができる。
【0016】
【実施例】以下本発明の実施例を添付図面に基いて説明
する。図1は本発明を適用した1×4構造の単層スチー
ルコードを部分的に示している。1ないし4は素線であ
り、径が0.10〜0.45mmで表面には黄銅、亜鉛など
ゴムとの親和性の良好なメッキが施されている。前記素
線1,2,3,4は同一撚り方向でかつ同一撚りピッチ
で一度に撚り合わされていることは通常の一括撚りスチ
ールコードと同様である。
【0017】しかし、本発明においては、通常の一括撚
りコードのように平行撚りで整然と構成されているので
なく、素線の交差が組み込まれて故意に撚りが乱されて
いる。 すなわち、図1のようにコード長手方向におい
て、任意の素線同士が交差することなく平行に並んだ部
分aと、任意の素線が互いに交差した部分bを有し、交
差部分bには口開きが創成され、それによってコード軸
線中心に通じる隙間cが形成されている。前記平行部分
aと交差部分bはコード長手方向で交互に繰り返され、
交差によって素線の位置が様々に変化する。したがって
コードは長手方向と直角の断面形状が一様でなく、後述
する図3ないし図8のように、随所で開輪郭を呈する特
異なものとなる。
【0018】図2は図1のスチールコードのある長さ範
囲Lの部分を拡大し、円周方向で90度ずつ位相をずら
して目視した状態を示しており、隙間cを形成した交差
部分bは、この長さ範囲Lにおいて3つ現われている。
すなわち、図2(a)では各素線は平行に並んでいるが、
これと90度位相のずれた面では、図2(b)のようにた
とえば素線2と3が交差しており、それにより口の開い
た隙間cが形成されている。また、さらに90度位相の
ずれた面では、図2(c)のようにたとえば素線3と4が
交差し、それによって隙間cが形成されている。さらに
これから90度位相がずれた面では図2(d)のようにた
とえば素線4と1が交差することによって隙間cが形成
されている。このように本発明はある長さの領域で、コ
ード周方向に素線が交差する部分bと素線が平行な部分
aとが混在する。
【0019】図3は図1のコードを所定長さごとに切断
した断面を模式的に示している。(a)は平行部分aであ
り、各素線1,2,3,4は時計方向で平行に並んでい
る。(b)は素線1がコード中心部に落ち込む一方、素線
4が外周側に移動して素線2,3,4の間隔が広げられ
ている。(c)は再び素線1がコード中心から外周側に移
動し、素線2と3の間に割り込んでおり、これによって
交差部分が形成される。(d)は素線4がコード中心に落
ち込んでいる。(e)は素線4が再び外周側に移動し、時
計方向で1,3,4,2の順で並び、平行部分aを形成
している。
【0020】図4は本発明を適用した1×3構造のスチ
ールコードを示している。(a)は素線1,2,3が時計
方向に並んだ平行部分を示し、(b)は素線1がコード中
心部に落ち込んだ平行部分を示し、(c)は素線1が外周
側に移動する一方、素線1,3を割るように素線2がコ
ード中心部に落ち込んだ交差部分を示し、(d)は素線2
が外周側に移動する一方、素線3が素線1,2を割るよ
うにコード中心部に落ち込んだ交差部分を示している。
【0021】図5は本発明を適用した1×5構造のスチ
ールコードを示している。(a)は素線1,2,3,4,
5が時計方向に並んだ平行部分を示しており、(b)は素
線1がコード中心に落ち込んだ状態を示し、(c)は素線
1が外周側に移動し、素線2がコード中心に落ち込んだ
交差部分を示し、(d)は素線2が外周側に移動し、素線
3が交差されてコード中心に落ち込んだ交差部分を示
し、(e)は素線3が外周側に移動し、素線4がコード中
心に落ち込んだ交差部分を示している。
【0022】図6は本発明を適用した1×7構造のスチ
ールコードを示している。(a)は素線1,2,3,4,
5,6,7が平行となっている部分を示し、(b)は中心
にあった素線1が外周側に移動し素線7が入れ替わって
中心に移動した交差部分を示し、(c)は素線7が素線3
と4間に割り込むように外周に移動し、素線5が中心に
移動しつつある交差部分を示し、(d)は素線5が中心に
移動した交差部分を示している。
【0023】図7は本発明を適用した1×6構造のスチ
ールコードの1撚りピッチ分を14等分して示してお
り、(a)では素線1が中心部に位置しているが、該素線
1は素線,3,4と隣接した状態で(f)ないし(h)のよう
に順次外径側へと移動し、(i)ないし(m)のように素線4
がコード中心部へと移動している。素線2は素線1と隣
接して反時計方向に回転しているが素線1が外径側に移
動するときに(f)ないし(n)のように割れ込みされた状態
となる。また、素線4は当初外径側に位置しているが、
(i)ないし(n)のように中心部へと移動し、素線5は(a)
ないし(g)のように素線4,6と隣接しているが、素線
4が中心部に落ち込むのに伴って素線6と離間してい
る。これらにより(a)と(n)のように3本の素線が入れ替
わり、コード長手方向と直角の断面が特定形状でなく随
所に変化した開輪郭となっている。
【0024】図8は本発明を適用した1×9構造のスチ
ールコードの1撚りピッチ分を25等分して示してお
り、(a)では素線1が中心部に位置しているが、該素線
1は(b)ないし(i)のように素線2と9の間を割り込むよ
うに移動し、それとともに素線7が素線1に隣接しつつ
中心側へと移動し、(j)では素線1が外周に移動し、そ
れまで外周側にあった素線8が(k)ないし(q)のように中
心側へと落ち込み、ついで、素線8は再び素線3と5の
間に割込み、(s)ないし(w)のように素線8と隣接してい
た素線1が再びコード中心部へと移動し、(w)ないし(y)
のように素線2が落ち込み始めている。(a)と(y)を比べ
て明らかなように、素線1〜9は反時計方向に移動しつ
つ1撚りピッチの間で全く入れ替わって随所に隙間cを
形成している。
【0025】いずれにしても本発明のスチールコード
は、平行撚りを構成している各素線が、任意の順序でコ
ード中心側と外周側の間で移動したり、外周側の隣接す
る素線が入れ替わったりする交差サイクルが反復するも
のであり、素線の移動の過程で交差部分が形成され、か
つその移動時の素線割込み位置により平行撚りを構成す
る相手方の素線が変化するものである。
【0026】素線の交差は外周側の素線同士が交差する
場合もあるし、外周側と中心側の素線が交差することも
ありうる。また、素線数が5本以上の場合、素線は平行
な2本ないしそれ以上の本数の素線束が他の1本以上の
素線と交差することもある。したがって、素線の外周側
移動時の位置は図4ないし図8に示すような位置に限ら
れるものではない。しかし、いずれの場合も、通常の単
層スチールコードと異なり、タイトに撚られているにも
かかわらず、図4ないし図8から明らかなように素線同
士の交差によって口開きが創成されることが特徴であ
り、9本の素線を使用した図8の例においても、全ての
素線が隣接した形状(閉輪郭形状)でなしに、コード中心
部に通じる隙間を持つように外部に開いた開輪郭形状部
分が1撚りピッチ内で19か所も形成されている。
【0027】本発明は素線数が3本以上の一括撚りスチ
ールコードに適用されるもので、前記した例のほか、1
×8、1×9、1×10、1×11、1×12、1×1
3、1×15、1×17などを含むものである。しか
し、素線数が19本を超える場合、開輪郭形状部分が形
成されない多層構造となる可能性があり、その場合には
コード中心部へのゴム侵入量が減少するため適当とはい
えない。
【0028】本発明において、あるコード長さL(mm)で
前記のように素線同士が交差して入れ替わる頻度Fは、
素線本数n(≦3)とコード撚りピッチP(mm)との関係
で、次式を満足するものとすべきである。 1)素線数nが3≦n≦6の場合 0.5≦(F×P)/L≦4.0 2)素線数nが7≦n≦19の場合 0.5≦(F×P)/L≦15.0
【0029】(F×P)/Lが0.5未満では素線の交差
数が少なく口開きの数が少なくなるためコード中心部へ
のゴムの浸透量が減少し、また素線同士の拘束力が不足
するため適当でない。しかし、(F×P)/Lが素線数6
本以下のときに4.0を超え、また素線数が7本以上で
19本以下のときに15.0を超えるような多数である
場合には、ゴム浸透性や拘束力は良好であるものの、コ
ードに撚り込まれる素線の長さにアンバランスが生じて
疲労性が低下したり、フレッティング摩耗が発生しやす
くなるためこれまた適当でない。前記規定範囲であれ
ば、ゴム浸透性、拘束力、疲労性、耐フレッティング摩
耗性等の特性をバランスよく実現することができる。よ
り好ましい範囲は、1)の場合に、0.5≦(F×P)/
L≦2.0であり、2)の場合は1.0≦(F×P)/L
≦10.0である。本発明はコードを構成する素線の太
さが同一であることが基本であるが、場合によっては太
さに差があってもよい。
【0030】次に本発明によるスチールコードの製造法
を説明する。本発明によるスチールコードは、バンチャ
ー撚線機、チューブラー撚線機のいずれでも製造するこ
とができるが、いずれの撚線機を使用するときにも、撚
線機に供給する各素線の配列を撚り口領域で周期的に変
化させるものである。図9はダブルツイスト型バンチャ
ー式撚線機を用いた例を示しており、15は本体で、ク
レードル152と、原動機150で駆動回転される中空
軸151,151’を有し、クレードル152と同軸上
には中空軸151,151’と一体回転する弓153,
153を取付けており、クレードル152には巻取りボ
ビン156とこれよりも上流にキャプスタン155を設
け、更にこれより上流に過撚機154を配している。
【0031】そして、入口側の中空軸151の上流には
3本以上の複数本の素線を集合させるボイス16が設け
られ、このボイス16を含む撚り口領域には素線の供給
長さを略一定に保ちつつ素線の張力を周期的に変化させ
る制御装置17が設けられている。この制御装置17
は、図11のように素線を挿通する穴175を同一円周
上に多数明けた配線板17dと、これより上流のロール
群からなっており、制御装置17の上流には図示しない
複数のサプライボビンが設けられ、これらサプライボビ
ンからそれぞれ素線が供給長さが略一定に保たれるよう
に導出されるようになっている。
【0032】制御装置17は偏心ロール17aを有し、
該偏心ロール17aは前記配線板17dよりも高い所定
のレベルに軸によって回転可能に支えられている。この
偏心ロール17aの前後には配線板18とほぼ同等の高
さレベルにフリーロール17b,17b’を配し、上流
側のフリーロール17b’より上流には、偏心ロール1
7aと若干高さレベルの差を持ったガイドロール17c
と前記フリーロール17bとほぼ同等のレベルのガイド
ロール17c’とが設けられている。フリーロール17
b’,17bは軸に胴長の短い多数のロール体をそれぞ
れベアリングを介して個別回転可能に取付け、それぞれ
のロール体に素線を導く溝を設けている。これに対しガ
イドロール17c,17c’はそれぞれ1本ロールから
なっていて、素線を平行状に導く多数の溝が配されてお
り、上流から導かれた各素線はガイドロール17c’に
一回巻かれてからガイドロール17b’に導かれて一回
巻かれ、それからフリーロール17bに導かれるように
なっている。
【0033】前記偏心ロール17aは図10に2つの例
を示している。図9(a)は所定の直径Dを有する胴部1
72に同じ深さの12本の溝173を等間隔で形成し、
かつ胴部172を所定長さごとに中心線CLに対してク
ランク状に偏心させ、6つの偏心ロール部170a,1
70b,170c,170d,170e,170fを形
成したものである。図9(b)は同様に4つの偏心ロール
部170a,170b,170c,170dを形成した
ものである。
【0034】なお、素線数が12本よりも多い場合は当
然溝数を増すもので、また、偏心ロール部数は2つ以上
であれば任意であり、たとえば3つの偏心ロール部、5
つの偏心ロール部、7つあるいは8つの偏心ロール部を
有するものなどでもよい。配線板17dの穴175は製
造するコードの素線数以上の数を等間隔でかつ同一円周
上に配していることが必要である。穴175が2つ以上
の同心円上に配列したのでは素線の位置が固定化されて
しまい、本発明の意図しているような特異なコード得ら
れない。
【0035】配線板17dは製造するコードの素線数に
応じて穴数の異なるものを交換してもよいし、製造が予
定されるコードの最大の素線数に応じた穴数のものを用
い、それら穴を適宜選択して素線を挿通してもよい。
【0036】本発明のスチールコードを製造するに当た
っては、通常のバンチドコード製造時と同じように各サ
プライボビンから素線n本(但し≧3)を繰り出すもの
で、それら素線は配線板17dからボイス16に集めら
れ、中空軸151を通しガイドロール157から弓15
3を経由し他方のガイドロール158から中空軸15
1’を介して過撚機154に導き、キャプスタン155
を介して巻取りボビン156に導き、この状態で中空軸
151,151’を駆動して弓153を回転させる。素
線は連続的にボイス16へ送られて束にされ、その状態
で中空軸151に入り、これからガイドロール157に
到る過程で第1回の撚りが入れられ、ガイドロール15
8から中空軸151’に到る過程で第2回の撚りが入れ
られてスチールコードになり、過撚機154を通過する
間に撚りが整えられて巻取りボビン156に巻収され
る。
【0037】この時に、予め素線は制御装置17を通
り、ガイドロール17c’と17cにそれぞれ1回以上
巻き付けられ、偏心ロール17aを経てフリーロール1
7bから配線板17dの各穴に導かれる。素線の本数が
たとえば12本の場合には、素線はフリーロール17b
から図10(a)や(b)に例示する偏心ロール17a
の各溝173にそれぞれ平行状に配置する。素線本数が
これよりも少ない場合には、適宜偏心ロール部を選択し
て任意本数ずつ配置する。
【0038】たとえば素線数が3本の場合、偏心ロール
部170aないし170cあるいは170aないし17
0fのいずれかを選択して異なる偏心ロール部の溝にそ
れぞれ1本ずつを配せばよい。素線数が4本の場合に
は、偏心ロール部170aないし170fを選択し、こ
となる偏心ロール部の溝にそれぞれ1本ずつを配し、あ
るいは、3つの偏心ロール部を使って2:1:1,1:
2:1、1:1:2などのように配すればよい。
【0039】5本以上の場合も同様であり、各素線を1
本ずつ異なる偏心ロール部に配してもよいし、素線をグ
ループ分けして任意本数ずつ異なる偏心ロール部に配し
てもよい。これは偏心ロール部の数が素線本数よりも少
ない場合にもっとも当てはまる。たとえば9本の素線の
場合で、偏心ロールとして図9(a)を使用した場合に
は、3つの偏心ロール部に2本を素線を掛け、他の3つ
の偏心ロール部には1本の素線を掛ければよい。偏心ロ
ールとして図9(b)を使用した場合には、いずれかの偏
心ロール部に掛かる素線本数を3本として、たとえば2
本:2本:2本:3本に配列したり、いずれかの偏心ロー
ル部に掛かる素線本数を1本として、たとえば1本:2
本:3本:3本とするなど任意である。
【0040】そして、偏心ロール17aの下流の素線を
フリーロール17bを介して配線板17dに導き、同一
円周上の穴175を任意に選択して挿通する。この配線
は、偏心ロール17aの端に位置する素線を任意のたと
えば北極位置の穴に通し、端から次の素線を北極位置の
隣の穴に通すというように時計方向または反時計方向に
順列としてもよいし、偏心ロール17aの端に位置する
素線を任意のたとえば北極位置の穴に通し、端から次の
素線を南極の穴に通すというように対角ないし対角的関
係で通してもよい。こうした配線具合と前記偏心ロール
17bへの掛け方によって素線の入れ替わりを自由に調
整することができる。
【0041】このように偏心ロール17aに素線を掛け
て撚り工程を行えば、偏心ロール17aが複数の偏心ロ
ール部に分割されているためクランク運動が生じ、それ
により偏心ロール部に掛けられている素線は所定順序で
かつ周期的に張力が変化させられる。たとえば図10
(a)の状態では偏心ロール部170bの溝に掛かって
いる素線が最も張力をゆるめられ、この状態から、17
0d−170e−170f−170c−170aの順序
で張力が緩められ、図10(b)の状態では偏心ロール部
170bの溝に掛かっている素線が最も張力をゆるめら
れ、この状態から偏心ロール部170c−170d−1
70aの順序で張力がゆるめられるサイクルが繰り返さ
れる。そしてそれら素線は配線板17dの穴175に任
意の配列で通され、ボイス16に導かれて集められ本体
15に導かれて一括撚りされる。
【0042】こうすれば、張力の緩められた1本以上の
素線は、それまで隣り合う素線と接するように平行に引
きそろえられられていた状態から瞬間的に素線束の中心
側に配置されて撚り合わされ、引き続き元の張力への復
帰と次の素線の張力弛緩による素線束中心側への移動に
よって外周側に移動して隣接する素線と撚り合わされ
る。また、外周側の素線同士も隣接する同士が入れ替わ
るように移動しながら撚り合わされる。こうした各素線
の外周側−中心側−外周側、中心側−外周側−中心側、
外周側間という移動軌跡により所定順次でかつ周期的に
局部的な交差撚りが繰り返されることになり、この局部
的な交差撚りが平行撚りを乱して隙間を形成するのであ
る。
【0043】次に本発明の具体例を示す。図8に示す撚
線機を使用して1×9構造の本発明スチールコードを製
作した。素線は径が0.22mmのものを使用し、撚りピ
ッチPは12mm、撚り方向をSとし、偏心ロールとして
溝周長94.2mm、偏心量2mmの図10(a)を使用し、
素線を偏心ロール部170a:170b:170c:1
70d:170e:170f=2本:1本:2本:1
本:2本:1本の関係で掛け、配線板として9個の穴を
等間隔でかつ同一円周上に配列したものを使用し、フリ
ーロールを経た素線を配線板の穴に時計方向で順次通
し、バンチドコードを作成した。その結果、コード径
0.828mm、長さ120mmでの素線交差頻度Fが41
回、コード長手方向と直角の断面が図7のスチールコー
ドが得られた。
【0044】このスチールコードについて特性を測定し
た。その結果、切断荷重:93.6kgf、ゴム付着性(ピ
ール法による):8kgf/90%、ゴム浸透性(ゴムに埋め
込んだコードの端に5気圧の空気圧を加えてコード内部
の長手方向に浸透する空気の量をcc/minで測定する方法
による):0cc/min、0→5.0kgf伸び:0.131
%、0→2.0kgf伸び:0.072%、疲労性(3ロー
ル法による):20787回の特性が得られ、軸方向から
荷重を掛けて目視した座屈性試験も良好であった。
【0045】また、偏心ロールとして溝周長94.2m
m、偏心量2mmの図10(b)を使用し、素線を偏心ロール
部170a:170b:170c:170d=3本:2
本:2本:2本の関係で掛け、配線板への配列を上記と
同様にしてバンチドコードを作成した。その結果、コー
ド径0.856mm、長さ120mmでの素線交差頻度Fが
35回のスチールコードが得られた。
【0046】このスチールコードは、切断荷重:93.
6kgf、ゴム付着性(ピール法による):9kgf/90%、ゴ
ム浸透性:0cc/min、0→5.0kgf伸び:0.128
%、0→2.0kgf伸び:0.069%、疲労性:20
882回の特性が得られ、軸方向から荷重を掛けて目視
した座屈性試験も良好であった。この結果から、本発明
のコードはタイトに撚られているにもかかわらずゴム浸
透性がよく、交差頻度が適正であるため、伸び、疲労
性、耐座屈性などの特性もも良好であることがわかる。
【0047】
【発明の効果】以上説明した本発明の請求項1によれ
ば、3本以上の素線を同一撚り方向と同一撚りピッチで
撚り合わせた1×n構造のスチールコードにおいて、素
線同士が交差することなく並んだ平行状部分と素線同士
が交差した交差部分とがコード長手方向で混在してお
り、素線同士の交差によって口開きが創成されてコード
の長手方向と直角の断面形状が逐次変化し随所で開輪郭
となっているので、次のようなすぐれた効果が得られ
る。平行状部分では素線は締まって安定した撚り状態
にあるため、隣接する素線間にはほとんど隙間が存在し
ないのに対して、素線同士が交差する部分では隙間が形
成され、しかも交差した素線は互いに拘束しあって次の
平行撚り部分へと移行しているため、前記隙間の大きさ
と位置はしっかりと固定され、外力がかかっても偏った
りしない。したがって、コード中心部へのゴム浸透性と
ゴムとの付着性を良好にすることができる。
【0048】素線同士の交差によって口開きが創成さ
れてコードの長手方向と直角の断面形状が逐次変化し随
所で開輪郭となっているため、コードの表面積が実質的
に大きくなり、ゴムとの付着力が向上し、ゴムと一体化
される。従って、剥離現象や侵入水分による発錆が防止
され、耐久性を向上することができる。素線の交差し
た部分では素線が互いに拘束しあっているため、コード
軸方向に圧縮力が作用したときにも拡開せず、座屈性能
を向上することができ、また、コード内の素線が断線を
起しても、交差部分の前記拘束作用で断線素線の遊離が
防止されるため、ゴム層の突き抜けが生じず、カレンダ
ー工程に先立つコード定尺切断時もコードがばらけず、
取扱いが容易となる。素線同士が交差することなく並
んだ平行状部分と素線同士が交差した交差部分とがコー
ド長手方向で混在しているため、各素線がほぼ同一長さ
を有し、引っ張り荷重を各素線が均等に受持つことにな
るので疲労性も向上することができる。全部の素線を
一括して撚り合わせて作られるので、製造コストを安く
することができる。
【0049】請求項2と3によれば、適切な素線交差頻
度の設定により、ゴム浸透性、拘束力、疲労性、耐フレ
ッティング摩耗性等の特性をバランスよく実現すること
ができるというすぐれた効果が得られる。請求項6によ
れば、撚線機に供給される各素線の張力を撚り口域にお
いて周期的に変化させて隣接する1本以上の素線を入れ
替えさせ、撚線機にて一括撚りするので、請求項1の特
徴を備えたスチールコードを、簡単に、能率よく製造す
ることができるというすぐれた効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるスチールコードの一例を示す側面
図である。
【図2】本発明によるスチールコードの或る長さ範囲を
90度ずつ位相をずらして示す側面図である。
【図3】図1のコードの各部の断面図である。
【図4】本発明によるスチールコードの他例を示す断面
図である。
【図5】本発明によるスチールコードの他例を示す断面
図である。
【図6】本発明によるスチールコードの他例を示す断面
図である。
【図7】本発明によるスチールコードの他例を示す断面
図である。
【図8】本発明によるスチールコードの他例を示す断面
図である。
【図9】本発明によるスチールコードの製造法の一例を
示す説明図である。
【図10】本発明で使用する偏心ロールを例示する説明
図である。
【図11】本発明で使用する配線板を例示する正面図で
ある。
【符号の説明】
1,2,3,4,5,6,7,8,9 素線 a 平行部分 b 交差部分 c 隙間 17 制御装置 17a 偏心ロール 17d 配線板 170a〜170n 偏心ロール部 175 穴
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) D07B 1/06 B60C 9/00

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】3本以上の素線を同一撚り方向と同一撚り
    ピッチで撚り合わせた1×n構造のスチールコードにお
    いて、素線同士が交差することなく並んだ平行状部分と
    素線同士が交差した交差部分とがコード長手方向で混在
    しており、素線同士の交差によって口開きが創成されて
    コードの長手方向と直角の断面形状が逐次変化し随所で
    開輪郭となっていることを特徴とするゴム補強用スチー
    ルコード。
  2. 【請求項2】素線数が3本以上かつ6本以下であり、交
    差部分は、素線がコード外周側からコード中心側に落ち
    込み再びコード外径側に移動して隣接する素線が互いに
    入れ替わるごとく交差しており、その素線交差頻度F
    が、あるコード長さLと撚りピッチPとの関係におい
    て、0.5≦(F×P)/L≦4.0の範囲にある請求項
    1に記載のゴム補強用スチールコード。
  3. 【請求項3】素線数が7本以上かつ19本以下であり、
    交差部分は、素線がコード外周側からコード中心側に落
    ち込み再びコード外周側に移動したり、コード中心側か
    らコード外周側に移動し再びコード中心側に落ち込んだ
    り、あるいは外周側の隣接する素線同士が入れ替わった
    りすることで構成されており、その素線交差頻度Fが長
    さLと撚りピッチPとの関係において、0.5≦(F×
    P)/L≦15.0の範囲にある請求項1に記載のゴム
    補強用スチールコード。
  4. 【請求項4】素線の交差が、コード外周側素線同士の交
    差と、コード外周側素線とコード中心側素線の交差の双
    方を含む請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のゴ
    ム補強用スチールコード。
  5. 【請求項5】素線の数が3本以上かつ19本以下であ
    り、素線径が0.1〜0.45mmである請求項1ないし
    4のいずれかに記載のゴム補強用スチールコード。
  6. 【請求項6】3本以上の素線を同一撚り方向と同一撚り
    ピッチで撚り合わせた1×n構造を持ち、かつ素線同士
    が交差することなく並んだ平行状部分と素線同士が交差
    した交差部分とがコード長手方向に混在し、素線同士の
    交差によって口開きが創成されてコード長手方向と直角
    の断面形状が逐次変化し、随所でコード中心部に通じる
    隙間を持つように開いた開輪郭形状となっている単層ス
    チールコードを得るにあたり、撚線機に供給される各素
    線の張力を撚り口域において周期的に変化させて隣接す
    る1本以上の素線を入れ替えさせ、撚線機にて一括撚り
    することを特徴とするゴム補強用スチールコードの製造
    法。
  7. 【請求項7】素線の張力の周期的な変化が、素線の供給
    長さを略一定に保ちながら軸線に対して偏心させたロー
    ルを通し、ついで多数の穴を同一円周上で配列した配線
    板を通すことにより行われる請求項6に記載のゴム補強
    用スチールコードの製造法。
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